JP2006035376A - 加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い精度で工具若しくは工作物の受ける加工応力を検出できるとともに、検出点の位置などの設計上の自由度が高く、種々の装置に容易に設けることができる検出手段を有する加工装置を提供する。
【解決手段】 本発明の加工装置100は、工具T若しくは工作物が固定されたスピンドル軸101と、スピンドル軸を回転自在にかつ軸線方向に流体を介して軸支する軸受構造104を備えた支持体103と、工具若しくは工作物の受ける加工応力を検出する検出手段とを有し、検出手段は、スピンドル軸に対して少なくともその軸線方向に固定された状態で接続された検出電極106と、検出電極に対し軸線方向に対向配置され支持体に対して少なくとも軸線方向に固定された状態で接続された固定電極105A,105Bと、検出電極と固定電極との間の静電容量を直接若しくは間接的に検出する検出回路とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は加工装置に係り、特に、工作機械などの加工装置において、工具若しくは工作物に加わる加工応力を検出するための検出手段の構成に関する。
一般に、工作機械に装着される工具若しくは工作物には、工作物の加工時において軸線方向の加工応力が加わるが、この加工応力が過大になると、工具や工作物が破損する恐れがある。例えば、旋削加工を行う場合には、スピンドル軸に工具若しくは工作物を取り付け、工具若しくは工作物を回転させながら切削加工を行うが、この場合には、工具若しくは工作物に対して回転方向の応力と、軸線方向の応力とが加わる。
例えば、工作物に対してきわめて小さな径で比較的深い穴を形成しようとする場合には、小径のドリルを用いるが、小径のドリルは強度が低く、また、工作物に対して深い穴を形成することによって加工応力が大きくなるので、ドリルが折損することが多くなり、加工効率が悪く、また、加工コストが増大するという問題点がある。
そこで、工具の回転負荷及び送り負荷を検出して、その検出値が回転負荷及び送り負荷を変数とする所定の負荷限界値を越えた場合に工具の送り動作を中断するようにした加工装置が知られている(例えば、以下の特許文献1参照)。この加工装置では、工具の回転負荷及び送り負荷の検出値が負荷限界値を越えないように送り動作を制御するので、回転負荷及び送り負荷により工具が破損するといったことを防止することができる。この加工装置では、上記の送り変形部を構成する可撓性を有する支持体によって片持ち梁状に軸受体を支持し、この軸受体をスピンドル軸に対して軸線方向に直接係合させ、上記の支持体に歪センサを取り付け、この歪センサによって支持体の変形量を検出している。なお、一般的な工具の負荷を検出する方法としては、工具の回転や送りの駆動力を発生する駆動モータの消費電力(電流値)を測定する方法が知られている。
特開2001−341014号公報
しかしながら、前述の加工装置では、支持体に対する歪センサの取付状態により変形量の検出感度や検出誤差が変化しやすいため、精度よく加工応力を検出することが難しいという問題点がある。また、送り方向の駆動力を伝達する動力伝達経路途中に検出点を設ける必要があるので、設計の自由度が少なく、設計変更も難しいという問題点もある。
また、駆動モータの電力負荷を検出する方法では、駆動モータから工具に至る動力伝達経路の伝達負荷も重畳して検出されるので、小径のドリルが耐え得る微弱な加工負荷を正確に検出することが難しいという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、高い精度で工具若しくは工作物の受ける加工応力を検出することができるとともに、検出点の位置などの設計上の自由度が高く、種々の装置に容易に設けることができる検出手段を有する加工装置を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の加工装置は、工具若しくは工作物が固定されたスピンドル軸と、該スピンドル軸を回転自在にかつ軸線方向に流体を介して軸支する軸受構造を備えた支持体と、前記工具若しくは工作物の受ける加工応力を検出する検出手段とを有する加工装置であって、前記検出手段は、前記スピンドル軸に対して少なくともその軸線方向に固定された状態で接続された検出電極と、該検出電極に対し前記軸線方向に対向配置され、前記支持体に対して少なくとも前記軸線方向に固定された状態で接続された固定電極と、前記検出電極と前記固定電極との間の静電容量を直接若しくは間接的に検出する検出回路とを有することを特徴とする。
この発明によれば、工具若しくは工作物が軸線方向に加工応力を受けると、スピンドル軸と、これを回転自在にかつ軸線方向に流体を介して軸支する支持体との間に軸受構造の流体圧に抗して軸線方向の相対的な変位が生じ、これにより検出電極と固定電極との間の静電容量が変化するので、検出回路によって静電容量を検出することによって上記変位量が判明する。この場合、流体を介して軸線方向に軸支する軸受構造を用いていることにより、スピンドル軸と支持体との間の軸線方向の変位量は、工具若しくは工作物の受ける加工応力との間に正の相関を有することとなるので、上記の変位量によって工具若しくは工作物が受けた軸線方向の加工応力を知ることができる。本発明では、スピンドル軸と支持体との間の軸線方向の相対的変位を静電容量の変化によって検出するので、加工応力に起因する軸受構造の僅かな変位でも精度良く測定できる。また、スピンドル軸と支持体との間の相対変位を非接触で検出することができるので、支持体によるスピンドル軸の軸受構造の他に新たな接触部位を設ける必要がないから、複雑な検出構造が不要であり、また、検出手段が機械的な接触状態に依存しないので、検出感度の変化を低減することができる。また、送り駆動力の伝達経路とは無関係にスピンドル軸と支持体との間の相対的変位を検出すればよいので、検出点の位置を自由に設定できるなど、設計上の自由度を高めることができ、種々の加工装置に対して検出手段を簡単に設けることができる。
本発明において、前記検出電極は、前記スピンドル軸に固定されていることが好ましい。検出電極をスピンドル軸に固定することにより、スピンドル軸に対する検出電極の位置精度を高めることができるので、加工応力の検出精度を向上させることができる。
本発明において、前記検出電極に対し共に同じ側から対向配置され、相互に絶縁された一対の前記固定電極を有し、前記検出回路が前記一対の固定電極にそれぞれ導電接続されていることが好ましい。これによれば、スピンドル軸と支持体との間の軸線方向の相対的変位により、固定電極と検出電極との間の距離が変化すると、一対の固定電極の間の静電容量が当該距離によって変化するので、当該静電容量を検出回路によって検出することによって、上記相対的変位の量を知ることができる。したがって、検出電極を検出回路に導電接続する必要がなくなり、特に、検出電極をスピンドル軸に固定した場合にはスピンドル軸とともに回転する検出電極から検出回路への電気的接点を設ける必要もなくなるため、配線構造を簡易化することができ、検出状態も安定させることができる。
本発明において、前記検出電極は、前記固定電極に対して前記加工応力の向きに移動した側にて対向配置されていることが好ましい。これによれば、工具若しくは工作物が加工応力を受けたとき、スピンドル軸は支持体に対して上記の加工応力の向きに相対的に移動するので、検出電極もまた固定電極に対して加工応力の向きに移動する。したがって、検出電極が固定電極に対して加工応力の向きに移動した側にて対向配置されていることにより、加工応力を受けたときには検出電極は固定電極から相対的に離れる方向に移動することとなるので、加工応力の大きさ如何に拘らず、検出電極と固定電極との間の接触事故が生じないように構成できる。換言すれば、加工応力の大きさ如何に拘らず検出電極と固定電極との間の接触が生じないように構成されていることにより、両電極の間隔を充分に低減することができるため、加工応力或いは変位量の検出感度若しくは検出精度を高めることができる。
本発明において、前記軸受構造は圧縮性流体を介して前記スピンドル軸を前記軸線方向に軸支するように構成されていることが好ましい。これによれば、支持体が圧縮性流体を介してスピンドル軸を軸線方向に軸支することにより、支持体に対するスピンドル軸の軸線方向の移動がスムーズになるので、加工応力に対する検出感度及び精度を高めることができる。特に、圧縮性流体を既定(一定)の圧力で加える静圧軸受を構成することにより、加工応力とスピンドル軸の相対的変位量との間の相関特性を安定させることができるため、検出精度をさらに高めることができる。
本発明によれば、高い精度で工具若しくは工作物の受ける加工応力を検出することができるとともに、検出点の位置などの設計上の自由度が高く、種々の装置に容易に設けることができる検出手段を有する加工装置を実現できるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。図1は本発明に係る第1実施形態の加工装置の主要部を示す概略側面図である。加工装置100は、スピンドル軸101と、このスピンドル軸101を回転自在に軸支する支持体103とを有する。スピンドル軸101の端部にはコレットチャックなどの把持機構102が取り付けられ、この把持機構102には、ドリルやリーマなどの工具Tが把持固定される。支持体103は軸受構造104を備え、この軸受構造104は、玉軸受、ころ軸受などの転がり軸受、すべり軸受、その他の周知の軸受構造で構成され、スピンドル軸101を回転自在に軸支するとともに、スピンドル軸101をオイルなどの流体を介して軸線方向に軸支している。
ここで、流体を介して軸線方向に軸支するとは、後述する検出手段によって検出可能な軸線方向の相対的変位を許容することができる間隙を軸線方向に備えるとともに、当該間隙にオイルやグリースなどの流体が介在していることを意味する。本実施形態の場合、後述する検出手段により検出可能な相対的変位量は一般的な軸受構造に組み込まれた潤滑剤の被膜の厚さよりも充分に小さいので、潤滑剤を含む通常の軸受構造であれば、本実施形態の軸受構造104として用いることが可能である。
支持体103には、一対の固定電極105A,105Bが固定されている。これらの一対の固定電極105Aと105Bは、空隙や絶縁体などを介して相互に絶縁された状態となっている。また、これらの固定電極105A,105Bに対しては、スピンドル軸101に固定された検出電極106が軸線方向に対向配置されている。検出電極106は、一対の固定電極105A,105Bに対して工具Tの取り付け側とは反対側に配置されている。より具体的には、固定電極105A,105Bは支持体103に対して工具Tとは軸線方向反対側に露出した姿勢で固定され、これらの固定電極105A、105Bに対して工具Tとは軸線方向反対側に検出電極106が対向配置された状態となっている。なお、後述する検出回路は、固定電極105Aと105Bの間の静電容量Cxを検出することができるように構成されている。
なお、図1には示していないが、通常、スピンドル軸101は駆動モータなどによって構成される回転駆動機構により回転駆動されるように構成されている。また、スピンドル軸101は、図示しない工作物に対して工具Tを軸線方向に相対的に送る送り駆動機構により工作物に対して軸線方向に移動可能に構成されている。この場合、スピンドル軸101を軸線方向に移動させてもよく、或いは、図示しない工作物を固定する固定台をスピンドル軸101に対して軸線方向に移動させるように構成してもよい。なお、スピンドル軸101には工具Tではなく、工作物を取り付けるようにしてもよい。この場合、工具Tは図示しない刃物台に固定される。
図2は、上記加工装置100の固定電極と検出電極の平面形状を軸線方向に重ねて見た様子を想定して示す平面透視図である。一対の固定電極105A,105Bは、スピンドル軸101の貫通領域を避けた平面形状、具体的には半円弧状にそれぞれ構成されている。そして、検出電極106は、一対の固定電極105A,105Bに対して共に対向配置されるように、スピンドル軸101の貫通領域を避けた環状の平面形状、具体的にはリング状に構成されている。本実施形態では検出電極106がスピンドル軸101に固定されているため、スピンドル軸101が回転駆動されると検出電極106も回転駆動される。この場合、図示例のように、検出電極106が回転しても固定電極105A,105Bと検出電極106との間の対向面積が変化しないように構成すると、検出電極106の回転による静電容量の変化分をなくし、或いは低減することができるので、より正確な検出を行うことができる。
図3は、上記固定電極105A,105Bと検出電極106によって構成される回路構造を示す等価回路図である。固定電極105Aと105Bとの間の静電容量Cxは、固定電極105Aと検出電極106とによって構成される静電容量Caと、固定電極105Bと検出電極106とによって構成される静電容量Cbとの直列回路にて表される。ここで、固定電極105Aと検出電極106の間の電極間隔をda、電極対向面積をSaとし、固定電極105Bと検出電極106の間の電極間隔をdb、電極対向面積をSbとし、εを誘電率とすれば、
1/Cx=1/Ca+1/Cb=da/εSa+db/εSb …(1)
が成立する。ただし、本実施形態の場合には、da=db、Sa=Sb、Ca=Cbである。そして、固定電極105A,105Bと検出電極106の距離が変化すると、上記電極間隔daとdbは同時に同量だけ変化する。したがって、固定電極105Aと105Bとの間の静電容量を検出すれば、固定電極105A,105Bと検出電極106との間の静電容量を検出したことになり、その結果、固定電極105A,105Bと検出電極106との間の軸線方向の相対的変位量、すなわち、スピンドル軸101と支持体103との間の軸線方向の相対的変位量を知ることができる。
図4には、上記静電容量Cxを測定する検出回路の一例を示す。この検出回路は、静電容量Cxを含むリラクジェーション発振回路である。ただし、リラクジェーション発振回路以外でも、静電容量Cxを回路定数とする任意の発振回路、例えばウイーンブリッジ発振回路などを用いることもでき、さらに、発振回路以外のその他の検出回路を用いることも可能である。
また、本実施形態では、スピンドル軸101と支持体103の軸線方向の相対的移動量と、工具Tが軸線方向に受ける加工応力との間には正の相関があることが確認されている。これは、軸受構造104においてスピンドル軸101がオイルなどの流体を介して支持体103に軸支されているため、スピンドル軸101が受ける加工応力が増大するほど、スピンドル軸101の流体に抗して軸線方向後方(工具Tとは軸線方向反対側)へ相対的に移動する量が増大するからと考えられる。したがって、後に説明する図7のグラフに示す特性によって支持体103に対するスピンドル軸101の軸線方向の相対的移動量を検出することにより、工具Tが受ける加工応力を知ることができることになる。
本実施形態においては、支持体103に固定された固定電極105A,105Bと、スピンドル軸101に固定された検出電極106との間の静電容量を検出するので、スピンドル軸101とともに検出電極106が回転することにより、静電容量の変動が回転方向に平均化され、固定電極105A,105Bと検出電極106の間の相対的な角度ずれ(姿勢ずれ)などに起因する検出誤差を低減することが可能になっている。
また、本実施形態では、検出電極106に対して共に同側から対向する一対の固定電極105Aと105Bの間の静電容量を測定することにより、検出電極106の電位を検出する必要がなくなるため、回転する検出電極106と検出回路の間に回転許容型の電気的接点構造を設けることが不要になることから、配線構造を簡易に構成できる。
さらに、本実施形態では、検出電極106が固定電極105A,105Bに対して加工応力の向きに移動した側(すなわち、図1の右側)に配置されていることにより、加工応力が大きくなっても検出電極106が固定電極105A,105Bから離反するだけであるので、電極同士が衝突する恐れをなくすことができる。また、このことにより、予め電極間隔を小さく構成しておくことができるため、検出感度及び精度を高めることができる。
次に、図5乃至図9を参照して本発明に係る第2実施形態の加工装置について説明する。図5は本実施形態の主要部の概略側面図、図6は当該主要部の拡大縦断面図である。この第2実施形態の加工装置200においては、上記第1実施形態と同様に、スピンドル軸201、把持機構202、支持体203、軸受構造204、固定電極205A,205B、及び、検出電極206を備えている。ここで、軸受構造204以外の構成は、上述の検出回路の構成をも含めて、基本的に上記第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態では、図6に示すように、スピンドル軸201の外周に半径方向に突出した回転側軸受部211が固定され、この回転側軸受部211の外周側に筒状のラジアル軸受部204Aが配置され、回転側軸受部211の端面の軸線方向前後にそれぞれスラスト軸受部204B,204Cが配置され、ラジアル軸受部204Aとスラスト軸受部204B、204Cとは相互に固定されている。ラジアル軸受部204Aには複数箇所に流体導入部204pが設けられ、図示しない流体供給手段(例えば、乾燥した圧縮空気を供給するもの)に接続されている。そして、その流体供給手段から供給された流体は上記流体導入部204pを介してラジアル軸受部204A及びスラスト軸受部204B,204Cと、回転側軸受部211との間の間隙に供給され、これにより静圧軸受が構成されるようになっている。このように供給された流体は、中空に形成されたスピンドル軸201に設けられた開口201x,201yを通してその内部に排出される。
なお、図示例では、回転側軸受部211の外周側からのみ流体が供給されるように構成されているが、スラスト方向の軸支力を確保するためには、スラスト軸受部204B,204Cにそれぞれ流体導入部を設けて、回転側軸受部211の端面に向けて軸線方向両側から流体が供給されるように構成することが望ましい。例えば、スラスト軸受部204B,204Cの内面の一部を多孔質材で構成し、この多孔質材に流体を供給することで、流体が多孔質材を通過し、多孔質材の多数の表面細孔から流体が供給され、回転側軸受部211の端面が軸線方向に支持されるように構成できる。
本実施形態の静圧軸受である軸受構造204では、空気などの圧縮性流体により軸受負荷を支持するようになっている。本実施形態の場合、回転側軸受部211の端面とスラスト軸受部204B,204Cの内面との間隙は特に限定されないが、例えば5〜100μmの範囲内、典型的には10μm程度である。
図10(a)は上記固定電極205A,205Bの取付構造を示す分解斜視図、図10(b)は分解縦断面図、図10(c)は組立状態を示す縦断面図である。この図10及び上記図7に示すように、本実施形態では、上記軸受構造204(具体的にはスラスト軸受部204C)に対して、絶縁体で構成される固定部材221、導電体で構成されるシールド部材222、絶縁体で構成される固定部材223が順次積層された状態で固定され、この固定部材223に上記固定電極205A,205Bが固定されている。また、図6に示すように、スピンドル201には絶縁体で構成される固定部材225を介して上記検出電極206が固定されている。上記のシールド部材222は、上記固定電極205A,205B及び検出電極206を覆う導電性のケース部材224に導電接続され、このケース部材224を介して回路基板226に導電接続されている。また、固定電極205A,205Bはそれぞれ図示しない配線を介して回路基板226に導電接続されている。
本実施形態では、図4に点線で示すように、上記シールド部材222及びケース部材224が静電容量Cxと検出回路(演算増幅器)とを接続するラインのシールド線として作用し、このシールド線は、反転増幅器の入力に接続されたボルテージフォロワの出力に導電接続されている。
図7は、固定電極205A,205Bと検出電極206の電極間隔の変位量と、上記検出回路が出力する発振周波数との関係を示すグラフである。このグラフに示すように、電極間隔が僅かに変化しても発振周波数は大きく変化することがわかる。このように、電極間隔の変化を静電容量の変化によって検出することにより、高精度の検出を行うことが可能になる。
図8は、上記軸受構造204のスラスト方向(軸線方向)の負荷と、上記電極間隔の変位量との関係を示すグラフである。このグラフでわかるように、スラスト方向の負荷と電極間隔の変位量とは正の相関を有し、より具体的にはほぼ比例関係にある。したがって、工具Tに軸線方向の加工応力が加わると、軸受構造204のスラスト方向の負荷が発生し、図8に示す特性によって電極間隔が変位するので、電極間隔の変位量によって加工応力の大きさを知ることができる。
図9は、上記軸受構造204のスラスト軸受性能を示すものであり、0.5MPaの一定圧力で上記流体導入部204pを介して空気を供給したときのスラスト方向の負荷能力と、スラスト方向の間隙(回転側軸受部211の端面とスラスト軸受部204B,204Cの内面との間隔)との関係を示すグラフである。このグラフからわかるように、スラスト方向の間隙が小さくなると負荷能力は急激に増大する。逆に言えば、加工応力が大きくなってスピンドル軸201が軸線方向後方に相対的に移動すると、回転側軸受部211の後方側の端面とスラスト軸受部204Cの内面との間隙が小さくなり、軸受構造204の負荷能力も急激に増大することになる。
本実施形態では、軸受構造204が圧縮性流体を用いた静圧軸受で構成されていることにより、軸線方向のスピンドル軸201と支持体203との間の相対的移動がスムーズになるとともに、スラスト方向の間隙変化とスラスト方向の負荷との間の相関特性が良好になるため、加工応力に対する検出感度が高くなり、検出精度も向上させることができる。
上記各実施形態では、上記の検出回路の出力を図示しない制御装置に接続し、この出力(すなわち加工応力)が既定の値を越えた場合には、加工を中断したり、送り動作を中断したり、送り速度を低下させたりするといった各種の制御を行うようにしてもよい。これによって、工具や工作物の破損を防止したり、低減したりすることができる。制御装置としては、MPU(マイクロプロセッサユニット)、プログラマブルコントローラなどを用いることができる。
尚、本発明の加工装置及び検出手段は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記各実施形態では、工具Tが取り付けられたスピンドル軸を有する加工装置の例を示したが、工具の代わりに工作物が取り付けられたスピンドル軸を有する加工装置を構成しても構わない。また、本発明の加工装置には、旋盤その他の旋削装置などの工作機械、研磨装置、表面処理装置などの各種の加工用装置や加工用器具が含まれる。
第1実施形態の加工装置の主要部を示す概略側面図。 第1実施形態の加工装置の検出手段の構造を軸線方向に透視した状態を示す平面透視図。 第1実施形態の加工装置の検出手段の等価回路図。 第1実施形態の加工装置の検出回路の回路図。 第2実施形態の加工装置の主要部を示す概略側面図。 第2実施形態の加工装置の主要部の縦断面図。 第2実施形態の加工装置の検出手段の特性を示すグラフ。 第2実施形態の加工装置の軸受構造の特性を示すグラフ。 第2実施形態の軸受構造の負荷能力を示すグラフ。 第2実施形態の固定電極の取付構造を示す分解斜視図(a)、分解断面図(b)及び組立断面図(c)。
符号の説明
100,200…加工装置、101,201…スピンドル軸、102,202…把持機構、103,203…支持体、104,204…軸受構造、105A,105B,205A,205B…固定電極、106,206…検出電極、204A…ラジアル軸受部、204B,204C…スラスト軸受部、204p…流体導入部、211…回転側軸受部、221,223,225…固定部材、222…シールド部材、224…ケース部材、226…回路基板

Claims (5)

  1. 工具若しくは工作物が固定されたスピンドル軸と、該スピンドル軸を回転自在にかつ軸線方向に流体を介して軸支する軸受構造を備えた支持体と、前記工具若しくは工作物の受ける加工応力を検出する検出手段とを有する加工装置であって、
    前記検出手段は、前記スピンドル軸に対して少なくともその軸線方向に固定された状態で接続された検出電極と、該検出電極に対し前記軸線方向に対向配置され、前記支持体に対して少なくとも前記軸線方向に固定された状態で接続された固定電極と、前記検出電極と前記固定電極との間の静電容量を直接若しくは間接的に検出する検出回路とを有することを特徴とする加工装置。
  2. 前記検出電極は、前記スピンドル軸に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記検出電極に対し共に同じ側から対向配置され、相互に絶縁された一対の前記固定電極を有し、前記検出回路が前記一対の固定電極にそれぞれ導電接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置。
  4. 前記検出電極は、前記固定電極に対して前記加工応力の向きに移動した側にて対向配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の加工装置。
  5. 前記軸受構造は圧縮性流体を介して前記スピンドル軸を前記軸線方向に軸支するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の加工装置。
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JP2009291876A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Daiya Seiki Co Ltd スピンドルモータ及び穿孔加工装置

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