JP2006122788A - 超薄膜製造装置 - Google Patents

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靖浩 秋田
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Nobuyuki Hori
信之 堀
Takahiro Seki
隆広 関
Shusaku Nagano
修作 永野
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Abstract

【課題】 膜厚の精度が高い超薄膜を大量に生産することができる超薄膜製造装置を提供する。
【解決手段】 液体を貯える容器2と、容器2内に超薄膜原料を供給する供給手段3と、供給手段3により容器2の液面に展開された水面膜を圧縮して超薄膜膜Fを形成する膜圧縮手段4と、膜圧縮手段4により形成された超薄膜Fを、液面と交差する方向へ移動する基体5に移し取る膜作製手段6と、を備える超薄膜製造装置1であって、液面の上に形成された水面膜の表面圧を測定する表面圧測定手段を備え、膜圧縮手段4が、液面に接しながら移動し、液面に展開された水面膜を圧縮する複数の圧縮部材21a,21bと、複数の圧縮部材21a,21bを個別に駆動する駆動部と、を有し、複数の圧縮部材21a,21bが、基体方向に向かって順番に駆動されるとともに、表面圧測定手段24の出力に基づいて個別に駆動制御されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超薄膜製造装置に関する。
累積分子膜(Langmuir Blodgett膜、以後LB膜と表記する)は、水面上に浮かぶ単分子膜を固体基板に累積して得られ、分子レベルでその膜厚が制御できることなど、他の有機分子の薄膜化技術にない利点を有している。そのため、光・電子材料、分子・バイオ素子など多くの応用分野への応用が検討されている。
上述のLB膜の形成方法として、従来から知られているものは、水面上をスライド移動する膜圧縮部材により不溶性単分子膜を圧縮し、所定表面圧に制御された不溶性単分子膜を横切って固体基板を垂直に上下させ、固体基板上にLB膜を形成する方法である(例えば特許文献1)。
また、不溶性単分子膜を圧縮する他の方法として、回転する無端ベルトにより単分子膜を固体基板方向に送り出し、不溶性単分子膜を圧縮する方法も知られている(例えば特許文献2)。
特許第2670633号公報 特許第2828230号公報
上述の特許文献1においては、バッチ式に水面上で圧縮された不溶性単分子膜を固体基板上に移行させているため、膜厚を精度良く(例えば数nmレベル)形成することができる。
しかしながら、バッチ式に各単分子膜を固体基板上に累積させているため、生産性向上に不向きで、量産性がよくないという問題があった。
また、特許文献2においては、不溶性単分子膜を連続的に固体基板に向けて送り出すことができ、生産性向上を図りやすくすることができる。
しかしながら、無端ベルトの回転等により水面が不安定となるため、均一な膜厚の膜を形成しにくくなる恐れがあった。そのため、累積分子膜の膜厚が不均一な不具合品の割合が増加し、結局のところ、生産性向上に寄与しないという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、膜厚の精度が高いLB膜を大量に生産することができる超薄膜製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の累積分子膜製造装置は、液体を貯える容器と、該容器内に少なくとも1種類の原料を含む溶媒を供給する原料供給手段と、該原料供給手段により前記容器の液面に展開された水面膜を圧縮して超薄膜を形成する膜圧縮手段と、該膜圧縮手段により形成された前記超薄膜を、液面と交差する方向へ移動する基体に移し取る膜累積手段とを備える超薄膜製造装置であって、前記液面の上に形成された前記超薄膜の表面圧を測定する表面圧測定手段を備え、前記膜圧縮手段が、液面に接しながら移動し、前記液面に展開された原料を圧縮する複数の圧縮部材と、該複数の圧縮部材を個別に駆動する駆動部と、少なくとも前記容器に貯えられた液体の液面を覆うカバーと、前記カバー内に溜まる前記溶媒などの揮発成分を排気する排気部とを有し、前記複数の圧縮部材が、前記基体方向に向かって順番に駆動されるとともに、前記表面圧測定手段の出力に基づいて個別に駆動制御されることを特徴とする。
本発明によれば、複数の圧縮部材を順番に駆動し、液面に展開された水面膜を圧縮することにより、超薄膜を連続して形成することができる。そのため、基体に超薄膜を連続して移し取ることができ、累積膜を大量に生産することが容易となる。
液面上に形成される水面膜の表面圧力に基づいて圧縮部材を基体に向かって前後に駆動制御するため、上記表面圧力を段階的に所定の圧力に制御することができる。そのため、連続して形成される各超薄膜の表面圧力を同じ圧力(所定の圧力)に揃えることができ、均一な膜厚の分子膜を大量に形成することができる。その結果、均一な膜厚の超薄膜からなる膜厚精度の高い累積膜を大量に生産することができる。
また、圧縮部材により液面に展開した水面膜を圧縮するため、液面を乱すことなく超薄膜を形成することができる。そのため、均一な膜厚の超薄膜を形成しやすくなり、均一な膜厚の分子膜からなる膜厚精度の高い累積膜を大量に生産しやすくすることができる。
本発明でいう超薄膜とは、厚み100nm以下に相当する水面膜、またはその水面膜を基板に転写した膜である。超薄膜は、単分子膜であっても良い。単分子膜とは、超薄膜の中でも特に厚み1〜5nm以下の水面膜、またはその水面膜を基板に転写した膜と定義する。水面膜とは、膜厚の制限を持たない単なる水面上の膜であり、累積膜とは上記超薄膜、単分子膜、水面膜を一層或いは多層繰り返し基板に転写した膜と定義する。
また、圧縮部材によって区切られる複数の液面の上に異なる種類の単分子を展開させることができる。そのため、圧縮部材により圧縮され形成された異なる種類の超薄膜を基体の上に連続して移し取ることができる。この時、圧縮部材の移動方向に沿って、異なる種類の超薄膜が順番に並ぶように形成される。
また、上記発明においては、前記圧縮部材の移動方向に沿って配置され、前記液体の液面を複数に仕切る仕切り部を備え、前記圧縮部材には、前記仕切り部との干渉を避ける溝部が形成され、前記圧縮部材が、前記溝部に前記仕切り部が収まるように配置され、前記仕切り部に仕切られた複数の液面に展開された、少なくとも1種類の原料を前記圧縮部材により圧縮して複数の超薄膜を形成することが望ましい。
本発明によれば、仕切り部により仕切られた複数の液面において、少なくとも1種類の超薄膜を形成することができる。そのため、例えば、基体の上に異なる種類の超薄膜をストライプ状に形成することができる。
つまり、液面を複数に仕切り部を用いて分割し、例えば複数種類の原料を各分割された液面に供給し、圧縮部材が仕切りを介して各液面に展開された超薄膜を圧縮し、基体に垂直に引き上げることで、基体にストライプ状に超薄膜を成形することが可能である。
さらに、上記発明においては、前記圧縮部材の姿勢を液面に対して略垂直に保ちつつ、前記圧縮部材を液面から引き上げおよび液面に降ろす圧縮部材駆動部が備えられていることが望ましい。より好ましくは、前記膜圧縮手段が、前記複数の圧縮部材をそのガイド形状に沿って移動方向および上下に誘導するガイド部材を有し、前記圧縮部材駆動部が、前記ガイド部に形成された前記圧縮部材を前記原料の圧縮前に液面に降ろす下降部および前記超薄膜の形成後に液面から引き上げる引上部であることが望ましい。
本発明によれば、圧縮部材の姿勢を液面に対して略垂直に保ちつつ、液面に下ろしたり、引き上げたりすることができる。そのため、圧縮部材の上下移動の際における液面の乱れを抑えることができ、超薄膜の膜厚の乱れを抑えることができる。その結果、膜厚の精度が高く、均一な超薄膜および累積膜を形成することができる。
また、圧縮部材の姿勢を液面に対して略垂直に保つことにより、圧縮部材を液面から引き上げる際に、形成された超薄膜が圧縮部材に付着する量を少なくすることができる。そのため、圧縮部材を引き上げた後に形成される超薄膜の不連続な空隙を小さくすることができ、超薄膜の乱れを低減することができる。
上記発明においては、前記圧縮部材が、長軸が前記液面と略平行となるように配置された棒形状部材からなり、棒形状部材の断面が、前記液面に向かって凸となる鋭角部を有する形状であることが望ましい。
本発明によれば、圧縮部材の断面が、液面に向かって凸となる鋭角部を有する形状であるため、圧縮部材を液面に下ろす際に、液面の乱れを抑えやすくすることができる。そのため、超薄膜の膜厚の乱れを抑えることができ、膜厚の精度が高く、均一な超薄膜および累積膜を形成することができる。
また、圧縮部材を液面から引き上げる際に、圧縮部材の前後の超薄膜の間隔を徐々に接近させ、両超薄膜が接触するときの衝撃を小さくすることができる。そのため、上記衝撃による超薄膜の膜厚の乱れを抑えることができ、膜厚の精度が高く、均一な超薄膜および累積膜を形成することができる。
上記発明においては、前記ガイド部材が環状に形成され、前記超薄膜の形成後に液面から引き上げられた前記圧縮部材をクリーニングする圧縮部材清掃手段を備えることが望ましい。
本発明によれば、圧縮部材をガイド部材に沿って循環させることにより、超薄膜を途切れることなく連続して形成することができる。そのため、累積膜を大量に生産することができる。
また、超薄膜の形成後に引き上げられた圧縮部材を清掃することにより、圧縮部材に付着した超薄膜等を取り除くことができる。その結果、圧縮部材が再び超薄膜を形成する際に、付着した超薄膜により、新たに形成される超薄膜の膜厚が乱されることを防止することができる。
上記発明においては、前記液面の上に前記原料供給手段化から原料を供給する前に、前記液面をクリーニングする液面清掃手段を備えることが望ましい。
本発明によれば、液面清掃手段によりクリーニングされた液面上に単分子を展開させることができ、膜厚精度の高い単分子膜を形成することができる。
つまり、前回形成された超薄膜の残りや、供給原料の残り等を取り除くことができるため、形成される超薄膜の膜厚が乱されることを防止することができる。その結果、膜厚精度の高い超薄膜および累積膜を形成することができる。
上記発明においては、前記基体が帯状に形成され、前記膜累積手段が、前記基体を一方向または双方向に搬送する搬送部を有し、前記基体が、前記超薄膜が形成される液面と交差して搬送されることが望ましい。
本発明によれば、帯状に形成された基体を、液体の中から外へ、あるいは、液体の外から中へ連続して搬送することにより、超薄膜が形成された液面と交差させ、基体の上に超薄膜を連続して移し取ることができる。そのため、帯状に形成された基体の上に連続して超薄膜を移し取ることができ、超薄膜を大量に生産することができる。また、基体を双方向に搬送することにより、基体の上に複数層の超薄膜を連続して累積させた累積膜を得ることができる。
上記発明においては、前記累積手段が、前記基体を一方向または双方向に搬送するとともに、超薄膜が累積された基体を他の超薄膜製造装置に搬送する搬送部を有し、前記基体が、前記超薄膜が形成される液面と交差して搬送されることが望ましい。
本発明によれば、超薄膜および累積膜の基体を複数の超薄膜製造装置に搬送することができる。そのため、基体の上に複数種の超薄膜を連続して累積させることができる。
上記発明においては、前記搬送部が、前記基体と前記液面との交差角を調整する角度調整部を有することが望ましい。
本発明によれば、角度調整部により、基体と液面との交差角を調整することができる。超薄膜が基体の上に移し取られる際には、基体と液面との交差角が影響を及ぼすので、角度調整部により、単分子膜写し取りの際の超薄膜膜厚の乱れ発生を防止することができる。
上記発明においては、前記基体の表面の状態を調整する表面調整手段を備え、前記単分子膜を移し取る前に、前記表面調整手段により前記基体の表面の状態を調整することが望ましい。
本発明によれば、表面調整手段により、基体表面の状態、例えば基体表面の接触角や、表面租度などを調整することができる。超薄膜が基体の上に移し取られる際には、基体表面の状態が影響を及ぼすので、表面調整手段により、超薄膜写し取りの際の超薄膜膜厚の乱れ発生を防止することができる。
本発明の超薄膜製造装置によれば、複数の圧縮部材を順番に駆動することにより、各圧縮部材により単分子膜を連続して形成することができる。そのため、基体に超薄膜を連続して移し取ることができ、累積膜を大量に生産できるという効果を奏する。
超薄膜の表面圧力に基づいて圧縮部材を駆動制御するため、連続して形成される各超薄膜の表面圧力を同じ圧力に揃えることができ、均一な膜厚の超薄膜を大量に形成することができる。その結果、均一な膜厚の超薄膜からなる膜厚精度の高い累積膜も大量に生産することができるという効果を奏する。
また、圧縮部材により超薄膜を圧縮するため、液面を乱すことなく超薄膜を形成することができる。そのため、均一な膜厚の超薄膜を形成しやすくなり、均一な膜厚の超薄膜からなる膜厚精度の高い累積膜を大量に生産することができるという効果を奏する。
この発明の一実施形態に係る超薄膜製造装置について、図1から図5を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る超薄膜製造装置の概略を示す断面図であり、図2は、図1の超薄膜製造装置の平面図である。
超薄膜製造装置1は、図1および図2に示すように、超純水(液体)Wを貯えるトラフ(容器)2と、水面への埃、塵等の侵入を防ぐためのカバー2aと、超純水W上に超薄膜原料を含む溶媒を供給する超薄膜原料供給部(原料供給手段)3と、超純水W上に展開された超薄膜を圧縮して超薄膜Fを形成する圧縮部(膜圧縮手段)4と、帯状に形成された基板(基体)5を超純水W中から引き上げ、搬送する搬送部(膜累積手段)6とから概略構成されている。基板5は、セラミックス、ガラス、石英、プラスチックのうちから一種類以上からなる基材を選択することができる。
超薄膜原料としては、両親媒性化合物や樹脂(ブロック共重合体や、疎水性ポリマーなど)など、水に浮かぶ分子を用いることができ、所定の溶媒に溶けた超薄膜原料溶液の状態で供給される。
トラフ2は、超純水Wを貯える略直方体に形成された容器である。トラフ2には、その底面に外部の振動が超純水Wの水面に伝わるのを防ぐ制振部11が配置され、超純水Wを浄化する浄化部12が配置されている。
制振部11は、例えばゴムのような弾性を有する部材から構成され、その弾性により外部の振動を遮断することができる。そのため、超純水Wの水面が外部の振動により乱れることを防止することができ、形成される超薄膜Fの分子配列および膜厚の乱れを防止することができる。また、制振部11を少なくとも3つ配置するとともに、ネジなどを用いた高さ調節機構を制振部11に付加することにより超薄膜製造装置1の水平度を調節できるようにしてもよい。
また、トラフ2の上方(図1中上方)には、超薄膜Fを形成する領域を覆うカバー2aが配置されている。カバー2aは、開口部を有する直方体形状に形成され、圧縮部4とともに超純水Wの水面を覆うように配置されている。
カバー2aを配置することにより、超純水Wに不純物などの異物が混入することを防止することができ、超薄膜Fの分子配列および膜厚の乱れを防止することができる。カバー2aには超薄膜原料溶液を水面に供給する際に、蒸発する溶媒を排気する排気部2bが備えつけられている。
超薄膜原料供給部3は、図1および図2に示すように、溶媒に溶けている超薄膜原料溶液を貯留するタンク(図示せず)と、超薄膜原料溶液を超純水W上に供給する供給管16と、から概略構成されている。
供給管16は一方の端が閉じられた管からなり、供給管16の側面には、所定間隔をあけて超薄膜原料溶液が流出する複数のノズル孔16aが形成されている。また、供給管16は、トラフ2の上流側(図1中右側)であって、後述するバー21a,21bが超純水Wと接触する領域近傍に配置されている。
超薄膜原料供給部3は、タンクから単分子溶液が供給管16に供給され、ノズル孔16aから超純水W上に超薄膜原料溶液が供給されるように構成されている。
なお、超薄膜原料供給部3は、上述のように、タンクと供給管16とノズル孔16aとから構成されるものでもよいし、複数のシリンジから構成されるものであってもよい。
超薄膜原料供給部3と略同一領域には、図1および図2に示すように、超純水Wの水面をワイピングして清浄化する水面清掃部(液面清掃部)17が配置されている。
水面清掃部17は、超純水Wの水面に沿って移動するフロート18と、フロート18を駆動制御するフロート駆動部(図示せず)と、から概略構成されている。
フロート18は、超純水Wの水面に残存する超薄膜や、異物等を取り除く公知の材料、または構造から構成されている。フロート駆動部はフロート18をトラフ2の短軸方向(図2中上下方向)に移動させるように構成され、後述するバー清掃部41と同期してフロート18を駆動制御している。
なお、水面のワイピングは連続して行ってもよいし、間欠的に行ってもよい。
図3は、図1に示す圧縮部4を説明する部分断面図である。
圧縮部4は、図2および図3に示すように、個別に駆動制御される圧縮部4aおよび圧縮部4bから構成されている。
圧縮部4a,4bは、それぞれ超純水W上に展開された単分子を圧縮し超薄膜Fを形成するバー(圧縮部材)21a,21bと、バー21a,21bを誘導するガイド部(ガイド部材)22a,22bと、バー21a,21bを駆動制御するサーボモータ(駆動部)23a,23bと、から概略構成されている。
また、サーボモータ23a,23bには、超薄膜Fの表面圧力を計測するセンサ(表面圧測定手段)24の出力に基づきサーボモータ23a,23bを駆動制御する制御部25が接続されている。
バー21a,21bは、図3に示すように、断面形状が略台形の棒部材からなり、少なくともその表面がポリ4フッ化エチレン(テフロン(登録商標))で形成されている。また、バー21a,21bの断面形状は、超純水Wに対向する角の1つが鋭角になるように形成され、その先端部(鋭角部)21cはナイフの刃状に形成されている。また、バー21a,21bには、後述するガイド部22a,22bのレール31を挟み、バー21a,21bを誘導するとともに後述する保持筒32と協働してバー21の姿勢を制御するローラ26が備えられている。
なお、バー21a,21bは、ポリ4フッ化エチレンのみから形成されていても良いし、アルミニウム等の他の材料で形成され、その表面をポリ4フッ化エチレンにて覆われていてもよい。
なお、圧縮部4は、上述のように、別々に駆動される2組のバー21a,21bから構成されていてもよいし、さらに多くの組のバーから構成されていてもよいし、1組のバーが2本よりも多くの棒部材から構成されていてもよい。
ガイド部22a,22bは、バー21a,21bを誘導するレール31と、バー21a,21bの姿勢を調節する保持筒32と、保持筒32を駆動することによりバー21a,21bを駆動する無端ベルト33と、無端ベルト33が巻かれるホイール34と、から概略構成されている。
レール31は、上述のローラ26に両面から挟みつけられるように上下の面が平らに形成されている。また、レール31は、半円部35と平行部36とからなる環形状に形成されている。平行部36の間隔は半円部35の直径よりも広く、半円部35と平行部36との間に段差部が形成されている。段差部の内の超純水W側で上流側(図3中右側)の段差部が、バー21を超純水Wに向けて降ろす下降部(圧縮部材駆動部)37となり、下流側(図3中左側)の段差部が、バー21を超純水Wから引き上げる引上部(圧縮部材駆動部)38となる。
なお、上述のように、ガイド部22a,22bに形成された下降部37および引上部38によりバー21a,21bを上げ下げしてもよいし、バー21a,21bを直接上げ下げするモータなどの駆動部を備え、駆動部によりバー21a,21bを上げ下げしてもよい。
保持筒32は、角筒形状に形成され、バー21a,21bが保持筒32内をスライド移動できるように配置されている。また、保持筒32は無端ベルト33に保持され、バー21a,21bとともに、無端ベルト33により回転駆動される。
無端ベルト33はホイール34に巻かれ、サーボモータ23a,23b(図2参照)と接続されているホイール34により回転駆動される。
圧縮部4の上方(図3中上方)には、図2および図3に示すように、バー21をワイピングして清掃するバー清掃部(圧縮部材清掃手段)41が配置されている。
バー清掃部41は、バー21の先端部21cに付着した超薄膜などを除去するワイピング部42と、ワイピング部42を制御駆動するワイピング部駆動部(図示せず)と、から概略構成されている。
ワイピング部42は、先端部21cと接触し、付着した超薄膜を拭き取る構成であってもよいし、先端部21cとは接触せず、例えば付着した単分子膜をエアーで吹き飛ばす構成であってもよい。ワイピング部駆動部はワイピング部42をトラフ2の短軸方向(図中上下方向)に移動させるように構成され、前述した水面清掃部17と同期してワイピング部42を駆動制御している。
なお、バー21のワイピングは、連続して行ってもよいし、間欠的に行ってもよい。
搬送部6は、図1および図2に示すように、基板5を搬送する搬送ロール45と、搬送ロールを回転駆動する搬送モータ46と、基板5を誘導する複数のガイドロール47と、基板5と超純水Wの水面との交差角を調整する角度調整ロール(角度調整部)48と、から概略構成されている。
搬送ロール45は、超純水Wに半分沈んだ状態で配置され、トラフ2の外に配置された搬送モータ46と接続されている。基板5は、搬送ロール45に略半周に渡って巻かれ、超純水W外から水中に導かれ、水中から外へ引き出されるように搬送される。
角度調整ロール48は、搬送ロール45とガイドロール47との間に配置され、超純水Wから引き上げられた基板5と接触するように配置されている。また、角度調整ロール48は、水平方向(図2中左右方向)に移動可能に配置され、基板5と超純水Wの水面との交差角である引き上げ角を調整可能に配置されている。
なお、上述のように、1台の超薄膜製造装置1のみで基板5を搬送するようにガイドロール47を配置してもよいし、図1の破線で示すように、他の超薄膜製造装置に基板5を搬送するように接続ガイドロール47aが配置されていてもよい。
接続ガイドロール47aを配置することにより、基板5を複数の超薄膜製造装置に搬送し、複数の超薄膜を基板5に累積させ、累積膜とすることができる。
基板5が超純水W中に導かれる前には、図1に示すように、基板5の表面を清浄化し、接触角、表面租度を調整する表面調整部(表面調整手段)51が配置されている。表面調整部51としては、例えばプラズマ処理装置や、コロナ放電装置などを用いることができる。
基板5が超純水Wから引き上げられた後には、基板5および移し取られた超薄膜Fを乾燥させる乾燥部52が配置されている。
次に、上記の構成からなる超薄膜製造装置1における累積膜の製造方法について説明する。
図4は、本実施形態における累積膜の製造工程を説明する図である。
まず、図4(a)に示すように、超薄膜原料供給部3から超薄膜原料溶液が超純水Wに供給され、水面に超薄膜が展開される。そして、バー21bがガイド部22のレール31に沿って移動し、下降部37において超純水Wに向けて降ろされる。バー21bは保持筒32内をスライドして下降し、下降する際のバー21bの姿勢は、保持筒32により水面に対して略垂直に保たれる。
水面に展開された超薄膜は、図4(b)に示すように、2つのバー21a,21bの間に挟まれた状態でトラフ2の下流側(図4中左側)へ搬送される。超薄膜を挟む2つのバー21a,21bはレール31の平行部36を下流側に向けて移動するとともに、その間隔を縮めて超薄膜を圧縮したり、バーの間隔を縮めたり、広げたりする操作を繰り返しながら段階的に圧縮して、超薄膜Fを形成する。
超薄膜を挟むバー21bが、超薄膜原料溶液が供給される領域から移動すると、フロート18がトラフ2の短軸方向に駆動され、残存する超薄膜等を除去し、超純水Wの水面が清浄化される。この超純水Wの水面浄化は、後述するバー21aの清掃と同期して行われる。
そして、清浄化された水面に超薄膜原料溶液が再び供給され、上述の工程が繰り返し行われる。
超薄膜を挟む2つのバー21a,21bが下流側に移動し、図4(c)に示すように、超薄膜を挟むバー21aがレール31の引上部38に到達すると、超薄膜を挟むバー21aは超純水Wから引き上げられる。バー21aは保持筒32内をスライドして引き上げられ、引き上げる際のバー21aの姿勢は、保持筒32により水面に対して略垂直に保たれる。
その後、形成された超薄膜Fは上流側のバー21bにより下流側の基板5に向けて押し出される。
このように形成された超薄膜Fは、図1に示すように、センサ24によりその表面圧力が計測される。センサ24の出力は制御部25に入力され、制御部25は表面圧力が所定圧力(例えば20mN/m)となるようにバー21a,21bの移動を制御する。
引き上げられたバー21aは、レール31の半円部35を通過して、上方の平行部36に誘導される。バー21aが平行部36に到ると、ワイピング部42がバー21aの先端部21cをワイピングしながら、トラフ2の短軸方向に移動して、先端部21cに付着した超薄膜原料を除去する。この先端部21cのワイピングは、前述した超純水Wの水面浄化と同期して行われる。
先端部21cをワイピングされたバー21aは、平行部36を上流側(図中右側)に移動し、半円部35を通って、再び下降部37に到り、上述のサイクルを繰り返す。
基板5は、図1に示すように、表面調整部51により表面が清浄化され、接触角、表面租度などが調整される。その後、搬送ロール45により超純水W中に導かれ、超薄膜Fが形成された水面から引き上げられる。
基板5の表面には、図1および図5(a)に示すように、水面から引き上げられる際に超薄膜Fが移し取られる。超薄膜Fが移し取られた基板5はガイドロール47により乾燥部52に導かれ、水分を取り除かれ、図5(b)に示すように、基板5の上に1層の超薄膜Fが形成される。
上述の工程を所定の回数繰り返すことにより、図5(c)に示すように、基板5の上に所定の層数の超薄膜Fが累積された累積膜を形成することができる。
なお、上述の工程を繰り返す方法としては、超薄膜Fが形成された基板5を再び同一の超薄膜製造装置1に配置して超薄膜Fを累積してもよいし、超薄膜Fが形成された基板5を逆方向に搬送して、基板5が超純水Wに入水する際に超薄膜Fを移し取ってもよいし、複数の超薄膜製造装置1を用いて基板5に超薄膜Fを累積させてもよい。
なお、上述のように1つの超薄膜製造装置1により1種類の超薄膜を累積させてもよいし、図6(a)に示すように、複数のバー21によって区切られる水面に異なる種類の超薄膜原料を展開させ、図6(b),(c)に示すように、基板5の上に異なる種類の超薄膜F1,F2,F3を累積させてもよい。この時、基板5の長手方向に沿って異なる種類の超薄膜F1,F2,F3が順番に並ぶように配置されている。
さらに、図7(a)に示すように、トラフ2の長手方向に沿って水面を区切る仕切り部61を配置し、仕切り部61に区切られた水面に異なる種類の超薄膜原料を展開させ、図7(b)に示すように、基板5の上に異なる種類の超薄膜を累積させてもよい。この時、基板5の幅方向(図中上下方向)に沿って異なる種類の超薄膜が順番に並ぶように配置されている。
また、バー(圧縮部材)21dは、図8(a)に示すように、仕切り部61と同数のスリット(溝部)62を形成してもよいし、図8(b)に示すように、仕切り部61に区切られた水面の幅方向(図中上下方向)の長さと略同じ幅の圧縮板63を間隔(溝部)64あけて複数備えていてもよい。図7(a)に示す形状であれば、スリット62内に仕切り部61を収めることにより異なる種類の単分子を同時に圧縮し、複数種類の超薄膜を基板5の上に移し取ることができる。また、図8(b)に示す構成であれば、間隔64に仕切り部61を配置することにより、複数種類の超薄膜を基板5の上に移し取ることができる。
上記の構成によれば、複数のバー21a,21bを順番に駆動し、超純水Wの水面に展開された超薄膜を圧縮することにより、超薄膜Fを連続して形成することができる。そのため、基板5に超薄膜Fを連続して移し取ることができ、累積膜を大量に生産することが容易となる。
センサ24により検出された超薄膜Fの表面圧力に基づいて超薄膜を圧縮するバー21a,21bの移動を駆動制御するため、超薄膜および累積膜の表面圧力を所定の圧力、例えば20mN/mに制御することができる。そのため、連続して形成される各超薄膜Fの表面圧力を同じ所定の圧力に揃えることができ、均一な膜厚の超薄膜膜を大量に形成することができる。その結果、均一な膜厚の分子膜からなる膜厚精度の高い累積膜を大量に生産することができる。
また、バー21a,21bにより水面に展開した超薄膜を圧縮するため、水面を乱しにくくすることができ、均一な膜圧の超薄膜Fを形成しやすくなる。そのため、均一な膜厚の超薄膜からなる膜厚精度の高い累積膜を大量に生産しやすくなる。
保持筒32によりバー21a,21bの姿勢を超純水Wの水面に対して略垂直に保ちつつ、上記水面に下ろしたり、引き上げたりすることができる。そのため、バー21a,21bの上下移動の際における上記水面の乱れを抑えることができ、超薄膜Fの膜厚の乱れを抑えることができる。その結果、膜厚の精度が高く、均一な超薄膜および累積膜を形成することができる。
また、バー21a,21bの姿勢を上記水面に対して略垂直に保つことにより、バー21a,21bを上記水面から引き上げる際に、形成された超薄膜Fがバー21a,21bに付着する量を少なくすることができる。そのため、バー21a,21bを引き上げた後に形成される超薄膜Fの孔を小さくすることができ、超薄膜Fの乱れを低減することができる。
バー21a,21bの先端部21cの形状が、超純水Wに向かって凸となる鋭角部を有する形状であるため、バー21a,21bを超純水Wの水面に下ろす際に、上記水面の乱れを抑えやすくすることができる。また、バー21a,21bを上記水面から引き上げる際に、バー21a,21bの上流側および下流側の超薄膜を徐々に接近させ、両超薄膜Fが接触するときの衝撃を小さくすることができる。そのため、上記衝撃による超薄膜Fの膜圧の乱れを抑えることができる。これらの結果から、膜厚の精度が高く、均一な超薄膜および累積膜を形成することができる。
バー21a,21bをガイド部22a,22bに沿って循環させることにより、超薄膜Fを連続して形成することができる。そのため、超薄膜および累積膜を大量に生産することができる。
また、バー清掃部41により、単分子膜F形成後に引き上げられたバー21a,21bを清掃することができ、バー21a,21bに付着した超薄膜などを取り除くことができる。その結果、バー21a,21bが再び超薄膜Fを形成する際に、付着した超薄膜により、新たに形成される超薄膜Fの分子の整列状態および膜厚が乱されることを防止することができる。
水面清掃部17により、超純水W上の前回形成された超薄膜の残り等を取り除くことができ、正常化された上記水面に超薄膜原料溶液を展開させることができる。そのため、新たに形成される超薄膜Fの分子の整列状態および膜厚が乱されることを防止することができる。
帯状に形成された基板5を用いて、基板5を搬送部6により連続して超純水Wから引き上げるように搬送することにより、基板5の上に超薄膜Fを連続して移し取ることができる。そのため、累積膜を大量に生産することができる。
角度調整ロール48により、基板の引上げ角を調整することができる。超薄膜Fが基板5に移し取られる際には、上記引上げ角が影響を与える。そのため、角度調整ロール48により上記引上げ角を最適値に調整し、超薄膜F写し取りの際の超薄膜膜厚の乱れ発生を防止することができる。
表面調整部51により、基板5の表面状態、例えば接触角や、表面租度などを調整することができる。基板5の表面状態は、超薄膜Fの移し取りに影響をあたえるため、表面調整部51により基板5の表面状態を最適な状態にし、超薄膜写し取りの際の超薄膜膜厚の乱れ発生を防止することができる。
以下、本発明に係る実施例を示す。
〔実施例1〕
超薄膜疎水性ポリマーとして、以下に示すポリスチレン(Polystylene、東ソー社製、重量平均分子量Mw=190000、数平均分子量Mn=182700、Mw/Mn=1.04)を選択し、
Figure 2006122788
シクロヘキサノン溶媒に濃度が0.05wt%となるように溶解させ、水面上に100μL計量して展開した。このときの圧縮部材間の水面面積は、64cmとした。次に、水面に生成した水面膜を圧縮していき、圧縮部材によって基体まで移動させながら、表面処理したシリコンウエハ基体に引き上げた。シリコンウエハ基体における膜厚をエリプソメトリ(日本分光製、自動波長スキャンエリプソメータ M−200)、表面粗さ(Ra)を原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ社製SPI−3800Nシステム)にて測定したところ、厚み9nm、表面粗さ1nmの連続した均質な累積膜が得られた。
〔実施例2〕〜〔実施例57〕
これらの実施例においては、溶媒種および展開量を変えて水面膜とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。実施例1から実施例57で用いた溶媒、溶媒の濃度、展開量、および形成された膜の膜厚(厚み)、表面粗さを以下の表にまとめて示す。
Figure 2006122788
〔実施例58〕
実施例1と同様の方法を用いて、単分子膜極性ポリマーとして以下に示すポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate、ゼネラルサイエンスコーポレーション社製、重量平均分子量Mw=46560、数平均分子量Mn=41200、Mw/Mn=1.13)を選択し、
Figure 2006122788
クロロホルム溶媒に溶解させ0.05wt%とし水面上に50μL展開した。このときの圧縮部材間の水面面積は、64cmとした。次に、水面に生成した水面膜を圧縮していき、圧縮部材によって基体まで移動させながら、表面処理したシリコンウエハ基体に繰り返し引き上げた。累積回数は、1回行った。シリコンウエハ基体における膜厚をエリプソメトリ(日本分光製、自動波長スキャンエリプソメータ M−200)、表面粗さ(Ra)を原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ社製SPI−3800Nシステム)にて測定したところ、エリプソメトリでは膜厚計測できなかったが、AFM像から連続した均質な累積膜が得られた。
〔実施例59〕〜〔実施例62〕
これらの実施例においては、累積回数を50,100,150,200回とした以外は、実施例58と同様の操作を行った。実施例58から実施例62で用いた溶媒、溶媒の濃度、展開量、および形成された膜の膜厚(エリプソメトリで計測された厚み)を以下の表にまとめて示す。
Figure 2006122788
〔実施例63〕
実施例1と同様の方法を用いて、単分子膜極性ポリマーとして以下に示すポリ(γ-ヘキシル L-グルタメート)(Poly(γ-hexyl
L-glutamate、味の素社製、重量平均分子量Mw=306000、数平均分子量Mn=150000、Mw/Mn=2.04)を選択し、
Figure 2006122788
クロロホルム溶媒に溶解させ0.05wt%とし水面上に50μL展開した。このときの圧縮部材間の水面面積は、64cmとした。次に、水面に生成した水面膜を圧縮していき、圧縮部材によって基体まで移動させながら、表面処理したシリコンウエハ基体に繰り返し引き上げた。累積回数は、1回行った。シリコンウエハ基体における膜厚をエリプソメトリ(日本分光製、自動波長スキャンエリプソメータ M−200)、表面粗さ(Ra)を原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ社製SPI−3800Nシステム)にて測定したところ、エリプソメトリでは膜厚計測できなかったが、AFM像から連続した均質な累積膜が得られた。
〔実施例63〕〜〔実施例67〕
これらの実施例においては、累積回数を50,100,150,200回とした以外は、実施例63と同様の操作を行った。実施例63から実施例67で用いた溶媒、溶媒の濃度、展開量、および形成された膜の膜厚(エリプソメトリで計測された厚み)を以下の表にまとめて示す。
Figure 2006122788
本発明の実施形態に係る超薄膜製造装置の概略を示す断面図である。 図1の超薄膜製造装置の平面図である。 図1に示す圧縮部を示す部分断面図である。 本実施形態における超薄膜の製造工程を示す図である。 本実施形態における超薄膜の累積方法を示す図である。 本実施形態における超薄膜の他の作製方法を示す図である。 本実施形態における超薄膜の更に別の作製方法を示す図である。 図7におけるバーの形状を示す図である。
符号の説明
1 超薄膜製造装置
2 トラフ(容器)
2a カバー
2b 排気部
3 超薄膜原料供給部(原料供給手段)
4,4a,4b 圧縮部(膜圧縮手段)
5 基板(基体)
6 搬送部(膜累積手段)
17 水面清掃部(液面清掃部)
21a,21b,21d バー(圧縮部材)
22a,22b ガイド部(ガイド部材)
23a,23b サーボモータ(駆動部)
24 センサ(表面圧測定手段)
21c 先端部(鋭角部)
37 下降部(圧縮部材駆動部)
38 引上部(圧縮部材駆動部)
41 バー清掃部(圧縮部材清掃手段)
48 角度調整ロール(角度調整部)
51 表面調整部(表面調整手段)
61 仕切り部
62 スリット(溝部)
64 間隔(溝部)
F,F1,F2,F3,F4 超薄膜
W 超純水(液体)

Claims (11)

  1. 液体を貯える容器と、該容器内に少なくとも1種類の原料を含む溶媒を供給する原料供給手段と、該原料供給手段により前記容器の液面に展開された水面膜を圧縮して超薄膜を形成する膜圧縮手段と、該膜圧縮手段により形成された前記超薄膜を、液面と交差する方向へ移動する基体に移し取る膜累積手段とを備える超薄膜製造装置であって、
    前記液面の上に形成された前記超薄膜の表面圧を測定する表面圧測定手段を備え、
    前記膜圧縮手段が、液面に接しながら移動し、前記液面に展開された原料を圧縮する複数の圧縮部材と、該複数の圧縮部材を個別に駆動する駆動部と、少なくとも前記容器に貯えられた液体の液面を覆うカバーと、前記カバー内に溜まる前記溶媒などの揮発成分を排気する排気部とを有し、
    前記複数の圧縮部材が、前記基体方向に向かって順番に駆動されるとともに、前記表面圧測定手段の出力に基づいて個別に駆動制御されることを特徴とする超薄膜製造装置。
  2. 前記圧縮部材の移動方向に沿って配置され、前記液体の液面を複数に仕切る仕切り部を備え、
    前記圧縮部材には、前記仕切り部との干渉を避ける溝部が形成され、
    前記圧縮部材が、前記溝部に前記仕切り部が収まるように配置され、
    前記仕切り部に仕切られた複数の液面に展開された、少なくとも1種類の原料を前記圧縮部材により圧縮して複数の超薄膜を形成することを特徴とする、請求項1記載の超薄膜製造装置。
  3. 前記圧縮部材の姿勢を液面に対して略垂直に保ちつつ、前記圧縮部材を液面から引き上げおよび液面に降ろす圧縮部材駆動部が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の超薄膜製造装置。
  4. 前記膜圧縮手段が、前記複数の圧縮部材をそのガイド形状に沿って移動方向および上下に誘導するガイド部材を有し、
    前記圧縮部材駆動部が、前記ガイド部に形成された前記圧縮部材を前記原料の圧縮前に液面に降ろす下降部および前記超薄膜の形成後に液面から引き上げる引上部であることを特徴とする請求項3に記載の超薄膜製造装置。
  5. 前記圧縮部材が、長軸が前記液面と略平行となるように配置された棒形状部材からなり、
    棒形状部材の断面が、前記液面に向かって凸となる鋭角部を有する形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれかにに記載の超薄膜製造装置。
  6. 前記ガイド部材が環状に形成され、
    前記超薄膜の形成後に液面から引き上げられた前記圧縮部材をクリーニングする圧縮部材清掃手段を備えることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の超薄膜製造装置。
  7. 前記液面の上に前記原料供給手段化から原料を供給する前に、前記液面をクリーニングする液面清掃手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の超薄膜製造装置。
  8. 前記基体が帯状に形成され、
    前記膜累積手段が、前記基体を一方向または双方向に搬送する搬送部を有し、
    前記基体が、前記超薄膜が形成される液面と交差して搬送されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄膜製造装置。
  9. 前記累積手段が、前記基体を一方向または双方向に搬送するとともに、超薄膜が累積された基体を他の超薄膜製造装置に搬送する搬送部を有し、
    前記基体が、前記超薄膜が形成される液面と交差して搬送されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の超薄膜製造装置。
  10. 前記搬送部が、前記基体と前記液面との交差角を調整する角度調整部を有することを特徴とする請求項8および9記載の超薄膜製造装置。
  11. 前記基体の表面の状態を調整する表面調整手段を備え、
    前記単分子膜を移し取る前に、前記表面調整手段により前記基体の表面の状態を調整することを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の超薄膜製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018113408A1 (zh) * 2016-12-22 2018-06-28 太仓苏纶纺织化纤有限公司 一种加强芯涂液设备

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