JP2006030756A - ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006030756A
JP2006030756A JP2004211341A JP2004211341A JP2006030756A JP 2006030756 A JP2006030756 A JP 2006030756A JP 2004211341 A JP2004211341 A JP 2004211341A JP 2004211341 A JP2004211341 A JP 2004211341A JP 2006030756 A JP2006030756 A JP 2006030756A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
color developing
group
color
developing solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004211341A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Kuze
哲 久世
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Photo Imaging Inc
Original Assignee
Konica Minolta Photo Imaging Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Photo Imaging Inc filed Critical Konica Minolta Photo Imaging Inc
Priority to JP2004211341A priority Critical patent/JP2006030756A/ja
Publication of JP2006030756A publication Critical patent/JP2006030756A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

【課題】 ハロゲン化銀感光材料の処理量が少なくても安定して十分な最高濃度が保持でき、未露光部の白地性に優れており、発色現像処理槽でのタールの発生が軽減したハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液およびハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法を提供すること。
【解決手段】 少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び下記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液であって、前記p−フェニレンジアミン系発色現像主薬の2〜35質量%がN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像主薬であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
【化1】
Figure 2006030756

【選択図】 なし

Description

本発明は、ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液(以下、単に発色現像使用液ともいう)および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法に関し、特に少量処理時にも安定した処理特性が得られ、未露光部の白地性に優れ、さらには発色現像処理槽でのタールの発生が軽減したハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液およびハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法に関する。
近年、発色現像処理はデジタル化に対応するため迅速処理の傾向にあり、また近年の地球環境保護の観点から少ない廃液化、つまり低補充量化の傾向にある。このため、発色現像処理はより高活性な処理が要望されてきている。このような要望に応えるために、従来より用いられているのは、例えばベンジルアルコール等に代表される現像促進剤を用いる方法、発色現像使用液の温度を上げて現像処理を行う方法、発色現像処理の撹拌を強めて感光材料中への拡散速度を上げる方法等が知られてきている。しかしながら、これらの方法は種々の問題が内在していた。例えば、ベンジルアルコール等のごとき現像促進剤を用いる方法はBOD(生物学的酸素要求量)等の環境負荷が増加してしまい、発色現像使用液の温度を高めて現像処理を行う方法は発色現像主薬の酸化分解や発色現像使用液の蒸発が大きく少量処理時には処理性能の維持が出来ず、発色現像処理の撹拌を強めて行う方法は発色現像使用液の酸化や感光材料の乳剤表面の物理的キズが問題となりやすい等の種々の問題があるのが実情であった。
さらに、発色現像使用液の活性度を上げるためにN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像使用液を併用する技術が知られているが、これら技術にしたところが未露光部にカブリが生じやすい問題があり、白地性の維持が難しい問題があることが分かった(例えば、特許文献1及び2)。
さらには、近年のデジタルカメラの増加に伴うハロゲン化銀感光材料の処理量の減少により、十分な最高濃度を保持した処理を維持することが難し状況となってきている。このような問題を解決し安定した処理特性を保持するために、特定の有機抑制剤を使用する技術が知られてきているが、少量処理の状況下では発色現像処理槽中にタールが生じ、カラーペーパーに汚染が生じやすい別なる問題が生じることが分かった(例えば、特許文献3)。
特公平6−75178号公報 特公平6−75179号公報 特開平5−289273号公報
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ハロゲン化銀感光材料の処理量が少なくても安定して十分な最高濃度が保持でき、未露光部の白地性に優れており、発色現像処理槽でのタールの発生が軽減したハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液およびハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び下記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液であって、前記p−フェニレンジアミン系発色現像主薬の2〜35質量%がN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像主薬であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
Figure 2006030756
〔式中、Z1はベンゼン環または含窒素6員ヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表し、Z2は−NH−と共にピラゾール環、イミダゾール環またはトリアゾール環を形成するのに必要な原子群を表す。Z1及びZ2は各々置換基を有してもよい。〕
(請求項2)
少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液であって、前記p−フェニレンジアミン系発色現像主薬を1.8×10-2モル/L以上含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
(請求項3)
少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液であって、pHが10.4以上であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
(請求項4)
下記一般式(2)または(3)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
Figure 2006030756
〔式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表し、Aはカルボキシル基、スルホ基、スルホン基、ホスフィン基、ヒドロキシル基、アルキル置換してもよいアミノ基、アルキル置換してもよいスルファモイル基、置換してもよいアルキルスルホニル基、水素原子、アルコキシル基または、−O−(B−O)n−R′を表し、R及びR′は各々水素原子または置換してもよいアルキル基を表す。Bは置換してもよいアルキレン基を表し、nは1〜4の整数を表す。〕
Figure 2006030756
〔式中、R″及びR″′は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素原子数1〜6の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素、シクロアルキル基、アリール基又は
Figure 2006030756
を表す。
前記脂肪族炭化水素は、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基またはスルホン基で置換されていてもよい。また、mは4〜50,000の整数を表し、pは0又は1〜10の整数を表す。〕
(請求項5)
下記一般式(4)または(5)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
一般式(4)
1O−(A1O)n1−H
〔式中、R1は水素原子または置換基を有してもよい飽和または不飽和の炭素数1〜4のアルキル基を表し、A1は置換基を有してもよい炭素数2〜4のアルキレン基またはアルケニル基を表し、n1は1〜200の整数を表す。〕
Figure 2006030756
〔式中R2は炭素数2〜6のヒドロキシルアルキル基、R3およびR4はそれぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、ベンジル基または
Figure 2006030756
を表し、n2は1〜6の整数、XおよびZはそれぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、もしくは炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基を示す。〕
(請求項6)
Naイオンに対するKイオンのモル比が3〜20であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
(請求項7)
少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液を用い、該ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液の処理温度が42℃以上であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
(請求項8)
少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液を用い、該ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液の現像処理時間が50秒以上であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
(請求項9)
少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液を用い、該ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液の発色現像補充量がハロゲン化銀カラー感光材料1m2あたり少なくとも180mlであることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
(請求項10)
前記ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液が、前記一般式(2)または(3)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
(請求項11)
前記ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液が前記一般式(4)または(5)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
(請求項12)
前記ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20であることを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
すなわち、本発明者は高活性な発色現像使用液に特定の有機抑制剤を組み合わせて用いることで、驚くべき事に、前記課題が解決することを見いだし、本発明に至ったものであ
本発明によれば、ハロゲン化銀感光材料の処理量が少なくても安定して十分な最高濃度が保持でき、未露光部の白地性に優れており、発色現像処理槽でのタールの発生が軽減したハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液およびハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
最初に、本発明で用いる一般式(1)で表される化合物について詳述する。
Figure 2006030756
式中、Z1はベンゼン環または含窒素6員ヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表し、Z2は−NH−と共にピラゾール環、イミアゾール環又はトリアゾール環を形成するのに必要な原子群を表す。尚Z1、Z2で形成される環は置換基を有するものを含む。
本発明における一般式(1)で表される化合物の代表的具体例を以下に挙げる。ただし、これらに限定されるものではない。
Figure 2006030756
Figure 2006030756
これらの化合物を合成する方法はよく知られており、当業者は容易に合成することができる。これらの化合物の合成には、例えば“新実験化学講座14巻”(丸善刊)等を参照にすることができる。
前記一般式(1)で表される化合物は、本発明の発色現像使用液1Lあたり好ましくは
1.0mg〜5.0gの範囲で用いられ、より好ましくは2.0mg〜2.0gの範囲で用いられる。
本発明で用いられるp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の代表例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
(C−1) N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン
(C−2) 4−アミノ−N,N−ジエチル−3−メチルアニリン
(C−3) 4−アミノ−N−(β−ヒドロキシエチル)−N−メチルアニリン
(C−4) 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
(C−5) 4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)−3−メチアニリン
(C−6) 4−アミノ−N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メチルアニリン
(C−7) 4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)−3−メチルアニリン
(C−8) 4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチルアニリン
(C−9) 4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
(C−10) 4−アミノ−N−エチル−N−(β−メトキシエチル)−3−メチルアニリン
(C−11) 4−アミノ−N−(β−エトキシエチル)−N−エチル−3−メチルアニリン
(C−12) 4−アミノ−N−(3−カルバモイルプロピル)−N−n−プロピル−3−メチルアニリン
(C−13) 4−アミノ−N−(4−カルバモイルブチル)−N−n−プロピル−3−メチルアニリン
(C−14) N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシピロリジン
(C−15) N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン
(C−16) N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ピロリジンカルボキサミド
上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち、本発明において好ましいのは例示化合物(C−6)、(C−7)、(C−8)及び(C−12)であり、特に好ましいのは(C−8)である。
これらのp−フェニレンジアミン誘導体と硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの塩であってもよい。
次に本発明で用いられるN−ヒドロキシアルキル置換−p−フェニレンジアミン系発色現像主薬は、以下の一般式Aで表すことができる。
Figure 2006030756
式中、R1は水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、または1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、R2は水素原子、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、R3は水素基を有してもよい1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、Aは少なくとも1つの水酸基を有し、かつ分岐を有してもよいアルキル基であり、より好ましくは
Figure 2006030756
である。R4、R5、R6はそれぞれ水素原子、水酸基又は水酸基を有してもよい1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を表し、R4、R5、R6の少なくとも1つは水酸基又は水酸基を有するアルキル基である。n1、n2、n3はそれぞれ0、1、2又は3であり、そしてHXは塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、硝酸または燐酸を表す。
本発明に使用する好ましいN−ヒドロキシアルキル置換−p−フェニレンジアミン誘導体は以下のものが挙げられるが、これら例示化合物に限定されるものではない。
Figure 2006030756
Figure 2006030756
上記(A−1)〜(A−8)の化合物の塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸塩が特に好ましい。
これら例示化合物の中でもNo.(A−1)、(A−2)、(A−6)、(A−7)及び(A−8)が好ましく用いられ、特にNo.(A−1)、(A−2)及び(A−6)が好ましく用いられる。さらに、とりわけ特にNo.(A−1)が、本発明においては好ましく用いられる。
これら本発明のN−ヒドロキシアルキル置換−p−フェニレンジアミン誘導体はジヤーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイアティー73巻、3100頁(1951年)に記載の方法で容易に合成できる。
本発明においては、p−フェニレンジアミン系発色現像主薬の2〜35質量%がN−ヒドロキシアルキル置換−p−フェニレンジアミン系発色現像主薬である際に本発明の効果を発現するが、特にp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の3〜20質量%がN−ヒドロキシアルキル置換−p−フェニレンジアミン系発色現像主薬の際に特に良好に本発明の効果を発現する。
次に本発明に係る前記一般式(2)で表される化合物について、説明する。
Figure 2006030756
式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表し、Aはカルボキシル基、スルホ基、スルホン基、ホスフィン基、ヒドロキシル基、アルキル置換してもよいアミノ基、アルキル置換してもよいアンモニオ基、アルキル置換してもよいカルバモイル基、アルキル置換してもよいスルファモイル基、置換してもよいアルキルスルホニル基、水素原子、アルコキシル基または−O−(B−O)n−R′を表し、R及びR′は水素原子、置換してもよいアルキル基を表す。さらに、Bは置換してもよいアルキレン基を表し、nは1〜4の整数を表す。
以下に一般式(2)で表される化合物の具体的例示化合物を示す。
Figure 2006030756
Figure 2006030756
Figure 2006030756
Figure 2006030756
次に本発明に係る前記一般式(3)で表される化合物について、説明する。
Figure 2006030756
式中、R″及びR″′は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素原子数1〜6の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素、シクロアルキル基、アリール基又は
Figure 2006030756
を表す。
前記脂肪族炭化水素は、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホン基などで置換されていてもよい。また、mは4〜50,000の整数を表し、pは0又は1〜10の整数を表す。
次に本発明に係る前記一般式(3)で表される化合物の具体的例示化合物について示す。
Figure 2006030756
(3−10)N,N−ビス(2,3−ジヒドロキシルプロピル)ヒドロキルアミン
(3−11)N,N−ビス(2−メチル−2,3−ジヒドロキシルプロピル)ヒドロキルアミン
(3−12)N,N−ビス(1−ヒドロキシルメチル−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)ヒドロキルアミン
これら一般式(3)で表される化合物の中でも、特に好ましい化合物は、ポリ(N−ヒドロキシアルキレンイミン)であり、とりわけ好ましい化合物はポリ(N−ヒドロキシエチレンイミン)である。また、これら共重合体の平均分子量は500〜65,000であり、好ましくは600〜30,000である。
さらに、これら一般式(3)で表される化合物は、既知の方法により合成することができ、例えばジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ(J.Chem.Soc.,),75,1009(1899)、J.Chem.Soc.,3144(1963)等に記載の過酸化水素を用いた2級アミンの酸化方法により、ポリ(アルキレンイミン)を酸化して合成することができる。或いは、特開2003−212993号明細書又は特開2000−86606号明細書等に記載の方法で合成することもできる。
上記一般式(2)又は(3)で表される化合物は、単独で、または複数の混合物として使用できる。また、添加量は発色現像使用液1Lあたり、0.2〜100gの範囲で好ましく用いられ、より好ましくは0.5〜50g/Lである。
上記一般式(2)で表される化合物は、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等の塩化合物として使用することができるが、取り扱いの観点から本発明においては、特にナトリウム塩として好適に用いられる。
本発明においては、前記一般式(4)で表される化合物を用いる際に特に本発明の効果を良好に発現する。
次に本発明に係る前記一般式(4)で表される化合物について、説明する。
一般式(4)
1O−(A1O)n1−H
式中、R1は水素原子または、置換基を有してもよい飽和または不飽和の炭素数1〜4のアルキル基を表し、A1は置換基を有してもよい炭素数2〜4のアルキレン基またはアルケニル基を表し、n1は1〜200の整数を表す。
以下に一般式(4)で表される化合物の具体的例示化合物を下記表1に示す。
Figure 2006030756
本発明においては、前記一般式(5)で表される化合物を用いる際に特に本発明の効果を良好に発現する。
次に本発明に係る前記一般式(5)で表される化合物について説明する。
Figure 2006030756
式中、R2は炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、R3及びR4はそれぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、ベンジル基又は
Figure 2006030756
を表し、n2は1〜6の整数、X及びZはそれぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基もしくは炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基を示す。
以下に一般式(5)で表される化合物の具体的例示化合物を示す。
(5−1)エタノールアミン
(5−2)ジエタノールアミン
(5−3)トリエタールアミン
(5−4)ジイソプロパノールアミン
(5−5)2−メチルアミノエタノール
(5−6)2−エチルアミノエタノール
(5−7)2−ジメチルアミノエタノール
(5−8)2−ジエチルアミノエタノール
(5−9)1−ジエチルアミノ−2−プロパノール
(5−10)3−ジエチルアミノ−2−プロパノール
(5−11)3−ジメチルアミノ−2−プロパノール
(5−12)イソプロピルアミノエタノール
(5−13)3−アミノ−1−プロパノール
(5−14)2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパジオール
(5−15)エチレンジアミンテトライソプロパノール
(5−16)ベンジルジエタノールアミン
(5−17)2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパジオール
(5−18)トリス(イソプロパノール)アミン
上記一般式(4)及び(5)で表される化合物は、単独で、または複数の混合物として使用できる。また、添加量は発色現像使用液1Lあたり、2〜100gの範囲で好ましく用いられ、より好ましくは5〜50g/Lである。
本発明の態様の1つに、発色現像使用液中のp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の2〜35質量%がN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像主薬であることが挙げられ、特にp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の3〜20質量%がN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像主薬である際にとりわけ良好に本発明の効果を発現する。
本発明の態様の1つに、発色現像使用液中のp−フェニレンジアミン系発色現像主薬が
1.8×10-2モル/L以上含有することが挙げられ、特に2.0×10-2〜3.0×10-2モル/Lの範囲である際にとりわけ良好に本発明の効果を発現する。
本発明の態様の1つに、発色現像使用液のpHが10.4以上であることが挙げられるが、好ましくはpH10.6〜11.6の範囲である。
本発明における好ましい態様の1つに、発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20の範囲であることが挙げられ、より好ましくは5〜10の範囲である。これら発色現像使用液中のNaイオンとKイオンを調整するにはどのような手段を用いても良いが、緩衝剤として用いる炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの比率を調整し用いるのが好ましい。
本発明における態様の1つに、発色現像使用液の処理温度を42℃以上とすることが挙げられるが、より好ましくは44℃以上55℃以下の範囲である。
本発明における態様の1つに、発色現像使用液の現像処理時間が50秒以上であることが挙げられるが、より好ましくは55秒〜100秒の範囲である。本発明における現像処理時間とは、感光材料が処理液に浸かってから、次工程の処理液に浸かるまでの時間を意味する。
本発明における態様の1つに、発色現像使用液の発色現像補充量がハロゲン化銀カラー写真感光材料1m2あたり少なくとも180mlであることが挙げられるが、より好ましくは200ml〜350mlの範囲である。
また、本発明の発色現像使用液においては、アルカリ剤として炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩の他に、例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、燐酸二ナトリウム、燐酸三カリウム、燐酸二ナトリウム、燐酸二カリウム、硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、四硼酸ナトリウム、四硼酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)等を用いることができる。
さらに、本発明の発色現像使用液においては、保恒剤として、亜硫酸塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等)、重亜硫酸塩(重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等)、メタ重亜硫酸塩(メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)等を用いることができる。
本発明においては、特に発色現像使用液中の亜硫酸塩が1×10-2モル/L以下である際に、本発明の効果を良好に発現する。とりわけ特に、発色現像使用液中の亜硫酸塩が0〜0.5×10-2モル/Lの範囲である際に、本発明の効果を特に良好に発現する。
また、本発明の発色現像使用液においては、現像促進剤として、特公昭37−16088号、同37−5987号、同38−7826号、同44−12380号、同45−9019号の各公報及び米国特許第3,813,247号明細書等に代表されるチオエーテル系化合物、特公昭44−30074号、特開昭50−137726号、同56−156826号及び同52−43429号の各公報等に代表される4級アンモニウム塩類、米国特許2,610,122号及び同4,119,462号の各明細書に記載のp−アミノフェノール類、米国特許2,494,903号、同3,128,182号、同4,230,796号、同3,253,919号、同2,482,546号、同2,596,926号、同3,582,346号の各明細書及び特公昭41−11431号公報に記載のアミン系化合物、その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、ヒドラジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、イミダゾール類等を必要に応じて含有させることができる。
さらに、本発明の発色現像使用液において、カブリ防止等の目的で塩素イオン、臭素イオン及び沃素イオンを放出する化合物を用いることができる。
また、本発明の発色現像使用液には、キレート剤を添加することができ、例えばジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシイミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、s,s−エチレンジアミンジコハク酸、ジエチレントリアミン五ホスホン酸等を挙げることができ、特に特開平4−118649号公報第19頁から第20頁に記載の一般式〔K〕で示されるキレート剤を添加することが好ましい。さらに、本発明の発色現像使用液には、アニオン、カチオン、両性、ノニオンの各界面活性剤を含有させることができる。
本発明に係る感光材料としては、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、カラーペーパー、並びにカラー映画フィルム等を挙げることができ、その一例として、感光材料に関しては、下記のリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す。)にその詳細が記載されており、参考にすることができる。
ハロゲン化銀乳剤は、例えば、RDNo.17643、22〜23頁(1979年12月)の「1.乳剤製造法(Emulsion preparation and types)」、及びRDNo.18716、648頁、グラキデ著「写真の物理と化学」ポールモンテル社刊(P.Glkides,Chimie et Physique Photographique,Paul Montel,1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Dauffin,Photographic Emulsion Chemistry Focal Press 1966)、ゼリクマン等著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman etal,Making and coating Photographic Emulsion, Focal Press 1964)等に記載された方法を用いて調製することができる。乳剤は、米国特許3,574,628号、同3,665,394号及び英国特許1,413,748号等の各明細書に記載された単分散乳剤も好ましい。
本発明においては、感光材料の全てのハロゲン化銀が塩化銀を少なくとも90モル%含有するハロゲン化銀である際に本発明の効果を特に良好に発現する。
とりわけ、感光材料の全てのハロゲン化銀が塩化銀を少なくとも95モル%含有するハロゲン化銀である際に本発明の効果をとりわけ特に良好に発現する。
ハロゲン化銀乳剤には物理熟成、化学熟成及び分光増感を行うことができる。このような工程で使用される添加剤は、RDNo.17643、RDNo.18716及びRDNo.308119(それぞれ、以下、RD17643、RD18716及びRD308119と略す。)に記載されている。下記にその記載箇所を示す。なお、下記に記載の各数値は、記載されている頁を表す。
〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕
化学増感剤 996 III−A項 23 648
分光増感剤 996 IV−A−A、
B、C、D、 23〜24 648〜649
H、I、J項
強色増感剤 996 IV−A−E、J項
23〜24 648〜649
カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649
安定剤 998 VI 24〜25 649
感光材料に使用できる公知の写真用添加剤も、上記RDに記載されている。以下に関連のある記載箇所を示す。
〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕
色濁り防止剤 1002VII−I項 25 650
色素画像安定剤 1001VII−J項 25
増白剤 998V 24
紫外線吸収剤 1003VIII−I項、
XIII−C項 25〜26
光吸収剤 1003VIII 25〜26
光散乱剤 1003VIII
フィルター染料 1003VIII 25〜26
バインダー 1003IX 26 651
スタチック防止剤 1006XIII 27 650
硬膜剤 1004X 26 651
可塑剤 1006XII 27 650
潤滑剤 1006XII 27 650
活性剤・塗布助剤 1005XI 26〜27 650
マット剤 1007XVI
現像剤(感光材料に含有)
1001XXB項
本発明に係る感光性層には、種々のカプラーを使用することができ、その具体例は、上記RDに記載されている。以下に関連のある記載箇所を示す。
〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕
イエローカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項
マゼンタカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項
シアンカプラー 1001VII−D項 VIIC〜G項
カラードカプラー 1002VII−G項 VIIG項
DIRカプラー 1001VII−F項 VIIF項
BARカプラー 1002VII−F項
その他の有用残基放出 1001VII−F項
カプラー
アルカリ可溶カプラー 1001VII−E項
上記各添加剤は、RD308119XIVに記載されている分散法などにより、添加することができる。
感光材料には、前述RD308119VII−K項に記載されているフィルター層や中間層等の補助層を設けることもできる。
感光材料は、前述RD308119VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様々な層構成をとることができる。
像様露光された感光材料は、本発明の発色現像使用液を用いて現像処理を行い、好適な時間及び温度条件下、好適な処理装置内で、所望の銀画像及び色画像を生成する。その後、当該技術分野で公知の処理工程、例えば、現像停止工程、漂白工程、定着工程、漂白定着工程、洗浄(もしくは、リンス)工程、安定化工程及び乾燥工程(これらに限定されない)を含む各処理工程を経て、現像処理を行うことができる。
以下、実施例を示し本発明の構成及び効果を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔多層カラー写真感光材料の作製〕
〈試料101の作製〉
坪量160g/m2の紙パルプの両面をポリエチレンでラミネートし、紙支持体を作製した。但し、ハロゲン化銀乳剤層を塗布する両側には、表面処理を施したアナターゼ型酸化チタンを12質量%の含有量で分散して含む溶融ポリエチレンをラミネートし、反射支持体を作製した。この反射支持体表面をコロナ放電した後、ゼラチン下塗層を設け、後記の表2及び表3に示す構成の各層を、特開昭49−35447号公報に記載されているような自由落下カーテン膜方式カーテン塗布方式で、350m/分の塗布速度で塗布をして、多層カラー写真感光材料である試料101を作製した。
〈塗布液の調製〉
以下に、塗布液調製方法の一例を示す。
《第1層塗布液の調製》
イエローカプラー(Y−1)の23.9g、色素画像安定剤(ST−1)の3.30g、色素画像安定剤(ST−2)の3.34g、色素画像安定剤(ST−5)の3.34g、ステイン防止剤(HQ−1)の0.34g、画像安定剤Aの5.0g、高沸点有機溶媒(DBP)の5.0g及び高沸点有機溶剤(DNP)の1.67gに、酢酸エチルを60ml加えて溶解し、10%界面活性剤(SU−1)5mlを含有する7%ゼラチン水溶液300ml中に、超音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液500mlを調製した。このイエローカプラー分散液を、下記条件で調製した青感性ハロゲン化銀乳剤(Em−B)と混合した後、塗布用の界面活性剤として、スルホコハク酸型界面活性剤(SU−2)を塗布液1Lに対して0.5g相当となるように添加し、第1層塗布液を調製した。
《第7層塗布液の調製》
高沸点有機溶媒(DBP)の1.8g及び高沸点有機溶媒(DIDP)の1.8gに、酢酸エチルを6ml加えて混合し、10%界面活性剤(SU−1)を2ml含有する7%ゼラチン水溶液38mlに、超音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させて70mlの高沸点有機溶媒の乳化分散液を調製した。この乳化分散液を11%ゼラチン水溶液に混合した後、平均粒径2μmの二酸化珪素の分散液を加え、更に塗布用としてスルホコハク酸型界面活性剤(SU−2)を塗布液1Lに対し、2.0g相当となるように添加し、第7層塗布液を調製した。
その他の層の各塗布液についても、上記第1層、第7層塗布液の調製に準じて、各添加剤を表2及び表3に記載の塗布量になるように添加して、各層塗布液を調製した。
尚、表2、表3に記載の各ハロゲン化銀乳剤の添加量は、銀に換算して表示した。また、各層に適宜F−1を添加した。
Figure 2006030756
Figure 2006030756
SU−1:トリ−i−プロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム
SU−2:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
DBP:ジブチルフタレート
DNP:ジノニルフタレート
DOP:ジオクチルフタレート
DIDP:ジ−i−デシルフタレート
PVP:ポリビニルピロリドン
H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン
H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・ナトリウム
HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン
HQ−2:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノン
HQ−3:2,5−ジ−sec−テトラデシルハイドロキノン
HQ−4:2−sec−ドデシル−5−sec−テトラデシルハイドロキノン
HQ−5:2,5−ジ[(1,1−ジメチル−4−ヘキシルオキシカルボニル)ブチル]ハイドロキノン
画像安定剤A:P−t−オクチルフェノール
Figure 2006030756
Figure 2006030756
Figure 2006030756
Figure 2006030756
〈ハロゲン化銀乳剤の調製〉
《青感性ハロゲン化銀乳剤の調製》
40℃に保温した2%ゼラチン水溶液1リットル中に、下記(A液)及び(B液)を、pAgを7.3、pHを3.0に制御しつつ、30分かけて同時添加した。続いて、下記(C液)及び(D液)を、pAgを7.8、pHを5.5に制御しつつ、180分かけて同時添加した。この時、pAgの制御は、特開昭59−45437号記載の方法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いて行った。
(A液)
塩化ナトリウム 3.50g
臭化カリウム 0.03g
水を加えて 200ml
(B液)
硝酸銀 9.5g
水を加えて 200ml
(C液)
塩化ナトリウム 105.0g
2IrCl6 4×10-5モル/モルAg
4Fe(CN)6 2×10-5モル/モルAg
臭化カリウム 1.0g
水を加えて 600ml
(D液)
硝酸銀 295g
水を加えて 600ml
上記各溶液の添加を終了した後、花押アトラス社製デモールNの5%水溶液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合して、平均粒径0.71μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−1を調製した。
次に、上記EMP−1の調製において、(A液)と(B液)の添加時間、(C液)と(D液)の添加時間を、それぞれ変更した以外は同様にして、平均粒径0.64μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−1Bを調製した。
次いで、上記調製したEMP−1に対し、下記化合物を用い、60℃にて化学増感を行った。又、EMP−1Bに対しても同様に化学増感を施した後、増感されたEMP−1とEMP−1Bを銀量で1:1の比率で混合して青感性ハロゲン化銀乳剤(Em−B)を調製した。
チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX
塩化金酸 0.5mg/モルAgX
安定剤:STAB−1 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−2 2×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−3 3×10-4モル/モルAgX
増感色素:BS−1 4×10-4モル/モルAgX
増感色素:BS−2 1×10-4モル/モルAgX
STAB−1:1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
STAB−2:1−フェニル−5−メルカプロテトラゾール
STAB−3:1−(4−エトキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
《緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製》
前記EMP−1の調製において、(A液)と(B液)、(C液)と(D液)の添加時間をそれぞれ変更した以外は同様にして、平均粒径0.40μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.6モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−2、及び平均粒径0.50μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.6モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−2Bを調製した。
上記EMP−2に対し、下記化合物を用い55℃にて化学増感を行った。また、上記EMP−2Bに対しても同様に化学増感した後、増感されたEMP−2とEMP−2Bを銀量で1:1の比率で混合し、緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em−G)を調製した。
チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX
塩化金酸 1.0mg/モルAgX
安定剤:STAB−1 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−2 2×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−3 3×10-4モル/モルAgX
増感色素:GS−1 4×10-4モル/モルAgX
《赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製》
前記EMP−1の調製において、(A液)と(B液)、(C液)と(D液)の添加時間をそれぞれ変更した以外は同様にして、平均粒径0.40μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−3、及び平均粒径0.38μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤であるEMP−3Bを調製した。
上記EMP−3に対し、下記化合物を用い、60℃にて化学増感を行った。また、上記EMP−3Bに対しても同様に化学増感した後、増感されたEMP−3とEMP−3Bを銀量で1:1の比率で混合し、赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R)を調製した。
チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX
塩化金酸 2.0mg/モルAgX
安定剤:STAB−1 3×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−2 2×10-4モル/モルAgX
安定剤:STAB−3 3×10-4モル/モルAgX
増感色素:RS−1 1×10-4モル/モルAgX
増感色素:RS−2 1×10-4モル/モルAgX
安定剤:SS−1 2.0×10-5モル/モルAgX
Figure 2006030756
〔現像処理〕
実施例1の実験に用いる現像処理は、以下の処理工程及び処理条件で自動現像機を用いて現像処理を行った。
Figure 2006030756
各処理工程のクロスオーバータイムは、それぞれ3秒であり、安定化処理工程は(安定化4)→(安定化3)→(安定化2)→(安定化1)に順次流れ込む多段向流方式とした。さらに、各工程間のキャリーオーバー量は20ml/m2となるよう調整した。
〔処理液組成〕
実施例1の実験に用いる各処理工程の処理液組成は、以下のものを使用した。
(それぞれ1L当たりの添加量)
[発色現像使用液] 発色現像使用液 発色現像補充液
陽イオン交換水 800ml 800ml
炭酸カリウム 25g 32g
p−トルエンスルホン酸 10g 10g
水酸化カリウム 5g 7g
塩化カリウム 4g 3g
発色現像主薬(表1に記載) 6.5g 9.0g
添加化合物(表1に記載) 表1記載 表1記載
ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA) 7g 13g
m−カルボキシベンゼンスルフィン酸 2g 4g
ジエチレングリコール(DEG) 10g 14g
チノパールSFP(チバガイギー製) 2g 2g
ジエチレントリアミン五酢酸 4g 5g
pH 10.1 11.8
それぞれ水を加えて1Lとし、pHは水酸化カリウムまたは50%硫酸を用いて調整した。
上記処理液組成中の発色現像主薬の添加量は上記のごとくとし、具体的に使用した発色現像主薬は下記表5に記載のごとく変化させて用いた。さらに、表5中のCD−4/CD−3は発色現像主薬CD−4と発色現像主薬CD−3の混合で用いたことを意味し、発色現像使用液中の全発色現像主薬に対するCD−4の含有比率(質量%)が表5に記載されている。また、上記添加化合物は、前記一般式(1)で表される化合物を下記表5に記載のごとく変化させて用いた。なお、CD−3は、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−[β−(メタンスルホンアミド)エチル]アニリン3/2硫酸塩を示し、CD−4は、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩を示す。
(それぞれ1L当たりの添加量)
[漂白定着液] 漂白定着使用液 漂白定着補充液
陽イオン交換水 600ml 600ml
チオ硫酸アンモニウム 70g 100g
亜硫酸アンモニウム 8g 10g
メタ重亜硫酸アンモニウム 3g 4g
エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム 45g 60g
エチレンジアミン四酢酸 1g 1.5g
m−カルボキシベンゼンスルフィン酸 3g 5g
コハク酸 6g 10g
マレイン酸 3g 6g
イミダゾール 1g 1g
アンモニア水(27%) 3g 4g
pH 6.0 5.3
それぞれ水を加えて1Lとし、pHはアンモニア水(27%)または硝酸を用いた。
(それぞれ1L当たりの添加量)
[安定化液] 安定使用液 安定補充液
脱イオン交換水(導電率5μs/cm以下) 800ml 800ml
エチレンジアミン四酢酸 1g 1g
ベンツイソチアゾリン−3−オン 0.1g 0.1g
1−ヒドロキシエチリデンー1,1−ジホスホン酸 2g 2g
チノパールSFP(チバガイギー社製) 0.3g 0.3g
o−フェニルフェノール 0.1g 0.1g
pH 7.5 7.5
それぞれ水を加えて1Lとし、pHはアンモニア水(27%)または硫酸を用いた。
前記のごとくで作成されたカラーペーパーおよび各処理液を用いて、前記処理条件にて自動現像機を用いて、発色現像使用液が1日あたり0.07R(Rは更新量を意味し、発色現像タンク液容量1.0に対し、補充された発色現像補充液容量の比が0.07に該当する量のカラーペーパーを1日に処理することを意味する)の更新量となるようにカラーペーパーを2ケ月間連続して室温18℃、相対湿度60%で、連続現像処理を行った。
連続処理2ケ月後に処理されたカラーペーパーの曝射露光部マゼンタ反射濃度(M−Dmax)を濃度計にて測定し、同時に自動現像機の発色現像処理槽中のタール発生状況を目視により観察した。さらに、処理されたカラーペーパーの未露光部の白地性を目視にて観察し、評価を行った。評価結果を、まとめて下記表5に示す。
Figure 2006030756
上記表中、タール発生状況が「×」は発色現像槽にタール発生が著しくカラーペーパーに汚れが生じるレベル、「△」は実用には供し得るが若干のタール発生が認められるレベル、「○」はタール発生が認められないレベル、を意味する。また、白地性評価が「×」はカラーペーパー未露光部の白地部分が目視で明らかに白くないこと、「△」は実用には供し得るが若干白くないこと、「○」は明らかに白いこと、を意味する。さらに、マゼンタ最高濃度は、2.10以下では十分な発色とは言えず、実用上は問題である。
上記表中、CD−3は前記例示化合物(C−8)の硫酸塩を表し、CD−4は前記例示化合物(A−1)の硫酸塩を表す。さらに、表中の(C−2)及び(C−10)はそれぞれ前記例示化合物(C−2)及び(C−10)の硫酸塩として用いた。また、添加化合物の(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)は以下に記載の化合物である。
(Z−1) 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール
(Z−2) 6−ニトロベンツイミダゾール
(Z−3) 2,4−ジニトロ安息香酸
上記表5より、発色現像使用液中のp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の2〜35質量%がN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像主薬であって、かつ前記一般式(1)で表される化合物を組み合わせて含有する際に、本発明の効果がいづれも良好に発現し、何れかの要件が欠けると本発明の目的の効果の何れかが未達となり、実用には供し得ないことが分かる。とりわけ、発色現像使用液中のp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の3〜20質量%がN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像主薬である際に、本発明の効果をより良好に発現することも分かる。
実施例2
実施例1、実験No.1−14で用いた発色現像使用液及び発色現像補充液中の、組成成分(ヒドロキシルアミン誘導体(ジエチルヒドロキシルアミン)、有機溶剤(ジエチレングリコール)、及びカリウムイオンに対するナトリウムイオンの比率)をそれぞれ同量で下記表2に記載のごとく変化させて、他は実施例1、実験No.1−14と同じにして実験を行った。カリウムイオンとナトリウムイオンのモル比を調整するには、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの比率を炭酸塩の合計モル数が変化しないように適宜調整を行い実験を行った。評価結果をまとめて、表6に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表6より、本発明の発色現像使用液に一般式(2)または(3)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。また、本発明の発色現像使用液に一般式(4)または(5)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。さらに、本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20である際に、本発明の目的の効果をより良好に奏し、特に本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が5〜10である際にとりわけ特に良好に奏することが分かる。
実施例3
実施例1、実験No.1−1で用いた発色現像使用液中の発色現像主薬(CD−3)の添加量(6.5g/L、つまり1.5×10-2モル/L)を下記表7のごとく変化させて、現像処理を行った。評価結果をまとめて下記表7に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表7より、発色現像使用液中のp−フェニレンジアミン系発色現像主薬が1.8×10-2モル/L以上であって、かつ前記一般式(1)で表される化合物を組み合わせて含有する際に、本発明の効果がいづれも良好に発現し、何れかの要件が欠けると本発明の目的の効果の何れかが未達となり、実用には供し得ないことが分かる。とりわけ、本発明において発色現像使用液中のp−フェニレンジアミン系発色現像主薬が2.0×10-2〜3.0×10-2モル/Lの範囲である際に、本発明の効果をより良好に発現することも分かる。
実施例4
実施例3、実験No.3−3で用いた発色現像使用液及び発色現像補充液中の、組成成分(ヒドロキシルアミン誘導体(ジエチルヒドロキシルアミン)、有機溶剤(ジエチレングリコール)、及びカリウムイオンに対するナトリウムイオンの比率)をそれぞれ同量で下記表8に記載のごとく変化させて、他は実施例3、実験No.3−3と同じにして実験を行った。カリウムイオンとナトリウムイオンのモル比を調整するには、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの比率を炭酸塩の合計モル数が変化しないように適宜調整を行い実験を行った。評価結果をまとめて、表8に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表8より、本発明の発色現像使用液に一般式(2)または(3)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。また、本発明の発色現像使用液に一般式(4)または(5)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。さらに、本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20である際に、本発明の目的の効果をより良好に奏し、特に本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が5〜10である際にとりわけ特に良好に奏することが分かる。
実施例5
実施例1、実験No.1−1で用いた発色現像使用液中のpHを下記表9のごとく変化させて、現像処理を行った。評価結果をまとめて下記表9に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表9より、発色現像使用液のpHが10.4以上であって、かつ前記一般式(1)で表される化合物を組み合わせて含有する際に、本発明の効果がいづれも良好に発現し、何れかの要件が欠けると本発明の目的の効果の何れかが未達となり、実用には供し得ないことが分かる。とりわけ、本発明において発色現像使用液のpHが10.6〜11.6の範囲である際に、本発明の効果をより良好に発現することも分かる。
実施例6
実施例5、実験No.5−4で用いた発色現像使用液及び発色現像補充液中の、組成成分(ヒドロキシルアミン誘導体(ジエチルヒドロキシルアミン)、有機溶剤(ジエチレングリコール)、及びカリウムイオンに対するナトリウムイオンの比率)をそれぞれ同量で下記表10に記載のごとく変化させて、他は実施例5、実験No.5−4と同じにして実験を行った。カリウムイオンとナトリウムイオンのモル比を調整するには、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの比率を炭酸塩の合計モル数が変化しないように適宜調整を行い実験を行った。評価結果をまとめて、表10に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表10より、本発明の発色現像使用液に一般式(2)または(3)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。また、本発明の発色現像使用液に一般式(4)または(5)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。さらに、本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20である際に、本発明の目的の効果をより良好に奏し、特に本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が5〜10である際にとりわけ特に良好に奏することが分かる。
実施例7
実施例1、実験No.1−1で用いた発色現像処理工程の処理温度を下記表7のごとく変化させて、他は実施例1、実験No.1−1と同様にして連続現像処理を行った。評価結果をまとめて下記表11に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表11より、発色現像処理工程の処理温度が42℃以上であって、かつ前記一般式(1)で表される化合物を組み合わせて含有する際に、本発明の効果がいづれも良好に発現し、何れかの要件が欠けると本発明の目的の効果の何れかが未達となり、実用には供し得ないことが分かる。とりわけ、本発明において発色現像処理工程の処理温度が44〜55℃の範囲である際に、本発明の効果をより良好に発現することも分かる。
実施例8
実施例7、実験No.7−7で用いた発色現像使用液及び発色現像補充液中の、組成成分(ヒドロキシルアミン誘導体(ジエチルヒドロキシルアミン)、有機溶剤(ジエチレングリコール)、及びカリウムイオンに対するナトリウムイオンの比率)をそれぞれ同量で下記表2に記載のごとく変化させて、他は実施例7、実験No.7−7と同じにして実験を行った。カリウムイオンとナトリウムイオンのモル比を調整するには、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの比率を炭酸塩の合計モル数が変化しないように適宜調整を行い実験を行った。評価結果をまとめて、表12に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表12より、本発明の処理方法に一般式(2)または(3)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。また、本発明の処理方法に一般式(4)または(5)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。さらに、本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20である際に、本発明の目的の効果をより良好に奏し、特に本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が5〜10である際にとりわけ特に良好に奏することが分かる。
実施例9
実施例1、実験No.1−1で用いた発色現像処理工程の発色現像補充量を下記表13のごとく変化させて、他は実施例1、実験No.1−1と同様にして連続現像処理を行った。評価結果をまとめて下記表13に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表13より、発色現像処理工程の補充量が180ml/m2以上であって、かつ前記一般式(1)で表される化合物を組み合わせて含有する際に、本発明の効果がいづれも良好に発現し、何れかの要件が欠けると本発明の目的の効果の何れかが未達となり、実用には供し得ないことが分かる。とりわけ、本発明において発色現像処理工程の補充量が200〜350ml/m2の範囲である際に、本発明の効果をより良好に発現することも分かる。
実施例10
実施例9、実験No.9−4で用いた発色現像使用液及び発色現像補充液中の、組成成分(ヒドロキシルアミン誘導体(ジエチルヒドロキシルアミン)、有機溶剤(ジエチレングリコール)、及びカリウムイオンに対するナトリウムイオンの比率)をそれぞれ同量で下記表14に記載のごとく変化させて、他は実施例9、実験No.9−4と同じにして実験を行った。カリウムイオンとナトリウムイオンのモル比を調整するには、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの比率を炭酸塩の合計モル数が変化しないように適宜調整を行い実験を行った。評価結果をまとめて、表14に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表14より、本発明の処理方法に一般式(2)または(3)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。また、本発明の処理方法に一般式(4)または(5)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。さらに、本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20である際に、本発明の目的の効果をより良好に奏し、特に本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が5〜10である際にとりわけ特に良好に奏することが分かる。
実施例11
実施例1、実験No.1−1で用いた発色現像処理工程の処理時間を下記表15のごとく変化させて、他は実施例1、実験No.1−1と同様にして連続現像処理を行った。評価結果をまとめて下記表15に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表15より、発色現像処理工程の処理時間が50秒以上であって、かつ前記一般式(1)で表される化合物を組み合わせて含有する際に、本発明の効果がいづれも良好に発現し、何れかの要件が欠けると本発明の目的の効果の何れかが未達となり、実用には供し得ないことが分かる。とりわけ、本発明において発色現像処理工程の処理時間が55〜100秒の範囲である際に、本発明の効果をより良好に発現することも分かる。
実施例12
実施例11、実験No.11−4で用いた発色現像使用液及び発色現像補充液中の、組成成分(ヒドロキシルアミン誘導体(ジエチルヒドロキシルアミン)、有機溶剤(ジエチレングリコール)、及びカリウムイオンに対するナトリウムイオンの比率)をそれぞれ同量で下記表16に記載のごとく変化させて、他は実施例11、実験No.11−4と同じにして実験を行った。カリウムイオンとナトリウムイオンのモル比を調整するには、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの比率を炭酸塩の合計モル数が変化しないように適宜調整を行い実験を行った。評価結果をまとめて、表16に示す。
Figure 2006030756
表中、DEHAはジエチルヒドロキシルアミン、DEGはジエチレングリコールを意味し、さらに表中の「×」、「△」及び「○」は前記表5と同義である。また、比較化合物である(Z−1)、(Z−2)及び(Z−3)も前記表5と同義である。
上記表16より、本発明の処理方法に一般式(2)または(3)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。また、本発明の処理方法に一般式(4)または(5)で表される化合物を組み合わせて用いることで、本発明の目的の効果をより良好に奏することが分かる。さらに、本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20である際に、本発明の目的の効果をより良好に奏し、特に本発明の発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が5〜10である際にとりわけ特に良好に奏することが分かる。

Claims (12)

  1. 少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び下記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液であって、前記p−フェニレンジアミン系発色現像主薬の2〜35質量%がN−ヒドロキシアルキル置換p−フェニレンジアミン系発色現像主薬であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
    Figure 2006030756
    〔式中、Z1はベンゼン環または含窒素6員ヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表し、Z2は−NH−と共にピラゾール環、イミダゾール環またはトリアゾール環を形成するのに必要な原子群を表す。Z1及びZ2は各々置換基を有してもよい。〕
  2. 少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液であって、前記p−フェニレンジアミン系発色現像主薬を1.8×10-2モル/L以上含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
  3. 少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液であって、pHが10.4以上であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
  4. 下記一般式(2)または(3)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
    Figure 2006030756
    〔式中、Lは置換してもよいアルキレン基を表し、Aはカルボキシル基、スルホ基、スルホン基、ホスフィン基、ヒドロキシル基、アルキル置換してもよいアミノ基、アルキル置換してもよいスルファモイル基、置換してもよいアルキルスルホニル基、水素原子、アルコキシル基または、−O−(B−O)n−R′を表し、R及びR′は各々水素原子または置換してもよいアルキル基を表す。Bは置換してもよいアルキレン基を表し、nは1〜4の整数を表す。〕
    Figure 2006030756
    〔式中、R″及びR″′は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素原子数1〜6の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素、シクロアルキル基、アリール基又は
    Figure 2006030756
    を表す。
    前記脂肪族炭化水素は、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基またはスルホン基で置換されていてもよい。また、mは4〜50,000の整数を表し、pは0又は1〜10の整数を表す。〕
  5. 下記一般式(4)または(5)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
    一般式(4)
    1O−(A1O)n1−H
    〔式中、R1は水素原子または置換基を有してもよい飽和または不飽和の炭素数1〜4のアルキル基を表し、A1は置換基を有してもよい炭素数2〜4のアルキレン基またはアルケニル基を表し、n1は1〜200の整数を表す。〕
    Figure 2006030756
    〔式中R2は炭素数2〜6のヒドロキシルアルキル基、R3およびR4はそれぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、ベンジル基または
    Figure 2006030756
    を表し、n2は1〜6の整数、XおよびZはそれぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、もしくは炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基を示す。〕
  6. Naイオンに対するKイオンのモル比が3〜20であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液。
  7. 少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液を用い、該ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液の処理温度が42℃以上であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
  8. 少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液を用い、該ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液の現像処理時間が50秒以上であることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
  9. 少なくともp−フェニレンジアミン系発色現像主薬及び前記一般式(1)で表される化合物を含有するハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液を用い、該ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液の発色現像補充量がハロゲン化銀カラー感光材料1m2あたり少なくとも180mlであることを特徴とするハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
  10. 前記ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液が、前記一般式(2)または(3)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
  11. 前記ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液が前記一般式(4)または(5)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
  12. 前記ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液中のNaイオンに対するKイオンのモル比が3〜20であることを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載のハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法。
JP2004211341A 2004-07-20 2004-07-20 ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法 Pending JP2006030756A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004211341A JP2006030756A (ja) 2004-07-20 2004-07-20 ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004211341A JP2006030756A (ja) 2004-07-20 2004-07-20 ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006030756A true JP2006030756A (ja) 2006-02-02

Family

ID=35897155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004211341A Pending JP2006030756A (ja) 2004-07-20 2004-07-20 ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006030756A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122451A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Chugai Photo Chemical Co Ltd ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像補充液用濃縮液

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008122451A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Chugai Photo Chemical Co Ltd ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像補充液用濃縮液

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4124391A (en) Process for processing color photographic material
JP2006030756A (ja) ハロゲン化銀カラー感光材料用発色現像使用液および、ハロゲン化銀カラー感光材料の処理方法
JPH087413B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH07119980B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像液及びハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP2006113502A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像液、及び該現像液を用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06167789A (ja) カラー画像形成方法
EP1530081B1 (en) Photographic color developer solution and processing method by use thereof
JP3065775B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06214352A (ja) 写真用処理組成物及び処理方法
JPH06175299A (ja) 写真用処理組成物及び処理方法
JP2673257B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
US6682880B2 (en) Method for preparing kit part for bleach-fixing solution and kit for bleaching solution for use in silver halide color photographic material and method for processing silver halide color photographic material
US20040121271A1 (en) Partially oxidized polyalkyleneimine antioxidant for photographic developers
JPS6374060A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH02149844A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法及び発色現像処理剤組成物
JPH07181636A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH07146534A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびカラープルーフの製造方法
JPH06102641A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH05323547A (ja) カラー画像形成方法
JPH08248600A (ja) 安全性、保恒性等が改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像液
JP2005037908A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用漂白定着処理液の作製方法、漂白定着濃縮組成物用のスターター及び感光材料の処理方法
JPS6374059A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH06258804A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH087417B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH0259974B2 (ja)