JP2006120219A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高NAの対物レンズを用いて光ディスク上に情報を記録再生する装置では、対物レンズのワーキングディスタンスが小さいため、従来の装置よりもディスクと対物レンズの衝突が発生しやすい。
【解決手段】LPF14によってフォーカス制御回路12の出力信号の高周波数成分を減衰し、比較回路15に入力し基準電圧回路16の出力と比較を行い、所定の基準電圧範囲でない場合にはフォーカス制御回路12を不動作にするとともに対物レンズ退避回路19を動作させて対物レンズ3を光ディスク1から遠ざける。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスク上に高密度な情報を記録再生可能な高NAの対物レンズを使用した光ディスク装置に関するものである。
従来の装置として、所定の回転数で回転している円盤状の記録担体(光ディスク)に、光ヘッドに搭載した半導体レーザ等から発生した光ビームを、対物レンズを用いて収束して照射し情報を記録/再生する光ディスク装置がある。
近年このような光ディスクに高精細度映像信号を長時間記録したいという要望が高まってきている。このような用途の場合、光ディスク上の片面あるいは1記録層で20GB以上の情報を記録できる必要がある。
この20GB以上という大容量を実現するためには半導体レーザを短波長化するとともに対物レンズの開口数(NA)を大きくすることによって光ビームのスポット径を極めて微小に絞る必要がある。例えば半導体レーザの波長を従来の650nmから405nmまで短波長化し、対物レンズのNAを従来の0.6から0.85にまで高めることにより、光ビームのスポット径を0.58μm程度にまで絞ることができるので上述の高記録密度な信号の記録再生が可能になる。ところが開口数(NA)と対物レンズの焦点距離fと対物レンズの有効径2aの間には空気の屈折率をn’として、
2*f=n’*2a/NA
の関係がある。即ちNAを大きくすれば焦点距離fが減少する。これは対物レンズを大きくすることは光ヘッドを大型化することになるため、有効径(2a)を大きくすることが困難なためである。焦点距離fの減少は即ち対物レンズの境枠の端面とディスク表面との距離である作動距離(ワーキングディスタンス)の減少となる。
作動距離が極端に短くなると、ディスクが有する面ブレやそりの影響でディスク表面と対物レンズが衝突してディスクおよび対物レンズに傷を生じさせ、ディスク上に記録された情報が再生できない、あるいは光ヘッドの性能を大きく低下させてしまう等の課題が発生する。
従来この衝突という課題の対策としては、レンズの周りに突起物を衝突緩衝材として形成することで対物レンズを保護する対策がとられてきた。ところがこのような緩衝材によって衝突緩衝が図られても、ディスクと緩衝材が長時間衝突した場合にはディスク側に傷や汚れを生じる場合がある。したがってディスクと緩衝材の接触時間を短くするのも重要な課題であった。
当然のことながら、対物レンズとディスクとの衝突は、対物レンズがディスクの記録面に対して合焦点位置に保たれている状態(フォーカス制御されている状態)から外れた場合に発生する。そこで従来は、ディスクからの反射光を受光する光検出器上の2つの領域(下記第1の領域と第2の領域、第1の領域はフォーカス制御やトラッキング制御のための制御信号を検出する領域と光ディスク上に記録された信号を検出するための信号検出領域で形成された領域であり、第2の領域は光検出器上の上記第1以外の領域)を形成し、両方の出力信号の差を取ることによって対物レンズとディスクの衝突を検出していた。
衝突検出後は速やかにフォーカス制御を不動作にし、さらに対物レンズをディスク面から遠ざけるようしていた(例えば特許文献1参照)。
特開2002−133687号公報
上述したように従来の光ディスク装置は、レンズの周囲に衝突緩衝材を形成するとともに光検出器の信号検出領域以外の部分を利用して、対物レンズとディスクの衝突を検出するように構成されている。緩衝材が形成されているので対物レンズとディスク同士が直接高速に衝突するわけではなく、また衝突しても光検出器の端の領域から検出される信号を用いて迅速にこれを検出してフォーカス制御を不動作にするので衝突によって発生するディスクあるいは対物レンズの損傷を小さく抑えることが可能であるが、衝突自体を回避するものではなく、通常は感度ばらつきが大きく信号検出に適さない光検出器の端の部分まで性能の保証をしなければならないので光ディスク装置自体が高価になる課題がある。
対物レンズとディスクの衝突は、光ディスク装置に外部より印加された振動や衝撃によっても発生するが、ディスク自身のそりや面ぶれによって発生する場合のほうが多い。
即ちディスク自身の面ぶれやそりによって発生する衝突は、特定ディスクで頻発するため、従来のように緩衝材とフォーカスはずれ検出を併用しても繰り返し衝突が発生し、結局ディスクに傷を発生させる危険性が高くなるので衝突をできるだけ発生させない仕組みが必要である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、特に光検出器等の変更を行うことなく、ワーキングディスタンスの狭い対物レンズを使用して面ふれやそりの大きなディスクの記録再生を行っても、対物レンズとディスクの衝突を回避して安定に高密度な信号の記録再生を実現することを目的とする。
本発明は、光ディスク上に光ビームを照射して情報を記録再生する光ディスク装置において、前記光ビームを収束させる収束手段と、前記収束手段を駆動し前記光ビームが所定の収束状態になるように制御するフォーカス制御手段と、前記収束手段の駆動信号の低周波数成分を抽出するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力を所定の基準値と比較する比較手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えた場合には前記フォーカス制御手段を不動作にするように構成されており、これによりドライブの設計許容範囲を越えて面振れあるいはそりの大きなディスクが装置に搭載された場合にはフォーカス駆動信号の低周波数成分よりこれを検出し、即座にフォーカス制御を不動作にすることによってワーキングディスタンスの狭い対物レンズを用いてもディスクと対物レンズの衝突を有効に回避することが可能になる。
また本発明は、光ビームの半径方向の位置を検出して記憶する位置記憶手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えて前記フォーカス制御手段を不動作にする場合は、光ビームの半径方向における位置を前記位置記憶手段に記憶した後、前記フォーカス制御手段を不動作にするように構成されており、これによりフォーカス駆動信号の低周波数成分が所定の基準値を超えた場合には、まず光ビームが位置している位置を検出して記憶手段に記憶し、その後フォーカス制御を不動作にする。これにより搭載されているディスクの面振れやそりがディスク半径方向のどの位置から装置として許容不可になるかを記憶することができる。これにより装置が通常に記録再生動作可能な範囲が明確になり、この許容範囲内のみ記録再生動作に使用することによりフォーカス外れや光ディスクと対物レンズの衝突を回避することが可能になり装置の信頼性が向上する。
また本発明は、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えて前記フォーカス制御手段を不動作にする場合は、前記収束手段を前記光ディスクから遠ざけるように構成されたものであり、これによりフォーカス駆動信号の低周波数成分が所定の基準値を超えた場合にはフォーカス制御を不動作にした後、対物レンズをさらに光ディスクから遠ざけるように構成しているので、フォーカス制御不動作時に対物レンズと光ディスクの衝突が発生することは無い。
また本発明は、装置より光ディスクが取り外された場合には、前記位置記憶手段の記憶内容を初期状態に戻すように構成されており、これにより装置に搭載されたディスクの状態に応じてドライブ状態を切り替えることが可能となる。
また本発明は、光ビームを光ディスクの半径方向に移送する移送手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えたことに応じて前記フォーカス制御手段を不動作にした場合には、前記移送手段によって光ビームを内周方向に所定距離移送した後に前記フォーカス制御手段を再動作させるよう構成されたものであり、これによりディスクの面振れやそりが装置の許容範囲内である場所でフォーカス引き込みを行うことが可能になる。即ち対物レンズとディスクの衝突を回避しながらフォーカス制御を安定に再動作させることが可能になる。
また本発明は、光ディスクを回転駆動する回転駆動手段と、前記光ディスクの回転に同期しフィルタ手段の出力を略1回転分記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段の記憶内容より前記光ディスクが前記収束手段に近づくあるいは遠ざかるタイミングを検出する面振れ方向検出手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えたことに応じて前記フォーカス制御手段を不動作後にした場合は、前記面振れ検出手段の出力で前記光ディスクの移動方向を検出した後前記フォーカス制御手段を再度動作させるように構成されたものであり、このような構成にすることにより第1の記憶手段上にはディスクの面振情報が形成される。即ちフォーカス制御を不動作にした状態でも第1の記憶手段を参照することによってディスクの面振れが0になるタイミングが検出できるので、ディスク半径方向のどの位置からでも(対物レンズとディスクの衝突を回避しながら)安定にフォーカス制御を再動作させることが可能になる。
また本発明は、光ディスク上に記録された情報を再生するデータリード手段と、前記データリード手段の動作および不動作を切りかえる第1のコントロール手段を備え、前記第1のコントロール手段が前記データリード手段を動作させているときは前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えた場合でも前記フォーカス制御手段を不動作にしないように構成されている。これは光ディスク装置が光ディスク上のデータの読み取りを行う際にはディスクの半径方向への急激な移動を伴わないので、面振れやそりの大きいディスクであっても対物レンズとディスクの衝突が発生する可能性は低い。従ってフォーカス駆動信号中の低周波数成分が所定の基準値を越えた場合であっても連続記録されたデータを読み終わるまで読み取り動作を継続することが可能になる。即ち面振れやそりの大きなディスクからも最大限データ読み取りを行うことが可能になり、装置性能が向上する。
また本発明は、第1のコントロール手段がデータリード手段を不動作にするタイミングでフォーカス制御手段を不動作にするよう構成されており、データ読み取りが終了したら即座にフォーカス制御を不動作にすることによって、対物レンズとディスクの衝突を有効に回避することが可能になる。
また本発明は、前記光ディスク上に情報を記録するデータ記録手段と、前記データ記録手段を動作させて前記光ディスク上に情報を記録する第2のコントロール手段を備え、前記第2のコントロール手段が前記データ記録手段を動作させ前記光ディスク上に前記情報を記録している場合は前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えた場合でも前記フォーカス制御手段を不動作ように構成されたものであり、光ディスク装置が光ディスク上にデータ記録を行う際にはディスクの半径方向への急激な移動を伴わないので、フォーカス駆動信号の低周波数成分が僅かに増加してもその事が原因となって衝突が発生する可能性は低い。従ってフォーカス駆動信号中の低周波数成分が所定の基準値を越えた場合にも連続データ一塊分の記録終了まで記録動作を継続することにより、面振れやそりの大きな光ディスクに対しても最大の記録を実施することが可能になる。
また本発明は、第2のコントロール手段がデータ記録手段を不動作にするタイミングでフォーカス制御手段を不動作にするように構成されたものであり、これによりデータ記録を終了した時点で即座にフォーカス制御を不動作にすることによって、対物レンズとディスクの衝突を有効に回避することが可能になる。
また本発明は、光ビームの半径方向での可動範囲は、光ディスクの最内周から位置記憶手段に記憶された位置近傍までであるように構成したものであり、これにより面振れやそりの大きなディスクにおいては、装置が許容可能な面振れやそりを有する半径位置までしか光ビームを移送しないので対物レンズとディスクの衝突を回避することが可能となる。
また本発明は、位置記憶手段の記憶内容が初期状態であるときには、光ディスク上の任意の位置へ光ビームを移送可能であるように構成したものである。本発明において位置記憶手段に位置情報が記憶されない時は、装置に搭載されているディスクは必ず面振れやそりの小さなディスクである。従ってこのようなディスクでは光ビームを半径方向の任意の位置に移送してもディスクと対物レンズの衝突が発生する可能性の小さい。即ち面振れやそりの小さなディスクの場合には光ビームをディスクの再外周まで使用可能にすることによって装置の記録再生性能を最大限確保することが可能になる。
また本発明は、光ビームを位置記憶手段の記憶位置よりも外周に移送する際は、フォーカス制御手段を不動作にして光ビームを移送し、その後面振れ検出手段で光ディスクの移動方向を検出して前記フォーカス制御手段を再動作させるように構成したものであり、光ビームを内周から位置記憶手段よりも外周位置へ移送する際は、まずフォーカス制御を不動作の状態にしてから光ビームを面振れの大きい領域に移送し、その後面振れ検出手段の出力を確認しながらフォーカス制御手段をさせることで面振れやそりの大きなディスクで光ビームを移送する際にもディスクと対物レンズの衝突を回避することが可能であるばかりかフォーカス制御を再動作させる場合にも衝突を回避することが可能である。
また本発明は、光ビームを位置記憶手段の記憶位置よりも外周に移送する際は、フォーカス制御手段を不動作にしかつ前記収束手段を前記光ディスクから遠ざけるように構成したものであり、これにより面振れやそりの大きなディスクにおいて光ビームをディスクの半径方向に移送する際に、フォーカス制御を不動作にした場合にもディスクと対物レンズの衝突を回避することが可能である。
また本発明は、光ディスク上に光ビームを照射して情報を記録再生する光ディスク装置において、前記光ビームを収束させる収束手段と、前記収束手段を駆動し前記光ビームが所定の収束状態になるように制御するフォーカス制御手段と、前記収束手段の駆動信号の低周波数成分を抽出するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力を演算する演算手段と、前記演算手段の出力を所定の基準値と比較する比較手段を備え、前記演算手段の出力が前記基準値を超えた場合には前記フォーカス制御手段を不動作にするように構成されたものである。さらにこの演算手段を異なる半径位置で測定した複数の前記フィルタ手段の出力に基づいて他の半径位置での前記フィルタ手段出力を演算し演算結果を前記比較手段に出力するように構成することにより、光ビームを面振れやそりの大きな領域に実際に移動させなくとも演算によって面振れや反り大を検出できるので対物レンズとディスクの衝突を極めて有効に回避することが可能になる。
また本発明は、演算手段は、異なる半径位置で測定した複数の前記フィルタ手段の出力に基づいて他の半径位置での前記フィルタ手段出力を演算し演算結果を前記比較手段に出力するように構成されている。これにより光ビームを面振れやそりの大きな領域に実際に移動させなくとも演算によって面振れや反り大を検出できるので対物レンズとディスクの衝突を極めて有効に回避することが可能になる。
また本発明は、前記演算手段は前記光ディスクの内周および中周での前記フィルタ手段出力信号に基づいて前記中周位置よりも外周側の位置でのフィルタ手段出力を演算するように構成されたものであり、ディスクのそり情報は、ディスクの中内周の面振れそりの小さい領域で行い、外周の面振れあるいはそりの大きな領域の状態は演算を行って検出し、この演算結果を基にフォーカス制御を不動作にするので対物レンズとディスクの衝突を極めて有効に回避することが可能である。
また本発明は、前記光ビームの移送手段としてステッピングモータを設け、前記ステッピングモータを駆動する信号に基づいて前記光ビームの位置を検出する第3のコントロール手段で構成したものであり、これによりフォーカス制御が不動作の状態でも任意の所望位置に光ビームを移送することが可能になる。
このように本発明の光ディスク装置は、ワーキングディスタンスの狭い対物レンズを用いても、面振れやそりの大きなディスクに対して対物レンズと光ディスクの間の衝突を回避してかつ記録再生が可能になるという効果を奏する。
以下本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の、実施の形態1の光学式記録再生装置を説明する。図1は本実施の形態1の構成と動作を説明するための図である。
図1において1は光ディスクである。光ディスク1上には多数のトラックが形成されている。各トラックは所定の周期で微小に蛇行しており、この微小な蛇行でトラックの番地信号が形成されている。この番地信号は光ビームが照射されているトラックの位置を検出するためのものである。
光ディスク1はスピンドルモータ5に載置され所定の回転数で回転される。2は、光ディスク1に情報を記録し、あるいは光ディスク1に記録された情報を再生するための光ヘッドである。光ヘッド2は、高開口数を有する対物レンズ3と、対物レンズ3を駆動するアクチュエータ(図示を省略)、プリズム等の光学素子(図示を省略)、波長が略400nmと短波長な半導体レーザ(図示を省略)、光検出器8,9等から構成されている。光ヘッド2はステッピングモータ等で構成された送りモータ6と送りネジ7によって光ディスク1の半径方向に移送可能なように構成されている。
光ヘッド2に搭載された半導体レーザ(図示を省略)から出力された光は上述した光学素子(図示を省略)を通過した後、対物レンズ3によって光ディスク1上に収束される(光ビーム4)。この光ビーム4によって光ディスク1上に情報を記録再生するためには、光ビーム4を光ディスク1上で適正な収束状態にする必要がある。このためには光ディスク1の反射光より光ビーム4の収束状態を表すフォーカス誤差信号を検出し、これに応じて対物レンズ3を光ディスク1に接離する方向に駆動し光ビーム4の収束状態を制御するフォーカス制御系が必要不可欠である。
反射光よりフォーカス誤差信号を検出する方法としては、非点収差法が一般に良く用いられる。次に非点収差法によるフォーカス誤差信号検出について図2を用いて簡単に説明する。光検出器(図1、図2中8)は、光ディスク1が対物レンズ3の焦点位置にあるときに非点収差光学系(図示省略)を通過した光の断面が円形になる位置に設置されている。非点収差光学系においては、光ディスク1が対物レンズ3の焦点位置にあるときは、図2(a)に示すように光検出器8上のビーム断面21は円形になり4つのセル22、23、24、25より出力される信号A,B,C,Dは、(A+B)=(C+D)となる。また図2(b)に示すように対物レンズ3と光ディスク1が対物レンズ3の焦点位置よりも近接すると光検出器8上のビーム断面21は対角線方向に長い楕円になり、検出信号A,B,C,Dは、(A+B)>(C+D)となる。 さらに図2(c)に示すように対物レンズと光ディスク1が対物レンズ3の焦点位置よりも離れると4分割の光検出器8上のビーム断面21は上述とは逆方向の対角線方向に長い楕円になり、検出信号A,B,C,Dは、(A+B)<(C+D)となる。即ち光検出器8上のセル22,23,24,25の出力A,B,C,Dに対してFE=(A+B)−(C+D)の演算を行い、光ディスク1上での光ビーム4の収束状態(即ち対物レンズ3の位置)を表すフォーカス誤差信号(FE)が得られる。
図1において、光検出器8上の各セルの出力は演算回路11に入力される。演算回路11では上述のFE=(A+B)−(C+D)の演算を行い、フォーカス誤差信号(FE)を検出する。演算回路11の出力であるフォーカス誤差信号は、フォーカス制御回路12に入力される。
加算器17は光検出器8の出力(A,B,C,D)を加算して全加算信号ASを作成してフォーカス制御回路12に入力する。
フォーカス制御回路12はDSPなどで構成されており、加算器17の出力に応じてフォーカス誤差信号の増幅度がコントロールされるAGC(自動利得調整器:図示を省略)、位相補償を行うための高域通過フィルタ(図示を省略)、低周波数領域における利得を増加させるための低域補償フィルタ(図示を省略)、およびフォーカス制御を動作/不動作にするためのスイッチが設けられているが、これらの機能はソフトウェアで実現されている。
フォーカス制御回路12に入力されたフォーカス誤差信号は上述のAGCや移送補償、低域補償、スイッチの各構成要素を通過した後に駆動回路13に出力される。駆動回路13の出力は光ヘッド2中のフォーカスコイル(図示を省略)に印加される。この結果、フォーカスコイル(図示を省略)にはフォーカス誤差信号FEに応じた電流が流れて対物レンズ3が駆動される。即ち、対物レンズ3はフォーカス誤差信号に応じて駆動され、光ビーム4は光ディスク1上で常に所定の収束状態になるようにフォーカス制御される。
上述したように、本発明の光ディスク装置の光ヘッド2には短波長のレーザと高NAの対物レンズが搭載されており、光ビーム4の収束状態が適正になるように(例えば光ビーム4のスポット径が最も微小になるように)フォーカス制御すると対物レンズ3と光ディスク1の間隔は数百μmの距離まで接近する。
図1中14はカットオフ周波数が光ディスク1の回転数の数倍程度に設定されたLPF(ローパスフィルタ)である。このLPF14によってフォーカス制御回路12の出力信号の高周波数成分を減衰する。15はウィンドコンパレータ等で構成された比較回路である。
比較回路15は、LPF14の出力が基準電圧回路16の出力が所定範囲(図1に示したVA、VBの間)に入っているか比較を行い、LPF14の出力がVAより小あるいはVBよりも大の場合には検出信号をコントロール回路18に出力する。
これを図3、図4を用いて説明する。図3(a)には数百μmのそりを持った光ディスク1と光ディスク1にフォーカス制御してそりに追従する対物レンズ3の関係を示した。対物レンズ3はフォーカス制御されているため図3(a)において光ディスク1と対物レンズ3の距離は数百μmとなっている。図3(b)にはそのときのLPF出力VLと基準電圧VA,VBの関係を示した。図4には光ヘッド2に搭載されるアクチュエータの構造を示した。
図3(a)に示すようなそりの大きなディスクに対してフォーカス制御すると図3(b)に示すように駆動信号(図3中のVLは駆動信号からLPF14によって低周波数成分を抽出した信号)が変化する。即ちVLによって対物レンズの位置を検出することが可能である。従って例えば対物レンズを支えるワイア(図4中42)がアクチュエータ保護のカバー43に接触する際のVL=VAとし、対物レンズを保持する鏡塔が機台45と接触する際のVL=VBと設定することで、対物レンズがヘッド2内部に設けられた構造に接触してフォーカス制御がはずれ、その結果として光ディスク1に衝突することを防止することができる。
本実施の形態1では説明の都合上VA、VB電圧を対物レンズがヘッド2内部に設けられた構造に接触してフォーカス制御がはずれる値に対して図3(a)中に示した距離D分だけマージンを持った位置に設定している。
ところでVAとVBを光ディスク1の面振れ規格値に設定しても良い。一方上述のVA,VBはアクチュエータ(対物レンズ3、鏡塔41、ワイア42、フォーカスコイル44)の機械特性に大きく依存するため、光ディスク装置個別に決定することが望ましい。これには例えば光ディスク装置を工場で組み立てる際にアクチュエータの特性を測定して上記VA,VBを決定するようにしても良い。
上述のようにコントロール回路18は比較回路15から検出信号が出力されるとフォーカス制御回路12中のスイッチを開いてフォーカス制御を不動作にする。このときコントロール回路18は対物レンズ退避回路19を動作させて対物レンズ3をさらに光ディスク1から遠ざける。対物レンズ退避回路19はロジック回路などで構成されコントロール回路18によって動作/不動作が切り替えられるように構成されている。
図3(a)1に示した対物レンズ3位置は、図4で示したアクチュエータで対物レンズ3と鏡塔41を含めた質量がワイア42のばね力とつりあう中立位置と呼ばれる点であって、フォーカス制御回路が不動作になると対物レンズはこの位置に復帰する。一方フォーカス制御回路12が不動作にされたときの対物レンズの位置は図3(a)5の位置であるため、図3(a)に破線で示したように単純にフォーカス制御回路12を不動作にすると対物レンズ3と光ディスク1の衝突が発生してしまう。これを防止するためフォーカス制御回路12を不動作にするのと同時に対物レンズ退避回路19を動作させる。
対物レンズ退避回路19を動作させることにより対物レンズ3はフォーカス制御が不動作になっても1に示す位置には復帰せず、5の位置にとどめることが可能である。
対物レンズ3を退避する方法としては、対物レンズ退避回路19の代わりにコントロール回路18に備えたD/Aを利用して直接VB電圧を駆動回路13に出力しても良いのは自明である。
ところで、光ディスク装置としては光ディスク1が搭載されている場合には常に光ディスク1上の情報が再生できる、あるいは情報を記録できる状態にあることが望ましい。即ちフォーカス制御回路12を不動作にした状態から再びフォーカス制御手段を動作させた状態に復帰させておく必要がある。これについてはコントロール回路18によって送りモータ6を駆動し、光ヘッド2をフォーカス制御手段12を不動作にした位置より僅かな距離だけ内周側に移送して行えば良い。光ディスク1では内周のほうが外周に比べて面振れ加速度もそりの量も小さいので、光ビーム4をフォーカス制御回路12を不動作にした位置よりも内周に移送することによってフォーカス制御系を再動作させやすくなる。
ところで、フォーカス制御系を再動作させるためには、フォーカス制御回路12を不動作にしたままで対物レンズ3を光ディスク1に近接あるいは遠ざけ、そのときのフォーカス誤差信号から合焦点位置を探索し、対物レンズ3がこの合焦点位置付近にあるときにフォーカス制御回路12を動作させるフォーカス引き込みのための手順が必要であるが、このフォーカス引き込み手順の詳細な説明は実施の形態2で行う。
上述したようにLPF14の出力が基準値(VA,VB)を越えるとコントロール回路18はフォーカス制御12を不動作にするとともに対物レンズ退避回路19を動作させる。このときコントロール回路18はフォーカス制御回路12を不動作にする直前にアドレス読み取り回路20を介してトラックアドレスの読み取り、これをコントロール回路18内部に備えたメモリに記憶する。これは光ディスク装置に搭載された光ディスク1の面振れやそりの状態は、光ディスク1を一旦スピンドルモータ5から取り外して再度載置し直さない限り変化しないので、面振れやそりが所定範囲をこえる光ディスク上の位置を記憶しておけば、光ビーム4を光ディスク1の半径方向に移送する場合や光ディスク1上に記録された情報を読み出すリード動作あるいは光ディスク1上に情報を記録する記録動作を行う際、対物レンズ3と光ディスク1との衝突を回避しながら装置の性能を確保することも可能になる。
次にトラックアドレス検出について簡単に説明する。図1中9はトラッキング誤差検出用の2分割の光検出器である。上述したフォーカス誤差信号検出器の場合と同様に光ディスク1よりの反射光が光ヘッド2に設けられたプリズムなどの光学素子を通過して光検出器9上に照射される。図2(d)には光検出器9と光検出器9上に照射される光ビームの状態を示した。光検出器9上には光ディスク1上のトラックで反射回折された0次光成分28と1次光成分29が照射されており、光検出器9のセル26,27の出力信号の差を取ることで光ビーム4とトラックの間の位置ずれを表すトラッキング誤差信号を検出することが可能であり、トラックに構成された微小な蛇行も検出することが可能である(プッシュプルトラッキング誤差検出方法)。この光検出器9の出力は上述したような差動増幅器やアドレスデータ復調回路などで構成されたアドレス読み取り回路20に入力される。アドレス読み取り回路20ではトラックに設けられた微小蛇行よりトラックのアドレス読み取りとってコントロール回路18に出力する。
一方、再生専用の光ディスクのようにあらかじめピットが形成されている場合にはこのピット列中にトラックアドレスの情報が埋め込まれているので光ヘッド2に設けられた応答性の高い光検出器10の出力を記録データ読み取り回路31に入力する。記録データ読み取り回路31ではピット列として記録された情報よりトラックのアドレス読み取りとってコントロール回路18に出力する。トラックアドレス読み取り方法の詳細に関しては本発明と直接関係しないので詳細な説明を省略する。
ところで、光ディスク装置においてはトラックアドレスを再生するあるいは光ディスク1に情報を記録/再生する際には光検出器9の出力をトラッキング制御回路(図示を省略)に入力し、光ヘッド2に備えたトラッキングコイル(図示を省略)を駆動して、光ビーム4が常にトラック上に位置するように構成されている。また光ビーム4を光ディスク1の半径方向に移送する際には一旦このトラッキング制御回路を不動作にし、光ビーム4を送りモータ6で移送し、光ビーム4が所望のトラック上に到達したら再度トラッキング制御回路(図示を省略)を動作させるように構成されているが、トラッキング制御に関しては本発明と直接関係しないので詳細な説明を省略する。
光ディスク1上には多数のトラックが形成されており、光ディスク装置は図示しない外部の指令装置からの命令に応じて、光ビーム4を光ディスク1上の所望の情報が記録してあるトラックあるいは所望の情報を記録しようとするトラックに移送する。光ビーム4を光ディスク1の半径方向に移送する場合、例えば図3(a) 1に示す内周位置から図3(a)6に示す外周位置に向かって光ビーム4を移送しようとした場合、実際に図3(a)5まで光ビーム4を移送してからLPF14の出力を参照してフォーカス制御12を不動作にするよりも、光ビーム4の移送をあらかじめ図3(a)5までに制限する方が光ディスク1と対物レンズ3の衝突を回避する観点で有利である。これは、LPF14を用いることによって検出時間に遅れが生じ、特に光ビーム4の移送速度が速い場合には検出してフォーカス制御回路12を不動作にする前に図3(a)6に到達して対物レンズ3と光ディスク1の衝突が発生したり対物レンズ3を半径方向に移送する際振動が発生し、所望の位置(図3(a)5に到達する前にLPF14の出力が比較回路15の基準値を超えてしまう場合などがあるためである。
これを対策するために本発明では、コントロール回路18に図3(a)5のトラックアドレスが記憶されているため、外部の指令装置(図示を省略)よりコントロール回路18に図3(a)5までの光ビーム4の移送命令が入力された場合には、光ビーム4の移送を開始する前に一旦フォーカス制御手段を不動作にしておき、光ビーム4が図3(a)5の近傍に到達した際に再びフォーカス制御を再動作させることが可能である。また図示しない外部の指令装置より図3(a)6へ光ビーム4の移送命令が来た場合には、コントロール回路18より図示しない外部の指令装置に対して即座にエラーを返すことが可能となり、光ディスク装置の応答性を向上することができる。
上述したように光ディスク1が有する面振れやそりは、光ディスク1がスピンドルモータ5への搭載され方によって変化する。したがって光ディスク1を一旦スピンドルモータ5から取り外す場合にはコントロール回路18に記憶された比較回路15が動作してフォーカス制御回路12を不動作にしたトラックアドレスをリセットして初期状態にする必要がある。こうすることにより面振れやそりの大きな光ディスク1の代わりに面ふれやそりの小さな光ディスクが搭載された場合には光ビーム4を光ディスク1の最外周まで移送できディスクを有効に利用することが可能になる。
次にコントロール回路18に比較回路15が動作してフォーカス制御回路12を不動作にしたトラックアドレスよりも外側のトラックにも情報が記録されている場合について説明する。
図示しない外部の指令装置よりコントロール回路18に光ディスク1上に記録された情報再生命令が入力された場合、コントロール回路18は上述したような方法で光ビーム4をデータが記録されたトラックに移送し、その後記録データ読み取り手段31を動作させて光ディスク1に記録されたデータの読み取りを行う。読み取りが必要なデータが記録された領域が図3(a)5の手前までであれば特に追加の動作は不要であるが、5を越えた位置まで読み取りが必要なデータが連続している場合は、コントロール回路18に比較回路15が動作してフォーカス制御回路12を不動作にしたトラックアドレスが記録されていても、上記アドレス位置ではフォーカス制御回路12を不動作にせず、必要データの再生が終了した時点でフォーカス制御回路12を不動作にする。これは光ディスク1に記録されたデータを再生する際には光ビーム4を急激に移動させる必要がなく、対物レンズ3が不要に振動しないので、アクチュエータや駆動回路を含めたフォーカス制御系の裕度がかなり小さくなってもフォーカスはずれが発生しないためである。こうすることにより面振れやそりの大きな光ディスクからも多くのデータが読み出せるので有利である。
次にコントロール回路18に図示しない外部の指令装置より、光ディスク1上に所定長のデータ記録を行う命令が入力された場合について図1を用いて説明する。まずコントロール回路18は上述したような方法で光ビーム4をデータ記録を行うトラックに移送し、その後データ記録手段32を動作させ、光ヘッド2に搭載された半導体レーザ(図示を省略)の発光パワーを強め変調して光ディスク1にデータ記録を行う。データ記録中にLPF14の出力が比較回路15の基準電圧を超えた場合、コントロール回路18はフォーカス制御回路12を不動作にせず、トラックアドレスのみを読み取って記録を継続する。その後必要なデータの記録が終了した時点でコントロール回路18はフォーカス制御回路12を不動作にする。これは光ディスクに記録されるデータはあらかじめ決められた長さ記録されなければ、後で再生できなくなってしまうためである。
また光ディスク1にデータを記録する際には光ビーム4を半径方向などに急激に移動させる必要がなく、対物レンズ3が不要に振動しないので、アクチュエータや駆動回路を含めたフォーカス制御系の裕度がかなり小さくなってもフォーカスはずれが発生しないためである。こうすることにより面振れやそりの大きな光ディスクにも多くのデータが記録できるので有利である。またコントロール回路18内部にLPF14の出力が比較回路の基準値をこえたアドレスが記憶されている場合には、コントロール回路18は光ディスク1上に記録されるべきデータの長さを計算してLPF14の出力が比較回路の基準値をこえたアドレスより手前で記録が終了するようにデータ記録を開始する位置を調節することも可能である。
(実施の形態2)
本発明の、実施の形態2の光学式記録再生装置を説明する。実施の形態1ではLPF14の出力が比較回路15に設定された基準値を越えるとコントロール回路18はフォーカス制御12を不動作にし、その時のトラックアドレスをコントロール回路18内部に備えたメモリに記憶する。光ビームの移送範囲は上記コントロール回路18の内部のメモリに記憶されたトラックアドレスまでに制限されている。
しかしながら、特に再生専用の光ディスク1から情報を再生する場合には面振れやそりの大きい光ディスクの場合からでも、できるだけ多くのデータを読み出すことが必要である。面振れやそりの大きなディスクで最外周近くまで光ビーム4を移送するためには、実施の形態1で説明したように、フォーカス制御回路12を不動作にし、対物レンズ退避回路19を動作させた状態で光ビーム4を所定位置まで移送し、その後再度フォーカス制御系を動作させて光ディスク1上の情報を読み出すようにすれば良い。
フォーカス制御回路12を不動作にし、対物レンズ退避回路19を動作させた状態で光ビーム4を所望の位置まで移送するためには、上述のように送りモータ6にステッピングモータを使用し、送りモータ6に出力する駆動パルス数をカウントしながら光ビーム4の移送を行えば良い。
上記コントロール回路18の内部に記憶されたトラックアドレスよりも外周に記録された情報を再生する際に課題となるのはフォーカス制御回路12を再度動作状態にすることである。本発明の実施の形態2では、面振れの大きなディスクに対して上記コントロール回路18の内部に記憶されたトラックアドレスよりも外周位置でフォーカス制御回路12を安定に再動作させるために記憶回路52を設けている。以下図5、図6、図7を用いて動作を説明する。
図5は本実施の形態2の構成を示すブロック図である。図5において図1と同じ構成要素には同一の番号を付与している。図5中51はコントロール回路18の命令に応じてスピンドルモータ5を回転制御するスピンドルモータ制御回路である。スピンドルモータ制御回路51はスピンドルモータ5中のホール素子出力からスピンドルモータの回転数に比例した周波数の信号を生成してコントロール回路18に出力する。コントロール回路18はこのスピンドルモータ制御回路51より出力される周波数の矩形波信号(FG)によってスピンドルモータ5の1回転を検出する。52はフォーカス制御回路12の出力をA/D変換し所定時間分記憶する記憶回路である。
次に図6を用いて記憶回路52の動作を説明する。図6(a)はスピンドルモータ制御回路51より出力される周波数の矩形波信号(FG)である。コントロール回路18は前記FGの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを検出する毎に記憶回路52にLPF14の出力を記憶していく。図6ではスピンドルモータ5が1回転すると上記FGが6周期分出力されるので記憶回路には光ディスク1の面振れデータが12個取り込まれる。上述したように記憶回路52にはA/D変換器が備られておりLPF14の出力はディジタルデータの形でデータ記憶されるが、説明を簡単にするため図6(b)には記憶回路のLPF14の出力が記憶された状態をアナログ波形を用いて示している。
図6(a)中1〜12に示したようにコントロール回路18はFGをカウントすることで光ディスク1の回転移送が検出できるので、各タイミングでの記憶回路52の内容を参照することで光ディスク1の面振れ状態を検出することが可能になる。
次に面振れの大きな場所でのフォーカス制御系の起動について図7を用いて説明する。
図7(a)は光ディスク1の面振れの状態を示しており、以上に説明したようにこの面振れの状態は記憶回路52に反映されている。図7(b)は対物レンズの移動量を示す。図7(c)は演算回路11の出力を示す。図7(d)は対物レンズ退避回路の動作不動作状態を示す。図7(e)はフォーカス制御回路12が不動作のときに対物レンズ3を所定の速度で駆動し、対物レンズ3を光ディスク1に近接させるあるいは遠ざけるフォーカスアップダウン回路53の動作不動作状態を示す。
図示しない外部の指令装置よりコントロール回路18にフォーカス制御回路12の再動作命令が入力されると、コントロール回路18は記憶回路52のデータより図7(a)の1のタイミング(光ディスク1が対物レンズに近づいてくるタイミング)を検出し、対物レンズ退避回路19を不動作にする。するとアクチュエータに備えらえたワイアの復元力によって対物レンズ3は光ディスク1に近づく。このときコントロール回路18はフォーカスアップダウン回路53を動作状態にすることによって、対物レンズ3が光ディスク1に近づく速度を調整する。フォーカスアップダウン回路53の働きによって対物レンズ3の速度が兆節され図7(a)の略2のタイミングで合焦点信号が検出されると(図7(c))、フォーカス制御回路12が動作状態になる。図7(a)2の位置は光ディスク1が対物レンズ3から遠ざかっていくタイミングなので、対物レンズ3の高速に移動させても光ディスク1と対物レンズ3の相対速度は大きくならないのでフォーカス制御を安定に動作させやすい。
また光ディスク1の位置も面振れ0の位置に近いのでフォーカス制御回路12を動作させる際は駆動回路13のダイナミックレンジをほぼフルに利用できるのでフォーカス制御回路12を安定に動作させることが可能になる。以上のように図5に示した構成にすることによって面振れの大きな場所でもフォーカス制御回路12を安定に再動作させることが可能になる。
記憶回路52にLPF14の出力信号を記憶するのは装置に光ディスク1が搭載されて光ディスク装置が起動し、光ビーム4が光ディスク1の内周に位置しているときに行う。これによって記憶回路52には光ディスク1の面振れによる成分のみを記憶することが可能になる。
(実施の形態3)
実施の形態3ではそりの大きなディスクに対してそりを記憶するディスクそり状態記憶回路54を備えた光ディスク装置について説明する。
図8は本実施の形態3の構成を示すブロック図である。図8において図1あるいは図5と同じ構成要素には同一の番号を付与している。図8において54はディスクそり状態記憶回路である。ディスク反り状態記憶回路の構成を図9に示す。
図9中52は実施の形態2で説明した記憶回路52と同じく構成されている。上述のようにFGの立下り立ちあがりのタイミングでLPF14の出力信号を記憶する。即ち記憶回路52には光ディスク1周分面振れ情報が記憶される。55はロジック回路などで構成された平均化回路であり、52に記憶されたデータの平均値を検出する。56は前記平均値を記憶するメモリ、57はトラックアドレスを記憶するメモリである。
以下にディスク反り状態記憶回路54の動作を説明する。図9中の記憶回路52には実施の形態2で説明したように、コントロール回路18からのデータ書き込み信号に応じて光ディスク1の1回転分のLPF14の出力が記憶される。記憶回路52中のデータは常に平均化回路55で平均化が実施されており、記憶回路52よりコントロール回路18にREADY信号が出力されるとコントロール回路18はメモリ56の指定の記憶セルに平均化回路55のデータを取り込むとともにそのときのトラック番地データをメモリ57の記憶セルに取り込む。コントロール回路18はセル選択信号によってメモリ56とメモリ57の記憶セルを選択し、データの読み出し書き込みを行う。メモリ56,57にデータ記録が終了するとコントロール回路18は図9中のリセットAを用いて記憶回路52の内容を初期状態にリセットする。また光ディスク1をスピンドルモータ5からとりはずす場合にはコントロール回路18は図9リセットBを用いてメモリ56,57の内容を初期状態にリセットする。
次に図10を用いて実施の形態3に記載の光ディスク装置の動作を説明する。図10(a)に示すようにコントロール回路18は、光ビーム4を光ディスク1の内周から中周へと移送し、光ディスク1上の複数のトラックでLPF14の出力を測定し、上述した手順によってディスクそり状態記憶回路54中に測定トラックアドレスとともに記憶する。上述のようにメモリ56とメモリ57中のデータはコントロール回路18によって管理されているので、コントロール回路18は図9に示したセル選択信号を用いてメモリ56、57から任意のデータを取り出すことが可能である。
コントロール回路18はメモリ56、メモリ57の記憶内容より演算を行い、実際には光ビーム4を移送していない外周領域での平均化データと対応するトラックアドレスをメモリ56、57に記憶してデータの追加を行う。
コントロール回路18はメモリ56,57からそり量が基準値を超えるアドレスを検出し、コントロール回路18内部に備えた(フォーカス制御手段12を不動作にする位置を示す)メモリに記憶する。
実施の形態1で説明したように該メモリにトラックアドレスが記憶されるとフォーカス制御回路12を動作させたままでの光ビーム4の移送は、該トラックアドレスまでに制限される。
以上説明したようにディスクそり状態検出回路54を備えることによって、光ディスク1の外周に位置するそりの大きな場所まで、実際に光ビーム4を移送することなく光ディスクのそり量が検出できるので対物レンズ3と光ディスク1の衝突を回避する事が可能である。
また図8に示すようにディスクそり状態検出回路54に加えて比較回路15も備えているので光ビーム4を中周に移送する前にLPFの出力が基準値を越えるような極めてそりの大きな光ディスクが搭載された場合にも対物レンズ3と光ディスク1の衝突回避が可能である。
本発明の光ディスク装置は短波長の半導体レーザと高NAの対物レンズを使用しているため高精細度の映像信号を長時間録画再生するレコーダとして有用である。また本発明の光ディスク装置は、面振れやそりの大きなディスクに対しても対物レンズと光ディスクの間の衝突を回避してかつ記録再生が可能になるのでカートリッジ等で保護されていない例えば高密度ROMディスク等にも容易に対応することが可能である。
本発明の実施の形態1における光ディスク装置のブロック図 フォーカス誤差信号検出とトラッキング誤差信号検出を説明する図 そりの大きな光ディスクに対する対物レンズの動きと比較回路の動作を示す図 アクチュエータの構成を示す図 本発明の実施の形態2における光ディスク装置のブロック図 記憶回路52の動作を説明する図 面振れ大ディスクに対するフォーカス制御回路12の起動方法を説明する図 本発明の実施の形態3における光ディスク装置のブロック図 ディスクそり記憶回路の要部を説明する図 ディスクそり測定動作を説明する図
符号の説明
1 光ディスク
2 ヘッド
3 対物レンズ
4 光ビーム
5 スピンドルモータ
6 送りモータ
7 送りネジ
8、9、10 光検出器
11 演算回路
12 フォーカス制御回路
13 駆動回路
14 LPF
15 比較回路
16 基準電圧回路
17 加算器
18 コントロール回路
19 対物レンズ退避回路
20 アドレス読み取り回路
21 光検出器8上のビーム断面
22、23、24、25、26、27 光検出器のセル
28 0次回折光
29 1次回折光
31 記録データ読み取り手段
32 データ記録手段
41 鏡塔
42 ワイア
43 アクチュエータカバー
44 フォーカスコイル
45 基台
46 ワイア支柱
51 スピンドルモータ制御回路
52 記憶回路
53 フォーカスアップダウン回路
54 ディスクそり状態記憶回路
55 平均化回路
56、57 メモリ

Claims (18)

  1. 光ディスク上に光ビームを照射して情報を記録再生する光ディスク装置において、前記光ビームを収束させる収束手段と、前記収束手段を駆動し前記光ビームが所定の収束状態になるように制御するフォーカス制御手段と、前記収束手段の駆動信号の低周波数成分を抽出するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力を所定の基準値と比較する比較手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えた場合には前記フォーカス制御手段を不動作にすることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 光ビームの半径方向の位置を検出して記憶する位置記憶手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えて前記フォーカス制御手段を不動作にする場合は、光ビームの半径方向における位置を前記位置記憶手段に記憶した後、前記フォーカス制御手段を不動作にすることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えて前記フォーカス制御手段を不動作にする場合は、前記収束手段を前記光ディスクから遠ざけることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 装置より光ディスクが取り外された場合には、前記位置記憶手段の記憶内容を初期状態に戻すことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  5. 光ビームを光ディスクの半径方向に移送する移送手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えたことに応じて前記フォーカス制御手段を不動作にした場合には、前記移送手段によって光ビームを内周方向に所定距離移送した後に前記フォーカス制御手段を再動作させることを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  6. 光ディスクを回転駆動する回転駆動手段と、前記光ディスクの回転に同期しフィルタ手段の出力を略1回転分記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段の記憶内容より前記光ディスクが前記収束手段に近づくあるいは遠ざかるタイミングを検出する面振れ方向検出手段を備え、前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えたことに応じて前記フォーカス制御手段を不動作後にした場合は、前記面振れ検出手段の出力で前記光ディスクの移動方向を検出した後前記フォーカス制御手段を再度動作させることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  7. 光ディスク上に記録された情報を再生するデータリード手段と、前記データリード手段の動作および不動作を切りかえる第1のコントロール手段を備え、前記第1のコントロール手段が前記データリード手段を動作させているときは前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えた場合でも前記フォーカス制御手段を不動作にしないことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  8. 第1のコントロール手段がデータリード手段を不動作にするタイミングでフォーカス制御手段を不動作にすることを特徴とする請求項7記載の光ディスク装置。
  9. 前記光ディスク上に情報を記録するデータ記録手段と、前記データ記録手段を動作させて前記光ディスク上に情報を記録する第2のコントロール手段を備え、前記第2のコントロール手段が前記データ記録手段を動作させ前記光ディスク上に前記情報を記録している場合は前記フィルタ手段の出力が前記基準値を超えた場合でも前記フォーカス制御手段を不動作にしないことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  10. 第2のコントロール手段がデータ記録手段を不動作にするタイミングでフォーカス制御手段を不動作にすることを特徴とする請求項9記載の光ディスク装置。
  11. 光ビームの半径方向での可動範囲は、光ディスクの最内周から位置記憶手段に記憶された位置近傍までであることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  12. 位置記憶手段の記憶内容が初期状態であるときには、光ディスク上の任意の位置へ光ビームを移送可能であることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  13. 光ビームを位置記憶手段の記憶位置よりも外周に移送する際は、フォーカス制御手段を不動作にして光ビームを移送し、その後面振れ検出手段で光ディスクの移動方向を検出して前記フォーカス制御手段を再動作させることを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置。
  14. 光ビームを位置記憶手段の記憶位置よりも外周に移送する際は、フォーカス制御手段を不動作にしかつ前記収束手段を前記光ディスクから遠ざけることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  15. 光ディスク上に光ビームを照射して情報を記録再生する光ディスク装置において、前記光ビームを収束させる収束手段と、前記収束手段を駆動し前記光ビームが所定の収束状態になるように制御するフォーカス制御手段と、前記収束手段の駆動信号の低周波数成分を抽出するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力を演算する演算手段と、前記演算手段の出力を所定の基準値と比較する比較手段を備え、前記演算手段の出力が前記基準値を超えた場合には前記フォーカス制御手段を不動作にすることを特徴とする光ディスク装置。
  16. 演算手段は、異なる半径位置で測定した複数の前記フィルタ手段の出力に基づいて他の半径位置での前記フィルタ手段出力を演算し演算結果を前記比較手段に出力することを特徴とする請求項15に記載の光ディスク装置。
  17. 前記演算手段は前記光ディスクの内周および中周での前記フィルタ手段出力信号に基づいて前記中周位置よりも外周側の位置でのフィルタ手段出力を演算する請求項16記載の光ディスク装置。
  18. 前記光ビームの移送手段としてステッピングモータを設け、前記ステッピングモータを駆動する信号に基づいて前記光ビームの位置を検出する第3のコントロール手段を備えた請求項2に記載の光ディスク装置。
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JP2008282451A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Alpine Electronics Inc 光ディスク装置のシーク方法およびその装置

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