以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1および図2は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2はエアクリーナ付近の拡大縦断側面図である。
先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームFAは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11を操向可能に支承するヘッドパイプ12と、該ヘッドパイプ12から後ろ下がりに延びる左右一対のメインフレーム13…と、ヘッドパイプ12および両メインフレーム13…の前部に溶接されてメインフレーム13…から下方に延びる左右一対のエンジンハンガ14…と、メインフレーム13…の後部から下方に延びる左右一対のピボットプレート15…と、後ろ上がりに延びて前記両メインフレーム13…の後部に連結される後部フレーム16とを備える。
前記両エンジンハンガ14…の下部、前記メインフレーム13…の中間部ならびにピボットプレート15…の上部および下部には、前部バンクBFおよび後部バンクBRを有してV型に構成される多気筒たとえば5気筒のエンジン本体17が支持される。
前記両ピボットプレート15…の上下方向中間部には、スイングアーム18の前端部が支軸19を介して揺動可能に支承されており、このスイングアーム18の後端部に後輪WRの車軸20が回転自在に支承される。
前記エンジン本体17に内蔵された変速機の出力軸21からの動力は、チェーン伝動手段22を介して後輪WRに伝達されるものであり、該チェーン伝動手段22は、前記出力軸20に固定される駆動スプロケット23と、後輪WRに固定される被動スプロケット24と、それらのスプロケット23,24に巻掛けられる無端状のチェーン25とで構成される。
前記スイングアーム18の前部には、リヤクッションユニット26の上端部が連結されており、このリヤクッションユニット26の下端部は、リンク機構27を介して前記両ピボットプレート15…の下部に連結される。
エンジン本体17の前部および後部バンクBF,BRにおけるシリンダヘッド28F,28Rの上方には、エアクリーナ29Aが配置され、このエアクリーナ29Aの後方で前記エンジン本体17を上方から覆う燃料タンク30が前記後部フレーム16に支持される。また燃料タンク30の後方で後部フレーム16上にはライダーを座乗させるためのメインシート31が支持され、同乗者を乗せるためのピリオンシート32が前記メインシート31から後方に離れた位置で後部フレーム16に支持される。
前部バンクBFのシリンダヘッド28Fに各気筒毎に連なる第1個別排気管33F…は、エンジン本体17の下方を後輪WR側に延設され、各第1個別排気管33F…は第1集合排気管34Fに共通に接続される。また後部フレーム16には後輪WRの上部右側に配置される第1排気マフラー35Fが支持されており、前記第1集合排気管34Fの下流端は第1排気マフラー35Fに接続される。後部バンクBRのシリンダヘッド28Rに各気筒毎に連なる第2個別排気管33R…は、リヤクッションユニット26の上方を通って後方に延出され、各第2個別排気管33R…は第2集合排気管34Rに共通に接続される。また後部フレーム16に支持される第2排気マフラー35Rが前記ピリオンシート32の下方に配置されており、第2集合排気管34Rの下流端が第2排気マフラー35Rに接続される。
ところでヘッドパイプ12の前方は、合成樹脂から成るフロントカウル36で覆われ、車体の前部両側が、前記フロントカウル36に連なる合成樹脂製のセンターカウル37で覆われ、エンジン本体17の一部および前部バンクBFのシリンダヘッド28Fに連なる第1個別排気管33F…を両側から覆う合成樹脂製のロアカウル38…がセンターカウル37に連設される。また後部フレーム16の後部は第2排気マフラー35Rの大部分とともにリヤカウル39で覆われ、前記燃料タンク30およびエアクリーナ29Aはカバー40で覆われ、前輪WFの上方を覆うフロントフェンダー41はフロントフォーク11に取付けられる。
図2において、エンジン本体17の両バンクBF,BRにおけるシリンダヘッド28F,28Rの上部側壁には、それらのシリンダヘッド28F,28Rの上方のエアクリーナ29Aからの浄化空気を導くようにして直線状に延びる吸気通路部45…が各気筒毎に接続される。
前記吸気通路部45は、シリンダヘッド28F,28Rの上部側壁に接続されるインシュレータ46と、下流端がインシュレータ46に接続される吸気管47と、該吸気管47の上流端に下流端が接続されるスロットルボディ48と、スロットルボディ48の上流端に接続されるエアファンネル49とを備えるものであり、各吸気管47…、各スロットルボディ48…および各エアファンネル49は、エアクリーナ29Aのクリーナケース50A内に収容される。
エアクリーナ29Aは、内部が未浄化室51Aおよび浄化室52Aに区画されたクリーナケース50A内に前記未浄化室51Aから浄化室52Aに流通する空気を濾過するクリーナエレメント53が収容されて成るものであり、前記吸気通路部45…の吸気管47、スロットルボディ48およびエアファンネル49はクリーナケース50Aの浄化室52Aに収容される。
クリーナケース50Aは、合成樹脂から成る第1、第2および第3ケース部材54A,55A,56Aが第2ケース部材55Aを第1および第3ケース部材54A,56A間に挟むようにして相互に結合されて成るものであり、第1および第3ケース部材54A,56Aは、相互に対向する側を開口した椀状に形成され、第2ケース部材55Aは、第1および第3ケース部材54A,56Aの開口端間を結ぶようにして筒状に形成される。
第1ケース部材54Aは、吸気通路部45…のインシュレータ46…に支持されるものであり、吸気通路部45…の吸気管47…およびシリンダヘッド28F,28F間にそれぞれ介装されるリング状のインシュレータ46…をシリンダヘッド28F,28Rとの間に挟んで各吸気管47…をシリンダヘッド28F,28Rに締結することにより、第1ケース部材54Aが各インシュレータ46…に支持されることになる。
第1ケース部材54Aと、第2および第3ケース部材55A,56Aの間とに、クリーナエレメント53の支持枠71Aが取付けられており、クリーナケース50A内は、クリーナエレメント53および支持枠71Aによって未浄化室51Aおよび浄化室52Aに区画される。したがって第1および第2ケース部材54A,55Aを相互に結合するものの第3ケース部材56Aを取り外した状態で、前記クリーナエレメント53の支持枠71Aを第1ケース部材54A側に装着しつつ第1および第2ケース部材54A,55A内に挿入し、クリーナエレメント53を覆うようにして第3ケース部材56Aを第2ケース部材55Aに結合することにより、クリーナケース50Aが構成されるとともにクリーナエレメント53がクリーナケース50Aに支持されることになる。
また第1および第2ケース部材54A,55Aの両側には、未浄化室51Aに通じるようにして空気導入孔72,73がそれぞれ設けられており、それらの空気導入孔72,73を介して未浄化室51A内に外部からの空気が引き込まれる。
各スロットルボディ48…は、エアクリーナ29Aの浄化室52Aからエアファンネル49…を介して導かれる空気量を制御するスロットル弁61…を備えるものであり、前部バンクBFに対応して3個配列されるスロットルボディ48…のスロットル弁61…、ならびに後部バンクBRに対応して2個配列されるスロットルボディ48…のスロットル弁61…は、相互に連動、連結され、各スロットルボディ48…の配列方向に沿う一端側のスロットルボディ48…の外側面には、相互に連動、連結されたスロットル弁61…に連なるスロットルドラム63…が配置される。
前部バンクBFおよび後部バンクBRにそれぞれ対応した前記スロットルドラム63…には、スロットル弁61…を開閉作動せしめるための一対のスロットルケーブル64…,65…の一端部が相互に逆方向からそれぞれ巻き掛け係合されており、それらのスロットルケーブル64…,65…が、クリーナケース50Aにおける第1ケース部材54Aの浄化室52Aに臨む部分を貫通して外部に引き出される。しかもクリーナケース50Aの第1ケース部材54Aにグロメット67…が装着されており、対をなす2組の前記スロットルケーブル64…,65…は、各グロメット67…に挿通される。
ところで、エンジンの高速回転時に燃料を噴射する第1のインジェクタ68…が、浄化室52Aの上部に配置されるようにしてエアクリーナ29Aのクリーナケース50Aにおける天井部分で第3ケース部材56Aに各気筒毎に取付けられており、第1のインジェクタ68…に対応した浄化室52A内に各気筒に対応したエアファンネル49…が配置される。また各気筒毎の吸気管47…には、エンジンの運転状態では常時燃料を噴射する第2のインジェクタ69…が取付けられ、第2のインジェクタ69…もクリーナケース50Aの浄化室52Aに収容される。
而して第2のインジェクタ69…に連なる導線や、スロットルボディ48…に取付けられるセンサに連なる導線も、上記スロットルケーブル64,65と同様の構造で第1ケース部材54Aを貫通して外部に引き出される。
またクリーナケース50A内には、単一の吸気温センサ57と、各気筒毎の吸気負圧センサ59…とが配置されるものであり、吸気温センサ57は、浄化室52Aに臨む部分で第1のインジェクタ68…およびエアファンネル49…間に配置されるようにしてクリーナケース50Aにおける第3ケース部材56Aの内面に取付けられ、吸気温センサ57に連なる導線58は第3ケース部材56Aを貫通して外部に導出される。また吸気負圧センサ59…は、浄化室52A内に配置されるものであり、第2のインジェクタ69…とは反対側で各吸気管47…の側壁に個別に取付けられ、各吸気負圧センサ59…に連なる導線60…は、クリーナケース50Aにおける第1ケース部材54Aに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出される。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、エアクリーナ29Aのクリーナケース50A内に、スロットルボディ48…が収容されているので、スロットルボディ48…の作動音がクリーナケース50A外に洩れるのを抑えることができ、スロットルボディ48…をクリーナケース50Aに収容するだけの簡単な構造でスロットルボディ48…の作動音を遮音することができ、泥や埃、雨水等に対しての防護手段を別途設ける必要がなく、しかもエアクリーナ29Aの容量を効率良く増大することができる。またスロットルボディ48…が浄化室52Aに収容されているので、スロットルボディ48…を清浄な雰囲気に配置することができ、スロットルボディ48…の作動部の作動に塵埃等による影響が及ばないようにすることができる。
また第2のインジェクタ69…も浄化室52Aに収容されるので、第2のインジェクタ69…をクリーナケース50Aで覆って保護することができるとともに、第2のインジェクタ69…の作動音がクリーナケース50A外に洩れるのを抑えることにより第2のインジェクタ69…の作動音を遮音することができ、第2のインジェクタ69…毎の個別の遮音対策を施す必要がなく、コストの低減および組付け作業工数の低減を図ることができる。
また浄化室52Aに臨む部分でクリーナケース50Aの第1ケース部材54Aにグロメット67…が装着され、スロットルケーブル64…,65…が該グロメット67…に挿通されるので、浄化室52Aおよび外部間のシール性を容易に確保しつつスロットルケーブル64…,65…をクリーナケース50Aから引き出すことができる。
また吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57がクリーナケース50A内に配置されるので、エンジンからの熱や外部環境による影響が吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57に極力及ばないようにし、検出精度の向上によってエンジン制御精度の向上を図ることができる。特に吸気温センサ57が、クリーナケース50A内の浄化室52A内に配置されているので、吸気温センサ57の検出精度を高く維持することができる。
しかも吸気負圧センサ59…に連なる導線60…が、クリーナケース50Aの第1ケース部材54Aに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出されるので、クリーナケース50A内の吸気負圧センサ59…から延びる導線60…を外部に引き出すにあたって、クリーナケース50A内および外部間のシール性を容易に確保し、クリーナケース50Aの浄化室52A内に外部から塵埃等が侵入しないようにすることができる。
図3および図4は本発明の第2実施例を示すものであり、図3はエアクリーナ付近の縦断側面図、図4は図3の4−4線断面図である。
この自動二輪車の車体フレームFBは、ヘッドパイプ74から後ろ下がりに延びる左右一対のパイプ状のメインフレーム75…と、ヘッドパイプ74から下方に延びるダウンチューブ76と、前記両メインフレーム75…の後部から後方にそれぞれ延びる左右一対のシートレール77…とを備え、前記メインフレーム75…およびダウンチューブ76に、直列多気筒たとえば直列4気筒のエンジン本体78が支持される。
また前記両メインフレーム75…および両シートレール77…の上方には燃料タンク79が配置されており、前記エンジン本体78および燃料タンク79間にエアクリーナ80Aが配置される。
燃料タンク79は、下方に開放した椀状のタンクケース81と、該タンクケース81の下部開放端を塞ぐ底板82とで構成されるものであり、タンクケース81の下部開放端周縁部に設けられる鍔部81aに、底板82の周縁部がかしめ結合される。
エンジン本体78におけるシリンダヘッド83の上部側壁には、前記エアクリーナ80Aからの浄化空気を導くようにして直線状に延びる吸気通路部84…が各気筒毎に接続される。
この吸気通路部84は、シリンダヘッド83の上部側壁に接続される吸気管85と、該吸気管85の上流端にインシュレータ86を介して下流端が接続されるスロットルボディ87と、スロットルボディ87の上流端に接続されるエアファンネル88とを備えるものであり、スロットルボディ87およびエアファンネル88は、エアクリーナ80Aのクリーナケース89A内に収容され、スロットルボディ87にはインジェクタ90が取付けられる。
クリーナケース89Aは、前記燃料タンク79の底板82と、該底板82の外周部との間に無端状のガスケット91を介在させた合成樹脂製のケース部材92Aとで構成されるものであり、ケース部材92Aの外周部に設けられた鍔部107と底板82の外周部との間に前記ガスケット91が介装される。すなわちクリーナケース89Aは、燃料タンク79の底板82を天井部とするようにして構成され、底板82には、クリーナケース89Aの容量を増大するために上方に凹んだ凹部82aが設けられる。
しかも前記鍔部107の両側は前記車体フレームFBの両メインフレーム75…上に載せられており、両メインフレーム75…間および両シートレール77…間にそれぞれ架設されたクロスメンバー93,94に前記鍔部107の前部および後部が締結される。またケース部材92Aは、吸気通路部84…のインシュレータ86…に支持される。
ところで、クリーナケース89A内は、未浄化室95Aおよび浄化室96Aに区画されるものであり、浄化室96Aは、各エアファンネル88…の上流端部に支持されて椀状に形成される仕切り板97と、該仕切り板97に取付けられて仕切り板97の開口端を覆うクリーナエレメント98との間に形成され、上流開口端にバックファイヤスクリーン99…が装着されたエアファンネル88…が浄化室96Aに収容され、前記仕切り板97およびクリーナエレメント98の外方でクリーナケース89A内に形成される未浄化室95Aに、各スロットルボディ87…と、それらのスロットルボディ87…に取付けられるインジェクタ90…とが収容される。
またケース部材92Aの前部には、未浄化室95Aに通じるようにして吸気ダクト100が接続される。さらに各スロットルボディ87…のスロットル弁101…は連動・連結手段102…で相互に連結され、各スロットルボディ87…の配列方向に沿う一端側のスロットルボディ87の外側面には、相互に連動、連結されたスロットル弁101…に連なるスロットルドラム103が配置され、該スロットルドラム103に巻き掛け係合されたスロットルケーブル104,105が、クリーナケース89Aにおけるケース部材92Aのうち未浄化室95Aに臨む部分に装着されたグロメット106に挿通され、ケース部材92Aを貫通するようにして外部に引き出される。
さらにクリーナケース89A内には、単一の吸気温センサ57と、各気筒毎の吸気負圧センサ59…とが配置されるものであり、吸気温センサ57は、燃料タンク79の一部を構成するとともにクリーナケース89Aの一部を構成する底板82に未浄化室95Aに臨むようにして取付けられ、吸気温センサ57に連なる導線58はケース部材92Aに装着されたグロメット66を貫通して外部に導出される。また吸気負圧センサ59…は、スロットル弁101…よりも下流側の吸気負圧を検出するようにして未浄化室95Aに臨むようにして各スロットルボディ87…に個別に取付けられる。而して吸気負圧センサ59…はスロットルボディ87…内の吸気負圧を検出するものであるので、未浄化室95A内に配置されていても検出精度が低下することはない。また各吸気負圧センサ59…に連なる導線60…は、クリーナケース89Aにおけるケース部材92Aに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出される。
この第2実施例によれば、エアクリーナ80Aのクリーナケース89A内に、スロットルボディ87…およびインジェクタ90…が収容されているので、スロットルボディ87…およびインジェクタ90…の作動音がクリーナケース89A外に洩れるのを抑えることができ、スロットルボディ87…およびインジェクタ90…をクリーナケース89Aに収容するだけの簡単な構造でスロットルボディ87…およびインジェクタ90…の作動音を遮音することができ、インジェクタ90…毎の個別の遮音対策を施す必要がなく、コストの低減および組付け作業工数の低減を図ることができる。
またスロットルボディ87…が未浄化室95Aに収容されており、スロットルボディ87…のスロットル弁101…を開閉駆動するためのスロットルケーブル104,105が、クリーナケース89Aの未浄化室95Aに臨む部分を貫通して外部に引き出されているので、クリーナケース89Aをスロットルケーブル104,105が貫通する部分の気密保持構造を簡略化することができる。
またクリーナケース89Aのケース部材92Aにグロメット106が装着され、前記スロットルケーブル104,105が該グロメット106に挿通されるので、未浄化室95Aおよび外部間のシール性を容易に確保しつつスロットルケーブル104,105をクリーナケース95Aから引き出すことができる。
しかもクリーナケース95Aの天井部が、燃料タンク79の底板82で構成されているので、部品点数を少なくしてクリーナケース95Aを構成することができる。
またクリーナケース89A内にスロットルボディ87を含む補機類が収容されるので、クリーナケース89Aの容量を充分に確保することができる。
また吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57がクリーナケース89A内に配置されるので、エンジンからの熱や外部環境による影響が吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57に極力及ばないようにし、検出精度の向上によってエンジン制御精度の向上を図ることができる。
しかも吸気温センサ57に連なる導線58および吸気負圧センサ59…に連なる導線60…が、クリーナケース89Aのケース部材92Aに装着されたグロメット66,70…を貫通して外部に導出されるので、クリーナケース89A内の吸気温センサ57および吸気負圧センサ59…から延びる導線58,60…を外部に引き出すにあたって、クリーナケース89A内および外部間のシール性を容易に確保し、クリクリーナケース89A内に外部から塵埃等が侵入しないようにすることができる。
図5は本発明の第3実施例を示すものであり、吸気通路部84…のインシュレータ86…に支持されるケース部材92Bと燃料タンク79の底板82とでクリーナケース89Bが構成されるエアクリーナ80Bが、エンジン本体78および燃料タンク79間に配置される。
前記燃料タンク79の底板82およびケース部材92B間には、クリーナケース89B内を未浄化室95Bおよび浄化室96Bに区画するクリーナエレメント108が設けられており、浄化室96Bに、インジェクタ90がそれぞれ取付けられたスロットルボディ87…およびエアファンネル88…が収容される。
各スロットルボディ87…の配列方向に沿う一端側のスロットルボディ87の外側面に配置されたスロットルドラム103に巻き掛け係合されるスロットルケーブル104,105は、クリーナケース89Bのケース部材92Bのうち浄化室96Bに臨む部分に装着されたグロメット109に挿通され、ケース部材92Bを貫通するようにして外部に引き出される。
またクリーナケース89B内には、単一の吸気温センサ57と、各気筒毎の吸気負圧センサ59…とが配置されるものであり、吸気温センサ57は、燃料タンク79の一部を構成するとともにクリーナケース89Aの一部を構成する底板82に浄化室96Bに臨むようにして取付けられ、吸気温センサ57に連なる導線58はケース部材92Bに装着されたグロメット66を貫通して外部に導出される。また吸気負圧センサ59…は、浄化室96B内で各スロットルボディ87…に個別に取付けられ、各吸気負圧センサ59…に連なる導線60…は、クリーナケース89Bにおけるケース部材92Bに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出される。
この第3実施例によれば、エアクリーナ80Bのクリーナケース89B内に、インジェクタ90が取付けられたスロットルボディ87…が収容されているので、スロットルボディ87…およびインジェクタ90…の作動音がクリーナケース89B外に洩れるのを抑えることができ、スロットルボディ87…をクリーナケース89Bに収容するだけの簡単な構造でスロットルボディ87…およびインジェクタ90…の作動音を遮音することができ、インジェクタ90…毎の個別の遮音対策を施す必要がなく、コストの低減および組付け作業工数の低減を図ることができる。
またスロットルボディ87…が浄化室96Bに収容されているので、スロットルボディ87…を清浄な雰囲気に配置することができ、スロットルボディ87…の作動部の作動に塵埃等による影響が及ばないようにすることができる。
さらにクリーナケース89B内に、スロットルボディ87を含む補機類が収容されるので、クリーナケース89Bの容量を充分に確保することができる。
また吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57がクリーナケース89B内に配置されるので、エンジンからの熱や外部環境による影響が吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57に極力及ばないようにし、検出精度の向上によってエンジン制御精度の向上を図ることができる。
しかも吸気温センサ57に連なる導線58および吸気負圧センサ59…に連なる導線60…が、クリーナケース89Bのケース部材92Bに装着されたグロメット66,70…を貫通して外部に導出されるので、クリーナケース89Bの浄化室96B内に配置される吸気温センサ57および吸気負圧センサ59…から延びる導線58,60…を外部に引き出すにあたって、浄化室96B内および外部間のシール性を容易に確保し、浄化室96B内に外部から塵埃等が侵入しないようにすることができる。
図6は本発明の第4実施例を示すものであり、エンジン本体78の上方には、エアクリーナ29Bが配置され、エンジン本体78におけるシリンダヘッド83の上部側壁には、前記エアクリーナ29Bからの浄化空気を導くようにして直線状に延びる吸気通路部45…がインシュレータ46…を介して各気筒毎に接続され、吸気通路部49…の吸気管47…、スロットルボディ48…およびエアファンネル49…は、エアクリーナ29Bのクリーナケース50B内に収容される。
エアクリーナ29Bは、内部が未浄化室51Bおよび浄化室52Bに区画されたクリーナケース50B内に前記未浄化室51Bから浄化室52Bに流通する空気を濾過するクリーナエレメント53が収容されて成るものであり、前記吸気管47…およびスロットルボディ48…はクリーナケース50Bの未浄化室51Bに収容され、エアファンネル49…はクリーナケース50Bの浄化室52Bに収容される。
クリーナケース50Bは、合成樹脂から成る第1、第2および第3ケース部材54B,55B,56Bが第2ケース部材55Bを第1および第3ケース部材54B,56B間に挟むようにして相互に結合されて成るものであり、第1および第3ケース部材54B,56Bは、相互に対向する側を開口した椀状に形成され、第2ケース部材55Bは、第1および第3ケース部材54B,56Bの開口端間を結ぶようにして筒状に形成される。
第2および第3ケース部材55B,56Bの結合端間には、合成樹脂から成る仕切り板110の全周縁部が気密に挟持されるものであり、クリーナケース50B内は、前記仕切り板110によって未浄化室51Bおよび浄化室52Bに区画される。
しかもクリーナエレメント53の支持枠71Bは自動二輪車の前後方向に沿う前部で前記仕切り板110に設けられた開口部111に臨んで仕切り板110に取付けられる。したがって第1および第2ケース部材54B,55Bを相互に結合するものの第3ケース部材56Bを取り外した状態で、前記仕切り板110に支持枠71Bが取付けられた前記クリーナエレメント53を第1および第2ケース部材54B,55B内に挿入し、そのクリーナエレメント53および仕切り板110を覆うようにして第3ケース部材56Bを第2ケース部材55Bに結合することにより、クリーナケース50Bが構成されるとともにクリーナエレメント53がクリーナケース50Bに支持されることになる。
第1ケース部材54Bは、インシュレータ46…に支持されるものであり、吸気通路部45…の吸気管47…およびシリンダヘッド83間にそれぞれ介装されるリング状のインシュレータ46…をシリンダヘッド83との間に挟んで各吸気管47…をシリンダヘッド83に締結することにより、第1ケース部材54Bが各インシュレータ46…に支持されることになる。而して各スロットルボディ48…は、仕切り板110および吸気管47…間に挟まれるようにして未浄化室51Bに収容されるものであり、各スロットルボディ48…に接続されるエアファンネル49…は、仕切り板110から浄化室52B内に突入される。
また自動二輪車の前後方向に沿う第1ケース部材54Bの前部には、未浄化室51Bに通じるようにして空気導入孔112が設けられており、その空気導入孔112を介して未浄化室51B内に外部からの空気を引き込むための吸気ダクト113が第1ケース部材54Bの両側に接続される。
このように吸気ダクト113から未浄化室51B内に導入された空気は未浄化室51B内の前部からクリーナエレメント53側に流れることになり、未浄化室51B内で、前記クリーナエレメント53から遠い側の部分すなわち後部は、吸気チャンバとして機能することになり、未浄化室51Bは、その一部を吸気チャンバとして機能させるように形成されることになる。
各スロットルボディ48…が備えるスロットル弁61…は、相互に連動、連結され、各スロットルボディ48…の配列方向に沿う一端側のスロットルボディ48の外側面には、相互に連動、連結されたスロットル弁61…に連なるスロットルドラム63が配置される。
スロットルドラム63には、スロットル弁61…を開閉作動せしめるための一対のスロットルケーブル64,65の一端部が相互に逆方向からそれぞれ巻き掛け係合されており、それらのスロットルケーブル64,65が、クリーナケース50Bのうち第2ケース部材55Bの前部の未浄化室51Bに臨む部分を貫通して外部に引き出される。しかも第2ケース部材55Bにグロメット67が装着されており、前記スロットルケーブル64,65は、グロメット67に挿通される。
ところで、エンジンの高速回転時に燃料を噴射する第1のインジェクタ68…は、浄化室52Bの上部に配置されるようにしてエアクリーナ29Bのクリーナケース50Bにおける天井部分で第3ケース部材56Bに各気筒毎に取付けられており、第1のインジェクタ68…に対応した浄化室52B内に各気筒に対応したエアファンネル49…が配置される。また未浄化室51Bのうち前記浄化室52Bの下方に配置される部分を貫通するようにして、前記エアファンネル49…に連結されるスロットルボディ48…および吸気管47…が配置されており、エンジンの運転状態では常時燃料を噴射する第2のインジェクタ69…が各気筒毎に吸気管47…に取付けられ、第2のインジェクタ69…もクリーナケース50Bの未浄化室51Bに収容される。
而して第2のインジェクタ69…に共通に連なるデリバリーパイプ115は未浄化室51Bに収容されており、デリバリーパイプ115に接続される燃料導管116と、第2のインジェクタ69…に接続される導線117…とが、未浄化室51Bに臨む部分でクリーナケース50Bの第2ケース部材55Bに装着されるグロメット118に挿通されるようにして外部に引き出される。
またクリーナケース50B内には、単一の吸気温センサ57と、各気筒毎の吸気負圧センサ59…とが配置されるものであり、吸気温センサ57は、浄化室52Bに臨む部分でクリーナケース50Bにおける第3ケース部材56Bの内面に取付けられ、吸気温センサ57に連なる導線58は第3ケース部材56Bを貫通して外部に導出される。また吸気負圧センサ59…は、未浄化室51B内で各吸気管47…に個別に取付けられ、各吸気負圧センサ59…に連なる導線60…は、クリーナケース50Aにおける第1ケース部材54Bに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出される。
この第4実施例によれば、エアクリーナ29Bのクリーナケース50B内に、スロットルボディ48…および第2のインジェクタ69…が収容されているので、スロットルボディ48…および第2のインジェクタ69…の作動音がクリーナケース50B外に洩れるのを抑えることができ、スロットルボディ48…ならびに第2のインジェクタ69…が取付けられた吸気管47…をクリーナケース50Bに収容するだけの簡単な構造でスロットルボディ48…および第2のインジェクタ69…の作動音を遮音することができ、しかも雨水等がスロットルボディ48…に直接かかるのを防止することができる。
また未浄化室51Bは、その一部を吸気チャンバとして機能させるように形成されており、吸気チャンバを形成する専用部品を不要として部品点数を低減し、コストダウンを図ることができる。
またスロットルボディ48…が未浄化室51Bに収容されており、スロットルボディ48…のスロットル弁61…を開閉駆動するためのスロットルケーブル64,65が、クリーナケース50Bの未浄化室51Bに臨む部分を貫通して外部に引き出されているので、クリーナケース50Bをスロットルケーブル64,65が貫通する部分の気密保持構造を簡略化することができる。
またクリーナケース50Bの第2ケース部材55Bにグロメット67が装着され、前記スロットルケーブル64,65が該グロメット67に挿通されるので、未浄化室51Bおよび外部間のシール性を容易に確保しつつスロットルケーブル64,65をクリーナケース50Bから引き出すことができる。またクリーナケース50Bの第2ケース部材55Bにグロメット118が装着され、未浄化室51Bに収容された第2のインジェクタ69…に燃料を供給する燃料導管116ならびに第2のインジェクタ69…に接続される導線117…が前記グロメット118に挿通されるので、未浄化室51Bおよび外部間のシール性を容易に確保しつつ燃料導管116および導線117…をクリーナケース50Bから引き出すことができる。
さらにクリーナケース50B内にスロットルボディ48を含む補機類が収容されるので、クリーナケース50Bの容量を充分に確保することができる。
また吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57がクリーナケース50B内に配置されるので、エンジンからの熱や外部環境による悪影響が吸気負圧センサ59…および吸気温センサ57に極力及ばないようにし、検出精度の向上によってエンジン制御精度の向上を図ることができる。
しかも吸気負圧センサ59…に連なる導線60…が、クリーナケース50Bの第1ケース部材54Bに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出されるので、クリーナケース50B内に配置される吸気負圧センサ59…から延びる導線60…を外部に引き出すにあたって、クリーナケース50B内および外部間のシール性を容易に確保し、クリーナケース50B内に外部から塵埃等が侵入しないようにすることができる。
図7および図8は本発明の第5実施例を示すものであり、図7は自動二輪車の要部側面図、図8はエアクリーナ付近の縦断面図である。
先ず図7において、この自動二輪車の車体フレームFCは、フロントフォーク121を操向可能に支承するヘッドパイプ122と、該ヘッドパイプ122から後ろ下がりに延びる左右一対のメインフレーム123…と、ヘッドパイプ122および両メインフレーム123…の前部に溶接されてメインフレーム123…から下方に延びる左右一対のエンジンハンガ124…と、両エンジンハンガ124…の下部およびメインフレーム123…の後部に設けられた支持板部131…間をそれぞれ連結する連結パイプ125…と、メインフレーム123…の後部から下方に延びる左右一対のピボットプレート126…と、前記メインフレーム123…の前部間に架設される第1のクロスパイプ127と、前記両ピボットプレート126…の上部間に架設される第2のクロスパイプ128と、前記両ピボットプレート126…の下部間に架設される第3のクロスパイプ129と、後ろ上がりに延びて前記両メインフレーム123…の後部に連結される左右一対のシートレール130…とを備える。
フロントフォーク121の上部には、左右個別のバー状の操向ハンドル132…が連結される。また車体フレームFCの前端部すなわちヘッドパイプ122と、フロントフォーク121との間には、ステアリングダンパ133が設けられる。
前記両エンジンハンガ124…の下部ならびに前記両ピボットプレート126…の上部および下部には、車体フレームFCの幅方向にたとえば4気筒を並列配置した多気筒エンジンのエンジン本体78が支持される。
前記両ピボットプレート126…の上下方向中間部には、スイングアーム136の前端部が支軸137を介して揺動可能に支承されており、このスイングアーム136の後端部に後輪の車軸が回転自在に支承される。
前記エンジン本体78に内蔵された変速機の出力軸139からの動力は、チェーン伝動手段140を介して後輪WRに伝達されるものであり、該チェーン伝動手段140は、前記出力軸139に固定される駆動スプロケット141と、後輪に固定される被動スプロケット(図示せず)と、駆動スプロケット141および被動スプロケットに巻掛けられる無端状のチェーン143とで構成され、自動二輪車の進行方向前方を向いた状態でエンジンの左側に配置される。
両ピボットプレート126…の下部間を連結する第3のクロスパイプ129およびスイングアーム136間にはリンク機構144が設けられており、該リンク機構144は、支軸137と平行な第1連結軸147の軸線まわりに回動可能として一端部が前記第3のクロスパイプ29に連結される第1リンク145と、第1連結軸147と平行な第2連結軸150の軸線まわりに回動可能としてスイングアーム136の下部に連結されるとともに第1および第2連結軸147,150と平行な第3連結軸151を介して第1リンク145の他端部に連結される第2リンク76とを備える。
また第1リンク145の他端部は第2リンク146の後部に第3連結軸151を介して連結されており、スイングアーム136の前部に設けられたブラケット136aに上端部が連結されたリヤクッションユニット152の下端部が、第2リンク146の前部に第4連結軸153を介して連結される。
エンジン本体78におけるシリンダヘッド83の上方には、エンジンに供給される空気を浄化するためのエアクリーナ29Cが、車体フレームFCにおけるヘッドパイプ122の後方に位置するようにして配置され、このエアクリーナ29Cの後部および上部を覆う燃料タンク154が車体フレームFCにおける両メインフレーム123…上に搭載され、またエンジン本体78の前方にラジエータ155が配置される。前記燃料タンク154の後方でシートレール130…には、ライダーを座乗させるためのシート156が支持される。
エンジン本体78のシリンダヘッド83に連なる排気系160は、シリンダヘッド83の前方側側壁下部に個別に接続される個別排気管161,161…と、一対の個別排気管161,161を共通に接続せしめる一対の第1集合排気管162…と、一対の第1集合排気管162…が共通に接続されるとともに中間部には第1排気マフラー164が介設される単一の第2集合排気管163と、第2集合排気管163の下流端に接続される第2排気マフラー(図示せず)とを備える。
各個別排気管161,161…は、エンジン本体78の前方から下方に延出され、第1集合排気管162…はエンジン本体78の下方でほぼ前後方向に延びるように配置される。また第2集合排気管163は、エンジン本体78の下方から車体右側に向かうように彎曲しつつ立ち上がり、さらに後方に延出される。而して第1排気マフラー164は第2集合排気管163の立ち上がり部に介設される。
第2集合排気管163の中間部には拡径部163aが設けられており、この拡径部163a内に、第2集合排気管163内の流通面積をエンジンの回転数に応じて変化させて排気系160での排気脈動を制御するための排気制御弁166が配設される。
車体フレームFCにおける一方の支持板部131にはアクチュエータ159が支持されており、前記排気制御弁166およびアクチュエータ159間は一対の伝動ワイヤ167,168で連結され、アクチュエータ159の作動に応じて両伝動ワイヤ167,168の一方が牽引されることによって前記排気制御弁166が開閉駆動される。
図8において、シリンダヘッド83の上部側壁には、該シリンダヘッド83の上方のエアクリーナ29Cからの浄化空気を導くようにして直線状に延びる吸気通路部45…が各気筒毎に接続されるものであり、この吸気通路部45…が備えるスロットルボディ48は吸気管47およびインシュレータ46を介してシリンダヘッド83の上部側壁に接続される。
エアクリーナ29Cは、内部が未浄化室51Cおよび浄化室52Cに区画されたクリーナケース50C内に前記未浄化室51Cから浄化室52Cに流通する空気を濾過する円筒状のクリーナエレメント157が、未浄化室51Cの上方に位置するようにして固定的に収納されて成るものであり、前記吸気管47…およびスロットルボディ48…はクリーナケース50Cの未浄化室51Cに収容され、エアファンネル49…はクリーナケース50Cの浄化室52Cに収容される。
クリーナケース50Cは、合成樹脂から成る第1、第2および第3ケース部材54C,55C,56Cが第2ケース部材55Cを第1および第3ケース部材54C,56C間に挟むようにして相互に結合されて成るものであり、第1および第3ケース部材54C,56Cは、相互に対向する側を開口した椀状に形成され、第2ケース部材55Cは、第1および第3ケース部材54C,56Cの開口端間を結ぶようにして筒状に形成される。
第2および第3ケース部材55C,56Cの結合端間には、合成樹脂から成る仕切り板158の全周縁部が気密に挟持されるものであり、クリーナケース50C内は、前記仕切り板158によって未浄化室51Cおよび浄化室52Cに区画される。
しかもクリーナエレメント157の支持枠156は自動二輪車の前後方向に沿う前部で前記仕切り板158に設けられた開口部169に臨んで仕切り板158に取付けられる。したがって第1および第2ケース部材54C,55Cを相互に結合するものの第3ケース部材56Cを取り外した状態で、前記仕切り板158に支持枠156が取付けられた前記クリーナエレメント157を第1および第2ケース部材54C,55C内に挿入し、そのクリーナエレメント157および仕切り板158を覆うようにして第3ケース部材56Cを第2ケース部材55Cに結合することにより、クリーナケース50Cが構成されるとともにクリーナエレメント157がクリーナケース50Cに支持されることになる。
第1ケース部材54Cは、吸気通路部45…のインシュレータ46…に支持されており、インシュレータ46…をシリンダヘッド83との間に挟んで各吸気管47…をシリンダヘッド83に締結することにより、第1ケース部材54Cが各インシュレータ46…に支持されることになる。而して各スロットルボディ48…は、仕切り板158および吸気管47…間に挟まれるようにして未浄化室51Cに収容されるものであり、各スロットルボディ48…に接続されるエアファンネル49…は、仕切り板158から浄化室52C内に突入される。
車体フレームFCの前端に設けられるヘッドパイプ121の下方には、エアクリーナ29Cに外気を導入するための吸気ダクト170がエアクリーナ29Cから前方に延びるようにして配置されており、該吸気ダクト170の後端部は、未浄化室51Cの前部に外気を導入するようにして前記クリーナケース50Cにおける第1ケース部材54Cの前部に接続される。
このように吸気ダクト170から未浄化室51C内に導入された空気は未浄化室51C内の前部からクリーナエレメント157側に流れることになり、未浄化室51C内で、前記クリーナエレメント157から遠い側の部分すなわち後部は、吸気チャンバとして機能することになり、未浄化室51Cは、その一部を吸気チャンバとして機能させるように形成されることになる。
前記吸気ダクト170は側面視では後部が後ろ上がりに傾斜するように形成され、吸気ダクト170の前部は車体フレームFCに支持される。また吸気ダクト170の下方にはラジエータ155が配置されるのであるが、このラジエータ155の両側からステー171…が上方に延設され、吸気ダクト170の前部は前記ステー171…で支持される。
吸気ダクト170の前部内には、吸気ダクト170内の吸気流通面積をエンジン回転数に応じて制御するための一対の吸気制御弁172,173が配設されており、それらの吸気制御弁172,173は回動軸174の回動に応じて連動作動するものであり、回動軸174には、アクチュエータ159から伝動ワイヤ175(図7参照)を介して回動力が伝達される。
各スロットルボディ48…が備えるスロットル弁61…を開閉作動せしめるための一対のスロットルケーブル64,65の一端部が相互に逆方向からそれぞれ巻き掛け係合されており、それらのスロットルケーブル64,65が、クリーナケース50Cのうち第2ケース部材55Cの前部の未浄化室51Cに臨む部分を貫通して外部に引き出される。しかも第2ケース部材55Cにグロメットが装着されており、前記スロットルケーブル64,65は該グロメットに挿通される。
エンジンの高速回転時に燃料を噴射する第1のインジェクタ68…は、浄化室52Cの上部に配置されるようにしてエアクリーナ29Cのクリーナケース50Cにおける天井部分で第3ケース部材56Cに各気筒毎に取付けられており、第1のインジェクタ68…に対応した浄化室52C内に各気筒に対応したエアファンネル49…が配置される。また未浄化室51Cのうち前記浄化室52Cの下方に配置される部分を貫通するようにして、前記エアファンネル49…に連結されるスロットルボディ48…と、スロットルボディ48…およびシリンダヘッド83間を結ぶ吸気管47…とが配置されており、エンジンの運転状態では常時燃料を噴射する第2のインジェクタ69…が各気筒毎に吸気管47…に取付けられ、第2のインジェクタ69…もクリーナケース50Cの未浄化室51Cに収容される。
第2のインジェクタ69…に共通に連なるデリバリーパイプ115は未浄化室51Cに収容されており、デリバリーパイプ115に接続される燃料導管116と、第2のインジェクタ69…に接続される導線117…とが、未浄化室51Cに臨む部分でクリーナケース50Cの第2ケース部材55Cに装着されるグロメット118に挿通されるようにして外部に引き出される。
またクリーナケース50C内には、単一の吸気温センサ57と、各気筒毎の吸気負圧センサ59…とが配置されるものであり、吸気温センサ57は、浄化室52Cに臨む部分でクリーナケース50Cにおける第3ケース部材56Cの内面に取付けられ、吸気温センサ57に連なる導線58は第3ケース部材56Cを貫通して外部に導出される。また吸気負圧センサ59…は、未浄化室51C内で各吸気管47…に個別に取付けられ、各吸気負圧センサ59…に連なる導線60…は、クリーナケース50Cにおける第1ケース部材54Cに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出される。
この第5実施例によっても上記第4実施例と同様の効果を奏することができる。
図9および図10は本発明の第6実施例を示すものであり、図9は自動二輪車の側面図、図10はエアクリーナ付近の縦断面図である。
先ず図9において、この自動二輪車の車体フレームFDは、フロントフォーク121を操向可能に支承するヘッドパイプ122と、該ヘッドパイプ122から後ろ下がりに延びる左右一対のメインフレーム123′…と、ヘッドパイプ122および両メインフレーム123′…の前部に溶接されてメインフレーム123′…から下方に延びる左右一対のエンジンハンガ124…と、両エンジンハンガ124…の下部およびメインフレーム123′…の後部に設けられた支持板部131…間をそれぞれ連結する連結パイプ125…と、メインフレーム123′…の後部から下方に延びる左右一対のピボットプレート126…と、前記メインフレーム123′…の前部間に架設される第1のクロスパイプ127と、前記両ピボットプレート126…の上部間に架設される第2のクロスパイプ128と、前記両ピボットプレート126…の下部間に架設される第3のクロスパイプ129と、後ろ上がりに延びて前記両メインフレーム123′…の後部に連結される左右一対のシートレール130…とを備える。
前記両エンジンハンガ124…の下部ならびに前記両ピボットプレート126…の上部および下部には支持される多気筒エンジンのエンジン本体78におけるシリンダヘッド83の上方には、エンジンに供給される空気を浄化するためのエアクリーナ29Dが、車体フレームFDにおけるヘッドパイプ122の後方に位置するようにして配置され、このエアクリーナ29Dの後部および上部を覆う燃料タンク154が車体フレームFDにおける両メインフレーム23′…上に搭載される。
図10において、シリンダヘッド83の上部側壁には、該シリンダヘッド83の上方のエアクリーナ29Dからの浄化空気を導くようにして直線状に延びる吸気通路部45…が各気筒毎に接続されるものであり、この吸気通路部45…が備えるスロットルボディ48は吸気管47およびインシュレータ46を介してシリンダヘッド83の上部側壁に接続される。
エアクリーナ29Dは、内部が未浄化室51Dおよび浄化室52Dに区画されたクリーナケース50D内に前記未浄化室51Dから浄化室52Dに流通する空気を濾過する円筒状のクリーナエレメント157が、未浄化室51Dの上方に位置するようにして固定的に収納されて成るものであり、前記スロットルボディ48…はクリーナケース50Dの未浄化室51Dに収容され、エアファンネル49…はクリーナケース50Dの浄化室52Dに収容される。
クリーナケース50Dは、合成樹脂から成る第1、第2および第3ケース部材54D,55D,56Dが第2ケース部材55Dを第1および第3ケース部材54D,56D間に挟むようにして相互に結合されて成るものであり、第1および第3ケース部材54D,56Dは、相互に対向する側を開口した椀状に形成され、第2ケース部材55Dは、第1および第3ケース部材54D,56Dの開口端間を結ぶようにして筒状に形成される。
第2および第3ケース部材55D,56Dの結合端間には、合成樹脂から成る仕切り板158の全周縁部が気密に挟持されるものであり、クリーナケース50D内は、前記仕切り板158によって未浄化室51Dおよび浄化室52Dに区画される。
しかもクリーナエレメント157の支持枠156は自動二輪車の前後方向に沿う前部で前記仕切り板158に設けられた開口部169に臨んで仕切り板158に取付けられる。したがって第1および第2ケース部材54D,55Dを相互に結合するものの第3ケース部材56Dを取り外した状態で、前記仕切り板158に支持枠156が取付けられた前記クリーナエレメント157を第1および第2ケース部材54D,55D内に挿入し、そのクリーナエレメント157および仕切り板158を覆うようにして第3ケース部材56Dを第2ケース部材55Dに結合することにより、クリーナケース50Dが構成されるとともにクリーナエレメント157がクリーナケース50Dに支持されることになる。
各スロットルボディ48…は、仕切り板158および吸気管47…間に挟まれるようにして未浄化室51Dに収容されるものであり、各スロットルボディ48…に接続されるエアファンネル49…は、仕切り板158から浄化室52D内に突入される。
ところでヘッドパイプ122の前方は、フロントカウル176で覆われ、車体の前部両側が、前記フロントカウル176に連なる左右一対のセンターカウル177…で覆われ、エンジン本体78の一部および排気系160の一部を構成する個別排気管161…の大部分を両側から覆うロアカウル178…がセンターカウル177…に連設される。また排気系160がその下流端に備える第2排気マフラー165の大部分および両シートレール130…の後部はリヤカウル179で覆われ、燃料タンク154およびエアクリーナ29Dはカバー180で覆われる。
前記クリーナケース50Dにおける第1ケース部材54Dの後部両側には未浄化室51Dにの後部に外気を導入するための吸気孔181…が設けられており、それらの吸気孔181…に下流端を導通せしめた吸気ダクト182…が、両メインフレーム123′…の中間部に設けられた挿通孔183…を貫通し、センターカウル177…および両メインフレーム123′…間を前方に延出される。
このように吸気ダクト182…から未浄化室51D内の後部に導入された空気は未浄化室51D内の前部からクリーナエレメント157側に流れることになり、未浄化室51D内の一部は吸気チャンバとして機能することになる。
各スロットルボディ48…が備えるスロットル弁61…を開閉作動せしめるための一対のスロットルケーブル64,65の一端部が相互に逆方向からそれぞれ巻き掛け係合されており、それらのスロットルケーブル64,65が、クリーナケース50Dのうち第2ケース部材55Dの前部の未浄化室51Dに臨む部分を貫通して外部に引き出される。しかも第2ケース部材55Dにグロメットが装着されており、前記スロットルケーブル64,65は該グロメットに挿通される。
エンジンの高速回転時に燃料を噴射する第1のインジェクタ68…は、浄化室52Dの上部に配置されるようにしてエアクリーナ29Dのクリーナケース50Dにおける天井部分で第3ケース部材56Dに各気筒毎に取付けられており、第1のインジェクタ68…に対応した浄化室52D内に各気筒に対応したエアファンネル49…が配置される。また未浄化室51Dのうち前記浄化室52Dの下方に配置される部分を貫通するようにして、前記エアファンネル49…に連結されるスロットルボディ48…と、スロットルボディ48…およびシリンダヘッド83間を結ぶ吸気管47…とが配置されており、エンジンの運転状態では常時燃料を噴射する第2のインジェクタ69…が各気筒毎に吸気管47…に取付けられ、第2のインジェクタ69…もクリーナケース50Dの未浄化室51Dに収容される。
第2のインジェクタ69…に共通に連なるデリバリーパイプ115は未浄化室51Cに収容されており、デリバリーパイプ115に接続される燃料導管116と、第2のインジェクタ69…に接続される導線117…とが、未浄化室51Dに臨む部分でクリーナケース50Dの第2ケース部材55Dに装着されるグロメット118に挿通されるようにして外部に引き出される。
またクリーナケース50D内には、単一の吸気温センサ57と、各気筒毎の吸気負圧センサ59…とが配置されるものであり、吸気温センサ57は、浄化室52Dに臨む部分でクリーナケース50Dにおける第3ケース部材56Dの内面に取付けられ、吸気温センサ57に連なる導線58は第3ケース部材56Dを貫通して外部に導出される。また吸気負圧センサ59…は、未浄化室51D内で各吸気管47…に個別に取付けられ、各吸気負圧センサ59…に連なる導線60…は、クリーナケース50Dにおける第1ケース部材54Dに装着されたグロメット70…を貫通して外部に導出される。
この第6実施例によっても前記第6実施例と同様の効果を奏することができる。
図11および図12は本発明の第7実施例を示すものであり、図11は自動二輪車の側面図、図12はエアクリーナ付近の拡大縦断側面図である。
先ず図11において、この自動二輪車の車体フレームFEは、前輪WFを下端部で軸支するフロントフォーク191を操向可能に支承するヘッドパイプ192と、前記ヘッドパイプ192から後ろ下がりに延びるメインフレーム193…と、該メインフレーム193の前部よりも傾斜角を大きくして前記ヘッドパイプ192から後ろ下がりに延びるとともにメインフレーム193…の後端に結合されるダウンチューブ194…と、前記メインフレーム193の中間部に連設されて後上がりに延びる左右一対のシートレール195…と、前記メインフレーム193…および前記ダウンチューブ194…の連設部に結合されるピボットプレート196…と、前記メインフレーム193…および前記ダウンチューブ194…の連設部から後上がりに延びて両シートレール195…の中間部に連結される連結フレーム197…とを備える。
フロントフォーク191の上部にはバー状の操向ハンドル198が連結され、フロントフォーク191には、前輪WFの上方を覆うフロントフェンダ199が支持される。また前記ピボットプレート196…にはスイングアーム200…の前端部が支軸201を介して上下揺動可能に支承されており、スイングアーム200…の後端に後輪WRが回転自在に軸支される。さらにスイングアーム200…と、前記連結フレーム197…およびシートレール195…の連結部との間にはリヤクッションユニット202…が設けられる。
前記メインフレーム193…および前記ダウンチューブ194…には、車体フレームFEの幅方向に4気筒を並列配置した多気筒エンジンのエンジン本体203が支持されており、前記エンジン本体203に内蔵される変速機の出力軸205から出力される回転動力はチェーン伝動手段206を介して後輪WRに伝達されるものであり、該チェーン伝動手段206は、出力軸205に固定される駆動スプロケット207と、後輪WRに固定される被動スプロケット208と、両スプロケット207,208に巻掛けられる無端状のチェーン209とで構成され、自動二輪車の進行方向前方を向いた状態でエンジンの左側に配置される。
後輪WRの上方で両シートレール196…上には、タンデム型の乗車用シート210が設けられ、該乗車用シート210の前方でメインフレーム193…には、エンジン本体203の上方に位置するようにして燃料タンク211が支持される。
図12を併せて参照して、エンジン本体203におけるシリンダヘッド204の後方には、エンジンに供給される空気を浄化するためのエアクリーナ29Eが、前記燃料タンク211で上方から覆われるようにして配置される。
シリンダヘッド204の後部側壁には、エアクリーナ29Eからの浄化空気を導くようにして直線状に延びる吸気通路部214…が各気筒毎に接続されるものであり、吸気通路部214は、シリンダヘッド204の後部側壁に接続されるインシュレータ215と、下流端が該インシュレータ215に接続されるスロットルボディ216と、スロットルボディ216の上流端に接続されるエアファンネル217とを備えるものであり、スロットルボディ216およびエアファンネル217は、エアクリーナ29Eのクリーナケース218内に収容される。
エアクリーナ29Eは、内部が未浄化室219および浄化室220に区画されたクリーナケース218内に前記未浄化室219から浄化室220に流通する空気を濾過する円筒状のクリーナエレメント221が収容されて成るものであり、スロットルボディ216は未浄化室219に収容され、エアファンネル217は浄化室220に収容される。
クリーナケース218は、合成樹脂によって相互に対向する側を開放した椀状に形成された第1および第2ケース半体222,223を、それらのケース半体222,223の対向端間に仕切り板224を挟むようにして相互に結合されて成るものであり、第1ケース半体222はスロットルボディ216およびシリンダヘッド204間のインシュレータ215に支持され、仕切り板224および第1ケース半体222間に未浄化室219が形成され、未浄化室219の後方に配置される浄化室220が仕切り板224および第2ケース半体223間に形成される。またクリーナエレメント221は、未浄化室219側から空気を流通させるようにして仕切り板224の下部および第2ケース半体223間に挟持される。
ところでエアクリーナ29Eにおけるクリーナケース218の車体側方側の外観意匠面を、図11で示すように、サイドカバー228に連なるボディカバー部材の如く構成することもでき、その場合には、クリーナケース218で外観意匠を形成できるので、特別なボディカバー部材が不要となり、部品点数の低減および外観意匠を共立させることができる。
前記スロットルボディ216は、仕切り板224およびインシュレータ215間に挟まれるようにして未浄化室219に収容されており、スロットルボディ216に接続されるエアファンネル217は、仕切り板224から浄化室220内に突入される。またスロットルボディ216にはインジェクタ225が取付けられており、このインジェクタ225も未浄化室219に収容される。
第1ケース半体222の上部には、未浄化室219に通じるようにして空気導入孔226が設けられており、その空気導入孔226を介して未浄化室219に外部からの空気を引き込むための吸気ダクト227が第1ケース半体222の上部に接続される。しかも吸気ダクト227は、空気導入孔226から後方側に屈曲するようにして略L字状に形成されており、燃料タンク211の底部には、その吸気ダクト227を配置するための凹部211aが設けられる。すなわち吸気ダクト227は燃料タンク211で覆われるようにして該燃料タンク211の下方に配置されることになる。
この第7実施例によれば、スロットルボディ216と、スロットルボディ216に取付けられるインジェクタ225とが、エアクリーナ29Eのクリーナケース218内に収容されるので、インジェクタ225が取付けられるスロットルボディ216をクリーナケース218に収容するだけの簡単な構造で、スロットルボディ216の作動音がクリーナケース218外に洩れるのを抑えることによりスロットルボディ216の作動音を遮音することができ、泥や埃、雨水等に対しての防護手段を別途設ける必要がなく、しかもエアクリーナ29Eの容量を効率良く増大することができる。しかもインジェクタ225もクリーナケース218内に収容されるのでインジェクタ225の作動音をクリーナケース218で遮音することができ、インジェクタ225毎の個別の遮音対策を施す必要がなく、コストの低減および組付け作業工数の低減を図ることができる。
またスロットルボディ216およびインジェクタ225が未浄化室219に収容されるので、スロットルボディ216およびインジェクタ225を収容するために未浄化室219の容量が比較的大きくなることにより、吸気効率を上げることが可能となるとともに、未浄化室219に塵埃等が溜まり易くなるので、クリーナエレメント221が汚れ難く、耐久性が向上する。
さらに未浄化室219に通じてクリーナケース218に接続される吸気ダクト227が、燃料タンク211の下方に配置されることにより、燃料タンク211によって吸気温を遮音することができ、スロットルボディ216およびインジェクタ225の作動音もより効果的に遮音可能となる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。