JP2006133165A - 電子回路デバイス、デバイス・インターフェース、および、電子回路デバイスの測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子回路デバイスの測定において、一つの回路に対し1項目の特性を測るステップ数を削減する。
【解決手段】複数の回路11−1〜3の各電源供給線にそれぞれ接続されている複数の電源モニタ・スイッチISW1〜3と、複数の電源モニタ・スイッチに接続されている電源モニタ端子14と、複数の回路11−1〜3の各々に対応して設けられている複数の出力端子13−1〜3と、複数の出力端子の各々にそれぞれ接続されている複数の出力モニタ・スイッチOSW1〜3と、複数の出力モニタ・スイッチに接続されている出力モニタ端子15と、複数の回路のうち動作している回路の電源と出力の各状態を電源モニタ端子14および出力モニタ端子15から同時に出力することが可能に、電源モニタ・スイッチISW1〜3および出力モニタ・スイッチOSW1〜3を制御する制御回路16とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】複数の回路11−1〜3の各電源供給線にそれぞれ接続されている複数の電源モニタ・スイッチISW1〜3と、複数の電源モニタ・スイッチに接続されている電源モニタ端子14と、複数の回路11−1〜3の各々に対応して設けられている複数の出力端子13−1〜3と、複数の出力端子の各々にそれぞれ接続されている複数の出力モニタ・スイッチOSW1〜3と、複数の出力モニタ・スイッチに接続されている出力モニタ端子15と、複数の回路のうち動作している回路の電源と出力の各状態を電源モニタ端子14および出力モニタ端子15から同時に出力することが可能に、電源モニタ・スイッチISW1〜3および出力モニタ・スイッチOSW1〜3を制御する制御回路16とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、内蔵する複数の回路の出力から、その何れかを選択して出力信号をモニタするためのモニタ端子を持つ電子回路デバイスと、当該電子回路デバイスがテスト時に装着されるデバイス・インターフェースと、当該電子回路デバイスの測定方法とに関する。
電子回路デバイスは、半導体ウェハ、半導体ウェハから切り出したチップ(集積回路;IC)、当該チップをパッケージに収容したIC製品、あるいは、幾つかのIC製品および個別半導体部品を小型基板に実装したモジュール製品など、様々な形態を有する。
電子回路デバイスは、製品または半製品の状態で特性が測定され合格品のみ出荷され、あるいは次工程に送られる。近年の電子機器の高精度、小型化にともない各種電子回路デバイスにも厳しい規格が課せられ、その特性の測定および判定を行う測定において高い測定精度が要求される。
電子回路デバイスは、製品または半製品の状態で特性が測定され合格品のみ出荷され、あるいは次工程に送られる。近年の電子機器の高精度、小型化にともない各種電子回路デバイスにも厳しい規格が課せられ、その特性の測定および判定を行う測定において高い測定精度が要求される。
とくに大きな電流を流す測定において、電流経路に寄生的につながる抵抗成分などにより高い精度の測定が困難となる。これを回避するため、いわゆるケルビン接点を使用する測定方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
ケルビン接点を使用する測定方法においては、大きな電流を流すフォースラインの測定点(センスポイント)に、入力インピーダンスが高い電圧計を接続するためのセンスラインを別途設ける。このとき電圧計の入力インピーダンスが高いことから、センスラインには電流が流れない。このため、センスラインに寄生抵抗成分が存在しても、その電圧降下によりセンスポイントの測定電圧値に誤差が生じることがない。したがって、高精度な電圧等の測定が可能である。
ケルビン接点を使用する測定方法においては、大きな電流を流すフォースラインの測定点(センスポイント)に、入力インピーダンスが高い電圧計を接続するためのセンスラインを別途設ける。このとき電圧計の入力インピーダンスが高いことから、センスラインには電流が流れない。このため、センスラインに寄生抵抗成分が存在しても、その電圧降下によりセンスポイントの測定電圧値に誤差が生じることがない。したがって、高精度な電圧等の測定が可能である。
たとえばチップをパッケージに収容したICにおいてケルビン接点を実現するには、ICの1つのリードに対しフォースラインとセンスラインを並列に接続する必要がある。このとき、それらの2つの接点をリードに直接設けることが可能であり、そのための提案もなされている。
しかし、ICの高機能化、小型化にともなう高密度パッケージの開発により、リードピッチの短縮が進み、またボール形状の端子を面状に配置したBGA(Ball Grid Array)などが頻繁に使用されるようになってきている。この現状に鑑みると、ICのリードまたはボール端子に直接2接点を設けることは困難である。
しかし、ICの高機能化、小型化にともなう高密度パッケージの開発により、リードピッチの短縮が進み、またボール形状の端子を面状に配置したBGA(Ball Grid Array)などが頻繁に使用されるようになってきている。この現状に鑑みると、ICのリードまたはボール端子に直接2接点を設けることは困難である。
そこで、ICチップ内に、電流経路に接続されるパッドとは別に、同じ電流経路からセンスラインを引き出すために電圧モニタ用のパッドを新たに設ける提案がされている(たとえば特許文献2参照)。
この技術を応用し、ICチップのパッドごとにリードを接続させてパッケージ実装することによって、1リード1接点としながらケルビン接点が実現できる。
しかし、この方法の欠点は、測定のためのパッド数が増大することである。
この技術を応用し、ICチップのパッドごとにリードを接続させてパッケージ実装することによって、1リード1接点としながらケルビン接点が実現できる。
しかし、この方法の欠点は、測定のためのパッド数が増大することである。
この欠点を解消するために様々な提案がされている。その多くは、テスト用端子(出力モニタ端子)を通常の信号出力端子とは別に1つ以上設け、その出力モニタ端子に接続する信号出力端子をICチップ内部でスイッチ群により切り替えるものである(たとえば特許文献3参照)。
その一方、たとえばレギュレータなど、電源電圧をある値の電圧に変換する回路を内蔵するICにおいては、供給する電源電圧の精度を上げなければ、テスト時に高い測定精度を保証できない。
そこで上記特許文献3に記載されている安定化電源装置(たとえばIC)においては、出力モニタ端子を電源モニタ用端子と兼用し、出力か電源の何れかの状態をモニタ(測定)するかは、出力モニタ端子の直前のスイッチにより切り替える構成がとられている。
以下、この特許文献3に記載のICで採用されている構成について説明する。
そこで上記特許文献3に記載されている安定化電源装置(たとえばIC)においては、出力モニタ端子を電源モニタ用端子と兼用し、出力か電源の何れかの状態をモニタ(測定)するかは、出力モニタ端子の直前のスイッチにより切り替える構成がとられている。
以下、この特許文献3に記載のICで採用されている構成について説明する。
図8は、特許文献3に記載と同様な構成を有するICの主要構成図である。
図8に示すIC(電子回路デバイス)100は、複数の電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3、各電圧レギュレータの入力に接続されている1つの電源端子12、電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3の各々の出力に接続されている出力端子13−1,13−2および13−3、1つの出力モニタ端子15、3つの電源モニタ・スイッチISW1,ISW2およびISW3、3つの出力モニタ・スイッチOSW1,OSW2およびOSW3、ならびに、出力モニタ端子15の入力を切り替えるモニタ切り替えスイッチTSWを有する。
図8に示すIC(電子回路デバイス)100は、複数の電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3、各電圧レギュレータの入力に接続されている1つの電源端子12、電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3の各々の出力に接続されている出力端子13−1,13−2および13−3、1つの出力モニタ端子15、3つの電源モニタ・スイッチISW1,ISW2およびISW3、3つの出力モニタ・スイッチOSW1,OSW2およびOSW3、ならびに、出力モニタ端子15の入力を切り替えるモニタ切り替えスイッチTSWを有する。
電源端子12に供給された電源電圧Vbatが各電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3に与えられる。ここでは電源モニタ・スイッチISW2がオンされ、電圧レギュレータ11−2が測定対象となっている。
各電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3の出力は、ICテスタにおいて負荷となる電流源CSにより設定された付加電流に応じて、その出力電圧が決まる。したがって、負荷が接続されている測定対象の電圧レギュレータ11−2の出力電圧がオン状態の出力モニタ・スイッチOSW2を介して、出力モニタ端子15に現出する。この電圧をICテスタ内の電圧計VMによって読み取る。この測定を、測定対象を変えて繰り返すことによりIC100内における全ての回路の特性を測定できる。
各電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3の出力は、ICテスタにおいて負荷となる電流源CSにより設定された付加電流に応じて、その出力電圧が決まる。したがって、負荷が接続されている測定対象の電圧レギュレータ11−2の出力電圧がオン状態の出力モニタ・スイッチOSW2を介して、出力モニタ端子15に現出する。この電圧をICテスタ内の電圧計VMによって読み取る。この測定を、測定対象を変えて繰り返すことによりIC100内における全ての回路の特性を測定できる。
この測定では、負荷電流を流す経路(出力フォースライン)と、電圧を測定する経路(出力センスライン)との接続(ケルビン接続)がIC100内で達成されている。測定時に出力センスラインに電流が流れないことから、そのラインに等価的に付加されているコンタクト抵抗および配線抵抗による誤差分を除去でき、精度よく負荷安定度などのDC特性の測定を行うことができる。また、その特性測定のために増加するリード端子数を全体で1本とし、リード端子の増加を抑制したICが提供できる。
特開2000−133395号公報
特開平07−283279号公報
特開2000−214225号公報
ところが、特許文献3に記載された技術において、たとえば1個の電圧レギュレータについて、負荷安定度などのDC特性を1項目試験するときに、何回かのステップでの測定が必要となり、その分測定回数が増え測定時間が長くなるという課題がある。
つまり、最初に初期設定として、ICテスタ内のDC電源(不図示)が発生する電源電圧Vbatを所定の値に設定し、またICテスタ内の電流源CSの負荷電流を所定の値に設定する。
第1のステップにおいて、モニタ切り替えスイッチTSWを入力側T1に設定し、この状態で電源モニタ・スイッチISW2をオンして電源供給を行う。このときの出力電圧を、出力モニタ端子15を介してICテスタ内の電圧計VMにより測定し、コンタクト抵抗や配線抵抗の抵抗誤差成分RcIによる誤差電圧を算出する。
第2のステップにおいて、誤差電圧を加算した新たな電源電圧Vbatを用いて、DC電源の出力レベルを調整する。
第3ステップにおいて、モニタ切り替えスイッチTSWを出力側T2に切り替えて再度、電源の供給を行って、このときの出力電圧を、出力モニタ端子15を介して電圧計VMにより測定する。
第1のステップにおいて、モニタ切り替えスイッチTSWを入力側T1に設定し、この状態で電源モニタ・スイッチISW2をオンして電源供給を行う。このときの出力電圧を、出力モニタ端子15を介してICテスタ内の電圧計VMにより測定し、コンタクト抵抗や配線抵抗の抵抗誤差成分RcIによる誤差電圧を算出する。
第2のステップにおいて、誤差電圧を加算した新たな電源電圧Vbatを用いて、DC電源の出力レベルを調整する。
第3ステップにおいて、モニタ切り替えスイッチTSWを出力側T2に切り替えて再度、電源の供給を行って、このときの出力電圧を、出力モニタ端子15を介して電圧計VMにより測定する。
このように従来の構成においては一つの回路に対し1項目の特性を測るのに、大まかには以上の3つのステップ、より詳細には2回の電源供給および測定、電源調整、モニタ切り替えスイッチの操作が必要である。このためICが大規模になり測定対象の回路数および測定項目数が増えると、全体ではテストに長時間を要し、これがテストコストを上昇させることになる。
本発明が解決しようとする課題は、一つの回路に対し1項目の特性を測るステップ数を削減可能な構成の電子回路デバイス、当該電子回路デバイスがテスト時に装着されるデバイス・インターフェース、および、当該電子回路デバイスの測定方法を提供することである。
本発明に係る電子回路デバイスは、複数の回路を持つ電子回路デバイスであって、前記複数の回路の各電源供給線にそれぞれ接続されている複数の電源モニタ・スイッチと、前記複数の電源モニタ・スイッチに接続されている電源モニタ端子と、前記複数の回路の各々に対応して設けられている複数の出力端子と、前記複数の出力端子の各々にそれぞれ接続されている複数の出力モニタ・スイッチと、前記複数の出力モニタ・スイッチに接続されている出力モニタ端子と、前記複数の回路のうち動作している回路の電源と出力の各状態を前記電源モニタ端子および出力モニタ端子から同時に出力することが可能に、前記電源モニタ・スイッチおよび前記出力モニタ・スイッチを制御する制御回路と、を有する。
好適に、前記電源供給線に接続されている電源端子を前記回路ごとに設け、内部電源線と回路との接続箇所付近の各々に前記電源モニタ・スイッチを1つずつ設けている。
好適に、前記電源供給線に接続されている電源端子を前記回路ごとに設け、内部電源線と回路との接続箇所付近の各々に前記電源モニタ・スイッチを1つずつ設けている。
本発明に係るデバイス・インターフェースは、複数の回路、電源端子、電源モニタ用の電源モニタ端子、前記回路ごとの出力端子、および、何れか1つの回路の出力を選択してモニタするための出力モニタ端子を持つ電子回路デバイスがテスト時に装着されるデバイス・インターフェースであって、前記電子回路デバイスを固定するためのソケットと、前記電子回路デバイスをソケットに装着したときに、当該装着によって前記電子回路デバイスに形成されている複数の電源端子の何れか1つに対して電源の供給を可能にする第1の電源インターフェース部と、前記電源モニタ端子に対応して設けられ、前記電子回路デバイスの装着によって前記ソケットのピンを介して前記電源モニタ端子と電気的につながる第2の電源インターフェース部と、前記複数の回路の何れか1つからの出力信号をモニタするための前記出力モニタ端子に対応して設けられ、前記電子回路デバイスの装着によって前記ソケットのピンを介して前記出力モニタ端子と電気的につながる出力インターフェース部と、を有する。
好適に、前記第1の電源インターフェース部は、前記複数の電源端子の何れか1つを、フィードバック制御により安定化される第1電源の供給入力に接続し、他の電源端子を第1電源以外の第2電源の供給入力に接続する電源切り替えスイッチを有し、前記第2の電源インターフェース部において、前記電源モニタ端子に対応したソケットのピンが、前記第1電源を安定化させるフィードバック制御のための電源モニタ出力端子に接続されている。
前記第2の電源インターフェース部は、好適に、外部からAC信号を入力するためのAC信号入力端子と、前記AC信号入力端子と前記電源モニタ端子に対応するソケットのピンとの間に接続され、前記AC信号を前記電源供給線に重畳するときにオンするテスト信号入力スイッチとを有する。
好適に、前記第1の電源インターフェース部は、前記複数の電源端子の何れか1つを、フィードバック制御により安定化される第1電源の供給入力に接続し、他の電源端子を第1電源以外の第2電源の供給入力に接続する電源切り替えスイッチを有し、前記第2の電源インターフェース部において、前記電源モニタ端子に対応したソケットのピンが、前記第1電源を安定化させるフィードバック制御のための電源モニタ出力端子に接続されている。
前記第2の電源インターフェース部は、好適に、外部からAC信号を入力するためのAC信号入力端子と、前記AC信号入力端子と前記電源モニタ端子に対応するソケットのピンとの間に接続され、前記AC信号を前記電源供給線に重畳するときにオンするテスト信号入力スイッチとを有する。
本発明に係る電子回路デバイスの測定方法は、複数の回路、電源端子、電源モニタ用の電源モニタ端子、前記回路ごとの出力端子、および、何れか1つの回路の出力を選択してモニタするための出力モニタ端子を持つ電子回路デバイスの測定方法であって、前記電源端子に電源電圧を供給し、前記電源モニタ端子から出力するモニタ電源電圧をフィードバックし、モニタ電源電圧を基に電源電圧を制御している状態で、前記選択された回路の出力に接続されている前記出力モニタ端子から、当該選択された回路の出力を測定する。
好適に、電源電圧の制御手段から前記電源端子への電源電圧の供給経路、当該電源電圧の供給経路から前記出力モニタ端子までのデバイス内経路、出力モニタ端子から電源電圧の制御手段までのモニタ電源電圧のフィードバック経路から構成されるループ回路に対し、AC信号を重畳し、電源電圧の変動耐性を測定する。
好適に、電源電圧の制御手段から前記電源端子への電源電圧の供給経路、当該電源電圧の供給経路から前記出力モニタ端子までのデバイス内経路、出力モニタ端子から電源電圧の制御手段までのモニタ電源電圧のフィードバック経路から構成されるループ回路に対し、AC信号を重畳し、電源電圧の変動耐性を測定する。
本発明によれば、一つの回路に対し1項目の特性を測るステップ数を削減可能な構成の電子回路デバイス、当該電子回路デバイスがテスト時に装着されるデバイス・インターフェース、および、当該電子回路デバイスの測定方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して記述する。
本発明は、複数の回路と、当該複数の回路の各々に対応して設けられている複数の出力端子とを持つ電子回路デバイスに広く適用できる。電子デバイスとしては、半導体ウェハ、半導体ウェハから切り出したチップ(集積回路;IC)、当該チップをパッケージに収容したIC製品、幾つかのIC製品および個別半導体部品を小型基板に実装したモジュール製品のいずれであってもよい。以下の記述は、ICチップをパッケージ収容したIC製品を前提とする。
本発明は、複数の回路と、当該複数の回路の各々に対応して設けられている複数の出力端子とを持つ電子回路デバイスに広く適用できる。電子デバイスとしては、半導体ウェハ、半導体ウェハから切り出したチップ(集積回路;IC)、当該チップをパッケージに収容したIC製品、幾つかのIC製品および個別半導体部品を小型基板に実装したモジュール製品のいずれであってもよい。以下の記述は、ICチップをパッケージ収容したIC製品を前提とする。
各回路の機能は任意であるが、たとえばDC−DCコンバータ、レギュレータなどの出力電圧を正確に調整する必要がある回路に対し、いわゆるケルビン接点を用いた測定を行う場合に本発明は好適に実施できる。また、本発明は、電子回路デバイスのリード端子に1接点で接続することが必須な場合に有用である。
以下、上記回路が電圧レギュレータである場合を例として、本発明の実施の形態を、図面を参照して述べる。
以下、上記回路が電圧レギュレータである場合を例として、本発明の実施の形態を、図面を参照して述べる。
[第1の実施の形態]
図1に、本実施の形態にかかる電子回路デバイスと、その測定に必要な測定装置の一部とを示す。なお、図1において電子回路デバイスのソケットは省略している。また測定装置全体を把握するため、ICテスタの全体、電子回路デバイスとICテスタをつなぐテストヘッドの全体は示さず、それぞれの一部のみ示している。
図1においてDUT(Device Under Test)と表記されている部分は、測定中の本発明の「電子回路デバイス」に相当する。以下、測定中か否かに無関係な「デバイス1」という名称で統一する。詳しい図示は省略しているが、デバイス1がソケット(不図示)のハウジングに装着されている。ソケットのハウジングにプローブピン(不図示)が多数固定され、複数のプローブピンがデバイス1の各端子に接触している。ソケットのハウジングは、さらに、テストヘッド(不図示)のうちテストに必要な各種回路が形成されているデバイス・インターフェース・ボード(以下「DIB」と略す)2に固定されている。このとき、ソケットに固定されている複数のプローブピンの各々がDIB2と電気的に接続されている。DIB2は、デバイス1を測定装置のICテスタにおける電源部31あるいは測定部32に接続する経路を制御するなどの目的で設けられている。DIB2は、本発明における「デバイス・インターフェース」に相当する。
図1に、本実施の形態にかかる電子回路デバイスと、その測定に必要な測定装置の一部とを示す。なお、図1において電子回路デバイスのソケットは省略している。また測定装置全体を把握するため、ICテスタの全体、電子回路デバイスとICテスタをつなぐテストヘッドの全体は示さず、それぞれの一部のみ示している。
図1においてDUT(Device Under Test)と表記されている部分は、測定中の本発明の「電子回路デバイス」に相当する。以下、測定中か否かに無関係な「デバイス1」という名称で統一する。詳しい図示は省略しているが、デバイス1がソケット(不図示)のハウジングに装着されている。ソケットのハウジングにプローブピン(不図示)が多数固定され、複数のプローブピンがデバイス1の各端子に接触している。ソケットのハウジングは、さらに、テストヘッド(不図示)のうちテストに必要な各種回路が形成されているデバイス・インターフェース・ボード(以下「DIB」と略す)2に固定されている。このとき、ソケットに固定されている複数のプローブピンの各々がDIB2と電気的に接続されている。DIB2は、デバイス1を測定装置のICテスタにおける電源部31あるいは測定部32に接続する経路を制御するなどの目的で設けられている。DIB2は、本発明における「デバイス・インターフェース」に相当する。
デバイス1のICチップに、複数の電圧レギュレータが形成されている。なお図1においては、説明の都合上、一部(3個)の電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3を示している。
電圧レギュレータ11−1,11−2,11−3の各入力に、それぞれ電源端子12−1,12−2または12−3が接続されている。また、電圧レギュレータ11−1,11−2,11−3の各出力に、それぞれ出力端子13−1,13−2または13−3が接続されている。
デバイス1は、リード端子として、上記電源入力用または電圧出力用の端子のほかに、電源モニタ用の電源モニタ端子14と、出力モニタ用の出力モニタ端子15とを有する。出力モニタ端子15は従来から設けられていたものであるが、電源モニタ端子14は本実施の形態で新たに設けられたものである。
電圧レギュレータ11−1,11−2,11−3の各入力に、それぞれ電源端子12−1,12−2または12−3が接続されている。また、電圧レギュレータ11−1,11−2,11−3の各出力に、それぞれ出力端子13−1,13−2または13−3が接続されている。
デバイス1は、リード端子として、上記電源入力用または電圧出力用の端子のほかに、電源モニタ用の電源モニタ端子14と、出力モニタ用の出力モニタ端子15とを有する。出力モニタ端子15は従来から設けられていたものであるが、電源モニタ端子14は本実施の形態で新たに設けられたものである。
電圧レギュレータ11−1,11−2,11−3の各入力に、それぞれ電源モニタ・スイッチISW1,ISW2またはISW3が接続され、電圧レギュレータ11−1,11−2,11−3と、対応する出力端子13−1,13−2,13−3との各接続中点に、それぞれ出力モニタ・スイッチOSW1,OSW2またはOSW3が接続されている。
これらの6つのスイッチは、デバイス1内に設けられている制御回路16により制御され、何れか1つの電圧レギュレータに対応する入力側と出力側のスイッチの組み合わせ、すなわち電圧モニタ・スイッチISW1と出力モニタ・スイッチOSW1、電圧モニタ・スイッチISW2と出力モニタ・スイッチOSW2、電圧モニタ・スイッチISW3と出力モニタ・スイッチOSW3の組み合わせでオンする。
これらの6つのスイッチは、デバイス1内に設けられている制御回路16により制御され、何れか1つの電圧レギュレータに対応する入力側と出力側のスイッチの組み合わせ、すなわち電圧モニタ・スイッチISW1と出力モニタ・スイッチOSW1、電圧モニタ・スイッチISW2と出力モニタ・スイッチOSW2、電圧モニタ・スイッチISW3と出力モニタ・スイッチOSW3の組み合わせでオンする。
これらのスイッチとして、たとえば図2に示すように、一般的なNMOSデバイスMPとPMOSデバイスMNを並列に接続したトランスミッションゲートを採用できる。
PMOSデバイスMPとNMOSデバイスMNとのソース同士、ドレイン同士が接続され、その一方の共通接続点が入力ノードSinに接続され、他方の共通接続点が出力ノードSoutに接続されている。PMOSデバイスMPのゲートにCMOSインバータINVの出力が接続され、CMOSCMOSインバータINVの入力とNMOSデバイスMNのゲートが制御入力ノードCONTに接続されている。
図2に示すCMOSインバータINVは、制御入力ノードCONTから入力された所定の制御電圧を反転し、PMOSデバイスMPのゲートに与える。ここでは、制御電圧がHレベルの時、トランスミッションゲート(PMOSデバイスMPおよびNMOSデバイスMN)がオンし、Lレベルの時オフする。制御入力ノードCONTは、図1において制御回路16に接続され、制御回路16から制御電圧がクロックに同期して供給される。
PMOSデバイスMPとNMOSデバイスMNとのソース同士、ドレイン同士が接続され、その一方の共通接続点が入力ノードSinに接続され、他方の共通接続点が出力ノードSoutに接続されている。PMOSデバイスMPのゲートにCMOSインバータINVの出力が接続され、CMOSCMOSインバータINVの入力とNMOSデバイスMNのゲートが制御入力ノードCONTに接続されている。
図2に示すCMOSインバータINVは、制御入力ノードCONTから入力された所定の制御電圧を反転し、PMOSデバイスMPのゲートに与える。ここでは、制御電圧がHレベルの時、トランスミッションゲート(PMOSデバイスMPおよびNMOSデバイスMN)がオンし、Lレベルの時オフする。制御入力ノードCONTは、図1において制御回路16に接続され、制御回路16から制御電圧がクロックに同期して供給される。
DIB2は、デバイス1の電源端子12−1〜12−3側に接続される第1の電源インターフェース部2Aと、電源モニタ端子14側に接続される第2の電源インターフェース部2Bと、出力端子13−1〜13−3および出力モニタ端子15側に接続される出力インターフェース部2Cとを有する。
これら3つのインターフェース部において、各端子に接続されるように図示されている抵抗Rs,Rc1,Rc2,Rc3,Rc10,Rc11,Rc12およびRc13は、デバイス1を装着しているソケットのプローブピンと端子とのコンタクト抵抗、プローブピンとインターフェース部とコンタクト抵抗、インターフェース部やICテスタの内部にスイッチがある場合はそのオン抵抗、ICテスタ内の電源部31や測定部32までの配線抵抗の総和を等価的に表している。
これら3つのインターフェース部において、各端子に接続されるように図示されている抵抗Rs,Rc1,Rc2,Rc3,Rc10,Rc11,Rc12およびRc13は、デバイス1を装着しているソケットのプローブピンと端子とのコンタクト抵抗、プローブピンとインターフェース部とコンタクト抵抗、インターフェース部やICテスタの内部にスイッチがある場合はそのオン抵抗、ICテスタ内の電源部31や測定部32までの配線抵抗の総和を等価的に表している。
DIB2の第1の電源インターフェース部2Aは、3つのリレースイッチSW1,SW2およびSW3を有する。これらリレースイッチSW1,SW2およびSW3の各々は、対応する電源端子12−1,12−2または12−3を、第1の入力フォースラインIFL1と、第2の入力フォースラインIFL2および第2の入力センスラインISL2との間で切り替えるスイッチである。これらのリレースイッチSW1,SW2およびSW3は、その1つのリレースイッチが電源端子12−1,12−2,12−3の1つの端子を第1の入力フォースラインIFL1に接続し、残りの2つのリレースイッチが残りの2つの電源端子を第2の入力フォースラインIFL2と第2の入力センスラインISL2との接続中点に接続する。これによりテスト対象となる1つの電圧レギュレータを選択し、選択された電圧レギュレータに第1の入力フォースラインIFL1から第1電源電圧Vbatが供給され、他の2つの非選択とされた電圧レギュレータに第2の入力フォースラインIFL2から第2電源電圧(Vfix)が供給される。なお、図1においては電圧レギュレータ11−2が選択されてテスト対象となっていることから、第1の入力フォースラインIFL1に対してリレースイッチSW2がオン、他のリレースイッチSW1およびSW3がオフしている。
第1電源電圧Vbatおよび第2電源電圧(Vfix)は、ICテスタの電源部31内で生成され、不図示のテスタ側コネクタ、ケーブル、DIB側コネクタおよびDIB内部配線により構成される第1または第2の入力フォースラインIFL1,IFL2を通して、各リレースイッチに供給される。第2電源電圧(Vfix)は、DIB内部配線やコネクタおよびケーブルから構成される第2の入力センスラインISL2を通して、ICテスタの電源部31によりモニタ可能となっている。
本実施の形態における第2の電源インターフェース部2Bに形成されているコネクタの1つとして、電源モニタ出力端子21を有する。電源モニタ出力端子21は、デバイス1の電源モニタ端子14に対応したソケットのピンに接続されている。
ICテスタの電源部31は、2つのオペアンプOP1およびOP2、各オペアンプの非反転入力「+」と接地電位との間にそれぞれ接続されている基準電圧源DC1およびDC2、ならびに、オペアンプOP1の出力側で第1の入力フォースラインIFL1に直列に接続されている電流計IMを有する。
オペアンプOP1は、第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を基準電圧源DC1の値に正確に調整するために、その反転入力「−」が第2の電源インターフェース部2Bの電源モニタ出力端子21に接続されている。これにより第1の入力センスラインISL1が形成されている。第1の入力センスラインISL1は、第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を出力する第1の入力フォースラインIFL1ともに、その値を安定化させるフィードバック制御ループを構成する。このフィードバック制御ループは、DIB2の内部でケルビン接続となっている。
電流計IMは、測定時の消費電流を測定するために設けられている。より詳細には、電流計IMが第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)により入力側電流を測定できることから、負荷側の電流との差を計算することによって測定時の消費電流が算出可能である。
オペアンプOP1は、第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を基準電圧源DC1の値に正確に調整するために、その反転入力「−」が第2の電源インターフェース部2Bの電源モニタ出力端子21に接続されている。これにより第1の入力センスラインISL1が形成されている。第1の入力センスラインISL1は、第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を出力する第1の入力フォースラインIFL1ともに、その値を安定化させるフィードバック制御ループを構成する。このフィードバック制御ループは、DIB2の内部でケルビン接続となっている。
電流計IMは、測定時の消費電流を測定するために設けられている。より詳細には、電流計IMが第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)により入力側電流を測定できることから、負荷側の電流との差を計算することによって測定時の消費電流が算出可能である。
オペアンプOP2は、第2電源電圧(Vfix)を基準電圧源DC2の値に正確に調整するために、その反転入力「−」が第1の電源インターフェース部2Aの端子(不図示)に接続されている。これにより第2の入力センスラインISL2が形成されている。第1の入力センスラインISL2は、第2電源電圧(Vfix)を出力する第2の入力フォースラインIFL2ともに、その値を安定化させるフィードバック制御ループを構成する。図1において、このフィードバック制御ループは、デバイス1内の電源モニタ・スイッチISW2のオンによりケルビン接続となっている。
DIB2にリレースイッチSW1,SW2およびSW3を設け、電源電圧を第1電源電圧Vbatと第2電源電圧Vfixに分けたのは、電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3のうち選択されている電圧レギュレータ11−2の消費電流を測定するためである。つまり、リレースイッチを設けないで全ての電圧レギュレータに電源電圧を与えると僅かではあるが、非選択の電圧レギュレータでも電流が消費されて、選択されている電圧レギュレータにおける消費電流を正確に測定することができない。また、この電流測定時に、非選択の電圧レギュレータ11−1および11−3に一定電圧を印加することにより、実際の動作環境(たとえば動作温度環境)を再現する。これにより、正確な消費電力および出力の測定が可能となる。
また、ICテスタ内のフィードバック制御ループをケルビン接続したのは、ICテスタからDIB2までの配線抵抗などによる電圧エラーを補正するためである。
また、ICテスタ内のフィードバック制御ループをケルビン接続したのは、ICテスタからDIB2までの配線抵抗などによる電圧エラーを補正するためである。
DIB2の出力インターフェース部2Cは、デバイス1の各出力端子13−1〜13−3および出力モニタ端子15のそれぞれに対応するコネクタ(不図示)から、電圧レギュレータの出力、あるいは、選択された電圧レギュレータのモニタ出力がICテスタの測定部32に出力可能になっている。
ICテスタの測定部32は、一定の負荷電流を流す電流源CSとモニタ出力の電圧を測定する電圧計VMが設けられている。これら電流源CSと電圧計VMを各デバイス出力に対して対で設けてもよいし、1対の電流源CSと電圧計VMを不図示のリレースイッチによって各デバイス出力の何れかに接続する構成でもよい。図1においては、選択された電圧レギュレータ11−2の出力が電流源CSに接続され、これにより出力フォースラインOFLが形成されている。また、選択された電圧レギュレータ11−2の出力がオン状態の出力モニタ・スイッチOSW2を介して電圧計VMに接続され、これにより出力センスラインOSLが形成されている。
図1において、出力フォースラインOFLと出力センスラインOSLとは、デバイス1内で出力モニタ・スイッチOSW2のオンによりケルビン接続となっている。
図1において、出力フォースラインOFLと出力センスラインOSLとは、デバイス1内で出力モニタ・スイッチOSW2のオンによりケルビン接続となっている。
つぎに、電圧レギュレータの測定手順を簡潔に記述する。
ICテスタ内の基準電圧源DC1において第1電源電圧Vbatを所定の値に設定し、必要に応じ入力電流をオペアンプOP1の出力側の電流計IMによって測定する。
デバイス1の負荷電流源CSを所定の電流値に設定する。
出力モニタ端子15のDC電圧値を、必要に応じてバッファアンプを介してICテスタ内の電圧計VMにより測定する。
必要に応じデバイス1の負荷電流の値を変え、上記電源および負荷の設定と測定を繰り返す。
以上の操作において測定は1回だけであり、このような簡単な方法により精度良く電圧レギュレータの特性を測定できる。
ICテスタ内の基準電圧源DC1において第1電源電圧Vbatを所定の値に設定し、必要に応じ入力電流をオペアンプOP1の出力側の電流計IMによって測定する。
デバイス1の負荷電流源CSを所定の電流値に設定する。
出力モニタ端子15のDC電圧値を、必要に応じてバッファアンプを介してICテスタ内の電圧計VMにより測定する。
必要に応じデバイス1の負荷電流の値を変え、上記電源および負荷の設定と測定を繰り返す。
以上の操作において測定は1回だけであり、このような簡単な方法により精度良く電圧レギュレータの特性を測定できる。
この測定において出力センスラインOSLへ接続される電圧計VMの入力インピーダンスは、通常10MΩ以上と十分高い。このため出力センスラインOSLに電流がほとんど流れない。したがって、出力モニタ・スイッチOSW2(図2)における、トランスミッションゲートの抵抗成分(オン抵抗;たとえば1kΩ)および入力電圧レベルの変化による抵抗変化分ΔR(たとえば、500Ω)による測定誤差は問題とならない。
本実施の形態によれば、以下に示す利益が得られる。
本実施の形態における電子回路デバイス(デバイス1)は、出力モニタ端子15のほかに電源モニタ端子14を有することから、出力モニタ端子15から出力を測定している回路(電圧レギュレータ11−2)に印加されている第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を電源モニタ端子14からリアルタイムでモニタすることができる。このため、このデバイス1の測定方法において、電源電圧を正確に調整するために、モニタ端子から出力する電圧を出力電圧と電源電圧で切り替えるステップが不要となる。また、電源モニタ端子14からの電源モニタ値をフィードバック制御すると、電源電圧が所定の値に合わせる制御が常に実行され、この場合、第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を調整するステップが不要となる。これらの結果として、ステップ数が少なく、迅速で正確な優れた測定方法を実現できる。このとき電源入力側と出力ケルビン接続を用いた測定のために増加するリード端子数を全体で2とし、リード端子の増加を極力抑制している。
本実施の形態における電子回路デバイス(デバイス1)は、出力モニタ端子15のほかに電源モニタ端子14を有することから、出力モニタ端子15から出力を測定している回路(電圧レギュレータ11−2)に印加されている第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を電源モニタ端子14からリアルタイムでモニタすることができる。このため、このデバイス1の測定方法において、電源電圧を正確に調整するために、モニタ端子から出力する電圧を出力電圧と電源電圧で切り替えるステップが不要となる。また、電源モニタ端子14からの電源モニタ値をフィードバック制御すると、電源電圧が所定の値に合わせる制御が常に実行され、この場合、第1電源電圧(第1電源電圧Vbat)を調整するステップが不要となる。これらの結果として、ステップ数が少なく、迅速で正確な優れた測定方法を実現できる。このとき電源入力側と出力ケルビン接続を用いた測定のために増加するリード端子数を全体で2とし、リード端子の増加を極力抑制している。
本実施の形態におけるデバイス・インターフェース(DIB2)は、上記デバイス1に対応した構成として、第1および第2の電源インターフェース部2A,2Bと、出力インターフェース部2Cとを有している。その結果、DIB2は、上記ステップ数が少ない測定動作に対応し、また、電源電圧値のフィードバック制御に対応している。したがって、このDIB2を用いることによって上記優れた測定方法を容易に実施できる。
本実施の形態における測定装置は、上記デバイス・インターフェースとテスタ(ICテスタ)とを有し、その電源部31が第1電源電圧Vbatのフィードバック制御を可能な構成となっている。したがって、このフィードバック制御の機能を用いることによって上記優れた測定方法を容易に実施できる。また、電源部31の第1電源電圧Vbatの経路に電流計IMが接続され、DIB2内のリレースイッチSW1〜SW3によって、この電流計IMの測定経路から、測定対象以外の電圧レギュレータを遮断させることにより、測定対象の電圧レギュレータについて、その消費電流を正確に測定できる。また、この電流測定時に、非選択の電圧レギュレータ11−1および11−3に一定電圧を印加することにより、実際の動作環境(たとえば動作温度環境)を再現し、測定対象の電圧レギュレータ11−2について、実際の動作時の消費電力および出力の測定を正確に行うことができる。
ところで、内部に複数の電圧レギュレータを有するICなどにおいて、その出力側に接続された外部回路との整合上、各電圧レギュレータの負荷安定度(ロード・レギュレーション)特性を正確に把握しておくことが必要である。ロードレギュレーション特性は、(出力電圧の変動量ΔVo)/(負荷電流の変動量ΔIo)で表される。ロードレギュレーション特性は、電流源CSに流れる負荷電流を変化させたときの出力モニタ電圧の変動量を測定して求める。この特性測定に際しては、ICのリード端子(出力端子)および測定装置のソケットのリード端子に発生するコンタクト抵抗、測定装置の配線抵抗による誤差分が存在し、正確な値を得るのが困難である。とくに、大電流(たとえば、100mA以上)を流すタイプの電圧レギュレータの特性を測定する場合には、コンタクト抵抗や配線抵抗による誤差が大きく、真値を得ることが困難である。また、このとき電源電圧が変動すると、その変動による誤差成分が電圧モニタ電圧に含まれることから、それが誤差となって正確なロードレギュレーション特性の測定が困難である。
本実施の形態においては、デバイス1の出力端子13−1〜13−3からICテスタ内の電流源CS(外部の負荷回路に相当)までの出力フォースラインOFLと、デバイス1内の出力モニタ・スイッチの接続点からICテスタ内の電圧計VMまでの出力センスラインOSLとが、デバイス内部でケルビン接続となっている。さらに、とくに電圧レギュレータに第1電源電圧Vbatを供給する側でも、第1電源電圧Vbatを一定値に保つためのフィードバック制御ループが、DIB2の内部でケルビン接続となっている。本実施の形態においては、このようにケルビン接続が出力側と入力側の双方で達成され、さらに入力側(電源側)ではケルビン接続を用いて第1電源電圧Vbatのフィードバック制御が行われていることから、前記ロードレギュレーション特性の測定精度を大きく向上できるという利益が得られる。しかも、この高精度な負荷安定度のテストが1回の出力モニタ電圧の測定により達成できる。
[第2の実施の形態]
近年のICを多数搭載した電子機器の高速化および効率化にともない、電子機器全体の高周波ノイズが増加する傾向がある。そのため、電子機器に内蔵するICなどの電子回路デバイスにおいて、電源電圧除去比(PSRR;Power Supply Rejection Ratio、以下、「PSRR」と略す)特性の重要性が増しており、その特性を高精度に測定する必要が生じてきている。
近年のICを多数搭載した電子機器の高速化および効率化にともない、電子機器全体の高周波ノイズが増加する傾向がある。そのため、電子機器に内蔵するICなどの電子回路デバイスにおいて、電源電圧除去比(PSRR;Power Supply Rejection Ratio、以下、「PSRR」と略す)特性の重要性が増しており、その特性を高精度に測定する必要が生じてきている。
PSRRは、電子回路デバイスの電圧変動に対する耐性を表すパラメータで、電源電圧の変動成分と、その変動により回路の出力信号となって現れる出力変動成分との大きさの比で表され、PSRRの値が大きいほど電圧変動に強いデバイスとなる。PSRRは、電圧変動の周波数によって値が大きく異なり、一般的に、この周波数が高くなるにつれPSRRの値が低下する傾向にある。
第2の実施の形態は、デバイス・インターフェースと、それを用いた測定装置および測定方法に関する。この第2の実施の形態におけるデバイス・インターフェースは、第1の実施の形態におけるデバイス・インターフェース(DIB2)にPSRRを高精度に測定するための機能を追加したものである。
図3は、第2の実施の形態におけるデバイス・インターフェースが、電子回路デバイスを装着し測定装置に接続された状態を示す図である。なお、第1の実施の形態と同じ構成は、同一符号を付して、その説明を省略する。以下、新たに変更された構成とPSRRの測定について説明する。
デバイス1の構成は、第1の実施の形態とほぼ同じである。
デバイス1の構成は、第1の実施の形態とほぼ同じである。
第2の実施の形態におけるICテスタ内の測定部32は、出力モニタ電圧の測定用に、ACとDCの双方で電圧測定が可能なAC/DC電圧計33と、電源モニタ用のAC電圧計34とを有する。
一方、ICテスタの電源部31は、AC信号を発生させるAC信号源35を有する。
一方、ICテスタの電源部31は、AC信号を発生させるAC信号源35を有する。
第2の実施の形態におけるデバイス・インターフェースDIB2Aは、その出力インターフェース部(図1参照)において、デバイスの出力モニタ端子15にバッファアンプ22が接続されている。バッファアンプ22は、出力モニタ端子15のAC/DC信号レベルがICテスタのAC電圧計33までの間に減衰しないようにするために接続されているが、減衰量が十分小さい問題とならない省略可能である。一方、第1の実施の形態においてバッファアンプ22を設けてもよい。
DIB2Aの第2の電源インターフェース部に、新たにAC信号の重畳回路23と、安定化回路25が設けられている。また、DIB2Aの第1の電源インターフェース部(図1参照)に、モニタ回路24が新たに設けられている。
重畳回路23は、デバイス1の入力に与えるDC電圧に所定のレベルのAC信号を重畳するための回路である。この重畳時に、テスト信号源としてICテスタ内に備えるAC信号源35などを用いる。抵抗RsigはAC信号源35の出力インピーダンスであり、その値は通常50〜600Ω程度である。AC信号源35に接続されているリレースイッチSW4は、負荷安定度特性などDC測定時、AC信号源35のリーク成分がDC電源電圧に重畳することを防止するためのものであり、このときリレースイッチSW4は接地電位側に切り替えられる。AC信号を電源電圧に重畳する測定(以下、AC測定という)時に、スイッチSW4はAC信号源35側に切り替えられる。この制御は、たとえばテスタ側からの制御信号により実行される。コンデンサC1は、AC測定時にDC成分を阻止するためのカップリングコンデンサである。なお、AC信号源35から生じるリーク成分が十分小さい場合、リレースイッチSW4を省略することが可能である。
リレースイッチSW4はコンデンサC1を介して、ICテスタの第1電源電圧Vbatをモニタするための第1の入力センスラインISL1に接続されている。その接続点(ポイントP1)の反デバイス側に、抵抗R2,コンデンサC2によって積分回路23Aが形成されている。その時定数は、第1の入力センスラインISL1を介してケルビン接続用ループ回路のオペアンプOP1の反転端子「−」にて重畳されるAC信号が十分減衰するような値にする。また、抵抗R2の値は、ポイントP1からデバイス1を見た時の入力インピーダンスに対し、ある程度大きい値にする。抵抗R2の値は、たとえば1kΩ以上が適当である。
第1の入力センスラインISL1は、重畳回路23内の抵抗R2を介してデバイス1の電源モニタ端子14に接続され、ICテスタの第1の入力フォースラインIFL1は、モニタ回路内の抵抗R3、リレースイッチSW1〜SW3の何れかを介してデバイス1の電源入力端子12−1〜12−3の何れかに接続される。
第1の入力センスラインISL1は、重畳回路23内の抵抗R2を介してデバイス1の電源モニタ端子14に接続され、ICテスタの第1の入力フォースラインIFL1は、モニタ回路内の抵抗R3、リレースイッチSW1〜SW3の何れかを介してデバイス1の電源入力端子12−1〜12−3の何れかに接続される。
安定化回路25が、第1の入力センスラインISL1と第1の入力フォースラインIFL1との間に接続されている。安定化回路25は、この2つのラインを有するケルビン接続のためのループ回路を安定に動作させるために設けられ、抵抗R10とコンデンサC10から構成されている。安定化回路25がないと、重畳回路23のコンデンサC2によってオペアンプOP1の反転入力「−」がAC的に接地となり、その非反転入力「+」からの入力に対しAC的な信号ゲインが無限大近くに達し、非反転入力「+」の微かなノイズ成分などによってループ回路が発振し、あるいは不安定になることがある。安定化回路25は、この発振あるいは不安定な動作を防止するために設けられている。なお、安定化回路25の構成は目的が同じであればこれに限定されず、またICテスタ内の回路構成、すなわちオペアンプOP1と基準電圧源DC1の代替回路の構成によっては不要の場合もある。
モニタ回路24は、そのバッファアンプ24Aを通して、デバイス1の入力に与える所定のAC信号のレベル(振幅値)をモニタするための回路である。モニタ回路24の出力は、デバイス1内の電源モニタ・スイッチISW1〜ISW3のオン抵抗値のバラツキなどによってAC信号のレベルがずれることを補正するときに用いられる。
第1の入力フォースラインIFL1のポイントP3からAC信号レベルをモニタする経路に、バッファアンプ24Aが接続されている。バッファアンプ24Aは、その非反転入力「+」から入力されるモニタ信号のレベルがICテスタまでの間に減衰しないようにするために接続されている。この減衰量が十分小さい場合、バッファアンプ24Aを省略することが可能である。このモニタ信号はICテスタのAC信号測定手段、たとえばAC電圧計34を用いて測定される。
第1の入力フォースラインIFL1のポイントP3からAC信号レベルをモニタする経路に、バッファアンプ24Aが接続されている。バッファアンプ24Aは、その非反転入力「+」から入力されるモニタ信号のレベルがICテスタまでの間に減衰しないようにするために接続されている。この減衰量が十分小さい場合、バッファアンプ24Aを省略することが可能である。このモニタ信号はICテスタのAC信号測定手段、たとえばAC電圧計34を用いて測定される。
モニタ回路24内においてポイントP3のICテスタ側に、抵抗R3およびコンデンサC3によって積分回路24Bが形成されている。その時定数は、ケルビン接続されたループ回路内においてオペアンプOP1の出力側のポイントP2に重畳されるAC信号が、オペアンプOP1の回路動作に悪影響を与えない程度に減衰するような値にする。また抵抗R3の値は、大きい値の方がより望ましい。それには2つの理由がある。
第1の理由に関し、電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3の入力インピーダンスは十分大きいとすると、モニタ回路24に入力されるモニタ信号(AC信号)のレベル(振幅値)は、抵抗R3と、抵抗Rcx(x=1,2または3)内のコンタクト抵抗成分とにより分割された比率の電圧値をとる。また、デバイス1の入力に与えるAC信号のレベル(振幅値)は、モニタ信号のレベルに基づいて決められ、両者に差がないことが理想である。ところが本実施の形態の構成において、コンタクト抵抗成分を測定できない。したがって抵抗分割により決められる電圧値とデバイス1の入力に与えるAC信号のレベルがほぼ同じ値になる程度にするためには、抵抗R3の値が大きいことが望ましい。本実施の形態の測定装置において、コンタクト抵抗は大方50〜100mΩ程度であることから、この場合、誤差を約0.1dB(1%)以下にするには、抵抗R3は10Ω以上が望ましい。
第2の理由に関し、デバイス1の入力に与えるAC信号のレベルは、抵抗R2が十分大きく、また抵抗Rsのコンタクト抵抗成分と抵抗Rcx(x=1,2または3)のコンタクト成分との和が抵抗R3に対して十分小さいと仮定した場合、デバイス1内においてテスト用の電源モニタ・スイッチISW1〜ISW3の何れかと抵抗R3とにより分割された比率の電圧値となる。このとき上記第1の理由と同様に、電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3の入力インピーダンスは十分大きいとする。デバイス1がICの場合、電源モニタ・スイッチISW1〜ISW3は、図2に示すようなNMOSデバイスとPMOSデバイスを並列に接続したトランスミッションゲート回路などが一般的である。この場合のオン抵抗値は、回路を構成するNMOSデバイスMNおよびPMOSデバイスMPの電流能力で確定し、理想的な0Ωにならずある値を持つ。電流能力を上げるには、それぞれデバイスのセルサイズを大きくすればよいが、そうするとICのチップ面積が増大しコストアップとなる。以上から、電源モニタ・スイッチISWの抵抗値を余り小さくすることができないために、抵抗R3の値はデバイス1の入力に与えるAC信号のレベルを確保できるような値が望ましく、たとえば10Ω以上が望ましい。
以上の説明から抵抗R3の値は比較的大きく設定することが望ましい。
ところが、ポイントP2の電位は、デバイス1に与える入力DC電圧と抵抗R3に発生するDC電位差との加算であり、抵抗R3には大電流が流れその分電位が上昇する。したがって、抵抗R3の値を余り大きくし過ぎると、オペアンプOP1の出力ダイナミックレンジを狭くする。よって抵抗R3の値は、オペアンプOP1の回路動作に悪影響を与えないという新たな視点により、その値の上限を決める必要がある。目安としてデバイス1に与える入力DC電圧を5V、デバイス1に流れる電流が100mA程度と仮定した場合、抵抗R3の値は50Ω以下程度が適当である。
なお、抵抗R3の代わりにチョークコイルを用いてもよい。この場合、チョークコイルに発生するDC電位差はチョークコイルの巻き線抵抗分のみとなり、上記オペアンプOP1の出力ダイナミックレンジを狭くすることが回避できる。
ところが、ポイントP2の電位は、デバイス1に与える入力DC電圧と抵抗R3に発生するDC電位差との加算であり、抵抗R3には大電流が流れその分電位が上昇する。したがって、抵抗R3の値を余り大きくし過ぎると、オペアンプOP1の出力ダイナミックレンジを狭くする。よって抵抗R3の値は、オペアンプOP1の回路動作に悪影響を与えないという新たな視点により、その値の上限を決める必要がある。目安としてデバイス1に与える入力DC電圧を5V、デバイス1に流れる電流が100mA程度と仮定した場合、抵抗R3の値は50Ω以下程度が適当である。
なお、抵抗R3の代わりにチョークコイルを用いてもよい。この場合、チョークコイルに発生するDC電位差はチョークコイルの巻き線抵抗分のみとなり、上記オペアンプOP1の出力ダイナミックレンジを狭くすることが回避できる。
本実施の形態における具体的な測定方法の一例について、図4(A)および図4(B)に示すフォローチャートに沿って説明する。ここでは、電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3のDC測定例として負荷安定度特性の測定と、AC測定例としてPSRR特性の測定について概略を説明する。
図4(A)に示す負荷安定度特性の測定時に、リレースイッチSW4の接点を接地電位側に設定する(ステップST1A)。
ICテスタ内の基準電圧源DC1において第1電源電圧Vbatを所定の値に設定し、必要に応じ入力電流をオペアンプOP1の出力側の電流計IMによって測定する(ステップST2A)。
デバイス1の負荷電流源CSを所定の電流値に設定する(ステップST3A)。
出力モニタ端子15のDC電圧値を、バッファアンプ22を介してICテスタ内のAC/DC電圧計33により測定する(ステップST4A)。
必要に応じデバイス1の負荷電流の値を変え、上記ステップST2A〜ステップST4Aを繰り返す(ステップST5A)。
以上の操作により、精度良く負荷安定度特性を測定できる。
ICテスタ内の基準電圧源DC1において第1電源電圧Vbatを所定の値に設定し、必要に応じ入力電流をオペアンプOP1の出力側の電流計IMによって測定する(ステップST2A)。
デバイス1の負荷電流源CSを所定の電流値に設定する(ステップST3A)。
出力モニタ端子15のDC電圧値を、バッファアンプ22を介してICテスタ内のAC/DC電圧計33により測定する(ステップST4A)。
必要に応じデバイス1の負荷電流の値を変え、上記ステップST2A〜ステップST4Aを繰り返す(ステップST5A)。
以上の操作により、精度良く負荷安定度特性を測定できる。
図4(B)に示すPSRR特性の測定時に、リレースイッチSW4の接点をAC信号源35側に設定する(ステップST1B)。
ICテスタ内の基準電圧源DC1において第1電源電圧Vbatを所定の電圧値に設定し、必要に応じ入力電流をオペアンプOP1の出力側の電流計IMで測定する(ステップST2B)。
AC信号源35より所定の周波数、所定のレベルのAC信号を出力する(ステップST3B)。
モニタ回路24内のポイントP3に発生するAC信号レベルを、バッファアンプ24Aを介してICテスタ内のAC電圧計34により測定する。また、必要に応じポイントP3に発生する(デバイス1に与える)AC信号レベルが規定の値になるように、AC信号源35のレベルを補正する(ステップST4B)。
デバイスの出力モニタ端子15に現れるAC電圧値を、バッファアンプ22を介してICテスタに送り、AC/DC電圧計33により測定する(ステップST5B)。
必要に応じAC信号源35より周波数を変え、上記ステップST2B〜ステップST5Bを繰り返す(ステップST6B)。このとき各周波数においてAC/DC電圧計33の測定から得られるAC電圧値で、入力側のAC電圧計34の測定から得られるAC電圧値を割るとPSRRが算出される。
以上の操作により、精度良くPSRR特性を測定できる。
ICテスタ内の基準電圧源DC1において第1電源電圧Vbatを所定の電圧値に設定し、必要に応じ入力電流をオペアンプOP1の出力側の電流計IMで測定する(ステップST2B)。
AC信号源35より所定の周波数、所定のレベルのAC信号を出力する(ステップST3B)。
モニタ回路24内のポイントP3に発生するAC信号レベルを、バッファアンプ24Aを介してICテスタ内のAC電圧計34により測定する。また、必要に応じポイントP3に発生する(デバイス1に与える)AC信号レベルが規定の値になるように、AC信号源35のレベルを補正する(ステップST4B)。
デバイスの出力モニタ端子15に現れるAC電圧値を、バッファアンプ22を介してICテスタに送り、AC/DC電圧計33により測定する(ステップST5B)。
必要に応じAC信号源35より周波数を変え、上記ステップST2B〜ステップST5Bを繰り返す(ステップST6B)。このとき各周波数においてAC/DC電圧計33の測定から得られるAC電圧値で、入力側のAC電圧計34の測定から得られるAC電圧値を割るとPSRRが算出される。
以上の操作により、精度良くPSRR特性を測定できる。
つぎに、上記測定時にケルビン接続されたループ回路に現れる電圧と測定精度について説明する。ここでデバイス1内の電圧レギュレータ11−2を測定していると仮定する。
DC測定において、通常、その精度を確保するため、第1の入力センスラインISL1につながるICテスタ内のオペアンプOP1の反転入力「−」において、その入力インピーダンスは十分大きく、またリーク電流も無視できる。したがって、安定化回路25内の抵抗R10、重畳回路23内の抵抗R2、電源モニタ端子14のコンタクト抵抗(抵抗Rsのコンタクト抵抗成分)、および、電源モニタ・スイッチISW2のオン抵抗にDC電流は流れない。このため、オペアンプOP1の反転入力「−」とセンスポイントPsとの間に電位差が発生しない。よって、電源端子12−2と電源モニタ・スイッチISW2との接点(センスポイントPs)における電圧値は、ループ回路のDCゲインをほぼ無限大と仮定すると、ICテスタで設定される電圧(第1電源電圧Vbat)と同じか、ほぼ等しくなる。したがって、電源モニタ端子12−2のコンタクト抵抗(抵抗Rc2のコンタクト抵抗成分)の値が未知であっても、ICテスタで設定した第1電源電圧Vbatの値をデバイス1に与えることができる。このことからICのリード端子と、測定装置のソケットのリードとの間に発生するコンタクト抵抗や、測定装置の配線抵抗による誤差分が存在しても、デバイス1に、設定されたDC電圧(第1電源電圧Vbat)を与えることができ精度のよい測定が可能となる。
DC測定において、通常、その精度を確保するため、第1の入力センスラインISL1につながるICテスタ内のオペアンプOP1の反転入力「−」において、その入力インピーダンスは十分大きく、またリーク電流も無視できる。したがって、安定化回路25内の抵抗R10、重畳回路23内の抵抗R2、電源モニタ端子14のコンタクト抵抗(抵抗Rsのコンタクト抵抗成分)、および、電源モニタ・スイッチISW2のオン抵抗にDC電流は流れない。このため、オペアンプOP1の反転入力「−」とセンスポイントPsとの間に電位差が発生しない。よって、電源端子12−2と電源モニタ・スイッチISW2との接点(センスポイントPs)における電圧値は、ループ回路のDCゲインをほぼ無限大と仮定すると、ICテスタで設定される電圧(第1電源電圧Vbat)と同じか、ほぼ等しくなる。したがって、電源モニタ端子12−2のコンタクト抵抗(抵抗Rc2のコンタクト抵抗成分)の値が未知であっても、ICテスタで設定した第1電源電圧Vbatの値をデバイス1に与えることができる。このことからICのリード端子と、測定装置のソケットのリードとの間に発生するコンタクト抵抗や、測定装置の配線抵抗による誤差分が存在しても、デバイス1に、設定されたDC電圧(第1電源電圧Vbat)を与えることができ精度のよい測定が可能となる。
AC測定時に、重畳回路23内のリレースイッチSW4の接点をAC信号源35側に設定し、ICテスタのAC信号源35よりAC信号を出力する。この時、抵抗R2とコンデンサC2からなる積分回路23Aの働きにより、オペアンプOP1の反転入力「−」にAC信号が現れない。また、抵抗R3とコンデンサC3からなる積分回路24Bの働きにより、オペアンプOP1の出力側のポイントP2にもAC信号が現れない。よって、オペアンプOP1の反転入力「−」の電圧はICテスタで設定される第1電源電圧Vbatと同じか、ほぼ等しくなる。また、センスポイントPsの電圧を時間平均すると第1電源電圧Vbatと同じか、ほぼ等しくなる。つまり、この第1電源電圧Vbatを制御するためのループ内で各点の実効的なDC電圧はほぼ一定となる。
AC信号は、抵抗Rsのコンタクト抵抗成分と電源モニタ・スイッチISW2を介してデバイス1に入力される。この時、すでに述べたように、AC信号のレベルが電源モニタ・スイッチISW2のオン抵抗と抵抗R3による抵抗分割比に応じて減衰するが、モニタ回路24によって、その減衰後の電圧レベルを確認しているため、測定精度の悪化は発生しない。
AC信号は、抵抗Rsのコンタクト抵抗成分と電源モニタ・スイッチISW2を介してデバイス1に入力される。この時、すでに述べたように、AC信号のレベルが電源モニタ・スイッチISW2のオン抵抗と抵抗R3による抵抗分割比に応じて減衰するが、モニタ回路24によって、その減衰後の電圧レベルを確認しているため、測定精度の悪化は発生しない。
本実施の形態において、ケルビン接続のためのループ回路をデバイス1内とデバイス1外部のDC電源用センスラインおよびフォースライン間にて効果的に形成することにより、デバイス1内にある複数の電圧レギュレータ11−1,11−2および11−3の負荷安定度特性を、コンタクト抵抗および配線抵抗による誤差分を除去し短時間で精度よく測定し、かつ、PSRR測定に関しても精度よく測定することが可能となる。
以下、本発明においては、第2の実施の形態と異なる構成によってAC測定が可能なことを、第3および第4の実施の形態によって示す。
[第3の実施の形態]
図5は、第3の実施の形態におけるデバイス・インターフェースが、電子回路デバイスを装着し測定装置に接続された状態を示す図である。図5は、電圧レギュレータ11−1が選択された場合を示す。ただし分かりやすい図とするため、図5は、電圧レギュレータ11−1と、その入力側で第1電源電圧Vbatを制御するためにケルビン接続されたループ回路と、出力側のケルビン接続された測定回路とに関わる構成のみ抽出して示している。なお、第1および第2の実施の形態と同じ構成は、同一符号を付して、その説明を省略する。また、DC測定およびAC測定の基本的手順は、第2の実施の形態と同様である。
以下、新たに変更された構成を中心として説明する。
図5は、第3の実施の形態におけるデバイス・インターフェースが、電子回路デバイスを装着し測定装置に接続された状態を示す図である。図5は、電圧レギュレータ11−1が選択された場合を示す。ただし分かりやすい図とするため、図5は、電圧レギュレータ11−1と、その入力側で第1電源電圧Vbatを制御するためにケルビン接続されたループ回路と、出力側のケルビン接続された測定回路とに関わる構成のみ抽出して示している。なお、第1および第2の実施の形態と同じ構成は、同一符号を付して、その説明を省略する。また、DC測定およびAC測定の基本的手順は、第2の実施の形態と同様である。
以下、新たに変更された構成を中心として説明する。
先に記述した第2の実施の形態における計測装置は、ICテスタの電源部31に電流計IMが設けられている(図3参照)。本実施の形態におけるデバイス・インターフェース(DIB2C)は、このような電流計IMがICテスタ側にない場合でも、モニタ回路24(図3)を改良することによって、AC信号レベル測定と電流測定ができるようにしたものである。
図5において新たに改良された部分は、図3においてモニタ回路24と置き換えられた、モニタまたは電流測定のための回路(以下、モニタ/測定回路40)である。なお、ICテスタ内においてモニタ/測定回路40の出力を測定する手段は、ACとDCを測定できるようなAC/DC電圧計36に変更されている。
図5において新たに改良された部分は、図3においてモニタ回路24と置き換えられた、モニタまたは電流測定のための回路(以下、モニタ/測定回路40)である。なお、ICテスタ内においてモニタ/測定回路40の出力を測定する手段は、ACとDCを測定できるようなAC/DC電圧計36に変更されている。
モニタ/測定回路40は、回路内部の計測アンプ(差動アンプ)41を有する。計測アンプ41は、その反転入力「−」と非反転入力「+」との間に入力した電圧を接地電位に対して予め決められた増幅率で増幅する。なお、計測アンプ41は、その入力インピーダンスが十分大きく、かつ、入力リーク電流は無視できる程度とし、その増幅率をたとえば「1」とする。
計測アンプ41の反転入力「−」にリレースイッチSW10が接続されている。リレースイッチSW10は、この反転入力「−」に対する接続先を、ポイントP2と接地電位との間で切り替えられるようになっている。計測アンプ41が電圧をモニタするポイントP3とポイントP2との間に、抵抗R41、スイッチSW12と抵抗R42、および、スイッチSW11と抵抗R43が、互いに並列に接続されている。
計測アンプ41の反転入力「−」にリレースイッチSW10が接続されている。リレースイッチSW10は、この反転入力「−」に対する接続先を、ポイントP2と接地電位との間で切り替えられるようになっている。計測アンプ41が電圧をモニタするポイントP3とポイントP2との間に、抵抗R41、スイッチSW12と抵抗R42、および、スイッチSW11と抵抗R43が、互いに並列に接続されている。
ACレベル測定時に、リレースイッチSW10の接点を接地電位に設定する。この時、計測アンプ41は単なるある増幅率を持ったアンプとして動作する。
一方、電流測定時に、リレースイッチSW10の接点をオペアンプOP1の入力側に設定する。この時、抵抗R41、スイッチSW12と抵抗R42、および、スイッチSW11と抵抗R43の経路に電流が流れ、この電流量に応じて計測アンプ41の反転入力「−」と非反転入力「+」との間に電位差(DC電圧)が発生する。このDC電圧が計測アンプ41の出力に現れるので、このDC電圧をICテスタ内のAC/DC電圧計36によって計測し、その計測値を電流値に換算することによって、デバイス1の入力に流れる電流値を求めることができる。ただし、回路図では極性が反転するので、上記換算時に計測値にマイナスをかける必要がある。
なお、回路図内のリレースイッチSW11,SW12および抵抗R42,R43は電流レンジ選択用で、必要に応じスイッチSW11およびSW12を制御して電流経路を選択する。このスイッチSW11,SW12およびリレースイッチは、ICテスタ側あるいはDIB2C内部の制御部(不図示)によって制御される。
一方、電流測定時に、リレースイッチSW10の接点をオペアンプOP1の入力側に設定する。この時、抵抗R41、スイッチSW12と抵抗R42、および、スイッチSW11と抵抗R43の経路に電流が流れ、この電流量に応じて計測アンプ41の反転入力「−」と非反転入力「+」との間に電位差(DC電圧)が発生する。このDC電圧が計測アンプ41の出力に現れるので、このDC電圧をICテスタ内のAC/DC電圧計36によって計測し、その計測値を電流値に換算することによって、デバイス1の入力に流れる電流値を求めることができる。ただし、回路図では極性が反転するので、上記換算時に計測値にマイナスをかける必要がある。
なお、回路図内のリレースイッチSW11,SW12および抵抗R42,R43は電流レンジ選択用で、必要に応じスイッチSW11およびSW12を制御して電流経路を選択する。このスイッチSW11,SW12およびリレースイッチは、ICテスタ側あるいはDIB2C内部の制御部(不図示)によって制御される。
[第4の実施の形態]
図6は、第4の実施の形態におけるデバイス・インターフェースが、電子回路デバイスを装着し測定装置に接続された状態を示す図である。図6は電圧レギュレータ11−1が選択された場合を示し、図5と同様に簡略化されている。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構成は、同一符号を付して、その説明を省略する。また、DC測定およびAC測定の基本的手順は、第2の実施の形態と同様である。図6は、第1の実施の形態からの変更例であるが、電流計測のためには第3の実施の形態と同様なモニタ/測定回路40の適用が望ましい。
以下、新たに変更された構成を中心として説明する。
図6は、第4の実施の形態におけるデバイス・インターフェースが、電子回路デバイスを装着し測定装置に接続された状態を示す図である。図6は電圧レギュレータ11−1が選択された場合を示し、図5と同様に簡略化されている。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構成は、同一符号を付して、その説明を省略する。また、DC測定およびAC測定の基本的手順は、第2の実施の形態と同様である。図6は、第1の実施の形態からの変更例であるが、電流計測のためには第3の実施の形態と同様なモニタ/測定回路40の適用が望ましい。
以下、新たに変更された構成を中心として説明する。
図6に示す測定装置は、ICテスタの機能の一部をDIB2D上で実現したものであり、このような例は、たとえばDIB2DにDC電源を含む場合などが挙げられる。
図6に示すDIB2Dは、OPアンプOP1と基準電圧源DC1とを有する。このオペアンプOP1を非反転アンプとして動作させ、ケルビン接続のためのループ回路を形成する。重畳回路23のコンデンサC1とリレースイッチSW4がオペアンプの非反転入力「+」に接続され、その接続点と接地電位との間に、抵抗21を介して基準電圧源DC1が接続されている。抵抗21は、ICテスタ内のAC信号源35の負荷とし設けたものである。オペアンプの反転入力「−」は、直接、デバイス1の電源モニタ端子14に接続されている。
図6に示すDIB2Dは、OPアンプOP1と基準電圧源DC1とを有する。このオペアンプOP1を非反転アンプとして動作させ、ケルビン接続のためのループ回路を形成する。重畳回路23のコンデンサC1とリレースイッチSW4がオペアンプの非反転入力「+」に接続され、その接続点と接地電位との間に、抵抗21を介して基準電圧源DC1が接続されている。抵抗21は、ICテスタ内のAC信号源35の負荷とし設けたものである。オペアンプの反転入力「−」は、直接、デバイス1の電源モニタ端子14に接続されている。
ここで、オペアンプOP1の出力側における第1の入力フォースラインIFL1に抵抗R3(図3参照)が接続されていない。これは、本例ではループ回路全体にAC信号が重畳されるため、モニタ回路24の負荷が不要だからである。したがって、デバイス1内の電源モニタ・スイッチSW1(およびISW2,ISW3)のオン抵抗を大きくすることができる。このことは、デバイス1内のICのチップ面積を、その分小さくできることを意味する。
オペアンプの反転入力「−」と出力との間に、新たにクランプ回路50が設けられている。クランプ回路50は、デバイス1内のスイッチあるいはDIB2Dのリレースイッチを切り替えた時などにループ回路がオープンとなることがあり得るため、このような場合でもオペアンプOP1を正常に動作させるために設けたものである。
クランプ回路50は、たとえば図6に示すように、ツェナーダイオードDz1とDz2のアノード同士を接続することにより実現できる。なお、ICテスタの場合、クランプ回路50と同じ機能が通常、ICテスタ本体に内蔵されていることから、第1〜第3の実施の形態に用いた図1,図3および図5には図示していない。また、デバイス1に与えるAC信号レベルを厳密に測定する必要がない場合、モニタ回路24(バッファアンプ24A)は不要である。
クランプ回路50は、たとえば図6に示すように、ツェナーダイオードDz1とDz2のアノード同士を接続することにより実現できる。なお、ICテスタの場合、クランプ回路50と同じ機能が通常、ICテスタ本体に内蔵されていることから、第1〜第3の実施の形態に用いた図1,図3および図5には図示していない。また、デバイス1に与えるAC信号レベルを厳密に測定する必要がない場合、モニタ回路24(バッファアンプ24A)は不要である。
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、第4の実施の形態からの一部変更に関する。
図7に、図6からの変更部分のみを抽出して示す。
以下、新たに変更された構成を中心として説明する。
第5の実施の形態は、第4の実施の形態からの一部変更に関する。
図7に、図6からの変更部分のみを抽出して示す。
以下、新たに変更された構成を中心として説明する。
図7に示すように、本実施の形態におけるDIB2Eは、図6と同様にICテスタからのセンスラインとフォースラインを使用しないで、DIB上で主要測定装置を形成する場合の一例を示す。
図7に示す回路は、オペアンプOP1を反転アンプとして動作させ(加算回路)、これによりケルビン接続のためのループ回路を形成している。すなわち、オペアンプOP1の非反転入力「+」を接地し、その反転入力「−」に抵抗R21を介して、ICテスタ側の基準電圧源DC3(電源電圧Vbatx)を接続している。クランプ回路50は、オペアンプOP1の反転入力「−」と出力との間に接続されている。また、オペアンプOP1の反転入力「−」に抵抗R20を介して、コンデンサC1とリレースイッチSW4からなる重畳回路23が接続されている。さらに、この反転入力「−」と第1の入力センスラインISL1との間に抵抗R22とバッファアンプ51が接続されている。
図7に示す回路は、オペアンプOP1を反転アンプとして動作させ(加算回路)、これによりケルビン接続のためのループ回路を形成している。すなわち、オペアンプOP1の非反転入力「+」を接地し、その反転入力「−」に抵抗R21を介して、ICテスタ側の基準電圧源DC3(電源電圧Vbatx)を接続している。クランプ回路50は、オペアンプOP1の反転入力「−」と出力との間に接続されている。また、オペアンプOP1の反転入力「−」に抵抗R20を介して、コンデンサC1とリレースイッチSW4からなる重畳回路23が接続されている。さらに、この反転入力「−」と第1の入力センスラインISL1との間に抵抗R22とバッファアンプ51が接続されている。
抵抗R20とR22はDCレベル設定用の抵抗であり、R21はACレベル設定用の抵抗である。抵抗R20とR22の各抵抗値に応じて、基準電圧源DC3の電源電圧Vbatxから実際にデバイス1に与えられる第1電源電圧Vbatの絶対値レベルが決定される。抵抗R20とR22は、電圧設定上の理由から同様の抵抗値をとることが好ましい。一方、ACレベル設定の抵抗R21の値は、測定条件などに応じて設定する。
なお、DC電圧値はオペアンプOP1により反転され極性が負になるので、設定電圧はデバイス1に与える電圧値にマイナスをかけ、また、第1の入力センスラインISL1のインピーダンスを十分大きくする必要があるため、オペアンプOP1の帰還用の抵抗R22にバッファアンプ51を追加している。
図6の場合と同様に、図7においてはループ回路全体にAC信号が重畳されるため、モニタ回路24の負荷(図3に示す抵抗R3)は不要となる。したがって、デバイス1内のスイッチのオン抵抗を大きくすることができる。また、デバイス1に与えるAC信号レベルを厳密に測定する必要がない場合、モニタ回路24(バッファアンプ24A、図6参照)を省略することができる。
なお、DC電圧値はオペアンプOP1により反転され極性が負になるので、設定電圧はデバイス1に与える電圧値にマイナスをかけ、また、第1の入力センスラインISL1のインピーダンスを十分大きくする必要があるため、オペアンプOP1の帰還用の抵抗R22にバッファアンプ51を追加している。
図6の場合と同様に、図7においてはループ回路全体にAC信号が重畳されるため、モニタ回路24の負荷(図3に示す抵抗R3)は不要となる。したがって、デバイス1内のスイッチのオン抵抗を大きくすることができる。また、デバイス1に与えるAC信号レベルを厳密に測定する必要がない場合、モニタ回路24(バッファアンプ24A、図6参照)を省略することができる。
上記第2〜第5の実施の形態において、第1の実施の形態で述べた数々の利益に加え、PSRR測定などのAC測定を精度よく測定することが可能となる。さらに、電流測定を精度よく行うことが可能となる。このとき、用いるICテスタの構成などの違いに応じて、第2〜第5の実施の形態において、その何れかを好適に実施することができる。
以上より、一つの回路に対し1項目の特性を測るステップ数を削減可能な構成の電子回路デバイス、当該電子回路デバイスがテスト時に装着されるデバイス・インターフェース、および、当該電子回路デバイスの測定方法を提供することができる。
以上より、一つの回路に対し1項目の特性を測るステップ数を削減可能な構成の電子回路デバイス、当該電子回路デバイスがテスト時に装着されるデバイス・インターフェース、および、当該電子回路デバイスの測定方法を提供することができる。
本発明は複数の回路と、複数の回路の各々に対応する出力端子を備えた電子回路デバイス、その測定時に電子回路デバイスと測定装置とをつなぐデバイス・インターフェースに広く適用できる。
1…(電子回路)デバイス、11−1,11−2,11−3…電圧レギュレータ、12−1,12−2,12−3…電源端子、13−1,13−2,13−3…出力端子、14…電源モニタ端子、15…出力モニタ端子、2…DIB、21…電源モニタ出力端子、2A…第1の電源インターフェース部、2B…第2の電源インターフェース部、2C…出力インターフェース部、31…電源部、32…測定部、DC1,DC2…基準電圧源、IFL1…第1の入力フォースライン、IFL2…第2の入力フォースライン、IM…電流計、ISL1…第1の入力センスライン、ISL2…第2の入力センスライン、ISW1,ISW2,ISW3…電源モニタ・スイッチ、OP1,OP2…オペアンプ、OFL…出力フォースライン、OSL…出力センスライン、OSW1,OSW2,OSW3…出力モニタ・スイッチ、SW1,SW2,SW3…リレースイッチ、第1電源電圧Vbat…第1電源電圧、Vfix…第2電源電圧
Claims (10)
- 複数の回路を持つ電子回路デバイスであって、
前記複数の回路の各電源供給線にそれぞれ接続されている複数の電源モニタ・スイッチと、
前記複数の電源モニタ・スイッチに接続されている電源モニタ端子と、
前記複数の回路の各々に対応して設けられている複数の出力端子と、
前記複数の出力端子の各々にそれぞれ接続されている複数の出力モニタ・スイッチと、
前記複数の出力モニタ・スイッチに接続されている出力モニタ端子と、
前記複数の回路のうち動作している回路の電源と出力の各状態を前記電源モニタ端子および出力モニタ端子から同時に出力することが可能に、前記電源モニタ・スイッチおよび前記出力モニタ・スイッチを制御する制御回路と、
を有する電子回路デバイス。 - 前記電源供給線に接続されている電源端子を前記回路ごとに設け、内部電源線と回路との接続箇所付近の各々に前記電源モニタ・スイッチを1つずつ設けている
請求項1に記載の電子回路デバイス。 - 前記電源供給線に接続されている電源端子を前記回路ごとに設け、電源端子から回路までの各内部電源配線の電気特性をほぼ均等に揃えている
請求項1に記載の電子回路デバイス。 - 複数の回路、電源端子、電源モニタ用の電源モニタ端子、前記回路ごとの出力端子、および、何れか1つの回路の出力を選択してモニタするための出力モニタ端子を持つ電子回路デバイスがテスト時に装着されるデバイス・インターフェースであって、
前記電子回路デバイスを固定するためのソケットと、
前記電子回路デバイスをソケットに装着したときに、当該装着によって前記電子回路デバイスに形成されている複数の電源端子の何れか1つに対して電源の供給を可能にする第1の電源インターフェース部と、
前記電源モニタ端子に対応して設けられ、前記電子回路デバイスの装着によって前記ソケットのピンを介して前記電源モニタ端子と電気的につながる第2の電源インターフェース部と、
前記複数の回路の何れか1つからの出力信号をモニタするための前記出力モニタ端子に対応して設けられ、前記電子回路デバイスの装着によって前記ソケットのピンを介して前記出力モニタ端子と電気的につながる出力インターフェース部と、
を有するデバイス・インターフェース。 - 前記第1の電源インターフェース部は、前記複数の電源端子の何れか1つを、フィードバック制御により安定化される第1電源の供給入力に接続し、他の電源端子を第1電源以外の第2電源の供給入力に接続する電源切り替えスイッチを有し、
前記第2の電源インターフェース部において、前記電源モニタ端子に対応したソケットのピンが、前記第1電源を安定化させるフィードバック制御のための電源モニタ出力端子に接続されている
請求項4に記載のデバイス・インターフェース。 - 前記第2の電源インターフェース部は、
外部からAC信号を入力するためのAC信号入力端子と、
前記AC信号入力端子と前記電源モニタ端子に対応するソケットのピンとの間に接続され、前記AC信号を前記電源供給線に重畳するときにオンするテスト信号入力スイッチと
を有する請求項4に記載のデバイス・インターフェース。 - 前記第1の電源インターフェース部内の電源供給線と、前記第2の電源インターフェース部内の電源モニタ線との間に、前記フィードバック制御のループを安定化するための安定化回路が接続されている
請求項6に記載のデバイス・インターフェース。 - 前記第1の電源インターフェース部は、
前記複数の電源端子の何れか1つを、フィードバック制御により安定化される第1電源の供給入力に接続し、他の電源端子を第1電源以外の第2電源の供給入力に接続する電源切り替えスイッチと、
オン状態の前記電源切り替えスイッチを介して前記AC信号を外部に出力するためのAC信号モニタ端子と、
を有している請求項6に記載のデバイス・インターフェース。 - 複数の回路、電源端子、電源モニタ用の電源モニタ端子、前記回路ごとの出力端子、および、何れか1つの回路の出力を選択してモニタするための出力モニタ端子を持つ電子回路デバイスの測定方法であって、
前記電源端子に電源電圧を供給し、前記電源モニタ端子から出力するモニタ電源電圧をフィードバックし、モニタ電源電圧を基に電源電圧を制御している状態で、前記選択された回路の出力に接続されている前記出力モニタ端子から、当該選択された回路の出力を測定する
電子回路デバイスの測定方法。 - 電源電圧の制御手段から前記電源端子への電源電圧の供給経路、当該電源電圧の供給経路から前記出力モニタ端子までのデバイス内経路、出力モニタ端子から電源電圧の制御手段までのモニタ電源電圧のフィードバック経路から構成されるループ回路に対し、AC信号を重畳し、電源電圧の変動耐性を測定する
請求項9に記載の電子回路デバイスの測定方法。
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