JP2006038834A - 電流センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 1次側被測定電流が貫通しかつ2次側出力巻線L2が設けられた磁心のギャップ内に配置されたホール素子3と、この出力電圧が印加される負帰還用差動増幅回路10とを有し、1次側被測定電流が流れた時に、ホール素子3の出力電圧がゼロとなるように、負帰還用差動増幅回路10の出力電流を2次側出力巻線L2に流して、ギャップ内磁束をゼロに制御する。このとき、2次側出力巻線L2に検出抵抗RLを直列に接続して出力電流をセンサ出力電圧に変換するが、センサ出力電圧がコモン・グランドを基準とした電位差として得られる構成とし、センサ出力電圧が2次側出力巻線L2に流れる出力電流に追従するのに対応させて、コモン・グランドの電位を、単電源5の電源グランドを基準にして変化させる。
【選択図】 図1
Description
1次側 被測定電流=200(A)、巻き数N1=1(ターン)
2次側 出力電流=0.05(A)、巻き数N2=4,000(ターン)
となる。
V(drop)=50(Ω)×0.05(A)=2.5(V)
また、(N2の抵抗)+(検出抵抗)=50+40=90(Ω)となるから、
合計の電圧ドロップ=90(Ω)×0.05(A)=4.5(V)
となってしまい、上記表1の(b)の結果となる。しかし、上記表1(b)の出力電圧は、単電源電圧Vcc=5Vであるから、演算増幅器出力の能動範囲が0.5〜4.5Vとすれば、不可能であり、0A付近では出力があるが、−200A+200A付近では出力が飽和してしまい、正常な出力を示さなくなってしまうという欠点があった。
前記2次側出力巻線に電流−電圧変換器を直列に接続して前記出力電流をセンサ出力電圧に変換するとともに、互いに直列に接続された第1の可変電源と第2の可変電源との接続点をコモン・グランドとして、前記センサ出力電圧がコモン・グランドを基準とした電位差として得られる構成とし、前記センサ出力電圧が前記2次側出力巻線に流れる出力電流に追従するのに対応させて、前記コモン・グランドの電位を、前記単電源の電源グランドを基準にして変化させることを特徴としている。
前記2次側出力巻線の直流抵抗成分で前記出力電流を検出電圧に変換するとともに、互いに直列に接続された第1の可変電源と第2の可変電源との接続点をコモン・グランドとして、前記検出電圧に応じて変化するセンサ出力電圧がコモン・グランドを基準とした電位差として得られる構成とし、前記センサ出力電圧が前記2次側出力巻線に流れる出力電流に追従するのに対応させて、前記コモン・グランドの電位を、前記単電源の電源グランドを基準にして変化させることを特徴としている。
1次側被測定電流が貫通する磁心に対して1個の2次側出力巻線を設ければ足り、2個の出力巻線が必要な特許文献1の場合と比較して、小型化できる。そして、単電源動作であっても、1個の2次側出力巻線だけで、両極性の被測定電流をセンサ出力電圧の基準電位となるコモン・グランド(COM.GND)を基準として、センサ出力電圧が正又は負となることにより、1次側被測定電流の向きを判別可能となる。
電源電圧が比較的低電圧(例えば+5V単電源)の場合に、2次側出力巻線の巻き数が多く使用導線の長さが長くなって直流抵抗が無視できない大きさとなっても、前記コモン・グランドが電源グランド(電源GND)に対して自動的に電源電圧が不足しないように変化するため、電源電圧の低電圧化が可能である。
(i) センサ出力はコモン・グランドを基準として出力されるため、電源グランドを基準とした高精度で高価な基準電源を必要とせず、ローコスト化が可能である。
(ii) 電源グランドを基準としたセンサ出力及びコモン・グランドの2出力をA/D変換し、(センサ出力−電源グランド)−(コモン・グランド−電源グランド)=センサ出力−コモン・グランドの演算を行う構成とした場合、センサ出力とコモン・グランドに重畳するコモンモードノイズを減算時にキャンセルでき、ノイズ低減が可能である。
特許文献1の従来例では2個の出力巻線が必要なため、図10(b)に示すように、巻線断面積が2S1であったのが、本実施の形態では出力巻線は1個で済み、図10(a)のように巻線断面積はS1となり、断面積を1/2に小型化できる。1個の2次側出力巻線だけで、両極性の1次側被測定電流をCOM.GNDを基準として、センサ出力電圧が正又は負となることにより、前記被測定電流の向きを判別可能となる。
電源電圧が比較的低電圧(本例では+5V単電源)の場合、2次側出力巻線が4,000ターンと巻き数が非常に多くなり、銅線の長さが長くなることにより、直流抵抗が例えば50Ωと大きくなるが、COM.GND電位が電源GNDに対して自動的に電源電圧が不足しないように変化するため、電源電圧の低電圧化が可能である。
センサ出力電圧はCOM.GNDを基準として出力されるため、電源GNDを基準とした高精度で高価な基準電源を必要とせず、ローコスト化が可能である。
(センサ出力端子電位−電源GND)−(COM.GND−電源GND)=センサ出力端子電位−COM.GND=センサ出力電圧
をデジタル値で算出している。この場合にも、図5のセンサ出力特性が得られる。
(センサ出力端子電位−電源GND)−(COM.GND−電源GND)=センサ出力端子電位−COM.GND
の演算をCPU40で行い、差動出力するため、センサ出力端子電位とCOM.GNDにそれぞれ重畳しているコモンモードノイズを減算時にキャンセルでき、ノイズ低減化が可能である。
2 磁心カバー
3 ホール素子
5 単電源
10 負帰還用差動増幅回路
20,20A 差動増幅回路
30 インピーダンス変換器
40 CPU
41,42 A/D変換器
G エアギャップ
L1 電線
L2 2次側出力巻線
OP1,OP2,OP2A,OP3 演算増幅器
R1〜R6 抵抗
RL 検出抵抗
Rs 直流抵抗成分
Claims (9)
- 単電源で作動し、1次側被測定電流が貫通しかつ2次側出力巻線が設けられた磁心と、前記磁心のギャップ内に配置された磁気検出素子と、前記磁気検出素子の出力電圧が印加される負帰還用差動増幅回路とを有し、前記1次側被測定電流が流れた時に、前記磁気検出素子の出力電圧がゼロとなるように、前記負帰還用差動増幅回路の出力電流を前記2次側出力巻線に流して、前記磁心のギャップ内磁束をゼロに制御する電流センサであって、
前記2次側出力巻線に電流−電圧変換器を直列に接続して前記出力電流をセンサ出力電圧に変換するとともに、互いに直列に接続された第1の可変電源と第2の可変電源との接続点をコモン・グランドとして、前記センサ出力電圧がコモン・グランドを基準とした電位差として得られる構成とし、前記センサ出力電圧が前記2次側出力巻線に流れる出力電流に追従するのに対応させて、前記コモン・グランドの電位を、前記単電源の電源グランドを基準にして変化させることを特徴とする電流センサ。 - 前記電流−電圧変換器の2次側出力巻線接続端の電位と基準電圧とを比較することにより、前記コモン・グランドの電位を変化させることを特徴とする請求項1記載の電流センサ。
- 前記電流−電圧変換器及び前記第1及び第2の可変電源が、前記2次側出力巻線に直列に接続される検出抵抗及びインピーダンス変換器と、前記基準電圧が入力されるとともに前記検出抵抗の両端の電位差が入力されて前記インピーダンス変換器を制御する差動増幅回路とで構成されていることを特徴とする請求項2記載の電流センサ。
- 前記電源グランドを基準とした、前記電流−電圧変換器の2次側出力巻線接続端の電位のアナログ値、及び前記コモン・グランドの電位のアナログ値をそれぞれデジタル値に変換し、演算器により前記2次側出力巻線側接続端の電位のデジタル値と前記コモン・グランドの電位のデジタル値とを減算処理して前記センサ出力電圧のデジタル値を算出することを特徴とする請求項1,2又は3記載の電流センサ。
- 単電源で作動し、1次側被測定電流が貫通しかつ2次側出力巻線が設けられた磁心と、前記磁心のギャップ内に配置された磁気検出素子と、前記磁気検出素子の出力電圧が印加される負帰還用差動増幅回路とを有し、前記1次側被測定電流が流れた時に、前記磁気検出素子の出力電圧がゼロとなるように、前記負帰還用差動増幅回路の出力電流を前記2次側出力巻線に流して、前記磁心のギャップ内磁束をゼロに制御する電流センサであって、
前記2次側出力巻線の直流抵抗成分で前記出力電流を検出電圧に変換するとともに、互いに直列に接続された第1の可変電源と第2の可変電源との接続点をコモン・グランドとして、前記検出電圧に応じて変化するセンサ出力電圧がコモン・グランドを基準とした電位差として得られる構成とし、前記センサ出力電圧が前記2次側出力巻線に流れる出力電流に追従するのに対応させて、前記コモン・グランドの電位を、前記単電源の電源グランドを基準にして変化させることを特徴とする電流センサ。 - 前記2次側出力巻線における前記負帰還用差動増幅回路接続端の電位と基準電圧とを比較することにより、前記コモン・グランドの電位を変化させることを特徴とする請求項5記載の電流センサ。
- 前記第1及び第2の可変電源は、前記基準電圧が入力されるとともに前記2次側出力巻線の両端の電位差が入力される差動増幅回路で構成され、前記差動増幅回路の出力端が前記第1及び第2の可変電源の接続点となっていることを特徴とする請求項6記載の電流センサ。
- 前記電源グランドを基準とした、前記2次側出力巻線における前記負帰還用差動増幅回路接続端の反対側端(q)の電位のアナログ値、及び前記コモン・グランドの電位のアナログ値をそれぞれデジタル値に変換し、演算器により前記2次側出力巻線における前記反対側端(q)の電位のデジタル値と前記コモン・グランドの電位のデジタル値とを減算処理して前記センサ出力電圧のデジタル値を算出することを特徴とする請求項5,6又は7記載の電流センサ。
- 前記第1の可変電源の電圧と前記第2の可変電源の電圧との和が、前記単電源の電圧に等しいことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の電流センサ。
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