JP2006103462A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、通信トラフィックの混雑化を招くことなく効率的にデータベース内のコーナ情報を利用でき、また、当該コーナ情報に基づいて少ない処理負担で車両制御を行うことができる車両制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明による車両制御装置は、コーナの曲率半径を含むコーナ情報を複数のコーナに関して保有するデータベース22と、車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段20と、前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段10とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明による車両制御装置は、コーナの曲率半径を含むコーナ情報を複数のコーナに関して保有するデータベース22と、車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段20と、前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段10とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、コーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御装置に関する。
従来から、ナビゲーション装置の地図データに含まれる点データから自車経路上の各点を結ぶリンクを形成し、隣り合うリンク間のなす角(リンク屈折角)の総和に基づいて自車経路内のカーブを検出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、車両が適切な車速でコーナを通過できるようにドライバーに対する警報や自動減速制御を行う車両制御装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この車両制御装置では、複数の座標点の集合よりなる地図情報に基づいて道路形状を判定し、判定した道路形状に基づいて車両を制御している。
特開平11−232599号公報
特開平8−147598号公報
しかしながら、上述の従来技術のように、無数の点情報の集合としてコーナ情報を管理する構成では、1つのコーナを評価するだけでも相当な量のデータを処理しなければならないため、CPUの処理負担が高くなってしまう問題点がある。また、かかるコーナ情報を保有するデータベースとCPU間の通信路において通信トラフィックの混雑が生じやすくなるという問題点もある。
そこで、本発明は、通信トラフィックの混雑化を招くことなく効率的にデータベース内のコーナ情報を利用でき、また、当該コーナ情報に基づいて少ない処理負担で車両制御を行うことができる車両制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、コーナの曲率半径を含むコーナ情報を複数のコーナに関して保有するデータベースと、
車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段と、
前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段とを備えることを特徴とする、車両制御装置が提供される。
車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段と、
前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段とを備えることを特徴とする、車両制御装置が提供される。
本局面による車両制御装置は、車速を検出する手段を更に備え、
前記情報選別供給手段は、車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナの曲率半径と車速とに基づいて、該コーナにおいて車両に発生するだろう横加速度を予測し、該予測横加速度が所定値を超える場合に、前記車両制御手段へのコーナ情報の供給を行うものであってよい。
前記情報選別供給手段は、車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナの曲率半径と車速とに基づいて、該コーナにおいて車両に発生するだろう横加速度を予測し、該予測横加速度が所定値を超える場合に、前記車両制御手段へのコーナ情報の供給を行うものであってよい。
また、本発明のその他の一局面によれば、コーナの全長を含むコーナ情報を複数のコーナに関して保有するデータベースと、
車速を検出する手段と、
車両の進行方向前方にあるコーナを通過するのに要する時間を、前記コーナ情報と車速とに基づいて予測し、該時間が所定値を超える場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段と、
前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段とを備えることを特徴とする、車両制御装置が提供される。
車速を検出する手段と、
車両の進行方向前方にあるコーナを通過するのに要する時間を、前記コーナ情報と車速とに基づいて予測し、該時間が所定値を超える場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段と、
前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段とを備えることを特徴とする、車両制御装置が提供される。
本発明によれば、通信トラフィックの混雑化を招くことなく効率的にデータベース内のコーナ情報を利用でき、また、当該コーナ情報に基づいて少ない処理負担で車両制御を行うことができる車両制御装置を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明による車両制御装置の一実施例を示すシステム構成図である。本実施例の車両制御装置は、統合マネージャ10を備える。統合マネージャ10は、通常的なECU(電子制御ユニット)と同様、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。
統合マネージャ10は、以下で詳説する如く、地図データベース20内に格納されているコーナ情報(後述する)に基づいて、車両進行方向前方に迫るコーナを把握し、当該コーナを安全に通過できるように、必要に応じて各種制御対象デバイスに制御指示を出して車両を制御する制御装置である。
上記の制御対象デバイスは、ブレーキ、エンジンやトランスミッションのような車両の運動を制御する装置のみならず、ディスプレイやオーディオのような警報装置として機能できる装置を含む。従って、統合マネージャ10からこれらの制御対象デバイスに送信される制御指示には、運動制御装置に対する加減速指示や、警報装置に対する加減速を促す警報出力指示が含まれる。
統合マネージャ10には、CAN(controller area network)などの適切なバスを介して、上記の制御デバイスの他、車両内の各種の電子部品(車速センサのような各種センサや各種ECU)が接続される。特に、本実施例の統合マネージャ10には、ナビゲーション装置の主要機能を実現するナビゲーションECU20が接続される。ナビゲーションECU20は、マイクロコンピュータで構成され、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えている。
ナビゲーションECU20には、DVD、CD−ROM等の記録媒体上に地図データを保有する地図データベース22や、地図表示や経路案内表示を映像により出力する液晶ディスプレイ等の表示装置24、ユーザインターフェースとなるタッチパネル等の操作入力部26等が接続されている。
ナビゲーションECU20には、自車位置検出手段28を備えている。自車位置検出手段28は、GPS(Global Positioning System)受信機、ビーコン受信機及びFM多重受信機や、車速センサやジャイロセンサ等の各種センサを含む。自車位置検出手段28は、GPS受信機によりGPSアンテナを介してGPS衛星が出力するGPS信号を受信する。自車位置検出手段28は、GPS信号を所定形式の信号に変換してナビゲーションECU20に供給する。ナビゲーションECU20は、GPS信号や各種センサから供給された信号に基づいて、現在の車両位置及び車両方位を演算する。
地図データベース22には、地図データが格納されている。地図データには、通常的なものと同様、交差点・高速道路の合流点/分岐点に各々対応する各ノードの座標情報、隣接するノードを接続するリンク情報、各リンクに対応する道路の幅員情報、各リンクに対応する国道・県道・高速道路等の道路種別、各リンクの通行規制情報及び各リンク間の通行規制情報等が含まれている。
本実施例の地図データベース22には、更に、コーナ情報が含まれている。
図2は、典型的なコーナを示す説明図である。コーナは、図2に示すように、クロソイド曲線の形状を有する入口側のクロソイド区間、一定曲率区間、及び、クロソイド曲線の形状を有する出口側のクロソイド区間からなる。尚、図2に示す入口側及び出口側のクロソイド区間には直線区間Xsが接続されている。
コーナ情報は、クロソイド区間の開始点KA1及び終了点KA2、一定曲率区間の開始点KE1及び終了点KE2、一定曲率区間の曲率半径R[m]、カントα[%]、旋回角度θ[rad]、クロソイド区間の区間長Xc[m]及び一定曲率区間の区間長Xf[m]若しくはその類を含む。このようなコーナ情報は、複数のコーナに対してコーナ毎に生成され、地図データベース22に格納されている。
ここで、一般的なナビゲーション装置の地図データには、これらのコーナ情報は含まれていない。典型的には、コーナは点情報の集合として管理されている。かかる地図データに対しては、これらの点情報から上記のコーナ情報(曲率半径Rや区間長Xc,Xfなど)が予め算出・生成され、これらがコーナ情報として地図データベース22に格納されてもよい。
或いは、コーナ情報は、一般的なナビゲーション装置の地図データに代えて若しくはそれに加えて、詳細な実測データを用いて導出されたものであってもよく、若しくは、当該コーナを実走行した際に得られる横加速度データ(センサ出力)に基づいて逆算的に導出されたものであってもよい。尚、地図データベース22内にこれらのコーナ情報を事後的に追記・更新する構成の場合には、地図データベース22はハードディスクのような書き込み可能な記録媒体により構成されてよい。
図3は、進行方向前方にコーナが存在する際におけるナビゲーションECU20及び統合マネージャ10の処理について、第1実施例を示すフローチャートである。
先ず、ステップ100として、ナビゲーションECU20は、車両の現在位置と地図データに基づいて進行方向前方のコーナを検出する。
続くステップ110として、ナビゲーションECU20は、当該検出したコーナに係るコーナ情報を地図データベース22内から検索して取り出す。
続くステップ120として、ナビゲーションECU20は、当該取得したコーナ情報を統合マネージャ10に送信すべきか否かを判断する。この際、ナビゲーションECU20は、図4に示すように、旋回角度θが大きいが曲率半径が大きいコーナ(図4中に領域T1で指示)、及び、曲率半径が小さいが旋回角度θが小さいコーナ(図4中に領域T2で指示)を非制御対象コーナと判断する。
これは、前者のようなコーナでは、安全にコーナを通過するために許容可能なコーナ進入速度が著しく高く、制御対象デバイスによる車両制御及び警報が不要であるためである。また、後者のようなコーナでは、コーナ長が短く、制御対象デバイスによる車両制御及び警報が不要であるためである。
本ステップ120において、進行方向前方のコーナが非制御対象コーナである場合、ナビゲーションECU20は、地図データベース22内のコーナ情報を統合マネージャ10に供給することなく、本処理ルーチンを終了する。一方、進行方向前方のコーナが制御対象コーナである場合、ナビゲーションECU20は、地図データベース22内のコーナ情報を統合マネージャ10に供給する(ステップ130)。
このようにナビゲーションECU20は、進行方向前方にコーナを検出する毎にコーナ情報を制御対象デバイスに送るのではなく、車両制御が行われる可能性の高いコーナを検出した場合にのみ、コーナ情報を制御対象デバイスに送るように構成されている。従って、本実施例によれば、進行方向前方にコーナを検出する毎にコーナ情報を制御対象デバイスに送る構成に比して、統合マネージャ10とナビゲーションECU20の間の通信トラフィクを低減できると共に、統合マネージャ10のCPUの処理負担を低減することができる。
このようにしてナビゲーションECU20からコーナ情報が供給されると、ステップ200以降において、統合マネージャ10が、当該コーナ情報に基づく車両制御を実行することになる。
先ず、ステップ200として、統合マネージャ10は、コーナ情報及び車速情報に基づいて、当該進行方向前方のコーナに対するコーナ進入速度VINを予測する。コーナ進入速度VINは、クロソイド区間の開始点KA1から一定曲率区間の開始点KE1まで間の所定地点(例えば、一定曲率区間の開始点KE1手前βm先の地点)における車速である。この所定地点(βの値)は、標準設定されているものであってよく、或いは、ユーザにより選択設定されるものであってもよい。
本ステップ200において、コーナ進入速度VINは、単純に現時点の車速が維持されると想定してもよく、若しくは、車速の履歴(加速度など)に基づいて予測できる加減速態様を反映して導出されてもよい。
続くステップ210として、統合マネージャ10は、コーナ進入速度VINと曲率半径Rを用いて、Gy=VIN 2/Rに従って、コーナ走行時に発生するだろうと予測される横加速度Gyを求める。
続くステップ220として、統合マネージャ10は、予測した横加速度Gyが所定限度値を超えるか否かを判断する。予測横加速度Gyが所定限度値を超える場合、統合マネージャ10は、制御対象デバイスに車両制御及び/又は警報出力を実行するように指令を与える(ステップ230)。この際、統合マネージャ10は、例えば、予測した横加速度Gyと所定の目標横加速度との比較結果に基づいて目標減速度[m/s2]を決定し、これをブレーキECUに対して送信してよい。この場合、ブレーキECUは、目標減速度に応じたブレーキ圧を発生するようにブレーキアクチュエータを制御する(減速制御)。
本ステップ200〜230の処理は、車両がコーナ進入地点(例えば一定曲率区間の開始点KE1手前βm先の地点)に到達するまで所定周期毎に繰り返し実行されてよい。この場合、警告などに応答した運転者の運転動作や上述の介入減速制御により生じうる車両の走行状態の変化を反映させつつ、車両制御を行うことができる。
図5は、進行方向前方にコーナが存在する際におけるナビゲーションECU20及び統合マネージャ10の処理について、第2実施例を示すフローチャートである。
先ず、ステップ300として、ナビゲーションECU20は、車両の現在位置と地図データに基づいて進行方向前方のコーナを検出する。
続くステップ310として、ナビゲーションECU20は、当該検出したコーナに係るコーナ情報を地図データベース22内から検索して取り出す。
続くステップ320として、ナビゲーションECU20は、現時点の車速と、コーナ情報とに基づいて、当該進行方向前方のコーナに対するコーナ進入速度VINを予測する。コーナ進入速度VINは、クロソイド区間の開始点KA1から一定曲率区間の開始点KE1までの所定地点(例えば、一定曲率区間の開始点KE1手前βm先の地点)における車速として、算出されてよい。この所定地点(βの値)は、標準設定されているものであってよく、或いは、ユーザにより選択設定されるものであってもよい。
続くステップ330として、ナビゲーションECU20は、コーナ進入速度VINと曲率半径Rを用いて、Gy=VIN 2/Rに従って、コーナ走行時に発生するだろう横加速度Gyを予測し、予測した横加速度Gyが所定限度値を超えるか否かを判断する。
本ステップ330において、予測横加速度Gyが所定限度値を超えない場合、ナビゲーションECU20は、地図データベース22内のコーナ情報を統合マネージャ10に供給することなく、本処理ルーチンを終了する。一方、予測横加速度Gyが所定限度値を超えた場合、ナビゲーションECU20は、地図データベース22内のコーナ情報を統合マネージャ10に供給する(ステップ340)。
このようにナビゲーションECU20は、進行方向前方にコーナを検出する毎にコーナ情報を制御対象デバイスに送るのではなく、車両制御が行われる可能性の高いコーナを検出した場合にのみ、コーナ情報を制御対象デバイスに送るように構成されている。従って、本実施例によれば、進行方向前方にコーナを検出する毎にコーナ情報を制御対象デバイスに送る構成に比して、統合マネージャ10とナビゲーションECU20の間の通信トラフィクを低減できると共に、統合マネージャ10のCPUの処理負担を低減することができる。
このようにしてナビゲーションECU20からコーナ情報が供給されると、ステップ400以降において、統合マネージャ10が、当該コーナ情報に基づく車両制御を実行することになる。
先ず、ステップ400として、統合マネージャ10は、コーナ情報及び車速情報に基づいて、当該進行方向前方のコーナに対するコーナ進入速度VINを予測する。コーナ進入速度VINは、クロソイド区間の開始点KA1から一定曲率区間の開始点KE1まで間の所定地点(例えば、一定曲率区間の開始点KE1手前βm先の地点)における車速である。この所定地点(βの値)は、標準設定されているものであってよく、或いは、ユーザにより選択設定されるものであってもよい。
本ステップ400において、コーナ進入速度VINは、単純に現時点の車速が維持される想定してもよく、若しくは、車速の履歴(加速度など)に基づいて予測できる加減速態様を反映して導出されてもよい。
続くステップ410として、統合マネージャ10は、コーナ進入速度VINと曲率半径Rを用いて、Gy=VIN 2/Rに従って、コーナ走行時に発生するだろうと予測される横加速度Gyを求める。
続くステップ420として、統合マネージャ10は、予測した横加速度Gyに基づいて、制御対象デバイスに車両制御及び/又は警報出力を実行するように指令を与える。この際、統合マネージャ10は、例えば、予測した横加速度Gyと所定の目標横加速度との比較結果に基づいて目標減速度[m/s2]を決定し、これをブレーキECUに対して送信してよい。この場合、ブレーキECUは、目標減速度に応じたブレーキ圧を発生するようにブレーキアクチュエータを制御する。
本ステップ400〜420の処理は、車両がコーナ進入地点(例えば一定曲率区間の開始点KE1手前βm先の地点)に到達するまで所定周期毎に繰り返し実行されてよい。また、コーナ検出後初めて実行される初回の処理、即ちコーナ検出後初めて実行される処理においては、上記ステップ400及び410の処理が省略され、ナビゲーションECU20が上述の如く予測した横加速度Gy(上記ステップ320で導出した横加速度Gy)が上記ステップ420において代替的に用いられてもよい。
図6は、進行方向前方にコーナが存在する際におけるナビゲーションECU20及び統合マネージャ10の処理について、第3実施例を示すフローチャートである。
先ず、ステップ500として、ナビゲーションECU20は、車両の現在位置と地図データに基づいて進行方向前方のコーナを検出する。
続くステップ510として、ナビゲーションECU20は、当該検出したコーナに係るコーナ情報を地図データベース22内から検索して取り出す。
続くステップ520として、ナビゲーションECU20は、現時点の車速と、コーナ情報とに基づいて、当該進行方向前方のコーナに対するコーナ通過時間Tcを予測する。コーナ通過時間Tcは、入口側のクロソイド区間の開始点KA1から一定曲率区間の開始点KE1まで間の所定開始地点(例えば、一定曲率区間の開始点KE1手前β1m先の地点)から、一定曲率区間の終了点KE2から出口側のクロソイド区間の終了点KA2まで間の所定終了地点(例えば、一定曲率区間の終了点KE2後β2m先の地点)まで、の通過時間として算出されてよい。これらの所定地点(β1、β2の値)は、標準設定されているものであってよく、或いは、ユーザにより選択設定されるものであってもよい。
本ステップ520において、最も簡易的な例としてβ1=0、β2=0の場合、コーナ通過時間Tcは、車速V、曲率半径R、旋回角度θとして、Tc=R・θ/Vで導出されてよい。この際、コーナ通過時間Tcは、単純に現時点の車速Vが維持されるとしてもよく、若しくは、車速の履歴(加速度など)に基づいて予測できる加減速態様を反映して導出されてもよい。
続くステップ530として、ナビゲーションECU20は、予測したコーナ通過時間Tcが所定下限値を下回るか否かを判断する。本ステップ530において、予測コーナ通過時間Tcが所定下限値を下回る場合、車両制御が不要なコーナであるとして、ナビゲーションECU20は、地図データベース22内のコーナ情報を統合マネージャ10に供給することなく、本処理ルーチンを終了する。一方、予測コーナ通過時間Tcが所定下限値を下回らない場合、ナビゲーションECU20は、車両制御が必要なコーナであるとして、地図データベース22内のコーナ情報を統合マネージャ10に供給する(ステップ540)。
このようにナビゲーションECU20は、進行方向前方にコーナを検出する毎にコーナ情報を制御対象デバイスに送るのではなく、車両制御が行われる可能性の高いコーナを検出した場合にのみ、コーナ情報を制御対象デバイスに送るように構成されている。従って、本実施例によれば、進行方向前方にコーナを検出する毎にコーナ情報を制御対象デバイスに送る構成に比して、統合マネージャ10とナビゲーションECU20の間の通信トラフィクを低減できると共に、統合マネージャ10のCPUの処理負担を低減することができる。
このようにしてナビゲーションECU20からコーナ情報が供給されると、ステップ600以降において、統合マネージャ10が、当該コーナ情報に基づく車両制御を実行することになる。
先ず、ステップ600として、統合マネージャ10は、コーナ情報及び車速情報に基づいて、当該進行方向前方のコーナに対するコーナ進入速度VINを予測する。コーナ進入速度VINは、クロソイド区間の開始点KA1から一定曲率区間の開始点KE1まで間の所定地点(例えば、一定曲率区間の開始点KE1手前βm先の地点)における車速である。この所定地点(βの値)は、標準設定されているものであってよく、或いは、ユーザにより選択設定されるものであってもよい。
本ステップ600において、コーナ進入速度VINは、単純に現時点の車速が維持される想定してもよく、若しくは、車速の履歴(加速度など)に基づいて予測できる加減速態様を反映して導出されてもよい。
続くステップ610として、統合マネージャ10は、コーナ進入速度VINと曲率半径Rを用いて、Gy=VIN 2/Rに従って、コーナ走行時に発生するだろうと予測される横加速度Gyを求める。
続くステップ620として、統合マネージャ10は、予測した横加速度Gyが所定限度値を超えるか否かを判断する。予測横加速度Gyが所定限度値を超える場合、統合マネージャ10は、制御対象デバイスに車両制御及び/又は警報出力を実行するように指令を与える(ステップ630)。この際、統合マネージャ10は、例えば、予測した横加速度Gyと所定の目標横加速度との比較結果に基づいて目標減速度[m/s2]を決定し、これをブレーキECUに対して送信してよい。この場合、ブレーキECUは、目標減速度に応じたブレーキ圧を発生するようにブレーキアクチュエータを制御する。
本ステップ600〜630の処理は、車両がコーナ進入地点(例えば一定曲率区間の開始点KE1手前βm先の地点)に到達するまで所定周期毎に繰り返し実行されてよい。
尚、この第3実施例は、上述の第2実施例と組み合せることも可能である。この場合、更に限定した条件を満たさない限り統合マネージャ10にコーナ情報が送られないこととなり、通信トラフィックとCPUの処理負担が一層低減される。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例において、地図データベース22内のコーナ情報は、必ずしもナビゲーションECU20を介して統合マネージャ10に送信される必要は無く、統合マネージャ10が地図データベース22に直接アクセスできる構成であってもよい。この場合、ナビゲーションECU20は、上述の実施例におけるコーナ情報を統合マネージャ10に供給する条件と同一の条件が満たされた場合に、統合マネージャ10に対して特定のコーナ情報を地図データベース22に取りに行くように指示すればよい。
また、上述の実施例において、上述のナビゲーションECU20の情報選別供給機能は、地図データベース22に対するデータの出し入れを直接管理するデータベース管理デバイスに付与されてもよい。かかる構成は、特に地図データベース22がナビゲーションECU20の管理下に無い場合に採用されうる。
また、上述の実施例では、Gy=VIN 2/Rで導出されているが、カントαが考慮されてもよい(例えば、Gy=VIN 2/R+α/100)。
10 統合マネージャ
20 ナビゲーションECU
22 地図データベース
24 表示装置
26 操作入力部
28 自車位置検出手段
20 ナビゲーションECU
22 地図データベース
24 表示装置
26 操作入力部
28 自車位置検出手段
Claims (3)
- コーナの曲率半径を含むコーナ情報を複数のコーナに関して保有するデータベースと、
車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段と、
前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段とを備えることを特徴とする、車両制御装置。 - 車速を検出する手段を更に備え、
前記情報選別供給手段は、車両の進行方向前方にあるコーナの曲率半径が所定値以下の場合に、該コーナの曲率半径と車速とに基づいて、該コーナにおいて車両に発生するだろう横加速度を予測し、該予測横加速度が所定値を超える場合に、前記車両制御手段へのコーナ情報の供給を行う、請求項1に記載の車両制御装置。 - コーナの全長を含むコーナ情報を複数のコーナに関して保有するデータベースと、
車速を検出する手段と、
車両の進行方向前方にあるコーナを通過するのに要する時間を、前記コーナ情報と車速とに基づいて予測し、該時間が所定値を超える場合に、該コーナに係る前記コーナ情報を前記データベースから後記車両制御手段に供給する情報選別供給手段と、
前記情報選別供給手段から供給されるコーナ情報に基づいて車両の運動を制御する車両制御手段とを備えることを特徴とする、車両制御装置。
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Cited By (2)
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2004
- 2004-10-04 JP JP2004291578A patent/JP2006103462A/ja active Pending
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