JP2006064461A - 回転電機の部分放電検出装置および方法 - Google Patents

回転電機の部分放電検出装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】取付けが容易で検出感度および検出精度を高くして回転電機の部分放電を検出することにある。
【解決手段】回転電機の固定子巻線1に接続された電力線又は中性点引出線2と静電結合を有し、且つ前記電力線又は中性点引出線と非接触な電気伝導素子3と、この電気伝導素子3の他方の端子に入力端子6が電気的に接続され入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きいインピーダンス変換器5と、このインピーダンス変換器5の出力端子7から得られる検出信号を処理して部分放電パルス信号を検出する信号処理器10とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転電機の部分放電検出装置および方法に関する。
高電圧回転電機においては、長期にわたり運用すると、電気的、熱的、機械的及び環境的なストレスにより、機器内部の電気絶縁体の劣化が進行し、最終的に絶縁破壊ひいては機器の故障に至ることがある。
従って、高電圧回転電機にあっては、機器の信頼性向上や運転管理の観点から機器内部の絶縁劣化を監視・診断する必要がある。特に回転電機の固定子巻線は、電気的、熱的および機械的ストレスが大きいことから、固定子巻線の絶縁劣化を監視・診断することは重要である。
ところで、固定子巻線の絶縁体の劣化を検出する方法として、巻線の絶縁劣化に伴い発生するパルス状の部分放電信号を検出する方法があるが、回転電機内部の巻線で発生した部分放電を直接検出することは困難である。
このため、従来では巻線内部や回転電機内部に存するスペースに取付けた検出センサにより、部分放電の発生に伴い回転電機内部を伝搬する電磁波や巻線、巻線接続線および電力線を流れる電気的なパルス信号を検出するようにしたものがある(例えば、特許文献1)。
しかし、この検出方法は、検出感度が高いという利点がある一方で、直接検出センサに電気的な高ストレスが加わるため、センサ自身に高い絶縁性能が要求されるという問題があった。
また、前述したセンサはスロット内部や回転電機フレーム内部に据付ける必要があり、既設の回転電機に対しては据付が困難な場合が多いことから、取付けが容易で絶縁信頼性が高く且つ高電圧充電部に非接触なセンサを回転電機内外部に取付けて部分放電を検出するようにしたものがある(例えば、特許文献2)。
特開平4−299050号公報 特開2000−346916号公報
しかし、一般に高電圧部に非接触なセンサによる部分放電検出方法は、部分放電信号が流れる高電圧部に対して静電的あるいは磁気的な結合が弱いため、カップリングコンデンサなどの高電圧部に接触する方法に比べて部分放電検出の感度が低下し、診断精度が低下するという問題があった。
さらに、部分放電検出に際しては周囲機器や環境から電気的なノイズ信号が混入する場合があり、検出精度が低下するという問題があった。
本発明は、これらの点を鑑みてなされたもので、取付けが容易で検出感度および検出精度が高い回転電機の部分放電検出方法および装置を提供することを目的とする。
本発明は以上の目的を達成するために、次のような手段により回転電機の部分放電を検出するものである。
請求項1に対応する発明は、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と静電結合を有し、且つ前記電力線又は中性点引出線と非接触な電気伝導素子と、この電気伝導素子の他方の端子に入力端子が電気的に接続され入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きいインピーダンス変換器と、このインピーダンス変換器の出力端子から得られる検出信号を処理して部分放電パルス信号を検出する信号処理手段とを備える。
請求項2に対応する発明は、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線に接続されたコンデンサと、このコンデンサの他方の端子に入力端子が接続され、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きいインピーダンス変換器と、このインピーダンス変換器の出力端子から得られる検出信号を処理して部分放電パルス信号を検出する信号処理手段とを備える。
請求項3に対応する発明は、請求項1又は請求項2に対応する発明の回転電機の部分放電検出装置において、前記インピーダンス変換器の出力端子にインピーダンスマッチングするように伝送回路を接続し、この伝送回路の出力端から得られる検出信号を信号処理手段に入力する。
請求項4に対応する発明は、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と静電結合を有し、電力線又は中性点引出線に非接触で且つ容量が同一又は異なる少なくとも2つの電気伝導素子と、これら各電気伝導素子の他方の端子にそれぞれ対応する入力端子が電気的に接続され、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きく且つそれぞれ異なる入力インピーダンス値を有する少なくとも2つのインピーダンス変換器と、これら各インピーダンス変換器より得られる検出信号が入力され、これらインピーダンス変換器のうち低い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス検出信号のピーク検出タイミングと同時に高い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス信号を部分放電信号として判定する信号処理手段とを備える。
請求項5に対応する発明は、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線に接続された容量が同一又は異なる少なくとも2つのコンデンサと、これら各コンデンサの他方の端子にそれぞれ対応する入力端子が電気的に接続され、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きく且つそれぞれ異なる入力インピーダンス値を有する少なくとも2つのインピーダンス変換器と、これら各インピーダンス変換器より得られる検出信号が入力され、これらインピーダンス変換器のうち低い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス検出信号のピーク検出タイミングと同時に高い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス信号を部分放電信号として判定する信号処理手段とを備える。
請求項6に対応する発明は、請求項1又は請求項4に対応する発明の回転電機の部分放電検出装置において、前記電気伝導素子および前記インピーダンス変換器は、前記電力線又は中性点引出線を中心にその外周に配設された中空状の電機伝導性フレームに有する点検窓に着脱可能に取付けられた絶縁板に支持される。
請求項7に対応する発明は、請求項2又は請求項5記載の回転電機の部分放電検出装置において、前記コンデンサおよび前記インピーダンス変換器は、前記電力線又は中性点引出線を中心にその外周に配設された中空状の電機伝導性フレームに有する点検窓に着脱可能に取付けられた絶縁板に支持される。
請求項8に対応する発明は、請求項1又は請求項4に対応する発明の回転電機の部分放電検出装置において、前記電気伝導素子に対応させて前記電力線又は中性点引出線と磁気結合を有するコイルを設け、前記信号処理手段は前記インピーダンス変換器の出力信号ピークの極性と前記コイルに誘起される出力信号ピークの極性の積が正又は負のいずれであるかにより回転電機側から伝播する信号と回転電機の外部から伝播する信号とを弁別して部分放電信号を検出する。
請求項9に対応する発明は、請求項2又は請求項5に対応する発明の回転電機の部分放電検出装置において、前記コンデンに対応させて前記電力線又は中性点引出線と磁気結合を有するコイルを設け、前記信号処理手段は前記インピーダンス変換器の出力信号ピークの極性と前記コイルに誘起される出力信号ピークの極性の積が正又は負のいずれであるかにより回転電機側から伝播する信号と回転電機の外部から伝播する信号とを弁別して部分放電信号を検出する。
請求項10に対応する発明は、請求項1乃至請求項9の何れかに対応する発明の部分放電検出装置を備えた回転電機とする。
請求項11に対応する発明は、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と10pF以下の静電結合を有する電力線又は中性点引出線に非接触な電気伝導素子の出力端子と、入力インピーダンスが500Ω以上で出力インピーダンスが50Ω乃至75Ωのインピーダンス変換器の入力端子とを電気的に接続し、このインピーダンス変換器の出力端子にインピーダンスマッチングするように接続された特性インピーダンスが50Ω乃至75Ωの伝送回路の出力端から得られる検出信号を処理して部分放電パルス信号を検出する。
請求項12に対応する発明は、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と10pF以下の静電結合を有し電力線又は中性点引出線に非接触な2つの電気伝導素子と、入力インピーダンス値が500Ω以上で出力インピーダンス値が50Ω乃至75Ωの第1のインピーダンス変換器および入力インピーダンス値が前記第1のインピーダンス変換器より高く50000Ω以上で出力インピーダンス値が50Ω乃至75Ωの第2のインピーダンス変換器とを備え、一方の前記電気伝導素子と前記第1のインピーダンス変換器の入力端子および他方の前記電気伝導素子と前記第2のインピーダンス変換器の入力端子とを電気的に接続し、前記第1のインピーダンス変換器より出力されるパルス信号のピーク検出タイミングと同時に前記第2のインピーダンス変換器より出力されるパルス信号を部分放電信号として判定する。
請求項13に対応する発明は、回転電機に接続された電力線又は中性点引出線と静電結合を有する電気伝導素子又はコンデンサと前記電力線又は中性点引出線と磁気結合を有するコイルとを各1つ以上配置し、前記電気伝導素子又は前記コンデンサと接続した抵抗体又はインピーダンス変換器の出力信号ピークの極性と前記コイルに誘起される出力信号ピークの極性の積が正または負のいずれであるかにより回転電機側から伝搬する信号と回転電機の外部から伝搬する信号とを弁別して部分放電信号を検出する。
本発明によれば、回転電機への取付けを簡単且つ容易にして精度の高い部分放電検出および絶縁診断を行うことが可能になり、高電圧回転電機の適正な補修計画の策定および信頼性の向上に大きく貢献できる。
以下本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図である。
図1において、1は回転電機の固定子巻線で、この固定子巻線1に電力線又は中性点引出線2を接続し、この電力線又は中性点引出線2と静電結合を有する非接触な銅やアルミなどからなる電気伝導素子3を図示しない支持部材に支持させて設ける。
この電気伝導素子3に、少なくとも入力インピーダンスZinが出力インピーダンスZoutより大きいインピーダンス変換器5の入力端子6を電気的にリード線4で接続し、このインピーダンス変換器5の出力端子7にインピーダンスマッチングするように接続された伝送線路8(特性インピーダンスZ0)の出力端9から検出信号を信号処理器10に入力して部分放電パルス信号を検出するものである。
一般に伝送線路8には、特性インピーダンス50Ω又は75Ωの同軸ケーブルを使用するため、Zoutは50Ω又は75Ωとなる場合が多い。
次に上記のように構成された回転電機の部分放電検出装置の作用を述べる。
図2は、図1において電力線又は中性点引出線2からみた電気的等価回路を表し、電力線又は中性点引出線2は静電容量C(キャパシタンス)およびインピーダンス変換器5の入力インピーダンスZiに直列接続して接地点11に接地した状態で表される。そのため、電力線又は中性点引出線2を流れる交流電圧波高値Viとインピーダンス変換器5の入力端(検出端)6の出力Voの大きさとの比は、以下の(1)式で表される。
Figure 2006064461
図3はインピーダンス変換器を用いずに特性インピーダンスZ0を持つ伝送線路8を直接電気伝導素子3に接続した場合を示す。
また、図4は図3の静電容量CおよびインピーダンスZ0を直列接続した電気的等価回路を示す。そのため、電力線又は中性点引出線2を流れる交流電圧波高値Viと検出端14の出力Voの大きさとの比は、以下の(2)式で表される。
Figure 2006064461
一般に伝送線路8として特性インピーダンス50Ω又は75Ωの同軸ケーブルを使用する場合が多い。
図5は、図1および図2に示した入力インピーダンスZinがZoutに比べて大きなインピーダンス変換器を用い、C=1pF、Zin=50kΩ、Zout=50Ωとした場合の周波数特性17(20*Log(Vo/Vin))および図3および図4に示したインピーダンス変換器を用いずC=1pF、Z0=50Ωとした場合に得られる検出利得の周波数特性16を示す。
ここで、静電容量とインピーダンスによりハイパスフィルタを形成する。
図5より明らかなように、図1の電気伝導素子3にインピーダンス変換器5を用いた検出方法は図3に示したインピーダンス変換器を用いない検出方法に比べて出力利得が大きくなることが分かる。
さらに、図6は図1において信号処理器10からみた電気的等価回路を示し、伝送回路8の両端は特性インピーダンスZ0と同じ抵抗値(Z0)18によって終端することにより、伝送回路8を伝搬する信号は両端7,9での反射を防ぐことができる。
図7は終端で反射を防ぐ効果を示した図であり、図7(a)は伝送線路8の両端7および9を特性インピーダンスZ0と同じ終端抵抗(Z0)18で終端した場合の端子9から得られる電圧信号波形19である。
また、図7(b)は伝送線路8の両端の終端抵抗18を取り去り開放にした場合に端子9から得られる波形22であり、これは端子7から出発した波形がそのまま入射した波形20と端子9で全反射し伝送線路8を伝搬、再び端子7で反射および伝送線路8を伝搬した時間T後に再び端子9に現れる電圧波形21との和であり、伝送線路8の長さによっては伝搬時間Tが短く本来の波形25と大きく異なる出力波形を発生させることになる。
すなわち、図1に示すインピーダンス変換器5の出力インピーダンスZout、伝送線路8の特性インピーダンスZ0および信号処理器10の入力インピーダンスを同一(Zout=Z0)にすることによって、波形を正確に信号処理器10まで伝送することができる。
図8(a)に図1の検出方法を用いて部分放電パルスを観測した例であり、図8(a)の24は電力線を流れる部分放電信号25を示し、26は伝送線路端8に出力された信号であり、部分放電パルス波形27を正確に検出できるのに対して、図8(b)は図3の検出方法を用いて部分放電パルスを観測した例であり、図8(b)の28は電力線を流れる部分放電信号29を示し、30は伝送線路端での出力信号であり、パルスがほとんど現れないことが分かる。
上記実施形態では、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線2と静電結合を有する電気伝導素子を非接触にて設けたが、この電気伝導素子に代えて電力線又は中性点引出線2に接続されたコンデンサを設けるようにしても前述同様に部分放電を検出することができる。
このように上記第1の実施形態による回転電機の部分放電検出装置においては、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線2と静電結合を有する電力線又は中性点引出線2と非接触な電気伝導素子3、又は電力線又は中性点引出線2に接続されたコンデンサの他方の端子と、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きいインピーダンス変換器の入力端子とを電気的に接続し、インピーダンス変換器の出力端子あるいは出力端子にインピーダンスマッチングするように接続された伝送回路の出力端から部分放電パルス信号を検出することによって、検出感度および精度が高い部分放電の検出が可能となる。
図9は本発明の第2の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図である。
図9において、回転電機の固定子巻線1に接続された電力線又は中性点引出線2と異なるあるいは同一容量の静電結合を有し、電力線又は中性点引出線2に非接触な少なくとも2つの電気伝導素子3,38と、少なくとも入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きい2つのインピーダンス変換器5,32でそれぞれ値の異なる入力インピーダンスを有する入力端子6,33とをそれぞれ電気的に接続し、これらインピーダンス変換器5,32の出力端子7,34にインピーダンスマッチングするように接続された伝送線路8,35の出力端9,36から検出信号を信号処理器37に入力して部分放電パルス信号を検出するものである。
ここで、信号処理器37は、図10に示すように低入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器5の出力端子7より出力されたパルス信号のピーク検出タイミングと同時に高入力インピーダンス値を有するインピーダンス変換器32の出力端子34より出力されたパルス信号を部分放電信号として判定する機能を有している。
図11は部分放電検出時にノイズの要因として考えられるインバータノイズおよび回転電機における部分放電波形の発生周波数帯域を示す。一般にインバータノイズは数MHzまでの周波数を含むのに対して、部分放電は数MHz以上の周波数を含んでいる。
図9のインピーダンス変換器5の入力インピーダンスZinと静電結合Cによって図5に示すように信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタを形成し、そのカットオフ周波数fcは(3)式のように示される。
Figure 2006064461
図11に示すように、部分放電のみが存在する少なくとも10MHz以上の帯域にカットオフ周波数Iが存在するようにインピーダンス変換器5の入力インピーダンス値を選択することによって、図9のインピーダンス変換器5の出力端子7から部分放電パルスのみが出力される。
しかし、図11に示すように部分放電は1パルスで幅広い周波数成分を持つ場合もあることから、インピーダンス変換器5に出力されたすべての波形が電力線を流れる正確な放電波形を再現することができない。そのため、図11に示すようにノイズが存在する帯域までカットオフ周波数を低く設定することによって(カットオフ周波数II)、部分放電の正確な波形を検出できるようになる。
図12に、図9の電力線に流れる部分放電信号39と部分放電のみの発生帯域にカットオフ周波数Iが存在するようにインピーダンスを選定したインピーダンス変換器5の伝送線路8の出力端子9に現れる波形41およびノイズも含む低周波数帯域にカットオフ周波数IIが存在するインピーダンス変換器32の伝送線路の出力端子36に現れる波形43を示す。
図12から明らかなように、インピーダンス変換器5の出力端子7では部分放電の高周波側成分のみを出力するのに対して、インピーダンス変換器32の出力端子34には部分放電波形43が正確に出力されることが分かる。
しかしながら、図11に示すように周波数の低い領域ではインバータノイズが混入する可能性が高いことから、ノイズの誤検出が発生する。
そこで、信号処理器37では、図10に示すように部分放電の周波数帯域のみを検出するカットオフ周波数をもつインピーダンス変換器5で検出された部分放電波形の発生をトリガとして、低カットオフ周波数をもつインピーダンス変換器32で検出された波形を取り込むことによって、ノイズ除去を行い、かつ部分放電の波形を正確に取り込むことが可能になる。
上記実施形態では、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線2と静電結合を有する2つの電気伝導素子5,32を非接触にて設けたが、これら電気伝導素子5,32に代えて電力線又は中性点引出線2に接続されたコンデンサを設けるようにしても前述同様にノイズ除去を行い、かつ部分放電の波形を正確に取り込むことが可能になる。
このように本発明の第2の実施形態では、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と異なるあるいは同一容量の静電結合を有し、電力線又は中性点引出線に非接触な少なくとも2つの電気伝導素子、又は電力線又は中性点引出線に接続した少なくとも2つのコンデンサの他方の端子と、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きい2つのインピーダンス変換器でそれぞれ異なる入力インピーダンス値を有する入力端子とを電気的に接続し、2つのインピーダンス変換器のうち低い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器の出力端子でのパルス信号のピーク検出タイミングと同時に高い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器の出力端子で発生したパルス信号を部分放電信号として判定するようにしたので、検出感度および精度の高い部分放電の検出が可能となる。
図13は、本発明の第3の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図である。
図13において、回転電機の固定子巻線1に接続された電力線又は中性点引出線2を中心にその外周に直方体あるいは円筒状の電気伝導フレーム51を配置する。
この電気伝導フレーム51は点検窓42を有し、この点検窓42に平面形状あるいは円弧状の絶縁板44が固定され、この絶縁板44の表面又は裏面に電力線又は中性点引出線2と静電的に結合し、且つ電力線又は中性点引出線2と非接触な電気伝導素子45と、少なくとも入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きなインピーダンス変換器47を支持させ、さらにこのインピーダンス変換器47を信号処理器50に伝送線路48を介して接続する。
このように電気伝導フレーム51の点検窓42に固定された絶縁板44の表面あるいは裏面に電力線又は中性点引出線2と静電結合を有する電気伝導素子45に検出周波数帯域の選定に応じてインピーダンス変換器47を接続し、図2および図4に示すように電気的等価回路で示されるハイパスフィルタを形成することによって部分放電パルスを検出することができる。
図14は、部分放電検出装置の取付けにかかる手順および時間を示したものであり、従来型センサの一つであるカップリングコンデンサは部分放電検出センサをフレーム内部に設置する場合が多く、運転中の回転電機に取付けるためには、回転電機の運転停止、取付け周辺フレームの取外し、センサ・回路の取付け、取付け周辺フレームの取付け等の手順を経なければならなかった。
しかし、図13に示す構成では、電気伝導素子45およびインピーダンス変換器が支持された絶縁板44を点検窓の開口部に嵌め込まれているので、回転電機の停止、点検窓からの絶縁板44の取外し、点検窓の開口部への取付けの手順で作業が終了することから、従来の方法に比べて手順の簡略化および取付時間の短縮を図ることができる。
このように本発明の第3の実施形態では、回転電機の固定子巻線の外周に点検窓を有する直方体あるいは円筒状の電気伝導フレーム51を配設し、この電気伝導フレーム51の点検窓の開口部に電力線又は中性点引出線2と非接触な電気伝導素子45と、この電気伝導素子45に接続した入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きなインピーダンス変換器47とを固定した絶縁板44を着脱可能に支持するようにしたので、部分放電検出部を簡単且つ容易に短時間で取付けることができる。
第3の実施形態では、図13に示すように電力線又は中性点引出線2の周囲に電気伝導フレーム51を配設したが、発電機などの電力線又は中性点引出線2および接地されたフレーム構造を持つ場合においては、電力線ないしは中性点引出線2を覆うフレーム内に検出用電気伝導性素子45を設けることは絶縁性能の低下を招く恐れがあることから、フレームの点検窓42上に電気伝導素子43を設置する方法が考えられる。
この場合、電気伝導素子45と電力線又は中性点引出線2の距離は機器にもよるが寸法上数10cm程度あり、点検窓42の大きさは数10cm×数10cmであることから、静電容量Cは(誘電率8.85pF/m×電気伝導素子の電力線に配向する面の見積もり面積0.1×0.1m2/電気伝導素子と電力線の距離0.1m)よりおよそ1pF程度となる。
この静電結合を持つ電気伝導素子45と接続したインピーダンス変換器47の入力インピーダンスZinを50000Ω以上とすれば、(3)式よりカットオフ周波数が3MHz程度となることから、図11に示すようにインバータノイズの減少する数MHzの周波数帯域以上の検出帯域をもち、ノイズの影響が少ない高精度な部分放電検出が可能となる。
なお、図13に示す部分放電検出方法においては、点検窓42のサイズが大きい場合や電気伝導性素子45と電力線2の距離が短くなる場合もあるため、静電結合は10pFまでと想定すれば、カットオフ周波数が3MHz程度とするためにはインピーダンス変換器47の入力インピーダンスは5000Ω以上とすればよい。
また、伝送線路48の特性インピーダンスは50Ω又は75Ωの同軸ケーブルを使用する場合が多いことから、その場合インピーダンス整合をとるためインピーダンス変換器47の出力インピーダンスは50Ω又は75Ωとすればよい。
このように回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線2と10pF以下の静電結合を有する電力線又は中性点引出線に非接触な電気伝導素子と、インピーダンス変換器で入力インピーダンスが5000Ω以上の入力端子とを電気的に接続し、インピーダンス変換器の出力インピーダンスが50Ω又は75Ωの出力端子あるいは出力端子にインピーダンスマッチングするように接続された特性インピーダンスが50Ω又は75Ωの伝送回路の出力端から部分放電パルス信号を検出することによって、検出感度および精度の高い部分放電の検出が可能となる。
上記実施形態においても、電気伝導素子45に代えてコンデンサを設けるようにしても前述同様にノイズ除去を行い、かつ部分放電の波形を正確に取り込むことが可能になる。
図15は本発明の第4の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図である。
図15に示すように発電機などの電力線又は中性点引出線2および接地された電気伝導性のフレーム51を持つ場合においては、電力線又は中性点引出線2を覆うフレーム51内に複数の検出用電気伝導素子52,53を設けることは絶縁性能の低下を招く恐れがあることから、フレームの点検窓42上に複数の電気伝導素子52,53を設置する方法が考えられる。
この場合、電気伝導素子52,53と電力線又は中性点引出線2との距離は機器にもよるが数10cm程度で点検窓42の大きさは数10cm×数10cm程度となり、静電容量Cは(誘電率8.85pF/m×電気伝導素子の電力線に配向する面の見積もり面積0.1×0.1m2/電気伝導素子と電力線の距離0.1m)よりおよそ1pF程度となる。
電気伝導素子52と接続したインピーダンス変換器54の入力インピーダンスZinを50000Ω以上とすれば、(3)式よりカットオフ周波数が3MHz程度となることから、図11に示すようにインバータノイズの減少する数MHzの周波数帯域以上の検出帯域を持つノイズの影響が少ない部分放電検出が可能となる。
しかし、部分放電の1パルスはノイズが発生する数MHz以下の周波数成分を持つ場合があることから、電力線2を流れる部分放電パルスを変換器で完全には再現することできない場合がある。
そのため、図11に示すようにカットオフ周波数をノイズが存在する帯域まで低く設定することによって(カットオフ周波数II)、部分放電の正確な波形を検出できるようになる。もう一つの電気伝導素子53と接続したインピーダンス変換器55の入力インピーダンスZinを500000Ωとすれば、カットオフ周波数が30kHzとなり、インピーダンス変換器55において部分放電波形全体を正確に出力することができる。
なお、図13の方法においては、点検窓42のサイズが大きい場合や電気伝導性素子52,53と電力線2の距離が短くなる場合もあるため、静電結合は10pFまでと想定すれば、カットオフ周波数が3MHz程度とするためにはインピーダンス変換器54の入力インピーダンスは5000Ω以上、インピーダンス変換器55の入力インピーダンスは50000Ω以上とすればよい。
また、伝送線路67,68は特性インピーダンス50Ω又は75Ωの同軸ケーブルを使用する場合が多いことから、その場合インピーダンス整合をとるためインピーダンス変換器54,55の出力インピーダンスは50Ω又は75Ωとすればよい。
このように本発明の第4の実施形態では、回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と10pF以下の静電結合を有し電力線又は中性点引出線に非接触な2つの電気伝導素子52,53と入力インピーダンス値が5000Ω以上で出力インピーダンス値が50Ω又は75Ωであるインピーダンス変換器54および入力インピーダンス値がインピーダンス変換器54より高く50000Ω以上でおよび出力インピーダンス値が50Ω又は75Ωであるインピーダンス変換器55からなり、電気伝導素子52とインピーダンス変換器54の入力端子およびもう一方の電気伝導素子53とインピーダンス変換器55を電気的に接続し、インピーダンス変換器54の出力端子でのパルス信号のピーク検出タイミングと同時にインピーダンス変換器55の出力端子で発生したパルス信号を部分放電信号として判定することによって、検出感度および精度の高い部分放電の検出が可能となる。
上記実施形態においても、電気伝導素子52,53に代えて2つのコンデンサを設けるようにしても前述同様にノイズ除去を行い、かつ部分放電の波形を正確に取り込むことが可能になる。
図16は本発明の第5の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図である。
図16において、回転電機の固定子巻線1に接続された電力線又は中性点引出線2と静電結合を有する電気伝導素子3を配設すると共に、この電気伝導素子3に図1と同様にインピーダンス変換器5の入力端子6を電気的にリード線4で接続し、このインピーダンス変換器5の出力端子7にインピーダンスマッチングするように接続された伝送線路8の出力端9から部分放電パルス信号を信号処理器60に入力する。
また、電力線又は中性点引出線2と磁気結合を有するコイル57を配設し、このコイル57に抵抗体などの電流検出器58を接続すると共に、この電流検出器58の出力端を信号処理器60の入力端子59に伝送経路を介して接続する。
上記信号処理器60は、図17に示すように電気伝導素子3と接続したインピーダンス変換器5のパルス信号ピーク(1)の極性とコイル57に誘起される出力パルス信号ピーク(2)の極性の積が正または負であることにより回転電機側から伝搬する信号と回転電機と反対側から伝搬する信号とを弁別する機能を有している。
図18(a)は図16に示す電力線2に回転電機の固定子巻線側から外部へ流れる部分放電信号のパルス電圧波形61、インピーダンス変換器5の出力パルス電圧波形(P1)62およびコイル57の電流検出器58に誘起されるパルス電圧波形(P2)63を示す。
この場合、コイル57に誘起される波形63は電力線2の波形61を微分した波形になるため、そのパルスピークの極性は第1波の極性とし、コイル57の向きは回転電機から正のパルス信号が外部に向かって流れたときにパルスピークの極性が正になるように配置する。
図18(b)は図16に示す電力線2に回転電機の外部から固定子巻線に向かって流れる部分放電信号のパルス電圧波形64、インピーダンス変換器5の出力パルス電圧波形(P1)65およびコイル57の電流検出器58に誘起されるパルス電圧波形(P2)66を示す。
図18に示すように、部分放電信号が流れる向きによってコイルに誘起される電圧の極性が反転する。
また、負のパルス信号が電力線を流れる場合には、コイルに誘起される信号の極性は正のパルス信号が電力線を流れる場合と逆極性になる。すなわち、図17および図18に示すように、インピーダンス変換器5の出力パルス電圧波形(P1)62または65の極性とコイル57の電流検出器58に誘起されるパルス電圧波形(P2)63あるいは66の極性の積が正になれば、電力線を流れる部分放電信号は回転電機から外部へ向かって流れたと推定できる。発電機外部から内部へ流れる信号はノイズであると判定できるので、図17の方法によって外部ノイズを除去した検出が可能になる。
このように本発明の第5の実施形態では、固定子巻線1に接続された電力線又は中性点引出線2と静電結合を有する電気伝導素子と電力線又は中性点引出線と磁気結合を有するコイルを少なくとも各1つ以上配設し、電気伝導素子と接続したインピーダンス変換器の出力信号ピークの極性とコイルに誘起される出力信号ピークの極性の積が正または負であることにより回転電機側から伝搬する信号と回転電機の外部から伝搬する信号とを弁別するようにしたので、検出精度の高い部分放電の検出が可能となる。
なお、上記実施形態において、電気伝導素子5に代えてコンデンサを設けるようにしてもよい。また、インピーダンス変換器5に代えて抵抗体を設けてもよい。
本発明の第1の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図。 同実施形態の部分放電検出装置を電力線又は中性点引出線からみた電気的等価回路図。 インピーダンス変換器を用いずに特性インピーダンスを持つ伝送線路を直接電気伝導素子に接続した部分放電検出装置の構成図。 図3の静電容量およびインピーダンスを直列接続した電気的等価回路図。 同実施形態と図3の構成とを比較して示す検出利得の周波数特性図。 同実施形態において、信号処理器からみた電気的等価回路。 同実施形態において、終端で反射を防ぐ効果を説明するための電圧波系図。 同実施形態の検出方法を用いて部分放電パルスを観測した例を示す波形図。 本発明の第2の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図。 同実施形態における2つのインピーダンス変換器での検知機能を示す図。 部分放電検出時にノイズの要因として考えられるインバータノイズおよび回転電機における部分放電波形の発生周波数帯域を示す図。 同実施形態において、電力線、2つのインピーダンス変換器の伝送経路の出力端に現れる信号波系図。 本発明の第3の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図。 同実施形態において、部分放電検出装置の取付けにかかる手順および時間を示す図。 本発明の第4の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図。 本発明の第5の実施形態を示す回転電機の部分放電検出装置の構成図。 同実施形態において、信号処理器に持たせたパルスの伝播方向を弁別するための機能説明図。 同実施形態において、回転電機の固定子巻線側から外部および回転電機の外部から固定子巻線に向かって流れる部分放電信号に対する各部の電圧波形図。
符号の説明
1…回転電機の固定子巻線、2…電力線又は中性点引出線、3,38,45,52,53…電気伝導素子、4,40,46…リード線、5,32,47,54,55…インピーダンス変換器、6,33…入力端子、7,34…出力端子、8,35,48…伝送線路、9,36,49,59…入力端子、10,37,50,56,60…信号処理器、11…接地点、12…静電容量、13…インピーダンス、42…点検窓、44…絶縁板、51…電気伝導性フレーム、57…検出コイル、58…電流検出器

Claims (13)

  1. 回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と静電結合を有し、且つ前記電力線又は中性点引出線と非接触な電気伝導素子と、この電気伝導素子の他方の端子に入力端子が電気的に接続され入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きいインピーダンス変換器と、このインピーダンス変換器の出力端子から得られる検出信号を処理して部分放電パルス信号を検出する信号処理手段とを備えたことを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  2. 回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線に接続されたコンデンサと、このコンデンサの他方の端子に入力端子が接続され、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きいインピーダンス変換器と、このインピーダンス変換器の出力端子から得られる検出信号を処理して部分放電パルス信号を検出する信号処理手段とを備えたことを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の回転電機の部分放電検出装置において、前記インピーダンス変換器の出力端子にインピーダンスマッチングするように伝送回路を接続し、この伝送回路の出力端から得られる検出信号を信号処理手段に入力するようにしたことを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  4. 回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と静電結合を有し、電力線又は中性点引出線に非接触で且つ容量が同一又は異なる少なくとも2つの電気伝導素子と、これら各電気伝導素子の他方の端子にそれぞれ対応する入力端子が電気的に接続され、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きく且つそれぞれ異なる入力インピーダンス値を有する少なくとも2つのインピーダンス変換器と、これら各インピーダンス変換器より得られる検出信号が入力され、これらインピーダンス変換器のうち低い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス検出信号のピーク検出タイミングと同時に高い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス信号を部分放電信号として判定する信号処理手段とを備えたことを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  5. 回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線に接続された容量が同一又は異なる少なくとも2つのコンデンサと、これら各コンデンサの他方の端子にそれぞれ対応する入力端子が電気的に接続され、入力インピーダンスが出力インピーダンスより大きく且つそれぞれ異なる入力インピーダンス値を有する少なくとも2つのインピーダンス変換器と、これら各インピーダンス変換器より得られる検出信号が入力され、これらインピーダンス変換器のうち低い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス検出信号のピーク検出タイミングと同時に高い入力インピーダンス値をもつインピーダンス変換器より得られるパルス信号を部分放電信号として判定する信号処理手段とを備えたことを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  6. 請求項1又は請求項4記載の回転電機の部分放電検出装置において、前記電気伝導素子および前記インピーダンス変換器は、前記電力線又は中性点引出線を中心にその外周に配設された中空状の電機伝導性フレームに有する点検窓に着脱可能に取付けられた絶縁板に支持されることを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  7. 請求項2又は請求項5記載の回転電機の部分放電検出装置において、前記コンデンサおよび前記インピーダンス変換器は、前記電力線又は中性点引出線を中心にその外周に配設された中空状の電機伝導性フレームに有する点検窓に着脱可能に取付けられた絶縁板に支持されることを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  8. 請求項1又は請求項4記載の回転電機の部分放電検出装置において、前記電気伝導素子に対応させて前記電力線又は中性点引出線と磁気結合を有するコイルを設け、前記信号処理手段は前記インピーダンス変換器の出力信号ピークの極性と前記コイルに誘起される出力信号ピークの極性の積が正又は負のいずれであるかにより回転電機側から伝播する信号と回転電機の外部から伝播する信号とを弁別して部分放電信号を検出することを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  9. 請求項2又は請求項5記載の回転電機の部分放電検出装置において、前記コンデンに対応させて前記電力線又は中性点引出線と磁気結合を有するコイルを設け、前記信号処理手段は前記インピーダンス変換器の出力信号ピークの極性と前記コイルに誘起される出力信号ピークの極性の積が正又は負のいずれであるかにより回転電機側から伝播する信号と回転電機の外部から伝播する信号とを弁別して部分放電信号を検出することを特徴とする回転電機の部分放電検出装置。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れかに記載の部分放電検出装置を備えた回転電機。
  11. 回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と10pF以下の静電結合を有する電力線又は中性点引出線に非接触な電気伝導素子の出力端子と、入力インピーダンスが500Ω以上で出力インピーダンスが50Ω乃至75Ωのインピーダンス変換器の入力端子とを電気的に接続し、このインピーダンス変換器の出力端子にインピーダンスマッチングするように接続された特性インピーダンスが50Ω乃至75Ωの伝送回路の出力端から得られる検出信号を処理して部分放電パルス信号を検出する回転電機の部分放電検出方法。
  12. 回転電機の固定子巻線に接続された電力線又は中性点引出線と10pF以下の静電結合を有し電力線又は中性点引出線に非接触な2つの電気伝導素子と、入力インピーダンス値が500Ω以上で出力インピーダンス値が50Ω乃至75Ωの第1のインピーダンス変換器および入力インピーダンス値が前記第1のインピーダンス変換器より高く50000Ω以上で出力インピーダンス値が50Ω乃至75Ωの第2のインピーダンス変換器とを備え、一方の前記電気伝導素子と前記第1のインピーダンス変換器の入力端子および他方の前記電気伝導素子と前記第2のインピーダンス変換器の入力端子とを電気的に接続し、前記第1のインピーダンス変換器より出力されるパルス信号のピーク検出タイミングと同時に前記第2のインピーダンス変換器より出力されるパルス信号を部分放電信号として判定することを特徴とする回転電機の部分放電検出方法。
  13. 回転電機に接続された電力線又は中性点引出線と静電結合を有する電気伝導素子又はコンデンサと前記電力線又は中性点引出線と磁気結合を有するコイルとを各1つ以上配置し、前記電気伝導素子又は前記コンデンサと接続した抵抗体又はインピーダンス変換器の出力信号ピークの極性と前記コイルに誘起される出力信号ピークの極性の積が正または負のいずれであるかにより回転電機側から伝搬する信号と回転電機の外部から伝搬する信号とを弁別して部分放電信号を検出することを特徴とする回転電機の部分放電検出方法。
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