JP2006161470A - 杭頭部の接合構造及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 施工性および品質が向上し、且つ、コストダウンが図れる。
【解決手段】 杭体1の杭頭部2を拡径する拡径部材3と、拡径部材3の外周部に所定間隔で固着されていて構造物の基礎梁4に埋め込まれる複数のアンカー部材5とを備えている。拡径部材3は、杭頭部2を囲うように取り付けられ、杭頭部2より拡径された上端から下端に向けて縮径する略多角錐台の周面形状を有する外鋼管部6と、外鋼管部6の上端と杭頭部2との間隙7を閉塞するように固定された水平ダイアフラム8と、杭頭部2と外鋼管部6と水平ダイアフラム8とに囲まれた空隙9に充填される硬化材10とから構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、杭頭部の接合構造及びその施工方法に関する。
従来、コンクリート充填鋼管杭や鋼管杭と基礎梁とを接続する際の杭頭部の接続構造としては、例えば、杭頭部の内部にアンカー筋の一端を挿入して固定する内籠方式や、杭頭部の外周面にアンカー筋の一端を溶接するひげ筋方式や、杭頭部の外周面に装着されたカプラーにねじ鉄筋を固定するカプラー方式(特許文献1参照)がある。また、最近では、杭頭部よりひと回り大きな径を有する円筒状の鋼管を杭頭部の外側に巻いた状態に取り付け、杭頭部と外鋼管部との間にコンクリートを充填するとともに、当該コンクリートにアンカー筋の一端を埋設する二重管方式(特許文献2、3参照)が提案されている。
特公平3−54736号公報 特公平11−513139号公報 特開2000−297472号公報
しかしながら、従来の杭頭部の接合構造では以下のような問題が存在する。
内籠方式では、コンクリート充填鋼管杭のように杭頭で大きな曲げモーメントが生じる場合に、アンカー筋の配筋断面が過密となり、施工性に劣るという問題がある。しかも、アンカー筋が鋼管内部に配置されているため、杭頭部の曲げ応力に対してアンカー筋の断面効率が低く、杭頭固定時に生じる曲げ応力に対処できない場合が多い。
また、ひげ筋方式では、内籠方式と比較して断面効率は高いが、杭頭部の外周面にアンカー筋を現場溶接するため、現場での施工性や溶接品質に問題がある。そして、杭頭部の曲げ応力が大きくなると必要数のアンカー筋を配置しきれず、杭頭固定時の曲げ応力を処理できない場合がある。
さらに、カプラー方式では、現場溶接が不要でアンカー筋の取り付けが容易なことから施工性および品質ともに向上するものの、カプラーが高価なため工費が増大しやすい。また、杭頭部の曲げ応力が大きくなると必要数のアンカー筋を配置しきれず、杭頭固定時の曲げ応力を処理できない場合がある。
さらにまた、二重鋼管方式では、内籠方式やひげ筋方式あるいはカプラー方式と比較して、杭頭の中心からアンカー筋までの距離が大幅に大きくならないため、アンカー筋の軸力負担はさほど軽減されない。また、アンカー筋を杭頭部と外鋼管部との間のコンクリートに定着させることから、定着長を確保するために外鋼管部の長さが長くなり、コストアップの要因となり易いといった問題がある。
このように、従来の杭頭部の接合構造では、杭体に大きな曲げ応力が作用すると杭頭部が破壊されるという問題がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、施工性および品質が向上し、且つ、コストダウンが図れる杭頭部の接合構造及びその施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る杭頭部の接合構造では、杭体を構造物の基礎に接合するための杭頭部の接合構造であって、杭頭部を囲うように取り付けられていて杭頭部より拡径された上端から下端に向けて縮径する略多角錐台又は略円錐台の周面形状を有する外鋼管部と、杭頭部と外鋼管部とに囲まれた空隙に充填される硬化材とからなる拡径部材と、拡径部材に所定間隔で固着されていて構造物の基礎に埋め込まれる複数のアンカー部材とを備えたことを特徴としている。
本発明では、略多角錐台又は略円錐台が形成される拡径部材を杭頭部に一体化させることで、杭頭部の耐力を向上させることができ、杭体より先行して杭頭部が破壊することを防止できる。そして、このような接合構造としたことにより、杭頭部に一体化して取り付けられる拡径部材の長さ(オーバーラップ長)を従来工法の半分以下とすることができる。例えば、杭径の0.5〜1.0倍程度に短小化できる。また、従来の二重管方式の外鋼管部と比較して鋼材重量を減少できることで、鋼材や硬化材などの材料費を低減することができ、拡径部材を取り付ける際の施工性を向上できる。
また、本発明に係る杭頭部の接合構造は、拡径部材には、外鋼管部の上端と杭頭部との間隙を閉塞するように固定された水平ダイアフラムが設けられていることが好ましい。
本発明では、外鋼管部と杭頭部とが水平ダイアフラムによって繋がれたことで一体化が強化され、杭頭部の接合構造の耐力を向上することができる。
また、本発明に係る杭頭部の接合構造では、水平ダイアフラムは、周方向に複数に分割されて構成されていることが好ましい。
本発明では、分割した水平ダイアフラムとすることにより、工場などで予め杭頭部に取り付けることができ、作業の効率化を図ることができる。
また、本発明に係る杭頭部の接合構造では、水平ダイアフラムには、硬化材を充填するための貫通孔が備えられることが好ましい。
本発明では、水平ダイアフラムを杭頭部に取り付けた後に、拡径部材内の空隙に硬化材を充填するとともに、複数設けることで空気抜きも行うことができるため、拡径部材には硬化材が隙間なく充填されて、品質の高い杭頭部の接合構造を得ることができる。
また、本発明に係る杭頭部の接合構造は、アンカー部材の一端が拡径部材の外周部に固着されていることが好ましい。
本発明では、外鋼管部の外周面や水平ダイアフラムの上面で外鋼管部を接続させる付近にアンカー部材が設けられることにより、杭頭部に作用する曲げ応力を外鋼管部の傾斜面を介してアンカー部材に効率よく伝達することができる。また、固着作業がしやすい位置にアンカー部材を配置できるため、現場での施工性が向上し、アンカー部材の取り付け品質の信頼性が高くなる。
さらに、杭径より大きい拡径部材の外周部にアンカー部材を配置して取り付けることで、過密配筋がなく断面効率が高くなり強度が増すため、杭頭部が破壊されることなく品質の高い接合構造を実現できる。
また、本発明に係る杭頭部の接合構造では、外鋼管部は、周方向に複数に分割されて構成されていることが好ましい。
本発明では、略多角錐台の周面形状を有する外鋼管部を複数に分割することによって、分割部材の形成をプレス加工等によって折り曲げて製作することができ、溶接を必要としないため、溶接量の低減により製造コストを大幅に削減することができる。
また、本発明に係る杭頭部の施工方法は、上述した杭頭部の接合構造を有する杭頭部の施工方法であって、略多角錐台又は略円錐台の周面形状からなる外鋼管部を杭頭部を囲うように取り付ける第一の工程と、拡径部材の所定の位置にアンカー部材の一端を固着させ、アンカー部材が鉛直方向に延在するように配置させる第二の工程と、杭頭部と外鋼管部とに囲まれた空隙に、硬化材を充填する第三の工程とから構成され、第一の工程の次に、第二又は第三の工程のいずれかを施工し、あるいは第二及び第三の工程を同時に施工することを特徴としている。
本発明では、第一の工程において、外鋼管部の製作や、杭頭部に外鋼管部を取り付ける作業を予め工場などで行うことができる。このように、工場等における作業では、とくに構造上重要となる溶接作業を作業性のよい場所で行えるため、安定した品質で杭頭部の接合構造を構築することができる。
そして、現場における溶接作業や組み付け作業を削減できるため、工期短縮を図ることができるうえ、施工の低コスト化を実現できる。
本発明の杭頭部の接合構造によれば、アンカー部材を固着した略多角錐台又は略円錐台を形成する拡径部材を杭頭部に連結して一体化することで高強度構造となり、杭頭部に作用する曲げ応力を外鋼管部及びアンカー部材に効率よく伝達することができる。このため、杭頭部の耐力を向上することができ、杭頭部が破壊されることを防止できるうえ、杭頭部に一体化して取り付けられる拡径部材(外鋼管部)の長さを従来工法の半分以下とすることができる。また、従来の二重管方式の外鋼管部と比較して鋼材重量を減少できることから、材料費を低減することができ、拡径部材を取り付ける際の施工性を向上できる。
また、本発明の杭頭部の施工方法によれば、第一の工程において、杭頭部に外鋼管部を取り付けて製作する作業を例えば予め工場などで行うことができる。このため、安定した品質の接合構造を構築でき、さらに、現場における溶接作業や組み付け作業を削減できるため、工期短縮を図ることができるうえ、施工の低コスト化を実現できる。
以下、本発明の実施の形態による杭頭部の接合構造及びその施工方法について、図1乃至図4に基づいて説明する。図1は実施の形態による杭頭部の接合構造を示す斜視図、図2は杭頭部の接合構造を示す立断面図、図3は図2に示す杭頭部の接合構造の平面図、図4(a)及び(b)は外鋼管部の製作説明図である。
本実施の形態による杭頭部の接合構造では、鋼管杭、SC杭(鋼管で被覆した既成コンクリート杭)、コンクリート充填鋼管杭など少なくとも外周部が鋼管からなる杭体1を対象としている。
図1に示すように、杭頭部の接合構造は、上記杭体1と、上端面が例えば正12角形の略多角錐台の周面形状を形成し杭体1の杭頭部2を囲う拡径部材3と、拡径部材3に一端を固着して上方の基礎梁4に埋め込まれる複数のアンカー部材5とから構成されている。
図2に示すように、拡径部材3の外形は、上端で杭体1の外径Dと比較して外方に大きく拡径し、且つ下端を杭体1の外周面と同程度の内径とした外周面を形成する外鋼管部6と、外鋼管部6と杭頭部2との上端の間隙7を閉塞する水平ダイアフラム8とから構成されている。そして、杭頭部2と外鋼管部6と水平ダイアフラム8との間に囲まれた空隙9に硬化材10が充填されて拡径部材3が形成されている。ここで、杭体1の中心軸と外鋼管部6中心軸とは、同軸に配置されている。
図1に示すように、外鋼管部6は、上端面が杭頭部2より大きく拡径した正12角形をなし、この各辺から下方に形成される側面は杭体1側の内方に傾斜して杭体1の外周面と接合する傾斜面6aとされている。各傾斜面6aの下端部は、略半楕円形状の曲線部Kを形成している。
そして、杭頭部2に一体化して取り付けられる拡径部材3の長さ(オーバーラップ長L)は、杭体1の外径Dの0.5〜1.0倍程度を確保している(図2参照)。
図1乃至図3に示すように、水平ダイアフラム8は、外鋼管部6の上端面と同形の正12角形の平板からなり、その中央部には杭頭部2が貫通できるような杭孔8aが形成されている。
そして、水平ダイアフラム8は、その内周部と杭頭部2の上端部とが第2接合部W2によって溶接などの固定手段で固着されている。また、その外周部と外鋼管部6の上端部とが第3接合部W3によって溶接などの固定手段で固着されている。このとき、水平ダイアフラム8は、杭頭部2の上端面とほぼ同一水平面を形成する高さに位置している。
次に、拡径部材3内部の空隙9に充填される硬化材10は、コンクリート、ソイルモルタル、モルタル等からなる。
また、図1及び図3に示すように、水平ダイアフラム8には、二箇所の貫通孔8bが設けられており、これらの貫通孔8bを利用して硬化材10を拡径部材3内に充填する構成となっている。なお、貫通孔8bは、充填孔とともに空気孔の機能を有し、水平ダイアフラム8に2箇所以上設けられていることがよい。
次に、図1乃至3に示すように、拡径部材3の水平ダイアフラム8の外周部には、基礎梁4に埋設される複数のアンカー部材5が所定の間隔をおいて設置されている。このアンカー部材5は、鉛直方向に延在して、一端5aが水平ダイアフラム8表面の外周部に溶接等の固定手段よって固着され、他端5bが上方の基礎梁4に埋設されている。このような構成により、基礎梁4を含む構造体と杭頭部2とが一体化した接合構造が形成される。
次に、本発明の実施の形態による杭頭部の施工方法について、図1乃至図4に基づいて説明する。
先ず、第一の工程では、図4(a)、(b)に示すように、外鋼管部6が周方向に複数、例えば4等分されて分割部材Bを形成し、この分割部材Bは予め工場等で製作される。本実施の形態では外鋼管部6が正12角形をなす略多角錐台であることから、分割部材Bは、例えば1枚の平板をプレス加工によって、杭頭部2を4つの分割部材Bで取り囲むことができるような3面の傾斜面6aを形成して折り曲げておく。
次に、分割部材Bは、上端部が杭頭部2の上端面と略水平面を形成する高さに組み合わせられて、杭頭部2に取り付けられる。この取り付けは、図1乃至3に示すように、各分割部材Bが周方向の第4接合面W4によって溶接などの固定手段で固着され、また、各分割部材Bの下端部に加工された曲線部Kと杭体1とが第1接合面W1によって溶接などの固定手段で固着される。
続いて、図3に示すように、水平ダイアフラム8を外鋼管部6と同様に予め4つに等分割して、所定の位置に貫通孔8bを設けておく。そして、図2に示すように、分割された各水平ダイアフラム8は、杭頭部2と外鋼管部6との上端の間の間隙7を塞ぐように、第2接合部W2及び第3接合部W3によって溶接等の固定手段で固着される。
なお、この水平ダイアフラム8は、必ずしも複数に分割されるものでなく、閉鎖形で環状に形成したものであってもよい。
ここまでの第一の工程による作業は、現場に搬入する前に工場などで予め実施されるものであり、現場の施工状況に依存することがないので、品質が安定し、その後の現場の作業工程を短縮することができる。
次に、第二の工程では、工場等で杭頭部2に拡径部材3を環状に取り付けた杭体1を、施工現場に搬入し、地盤に打設する。
ここで、杭体1の施工方法は、従来、一般的に行われている場所打ちコンクリート拡頭杭を築造する場合と同様の手順で実施するものであり、詳細な施工方法については説明を省略する。
杭体1の施工後、水平ダイアフラム8の表面の外周部に適宜数のアンカー部材5を固定手段によって固着する(図1乃至3参照)。なお、アンカー部材5の固着については、溶接などの固定手段によって固着するのが一般的であるが、ねじ締め手段など他の接合手段によって固着してもよい。例えば、雌ねじが形成されたカプラーを予め工場等で所定の取り付け位置に溶接しておき、基端部に雄ねじ部が形成されたアンカー部材8をカプラーにねじ込み挿入する接合構造としてもよい。
続いて、第三の工程では、図2及び図3に示すように、水平ダイアフラム8に設けられた貫通孔8bより、杭頭部2と外鋼管部6と水平ダイアフラム8とに囲まれて形成された空隙9に硬化材10を充填して拡径部材3を製作する。硬化材10の充填作業は、二箇所の貫通孔8bが設けられていることから、充填に使用していない貫通孔8bを空気孔として機能させて、硬化材10を空隙9に隙間なく充填することができ、品質の高い杭頭部2の接合構造を得ることができる。
その後、アンカー部材5を埋め込むようにして基礎梁4を構築する。
硬化材10を空隙9に充填する作業については、基礎梁4を施工する段階と同時に実施してもよい。
なお、上述の施工方法に代えて、第一の工程の後に、第三の工程の硬化材10の充填作業を実施し、その後に第二の工程のアンカー部材5の取り付けを行ってもよい。あるいは、第二及び第三の工程を同時に施工してもよい。
本実施の形態により構成された杭頭部の接合構造では、水平ダイアフラム8の上面で外鋼管部6の傾斜面6aと接続する付近にアンカー部材5が設けられる構造であるため、杭頭部2に作用する曲げ応力は外鋼管部6を介してアンカー部材5に効率よく伝達される。
そして、図1乃至3に示すように、杭径Dより大きい拡径部材3上端の外周部にアンカー部材5を取り付けできるので、過密配筋を解消することができ、断面効率が高くなり強度が増すため、杭頭部2の接合構造が破壊されることなく品質の高い剛接合を実現できる。
また、アンカー部材5が配置されている拡径部材3の外径を変えることによって、配筋密度を自在に調整することもできる。
さらにまた、アンカー部材5の取り付け位置は、アンカー部材5を固着するうえで作業性が良好な水平ダイアフラム8の表面となり、現場の施工性が向上し、アンカー部材5の取り付け部の信頼性が高まる。
本実施の形態では、外鋼管部6を略多角錐台の周面形状としたことで、従来の二重管方式の外鋼管部と比較して鋼材重量を減少できるため、拡径部材3を取り付ける際の施工性が向上し、鋼材や硬化材などの材料費を低減することができる。
このような杭頭部の接合構造としたことによりに、従来のひげ筋方式や内籠方式と比較して、杭頭部2の曲げ耐力や引抜き耐力を容易に増大することができ、杭頭部2の接合構造の高耐力化を図れ、杭頭部の破壊を防止できる。そして、杭体1の変形能力の高い接合構造を実現できるため、靭性のある細径の杭体1を採用でき、低コストで高い耐力と変形性能を発揮できる合理的な杭設計が可能となる。
また、杭頭部2に一体化して取り付けられる拡径部材3(外鋼管部6)の長さ(オーバーラップ長L)を従来工法の半分以下とすることができ、上記にある効果を得ることができる(図2参照)。例えばオーバーラップ長Lは、杭径Dの0.5〜1.0倍程度に短小化できるものであり、本実施の形態によると杭径Dの0.6倍である。
また、図4(a)、(b)に示すように、外鋼管部6を複数の分割部材Bで形成したため、分割部材Bの傾斜面6aをプレス加工等によって折り曲げて製作できる。したがって、溶接量を低減できるため、製造コストを大幅に削減することができる。
次に、杭頭部の施工方法において、第一の工程では、杭頭部2に外鋼管部6及び水平ダイアフラム8の取付け及び溶接作業を、例えば工場などの作業性のよい場所で実施できるため、安定した品質の杭頭部2の接合構造を構築することができる。
このように、現場における溶接作業や組み付け作業を削減できるため、工期短縮を図ることができるうえ、施工時の安全性を向上でき、施工の低コスト化を実現できる。
以上のことから、杭頭部2に拡径部材3を設置して接合構造を構成した杭体1は、十分な耐力を確保しながら経済性とともに施工性を大幅に向上することが可能となる。
以上、本発明による杭頭部の接合構造及びその施工方法の各実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、実施の形態による杭頭部の接合構造では、水平ダイアフラム8を設けた拡径部材3としているが、水平ダイアフラム8を設けないで、アンカー部材5を外鋼管部6の外周面に直接取り付ける構造としてもよい。
また、本実施の形態による杭頭部の施工方法では、第一の工程で杭頭部2に拡径部材3を取り付ける作業を工場等で実施しているが、必ずしもこれにこだわるものではなく、現場の作業性などを考慮し、必要に応じた場所で第一の工程を実施すればよい。
さらに、本実施の形態では、外鋼管部6と水平ダイアフラム8とによって形成される拡径部材3を正12角形の略多角錐台としているが、これに限らず、その他の略多角錐台や、略円錐台でもよい。
さらにまた、本実施の形態では、外鋼管部6や水平ダイアフラム8が等分割されて分割部材Bを形成しているが、等分割でなくてもよく、また分割しない外鋼管部6や水平ダイアフラム8を杭頭部2に嵌め込む方法を採用してもよい。
本発明の実施の形態による杭頭部の接合構造を示す斜視図である。 本発明の実施の形態による杭頭部の接合構造を示す立断面図である。 図2に示す杭頭部の接合構造の平面図である。 (a)、(b)は、杭頭部の接合構造における外鋼管部の製作説明図である。
符号の説明
1 杭体
2 杭頭部
3 拡径部材
4 基礎梁(基礎)
5 アンカー部材
6 外鋼管部
7 間隙
8 水平ダイアフラム
8b 貫通孔
9 空隙
10 硬化材
B 分割部材
D 杭径
L オーバーラップ長


Claims (7)

  1. 杭体を構造物の基礎に接合するための杭頭部の接合構造であって、
    前記杭頭部を囲うように取り付けられていて杭頭部より拡径された上端から下端に向けて縮径する略多角錐台又は略円錐台の周面形状を有する外鋼管部と、前記杭頭部と前記外鋼管部とに囲まれた空隙に充填される硬化材とからなる拡径部材と、
    前記拡径部材に所定間隔で固着されていて前記構造物の基礎に埋め込まれる複数のアンカー部材とを備えたことを特徴とする杭頭部の接合構造。
  2. 前記拡径部材には、前記外鋼管部の上端と前記杭頭部との間隙を閉塞するように固定された水平ダイアフラムが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の杭頭部の接合構造。
  3. 前記水平ダイアフラムは、周方向に複数に分割されて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の杭頭部の接合構造。
  4. 前記水平ダイアフラムには、前記硬化材を充填するための貫通孔が備えられることを特徴とする請求項2または3に記載の杭頭部の接合構造。
  5. 前記アンカー部材の一端が前記拡径部材の外周部に固着されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の杭頭部の接合構造。
  6. 前記外鋼管部は、周方向に複数に分割されて構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の杭頭部の接合構造。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の杭頭部の接合構造を有する杭頭部の施工方法であって、
    略多角錐台又は略円錐台の周面形状からなる前記外鋼管部を前記杭頭部を囲うように取り付ける第一の工程と、
    前記拡径部材の所定の位置に前記アンカー部材の一端を固着させ、前記アンカー部材が鉛直方向に延在するように配置させる第二の工程と、
    前記杭頭部と前記外鋼管部とに囲まれた空隙に、前記硬化材を充填する第三の工程とから構成され、
    第一の工程の次に、第二又は第三の工程のいずれかを施工し、あるいは第二及び第三の工程を同時に施工することを特徴とする杭頭部の施工方法。
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