JP2006095939A - パネルとその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、樹脂発泡体と鋼板などの表面材とを積層したコンテナ用パネルなどは、エポキシ樹脂接着剤などにより接着加工されたものが採用されていた。しかしながら、接着層が固いために接着強度はあるものの、樹脂発泡体は脆弱で、層間強度が弱いために、積載物の荷重、運搬時の衝撃など瞬間的な応力が負荷された場合には、樹脂発泡体の表面層付近から破断してしまい表面材が剥離する、パネルが破断する、などの問題が多発している。
【解決手段】樹脂発泡体と鋼板など表面材との接着に変成シリコーン樹脂系接着剤、好ましくはアクリル系ポリマーを含有する変成シリコーン樹脂系接着剤を使用することにより、前記のような問題を解決できた。
【選択図】なし。

Description

本発明はトラック用ボデー、各種コンテナ、トレーラハウスなど建築用パネルなどに採用されるパネルとその製法に関するものである。
トラック用ボデー、各種コンテナなどの壁、床、屋根などに使用されるパネルには、断熱性能に優れ、軽量であることが求められ、樹脂発泡体、ハニカム材などの芯材と、合板、パーチクルボート、ハードボードなど木質系板材、鋼板、アルミ板、ステンレス板など金属板、強化プラスチツク材あるいはこれらの複合材など表面材とが積層加工されたものが採用されている。
これらのパネルは、樹脂発泡材料を鋼板、アルミ板或いは複合板などの表面材の間に注入・発泡して加工したり、若しくは鋼板、アルミ板或いは複合板などの表面材の間に樹脂発泡体を配置し、接着剤により接着積層するなどして生産されてきた。
前者の注入・発泡する方法では、多額の設備投資が必要になる、大きなサイズでは均一にムラ無く注入・発泡させるのには高度な技術ノウハウを要する、工数がかかる、或いはフロンガス、シアンガスなど発泡剤に環境汚染の問題があることなどから、後者の採用が増えている。
後者の表面材の間に樹脂発泡材を配置し、表面材と樹脂発泡体とを接着積層する方法では、従来、エポキシ樹脂接着剤、ウレタン樹脂接着剤などが使用されてきた。しかし、これらでは硬化した接着層が固いために接着強度は得られるものの、樹脂発泡体の材質が脆弱で層間強度が弱い材質であるため、瞬間的に大きな応力が負荷されると材破してしまい、内部で破断したり接着層が剥離してしまうという問題がある。
一方、パネルがトラック用ボデー、各種コンテナなどの部材として使用された場合に、積載した荷物の荷重による撓み応力や、運行時の左右折時の荷物のボデーへの押付応力、あるいは走行時の振動、衝撃などが短時間に集中して負荷されるため、樹脂発泡体と表面材との接触面付近で破断、剥離が発生しパネルが膨れる、変形する、酷い場合には破損するなどの問題が生じていた。
特開2004−67063号公報 特表平6−507702号公報
本発明は前記のような状況に鑑みて、トラック用ボデー、各種コンテナなどに使用され、積載した荷物の荷重による撓み応力や、運行時の左右折時の荷物の押付力による歪み応力、あるいは走行時の振動、衝撃などによって、芯材として使用された樹脂発泡体が表面材との接合面付近において破断しにくく、可とう性のある接着剤により接着されたパネルとその製法を提供せんとするものである。
本発明では前記のような課題を解決する手段として、芯材として使用された樹脂発泡体と鋼板、アルミ板、ステンレス板或いは合板などの表面材との接着において、接着性に優れ、可とう性のある変成シリコーン樹脂系接着剤を使用することにより、前記のような課題を解決することができた。
本発明になるパネルは、芯材として使用された樹脂発泡体と、鋼板、アルミ板、ステンレス板或いは合板などの表面材との接着に、接着性に優れ、可とう性のある変成シリコーン樹脂系接着剤が使用されているため、トラック用ボデー、各種コンテナなどの構造材として利用され、積載荷重による撓みや、運行時の振動あるいは衝撃などに見舞われても樹脂発泡体と表面材との接合面付近から破断や剥離がなく、流通途上などの厳しい使用条件において使用されても長期間にわたり耐用できる。
また、樹脂発泡体、表面材に該変成シリコーン樹脂系接着剤を塗布し、積層圧着すれば、樹脂発泡体と表面材とが強固に一体化され、前記のような厳しい使用環境に耐えうるパネルを提供できる。
以下,本発明になるパネルとその製法について詳細に説明する。
本発明になるパネルは、芯材として使用された樹脂発泡体と、鋼板、アルミ板、ステンレス板或いは合板などの表面材とが、接着性に優れ、可とう性のある変成シリコーン樹脂系接着剤により接着されたものである。
芯材に使用される樹脂発泡体としては、ポリスチレン樹脂発泡体、ポリウレタン樹脂発泡体などが挙げられる。
これら樹脂発泡体にはJIS K9511に規定されている押出発泡ポリスチレン(密度25〜45Kg/m、熱伝導率0.028kcal/m・h・℃、圧縮強さ20kgf/cm以上)、ビーズ法ポリスチレンフォーム(密度20kg/m、熱伝導率0.040kcal/m・h・℃、圧縮強さ20kgf/cm以上)、硬質ウレタンフォーム(密度20kg/m、熱伝導率0.24kcal/m・h・℃、圧縮強さ8kgf/cm以上)などが使用される。これら樹脂発泡体のサイズは加工されるパネルのサイズにより各種のものが使用され、表面形状としてフラットなもの、或いは微小の凹凸が設けられたもの、などがあるが、中でも表面に0.5〜1cmの間隔で幅1〜2mm、深さ1〜2mmの溝が平行状若しくは格子状に設けたものであれば、接着投錨効果が得られるとともに、塗布過剰な接着剤のはみ出しを防止することができ、生産設備の汚れを無くすことができるため好都合である。
表面材としては、合板、パーチクルボード、ハードボードなど木質系板材、ステンレス板、鋼板、アルミ板などの金属板、強化プラスチック、樹脂板などの合成樹脂系板材、あるいはこれらの素材が積層された複合板などが挙げられる。これら表面材のサイズは、例えば、厚み0.3〜20mm、縦横2300〜6500mmのものが使用に適合している。
本発明に係わる変成シリコーン樹脂系接着剤は、変成シリコーン樹脂、脱水剤、シラン化合物、充填材、或いは更に接着性に優れる可塑剤としてのアクリル系ポリマーなどが配合されたA液、変成シリコーン樹脂の硬化剤、充填材、水、或いは更に接着性に優れる可塑剤としてのアクリル系ポリマーが配合されたB液からなり、使用される際してA液とB液とが混合されて使用されるものである。
本発明において使用される該変成シリコーン樹脂は、シロキサン結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有官能基を持ち、分子鎖がアクリル酸アルキルエステル単量体単位及び/またはメタアクリル酸アルキルエステル単量体単位などが組み合わされたアクリル系ポリマー骨格を持つ重合体(以下、A型変成シリコーン樹脂と略称する)、若しくは、該A型変成シリコーン樹脂に、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる加水分解性ケイ素末端基を持つポリエーテル系重合体もしくはポリエステル系重合体(以下、B型変成シリコーン樹脂と略称する)、が配合されたものからなる。
該A型変成シリコーン樹脂と該B型変成シリコーン樹脂の配合比率は、前者100重量部に対して、後者0〜200重量部が好ましく、200重量部を超えると密着性低下などのため適さない。
該変成シリコーン樹脂の硬化剤には、ジブチル錫オキサイドなど錫化合物、オクチル酸鉛などカルボン酸金属塩、ジブチルアミン−2−エチルヘキソエート、アミン塩などが挙げられる。該変成シリコーン樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が配合される。
脱水剤は該変成シリコーン樹脂の湿気による硬化を抑制するために配合されるもので、具体例としてビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシランなどのシラン化合物や、オルソギ酸メチルなどが挙げられる。該脱水剤は該変成シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜10重量部が配合される。
被着体との密着性を向上させるために配合するシラン化合物としては、アミノアルキルシラン、エポキシアルキルシラン、メルカプトアルキルシランなどがあり、具体例として、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシランとビニルトリメトキシシランとの反応生成物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとポリサルファイドポリマーとの反応生成物などが例示され、市販のものが使用できる。
シラン化合物は変成シリコーン樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部、好ましくは1〜10重量部が適合している。
本発明に係わる変成シリコーン樹脂系接着剤では、接着性に優れる可塑剤としてアクリル系ポリマーを配合していることを特徴としている。可塑剤として、ポリフ゜ロピレングリコール、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなど種々のものについて比較検討しているが、該アクリル系ポリマーに勝る可塑剤は認められなかった。
該アクリル系ポリマーの配合と変成シリコーン樹脂との組み合わせよって、樹脂発泡体と表面材との接合部に接着性が確保されるとともに、柔軟性、可とう性が付与され、脆弱で破断しやすい樹脂発泡体の表面層付近に瞬間的にかかる応力を緩和し、樹脂発泡体と表面材との接合面での剥離、破断を回避することができるようになった。
このように、エポキシ樹脂接着剤、ウレタン樹脂接着剤などにより、樹脂発泡体と表面材とを接着加工されたものが、瞬間的に強い破断応力が負荷された場合の接合面付近での破断、剥離などの問題が解決されている。
該アクリル系ポリマーとして、例えば、ポリエステルアクリル系ポリマー、分子主鎖にウレタン結合を持ち分子両末端にアクリル系二重結合を持つポリウレタンアクリル系ポリマー、ビスフェノールAのエーテル化ポリマーにアクリル酸、メタクリル酸などアクリル系不飽和酸をエステル化反応されて得られるポリエーテルアクリル系ポリマー、低分子量のエポキシ樹脂にアクリル酸、メタクリル酸などアクリル系不飽和酸を反応させたエポキシアクリル系ポリマー、ポリエステルポリオールにアクリル酸、メタクリル酸などアクリル系不飽和酸をエステル化反応させて得られるオリゴエステルアクリル系ポリマーなどが挙げられ、分子量1000〜6000程度の市販品が選定、使用される。
中でも、アクリル系モノマー、若しくはアクリル系モノマーとスチレンの混合系モノマーから高温下において、連続・塊状重合により合成されたアクリル系ポリマーは分子量分布幅が狭く、無溶剤で液状物であり、臭気がないため使用に好適であり、特に分子量1000〜6000のものは低粘度であり、ガラス転移点が−20℃以下であることから、柔らかな硬化物が得られ使用に適している。 具体例として、東亜合成株式会社製の無溶剤型アクリルポリマー「ARUFON」の無官能基樹脂シリース、OH型樹脂シリーズ、COOH型シリーズ、エポキシ基含有シリーズなどが挙げられる。
これらアクリル系ポリマーは変成シリコーン樹脂100重量部に対して、20〜80重量部が配合されことが好ましい。
充填材として、炭酸カルシウム、クレー、タルク、カオリン、ケイ酸カルシウム、ムライト、ケイ砂、中空ガラス球など中空体などが挙げられる。平均粒子径は1〜50μmの範囲ものが沈降しにくく、分散性が良好であることから使用に適している。
なお、変成シリコーン樹脂の硬化には水分が必要であるため、乾燥した充填材が配合される場合には、変成シリコーン樹脂系接着剤の調合の際に全配合量に対して0.2重量%程度の水を配合することが必要になる。充填材が吸湿しているものであれば、吸湿量を勘案して少ない水の配合量とすることができる。
その他の配合材料として、経時的な劣化や太陽光線などによる加熱温度下での劣化を防止するための酸化防止剤、接着面に発生する黴を防止するための防黴剤、接着剤を着色するための顔料、充填材などの沈降を防止するための沈降防止剤などが必要により、A液若しくはB液に配合される。
本発明になる接着剤組成物の塗布は、ロール塗布、ノズル塗布、カーテン塗布など自動塗布機による塗布方法のほか、鏝などによる手動塗布により行うことができ、前者における適性な粘度は23℃において5〜50Pa・s、後者における適性な粘度は23℃において5〜100Pa・sの範囲であり、前記の配合材料の種類、配合量などにより調製される。
実施例
以下、実施例、比較例により詳細に説明する。なお、重量部は単に部として表示する。
実施例1〜6
A型変成シリコーン樹脂としてMA−440A(鐘淵化学工業株式会社製、粘度70Pa・s/23℃)、B型変成シリーン樹脂としてEST270(鐘淵化学工業株式会社製、粘度16Pa・s/25℃)、分子量1600のアクリル系ポリマーとしてUP−1021(東亞合成株式会社製、粘度400mPa・s/25℃、Tg −71℃)、分子量3000のアクリル系ポリマーとしてUP−1000(東亞合成株式会社製、粘度1000mPa・s/25℃、Tg −77℃)、アミノ系シラン化合物としてA−1120(日本ユニカー株式会社製)、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン(VTMS)、充填材として平均粒子径5μmの乾燥した炭酸カルシウムを配合したA液と、変成シリコーン樹脂硬化剤としてU−220(日東化成株式会社製)、充填材として平均粒子径5μmの乾燥した炭酸カルシウムを配合したB液とを配合して実施例1〜6の変成シリコーン樹脂系接着剤を調製した。
これを使用して厚み0.8mmでL型(接着面/縦220mm、横40mm、垂直部/幅40mm、高さ80mm)に曲げ加工したアルミニウム材の接着面と、40mm厚で10mmの間隔で平行に幅、深さが各1mmの凹溝が設けられた3種スタイロフォーム(ダウ加工株式会社)とを下記の接着方法により接着、養生したもののT字剥離強さを測定した結果は表1の通りであった。
比較例1、2
エポキシ樹脂系接着剤 E−5372(アイカ工業株式会社製)の主剤及び硬化剤を重量比1対1で配合したもの、及びウレタン樹脂系接着剤品番RT−16(日本エヌエスシー株式会社製)の主剤及び硬化剤を重量比1対1で配合したものを使用して上記と同様に接着、養生したものについてT字剥離強さを測定した結果は表1の通りてあった。
Figure 2006095939
*1:剥離変位20mm〜40mmの平均剥離強度(kgf)
*2:剥離変位0mm〜40mmの剥離エネルギー
Bf:スタイロフォーム材料破壊、Cf:接着剤凝集破壊、Bf/Cf:スタイロフォーム材料破壊と接着剤凝集破壊の混在状態
試験・評価方法
(1)接着、試験方法:JIS K9511に認定された40mm厚の3種スタイロフォーム(ダウ加工株式会社)に10mmの間隔で平行に幅、深さが各1mmの凹溝が設けられた樹脂発泡体からなる芯材の表面と、厚み0.8mmでL型(水平接着面/縦220mm、横40mm、垂直部/幅40mm、高さ80mm)に曲げ加工したアルミニウム材の水平接着面との両面に実施例、比較例の接着剤組成物を500g/m塗布し、圧締(0.02Mpaで12時間)して7日間養生し試験体を調製し、該3種スタイロフォームの部分をインストロン ジャパン社の引っ張り試験機に水平に固定したのち、アルニウム板の垂直部を50mm/分の速度で該3種スタイロフォームの垂直方向に引き上げ、最大接着力と剥離変位20mm〜40mmの平均剥離強度、剥離変位0〜40mmの平均剥離エネルギーを測定する。
(2)剥離変位20mm〜40mmの平均剥離強度(kgf):該アルミニウム板の垂直部を該3種スタイロフォームの垂直方向な引き上げた際の剥離前の位置から垂直方向に移動した変位が20〜40mm間の平均剥離強度(kgf)
(3)最大剥離強度:該アルミニウム板の垂直部を該3種スタイロフォームの垂直方向な引 き上げた際の最大剥離強度(kgf)
(4)剥離変位0mm〜40mmの平均剥離エネルギ−:該アルミニウム板の垂直部を該3種スタイロフォームの垂直方向な引き上げた際の剥離前の位置から垂直方向に移動した変位が0〜40mm間の変位(mm)と剥離強度(kg)との積を平均剥離エネルギーとする。
本発明になるパネルは、表面材と樹脂発泡体からなる芯材との接着面に、接着性に優れ、可とう性のある変成シリコーン樹脂系接着剤が使用されて積層一体となつているため、歪み、撓み、振動、衝撃などにより応力が瞬間的に負荷されても、芯材に使用されている樹脂発泡体の表面層付近から破断、剥離がなく、耐久性に優れるため、トラック用ボデー、各種コンテナ、とりわけ保冷庫などの用途に有用である。

Claims (6)

  1. 表面材と樹脂発泡体からなる芯材とが、変成シリコーン樹脂系接着剤で接着されていることを特徴とするパネル。
  2. 変成シリコーン樹脂系接着剤が、アクリル系ポリマーを含有することを特徴とする請求項1記載のパネル。
  3. アクリル系ポリマーの分子量が1000〜6000であることを特徴とする請求項1或いは2記載のパネル。
  4. 表面材と樹脂発泡体からなる芯材とを、変成シリコーン樹脂系接着剤で接着することを特徴とするパネルの製法。
  5. 変成シリコーン樹脂系接着剤が、アクリル系ポリマーを含有することを特徴とする請求項4記載のパネルの製法。
  6. アクリル系ポリマーの分子量が1000〜6000であることを特徴とする請求項4或いは5記載のパネルの製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022183611A (ja) * 2021-05-31 2022-12-13 フクビ化学工業株式会社 構造用面材

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