JP2006118401A - 内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒に排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法において、排気エミッションの悪化を抑制する。
【解決手段】 周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する還元触媒11の周囲雰囲気を還元雰囲気にするときに、該還元触媒11を担持した基材12に設けられた還元剤供給通路15を通して、該還元触媒11における基材12との接触面側に還元剤を供給する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、内燃機関から排出される排気を、触媒を用いて浄化する内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法に関する。
排気通路に設けられたNOx吸収剤を備えた内燃機関の排気浄化装置においては、NOx吸収剤内に排気の流れ方向に沿って複数の還元剤供給口を分散配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような内燃機関の排気浄化装置では、NOx吸収剤からNOxを放出すべきときには各還元剤供給口からNOx吸収剤内を流れる排気に還元剤が供給される。
特許第2891056号公報 特開2003−184545号公報 特開2000−145434号公報 特許第2586738号公報
周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒(以下、還元触媒と称する)に排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法においては、還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすべく該還元触媒に対して還元剤が供給される。しかしながら、還元剤の供給量が過度に増加すると、還元剤の一部が還元触媒において反応せずに大気中に放出される場合がある。このような場合、排気エミッションの悪化を招く虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、還元触媒に排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法において、排気エミッションの悪化を抑制することが可能な技術を提供することを課題とする。
第一の発明は、基材に担持された状態で内燃機関の排気通路に設けられた還元触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置において、還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気にするときに、該還元触媒が担持されている基材に形成された還元剤供給通路を通して、該還元触媒における基材との接触面側に還元剤を供給するものである。
より詳しくは、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、
基材に担持された状態で内燃機関の排気通路に設けられ、周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置であって、
前記基材に形成されており、前記基材における前記触媒との接触面に開口した開口部を有する還元剤供給通路と、
前記触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とするときに、前記還元剤供給通路を通して、前記触媒における前記基材との接触面側に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
をさらに備えたことを特徴とする。
ここで、還元雰囲気とは、還元触媒において酸化物の還元が行われる周囲雰囲気であって、還元触媒の種類に応じて異なるものである。
本発明においては、還元触媒が基材に担持されており、該基材に還元剤供給通路が形成
されている。還元剤供給通路は、基材における還元触媒との接触面に開口した開口部を有している。
そして、還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすべく該還元触媒に還元剤が供給される場合、還元剤供給通路を通して、該還元触媒における基材との接触面側に還元剤が供給される。つまり、還元触媒における排気との接触面とは反対側の面に還元剤が供給される。
本発明によれば、排気通路を流れる排気を介することなく、還元触媒に還元剤が直接供給されることになる。そのため、還元剤が排気中に拡散することが抑制され、還元触媒の近傍に還元剤をより集中的に供給することが出来る。従って、より少ない量の還元剤で還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすることが可能となる。その結果、排気エミッションの悪化を抑制することが出来る。また、還元剤を燃料とした場合は、燃費の悪化をも抑制することが出来る。
本発明においては、還元触媒を担持した基材が、内部を排気が流れる複数のセルを有しており、且つ、該セルの壁面に還元触媒が担持されている場合、セルとセルとの間の隔壁に還元剤供給通路を形成しても良い。
このような構成の場合、還元剤供給通路がセルの壁面に開口することになる。そして、還元剤供給通路を通して、触媒におけるセルの壁面との接触面側に還元剤が供給される。そのため、セル内を流れる排気中に還元剤が拡散することが抑制され、還元触媒の近傍に還元剤をより集中的に供給することが出来る。
本発明においては、還元触媒が担持される基材を多孔質体で形成し、多孔質体に形成された孔によって還元剤供給通路を形成しても良い。
この場合、還元剤が液体であって、且つ、多孔質体に形成された孔が十分に小さければ、毛細管現象によって還元剤を還元触媒に供給することが出来る。
本発明においては、還元触媒が、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であるときに排気中のNOxを保持(吸蔵、吸収、吸着)し、周囲雰囲気が低酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態であるときに保持しているNOxを還元し放出する特性を有する触媒であっても良い。
還元触媒をこのような触媒とした場合、還元雰囲気とは、低酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態のことである。
本発明においては、還元触媒が、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態であるときに排気中のNOxを還元する特性を有する触媒であっても良い。
還元触媒をこのような触媒とした場合、還元雰囲気とは、高酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態のことである。
本発明においては、還元触媒が、貴金属を有しており、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であるときに排気中のSOxを保持し、周囲雰囲気が低酸素濃度状態であるときに保持しているSOxを還元し放出する特性を有する触媒であっても良い。
還元触媒をこのような触媒とした場合、還元雰囲気とは、低酸素濃度状態のことである。
尚、本発明において、周囲雰囲気が高酸素濃度状態にあるときとは、周囲雰囲気の酸素濃度が規定酸素濃度より高いときのことであり、周囲雰囲気が低酸酸素濃度状態にあるときとは、周囲雰囲気の酸素濃度が規定酸素濃度以下のときのことである。ここでの規定酸素濃度は、還元触媒の種類や温度等に応じて異なるものである。
第二の発明に係る内燃機関の排気浄化方法は、
基材に担持されており、周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒に、排気通路を流れる排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化方法であって、
前記触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とするときに、前記排気通路を流れる排気を介さず前記基材側から前記触媒に還元剤を直接供給することを特徴とする。
ここで、還元雰囲気とは、前記と同様、還元触媒において酸化物の還元が行われる周囲雰囲気であって、還元触媒の種類に応じて異なるものである。
本発明においては、還元触媒が基材に担持されている。そして、還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすべく該還元触媒に還元剤を供給する場合、排気通路を流れる排気を介さず基材側から還元触媒に還元剤を直接供給する。
本発明によれば、排気通路を流れる排気を介することなく基材側から還元触媒に還元剤が直接供給されるため、還元剤が排気中に拡散することが抑制され、還元触媒の近傍に還元剤をより集中的に供給することが出来る。従って、より少ない量の還元剤で還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすることが可能となる。その結果、排気エミッションの悪化を抑制することが出来る。また、還元剤を燃料とした場合は、燃費の悪化をも抑制することが出来る。
第三の発明に係る内燃機関の排気浄化方法は、
基材に担持されており、周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒に、排気通路を流れる排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化方法であって、
前記触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とするときに、前記基材に形成された還元剤供給通路を通して、前記触媒における前記基材との接触面側に還元剤を供給することを特徴とする。
ここで、還元雰囲気とは、前記と同様、還元触媒において酸化物の還元が行われる周囲雰囲気であって、還元触媒の種類に応じて異なるものである。
本発明においては、還元触媒が基材に担持されおり、該基材には還元剤供給通路が形成されている。そして、還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすべく該還元触媒に還元剤を供給する場合、還元剤供給通路を通して、該還元触媒における基材との接触面側に還元剤を供給する。つまり、還元触媒における排気との接触面とは反対側の面に還元剤が供給される。
本発明によれば、排気通路を流れる排気を介することなく、還元触媒に還元剤が直接供給されることになる。そのため、還元剤が排気中に拡散することが抑制され、還元触媒の近傍に還元剤をより集中的に供給することが出来る。従って、より少ない量の還元剤で還元触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすることが可能となる。その結果、排気エミッションの悪化を抑制することが出来る。また、還元剤を燃料とした場合は、燃費の悪化をも抑制することが出来る。
本発明によれば、還元触媒に排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法において、排気エミッションの悪化を抑制することが出来る。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法を適用した具体的な実施の形態について図面に基づいて説明する。
<内燃機関の排気系の概略構成>
ここでは、本発明を車両駆動用のディーゼル機関に適用した場合を例に挙げて説明する。図1は、本実施例に係る内燃機関の排気系の概略構成を示す図である。
内燃機関1は車両駆動用のディーゼル機関である。この内燃機関1には、排気通路2が接続されている。排気通路2には、該排気通路2を流れる排気を浄化する触媒装置3が設けられている。また、触媒装置3より下流側の排気通路2には、該排気通路2を流れる排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ4が設けられている。
また、本実施例に係る内燃機関1の排気系には、触媒装置3に還元剤として燃料を供給するための還元剤供給装置5が設置されている。この還元剤供給装置5は、一端が触媒装置3に接続され他端が燃料タンク9に接続された還元剤通路6を備えている。また、還元剤通路6には、還元剤供給制御弁7およびポンプ8が設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1の排気系には、内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU)10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。ECU10は空燃比センサ4等の各種センサと電気的に接続されている。これらの出力信号がECU10に入力される。また、還元剤供給制御弁7およびポンプ8がECU10と電気的に接続されており、これらがECU10によって制御される。
ECU10によってポンプ8が稼動されると、還元剤通路6において燃料が燃料タンク9側から触媒装置3側に圧送される。さらに、ECU10によって還元剤供給制御弁7が開弁されると、還元剤通路6から触媒装置3に燃料が供給される。
<触媒装置の概略構成>
次に、本実施例に係る触媒装置3の概略構成について図2から5に基づいて説明する。図2は、触媒装置3において排気が流入する側から触媒装置3を見た場合の立面図である。図3は、触媒装置3の斜視図である。図4は、図3における一点鎖線Lを含む面で触媒装置3を切断した場合の断面図である。図5は、図3における二点鎖線Mを含む面で触媒装置3を切断した場合の断面の拡大図である。
本実施例に係る触媒装置3は、貴金属を有しており、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であるときに排気中のNOxを保持し、周囲雰囲気が低酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態であるときに保持しているNOxを還元し放出する特性を有する、所謂、吸蔵還元型NOx触媒11(以下、単に、NOx触媒11と称する)と基材12とで構成されている。
基材12は直方体形状となっている。図2に示すように、該基材12には複数のセル14が形成されている。セル14は、基材12における排気が流入する面12a(以下、排
気流入面12aと称する)から該排気流入面12aとは反対側の面に貫通している貫通孔であって、その内部を排気が流通する。また、複数のセル14は、図2における横方向に並ぶように形成されており、セル14とセル14との間は隔壁13によって仕切られている。そして、NOx触媒11が各セル14の壁面に担持されている。
また、図2における基材12の下面12bに還元剤通路6が接続されている。以下、基材12における還元剤通路6が接続される面12bを還元剤流入面12bと称する。
そして、図3に示すように、還元剤流入面12bには、基材12に形成された還元剤供給通路15の開口部15aが形成されている。以下、この開口部15aを還元剤流入口15aと称する。
図3において、矢印Aは、排気の流れ方向を表しており、矢印Bは、燃料の流れを表している。つまり、還元剤通路6を通った燃料が還元剤流入口15aから還元剤供給通路15内に流入する。
ここで、還元剤供給通路15の構成について説明する。図4に示すように、基材12において、還元剤供給通路15は、各セル14の間の隔壁13に形成されている。
また、各還元剤供給通路15には、図5に示すように、それぞれの還元剤供給通路15と隣り合ったセル14の壁面に端部が開口している分岐通路15bが形成されている。分岐通路15bは、各還元剤供給通路15において、セル14内の排気流れ方向に並ぶように複数形成されている。尚、還元剤供給通路15は、基材12における還元剤流入面12b以外の外壁面には開口していない。
図5において、矢印Aは、前記と同様、排気の流れ方向を表しており、矢印Cは、還元剤供給通路15内での燃料の流れ方向を表している。つまり、還元剤供給通路15を流れる燃料が分岐通路15bを通って、セル14の壁面に担持されたNOx触媒11に供給される。
このような構成によれば、NOx触媒11におけるセル14の壁面側、即ち、基材12との接触面側に、還元剤供給通路15を通して燃料が供給されることになる。
<NOx還元制御>
次に、本実施例に係る、NOx触媒11に吸蔵されたNOxを還元し放出させるNOx還元制御について説明する。
NOx触媒11に吸蔵されたNOxを還元し放出させる場合、NOx触媒11の周囲雰囲気を還元雰囲気とする必要がある。ここで、還元雰囲気とは、低酸素濃度状態、即ち、酸素濃度が規定酸素濃度以下の状態であって、且つ、還元剤が存在する状態のことである。尚、ここでの規定酸素濃度は、予め実験等によって定められた値であり、本実施例では、排気の空燃比が理論空燃比のときの酸素濃度とする。
そこで、本実施例に係るNOx還元制御においては、NOx触媒11の周囲雰囲気の空燃比を理論空燃比以下とすべく、還元剤供給装置5によって触媒装置3に燃料が供給される。そして、触媒装置3に供給された燃料が、還元剤供給通路15を通ってNOx触媒11に供給される。
NOx触媒11の周囲雰囲気の空燃比が理論空燃比以下となった場合、該周囲雰囲気が、低酸素濃度状態、且つ、還元剤が存在する状態となり、NOx触媒11に吸蔵されたN
Oxが還元・放出される。
<NOx還元制御ルーチン>
ここで、本実施例に係るNOx還元制御の制御ルーチンについて図6に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、内燃機関1の運転中、クランクシャフトが規定角度回転する毎に実行されるルーチンである。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS101において、NOx触媒11に吸蔵されたNOxの量(以下、単にNOx吸蔵量と称する)が規定NOx吸蔵量以上であるか否かを判別する。NOx吸蔵量を推定する方法としては、内燃機関1での燃料噴射量の積算値から推定する方法を例示することが出来る。また、規定NOx吸蔵量は、NOx触媒11の排気浄化能力が過剰に低下したと判断出来るNOx吸蔵量以下の値であって、実験等によって予め定められた値である。S101において、肯定判定された場合、ECU10はS102に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S102において、ECU10は、ポンプ8を稼動させると共に還元剤供給制御弁7を開弁することでNOx触媒11に燃料を供給し、それによって、NOx還元制御を実行する。
次に、ECU10は、S103に進み、空燃比センサ4によって検出される、触媒装置3より下流側の排気通路2を流れる排気の空燃比(以下、下流側排気A/Fと称する)に基づいて、NOx触媒11近傍の周囲雰囲気の空燃比(以下、触媒周囲A/Fと称する)を推定する。ここでは、下流側排気A/Fと触媒周囲A/Fとの関係を予め実験的に求め、これらの関係をマップとしてECU10に記憶させておいても良い。
次に、ECU10は、S104に進み、触媒周囲A/Fが理論空燃比以下であるか否かを判別する。このS104において、肯定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了し、否定判定された場合、ECU10はS105に進む。
S105において、ECU10は、ポンプ8による燃料の圧送圧力を増加させる、もしくは、還元剤供給制御弁7の開度を大きくすることによって、NOx触媒11への燃料供給量を増量補正し、S104に戻る。
本実施例によれば、NOx還元制御において、NOx触媒11におけるセル14の壁面側、即ち、NOx触媒11における排気との接触面とは反対側の面に、還元剤として燃料が供給される。そのため、排気通路2を流れる排気を介することなくNOx触媒11に還元剤が直接供給されることになり、排気通路2を流れる排気中に燃料が拡散することが抑制される。また、セル14内を流れる排気中に燃料が拡散することも抑制される。そして、NOx触媒11の近傍に還元剤をより集中的に供給することが出来る。従って、より少ない量の燃料でNOx触媒11の周囲雰囲気の空燃比を理論空燃比以下とすることが可能となる。その結果、排気エミッションの悪化を抑制することが出来る。また、燃費の悪化をも抑制することが出来る。
尚、本実施例では、NOx触媒11に吸蔵されたNOxを還元する場合について説明したが、本実施例によれば、NOx触媒11に吸蔵されたSOxを還元し放出させる場合においても、同様の効果を得ることが出来る。
また、本実施例においては、燃料を還元剤として用いたが、還元剤は燃料に限られるものではない。また、還元剤は液体または気体であるのが好ましい。例えば、HCやCO、Hを還元剤として用いても良い。還元剤を燃料以外のものとした場合であっても、エミ
ッションの悪化を抑制することが出来るという効果を得ることが出来る。
また、本実施例に係るNOx触媒11を、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態であるときに排気中のNOxを還元する特性を有する、所謂、選択還元型NOx触媒に置換えても良い。
この場合、還元雰囲気は、高酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態である。本実施例によれば、選択還元型NOx触媒の近傍に燃料をより集中的に供給することが出来るため、排気中のNOxを還元する場合に、より少ない量の燃料で選択還元型NOx触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすることが可能となる。その結果、排気エミッションや燃費の悪化を抑制することが出来る。
ただし、NOx触媒11を、還元剤として尿素(CO(NH)を用いる選択還元型NOx触媒とした場合、該触媒は、燃料やHC等を還元剤として用いる選択還元型NOx触媒と比較してNOxに対する選択性が非常に高い。そのため、高酸素濃度の排気中に尿素(CO(NH)が拡散された状態で存在している場合であっても、排気中のNOxをより効率的に還元することが出来る。従って、このような場合は、本実施例を適用しても上記効果が低い可能性がある。
また、本実施例に係るNOx触媒11を、貴金属を有しており、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であるときに排気中のSOxを吸収し、周囲雰囲気が低酸素濃度状態であるときに吸収されているSOxを還元し放出する特性を有する触媒に置換えても良い。このような触媒としては、貴金属とSOx吸収剤とを有する触媒(以下、Sトラップ触媒と称する)を例示出来る。
この場合、還元雰囲気は低酸素濃度状態である。本実施例によれば、Sトラップ触媒の近傍に燃料をより集中的に供給することが出来るため、より少ない量の燃料でSトラップ触媒の周囲雰囲気を低酸素濃度状態とすることが出来る。そのため、Sトラップ触媒に吸収されているSOxを還元し放出する場合に、より少ない量の燃料でSトラップ触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とすることが可能となる。その結果、排気エミッションや燃費の悪化を抑制することが出来る。
本実施例においては、基材12を多孔質体によって形成してもよい。図7は、基材12を多孔質体によって形成した場合において、図3における二点鎖線Mを含む面で触媒装置3を切断した場合の断面の拡大図である。図7に示すように、基材12を多孔質体によって形成した場合、還元剤供給通路15における分岐通路15b(図5参照)を設けずに、還元剤供給通路15から、多孔質体に形成された孔を通してNOx触媒11におけるセル14の壁面側に燃料を供給するようにしても良い。
また、基材12を多孔質体によって形成した場合、図3から図5、または、図7に示すような還元剤供給通路15を基材12に設けずに、還元剤通路6から供給された燃料を、多孔質体に形成された孔を通してNOx触媒11におけるセル14の壁面側に供給するようにしても良い。
基材12が多孔質体によって形成される場合、図8に示すように、基材12における、還元剤通路6が接続される部分以外の外壁面が、シール材16によって覆われる構成とする。このシール材16によって、基材12の外壁面からの燃料の排出が抑制される。尚、図8は、基材12を多孔質体によって形成した場合であって、基材12の外壁面をシール材16で覆った場合の触媒装置3の断面図である。
本発明の実施例に係る内燃機関の排気系の概略構成を示す図。 本発明の実施例に係る触媒装置を排気が流入する側から見た場合の立面図。 本発明の実施例に係る触媒装置の斜視図。 本発明の実施例に係る触媒装置を、図3における一点鎖線Lを含む面で切断した場合の断面図。 本発明の実施例に係る触媒装置を、図3における二点鎖線Mを含む面で切断した場合の断面の拡大図。 本発明の実施例に係るNOx還元制御の制御ルーチンを示すフローチャート。 本発明の実施例に係る触媒装置の基材を多孔質体によって形成した場合において、触媒装置を、図3における二点鎖線Mを含む面で切断した場合の断面の拡大図。 本発明の実施例に係る触媒装置の基材を多孔質体によって形成した場合であって、基材の外壁面をシール材で覆った場合の触媒装置の断面図。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・排気通路
3・・・触媒装置
4・・・空燃比センサ
5・・・還元剤供給装置
6・・・還元剤通路
7・・・還元剤供給制御弁
8・・・ポンプ
9・・・燃料タンク
10・・ECU
11・・吸蔵還元型NOx触媒
12・・基材
12a・・排気流入面
12b・・還元剤流入面
13・・隔壁
14・・セル
15・・還元剤供給通路
15a・・還元剤流入口
15b・・分岐通路
16・・シール材

Claims (8)

  1. 基材に担持された状態で内燃機関の排気通路に設けられ、周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒を備えた内燃機関の排気浄化装置において、
    前記基材に形成されており、前記基材における前記触媒との接触面に開口した開口部を有する還元剤供給通路と、
    前記触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とするときに、前記還元剤供給通路を通して、前記触媒における前記基材との接触面側に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記基材が、内部を排気が流れる複数のセルを有し、
    前記触媒が前記セルの壁面に担持されており、
    前記還元剤供給通路が前記セルと前記セルとの間の隔壁に形成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記基材が多孔質体によって形成されており、
    前記還元剤供給通路が、多孔質体に形成された孔によって形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記触媒が、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であるときに排気中のNOxを保持し、周囲雰囲気が低酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態であるときに保持しているNOxを還元し放出する特性を有する触媒であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記触媒が、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であり且つ還元剤が存在する状態であるときに排気中のNOxを還元する特性を有する触媒であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記触媒が、貴金属を有しており、周囲雰囲気が高酸素濃度状態であるときに排気中のSOxを保持し、周囲雰囲気が低酸素濃度状態であるときに保持しているSOxを還元し放出する特性を有する触媒であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 基材に担持されており、周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒に、排気通路を流れる排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化方法において、
    前記触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とするときに、前記排気通路を流れる排気を介さず前記基材側から前記触媒に還元剤を直接供給することを特徴とする内燃機関の排気浄化方法。
  8. 基材に担持されており、周囲雰囲気が還元雰囲気のときに酸化物を還元する特性を有する触媒に、排気通路を流れる排気を接触させることで該排気を浄化する内燃機関の排気浄化方法において、
    前記触媒の周囲雰囲気を還元雰囲気とするときに、前記基材に形成された還元剤供給通路を通して、前記触媒における前記基材との接触面側に還元剤を供給することを特徴とする内燃機関の排気浄化方法。
JP2004305673A 2004-10-20 2004-10-20 内燃機関の排気浄化装置および排気浄化方法 Pending JP2006118401A (ja)

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