JP2006170107A - 冷媒ガス圧縮機 - Google Patents

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Takashi Fukumuro
貴士 福室
Hidenori Hosoi
秀紀 細井
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Abstract

【課題】 回転軸と、回転軸により駆動される冷媒ガス圧縮機構と、回転軸と冷媒ガス圧縮機構とを収容するハウジングと、回転軸のハウジング貫通部を密封する軸封装置とを備え、ハウジング内に回転軸と冷媒ガス圧縮機構の摺動部を潤滑するための潤滑油が封入された冷媒ガス圧縮機であって、軸封装置からの冷媒ガスの透過漏れが従来に比べて抑制された冷媒ガス圧縮機を提供する。
【解決手段】 回転軸と、回転軸により駆動される冷媒ガス圧縮機構と、回転軸と冷媒ガス圧縮機構とを収容するハウジングと、回転軸のハウジング貫通部を密封する軸封装置とを備え、ハウジング内に回転軸と冷媒ガス圧縮機構の摺動部を潤滑するための潤滑油が封入され、潤滑油に固体微粒子が混入されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転軸と、回転軸により駆動される冷媒ガス圧縮機構と、回転軸と冷媒ガス圧縮機構とを収容するハウジングと、回転軸のハウジング貫通部を密封する軸封装置とを備え、ハウジング内に回転軸と冷媒ガス圧縮機構の摺動部を潤滑するための潤滑油が封入された冷媒ガス圧縮機に関するものである。
回転軸と、回転軸により駆動される冷媒ガス圧縮機構と、回転軸と冷媒ガス圧縮機構とを収容するハウジングと、回転軸のハウジング貫通部を密封する軸封装置とを備え、ハウジング内に回転軸と冷媒ガス圧縮機構の摺動部を潤滑するための潤滑油が封入された冷媒ガス圧縮機が特許文献1等に開示されている。
特開2002−005022
軸封装置は一般に多孔質の冷媒ガス透過性素材であるゴム製なので、特許文献1等に開示された従来の冷媒ガス圧縮機には、軸封装置から冷媒ガスが透過漏れを起こすという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、回転軸と、回転軸により駆動される冷媒ガス圧縮機構と、回転軸と冷媒ガス圧縮機構とを収容するハウジングと、回転軸のハウジング貫通部を密封する軸封装置とを備え、ハウジング内に回転軸と冷媒ガス圧縮機構の摺動部を潤滑するための潤滑油が封入された冷媒ガス圧縮機であって、軸封装置からの冷媒ガスの透過漏れが従来に比べて抑制された冷媒ガス圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、回転軸と、回転軸により駆動される冷媒ガス圧縮機構と、回転軸と冷媒ガス圧縮機構とを収容するハウジングと、回転軸のハウジング貫通部を密封する軸封装置とを備え、ハウジング内に回転軸と冷媒ガス圧縮機構の摺動部を潤滑するための潤滑油が封入され、潤滑油に固体微粒子が混入されていることを特徴とする冷媒ガス圧縮機を提供する。
本発明に係る冷媒ガス圧縮機においては、潤滑油に混入された固体微粒子が、軸封装置を構成するゴム製部材の細孔に侵入して細孔を塞ぎ、ゴム製部材の冷媒ガス透過性を抑制する。この結果、軸封装置からの冷媒ガスの透過漏れが従来に比べて抑制される。
本発明の好ましい態様においては、固体微粒子は金属微粒子である。
本発明の好ましい態様においては、固体微粒子は樹脂微粒子である。
本発明の好ましい態様においては、固体微粒子はフッ素樹脂微粒子である。
本発明の好ましい態様においては、固体微粒子は非晶質硬質炭素微粒子である。
固体微粒子は金属微粒子でも良く樹脂微粒子でも良く、或いは非晶質硬質炭素微粒子でも良い。これらの素材は冷媒ガス不透過性素材であり、ゴムの細孔を塞いでゴムの冷媒ガス透過性を抑制すると共に、自らも冷媒ガス不透過性であることにより、ゴムの冷媒ガス透過性を更に抑制する。潤滑性の高いフッ素樹脂は、回転軸や圧縮機構の摺動性を向上させる。
本発明の好ましい態様においては、ハウジングは複数の部分ハウジングの集合体であり、各部分ハウジングの接合部にガスケットが介挿されている。
ハウジングが複数の部分ハウジングの集合体であり、各部分ハウジングの接合部にガスケットが介挿されている場合には、潤滑油に混入された固体微粒子がガスケットを構成するゴム被膜の細孔に侵入して細孔を塞ぎ、ゴム被膜の冷媒ガス透過性を抑制する。この結果、各部分ハウジングの接合部からの冷媒ガスの透過漏れが従来に比べて抑制される。
本発明においては、固体微粒子が混入された冷媒ガス圧縮機用潤滑油を提供する。
本発明に係る潤滑油を、冷媒ガス圧縮機に使用することにより、軸封装置やガスケットからの冷媒ガスの透過漏れを抑制することができる。
本発明に係る冷媒ガス圧縮機においては、潤滑油に混入された固体微粒子が、軸封装置を構成するゴム製部材の細孔に侵入して細孔を塞ぎ、ゴム製部材の冷媒ガス透過性を抑制する。この結果、軸封装置からの冷媒ガスの透過漏れが従来に比べて抑制される。
本発明の実施例に係る冷媒ガス圧縮機を説明する。
図1に示すように、可変容量型斜板式圧縮機Aは、回転軸10と、回転軸10に固定されたローター11と、傾角可変に回転軸10に支持された斜板12とを備えている。斜板12は、斜板12の傾角変動を許容するリンク機構13を介してローター11に連結され、ローター11ひいては回転軸10に同期して回転する。
斜板12の周縁部に摺接する一対のシュー14を介してピストン15が斜板12に係留されている。
ピストン15は、シリンダブロック16に形成されたボア16aに挿入されている。
複数対のシュー14と、複数のピストン15とボア16aとが、周方向に互いに間隔を隔てて配設されている。
ローター11、斜板12、リンク機構13、シュー14、ピストン15は、回転軸10により駆動される圧縮機構を形成している。
回転軸10、ローター11、斜板12を収容するクランク室17を形成する有底円筒状のフロントハウジング18が配設されている。回転軸10は、フロントハウジング18を貫通して外部へ延びている。
回転軸10のフロントハウジング貫通部を密封する軸封部材19が配設されている。
図2に示すように、軸封部材19は、回転軸10の周側面に摺接するリップシール部材19a、19bと、リップシール部材19a、19bを保持固定する保持金具19c、19dとを有している。
クランク室17寄りに配設されたリップシール部材19aは、水素化ニトリルゴム(HNBR)を主原料とするゴム成形体である。リップシール部材19aは、保持金具19c、19dにより保持された固定部19a′と回転軸10の周側面に摺接する可動部19a″とを有している。
回転軸10の端部よりに配設されたリップシール部材19bは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂製であり、保持金具19c、19dにより保持された固定部19b′と回転軸10の周側面に摺接する可動部19b″とを有している。
リップシール部材19a、19bの可動部部19a″、部19b″は、回転軸10のフロントハウジング貫通部へ組付けられる前は、図2に二点鎖線で示すように径方向内方へ延在しているが、組み付け後は、回転軸10の周側面に押し付けられて前記周側面に摺接し、回転軸10のフロントハウジング貫通部をシールする。
フロントハウジング18に取りつけられた電磁クラッチ20を介して図示しない外部駆動源から回転軸10の先端部に回転動力が伝達される。
吸入室21aと吐出室21bとを形成するシリンダヘッド21が配設されている。
シリンダブロック16とシリンダヘッド21との間にボア16aに連通する吸入口22aと吐出口22bとが形成された弁板22が配設されている。弁板22に吸入弁と吐出弁とが装着されている。
フロントハウジング18、シリンダブロック16、弁板22、シリンダヘッド21は、ボルト23により一体に組み付けられている。フロントハウジング18とシリンダブロック16との接合部にガスケット24が介挿され、シリンダブロック16とシリンダヘッド21との接合部、より具体的には弁板22とシリンダブロック16、シリンダヘッド21との接合部には、ガスケット25、26が介挿され、該部をシールしている。ガスケット24〜26は、水素化ニトリルゴム(HNBR)若しくはニトリルゴム(NBR)を主原料とするゴム成形体である。
クランク室17内に、回転軸10の摺動部と圧縮機構の摺動部とを潤滑するための潤滑油が封入されている。潤滑油に金属微粒子や樹脂微粒子や非晶質硬質炭素微粒子などの固体微粒子が混入されている。
可変容量型斜板式圧縮機Aにおいては、図示しない外部駆動源の回転動力が電磁クラッチ20を介して回転軸10に伝達され、回転軸10の回転がローター11、リンク機構13を介して斜板12に伝達される。斜板12の回転に伴う斜板12周縁部の回転軸10延在方向の往復動が、シュー14を介してピストン15に伝達され、ピストン15がボア16a内で往復動する。外部冷凍回路から還流した冷媒ガスが、シリンダヘッド21に形成された吸入ポートと吸入室21aと吸入口22aと吸入弁とを介してボア16aへ吸入され、ボア16a内で圧縮され、吐出口22bと吐出弁と吐出室21bとシリンダヘッド21に形成された吐出ポートとを介して外部冷凍回路へ流出する。
軸封装置19、ガスケット24〜26により、可変容量型斜板式圧縮機Aからの冷媒ガスの漏洩が防止され。
軸封装置のリップシール19a、ガスケット24〜26は、冷媒ガスの隙間漏れ防止に有効であるが、多孔質素材であるゴム製なので、冷媒ガスがゴムの細孔を通って外部に漏洩する可能性がある。しかし、可変容量型斜板式圧縮機Aにおいては、クランク室17に封入した潤滑油に金属微粒子や樹脂微粒子や非晶質硬質炭素微粒子などの固体微粒子が混入されており、これらの微粒子が軸封装置のリップシール19aやガスケット24〜26を構成するゴム製部材の細孔に侵入して細孔を塞ぎ、更にこれら微粒子の素材自体が冷媒ガス不透過性であることもあいまって、ゴム製部材の冷媒ガス透過性を抑制し、リップシール19a、ガスケット24〜26の冷媒ガス透過性を抑制する。この結果、軸封装置19やガスケット24〜26からの冷媒ガスの透過漏れが従来に比べて抑制される。
潤滑性の高い非晶質硬質炭素微粒子、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂の微粒子を、潤滑油に混入すれば、回転軸10や圧縮機構の摺動性が向上する。
本発明は斜板式圧縮機のみならず、種々の冷媒ガス圧縮機に広く使用可能である。
本発明の実施例に係る可変容量型斜板式圧縮機の断面図である。 図1の部分拡大図である。
符号の説明
A 可変容量型斜板式圧縮機
10 回転軸
11 ローター
12 斜板
13 リンク機構
14 シュー
15 ピストン
18 フロントハウジング
19 軸封部材
24、25、26 ガスケット

Claims (7)

  1. 回転軸と、回転軸により駆動される冷媒ガス圧縮機構と、回転軸と冷媒ガス圧縮機構とを収容するハウジングと、回転軸のハウジング貫通部を密封する軸封装置とを備え、ハウジング内に回転軸と冷媒ガス圧縮機構の摺動部を潤滑するための潤滑油が封入され、潤滑油に固体微粒子が混入されていることを特徴とする冷媒ガス圧縮機。
  2. ハウジングは複数の部分ハウジングの集合体であり、各部分ハウジングの接合部にガスケットが介挿されていることを特徴とする請求項1に記載の冷媒ガス圧縮機。
  3. 固体微粒子は金属微粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷媒ガス圧縮機。
  4. 固体微粒子は樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷媒ガス圧縮機。
  5. 固体微粒子はフッ素樹脂微粒子であることを特徴とする請求項4に記載の冷媒ガス圧縮機。
  6. 固体微粒子は非晶質硬質炭素微粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷媒ガス圧縮機。
  7. 固体微粒子が混入されていることを特徴とする冷媒ガス圧縮機用潤滑油。
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