JP2006037979A - 歯車及び歯車の製造方法 - Google Patents

歯車及び歯車の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006037979A
JP2006037979A JP2004214124A JP2004214124A JP2006037979A JP 2006037979 A JP2006037979 A JP 2006037979A JP 2004214124 A JP2004214124 A JP 2004214124A JP 2004214124 A JP2004214124 A JP 2004214124A JP 2006037979 A JP2006037979 A JP 2006037979A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
tooth surface
quenching
carburizing
tooth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004214124A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4501573B2 (ja
Inventor
Toshihiko Takayama
俊彦 高山
Norikazu Okada
則和 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2004214124A priority Critical patent/JP4501573B2/ja
Publication of JP2006037979A publication Critical patent/JP2006037979A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4501573B2 publication Critical patent/JP4501573B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gears, Cams (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

【課題】
より安価により簡便に寸法精度を確保することができる歯車と、そのような歯車を製造する製造方法とを提供する。
【解決手段】
鋼材を歯車10の形状に加工して、該歯車10の歯面14を含む表面に浸炭浸窒焼き入れ処理を施す。該浸炭浸窒焼き入れ処理において、雰囲気中の炭素ポテンシャルと窒素ポテンシャルとを、焼き入れの後の歯車10の歯面14近傍における残留オーステナイトの割合が40〜80となるように調整する。表面部16が軟化されるので、該歯車10の使用中に歯当たりが改善されるため、寸法精度の向上のための加工が不要となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は鋼製歯車とその製造方法に関するものである。
従来、自動車のトランスミッションギヤ等に使用される鋼製歯車は、例えば特許文献1に記載されているように、その歯面に浸炭浸窒焼き入れ処理を行って、歯車を構成する鋼中に窒素を侵入させるようにしている。これは、歯車を使用すると歯面の温度が上昇して、歯車の歯面近傍が軟化してピッチングや焼き付きが生じやすいため、歯面近傍に窒素を侵入させて、歯面近傍の軟化抵抗を上昇させるためである。このような浸炭浸窒焼き入れ処理により耐ピッチング性や耐焼き付き性を向上させることができる。このように、浸炭浸窒焼き入れ処理により耐ピッチング性の向上を図るようにすると、歯車を焼き入れたときに該歯車の形状が変形したり歪んだりする。そのため、この状態のまま歯車として使用すると、歯車対の歯当たり不良が生じ、ノイズが発生したり、歯車の片当たり等が発生したりすることがある。歯車の片当たりが生じると、その部分において応力が集中しやすくなるため、歯車の歯面が剥離したり歯車の歯自体が破壊されたりする。そのため、通常は浸炭浸窒焼き入れ処理の後に、歯車を研削加工等することにより、歯車の精度修正を行うようにしている。
特許03387427号公報
しかしながら、浸炭浸窒焼き入れ処理を行って、歯車の歯面近傍の強度を向上させてしまうと、歯車の寸法精度を向上させるための研削加工が困難となり、加工するためには高価な器具が必要となる。あるいは、浸炭浸窒焼き入れ処理において、研削加工において研削する研削代を考慮して、予め深めに炭素や窒素を侵入させておく必要があり、工程時間や材料の無駄があった。
本発明の課題は、より安価により簡便に寸法精度を確保することができる歯車と、そのような歯車を製造する製造方法とを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための、本発明の第1の歯車は、歯面が浸炭浸窒焼き入れ処理された鋼製の歯車であって、前記歯面の最表面にX線を照射してX線回折測定をしたときの測定結果において、残留オーステナイト量が40〜80体積%であることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するための、本発明の第2の歯車は、歯面が浸炭浸窒焼き入れ処理された鋼製の歯車であって、前記歯面から深さ10μmまでの領域における残留オーステナイト量が40〜80体積%であることを特徴とする。
さらに、本発明の第1及び第2の歯車においては、歯面から深さ方向に沿うビッカース硬さの分布を示すビッカース硬さプロファイルにおいて、歯面の最表面におけるビッカース硬さがHv450〜650とされており、歯面から深さ0.15〜0.25mmの領域に最大値を有するとともに、さらに歯車の内部に向かうほど該最大値からビッカース硬さが減少するようになっているのがよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の歯車の製造方法は、歯車となる鋼材を加工して所定形状の歯車を得る歯車加工工程と、該歯車加工工程の後に、前記歯車を炭化系ガス及びアンモニアガスを含有する雰囲気でオーステナイト域まで昇温させたのち焼き入れする浸炭浸窒焼き入れステップを少なくとも含む熱処理工程とを有し、前記浸炭浸窒焼き入れステップは、前記歯車の歯面を含む最表面における残留オーステナイト量が40%〜80体積%とするものであることを特徴とする。
さらに、本発明の歯車の製造方法においては、前記熱処理工程は、炭化系ガスを含有する雰囲気中あるいは炭化系ガス及びアンモニアガスを含有する雰囲気中において前記歯車をオーステナイト域まで昇温させた後にマルテンサイト域になるように急冷して、前記歯車を焼き入れする第一焼き入れステップと、前記浸炭浸窒焼き入れステップとを有するものであるのがよい。
さらに、本発明の製造方法は、前記歯車と対となって摺動する成形用歯車を用意しておく工程と、前記熱処理工程ののち、前記歯車と前記成形用歯車とをかみ合わせて摺動させる工程とをさらに有し、前記成形用歯車の歯面により前記歯車の歯面を変形させることにより、歯車の寸法精度を向上させるようにするのがよい。
以下、本明細書において、歯面から、該歯面の最表面にX線を照射したときに該X線が浸透する深さまでの領域を「歯面近傍」というものとする。ここで、鋼に対するX線の浸透深さ(照射X線の強度が減衰して5%となる深さ)は約10μmとされるので、本明細書では、「歯面近傍」を歯面から深さ10μmまでの領域と定義する。
一方、浸炭浸窒焼き入れ処理により、歯面から炭素及び窒素が拡散する深さまでの領域を、本明細書において歯車の「表面部」というものとする。具体的には、浸炭浸窒焼き入れ処理の処理時間によるが、歯面から深さ0.15〜0.25mmまでの領域を表面部とすることができる。
従来の浸炭浸窒焼き入れ処理を歯車の歯面に施す場合、基本的に歯面の強度を向上させることを目的として行われていたので、表面部における残留オーステナイト量は抑制されるのが通常であった。具体的には、歯面近傍における残留オーステナイト量は、20体積%前後に抑制されるのが通常であった。これは、残留オーステナイト量が多くなると硬度が低下することは周知の事実であるため、歯車の歯面近傍における残留オーステナイト量を20体積%前後よりも多くすると、歯車の表面部における残留オーステナイト量も多くなることにより表面部の硬度が低下して、曲げ疲労強度、引張り強度、耐ピッチング強度が劣ると考えられていたためである。
しかし、本発明者らの鋭意検討の結果、歯車の表面部における残留オーステナイト量が比較的多くても、歯車の耐ピッチング性が劣化しないことがわかった。つまり、本発明の歯車のように、浸炭浸窒焼き入れ処理された鋼製の歯車にあっては、その表面部の残留オーステナイト量を従来よりも大きくしても、耐ピッチング性が劣化しないことがわかった。これは、浸炭浸窒焼き入れ処理により、歯面を含む表面部に侵入した炭素及び窒素により、鋼の結晶粒界あるいは粒内に炭窒化物が形成される結果、表面部の強度が十分に維持されるためであると推察される。具体的には、歯面の最表面にX線を照射してX線回折測定をしたときの測定結果において、残留オーステナイト量が40〜80体積%であってもよいことがわかった。また、鋼に対するX線の浸透深さが約10μmであることから、歯面から深さ10μmまでの領域における残留オーステナイト量が40〜80体積%であってもよいことがわかった。歯面近傍における残留オーステナイト量がこの程度まで多ければ、浸炭浸窒焼き入れ処理がされた表面部における残留オーステナイト量も比較的多くなっていると考えられる。
このように、歯面近傍における残留オーステナイト量を40〜80体積%として、表面部における残留オーステナイト量を多くすることにより、焼き入れ後に寸法精度を向上させるための加工が容易となったり、不要となったりする。ここで、寸法精度を向上させるための加工が容易となるとは、歯面近傍の残留オーステナイト量が40〜80体積%であると、表面部の硬度は比較的低くなるので、高価な器具等を使用しなくても表面部を加工することができるということである。一方、寸法精度を向上させるための加工が不要であるとは、浸炭浸窒焼き入れ処理後の歯車をそのまま歯車対として使用することにより、歯車同士の歯当たりを良好にすることができるということである。つまり、浸炭浸窒焼き入れ処理後の歯車に対して、他の歯車を噛み合わせて、該歯車対を摺動させることにより、該歯車対の摺動初期において、歯面を含む表面部が変形、もしくは磨耗することにより、歯車の歯当たりが改善されるため、寸法精度を向上させるための加工が不要になるということである。
上記のように、浸炭浸窒焼き入れ処理後の歯車をそのまま使用する場合、歯車の歯当たりが歯車対の摺動初期によって改善されるため、寸法精度を向上させるための加工を特別に行わなくても、歯車におけるノイズ低減や歯車の片当たりによる応力集中が原因の歯の破壊も抑制することができる。
さらに、表面部における残留オーステナイト量を多くしても、歯車を使用する段階で歯面に応力がかかる結果、残留オーステナイトの加工誘起変態により、該残留オーステナイトがマルテンサイトに変態することで、表面部の硬度が歯車の使用とともに向上するという効果も推察される。これにより、歯車の使用とともに歯車の歯当たりが改善されるとともに、歯当たりが改善された後の強度も十分に維持でき耐ピッチング性も確保できるものと考えられる。
ここで、歯面近傍における残留オーステナイト量が40体積%未満であると、表面部が十分に軟化しない結果、研削加工が必要となったり、歯車を焼き入れ処理後に研削加工なしで使用しても、歯当たり改善の効果が発揮されず、ノイズや片当たりの原因となったりするため好ましくない。一方、歯面近傍における残留オーステナイト量が80体積%を超えるようにしようとすると、表面部に多量の窒素を侵入させる必要があるが、侵入させる窒素の量を多くしすぎると、歯面にボイドと呼ばれる欠陥が生じ、歯面近傍及び表面部における強度が低下する。したがって、そのままの状態で歯車を使用すると、ピッチングや歯面の剥離等の原因となるため、改めて研削加工が必要であり、本発明の効果を得ることができない。
さらに、前述したように、本発明の歯車は、歯面から深さ方向に沿うビッカース硬さプロファイルにおいて、歯面の最表面におけるビッカース硬さがHv450〜650とされており、歯面から深さ0.15〜0.25mmの領域にビッカース硬さの最大値が存在し、さらに、歯車の内部に向かうほど、該最大値からビッカース硬さが減少するようになっている。これは、浸炭浸窒焼き入れ処理された歯車において、表面部が軟化されていることを意味している。歯面の最表面におけるビッカース硬さがHv450〜650であるとは、歯面近傍における残留オーステナイト量が40〜80体積%であることに相当する。歯面の最表面のビッカース硬さをHv450よりも低くするためには、残留オーステナイト量を多くする必要があり、オーステナイト安定化元素である窒素を多量に歯面近傍の表面部に侵入させる必要があるが、窒素の侵入量が多くなりすぎると、前述したように歯面においてボイドが発生し好ましくない。一方、ビッカース硬さがHv650を超えると、浸炭浸窒焼き入れ処理後に、歯車をそのまま使用しても、歯当たり改善の効果が得られず、研削加工等が必要となるため、本発明の効果を得ることができない。
また、ビッカース硬さプロファイルにおいて、ビッカース硬さの最大値が、歯面から深さ0.15〜0.25mmの領域に存在しないと、歯車の歯面を含む表面部が十分に浸炭浸窒焼き入れ処理されていないこととなり、歯面を含む表面部における強度を十分に維持することができない。
次に、本発明の歯車の製造方法においては、熱処理工程において、浸炭浸窒焼き入れステップを採用し、該浸炭浸窒焼き入れステップを行う雰囲気を鋼中に窒素が入りやすい雰囲気中で行うことにより、オーステナイト安定化元素である窒素を歯車の表面部に積極的に侵入させて、表面部における残留オーステナイトの割合を高めるとともに、表面部の結晶粒界や粒内に多量の炭窒化物を形成することができる。このように、浸炭浸窒焼き入れ処理により表面部に炭窒化物を形成しつつ、表面部における残留オーステナイトの割合を高めることで、歯車の歯面における耐ピッチング性や耐磨耗性を十分に維持しながらも、表面部の硬度を低下させることが可能となった。すなわち、耐ピッチング性が良好で、寸法精度を向上させるための加工が容易、あるいは不要な歯車を製造することができる。
さらに、熱処理工程において、前記浸炭浸窒焼き入れ処理の前に、炭化系ガスを含有する雰囲気中あるいは炭化系ガス及びアンモニアガスを含有する雰囲気中において前記歯車をオーステナイト域まで昇温させた後にマルテンサイト域になるように急冷して、前記歯車を焼き入れする第1焼き入れステップを行うことにより、結晶粒界あるいは粒内に、より一層微細な炭窒化物を多量に形成することができ、表面部における強度の向上に一層寄与する。つまり、第1焼き入れステップにより、表面部においてマルテンサイト中に高密度な転位や炭窒化物が形成されるが、浸炭浸窒焼き入れステップでの再加熱の際に、これら高密度な転位や炭窒化物が核となってオーステナイト結晶粒が多数形成される。そのため、炭化系ガス及びアンモニアを含む雰囲気中から侵入した炭素と窒素により、結晶粒界あるいは粒内に微細な炭窒化物が多数形成されることになる。
さらに、第1焼き入れステップにおいて、雰囲気は炭化系ガスとアンモニアを含有する雰囲気とすることにより、表面部の強度をより一層向上させることができる。つまり、炭化系ガスのみを含有する雰囲気で浸炭するよりも、第1焼き入れステップにおいて形成される炭窒化物の量が多くなる結果、浸炭浸窒焼き入れステップ後に形成される炭窒化物の量もより微細となり、より多数形成されるためである。
また、本発明の歯車の製造方法において、前記歯車と対となって摺動する成形用歯車を用意しておく工程と、前記熱処理工程ののち、前記歯車と前記成形用歯車とをかみ合わせて摺動させる工程とをさらに有するようにすれば、切削加工等をしなくてもより容易に歯車の寸法精度を向上させることができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の歯車及び歯車の製造方法の実施形態について説明する。図1は、本実施形態の歯車を説明するための模式図である。歯車10は、複数の歯12を有し、歯面14を含む表面部16を有するものである。ここで表面部16とは、浸炭浸窒焼き入れ処理により、炭素及び窒素が侵入した領域であり、例えば、歯車10の歯面14から深さ0.2mmまでの領域とすることができる。。歯面12から表面部16よりも深い領域は中心部18とする。
ここで、本実施形態の歯車10の材質とは合金鋼を採用することができる。特に、Ni、Cr、Mo等を含有する合金鋼を採用することができる。本実施形態の歯車10においては、中心部18における構成元素の含有量が例えば以下のようにされている。つまり、クロム(Cr)の含有量が0.7〜1.1質量%とされており、モリブデン(Mo)の含有量が0.3〜0.55質量%とされており、炭素(C)の含有量が0.17〜0.23質量%とされており、残部が鉄(Fe)とされている。さらに、その他の添加添加元素として、ニッケル(Ni)を含有するようにしてもよい。Niを添加する場合、ニッケル(Ni)の含有量は0.8〜0.11質量%とされる。さらに、その他の添加元素としてMn、Nb等を添加することもできる。
ここで、炭素の含有量が0.17質量%未満であると、鋼の焼き入れ性が劣るとともに、焼き入れ後の硬度が不十分となるため好ましくない。一方、炭素の含有量が0.23質量%を超えると、焼入れ後の内部硬度が高くなりすぎ、強度の低下を招くおそれがある。
本実施形態の歯車10は、その歯面14を含む表面部16が浸炭浸窒焼き入れ処理されているものである。表面部16は浸炭浸窒焼き入れ処理されて、マルテンサイトが生成しているが、表面部16のすべての領域がマルテンサイト変態しているものではない。特に、本実施形態の歯車10においては、歯車10の歯面14近傍において、残留オーステナイトの割合が40〜80体積%とされている。
歯車10の歯面14近傍における残留オーステナイトの割合は、歯面14にX線を照射してX線回折測定を行うことにより知ることができる。具体的には、歯面14にX線を照射して得られるX線回折パターンのうちマルテンサイトに係るピークの積分強度と、オーステナイトに係るピークの積分強度との比を求めることにより得ることができる。
また、表面部16には、炭窒化物が多数形成されている。この炭窒化物により歯車の表面部16における強度が十分に維持されている。具体的には、炭窒化物は表面部16における断面観察画像において、直径20μmの円内における個数(以下、その単位を個/φ20μmとする)が、5〜60個/φ20μmとされているのがよい。炭窒化物の個数が5個/φ20μm未満であると、表面部16における炭窒化物析出強化の効果が不十分となるおそれがある。一方、炭窒化物の個数が60個/φ20μmを超えると、固溶しているCr量が減少し、表面近傍にて、不完全焼入れ層が形成されるという不具合がある。
このような、歯車10において、歯面14から深さ方向に沿うビッカース硬さの分布を示すビッカース硬さプロファイルは、図2のようになる。図2を見てわかるように、ビッカース硬さプロファイルは、歯車10の歯面14の最表面側から深くなるほどビッカース硬さが上昇し、歯面14の最表面から深さ0.15〜0.25mmの領域においてビッカース硬さが最大値となり、さらに歯車10の内部に向かうほど、ビッカース硬さがしだいに減少するようになっている。特に、本実施形態に係る歯車10においては、歯面14の最表面におけるビッカース硬さはHv450〜650とされている。また、歯面14の最表面から深さ0.15〜0.25mmの領域にあるビッカース硬さの最大値は、Hv720〜850とされている。このように、歯面14の最表面におけるビッカース硬さが比較的低くなっているので、歯車10の寸法精度をさらに向上させる加工が容易又は不要となる。さらに、このような歯車10を使用すると、歯車対の摺動初期において歯面14を含む表面16の一部が変形あるいは磨耗することにより、歯車対の歯当たりが改善される効果がある。歯当たりが改善されると、ノイズの低減や片当たりによる歯12の破壊等を抑制することができる。
次に、本実施形態の歯車の製造方法について説明する。本実施形態の歯車の製造方法は、大別すると、歯車10となる鋼材を加工して所定形状の歯車10を得る歯車加工工程と、該歯車10に対して浸炭浸窒焼き入れ処理を行う熱処理工程とを有するものである。さらに、熱処理工程ののち、浸炭浸窒焼き入れ処理後の歯車10の寸法精度を向上させる工程を行ってもよい。
歯車加工工程においては、例えば、通常の鍛造加工や打ち抜き加工や切削加工等により、鋼材を歯車の形状に加工する。歯車加工工程に供給される鋼材は、図1の歯車10の材質と同様のものである。特に、焼きなましされたフェライト状態のものを好適に使用することができる。打ち抜きや切削等の粗加工が比較的容易に行われるためのである。
歯車加工工程において得られる加工後の歯車(以下、加工後歯車とする)は、最終製品形状と略同等の寸法に加工されるが、後述する熱処理工程により、歯車の寸法が変化するので、この寸法の変化を見越して加工するのがよい。特に、熱処理工程後の歯車の形状が最終製品形状となるように、鋼材を加工するのが望ましい。
上記のように歯車加工工程により得られる加工後歯車は、ついで熱処理工程において熱処理される。図3は、本実施形態の歯車の製造方法において、熱処理工程のヒートパターンを示すものである。まず、図3に示すように、本実施形態にかかる熱処理工程は、大別してT1〜T4の4つのステップから構成されている。特に、本実施形態の熱処理工程は、第1焼き入れステップと、浸炭浸窒焼き入れステップとを有するものである。処理T1では、炭化系ガスを含む雰囲気中あるいは炭化系ガス及びアンモニアを含む雰囲気中に加工後歯車を保持し、該加工後歯車の温度を900〜950℃まで昇温させて該加工後歯車に対して浸炭あるいは浸炭浸窒を行い、加工後歯車の歯面を含む表面に炭素(及び窒素)を拡散させる。ここで、炭化系ガスを含む雰囲気あるいは炭化系ガス及びアンモニアを含む雰囲気は、該雰囲気中の炭素の割合である炭素ポテンシャル(CP)が0.75〜1質量%とされ、雰囲気中の窒素の割合である窒素ポテンシャル(NP)が0〜0.7質量%とされる雰囲気である。また、加工後歯車が保持される温度は、加工後歯車を構成する鋼材がオーステナイトとなる温度である。
熱処理工程前において、加工後歯車に含まれる全体の炭素量は、例えば0.17〜0.23質量%とされ、窒素量は、例えば0〜0.05質量%とされているが、この処理T1により、加工後歯車の表面から0.2mmまでの深さの炭素量は、例えば0.75〜1質量%とされ、窒素量は0〜0.7質量%とされる。この処理T1は上記温度により数時間行われる。この時間保持されることにより、所定量の炭素が加工後歯車の表面部に浸炭させられるとともに、加工後歯車の構成する鋼材がオーステナイトに変態する。
次に、処理T2において、上記雰囲気中で加工後歯車の温度を820〜870℃に降温させて浸炭を行う。この処理T2は約20〜60分行われる。これは、焼き入れ後の歪みを小さくするためである。
そして、上記のような処理T2ののち、加工後歯車を約120〜140℃の油中に浸し、加工後歯車を急冷する。この急冷により加工後歯車の焼き入れ処理がなされるこれら処理T1と処理T2と焼き入れ処理とが、本発明にかかる第1焼入れ処理とされる。
本実施形態の歯車の製造方法においては、上記のように焼き入れされた状態の加工後歯車に対して、更に、浸炭浸窒処理を行ったのちに焼き入れする浸炭浸窒焼き入れステップを行う。具体的には、図3の処理T3に示すように、炭化系ガス及びアンモニアを含む雰囲気中に、前述の第1焼き入れ処理後の加工後歯車を保持し、この加工後歯車の温度を800〜850℃に昇温する。そして、加工後歯車の温度をそのような温度に昇温させた状態で、20〜60分保持する。これにより、第1焼き入れステップ後の加工後歯車に対して、浸炭浸窒処理を行うことができる。ここで、炭化系ガス及びアンモニアを含む雰囲気とは、該雰囲気中に含まれる炭素の割合である炭素ポテンシャル(CP)が0.75〜1質量%であり、雰囲気中に含まれる窒素の割合である窒素ポテンシャル(NP)が0.5〜0.7質量%である雰囲気とされている。
なお、浸炭浸窒処理が行われる温度は、加工後歯車を構成する鋼材がオーステナイトとなる温度である。また該鋼材の焼き入れ性と加工後歯車の内部の硬度が十分に確保できるように設定される。
上記のような処理T3の浸炭浸窒処理の後に、浸炭浸窒処理がなされた加工後歯車を、温度が120〜140℃の油中に浸して、加工後歯車を急冷させる。これにより加工後歯車の焼き入れが行われる。この処理T3とそれに続く焼入れ処理が浸炭浸窒焼き入れステップとされる。
この浸炭浸窒焼き入れステップ後の加工後歯車においては、加工後歯車の表面近傍における炭素の含有量は、0.75〜1質量%とされ、窒素の含有量は、0.5〜0.7質量%とされ、内部に行くに従い、炭素量及び窒素量は減少していく。
上記のような処理T3の後、処理T4の焼き戻し処理が行われる。焼き戻し処理は、120〜200℃の温度で数時間加工後歯車を保持することにより行われる。この焼き戻し処理後において、加工後歯車の歯面における残留オーステナイトの割合が40〜80体積%とされ、本発明にかかる歯車10が製造される。
上記のような熱処理工程により作製された歯車10に対して、以下のような寸法精度を向上させる工程を行ってもよい。本実施形態においては、寸法精度を向上させる工程は、以下のように行われる。つまり、歯車10と対となって摺動する成形用歯車を用意しておき、歯車10と該成形用歯車とをかみ合わせて摺動させて、成形用歯車の歯面により歯車10の歯面を変形させることにより、歯車の寸法精度を向上させるようにする。上記熱処理工程により、歯車10の歯面14近傍における残留オーステナイト量が40〜80体積%とされているので、歯車10と成形用歯車とを摺動させることにより、歯車10の歯面14を含む表面部16のうち、成形用歯車との間で歯当たり不良となる部分が変形したり、あるいは磨耗したりすることにより、最終的に歯当たり不良が起こらないようになる。これにより歯車10の寸法精度が向上し、ノイズの低減や片当たりによる歯12の破壊等が抑制されることになる。
以下、本発明の効果を実証するため、以下のような実験を行った。まず、鋼材としてNi含有量が0.96質量%、Cr含有量が0.73質量%、Mo含有量が0.47質量%、C含有量が0.22質量%、残部がFeである合金鋼を採用して、該鋼材からトランスミッションギヤの駆動ギヤ(歯車)を加工した。該駆動ギヤに対して前述した実施形態の熱処理方法に基づき、様々な条件で浸炭浸窒焼き入れを行った。なお、第1焼き入れステップにおいては、加工後歯車を保持する雰囲気の炭素ポテンシャルを0.80質量%とた。一方、浸炭浸窒焼き入れステップにおいては、駆動ギヤを保持する雰囲気中の炭素ポテンシャルと窒素ポテンシャルとをさまざまに変化させて、浸炭浸窒焼き入れ処理を行い、表面部16における残留オーステナイトの割合がそれぞれ異なる複数の駆動ギヤを作製した。浸炭浸窒焼き入れステップにおいて、駆動ギヤを保持する温度は800〜850℃とし、保持時間は60分とした。
以上のように作製されたサンギヤに対して、それらの歯面においてX線回折測定を行い、歯面近傍におけるオーステナイトの割合を測定した。より具体的には、X線回折測定は、微小部X線応力測定装置(PSPC―RSF 株式会社リガク製)によって行った。さらに、駆動ギヤの歯面におけるビッカース硬さをマイクロビッカース硬さ試験機によって測定した。
また、浸炭浸窒焼き入れ処理後の駆動ギヤに対して、その歯面を目視により観察し、歯面にボイドが形成されているかどうかを評価した。ボイドの形成が認められたものは、以下の耐久試験は行わず不良とした。
さらに、これらの駆動ギヤに対して、該駆動ギヤと対となって使用される従動オンギヤを噛み合わせて両者の歯車を摺動させ、トルク:600N・mで所定時間摺動させて歯車の耐久試験を行った。従動ギヤの材質は、駆動ギヤの材質と同一である。このような耐久試験の後、サンギヤの歯面におけるピッチングの発生の有無を目視により観察し耐ピッチング性について評価した。耐ピッチング性は、ピッチングが全く観察されなかったものを○、ピッチングが観察されたが強度的に問題とならないレベルのものを△、歯面の剥離や破壊が起こったものを×として評価した。なお、○あるいは△と評価されるものは製品として問題なく使用できるものである。さらに、駆動ギヤの歯面を目視により観察し、駆動ギヤの歯面と従動ギヤの歯面との歯当たり痕の面積により、それぞれの歯車の歯面の片当たりが改善されたかどうかを評価した。より具体的には、駆動ギヤの歯面を観察して、歯面全体に金属光沢部分が形成されている場合、歯当たりが改善されたもの(改善有り)とし、歯面に浸炭浸窒焼き入れ処理後のそのままの表面部分が残っている場合には、歯面の歯当たりが改善されなかったもの(改善なし)として評価した。以上の結果を表1に示す。
Figure 2006037979
表1にしめすように、炭素ポテンシャル(CP)が0.75質量%以上であり、窒素ポテンシャル(NP)が0.52質量%以上である雰囲気中で駆動ギヤをオーステナイト域まで加熱して、浸炭浸窒焼き入れを行うことで、駆動ギヤの歯面近傍におけるオーステナイトの割合を40〜80体積%とすることができる。図4、図5、図6は、それぞれサンプルNO.17、12、3の歯面に直交する断面観察像である。いずれの観察画像も、縦幅が0.18mm、横幅が0.24mmとされている。観察像中、白く映し出されている部分が残留オーステナイトであり、黒く映し出されている部分がマルテンサイトである。図6に示すサンプルに比べて、図4、図5に示すサンプルにおいては、歯面から所定深さ(例えば0.1〜0.2mm)までの領域におけるオーステナイトの割合は、それよりも内部におけるオーステナイトの割合に比べて非常に多くなっており、表面部にオーステナイトが重点的に生成していることがわかる。
また、表1の比較例のように、歯面近傍におけるオーステナイトの割合が40体積%未満であると、表面におけるビッカース硬さがHv650を超え、表面部の硬度が高くなり過ぎてしまい、駆動ギヤを従動ギヤにかみ合わせて摺動しても、歯当たりは改善されないことから、浸炭浸窒焼き入れ処理の後に研削加工等の歯車の寸法精度を向上させる工程が必要であるといえる。一方、歯面近傍におけるオーステナイトの割合が80体積%を超える場合は、駆動ギヤの歯面にボイドが観察されることがわかる。これは、表面部にオーステナイト安定化元素である窒素を多量に侵入させた結果であると推察される。このようなボイドが形成されている歯車は、確実に耐久性に劣るので使用することはできない。あるいは、ボイドを除去する工程が必要となる。
一方、歯面近傍における残留オーステナイトの割合が40〜80体積%である本実施例のサンギヤは、耐ピッチング性も良好であるとともに、歯当たり改善も観察されていることがわかる。これは、表面部における残留オーステナイトが比較的多く、さらに、表面部に炭窒化物が多量に形成されているため、表面部の強度が十分に維持されているにもかかわらず、表面部が軟化していることが原因であると推察される。
以上の実施例からわかるように、本発明に係る歯車は耐ピッチング性に優れるともともに、焼き入れ処理後に寸法精度を向上させる加工が容易であったり、不要となったりする。そのため、より安価により簡便に、歯車の寸法精度を確保することができる。
本発明にかかる歯車の概要を示す断面図。 本発明にかかる歯車の製造方法における熱処理工程を説明する図。 本発明にかかる歯車の歯面から深さ方向に沿うビッカース硬さプロファイルを示す図。 実施例における歯車の歯面近傍の断面観察像。 図4とは異なる実施例における歯車の歯面近傍の断面観察像。 比較例における歯車の歯面近傍の断面観察像。
符号の説明
10 歯車
12 歯部
14 歯面
16 表面部
18 中心部

Claims (6)

  1. 歯面が浸炭浸窒焼き入れ処理された鋼製の歯車であって、前記歯面の最表面にX線を照射してX線回折測定をしたときの測定結果において、残留オーステナイト量が40〜80体積%であることを特徴とする歯車。
  2. 歯面が浸炭浸窒焼き入れ処理された鋼製の歯車であって、前記歯面から深さ10μmまでの領域における残留オーステナイト量が40〜80体積%であることを特徴とする歯車。
  3. 歯面から深さ方向に沿うビッカース硬さの分布を示すビッカース硬さプロファイルにおいて、歯面の最表面におけるビッカース硬さがHv450〜650とされており、歯面から深さ0.15〜0.25mmの領域に最大値を有するとともに、さらに歯車の内部に向かうほど該最大値からビッカース硬さが減少するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯車。
  4. 歯車となる鋼材を加工して所定形状の歯車を得る歯車加工工程と、
    該歯車加工工程の後に、前記歯車を炭化系ガス及びアンモニアガスを含有する雰囲気でオーステナイト域まで昇温させたのち焼き入れする浸炭浸窒焼き入れステップを少なくとも含む熱処理工程とを有し、
    前記浸炭浸窒焼き入れステップは、前記歯車の歯面を含む最表面における残留オーステナイト量が40%〜80体積%とするものであることを特徴とする歯車の製造方法。
  5. 前記熱処理工程は、炭化系ガスを含有する雰囲気中あるいは炭化系ガス及びアンモニアガスを含有する雰囲気中において前記歯車をオーステナイト域まで昇温させた後にマルテンサイト域になるように急冷して、前記歯車を焼き入れする第一焼き入れステップと、前記浸炭浸窒焼き入れステップとを有するものであることを特徴とする請求項4に記載の歯車の製造方法。
  6. 前記歯車と対となって摺動する成形用歯車を用意しておく工程と、
    前記熱処理工程ののち、前記歯車と前記成形用歯車とをかみ合わせて摺動させる工程とをさらに有し、前記成形用歯車の歯面により前記歯車の歯面を変形させることにより、歯車の寸法精度を向上させることを特徴とする請求項4又は5に記載の歯車の製造方法。
JP2004214124A 2004-07-22 2004-07-22 歯車及び歯車の製造方法 Expired - Fee Related JP4501573B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004214124A JP4501573B2 (ja) 2004-07-22 2004-07-22 歯車及び歯車の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004214124A JP4501573B2 (ja) 2004-07-22 2004-07-22 歯車及び歯車の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006037979A true JP2006037979A (ja) 2006-02-09
JP4501573B2 JP4501573B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=35903194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004214124A Expired - Fee Related JP4501573B2 (ja) 2004-07-22 2004-07-22 歯車及び歯車の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4501573B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121075A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Kobe Steel Ltd なじみ性に優れた歯車部品
WO2013146217A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 日立粉末冶金株式会社 焼結部材およびスタータ用ピニオンギヤ並びにそれらの製造方法
CN109182958A (zh) * 2018-11-22 2019-01-11 福泉市发隆钢构有限公司 一种钢结构表面处理方法
CN109266999A (zh) * 2018-11-23 2019-01-25 福泉市发隆钢构有限公司 一种钢结构表面处理方法
JP2020059106A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 トヨタ自動車株式会社 歯車の製造方法
CN111519127A (zh) * 2020-05-29 2020-08-11 厦门真冈热处理有限公司 一种获得高质量轿车转向器小齿轮的渗碳热处理方法
US11365688B2 (en) 2020-08-04 2022-06-21 G.E. Avio S.r.l. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11401829B2 (en) 2020-08-04 2022-08-02 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11466624B1 (en) 2022-01-31 2022-10-11 Ge Avio S.R.L. Overall engine efficiency rating for turbomachine engines
US11473507B2 (en) 2020-08-04 2022-10-18 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11486312B2 (en) 2020-08-04 2022-11-01 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11732655B2 (en) 2021-01-22 2023-08-22 Ge Avio S.R.L. High-efficiency epicyclic gear assemblies for turbomachines and method of manufacturing thereof
CN118028735A (zh) * 2024-02-20 2024-05-14 西安煤矿机械有限公司 一种采掘机驱动轮同件异层一次渗碳的方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6125719A (ja) * 1984-07-09 1986-02-04 Aisin Warner Ltd 歯車の擦り合せ装置
JPH03219040A (ja) * 1990-01-24 1991-09-26 Komatsu Ltd 高強度焼結鋼およびその製造方法
JPH04259328A (ja) * 1991-02-12 1992-09-14 Toyota Motor Corp 摺動部材
JPH08174340A (ja) * 1994-12-27 1996-07-09 Nissan Motor Co Ltd 面疲労強度に優れた機械構造用部品およびその製造方法
JPH09242847A (ja) * 1996-03-04 1997-09-16 Nissan Motor Co Ltd 歯 車
JPH09296250A (ja) * 1996-05-02 1997-11-18 Daido Steel Co Ltd 面疲れ強度の優れた歯車用鋼
JP3387427B2 (ja) * 1997-11-27 2003-03-17 アイシン精機株式会社 鋼の熱処理方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6125719A (ja) * 1984-07-09 1986-02-04 Aisin Warner Ltd 歯車の擦り合せ装置
JPH03219040A (ja) * 1990-01-24 1991-09-26 Komatsu Ltd 高強度焼結鋼およびその製造方法
JPH04259328A (ja) * 1991-02-12 1992-09-14 Toyota Motor Corp 摺動部材
JPH08174340A (ja) * 1994-12-27 1996-07-09 Nissan Motor Co Ltd 面疲労強度に優れた機械構造用部品およびその製造方法
JPH09242847A (ja) * 1996-03-04 1997-09-16 Nissan Motor Co Ltd 歯 車
JPH09296250A (ja) * 1996-05-02 1997-11-18 Daido Steel Co Ltd 面疲れ強度の優れた歯車用鋼
JP3387427B2 (ja) * 1997-11-27 2003-03-17 アイシン精機株式会社 鋼の熱処理方法

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121075A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Kobe Steel Ltd なじみ性に優れた歯車部品
WO2013146217A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 日立粉末冶金株式会社 焼結部材およびスタータ用ピニオンギヤ並びにそれらの製造方法
JP2013204080A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Hitachi Powdered Metals Co Ltd 焼結部材およびスタータ用ピニオンギヤ並びにそれらの製造方法
CN104428085A (zh) * 2012-03-28 2015-03-18 日立化成株式会社 烧结部件及起动器用小齿轮、以及它们的制造方法
US10213832B2 (en) 2012-03-28 2019-02-26 Hitachi Chemical Company, Ltd. Sintered member, pinion gear for starters, and production method therefor
JP2020059106A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 トヨタ自動車株式会社 歯車の製造方法
JP7077906B2 (ja) 2018-10-12 2022-05-31 トヨタ自動車株式会社 歯車の製造方法
CN109182958A (zh) * 2018-11-22 2019-01-11 福泉市发隆钢构有限公司 一种钢结构表面处理方法
CN109266999A (zh) * 2018-11-23 2019-01-25 福泉市发隆钢构有限公司 一种钢结构表面处理方法
CN111519127A (zh) * 2020-05-29 2020-08-11 厦门真冈热处理有限公司 一种获得高质量轿车转向器小齿轮的渗碳热处理方法
US11365688B2 (en) 2020-08-04 2022-06-21 G.E. Avio S.r.l. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11401829B2 (en) 2020-08-04 2022-08-02 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11473507B2 (en) 2020-08-04 2022-10-18 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11486312B2 (en) 2020-08-04 2022-11-01 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11578666B2 (en) 2020-08-04 2023-02-14 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11708794B2 (en) 2020-08-04 2023-07-25 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11802516B2 (en) 2020-08-04 2023-10-31 Ge Avio S.R.L. Gearbox efficiency rating for turbomachine engines
US11732655B2 (en) 2021-01-22 2023-08-22 Ge Avio S.R.L. High-efficiency epicyclic gear assemblies for turbomachines and method of manufacturing thereof
US11466624B1 (en) 2022-01-31 2022-10-11 Ge Avio S.R.L. Overall engine efficiency rating for turbomachine engines
US11713721B1 (en) 2022-01-31 2023-08-01 Ge Avio S.R.L. Overall engine efficiency rating for turbomachine engines
US12049849B2 (en) 2022-01-31 2024-07-30 General Electric Company Overall engine efficiency rating for turbomachine engines
US12085026B2 (en) 2022-01-31 2024-09-10 Ge Avio S.R.L. Overall engine efficiency rating for turbomachine engines
CN118028735A (zh) * 2024-02-20 2024-05-14 西安煤矿机械有限公司 一种采掘机驱动轮同件异层一次渗碳的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4501573B2 (ja) 2010-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5639064B2 (ja) 浸炭窒化部材の製造方法
JP4927234B2 (ja) 表層硬化鋼部品及びその製造方法
JP5129564B2 (ja) 浸炭高周波焼入部品
EP2383359B1 (en) Hardfacing steel for machine structure, and steel component for machine structure
EP2388351A1 (en) Steel for surface hardening for machine structural use, and component for machine structural use
EP2505684A1 (en) Gear and method for producing same
CN108603261B (zh) 钢部件、齿轮部件以及钢部件的制造方法
JP4501573B2 (ja) 歯車及び歯車の製造方法
JPWO2014192117A1 (ja) 面疲労強度に優れる軟窒化高周波焼入れ鋼部品
US20120247249A1 (en) Gears and its process of manufacture
KR101127909B1 (ko) 기어부재 및 그 제조방법
JP6589708B2 (ja) 浸炭窒化部品
JPWO2003056054A1 (ja) 浸炭焼入部材およびその製造方法
JP4102866B2 (ja) 歯車の製造方法
JP4940849B2 (ja) 減圧浸炭部品およびその製造方法
JP2021113338A (ja) 鋼部品及びその製造方法
JP3989138B2 (ja) 機械加工性に優れた低歪み型浸炭焼入れ歯車用鋼材およびその鋼材による歯車の製造方法
JP2016188421A (ja) 浸炭部品
JP2011168820A (ja) 浸炭窒化層を有する鋼製品およびその製造方法
JP2018199838A (ja) 浸炭部品
US11326244B2 (en) Steel material for CVT sheave, CVT sheave, and method for manufacturing CVT sheave
JP2006183095A (ja) 歯面疲労強度に優れた歯車の製造方法
JP5821512B2 (ja) 窒化部品およびその製造方法
JP7510044B2 (ja) 摺動部品及び摺動部品の製造方法
WO2015133273A1 (ja) 肌焼鋼鋼線

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100412

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4501573

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees