JP2006150585A - 液体ホーニング加工機及び液体ホーニング加工方法 - Google Patents

液体ホーニング加工機及び液体ホーニング加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークを液体ホーニング処理するホーニングゾーンと、該ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを洗浄処理する洗浄ゾーンとを、外気から遮断されたハウジング内に互いに隣接して備えた液体ホーニング加工機における洗浄ゾーンの汚染を防止すること。
【解決手段】液体ホーニング加工機1のハウジング4内におけるホーニングゾーン5と洗浄ゾーン6との間には、ホーニングゾーン5の雰囲気ガスが洗浄ゾーン6に流入するのを防止する隔壁7が配設されている。さらに、液体ホーニング加工機1は、ホーニングゾーン5で液体ホーニング処理されたワーク2を、搬送槽11内の液72中に浸漬した状態で、ホーニングゾーン5から洗浄ゾーン6に搬送する液中搬送装置10を、ハウジング4内に備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光ドラム基体用パイプの素管等の様々なワークを液体ホーニング処理する液体ホーニング加工機及び液体ホーニング加工方法に関する。
例えば電子複写機、レーザプリンタ等の感光ドラムにおける、セレンや有機感光体等の光導電性の感光層を支持する感光ドラム基体は、アルミニウム(その合金を含む。)等の金属製パイプから形成されている。このパイプは、高い寸法精度(例:真直度)が要求される上、更に、高品位な画像を得るために高い表面精度が要求される。
ところで、このパイプは、多くの場合、引抜き加工により得られた素管から製作されているが、このような素管は不均一な表面状態であることが多い。そこで従来では、素管の表面を均一化(例えば均一に粗面化)するために、素管の表面を液体ホーニング処理している。さらに、液体ホーニング処理された素管の表面には砥粒や塵等の異物が付着していることから、この異物を除去するために、素管を洗浄処理している(例えば特許文献1及び2参照)。
特開2001−296679号公報 特開2004−246124号公報
而して、素管について液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施す液体ホーニング加工機として、素管を液体ホーニング処理するホーニングゾーンと、液体ホーニング処理された素管を洗浄処理する洗浄ゾーンとを、外気から遮断されたハウジング内に互いに隣接して備えた液体ホーニング加工機には、次のような難点があった。
すなわち、この液体ホーニング加工機では、ホーニングゾーンで使用されるホーニング液中の砥粒が液体ホーニング処理時にホーニングゾーンの雰囲気ガス中に飛散して浮遊(漂流)する。そして、この雰囲気ガス中を浮遊している砥粒や塵等の異物が雰囲気ガスと共に洗浄ゾーンに流入して洗浄ゾーンを汚染するという難点があった。このように洗浄ゾーンが汚染されると、洗浄効率が低下したり、更には、流入した異物がワークの表面に付着して、洗浄不良が発生する。
本発明は、上記技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、洗浄ゾーンの汚染を防止することができる液体ホーニング加工機、該液体ホーニング加工機を用いたパイプの製造装置、液体ホーニング加工方法、この方法により得られた液体ホーニング加工品を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] ワークを液体ホーニング処理するホーニングゾーンと、該ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを洗浄処理する洗浄ゾーンとを、外気から遮断されたハウジング内に互いに隣接して備えるとともに、前記ハウジング内における前記ホーニングゾーンと前記洗浄ゾーンとの間に、前記ホーニングゾーンの雰囲気ガスが前記洗浄ゾーンに流入するのを防止する隔壁が配設され、更に、前記ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを、搬送槽内の液中に浸漬した状態で、前記ホーニングゾーンから前記隔壁に設けたワーク通過用開口を通過させて前記洗浄ゾーンへと搬送する液中搬送装置を、前記ハウジング内に備えていることを特徴とする液体ホーニング加工機。
[2] 前記隔壁のワーク通過用開口の上縁が前記液中搬送装置の搬送槽内の液中に浸漬された状態となされている前項1記載の液体ホーニング加工機。
[3] 前記液中搬送装置は、ワークが搭載される搭載板部と、該搭載板部に上方突出状に設けられたアーム部と、該アームの上端部に設けられた吊掛部とを有する搬送台を備え、前記搬送槽の側壁部の上端部に、ワーク搬送方向に延びたレール部が前記搬送槽内の液に対し非浸漬状態に設けられ、前記搬送台は、前記レール部に前記吊掛部が吊り掛けられた状態で前記搬送槽内に配置されており、前記液中搬送装置は、前記吊掛部が前記レール部上を摺動状態でワーク搬送方向に移動されることにより、前記搬送台の搭載板部に搭載されたワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で搬送するものとなされている前項1又は2記載の液体ホーニング加工機。
[4] 前記吊掛部の移動通路と前記レール部が、前記吊掛部の前記レール部との摺動に伴い発生する粉塵が外部へ飛散するのを防止するカバー部材により覆われている前項3記載の液体ホーニング加工機。
[5] 前記カバー部材における搬送槽内側の側壁部の下端部が、前記搬送槽内の液中に浸漬された状態となされている前項4記載の液体ホーニング加工機。
[6] 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内の液中にガスを噴出して気泡を発生させる気泡発生手段を有している前項1〜5のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[7] 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内において液がワーク搬送方向とは反対方向に流れるように液を前記搬送槽内に噴出して供給する噴出ノズルを有している前項1〜6のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[8] 前記噴出ノズルは、前記搬送槽内の洗浄ゾーン側に配置されている前項7記載の液体ホーニング加工機。
[9] 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内の液が該搬送槽のホーニングゾーン側の側壁部の上端からオーバーフローされるものとなされている前項1〜8のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[10] 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内の液中から引き上げられる途中のワークに向けて洗浄液を噴射する噴射ノズルを有している前項1〜9のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[11] 前記液中搬送装置は、前記搬送槽の底面が水平面に対してワーク搬送方向において上方に傾斜した状態に形成されている前項1〜10のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[12] 前記洗浄ゾーンに清浄な雰囲気ガスを供給するガス供給装置を備えている前項1〜11のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[13] 前記ホーニングゾーンの雰囲気ガスを吸引するガス吸引装置を備えている前項1〜12のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[14] 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力は、前記ハウジング外側の外気圧力に対し陽圧に調整されている前項1〜13のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[15] 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力は、前記ホーニングゾーンの雰囲気ガス圧力に対し陽圧に調整されている前項1〜14のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[16] 前記ホーニングゾーンには、ワークを液体ホーニング処理するホーニング部と、該ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークをシャワー洗浄処理するシャワー洗浄部と、前記ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークを前記ホーニング部から前記シャワー洗浄部に搬送する搬送部とを内部に有するホーニング槽が配置されており、前記ホーニング槽は、ワーク投入口と、ワーク取出口と、前記ワーク投入口及び取出口にそれぞれ対応する開閉蓋とを有しており、前記ホーニング槽に、該ホーニング槽内の雰囲気ガスを吸引するホーニング槽用ガス吸引装置が接続されている前項1〜15のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[17] 前記ホーニングゾーンには、ワークを液体ホーニング処理するホーニング部と、該ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークをシャワー洗浄処理する第1シャワー洗浄部と、前記ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークを前記ホーニング部から前記第1シャワー洗浄部に搬送する搬送部とを内部に有するホーニング槽が配置されるとともに、更に、前記ホーニングゾーンには、ワークを前記ホーニング部に搬送する第1搬送装置と、前記第1シャワー洗浄部で洗浄処理されたワークを前記第1シャワー洗浄部から前記液中搬送装置に搬送する第2搬送装置とが配置されており、前記洗浄ゾーンには、前記液中搬送装置により前記洗浄ゾーンに搬送されたワークをシャワー洗浄処理する第2シャワー洗浄部と、該第2シャワー洗浄部で洗浄処理されたワークをスクラブ洗浄処理する複数段に並んだスクラブ洗浄部と、該スクラブ洗浄部で洗浄処理されたワークをシャワー洗浄処理する第3シャワー洗浄部と、該第3シャワー洗浄部で洗浄処理されたワークを洗浄液中に浸漬することにより洗浄処理する浸漬洗浄部と、該浸漬洗浄部で洗浄処理されたワークを高温液中に浸漬して高温液中から引き上げることにより乾燥処理する引上げ乾燥部と、前記液中搬送装置により前記洗浄ゾーンに搬送されたワークを前記液中搬送装置から前記各洗浄部及び引上げ乾燥部に順次搬送する第3搬送装置とが配置されている前項1〜15のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[18] 前記洗浄ゾーンで使用された使用済み洗浄液が、前記液中搬送装置の搬送槽に供給されるものとなされている前項1〜17のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[19] 前記液中搬送装置の搬送槽からの排出液が、前記ホーニングゾーンで使用されるホーニング液及び/又は洗浄液の少なくとも一部として使用されるものとなされている前項1〜18のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[20] ワークは、感光ドラム基体用パイプの素管である前項1〜19のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
[21] 素管について液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施す液体ホーニング加工機を備えたパイプの製造装置において、前記液体ホーニング加工機として、前項1〜20のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機が用いられていることを特徴とするパイプの製造装置。
[22] パイプは、感光ドラム基体用パイプである前項21記載のパイプの製造装置。
[23] ワークについて液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施す液体ホーニング加工方法であって、ワークを液体ホーニング処理するホーニングゾーンと、該ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを洗浄処理する洗浄ゾーンとを、外気から遮断されたハウジング内に互いに隣接して備えるとともに、前記ハウジング内における前記ホーニングゾーンと前記洗浄ゾーンとの間に、前記ホーニングゾーンの雰囲気ガスが前記洗浄ゾーンに流入するのを防止する隔壁が配設された液体ホーニング加工機を用い、前記ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを、搬送槽内の液中に浸漬した状態で、前記ホーニングゾーンから前記隔壁に設けたワーク通過用開口を通過させて前記洗浄ゾーンへと搬送し、該ワークを前記洗浄ゾーンで洗浄処理することを特徴とする液体ホーニング加工方法。
[24] 前記搬送槽内の液中にガスを噴出して気泡を発生させながら、ワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で前記洗浄ゾーンに搬送する前項23記載の液体ホーニング加工方法。
[25] 前記搬送槽内において液がワーク搬送方向とは反対方向に流れるように液を前記搬送槽内に噴出しながら、ワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で前記洗浄ゾーンに搬送する前項23又は24記載の液体ホーニング加工方法。
[26] 液を前記搬送槽内に該搬送槽内の洗浄ゾーン側から噴出する前項25記載の液体ホーニング加工方法。
[27] 前記搬送槽内の液を該搬送槽のホーニングゾーン側の側壁部の上端からオーバーフローさせながら、ワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で前記洗浄ゾーンに搬送する前項23〜26のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[28] 前記搬送槽内の洗浄ゾーン側に搬送されたワークを前記搬送槽内の液中から引き上げながら該ワークに向けて洗浄液を噴射する前項23〜27のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[29] 前記洗浄ゾーンに清浄な雰囲気ガスを供給しながら、ワークを前記洗浄ゾーンで洗浄処理する前項23〜28のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[30] 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力を前記ハウジング外側の外気圧力に対し陽圧に調整した状態で、ワークを前記洗浄ゾーンで洗浄処理する前項23〜29のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[31] 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力を前記ホーニングゾーンの雰囲気ガス圧力に対し陽圧に調整した状態で、ワークを前記ホーニングゾーンで液体ホーニング処理する前項23〜30のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[32] 前記ホーニングゾーンには、ワークを液体ホーニング処理するホーニング部と、該ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークをシャワー洗浄処理するシャワー洗浄部と、前記ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークを前記ホーニング部から前記シャワー洗浄部に搬送する搬送部とを内部に有するホーニング槽が配置されており、前記ホーニングゾーンにおいて、ワークを前記ホーニング部で液体ホーニング処理し、次いで該ワークを前記搬送部により前記ホーニング部から前記シャワー洗浄部に搬送したのち、該ワークを前記シャワー洗浄部でシャワー洗浄処理し、次いで該ワークを前記洗浄ゾーンへの搬送に供し、前記洗浄ゾーンにおいて、前記洗浄ゾーンに搬送されたワークをシャワー洗浄処理し、次いで該ワークを複数段に並んで配置されたスクラブ洗浄部で順次スクラブ洗浄処理したのち、該ワークをシャワー洗浄処理し、次いで該ワークを洗浄液中に浸漬することにより洗浄処理したのち、該ワークを高温液中に浸漬して高温液中から引き上げることにより乾燥処理する前項23〜31のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[33] 前記洗浄ゾーンで使用された使用済み洗浄液を前記搬送槽に供給する前項23〜31のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[34] 前記搬送槽からの排出液を、前記ホーニングゾーンで使用されるホーニング液及び/又は洗浄液の少なくとも一部として使用する前項23〜33のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[35] ワークは、感光ドラム基体用パイプの素管である前項23〜34のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
[36] 前項23〜35のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法により得られた液体ホーニング加工品。
本発明は次の効果を奏する。
[1]の発明の液体ホーニング加工機によれば、ワークについて液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施すことができるから、量産性が向上する。
さらに、ハウジング内におけるホーニングゾーンと洗浄ゾーンとの間に隔壁が配設されているので、ホーニングゾーンの雰囲気ガス中を浮遊している砥粒や塵等の異物が洗浄ゾーンに流入するのをこの隔壁によって防止することができる。そのため、ホーニングゾーンの雰囲気ガス中を浮遊する異物の洗浄ゾーンへの流入による洗浄ゾーンの汚染を防止することができる。
また、ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークは、液中搬送装置によって、搬送槽内の液中に浸漬された状態で、ホーニングゾーンから隔壁に設けたワーク通過用開口を通過されて洗浄ゾーンへと搬送されることから、ワークの搬送時に、ワークが搬送槽内の液中に浸漬されることにより該ワークに付着した砥粒や塵等の異物が除去される。そのため、ワークに付着した異物がワークへの付着状態のままでワークと共に洗浄ゾーンに持ち込まれるのを防止することができて、ワークに付着した異物の洗浄ゾーンへの持ち込みによる洗浄ゾーンの汚染を防止することができる。
すなわち、この発明の液体ホーニング加工機によれば、ホーニングゾーンの雰囲気ガス中を浮遊する異物の洗浄ゾーンへの流入による洗浄ゾーンの汚染を防止することができるし、その上、ワークに付着した異物の洗浄ゾーンへの持ち込みによる洗浄ゾーンの汚染をも防止することができるから、洗浄ゾーンを高い清浄度に維持することができる。よって、洗浄不良の発生を防止することができる。
[2]の発明では、隔壁のワーク通過用開口の上縁が液中搬送装置の搬送槽内の液中に浸漬された状態となされているので、ホーニングゾーンの雰囲気ガス中を浮遊する異物がワーク通過用開口を通って洗浄ゾーンに流入するのを確実に防止することができる。したがって、洗浄ゾーンの清浄度を確実に維持することができる。
[3]の発明では、搬送槽のレール部が搬送槽内の液に対し非浸漬状態であるから、吊掛部のレール部との摺動に伴い発生する粉塵が搬送槽内の液中に流出するのを防止することができる。そのため、この粉塵の、搬送槽内の液中への流出による搬送槽内の液の汚染を防止することができる。
[4]の発明では、搬送台の吊掛部のレール部との摺動に伴い発生する粉塵が外部へ飛散するのをカバー部材によって防止することができる。そのため、洗浄ゾーンの清浄度を更に確実に維持することができる。
[5]の発明では、カバー部材における搬送槽内側の側壁部の下端部が搬送槽内の液中に浸漬された状態となされているので、搬送台の吊掛部のレール部との摺動に伴い発生する粉塵が外部へ飛散するのを確実に防止することができる。
[6]の発明では、気泡発生手段によって搬送槽内の液中に気泡を発生させながら、ワークを搬送槽内の液中に浸漬した状態で洗浄ゾーンに搬送することができる。そのため、ワークの搬送時において、ワークに付着した異物を効果的に除去することができて、ワークに付着した異物が洗浄ゾーンに持ち込まれるのを確実に防止することができる。
[7]の発明では、搬送槽内において液がワーク搬送方向とは反対方向に流れるように液を噴出ノズルにより搬送槽内に噴出して供給しながら、ワークを搬送槽内の液中に浸漬した状態で洗浄ゾーンに搬送することができる。そのため、搬送槽内の液中に存在している、ワークから除去された異物が、搬送槽内の液流によって搬送槽内のホーニングゾーン側に移動されるから、洗浄ゾーンの汚染を更に確実に防止することができる。
[8]の発明では、液を搬送槽内に該搬送槽内の洗浄ゾーン側から噴出ノズルにより噴出することができる。そのため、搬送槽内の液中から引き上げる直前のワークに近接した位置で該ワークに向けて液を噴出することができて、ワークに付着した異物の除去率が向上する。
[9]の発明では、搬送槽内の液面に浮上した異物が搬送槽内の液と共にオーバーフローして搬送槽外へ排出される。そのため、搬送槽内の液の清浄度の低下を防止できるし、ワークの搬送時における異物のワークへの再付着を防止できる。さらに、搬送槽内の液面に浮上した異物は、搬送槽の洗浄ゾーン側の側壁部ではなくホーニングゾーン側の側壁部の上端からオーバーフローして排出されるから、この排出液で洗浄ゾーンが汚染される虞はない。
[10]の発明では、搬送槽内の液中から引き上げられる途中のワークに向けて洗浄液を噴射ノズルにより噴射することにより、ワークの搬送時や引き上げ時にワークに再付着した異物を、ワークを引き上げる途中で除去することができる。
[11]の発明では、搬送槽内の液中に沈降した異物が搬送槽の底面上を滑って搬送槽内のホーニングゾーン側に移動される。そのため、洗浄ゾーンの汚染を更に確実に防止することができる。
[12]の発明では、ガス供給装置によって洗浄ゾーンに清浄な雰囲気ガスを供給することにより、洗浄ゾーンの清浄度を向上させることができる。
[13]の発明では、ガス吸引装置によってホーニングゾーンの雰囲気ガスを吸引することにより、ホーニングゾーンの雰囲気ガス中を浮遊する異物を除去することができて、ホーニングゾーンの清浄度を向上させることができる。
[14]の発明では、ハウジング外側の外気がハウジングに不可避的に生じた隙間から洗浄ゾーンに流入するのを防止することができて、洗浄ゾーンの清浄度を確実に維持することができる。
[15]の発明では、ホーニングゾーンの雰囲気ガスが、隔壁とハウジングとの間や隔壁と搬送槽との間などにおいて不可避的に生じた隙間から洗浄ゾーンに流入するのを防止することができて、洗浄ゾーンの清浄度を確実に維持することができる。
[16]の発明では、ホーニングゾーンに配置されたホーニング槽内で液体ホーニング処理とシャワー洗浄処理が行われる。そのため、ホーニングゾーンの汚染を防止することができる。
さらに、ホーニング槽のワーク投入口及び取出口のうち少なくとも一方を開けた状態のときに、ホーニング槽内の雰囲気ガスをホーニング槽用ガス吸引装置により吸引することにより、ホーニング槽内の雰囲気ガス中を浮遊する異物がワーク投入口及び取出口のうち前記少なくとも一方を介してホーニングゾーンに流出するのを確実に防止することができて、ホーニングゾーンの清浄度を確実に維持することができる。
[17]の発明では、ホーニングゾーンに配置されたホーニング槽内で液体ホーニング処理とシャワー洗浄処理が行われる。そのため、ホーニングゾーンの汚染を防止することができる。
さらに、洗浄ゾーンにおいて、ワークについて複数の所定の洗浄処理及び乾燥処理を順次施すことにより、ワークの洗浄効率をより一層向上させることができる。
[18]の発明では、洗浄ゾーンで使用された使用済み洗浄液を有効に利用することができる。
[19]の発明では、搬送槽からの排出液を有効に利用することができる。
[20]の発明では、感光ドラム基体用パイプの素管について洗浄不良の発生を防止することができる。
[21]の発明のパイプの製造装置では、パイプの素管について洗浄不良の発生を防止することができる。
[22]の発明では、感光ドラム基体用パイプの素管について洗浄不良の発生を防止することができる。
[23]〜[35]の発明の液体ホーニング加工方法では、本発明の液体ホーニング加工機における上述した効果と同様の効果を奏する。
[36]の発明では、高品質の液体ホーニング加工品を提供できる。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1において、(1)は本発明の一実施形態に係る液体ホーニング加工機である。この液体ホーニング加工機(1)により加工されるワーク(2)は、精密パイプの素管であり、詳述すると、電子複写機、レーザプリンタ、FAX装置等に搭載される感光ドラムの基体に用いられるパイプの素管、即ち感光ドラム基体用パイプの素管である。
このワーク(2)(素管)は、所定長さに設定された円筒状のものであり、引抜き加工により得られたアルミニウム(その合金を含む。以下同じ。)製の引抜き管からなる。例えば、このワーク(2)の長さは200〜450mm、外径は15〜50mm、肉厚は0.5〜2mmに設定されている。
なお本発明では、ワーク(2)はアルミニウム製のものに限定されるものではなく、他の金属製のものであっても良いし、他の材料製のものであっても良い。また、ワーク(2)は円柱状であっても良いし、他の形状であっても良い。
本実施形態では、ワーク(2)(素管)についてこの液体ホーニング加工機(1)により液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施すことにより、感光ドラム基体用パイプが製造される。換言すると、この液体ホーニング加工機(1)は、感光ドラム基体用パイプの製造装置に備えられた、ワーク(2)(素管)について液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施すためのものである。
液体ホーニング加工機(1)は、ワーク(2)を液体ホーニング処理するホーニングゾーン(5)と、該ホーニングゾーン(5)で液体ホーニング処理されたワーク(2)を洗浄処理する洗浄ゾーン(6)とを、外気から遮断されたハウジング(4)内に互いに隣接して備えている。
ハウジング(4)内におけるホーニングゾーン(5)と洗浄ゾーン(6)との間には、隔壁(7)が配設されている。この隔壁(7)は、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガスが洗浄ゾーン(6)に流入するのを防止するためのものである。
本実施形態では、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス、及びハウジング(4)外側の外気は、いずれも空気である。
また、液体ホーニング加工機(1)は、搬送槽(11)を有する液中搬送装置(10)をハウジング(4)内に備えている。
液中搬送装置(10)は、ワーク(2)を搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬した状態で搬送するためのものであり、詳述すると、ホーニングゾーン(5)で液体ホーニング処理されたワーク(2)を、搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬した状態で、ホーニングゾーン(5)から隔壁(7)に設けられたワーク通過用開口(8)を通過させて洗浄ゾーン(6)へと搬送するためのものである。
搬送槽(11)内の液(72)としては、水、温水、純水、温純水、超純水、温超純水、有機溶剤、又はこれらに添加物(例えば界面活性剤、洗剤)を加えたもの等を挙げることができる。また、液(72)は、温度、Ph、電導度、クリーン度などを所定の範囲内に設定したものが望ましい。
搬送槽(11)は、図3に示すように、隔壁(7)のワーク通過用開口(8)を介してホーニングゾーン(5)と洗浄ゾーン(6)とに跨って配置されている。また、隔壁(7)のワーク通過用開口(8)の上縁(8a)は、搬送槽(11)内の液(72)の液面(72a)より下側に位置し、搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬された状態となされている。
また、液中搬送装置(10)は、図3〜図5に示すように搬送台(12)を備えている。この搬送台(12)は、略逆門形状のものであり、1個又は複数個(本実施形態では7個)のワーク(2)が搭載される搭載板部(12a)と、該搭載板部(12a)の左右両端部にそれぞれ上方突出状に設けられたアーム部(12b)と、該アーム(12b)の上端部に側方突出状に設けられた吊掛部(12c)とを有している。一方、搬送槽(11)の左右両側壁部(11a)の上端部には、それぞれ、ワーク搬送方向(3)に延びた、側方突出状のレール部(11d)が、搬送槽(11)内の液(72)に対し非浸漬状態に設けられている。そして、搬送台(12)は、吊掛部(12c)が搬送槽(11)のレール部(11d)に吊り掛けられた状態で搬送槽(11)内に配置されている。また、吊掛部(12c)にはロッドレスシリンダやガスシリンダ等の駆動源(図示せず)が連結されている。そして、液中搬送装置(10)は、吊掛部(12c)が駆動源からの駆動力を受けてレール部(11d)上を摺動状態にワーク搬送方向(3)に移動されることにより、搭載板部(12a)上に搭載されたワーク(2)を搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬した状態で搬送するものとなされている。
また、図4及び図5に示すように、吊掛部(12c)の移動通路(13)とレール部(11d)は共にカバー部材(14)により覆われている。このカバー部材(14)は、吊掛部(12c)のレール部(11d)との摺動に伴い発生する粉塵が外部(即ち、ホーニングゾーン(5)及び洗浄ゾーン(6))に飛散するのを防止するためのものである。また、このカバー部材(14)の両端部は蓋部(14a)によって閉塞されている。
さらに、図4に示すように、このカバー部材(14)における搬送槽(11)内側に位置する側壁部(14b)の下端部(14c)は、搬送槽(11)の側壁部(11a)に対し搬送槽(11)内側に離間して配置されている。そして、このカバー部材(14)の側壁部(14b)の下端部(14c)と搬送槽(11)の側壁部(11a)との間の隙間(15)に、搬送台(12)のアーム部(12b)が配置されており、ワーク搬送時にはこの隙間(15)をアーム部(12b)が移動する。さらに、このカバー部材(14)の側壁部(14b)の下端部(14c)は搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬された状態となされている。したがって、このカバー部材(14)の内側は密閉状態となされている。
また、液中搬送装置(10)は、搬送槽(11)内の液(72)中にガスとして空気を噴出して気泡(21)を発生させる気泡発生手段(17)を有している。この気泡発生手段(17)は、エアストーンと該エアストーンに空気を供給する空気供給管(ガス供給管)とから構成されている。空気供給管は、搬送台(12)の搭載板部(12a)下面に取り付けられている。なお本発明では、空気供給管自体がエアストーンから形成されていても良い。
また、液中搬送装置(10)は、図3に示すように、搬送槽(11)内において液(72)がワーク搬送方向(3)とは反対方向に流れるように液(72)を搬送槽(11)内に噴出して供給する複数個の噴出ノズル(19)を有している。この噴出ノズル(19)は、搬送槽(11)内の洗浄ゾーン(6)側に配置されており、詳述すると、搬送槽(11)の洗浄ゾーン(6)側の側壁部(11c)に、該噴出ノズル(19)の噴出口をワーク搬送方向(3)とは反対方向に向けて配設されている。なお図3において、矢印(22)は、搬送槽(11)内の液(72)の流れ方向を示している。この液の流れ方向(22)は、上述したようにワーク搬送方向(3)とは反対方向である。
また、液中搬送装置(10)は、搬送槽(11)内の液(72)が搬送槽(11)のホーニングゾーン(5)側の側壁部(11b)の上端からオーバーフローされるものとなされている。また、搬送槽(11)のホーニングゾーン(5)側の側壁部(11b)の上部には、オーバーフローした液を受けるためのオーバーフロー液受け(20)が付設されている。搬送槽(11)内の液面高さは、このオーバーフロー機構により所定の高さに保たれている。
また、液中搬送装置(10)は、噴射ノズル(23)を有している。この噴射ノズル(23)は、搬送槽(11)内の洗浄ゾーン(6)側に搬送されて搬送槽(11)内の液(72)中から引き上げられる途中のワーク(2)に向けて洗浄液(73)を噴射するためのものである。この噴射ノズル(23)は、洗浄ゾーン(6)における搬送槽(11)の上方に配置されており、これにより、この噴射ノズル(23)により噴射された洗浄液(73)が、引き上げ途中のワーク(2)に当たったのち、搬送槽(11)内に落下するものとなされている。
また、搬送槽(11)の底面(11e)は、水平面に対してワーク搬送方向(3)において上方に傾斜した状態に形成されている。この底面(11e)の水平面に対する傾斜角は、1〜15(特に好ましくは7〜13)°の範囲に設定されることが望ましい。このように底面(11e)を傾斜させることにより、搬送槽(11)の液(72)中に沈降して底面(11e)上に堆積する異物が、該底面(11e)を滑ってその最下位置側すなわち搬送槽(11)内のホーニングゾーン(5)側に移動して集まることになる。さらに、底面(11e)の最下位置に排出口(図示せず)を設けることにより、この異物を容易に排出することができる。このように底面(11e)を傾斜させることにより、洗浄ゾーン(6)の洗浄度を向上させることができるし、更に、搬送槽(11)内の液(72)の清浄度を保つことができる。特に、この底面(11e)の傾斜角が上記の範囲内に設定されていると、これらの効果が十分に得られるし、液(72)の流れ状態を乱すこともないので望ましい。
また、図1に示すように、ホーニングゾーン(5)にはホーニング槽(30)が配置されている。このホーニング槽(30)は、図2に示すように、ワーク(2)を液体ホーニング処理するホーニング部(31)と、該ホーニング部(31)で液体ホーニング処理されたワーク(2)を粗洗浄処理としてシャワー洗浄処理する第1シャワー洗浄部(32)と、ホーニング部(31)で液体ホーニング処理されたワーク(2)をホーニング部(31)から第1シャワー洗浄部(32)に搬送する搬送部(33)とを内部に有している。搬送部(33)は例えばターンテーブル式のものであり、(33a)はターンテーブル、(33b)はターンテーブル(33a)の回転軸である。また、このホーニング槽(30)の内部は、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガスから遮断されている。このホーニング槽(30)内の雰囲気ガスは、空気である。
さらに、このホーニング槽(30)は、ワーク投入口(35)と、ワーク取出口(36)と、ワーク投入口(35)及び取出口(36)にそれぞれ対応する開閉蓋(37)(38)とを有している。開閉蓋(37)(38)は例えば電動開閉蓋である。
さらに、このホーニング槽(30)には、該ホーニング槽(30)内の雰囲気ガス(空気)を吸引するホーニング槽用ガス吸引装置(41)が接続されている。このガス吸引装置(41)は吸気ブロワ等からなる。
さらに、ホーニングゾーン(5)には、図1に示すように、ワークのピッチ変更部(42)と、該ワークピッチ変更部(42)によりピッチが変更されたワーク(2)をワークピッチ変更部(42)からホーニング部(31)に搬送する第1搬送装置(43)と、第1シャワー洗浄部(32)でシャワー洗浄処理されたワーク(2)を第1シャワー洗浄部(32)から液中搬送装置(10)に搬送する第2搬送装置(44)とが配置されている。
洗浄ゾーン(6)には、液中搬送装置(10)により洗浄ゾーン(6)に搬送されたワーク(2)をシャワー洗浄処理する第2シャワー洗浄部(51)と、該第2シャワー洗浄部(51)で洗浄処理されたワーク(2)をスクラブ洗浄処理するワーク搬送方向(3)に二段に並んだスクラブ洗浄部(52a)(52b)と、該スクラブ洗浄部(52b)で洗浄処理されたワーク(2)をシャワー洗浄処理する第3シャワー洗浄部(53)と、該第3シャワー洗浄部(53)で洗浄処理されたワーク(2)を洗浄液(77)中に浸漬することにより仕上げ洗浄処理として浸漬洗浄処理する浸漬洗浄部(54)と、該浸漬洗浄部(54)で洗浄処理されたワーク(2)を高温液(78)中に浸漬して高温液(78)中から引き上げることにより乾燥処理する引上げ乾燥部(55)と、液中搬送装置(10)により洗浄ゾーン(6)に搬送されたワーク(2)を液中搬送装置(10)から各洗浄部(51)(52a)(52b)(53)(54)及び引上げ乾燥部(55)に順次搬送する第3搬送装置(56)とが配置されている。
さらに、この洗浄ゾーン(6)には、引上げ乾燥部(55)で乾燥処理されたワーク(2)、すなわち最終加工済みワークとしての液体ホーニング加工品を箱(ケース)に詰める箱詰め部(66)が配置されている。引上げ乾燥部(55)で乾燥処理されたワーク(2)は、第3搬送装置(56)により引上げ乾燥部(55)からこの箱詰め部(66)に搬送されて箱詰めされる。
また、液体ホーニング加工機(1)は、洗浄ゾーン(6)に清浄な雰囲気ガスを供給する複数個(本実施形態では二台)のガス供給装置(58)(67)を備えている。このガス供給装置(58)はクリーンユニット等からなり、ハウジング(4)のワーク搬送方向(3)下流側の天井部に設置されており、詳述すると、このガス供給装置(58)(67)は、ハウジング(4)の浸漬洗浄部(54)上方の天井部と箱詰め部(66)上方の天井部とに1台ずつ設置されている。なお、(68)はイオナイザである。
また、液体ホーニング加工機(1)は、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガスを吸引するホーニングゾーン用ガス吸引装置(45)を備えている。このガス吸引装置(45)は吸気ブロワ等からなり、ホーニングゾーン(5)に接続されている。
また、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス圧力は、ハウジング(4)外側の外気圧力に対し陽圧に調整されている。本発明では、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス圧力は、ハウジング(4)外側の外気圧力に対して1倍を超え2倍以下(特に好ましくは1.1〜1.5倍)に調整することが良い。
さらに、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス圧力は、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス圧力に対し陽圧に調整されている。本発明では、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス圧力は、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス圧力に対して1倍を超え2倍以下(特に好ましくは1.1〜1.5倍)に調整することが良い。
また、図1において、(60)は、未加工のワーク(2)を収容する未加工ワーク収容部である。この未加工ワーク収容部(60)は、ハウジング(4)の外側におけるワーク搬送方向上流側に配置されている。(61)は、未加工のワーク(2)を未加工ワーク収容部(60)からワークピッチ変更部(42)に搬送する第4搬送装置である。
また、液体ホーニング加工機(1)において、各搬送装置(43)(44)(56)(61)は、エアピッカー(図示せず)を有しており、また複数個のワーク(2)を一括して搬送し得るものとなされており、本実施形態では7個のワーク(2)を一括して搬送するものとなされている(図4参照)。なお本発明では、各搬送装置(43)(44)(56)(61)で一括搬送可能なワーク(2)の個数は7個に限定されるものではなく、例えば、2〜10個であっても良いし、1個であっても良い。
次に、上記液体ホーニング加工機(1)を用いた液体ホーニング加工方法について以下に説明する。
まず、図1に示すように、ハウジング(4)内の洗浄ゾーン(6)にガス供給装置(58)(67)により清浄な雰囲気ガスを連続して供給する。これにより、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス圧力を、ハウジング(4)外側の外気圧力に対し陽圧に調整するとともに、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス圧力に対しても陽圧に調整する。また、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス圧力をハウジング(4)外側の外気圧力に対し陽圧に調整する。つまり、これらの圧力バランスは、「洗浄ゾーン(6)」>「ホーニングゾーン(5)」>「ハウジング(4)外側」の関係になるように調節されている。なお本発明では、隔壁(7)には、この圧力バランスを保つために、小さなガス流通路(図示せず)を設けたり、洗浄ゾーン(6)からホーニングゾーン(5)への一方向のガス流通路(図示せず)例えばダンパー付ガス流通路が設されていたりしても良い。こうすることにより、ホーニングゾーン(5)から洗浄ゾーン(6)へ異物が浮遊流入するのを確実に抑制することができる。また本発明では、ハウジング(4)の壁に、ハウジング(4)の内部からその外側への一方向のガス流通路(図示せず)が設けられていても良い。
このような状態を維持したままで、未加工ワーク収容部(60)に収容された未加工のワーク(2)の複数個(本実施形態では7個)を、一括して第4搬送装置(61)により未加工ワーク収容部(60)からハウジング(4)に設けられたワーク投入口(4a)を介してハウジング(4)内のホーニングゾーン(5)のワークピッチ変更部(42)に搬送する。その後、ワーク投入口(4a)を電動開閉扉(図示せず)により閉塞する。
次いで、ワークピッチ変更部(42)に搬送された複数個のワーク(2)のピッチをワークピッチ変更部(42)で変更する。
次いで、このワーク(2)を第1搬送装置(43)によりワークピッチ変更部(42)からホーニング槽(30)のワーク投入口(35)を介して該槽(30)内のホーニング部(31)に搬送する。その後、ワーク投入口(35)及び取出口(36)をそれぞれ対応する開閉蓋(37)(38)で閉塞する。そして、この閉塞状態で、ワーク(2)をホーニング部(31)で公知の方法で液体ホーニング処理する。
この液体ホーニング処理を簡単に説明すると、図2に示すように、ワーク(2)を自軸回転させながら、ホーニング液(70)を噴射ノズル(39)によりワーク(2)の表面(外周面)に吹き付けるとともに、噴射ノズル(39)をワーク(2)の軸方向に移動させる。
これにより、ワーク(2)の表面全体が液体ホーニング処理され均一に粗面化される。
次いで、液体ホーニング処理されたワーク(2)を搬送部(33)によりホーニング部(31)から第1シャワー洗浄部(32)に搬送する。
次いで、ワーク投入口(35)を開け、新たに未加工のワーク(2)を第1搬送装置(43)によりワークピッチ変更部(42)からワーク投入口(35)を介してホーニング部(31)に搬送する。その後、ワーク投入口(35)を開閉蓋(37)で閉塞する。そして、この閉塞状態で、未加工のワーク(2)をホーニング部(31)で液体ホーニング処理する。これと同時に、液体ホーニング処理されたワーク(2)を第1シャワー洗浄部(32)で公知の方法により粗洗浄処理としてシャワー洗浄処理する。
このシャワー洗浄処理を簡単に説明すると、ワーク(2)を自軸回転させながら、ワーク(2)の軸方向に並んで配置された複数個の噴射ノズル(40)により洗浄液(71)をワーク(2)の表面に向けて噴射する。これにより、ワーク(2)の表面全体が洗浄処理される。またこのとき、洗浄液(71)をワーク(2)の中空部に噴射してワーク(2)の内面も洗浄処理する。
次いで、ワーク投入口(35)及び取出口(36)をそれぞれ開ける。そして、第1シャワー洗浄部(32)で洗浄処理されたワーク(2)を、洗浄ゾーン(6)への搬送に供する。すなわち、該ワーク(2)を第2搬送装置(44)により第1シャワー洗浄部(32)からワーク取出口(36)を介して液中搬送装置(10)に搬送して搬送台(12)の搭載板部(12a)に搭載する。また、ホーニング部(31)で液体ホーニング処理されたワーク(2)を搬送部(33)によりホーニング部(31)から第1シャワー洗浄部(32)に搬送する。その後、新たに未加工のワーク(2)を第1搬送装置(43)によりワーク投入口(35)を介してホーニング部(31)に搬送する。
次いで、ワーク投入口(35)及び取出口(36)をそれぞれ対応する開閉蓋(37)(38)で閉塞する。そして、この閉塞状態で、上述した手順と同様に、未加工のワーク(2)をホーニング部(31)で液体ホーニング処理すると共に、液体ホーニング処理されたワーク(2)を第1シャワー洗浄部(32)でシャワー洗浄処理する。
以上の手順に従い、未加工のワーク(2)を次々と未加工ワーク収容部(60)からホーニングゾーン(5)に搬送し、搬送されたワーク(2)についてホーニング槽(30)内で液体ホーニング処理とシャワー洗浄処理を順次施す。
以上の、ホーニング槽(30)内での液体ホーニング処理及びシャワー洗浄処理において、ホーニング槽(30)のワーク投入口(35)及び取出口(36)がそれぞれ対応する開閉蓋(37)(38)で閉塞されている状態のときには、ホーニングゾーン用ガス吸引装置(45)を作動させてホーニングゾーン(5)の雰囲気ガスを該ガス吸引装置(45)により吸引し、一方、ホーニング槽用ガス吸引装置(41)は作動させない。こうすることにより、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス中を浮遊する異物を除去することができて、ホーニングゾーン(5)の清浄度を向上させることができる。
また、ホーニング槽(30)のワーク投入口(35)及び取出口(36)のうち少なくとも一方が開いている状態のときには、ホーニング槽用ガス吸引装置(41)を作動させてホーニング槽(30)内の雰囲気ガスを該ガス吸引装置(41)により吸引し、一方、ホーニングゾーン用ガス吸引装置(45)は作動させない。こうすることにより、ホーニング槽(30)内の雰囲気ガス中を浮遊する異物がワーク投入口(35)及び取出口(36)のうち前記少なくとも一方を介してホーニングゾーン(5)に流出するのを確実に防止することができて、ホーニングゾーン(5)の清浄度を維持することができる。
また、液中搬送装置(10)の搬送台(12)の搭載板部(12a)に搭載されたワーク(2)は、次のようにして洗浄ゾーン(6)に搬送される。
まず、図3及び図4に示すように、搬送槽(11)内の液(72)中に気泡発生手段(17)により気泡(21)を連続して発生させる。さらに、搬送槽(11)内において液(72)がワーク搬送方向(3)とは反対方向(22)に流れるように、液(72)を搬送槽(11)内に噴出ノズル(19)により搬送槽(11)内の洗浄ゾーン(6)側から連続して噴出して供給する。供給された液(72)はワーク搬送範囲において層流状に流れていることが好ましい。その流量は例えば10〜30リットル/minの範囲に設定できる。さらに、搬送槽(11)内の液(72)を搬送槽(11)のホーニングゾーン(5)側の側壁部(11b)の上端から連続してオーバーフローさせる。
このような状態を維持したままで、搬送台(12)の搭載板部(12a)に搭載されたワーク(2)を、搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬した状態で、ホーニングゾーン(5)から隔壁(7)のワーク通過用開口(8)を通過させて洗浄ゾーン(6)へと搬送する。ワーク(2)の搬送速度は、ワーク(2)が気泡(21)に包まれた状態を維持できる範囲内に設定されるのが望ましく、例えば50〜100mm/s(好ましくは60〜90mm/s)の範囲内に設定できる。また、ワーク(2)の搬送時間すなわちワーク(2)の液中滞在時間は、15〜40秒の範囲内に設定することが好ましい。ただし本発明では、ワーク(2)の搬送速度及び搬送時間はこのような範囲内であることに限定されるものではない。
次いで、洗浄ゾーン(6)において、次のような洗浄処理を行う。
すなわち、洗浄ゾーン(6)に搬送されたワーク(2)を第3搬送装置(56)により把持して搬送槽(11)内の液(72)中から引き上げながら、該ワーク(2)の表面に向けて洗浄液(73)を噴射ノズル(23)により噴射してワーク(2)をシャワー洗浄処理する。なお、噴射された洗浄液(73)は、ワーク(2)に当たったのち、搬送槽(11)内に落下する。
このワーク(2)を引き続き第3搬送装置(56)により液中搬送装置(10)から第2シャワー洗浄部(51)に搬送する。そして、このワーク(2)を第2シャワー洗浄部(51)で公知の方法によりシャワー洗浄処理する。
このシャワー洗浄処理を簡単に説明すると、ワーク(2)を自軸回転させながら、洗浄液(74)を噴射ノズル(51a)によりワーク(2)の表面に向けて噴射するとともに、噴射ノズル(51a)をワーク(2)の軸方向に移動させる。これにより、ワーク(2)の表面全体が洗浄処理される。またこのとき、洗浄液(74)をワーク(2)の中空部に噴射してワーク(2)の内面も洗浄処理する。
次いで、第2シャワー洗浄部(51)でシャワー洗浄処理されたワーク(2)を第3搬送装置(56)により第2シャワー洗浄部(51)から二段のスクラブ洗浄部(52a)(52b)のうち一段目のスクラブ洗浄部(52a)に搬送する。そして、このワーク(2)を一段目のスクラブ洗浄部(52a)で公知の方法によりスクラブ洗浄処理する。
このスクラブ洗浄処理を簡単に説明すると、ワーク(2)の表面に円柱状又は円筒状こすり部材(59a)を当接させた状態で、ワーク(2)とこすり部材(59a)との当接部に洗浄液(図示せず)を供給しながら、ワーク(2)とこすり部材(59a)をそれぞれ自軸回転させる。これにより、ワーク(2)の表面全体が洗浄処理される。なお、(59b)は、ワーク(2)の端面に装着されるワーク支持部材である。
次いで、一段目のスクラブ洗浄部(52a)でスクラブ洗浄処理されたワーク(2)を、第3搬送装置(56)により一段目のスクラブ洗浄部(52a)から二段目のスクラブ洗浄部(52b)に搬送する。そして、このワーク(2)を二段目のスクラブ洗浄部(52b)で一段目のスクラブ洗浄部(52a)と同様にスクラブ洗浄処理する。
次いで、二段目のスクラブ洗浄部(52b)でスクラブ洗浄処理されたワーク(2)を、第3搬送装置(56)により二段目のスクラブ洗浄部(52b)から第3シャワー洗浄部(53)に搬送する。そして、このワーク(2)を第3シャワー洗浄部(53)で公知の方法によりシャワー洗浄処理する。
このシャワー洗浄処理を簡単に説明すると、ワーク(2)を自軸回転させながら、ワーク(2)の軸方向に並んで配置された複数個の噴射ノズル(53a)により洗浄液(76)をワーク(2)の表面に向けて噴射する。これにより、ワーク(2)の表面全体が洗浄処理される。またこのとき、洗浄液(76)をワーク(2)の中空部に噴射してワーク(2)の内面も洗浄処理する。
次いで、第3シャワー洗浄部(53)でシャワー洗浄処理されたワーク(2)を、第3搬送装置(56)により第3シャワー洗浄部(53)から浸漬洗浄部(54)に搬送する。そして、このワーク(2)を浸漬洗浄部(54)で公知の方法により浸漬洗浄処理する。
この浸漬洗浄処理を簡単に説明すると、ワーク(2)を第3搬送装置(56)により載置台(54b)上に載置したのち、該載置台(54b)を下降させてワーク(2)を浸漬洗浄槽(54a)内の洗浄液(77)中に浸漬し、これにより該ワーク(2)を洗浄処理する。このとき、ワーク(2)を洗浄液(77)中に浸漬した状態で上下に揺動させることが洗浄効率の向上を図り得るようになる点で望ましい。
次いで、浸漬洗浄部(54)で浸漬洗浄処理されたワーク(2)を、第3搬送装置(56)により浸漬洗浄部(54)から引上げ乾燥部(55)に搬送する。そして、このワーク(2)を引上げ乾燥部(55)で乾燥処理する。
この乾燥処理を簡単に説明すると、ワーク(2)を第3搬送装置(56)により載置台(55b)上に載置したのち、該載置台(55b)を下降させて高温液槽(55a)内の高温液(78)中に浸漬したのち、該ワーク(2)を高温液(78)中から所定の引上げ速度で引き上げることにより、ワーク(2)を乾燥処理する。高温液(78)の温度は例えば65℃以上に設定されることが望ましく、またワークの引上げ速度は例えば1cm/s以下に設定されることが望ましい。ただし本発明では、高温液(78)の温度や引上げ速度は上記の範囲に限定されるものではない。
次いで、引上げ乾燥部(55)で乾燥処理されたワーク(2)(即ち液体ホーニング加工品)を、第3搬送装置(56)により引上げ乾燥部(55)から箱詰め部(66)に搬送する。その後、このワーク(2)を箱詰め部(66)で所定の箱(ケース)に箱詰めする。
上記液体ホーニング加工機(1)により加工された液体ホーニング加工品は、感光ドラム基体用パイプとして用いられる。
図6は、上記液体ホーニング加工機(1)の配管図である。同図に示すように、上記液体ホーニング加工機(1)では、第3シャワー洗浄部(53)と浸漬洗浄部(54)の洗浄液(76)(77)、並びに引上げ乾燥部(55)の高温液(78)として、純水等の清浄水が用いられる。なお本発明では、清浄水には界面活性剤等の添加剤や添加液が添加されていても良い。
引上げ乾燥部(55)に高温液(78)を供給する場合には、清浄水が加熱タンク(86)に貯留され、ここで所定温度に加熱される。次いで、加熱された清浄水、即ち高温液(78)が供給管(80a)を介してポンプ(84a)により引上げ乾燥部(55)の高温液槽(55a)に供給される。高温液(78)は、清浄度を維持するために常時、高温液槽(55a)外側へオーバーフローされて排出されている。
また、第3シャワー洗浄部(53)と浸漬洗浄部(54)には、それぞれ、洗浄液(76)(77)としての清浄水が供給管(80b)を介して供給される。そして、ここで使用された使用済み洗浄液は、排出管(82a)を介して第1回収タンク(87a)に貯留される。
第1回収タンク(78a)内の使用済み洗浄液は、供給管(80c)を介してポンプ(84b)により二段のスクラブ洗浄部(52a)(52b)にそれぞれスクラブ洗浄液として供給される。そして、ここで使用された使用済み洗浄液は、排出管(82b)を介して第1回収タンク(87a)に再度貯留される。また、第1回収タンク(87a)には清浄水が適宜供給される。
第1回収タンク(87a)内の使用済み洗浄液の上澄み液は、排出管(82c)を介して第2回収タンク(87b)に貯留される。
第2回収タンク(87b)内の使用済み洗浄液は、供給管(80d)を介してポンプ(84c)により第2シャワー洗浄部(51)に洗浄液(74)として供給される。そして、ここで使用された使用済み洗浄液は、排出管(82d)を介して第2回収タンク(87b)に再度貯留される。
第2回収タンク(87b)内の使用済み洗浄液の上澄み液は、排出管(82e)を介してポンプ(84d)により第3回収タンク(87c)に貯留される。
第3回収タンク(87c)内の使用済み洗浄液は、供給管(80e)を介してポンプ(84e)により液中搬送装置(10)の搬送槽(11)に噴射ノズル(19)から噴射されて供給される。このようにして、洗浄ゾーン(6)で使用された使用済み洗浄液を搬送槽(11)に供給することにより、使用済み洗浄液を有効に利用することができる。
搬送槽(11)に供給された液(即ち、使用済み洗浄液)は、図3に示すように、該搬送槽(11)のホーニングゾーン(5)側の側壁部(11b)の上端から搬送槽(11)外側におけるホーニングゾーン(5)側にオーバーフローして排出される。そして、搬送槽(11)からの排出液は、図6に示すように、オーバーフロー液受け(20)から排出管(82f)を介して第3回収タンク(87c)に再度貯留される。また、この第3回収タンク(87c)には清浄水が適宜供給される。
第3回収タンク(87c)内の液の上澄み液は、排出管(82g)を介して第4回収タンク(87d)に貯留される。
第4回収タンク(87d)内の液は、供給管(80f)を介してポンプ(84f)によりホーニングゾーン(5)の第1シャワー洗浄部(32)に供給され、該第1シャワー洗浄部(32)に使用される洗浄液(71)の少なくとも一部として使用される。そして、ここで使用された使用済みの液は外部へ排出される。このようにして、第4回収タンク(87d)内の液、即ち搬送槽(11)からの排出液を、ホーニングゾーン(5)の第1シャワー洗浄部(32)で使用される洗浄液(71)の少なくとも一部として使用することにより、搬送槽(11)からの排出液を有効に利用することができる。なお発明では、第4回収タンク(87d)内の液は、ホーニングゾーン(5)のホーニング部(31)に供給され、該ホーニング部(31)で使用されるホーニング液(70)の少なくとも一部として使用されるものとなされていても良い。また、この第4回収タンク(87d)には清浄水が適宜供給される。
而して、上記液体ホーニング加工機(1)及び液体ホーニング加工方法は、次の利点を有している。
液体ホーニング加工機(1)によれば、ワーク(2)について液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施すことができるから、量産性が向上する。
さらに、ハウジング(4)内におけるホーニングゾーン(5)と洗浄ゾーン(6)との間に隔壁(7)が配設されているので、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス中を浮遊している砥粒や塵等の異物が洗浄ゾーン(6)に流入するのをこの隔壁(7)によって防止することができる。そのため、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス中を浮遊する異物の洗浄ゾーン(6)への流入による洗浄ゾーン(6)の汚染を防止することができる。
また、ホーニングゾーン(5)で液体ホーニング処理されたワーク(2)は、液中搬送装置(10)によって、搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬された状態で、ホーニングゾーン(5)から隔壁(7)のワーク通過用開口(8)を通過されて洗浄ゾーン(6)へと搬送されることから、ワーク(2)の搬送時に、ワーク(2)が搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬されることにより該ワーク(2)に付着した砥粒や塵等の異物が除去される。そのため、ワーク(2)に付着した異物がワーク(2)への付着状態のままでワーク(2)と共に洗浄ゾーン(6)に持ち込まれるのを防止することができて、ワーク(2)に付着した異物の洗浄ゾーン(6)への持ち込みによる洗浄ゾーン(6)の汚染を防止することができる。
すなわち、この液体ホーニング加工機(1)によれば、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス中を浮遊する異物の洗浄ゾーン(6)への流入による洗浄ゾーン(6)の汚染を防止することができるし、その上、ワーク(2)に付着した異物の洗浄ゾーン(6)への持ち込みによる洗浄ゾーン(6)の汚染をも防止することができるから、洗浄ゾーン(6)を高い清浄度に維持することができる。よって、洗浄不良の発生を防止することができる。
また、隔壁(7)のワーク通過用開口(8)の上縁(8a)が液中搬送装置(10)の搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬された状態となされているので、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス中を浮遊する異物がワーク通過用開口(8)を通って洗浄ゾーン(6)に流入するのを確実に防止することができる。したがって、洗浄ゾーン(6)の清浄度を確実に維持することができる。
また、レール部(11d)が搬送槽(11)内の液(72)に対し非浸漬状態であるから、吊掛部(12c)のレール部(11d)との摺動に伴い発生する粉塵が搬送槽(11)内の液(72)中に流出するのを防止することができる。そのため、この粉塵の搬送槽(11)内の液(72)中への流出による搬送槽(11)内の液(72)の汚染を防止することができる。
また、吊掛部(12c)の移動通路(13)とレール部(11d)がカバー部材(14)によって覆われているので、吊掛部(12c)のレール部(11d)との摺動に伴い発生する粉塵が外部(ホーニングゾーン(5)及び洗浄ゾーン(6))へ飛散するのをこのカバー部材(14)によって防止することができる。そのため、洗浄ゾーン(6)の清浄度を更に確実に維持することができる。
さらに、カバー部材(14)における搬送槽(11)内側の側壁部(14b)の下端部(14c)が搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬された状態となされているので、この粉塵が外部へ飛散するのを確実に防止することができる。
また、気泡発生手段(17)によって搬送槽(11)内の液(72)中に気泡(21)を発生させながら、ワーク(2)を搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬した状態で洗浄ゾーン(6)に搬送することにより、ワーク(2)の搬送時において、ワーク(2)に付着した異物を効果的に除去することができて、ワーク(2)に付着した異物が洗浄ゾーン(6)に持ち込まれるのを確実に防止することができる。
また、搬送槽(11)内において液(72)がワーク搬送方向(3)とは反対方向に流れるように液(72)を噴出ノズル(19)により搬送槽(11)内に噴出して供給しながら、ワーク(2)を搬送槽(11)内の液(72)中に浸漬した状態で搬送することにより、搬送槽(11)内の液(72)中に存在している、ワーク(2)から除去された異物が、搬送槽(11)内の液流によって搬送槽(11)内のホーニングゾーン(5)側に移動される。これにより、洗浄ゾーン(6)の汚染を更に確実に防止することができる。
また、液(72)を搬送槽(11)内に該搬送槽(11)内の洗浄ゾーン(6)側から噴出ノズル(19)により噴出することにより、搬送槽(11)内の液(72)中から引き上げる直前のワーク(2)に近接した位置で該ワーク(2)に向けて液(72)を噴出することができるから、ワーク(2)に付着した異物の除去率が向上する。
また、液中搬送装置(10)によるワーク(2)の搬送時において、搬送槽(11)内の液(72)を搬送槽(11)のホーニングゾーン(5)側の側壁部(11b)の上端からオーバーフローさせることにより、搬送槽(11)内の液面に浮上した異物が搬送槽(11)内の液(72)と共にオーバーフローして搬送槽(11)外へ排出される。そのため、搬送槽(11)内の液(72)の清浄度の低下を防止できるし、ワーク(2)の搬送時における異物のワーク(2)への再付着を防止することできる。さらに、搬送槽(11)内の液面に浮上した異物は、搬送槽(11)の洗浄ゾーン(6)側の側壁部(11c)ではなくホーニングゾーン(5)側の側壁部(11b)の上端からオーバーフローして排出されるから、この排出液で洗浄ゾーン(6)が汚染される虞はない。
また、ワーク(2)を搬送槽(11)内の液(72)中から引き上げながら該ワーク(2)に向けて洗浄液(73)を噴射ノズル(23)により噴射することにより、ワーク(2)の搬送時や引き上げ時にワーク(2)に再付着した異物を、ワーク(2)を引き上げる途中で除去することができる。
また、搬送槽(11)の底面(11e)が水平面に対してワーク搬送方向(3)において上方に傾斜した状態に形成されているので、搬送槽(11)内の液(72)中に沈降した異物が搬送槽(11)の底面(11e)上を滑って搬送槽(11)内のホーニングゾーン(5)側に移動される。そのため、洗浄ゾーン(6)の汚染を更に確実に防止することができる。
また、ガス供給装置(58)(67)によって洗浄ゾーン(6)に清浄な雰囲気ガスを供給しながら、ワーク(2)を洗浄ゾーン(6)で洗浄することにより、洗浄時における洗浄ゾーン(6)の清浄度を向上させることができる。
また、液体ホーニング加工機(1)はガス吸引装置(45)を備えているので、このガス吸引装置(45)によってホーニングゾーン(5)の雰囲気ガスを吸引することにより、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス中を浮遊する異物を除去することができて、ホーニングゾーン(5)の清浄度を向上させることができる。
また、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス圧力をハウジング(4)外側の外気圧力に対し陽圧に調整した状態で、ワーク(2)を洗浄ゾーン(6)で洗浄することにより、ハウジング(4)外側の外気がハウジング(4)に不可避的に生じた隙間から洗浄ゾーン(6)に流入するのを防止することができて、洗浄ゾーン(6)の清浄度を確実に維持することができる。
また、洗浄ゾーン(6)の雰囲気ガス圧力をホーニングゾーン(5)の雰囲気ガス圧力に対し陽圧に調整した状態で、ワーク(2)を洗浄ゾーン(6)で洗浄処理することにより、ホーニングゾーン(5)の雰囲気ガスが、隔壁(7)とハウジング(4)との間や隔壁(7)と搬送槽(11)との間などにおいて不可避的に生じた隙間から洗浄ゾーン(6)に流入するのを防止することができて、洗浄ゾーン(6)の清浄度を確実に維持することができる。
また、ホーニングゾーン(5)には、ホーニング部(31)とシャワー洗浄部(32)と搬送部(33)とを内部に有するホーニング槽(30)が配置されているから、液体ホーニング処理時においてホーニングゾーン(5)の汚染を防止することができる。
さらに、ホーニング槽(30)のワーク投入口(35)及び取出口(36)のうち少なくとも一方を開けた状態のときに、ホーニング槽(30)内の雰囲気ガスをホーニング槽用ガス吸引装置(41)により吸引することにより、ホーニング槽(30)内の雰囲気ガス中を浮遊する異物がワーク投入口(35)及び取出口(36)のうち前記少なくとも一方を介してホーニングゾーン(5)に流出するのを確実に防止することができて、ホーニングゾーン(5)の清浄度を維持することができる。
また、洗浄ゾーン(6)において、洗浄ゾーン(6)に搬送されたワーク(2)について、シャワー洗浄処理、2回のスクラブ洗浄処理、シャワー洗浄処理、浸漬洗浄処理及び引上げ乾燥処理を順次施すことにより、ワーク(2)の洗浄効率をより一層向上させることができる。
以上で、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
例えば、本発明に係る液体ホーニング加工機により加工されるワーク(2)は、光学機器(例:カメラ、望遠鏡)の鏡筒用パイプ等の精密パイプの素管であっても良いし、その他の用途に用いられる素管であっても良い。
また、洗浄ゾーン(6)に配置されるスクラブ洗浄部(52a)(52b)の段数は、3段であっても良いし、4段以上であっても良い。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を以下に示す。
<実施例>
ワーク(2)として、感光ドラム基体用パイプの素管を5000個準備した。このワーク(2)(素管)は、アルミニウム製の引抜き丸管からなるものであり、その長さは200〜450mm、その外径は15〜50mm、その肉厚は0.2〜2mmである。このワーク(2)を上記実施形態の液体ホーニング加工機(1)により液体ホーニング処理した。次いで、このワーク(2)の洗浄不良率を調べた。
<比較例>
実施例と同様にワーク(2)を液体ホーニング処理した。ただし、本比較例では、ハウジング(4)内のホーニングゾーン(5)と洗浄ゾーン(6)との間には隔壁(7)は配設されておらず、且つ、液中搬送装置(10)を使用しないでワーク(2)をホーニングゾーン(5)から洗浄ゾーン(6)に搬送した。他の条件は、実施例と同じである。次いで、このワーク(2)の洗浄不良率を調べた。
その結果、比較例では、ワーク(2)の洗浄不良率が1.5%であった。一方、実施例では、洗浄不良率は0.05%であった。したがって、実施形態の液体ホーニング加工機(1)によりワーク(2)を液体ホーニング処理することにより、ワークの洗浄不良率を大幅に低減できることを確認できた。
なお、洗浄不良率は以下のように求めた。
ワーク(2)としての感光ドラム基体用パイプの素管についてイエローランプ照明下での外観目視検査を実施し、この検査の合格品を上記実施形態の液体ホーニング加工機(1)により液体ホーニング処理した。
次いで、液体ホーニング処理されたワーク(2)について再度イエローランプ照明下での外観目視検査を実施した。そして、砥粒の付着及びこすり洗浄による傷の有無を調べ、砥粒の付着及び傷が無いものを合格品とし、有るものを洗浄不良品と判定した。
本発明は、感光ドラム基体用パイプの素管や光学機器の鏡筒用パイプの素管等のワークを液体ホーニング加工する液体ホーニング加工機及び液体ホーニング加工方法に利用可能である。
本発明は、感光ドラム基体用パイプや光学機器の鏡筒用パイプ等のパイプを製造するパイプの製造装置に利用可能である。
本発明の一実施形態に係る液体ホーニング加工機の概略縦断面図である。 同液体ホーニング加工機のホーニング槽の概略断面図である。 同液体ホーニング加工機の液中搬送装置の概略縦断面図である。 同液中搬送装置の概略横断面図である。 同液中搬送装置の一部の斜視図である。 同液体ホーニング加工機の配管図である。
符号の説明
1…液体ホーニング加工機
2…ワーク
3…ワーク搬送方向
4…ハウジング
5…ホーニングゾーン
6…洗浄ゾーン
7…隔壁
8…ワーク通過用開口
10…液中搬送装置
11…搬送槽
11d…レール部
12…搬送台
12a…搭載板部
12b…アーム部
12c…吊掛部
13…吊掛部の移動通路
14…カバー部材
17…気泡発生手段
19…噴出ノズル
20…オーバーフロー液受け
23…噴出ノズル
30…ホーニング槽
31…ホーニング部
32…第1シャワー洗浄部
33…搬送部
35…ワーク投入口
36…ワーク取出口
37、38…開閉蓋
42…ワークピッチ変更部
43…第1搬送装置
44…第2搬送装置
51…第2シャワー洗浄部
52a、52b…スクラブ洗浄部
53…第3シャワー洗浄部
54…浸漬洗浄部
55…引上げ乾燥部
56…第3搬送装置
58、67…ガス供給装置
60…未加工ワーク収容部
66…箱詰め部
70…ホーニング液
71…第1シャワー洗浄部の洗浄液
72…搬送槽内の液
73…液中搬送装置の洗浄液
74…第2シャワー洗浄部の洗浄液
76…第3シャワー洗浄部の洗浄液
77…浸漬洗浄部の洗浄液
78…高温液

Claims (36)

  1. ワークを液体ホーニング処理するホーニングゾーンと、該ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを洗浄処理する洗浄ゾーンとを、外気から遮断されたハウジング内に互いに隣接して備えるとともに、
    前記ハウジング内における前記ホーニングゾーンと前記洗浄ゾーンとの間に、前記ホーニングゾーンの雰囲気ガスが前記洗浄ゾーンに流入するのを防止する隔壁が配設され、
    更に、前記ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを、搬送槽内の液中に浸漬した状態で、前記ホーニングゾーンから前記隔壁に設けたワーク通過用開口を通過させて前記洗浄ゾーンへと搬送する液中搬送装置を、前記ハウジング内に備えていることを特徴とする液体ホーニング加工機。
  2. 前記隔壁のワーク通過用開口の上縁が前記液中搬送装置の搬送槽内の液中に浸漬された状態となされている請求項1記載の液体ホーニング加工機。
  3. 前記液中搬送装置は、ワークが搭載される搭載板部と、該搭載板部に上方突出状に設けられたアーム部と、該アームの上端部に設けられた吊掛部とを有する搬送台を備え、
    前記搬送槽の側壁部の上端部に、ワーク搬送方向に延びたレール部が前記搬送槽内の液に対し非浸漬状態に設けられ、
    前記搬送台は、前記レール部に前記吊掛部が吊り掛けられた状態で前記搬送槽内に配置されており、
    前記液中搬送装置は、前記吊掛部が前記レール部上を摺動状態でワーク搬送方向に移動されることにより、前記搬送台の搭載板部に搭載されたワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で搬送するものとなされている請求項1又は2記載の液体ホーニング加工機。
  4. 前記吊掛部の移動通路と前記レール部が、前記吊掛部の前記レール部との摺動に伴い発生する粉塵が外部へ飛散するのを防止するカバー部材により覆われている請求項3記載の液体ホーニング加工機。
  5. 前記カバー部材における搬送槽内側の側壁部の下端部が、前記搬送槽内の液中に浸漬された状態となされている請求項4記載の液体ホーニング加工機。
  6. 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内の液中にガスを噴出して気泡を発生させる気泡発生手段を有している請求項1〜5のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  7. 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内において液がワーク搬送方向とは反対方向に流れるように液を前記搬送槽内に噴出して供給する噴出ノズルを有している請求項1〜6のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  8. 前記噴出ノズルは、前記搬送槽内の洗浄ゾーン側に配置されている請求項7記載の液体ホーニング加工機。
  9. 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内の液が該搬送槽のホーニングゾーン側の側壁部の上端からオーバーフローされるものとなされている請求項1〜8のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  10. 前記液中搬送装置は、前記搬送槽内の液中から引き上げられる途中のワークに向けて洗浄液を噴射する噴射ノズルを有している請求項1〜9のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  11. 前記液中搬送装置は、前記搬送槽の底面が水平面に対してワーク搬送方向において上方に傾斜した状態に形成されている請求項1〜10のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  12. 前記洗浄ゾーンに清浄な雰囲気ガスを供給するガス供給装置を備えている請求項1〜11のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  13. 前記ホーニングゾーンの雰囲気ガスを吸引するガス吸引装置を備えている請求項1〜12のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  14. 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力は、前記ハウジング外側の外気圧力に対し陽圧に調整されている請求項1〜13のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  15. 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力は、前記ホーニングゾーンの雰囲気ガス圧力に対し陽圧に調整されている請求項1〜14のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  16. 前記ホーニングゾーンには、ワークを液体ホーニング処理するホーニング部と、該ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークをシャワー洗浄処理するシャワー洗浄部と、前記ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークを前記ホーニング部から前記シャワー洗浄部に搬送する搬送部とを内部に有するホーニング槽が配置されており、
    前記ホーニング槽は、ワーク投入口と、ワーク取出口と、前記ワーク投入口及び取出口にそれぞれ対応する開閉蓋とを有しており、
    前記ホーニング槽に、該ホーニング槽内の雰囲気ガスを吸引するホーニング槽用ガス吸引装置が接続されている請求項1〜15のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  17. 前記ホーニングゾーンには、ワークを液体ホーニング処理するホーニング部と、該ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークをシャワー洗浄処理する第1シャワー洗浄部と、前記ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークを前記ホーニング部から前記第1シャワー洗浄部に搬送する搬送部とを内部に有するホーニング槽が配置されるとともに、更に、前記ホーニングゾーンには、ワークを前記ホーニング部に搬送する第1搬送装置と、前記第1シャワー洗浄部で洗浄処理されたワークを前記第1シャワー洗浄部から前記液中搬送装置に搬送する第2搬送装置とが配置されており、
    前記洗浄ゾーンには、前記液中搬送装置により前記洗浄ゾーンに搬送されたワークをシャワー洗浄処理する第2シャワー洗浄部と、該第2シャワー洗浄部で洗浄処理されたワークをスクラブ洗浄処理する複数段に並んだスクラブ洗浄部と、該スクラブ洗浄部で洗浄処理されたワークをシャワー洗浄処理する第3シャワー洗浄部と、該第3シャワー洗浄部で洗浄処理されたワークを洗浄液中に浸漬することにより洗浄処理する浸漬洗浄部と、該浸漬洗浄部で洗浄処理されたワークを高温液中に浸漬して高温液中から引き上げることにより乾燥処理する引上げ乾燥部と、前記液中搬送装置により前記洗浄ゾーンに搬送されたワークを前記液中搬送装置から前記各洗浄部及び引上げ乾燥部に順次搬送する第3搬送装置とが配置されている請求項1〜15のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  18. 前記洗浄ゾーンで使用された使用済み洗浄液が、前記液中搬送装置の搬送槽に供給されるものとなされている請求項1〜17のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  19. 前記液中搬送装置の搬送槽からの排出液が、前記ホーニングゾーンで使用されるホーニング液及び/又は洗浄液の少なくとも一部として使用されるものとなされている請求項1〜18のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  20. ワークは、感光ドラム基体用パイプの素管である請求項1〜19のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機。
  21. 素管について液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施す液体ホーニング加工機を備えたパイプの製造装置において、
    前記液体ホーニング加工機として、請求項1〜20のいずれか1項記載の液体ホーニング加工機が用いられていることを特徴とするパイプの製造装置。
  22. パイプは、感光ドラム基体用パイプである請求項21記載のパイプの製造装置。
  23. ワークについて液体ホーニング処理及び洗浄処理を順次施す液体ホーニング加工方法であって、
    ワークを液体ホーニング処理するホーニングゾーンと、該ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを洗浄処理する洗浄ゾーンとを、外気から遮断されたハウジング内に互いに隣接して備えるとともに、前記ハウジング内における前記ホーニングゾーンと前記洗浄ゾーンとの間に、前記ホーニングゾーンの雰囲気ガスが前記洗浄ゾーンに流入するのを防止する隔壁が配設された液体ホーニング加工機を用い、
    前記ホーニングゾーンで液体ホーニング処理されたワークを、搬送槽内の液中に浸漬した状態で、前記ホーニングゾーンから前記隔壁に設けたワーク通過用開口を通過させて前記洗浄ゾーンへと搬送し、該ワークを前記洗浄ゾーンで洗浄処理することを特徴とする液体ホーニング加工方法。
  24. 前記搬送槽内の液中にガスを噴出して気泡を発生させながら、ワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で前記洗浄ゾーンに搬送する請求項23記載の液体ホーニング加工方法。
  25. 前記搬送槽内において液がワーク搬送方向とは反対方向に流れるように液を前記搬送槽内に噴出しながら、ワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で前記洗浄ゾーンに搬送する請求項23又は24記載の液体ホーニング加工方法。
  26. 液を前記搬送槽内に該搬送槽内の洗浄ゾーン側から噴出する請求項25記載の液体ホーニング加工方法。
  27. 前記搬送槽内の液を該搬送槽のホーニングゾーン側の側壁部の上端からオーバーフローさせながら、ワークを前記搬送槽内の液中に浸漬した状態で前記洗浄ゾーンに搬送する請求項23〜26のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  28. 前記搬送槽内の洗浄ゾーン側に搬送されたワークを前記搬送槽内の液中から引き上げながら該ワークに向けて洗浄液を噴射する請求項23〜27のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  29. 前記洗浄ゾーンに清浄な雰囲気ガスを供給しながら、ワークを前記洗浄ゾーンで洗浄処理する請求項23〜28のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  30. 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力を前記ハウジング外側の外気圧力に対し陽圧に調整した状態で、ワークを前記洗浄ゾーンで洗浄処理する請求項23〜29のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  31. 前記洗浄ゾーンの雰囲気ガス圧力を前記ホーニングゾーンの雰囲気ガス圧力に対し陽圧に調整した状態で、ワークを前記ホーニングゾーンで液体ホーニング処理する請求項23〜30のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  32. 前記ホーニングゾーンには、ワークを液体ホーニング処理するホーニング部と、該ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークをシャワー洗浄処理するシャワー洗浄部と、前記ホーニング部で液体ホーニング処理されたワークを前記ホーニング部から前記シャワー洗浄部に搬送する搬送部とを内部に有するホーニング槽が配置されており、
    前記ホーニングゾーンにおいて、ワークを前記ホーニング部で液体ホーニング処理し、次いで該ワークを前記搬送部により前記ホーニング部から前記シャワー洗浄部に搬送したのち、該ワークを前記シャワー洗浄部でシャワー洗浄処理し、次いで該ワークを前記洗浄ゾーンへの搬送に供し、
    前記洗浄ゾーンにおいて、前記洗浄ゾーンに搬送されたワークをシャワー洗浄処理し、次いで該ワークを複数段に並んで配置されたスクラブ洗浄部で順次スクラブ洗浄処理したのち、該ワークをシャワー洗浄処理し、次いで該ワークを洗浄液中に浸漬することにより洗浄処理したのち、該ワークを高温液中に浸漬して高温液中から引き上げることにより乾燥処理する請求項23〜31のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  33. 前記洗浄ゾーンで使用された使用済み洗浄液を前記搬送槽に供給する請求項23〜32のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  34. 前記搬送槽からの排出液を、前記ホーニングゾーンで使用されるホーニング液及び/又は洗浄液の少なくとも一部として使用する請求項23〜33のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  35. ワークは、感光ドラム基体用パイプの素管である請求項23〜34のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法。
  36. 請求項23〜35のいずれか1項記載の液体ホーニング加工方法により得られた液体ホーニング加工品。
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