JP2006118709A - 軸受調節機構を備えた車軸アセンブリ - Google Patents

Abstract

【課題】軸受の予荷重とギヤのバックラッシュを設定するための改良された装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車軸アセンブリ１２は、車軸ハウジング１４と、車軸ハウジング１４内に差動軸受２８によって支持された差動アセンブリ２０と、軸受インサート３２と、アジャスタスリーブ３４と、ロックリング３６とを含む。軸受インサート３２は車軸ハウジング１４に固定されている。アジャスタスリーブ３４は、取付前位置において軸受インサート３２に回転可能に固定されている。アジャスタスリーブ３４は差動軸受２８と係合し、差動軸受２８に予荷重を与える。ロックリング３６は、取付位置において軸受インサート３２とアジャスタスリーブ３４との間に配置される。ロックリング３６は軸受インサート３２とアジャスタスリーブ３４の相対的な移動を防ぎ、差動軸受２８の所望の予荷重を維持する。
【選択図】図６

Description

本発明は、自動車の動力伝達系統に使用するための差動装置に関し、より詳細には、差動軸受の予荷重を設定するための装置及び方法に関する。

自動車の駆動軸は、一対の出力軸間の相対的な回転を容易にするために、差動ハウジング内に支持されたギヤを有する差動アセンブリを含む場合がある。ギヤは、通常は車軸の端部にスプライン結合された一対のヘリカルサイドギヤを含む。ヘリカルサイドギヤは、差動ハウジングに接続されたクロスピンに支持されている一対のヘリカルピニオンと噛み合わせる。出力軸の速度差が発生すると、サイドギヤとピニオンの係合を介して伝達されるトルクによって、ギヤが差動ハウジングの壁面に対して与える推力が発生する。その結果、速度差を摩擦によって制限し、出力軸にトルクを均一に伝達する。

また、自動車の駆動軸の多くは、走行方向に平行な軸から走行方向に垂直な軸へと動力伝達方向を変化させるためのハイポイドギヤを含む。ハイポイドギヤは、差動ハウジングに固定されたリングギヤと、車軸ハウジング内でジャーナルで支持されたピニオンギヤとを含む。車軸アセンブリが適切に機能するようにするために、差動装置は一対の摺動可能な差動軸受に取り付けられる。

ある装置では、スリーブ−インサートアセンブリを差動軸受の外側において車軸ハウジングに圧入する。通常、スリーブは、外側表面に形成され、アジャスタを係合させるための溝を含む。アジャスタによって、スリーブを差動軸受に向かってインサートと相対的に回転させる。次に、差動軸受の予荷重とハイポイドギヤのバックラッシュを測定する。スリーブを必要に応じて調節して所望の予荷重とバックラッシュを達成する。所望の予荷重とバックラッシュを設定すると、クリップをスリーブの隣接する溝に係合させ、スリーブを車軸ハウジングに対して固定し、所望の予荷重とバックラッシュを維持する。通常、クリップは撓ませる前に車軸ハウジングの溝状ポケットにグリースを使用して保持する。クリップを撓ませると、クリップは、第１の端部ではスリーブの隣接する溝によって保持され、反対側の端部では車軸ハウジングのポケットとインサートとの間に保持される。

上述した装置は、所望の位置に差動軸受を保持するために有用である。しかし、隣接する溝に対してクリップを位置合わせしなければならないため、組立工程は複雑で手間がかかる。また、クリップを撓ませる工程は困難な場合があり、クリップを収容するためにアジャスタスリーブの溝を位置合わせする場合にアジャスタスリーブを戻したり、さらに締めたりするための取付装置が必要となる場合がある。アジャスタスリーブを戻したり、さらに締める必要がある場合、軸受の予荷重やハイポイドギヤのバックラッシュが所望の範囲から外れてしまう場合がある。したがって、軸受の予荷重とギヤのバックラッシュを設定するための改良された装置を提供する必要がある。

本発明は、車軸ハウジングと、車軸ハウジング内に差動軸受によって支持された差動アセンブリと、軸受インサートと、ロックリングと、を含む自動車用車軸アセンブリを提供する。軸受インサートは車軸ハウジングに固定されている。アジャスタスリーブが、取付前位置において軸受インサートに回転可能に固定されている。アジャスタスリーブは差動軸受と係合し、差動軸受に予加重を与える。ロックリングは、取付位置において軸受インサートとアジャスタスリーブとの間に圧入される。ロックリングは軸受インサートとアジャスタスリーブの相対的な移動を防ぎ、差動軸受の所望の予荷重を維持する。

他の特徴によれば、軸受インサートの外径部は、前記車軸ハウジングの開口部の内径部との間で圧入している。アジャスタスリーブは、取付時にアジャスタの歯を収容するために、外側表面の周囲に放射状に延びる突出壁の周りに形成された複数のスロットを含む。軸受インサートは、内径部の周囲に形成された内側セレーションを含む。アジャスタスリーブは、外径部の周囲に形成された外側セレーションを含む。ロックリングは、取付位置において内側セレーション及び外側セレーションと係合する。

本発明のさらなる利用可能性は以下の詳細な説明から明らかになるだろう。以下の詳細な説明と実施例は本発明の好適な実施形態を示すものではあるが、単なる例示のみを意図するものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。

以下の詳細な説明と図面によって本発明を詳細に説明する。

なお、以下の好適な実施形態の説明は単なる例示であって、本発明及び本発明の用途または使用を制限することを意図するものではない。

図１及び図２には、本発明の実施形態に従って構成された差動軸受アジャスタロックアセンブリが参照番号１０で示されている。アジャスタロックアセンブリ１０は、駆動軸アセンブリ１２に動作的に連結されている。

図１及び図２に示すように、駆動軸アセンブリ１２は、ピニオンギヤ１６と差動アセンブリ２０に接続されたリングギヤ１８とを含むハイポイドギヤを回転可能に取り付けるための車軸ハウジング１４を通常は含む。差動アセンブリ２０は、カーブを曲がる場合や、その他のステアリング操作時に発生する車軸回転速度差を補償しながら、一対の車軸（図示せず）に動力を伝達するように機能する。車軸回転速度差を補償するために、差動アセンブリ２０は、一対のピニオンギヤ２２と動力を伝達するように車軸に接続された一対のサイドギヤ２４とを含む。車軸アセンブリ１２が適切に機能するようにするために、差動アセンブリ２０は一対の差動軸受２８に回転可能に取り付けられている。軸受は機械加工された円筒状の穴に収容されている。キャリアの各半分は１つの穴を含む。

図１及び図２を引き続き参照するとともに図３〜図６をさらに参照して、アジャスタロックアセンブリ１０について説明する。アジャスタロックアセンブリ１０は、差動軸受の最適な予荷重とピニオンギヤとリングギヤの適切な係合を確実に達成するために設けられている。アジャスタロックアセンブリ１０は、軸受アジャスタインサート３２と、軸受アジャスタスリーブ３４と、軸受アジャスタロックリング３６とを通常は含む。軸受アジャスタインサート３２は、車軸ハウジング１４に形成された開口部４０に圧入され、ハウジング１４に対して固定されている（図４）。軸受アジャスタスリーブ３４は、外径部に形成されたねじ山４４を有し、ねじ山４４は軸受アジャスタインサート３２の内径部に形成されたねじ山４６と噛み合う（図３）。詳細に後述するように、インサート３２と相対的にスリーブ３４を回転させることによって、差動軸受２８は横方向に移動する。その結果、軸受の予荷重とハイポイドギヤのバックラッシュ（あそび）を設定することができる。所望の軸受の予荷重とバックラッシュを設定すると、軸受アジャスタロックリング３６をインサート３２とスリーブ３４との間に形成された環状の収容ポケット４８（図４を参照）に圧入し、インサート３２に対するスリーブ３４の角度的な位置を固定する。

図３及び図４を参照して、インサート３２について詳細に説明する。インサート３２は、第１の部分５０と第１の部分５０よりも高く形成された第２の部分５２とを有する外径部を有する。第１の部分５０は、車軸ハウジング１４の開口部４０（図４）への圧入を容易にするために形成された複数のセレーション（鋸歯）５６を含む。第２の部分５２は、車軸ハウジング１４に形成されたランド６０に固定される。上述したように、インサート３２を車軸ハウジング１４に圧入すると、インサート３２は回転できなくなる。インサート３２は、ねじ山部４６に隣接して内径部に形成されたセレーション部６４を有する。ねじ山部４６はスリーブ３４のねじ山４４と噛み合い、スリーブ３４はねじ山部４６に沿って前進することができる。インサート３２の内径部に形成されたセレーション部６４は、ロックリング３６の外径部を収容するための係合面となる。

図３〜６を参照して、スリーブ３４について詳細に説明する。上述したように、スリーブ３４は、差動軸受２８を横方向に移動させ、所望の差動軸受の予荷重とハイポイドギヤのバックラッシュを設定するように機能する。スリーブ３４は、本体部７０とフランジ部７２とを通常は含む。本体部７０は、本体部７０上に形成されたねじ山４４を含む。フランジ部７２の内側表面７４（図４）は、差動軸受２８の外側表面７６と係合するように構成されている。本体部７０は、一連のスロット８２を形成する突出壁８０を含む（図３）。スロット８２は突出壁８０を高さ全体にわたって形成され、本体部７０の一部で終端している。スロット８２は、取付工具８８のフィンガー８４を収容するように構成されている（図５）。取付工具８８はスリーブ３４を回転させるために使用され、スリーブ３４はねじ山部４４，４６に沿ってインサート３２と相対的に横方向に移動する。

一連の突出壁部９０は突出壁８０を形成し、各スロット８２間に形成されている。各突出壁部９０は、スロット８２（図３）によって定義される放射状長さＬ_２よりも長い放射状長さＬ_１を有する。その結果、突出壁部９０は、軸受の予荷重とギヤのバックラッシュの調節時に回転力を与えるための強固な構造となる。例示したスリーブ３４では、突出壁部９０とスロット８２の放射状長さの比は約３：１である。なお、その他の比率も同様に採用することができる。

スリーブ３４は、突出壁部９０に形成されたセレーション部９２を有する外径部を有する。セレーション部９２は、ロックリング３６の内径部を収容するための係合面となる。棚部（ｌｅｄｇｅ）９６が、本体部７０と突出壁８０の移行部に形成され、取付位置においてロックリング３６の側部台座となる。なお、スロット８２は、棚部９６を越えて本体部７０内に延びている（図３及び図４）。その結果、取付けられたロックリングとスロット８２の端面９８との間にアクセスすることができ、スリーブ３４及びインサート３２との係合からロックリング３６を強制的に取り外すことができる。

図３〜７を参照して、ロックリング３６について詳細に説明する。ロックリング３６は、打抜金属材料または成型粉末金属を含むことができる。材料はインサート及びスリーブの材料よりも柔らかいことが好ましく、アルミであってもよい。上述した通り、図６に示すように、ロックリング３６はスリーブ３４の外径部（セレーション部９２）とインサート３２の内径部（セレーション部６４）との間に圧入される。インサート３２とスリーブ３４は、ロックリング３６の材料よりも硬い材料を含む。例えば、インサート３２とスリーブ３４は粉末金属を含む。ロックリング３６は、取付位置におけるインサート３２及びスリーブ３４のセレーション部６４，９２のための変形可能なグリップ面を内径部１０４及び外径部１０６に含む。その結果、インサート３２及びスリーブ３４のセレーション部６４，９２はロックリング３６と噛み合い、ロック状態がさらに向上する（図６）。または、ロックリング３６は、セレーション６４，９２の代わりに、インサートとスリーブに形成された平滑な穴に圧入することができる。ロックリングをインサート３２とスリーブ３４との間に圧入すると、上述した機械的連結によってスリーブ３４は回転することができなくなる。その結果、スリーブの回転位置合わせが不要となるため、ギヤのバックラッシュと差動軸受の予荷重のばらつきが減少する。

図７では、一連の凸部１１０がロックリング３６の内径部１０４及び外径部１０６の周囲に形成されている。一連の凹部１１２が凸部１１０の反対側に相補的に形成されている。ロックリング３６の取付時には、凸部１１０は凹部１１２に向かって部分的に撓む。凸部１１０と凹部１１２を交互に設ける構成によって、ロックリング３６をインサート３２及びスリーブ３４と確実に係合させることが容易となる。凸部と凹部を交互に設けることによって、構成要素のサイズと位置合わせの製造ばらつきを吸収することができる。

ロックリング３６は、内径部１０４及び外径部１０６上で繰り返しパターンを呈している。このようにして、ロックリング３６を任意に環状の収容ポケット４８内へと前進させることができる。ロックリング３６の取付には、位置合わせ、追加の締め具、スリーブ３４またはインサート３２と相対的な副次的移動は不要である。その結果、所望の差動軸受の予荷重とギヤのバックラッシュが設定される位置にスリーブ３４を前進させると、ロックリング３６をそのまま取り付けることができる。

図８及び図９に、別の構成に係るロックリング１３６，２３６を示す。ロックリング１３６は、内径部１４４の周囲に配置された一連の歯１４０を含む。歯は、取付位置においてスリーブ３４の相補的なスロット８２に収容されるように構成されている。外径部１４６は、外径部１４６上に配置された一連の凸部１５０と凹部１５２とを含む。内径部１４４は隣接する歯１４０の間では実質的に均一な半径を有するものとして示しているが、内径部はロックリング３６に関連して説明したような凸部と凹部を含むこともできる。ロックリング１３６は、インサート３２とスリーブ３４によって形成されるポケット４８の具体例としての環状の平滑な穴に圧入される。

ロックリング２３６は、外側リング部材２４０と、内側リング部材２４４と、中間部２４６とを含む。外側リング部材２４０と内側リング部材２４４は、ロックリング３６に関連して説明したような材料を含むことができる。中間部２４６は、外側リング部材２４０と内側リング部材２４４との間に固定されている。中間部２４６は、例えばゴムなどの追従性を有する材料を含む。ロックリング２３６は、インサート３２とスリーブ３４によって形成される環状ポケット４８に圧入される。中間部２４６の追従性によって、外側リング部材２４０はインサート３２の平滑な穴６４に向かって外側方向にバイアスされ、内側リング部材２４４はスリーブ３４の平滑な穴９２に向かって内側方向にバイアスされる。別の構成では、中間部２４６を設けずに、外側リング部材２４０と内側リング部材２４４とによって単一の部品を構成することができる。

以上、本発明を各種実施形態を参照して説明し、図面に例示したが、当業者は、請求項に定義する本発明の範囲から逸脱しない限りにおいて様々な変更を加えることができ、均等物によって本発明の要素を置き換えることができることを理解されるだろう。また、各種実施形態の特徴、構成要素及び／または機能を組み合わせることができ、特に記載しない限り、１つの実施形態の特徴、構成要素及び／または機能を別の実施形態に適宜組み込むことができることを当業者は理解されるだろう。また、本発明の本質的な範囲を逸脱しない限りにおいて、特定の状況または材料を本発明の教示に採用するために様々な変形を行うことができる。したがって、本発明は、本発明を実施するために現在考えられる最良の形態として図面に示し、明細書に記載した特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は添付の請求項の記載に該当するあらゆる実施形態を含む。

本発明の軸受アジャスタロックアセンブリを有する車軸アセンブリの一例の斜視図である。 図１に示す車軸アセンブリの斜視図であり、説明のために車軸ハウジングを取り除いている。 本発明のアジャスタロックアセンブリの分解斜視図である。 図１に示す車軸アセンブリの４−４線に沿った断面図であり、軸受の予荷重とギヤのバックラッシュを設定する前にアジャスタロックアセンブリのアジャスタスリーブとインサートが車軸ハウジングに圧入されている。 図４に示すアジャスタスリーブとインサートの断面図であり、軸受の予荷重とギヤのバックラッシュを設定するために、取付工具によってスリーブを軸受アセンブリ内に回転して前進させている。 ロック位置におけるアジャスタロックアセンブリの断面図である。 本発明のアジャスタロックアセンブリのロックリングの平面図である。 本発明の第２の構成に係るロックリングの平面図である。 本発明の第３の構成に係るロックリングの平面図である。

符号の説明

１０…アジャスタロックアセンブリ、 １２…駆動軸アセンブリ（車軸アセンブリ）、 １４…車軸ハウジング、 １６…ピニオンギヤ、 １８…リングギヤ、 ２０…差動アセンブリ、 ２２…ピニオンギヤ、 ２４…サイドギヤ、 ２８…差動軸受、 ３２…軸受アジャスタインサート、 ３４…軸受アジャスタスリーブ、 ３６…軸受アジャスタロックリング、 ４０…開口部、 ４６…山部、 ４８…環状ポケット、 ５０…第１の部分、 ５２…第２の部分、 ６０…ランド、 ６４…セレーション部、 ７０…本体部、 ７２…フランジ部、 ７６…外側表面、 ８０…突出壁、 ８２…スロット、 ８４…フィンガー、 ８８…取付工具、 ９０…突出壁部、 ９２…セレーション部、 ９６…棚部、 ９８…端面、 １０６…外径部、 １１０…凸部、 １１２…凹部、 １３６…ロックリング、 １４４…内径部、 １４６…外径部、 １５０…凸部、 １５２…凹部、 ２３６…ロックリング、 ２４０…外側リング部材、 ２４４…内側リング部材、 ２４６…中間部

Claims (25)

1. 車軸アセンブリにおいて差動軸受の予荷重を維持するための方法であって、
   軸受インサートを車軸ハウジングに固定する工程と、
   アジャスタスリーブを前記軸受インサートに回転可能に固定する工程と、
   前記車軸ハウジング内で差動アセンブリを差動軸受によって支持する工程と、
   前記アジャスタスリーブを、回転させながら前記軸受インサートと相対的に前進させて前記差動軸受と係合させる工程と、
   前記軸受インサートと前記アジャスタスリーブの相対的な回転を防ぐロックリングを前記軸受インサート及び前記アジャスタスリーブと係合させる工程と、
   を含むことを特徴とする方法。
2. 請求項１において、前記ロックリングを係合させる工程は、前記軸受インサートの内径部と前記ロックリングの外径部との間及び前記アジャスタスリーブの外径部と前記ロックリングの内径部との間に圧入することを含むことを特徴とする方法。
3. 請求項２において、前記圧入する工程は、前記ロックリングを前記アジャスタスリーブの軸に沿って直線的に移動させることを含むことを特徴とする方法。
4. 請求項３において、前記ロックリングの直線的な移動は、前記ロックリングを回転させずに行われることを特徴とする方法。
5. 請求項２において、前記圧入する工程は、前記ロックリングの一部を撓ませて保持力を発生させることを含むことを特徴とする方法。
6. 請求項１において、前記アジャスタスリーブを回転させながら前進させる工程は、前記アジャスタスリーブに形成された複数のスロットとの係合によって行うことを特徴とする方法。
7. 請求項１において、前記アジャスタスリーブを、所定の予荷重とギヤのバックラッシュが達成されるまで回転させることを特徴とする方法。
8. 請求項１において、
   前記差動軸受の予荷重を測定する工程と、前記差動アセンブリのギヤのバックラッシュを測定する工程と、
   前記軸受インサートと相対的に前記アジャスタスリーブを少なくとも前進または後退させて、所望の予荷重とバックラッシュの測定を達成する工程と、
   を含むことを特徴とする方法。
9. 請求項１において、前記軸受インサートを前記車軸ハウジングに固定する工程は、前記車軸ハウジングと前記軸受インサートとの間に圧入することによって前記軸受インサートを前記車軸ハウジングに固定することを含むことを特徴とする方法。
10. 請求項１において、前記軸受インサートを前記車軸ハウジングに固定する前に、前記アジャスタスリーブを前記軸受インサートに回転可能に固定することを特徴とする方法。
11. 車軸ハウジングと、
    前記車軸ハウジング内に差動軸受によって支持された差動アセンブリと、
    前記車軸ハウジングに取り付けられた軸受インサートと、
    前記軸受インサートに回転可能に固定され、前記差動軸受と係合して予荷重を前記差動軸受に与えるアジャスタスリーブと、
    前記軸受インサートと前記アジャスタスリーブとの間に位置するロックリングと、
    を含み、
    前記ロックリングは、前記軸受インサートと前記アジャスタスリーブの相対的な回転を防ぐことによって、前記差動軸受の所望の予荷重を維持することを特徴とする車軸アセンブリ。
12. 請求項１１において、前記アジャスタスリーブは、放射状に内部を延びる複数のスロットを有する環状壁を含むことを特徴とする車軸アセンブリ。
13. 請求項１２において、前記環状壁と前記複数のスロットは、前記複数のスロット間に位置する複数の突出壁部を形成していることを特徴とする車軸アセンブリ。
14. 請求項１３において、各突出壁部は壁放射状長さを有し、各スロットはスロット放射状長さを有し、前記壁放射状長さは前記スロット放射状長さよりも長いことを特徴とする車軸アセンブリ。
15. 請求項１４において、前記壁放射状長さと前記スロット放射状長さの比率は約３：１であることを特徴とする車軸アセンブリ。
16. 請求項１５において、前記複数のスロットは約３つのスロットを含み、前記複数の壁部は約３つの壁部を含むことを特徴とする車軸アセンブリ。
17. 請求項１１において、前記アジャスタスリーブは、前記軸受インサートに回転可能に固定され、前記軸受インサートを前記車軸ハウジングに固定する前に、後退位置に位置することを特徴とする車軸アセンブリ。
18. 請求項１１において、前記アジャスタスリーブは、前記後退位置から前記差動軸受と係合する前進位置まで移動することができることを特徴とする車軸アセンブリ。
19. 請求項１１において、前記軸受インサートは内径部の周囲に形成された内側セレーションを含み、前記アジャスタスリーブは外径部の周囲に形成された外側セレーションを含むことを特徴とする車軸アセンブリ。
20. 請求項１９において、前記ロックリングは前記内側セレーション及び前記外側セレーションと係合することを特徴とする車軸アセンブリ。
21. 請求項１１において、前記ロックリングは内径部及び外径部の周囲に形成された凸部を含み、前記凸部は、前記ロックリングを前進させて前記軸受インサートと係合させる時に撓むことを特徴とする車軸アセンブリ。
22. 請求項１１において、前記ロックリングは粉末金属を含むことを特徴とする車軸アセンブリ。
23. 請求項１１において、前記軸受インサートの外径部は、前記車軸ハウジングの開口部の内径部に圧入する環状壁を有することを特徴とする車軸アセンブリ。
24. 車軸アセンブリにおいて差動軸受の予荷重を維持するための方法であって、
    回転可能に固定されたアジャスタスリーブを有し、前記アジャスタスリーブとの間に環状ポケットを形成する軸受インサートを車軸ハウジングの第１の部分に固定する工程と、
    前記車軸ハウジング内において差動軸受によって差動アセンブリを支持する工程と、
    前記アジャスタスリーブを回転させながら前進させて前記差動軸受と係合させ、所望の予荷重を達成する工程と、
    ロックリングを前記環状ポケットで前記軸受インサート及び前記アジャスタスリーブに圧入するように前進させ、前記ロックリングが前記アジャスタスリーブの回転を防ぐことによって前記差動軸受を前記所望の予荷重で維持する工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
25. 請求項２４において、前記ロックリングを前進させる工程は、前記軸受インサートの内径部に形成されたセレーション面と前記アジャスタスリーブの外径部に形成されたセレーション面との間に前記ロックリングを圧入させることを含むことを特徴とする方法。

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