JP2006019494A - 窒化珪素配線基板および半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化珪素配線基板のそりを低減し、放熱板等の部材への接合の信頼性が高い窒化珪素配線基板及びこれを用いた半導体モジュールを提供する。
【解決手段】窒化珪素基板11と、この窒化珪素基板11の一面に接合された金属回路板と、窒化珪素基板の他面に接合された放熱金属板18とからなる窒化珪素配線基板1において、前記金属回路板は、半導体素子を搭載するための回路パターン12とその外周部に形成した外枠パターン13とを含み、当該外枠パターン13と前記窒化珪素基板11及び放熱金属板18を貫く貫通孔14を設けると共に、前記外枠パターン13の接合面積を前記窒化珪素基板の接合面の総面積の20%以上とした窒化珪素配線基板およびこれを用いた半導体モジュールである。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化珪素配線基板、特にパワー半導体モジュールに使用され、窒化珪素基板の一方の面に導電性回路板となる金属回路板を接合し、他方の面に放熱用金属板を接合した窒化珪素配線基板およびこれを用いた半導体モジュールに関するものである。
近年、電動車両用インバータとして高電圧、大電流動作が可能なパワー半導体モジュール(IGBT、MOS FET等)が用いられている。パワー半導体モジュールに使用される基板としては、窒化アルミニウムや窒化珪素からなる絶縁性セラミックス基板の一方の面(上面)に回路となる導電性金属板を接合し、他方の面(下面)に放熱用の金属板を接合したセラミックス配線基板が広く用いられている。この金属板としては、銅板またはアルミニウム板等が使用されている。そして、回路となる導電性金属板の上面には、半導体素子等が搭載される。また、セラミックス基板と金属板との接合はろう材による活性金属法や銅板を直接接合する、いわゆる銅直接接合法が採用されている。
しかしながら、金属回路板および放熱金属板をセラミックス基板に接合したセラミックス回路基板を用いたパワー半導体モジュールにおいては、大電流を流せるように金属回路板および放熱金属板の厚さを0.3〜0.5mmと比較的厚くしている場合が多く、熱膨張率が大きく異なるセラミックスと金属を接合すると、接合後の冷却過程で熱応力が発生する。この応力はセラミックス基板の接合部付近で圧縮と引張りの残留応力として存在する。この残留応力は、セラミックス基板にクラックを生じさせたり、絶縁耐圧不良を起こしたり、あるいは金属回路板および金属板の剥離の発生原因となる。
また、最近の半導体素子の高密度化や高集積化に伴って、パワー半導体モジュールにおいても小型化の要求があり、これに用いられるセラミックス配線基板も小型化・薄型化が求められている。
従来、セラミックス配線基板と放熱フィン等の冷却用部材との接合は、はんだ付けによる接合手段が用いられてきているが、接合の信頼性を上げるために、また小型化を図るために、セラミックス配線基板に貫通孔を設け、締結用ボルト等を用いて冷却用部材に直接ねじ止めして接合する構造も適用されてきている。この場合、窒化アルミニウム基板は、セラミック基板としては高い熱伝導性を有するが、機械的強度が低いため強度面での信頼性は低く、冷却用部材に接合する方法として過大な応力が加わるねじ止め構造の適用は困難であった。この点で、窒化珪素基板はセラミック基板として比較的高い熱伝導性と高い機械的強度を有することから、信頼性の高いセラミックス配線基板を実現できると考えられる。
図11は特許文献1に開示された半導体モジュールの構造を示している。この半導体モジュール11は、セラミック基板として高強度高靭性かつ高熱伝導性に優れた窒化珪素焼結体を用いたもので、これにより、従来必要としていたヒートシンク板を省略できるとしたものである。即ち、窒化珪素基板110の一方の面(上面)側に金属回路板111を接合し、他方の面(下面)側に放熱金属板112を接合してなり、窒化珪素基板110の外縁部には半導体モジュール11を機器ケーシングあるいは実装ボード115にねじ114により直接締結固定するための貫通孔113が形成されている。尚、金属回路板111は、銅板からなり所望の回路形状にパターニングされ、所定位置には半導体素子116が半田接合されており、半導体素子116の電極部と回路板の電極部とはボンディングワイヤ117によって電気的に接続されている。他方、放熱金属板112も銅板からなり金属回路版とほぼ同じ大きさのものを接合しているが、より薄く出来ることに利点がある。
この半導体モジュール11は、窒化珪素基板110に設けた貫通孔113を介してねじ止めによる締結構造である。しかしながら、窒化珪素基板と言えども過大な締結トルクが掛かると貫通孔周辺に応力が集中し、クラックが発生する場合がある。ここで窒化珪素基板110を用いるメリットとしては薄型化であるため、基板強度を高めるために窒化珪素基板を厚肉にすることは避けたい。そこで、特許文献2では、取付けねじ用の貫通孔の周囲に金属材料等からなる補強部材を設けることが提案されている。これにより、ねじ止めする際や使用時にかかる応力により貫通孔周辺部分にクラック等が発生することを防止できるとある。
以上のように、半導体モジュールの小型化・薄型化を図るために、高熱伝導性と高強度高靭性を有する窒化珪素基板を用いて肉厚のヒートシンク板等を省略し、冷却用部材に直接ねじ締結する構造が提案されている。さらに、締結の際のクラックや割れ防止のために貫通孔周辺に補強部材を設ける構造が以下の文献に提案されている。
特許第3180100号公報 特開2003−197824公報
しかしながら、特許文献1の半導体モジュールでは、半導体素子を搭載するための金属回路板及び放熱金属板以外の場所をねじ止めする構造としており、窒化珪素基板の外縁部に貫通孔を設けるスペースを必要としている。そのため、窒化珪素基板の中央部分には金属板があるが周縁部分には金属板がない構造となっており、窒化珪素基板と銅板の熱膨張の差により接合後のそり量が大きくなると言う問題がある。窒化珪素基板と金属回路板及び放熱金属板との接合は同時に行われるが、放熱金属板側のそりが、例えば80μm/inch以上に反ってしまうと、放熱金属板と冷却部材との密着面積が減少し、必要な接合強度や放熱の効果が得られない。また、締結部に対して放熱金属板が大きく内側にあるため放熱面積が小さく、また締結荷重が放熱金属板の支持点に集中し無理な応力が掛かる構造となっていた。
一方、特許文献2の補強部材を設ければ貫通孔周辺の補強はできるが、補強部材を設けた上面と放熱金属板を設けた下面とのバランスがとれておらず、局所的な反りが生じたり、稼動中の加熱冷却サイクルによる熱衝撃に弱いと言う問題がある。
結局、特許文献1、2共にそり量の低減と言う観点では十分ではなく、窒化珪素基板には大きな残留応力が生成したままとなり、半導体モジュール稼動時の加熱冷却サイクルによる熱衝撃に弱く耐久性に劣ると言う問題があった。
そこで、本発明の目的は、窒化珪素配線基板に設けた貫通孔を用いてねじ止め等で締結する構造において、貫通孔周囲のクラックや割れ発生を防止すると共に金属回路板等の接合時の反り量を低減し、放熱金属板と冷却用部材の接合強度、放熱効果を向上し、半導体モジュール稼動中の熱衝撃に強く、信頼性の高い窒化珪素配線基板並びに半導体モジュールを提供することを目的とする。
本発明は、窒化珪素基板と、この窒化珪素基板の一面に接合された金属回路板と、窒化珪素基板の他面に接合された放熱金属板とからなる窒化珪素配線基板において、前記金属回路板は、半導体素子を搭載するための回路パターンとその外周部に形成した外枠パターンとを含み、当該外枠パターンと前記窒化珪素基板及び放熱金属板を貫く貫通孔を設けると共に、前記外枠パターンの接合面積を前記窒化珪素基板の接合面の総面積の20%以上とした窒化珪素配線基板である。ここで、外枠パターンの基板上面の総面積に対する面積率は大きいほど望ましいが、40%を超えると基板の大型化を招くので現実的ではなくなる。また20%未満ではそり量が80μm/inch以上となり接合不良を招きやすい。このようなことより30〜40%が望ましいと言える。
以上のように、半導体素子搭載用の回路パターンの外周を一様に囲むように所定の面積率とした外枠パターンを設けることにより、窒化珪素基板の一面側の金属回路板と他面側の放熱金属板との接合面積のバランスがとれ、三部材間の熱膨張差を軽減し、そり量を低減することができる。また、外枠パターンと窒化珪素基板及び放熱金属板の三部材を貫く貫通孔を設け、三者を一体に締結するので、締結部分はより高強度でありクラックや割れ等の発生を防止できる。さらに、このとき放熱金属板の外周縁部をも締結部材で固着するので冷却用部材との接触面積が大きくなり放熱効率も上がる。
本発明の窒化珪素配線基板では、前記半導体素子を搭載するための回路パターンの外周に非回路形成部を設け、この非回路形成部の全周を囲うように外枠パターンを連続的に形成することが望ましい。あるいは、全周を囲わないまでも直線状に形成された非回路形成部は、窒化珪素基板の外縁部まで直接的に繋がっていないことが望ましい。そして、この非回路形成部の幅は0.7mm以上3.5mm以下であることが望ましい。0.7mm未満はこの非回路形成部の周囲で局所的な凹凸が大きくなり好ましくない。一方、3.5mmを越えると外枠パターンの面積が減少するため、窒化珪素配線基板全体のそり量が大きくなるか、もしくは、基板を大型にする必要があり現実的ではなくなる。シミュレーションによれば非回路形成部の周辺で局所的な凹凸が見られるが、この幅が0.7〜3.5mmの間では凹凸はなだらかになることが分かった。
本発明の窒化珪素配線基板は、窒化珪素基板の上面に接合した外枠パターンよりも下面に接合した放熱金属板が若干小さいことが望ましい。これは、外枠パターンの外周端よりも放熱金属板の外周端の方が基板の内側に位置していることを意味しているが、このような構成とすることにより、外枠パターンの外周端のそりを上側に凸の方向に変換せしめ、ねじ部材でこれを締結した際、外周端に無理な応力を掛けることなく基板側に密着させることができる。
本発明の窒化珪素配線基板は、前記窒化珪素基板の20℃でのヤング率E1と厚みt1の三乗の積E1t1をa、前記金属回路板の20℃でのヤング率E2と厚みt2の三乗の積E2t2をb、前記放熱金属板の20℃でのヤング率E3と厚みt3の三乗の積E3t3をcとしたとき、a×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値が1.2(N・m)以上であるようにそれぞれの厚みを設定することが望ましい。望ましい範囲は1.4(N・m)以上であり、このような設計手法をもって窒化珪素基板、金属回路板、放熱金属板の厚みをまず設定し、尚且つ上記した条件を満たす窒化珪素配線基板となすことが良い。
そして、本発明は、上記した何れかの窒化珪素配線基板に半導体素子を搭載した半導体モジュールである。
例えば、窒化珪素基板の一方の面に接合した半導体素子を搭載するための回路パターンと、その外周部を一様に囲うように接合した外枠パターンとからなる金属回路板と、他方の面に接合した放熱金属板とからなる窒化珪素配線基板と、前記回路パターンに搭載された半導体素子とを有し、前記外枠パターンの接合面積を窒化珪素基板の接合面の総面積の20%以上となし、ボルト、ねじ等の締結部材を用いて窒化珪素配線基板の放熱金属板が冷却用部材に密着するように締結固定するための貫通孔を前記窒化珪素基板、放熱金属板及び外枠パターンの三部材を貫くように設けた半導体モジュールとしたものである。
本発明の窒化珪素配線基板によれば、金属回路板の半導体素子を搭載する回路パターンの外周部に外枠パターンを形成したことで窒化珪素基板と金属回路基板および金属板の接合後の冷却あるいは稼動後の熱冷却サイクルで生じるそり量を低減できる。また、外枠パターンと放熱金属板により窒化珪素基板を上下から補強すると共に、この三部材を締結するので高強度でクラック等の発生を防止できる。よって、残留応力を低減し、接合強度、放熱効果を向上して、半導体モジュール稼動中の熱衝撃に強く、信頼性の高い窒化珪素配線基板並びに半導体モジュールを提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施例を説明する。ただし、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
[実施例1]
図1は本発明の一実施例を示す窒化珪素配線基板1であり、図1(a)は上面図、図1(b)は底面図、また、図1(c)は側面図である。
窒化珪素基板11は、熱伝導率が80W/mK以上のものを用いており、その一方の面(上面)の中央部には、半導体素子を搭載するための回路パターン12が接合されており、この回路パターンは点線で示すように所定の回路板形状に加工されるが、ここでは単純に長方形状で示している。この回路パターン12の外周部には非回路形成部分15を挟んで回路パターン12を囲む外枠パターン13が接合されており、外枠パターン13の外周部には銅板が接合されていない縁部16がある。ここで回路パターン12と外枠パターン13は銅板からなり、本発明では両者を合わせて金属回路板と呼ぶ。一方、窒化珪素基板11の他方の面(下面)には、これも銅板からなる放熱金属板18が接合されており、放熱金属板18の外周部には同じく縁部19が設けられている。尚、金属回路板と放熱金属板ともに銅板に限るものではない。そして、外枠パターン13上であって窒化珪素基板11の四隅付近に外枠パターン13と窒化珪素基板11及び放熱金属板18を貫通する貫通孔14が設けられている。この貫通孔14は窒化珪素配線基板1を放熱フィン等の冷却用部材に直接固定するための締結ボルト用の孔である。さて、このような窒化珪素配線基板1において、この基板接合面の総面積に対し30%の面積にわたって外枠パターン13を接合している。ここで図1の外枠パターン13は、全周をW1、W2の幅で一様に連続形成したものであるが、パターン模様はこれに限るものではなく、例えば貫通孔周囲以外の幅は小さめに曲線で結ぶなど種々変更することが出来る。重要なことは上記した接合部の面積率を20%以上とし、この外枠パターンを含む窒化珪素基板11及び放熱金属板18の三部材間に貫通孔を設けたことである。
さて、窒化珪素配線基板1の回路パターン12、外枠パターン13、放熱金属板18および貫通孔14の製造方法としては、まず、窒化珪素基板11に貫通孔14となる部位に孔を形成後、両面に活性金属ろう材を印刷形成し、窒化珪素基板11とほぼ同じ長方形状の銅板を両面に750℃で加熱接合する。冷却後、非回路形成部15と縁部16、19及び貫通孔に相当する部分の銅板をエッチングして取り除くことによって外枠パターン13と貫通孔14を形成している。また、他の製造方法としては、予め、プレス加工により回路パターン12となる部分と外枠パターン13となる部分を一部の連絡部で繋いだ一体ものの銅板を製造する。このとき貫通孔14もプレス成形しておき、これらのパターン成形板を上記と同様に活性金属ろう材を印刷形成した窒化珪素基板11に750℃で加熱接合し、最後に回路パターンと外枠パターンを繋ぐ連絡部を取り除いて窒化珪素配線基板1となすことも出来る。
ここで、窒化珪素基板11の大きさは、幅45mm、長さ65mm、厚さ0.3mmであり、銅回路パターン12の大きさは、幅33mm、長さ48mm、厚さ0.5mm、外枠パターン13の大きさは、幅43mm(W1=4.0mm)mm、長さ63mm(W2=7.0mm)、厚さ0.5mm、非回路形成部15の幅は1.5mm、縁部16および19の幅は1.0mm、放熱銅板の大きさは、幅43mm、長さ63mm、厚さ0.4mmである。また、貫通孔の直径は6.0mmとした。また、20℃におけるヤング率が310GPaの窒化珪素基板と、130GPaの銅板がここでの窒化珪素配線基板の作製に用いられた。窒化珪素配線基板1のそりは表面粗さ計を用いて窒化珪素基板11の対角線上17で測定し、そのそりの大きさの最大値を対角線の長さで割った値をそり量とした。また、窒化珪素配線基板1を10個作製し、実際にトルクレンチを用いて15N・mで冷却部材へのボルトによるねじ止めを行い貫通孔14周辺のクラック等の発生有無について調べた。
[実施例2〜4]
実施例1と同様の構造で、図1(a)の外枠パターン13の幅W1、W2を変えて窒化珪素基板11の接合面(上面)の全面積に対する外枠パターン13の面積割合が異なる実施例の窒化珪素配線基板を作製した。窒化珪素配線基板の作製方法は実施例1と同様とし、同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
[比較例1]
図2に比較例1である窒化珪素配線基板2の上面図を示す。この例では窒化珪素基板21上には中央に半導体素子を搭載するための銅回路パターン22のみが接合されている。窒化珪素配線基板2の四隅付近に窒化珪素配線基板2を放熱フィン等の冷却部材に接合するための貫通孔24が設けられている。また、窒化珪素配線基板2の底面は図1(b)に示す実施例1と同様の放熱金属板18を設けた構造とした。さらに、窒化珪素基板、銅回路パターン、放熱銅板、貫通孔の大きさも実施例1と同様とした。窒化珪素配線基板2の作製方法は実施例1と同様とし、同様にそり量とクラック等の有無を測定した。尚、回路パターン、放熱金属板などの金属板は銅板を用いている。よって、銅回路パターン、外枠銅パターン、放熱銅板などと記載している(以下同様)。
[比較例2]
図3に比較例2である窒化珪素配線基板3の上面図を示す。窒化珪素基板31上には中央に半導体素子を搭載するための銅回路パターン32が接合されている。その外周部の対向する2辺には銅板の外枠銅パターン33が接合されており、外枠銅パターン33上の窒化珪素配線基板3の四隅付近に窒化珪素配線基板3を放熱フィン等の冷却部材に接合するための貫通孔34が設けられている。また、窒化珪素配線基板3の底面は図1(b)に示す実施例1と同様の放熱用銅板18を設けた構造とした。さらに、窒化珪素基板、銅回路パターン、外枠銅パターン、放熱銅板、貫通孔の大きさも実施例1と同様とした。窒化珪素配線基板3の作製方法は実施例1と同様とし、同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
[比較例3、4]
実施例1と同様の構造で、図1の外周部の外枠銅板13の幅W1、W2を変えて窒化珪素基板11の上面の総面積に対する外枠銅パターン13の面積割合が異なる窒化珪素配線基板を作製した。即ち、実施例とは異なる面積割合の窒化珪素配線基板を作製した。尚、窒化珪素配線基板の作製方法は実施例1と同様とし、また同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
表1に実施例1〜4及び比較例1〜4の窒化珪素配線基板の外周部に形成された外枠銅パターンの面積の窒化珪素基板の接合面(上面)の総面積に対する割合とそり量及びクラック等の発生有無を示す。尚、窒化珪素基板の接合面の総面積には貫通孔の面積は含まれていない(以下同様)。
Figure 2006019494
実施例1〜4の結果から、図1のように構成された窒化珪素配線基板1で半導体素子を搭載するための回路パターン12の外周部に全周を囲う外枠パターン13を接合し、且つ前記外枠パターン13の面積の割合を20%以上とすること、望ましくは30%以上とすることで、窒化珪素配線基板のそり量を80μm/inch以下の小さい値とすることができることが分かった。また、貫通孔部に外枠パターンのない比較例1では貫通孔周辺にクラックの発生が見られたが、外枠パターンのあるその他の例ではクラック等の発生はなかった。
一方、比較例1および2のように半導体素子を搭載するための回路パターン12の外周部に外枠パターンを接合しなかった場合や、その面積の割合が20%未満である場合は、そり量が80μm/inch以上の高い値となった。
以上より、外周部に設けた外枠パターンは貫通孔部の補強効果があると共に、窒化珪素配線基板の残留応力を低減し、そり量を低減することが出来ること、また、放熱板等への部材への接合の信頼性を高くすることができることがわかった。
[実施例5]
図4に実施例5である窒化珪素配線基板4の上面図を示す。窒化珪素基板41上には中央に半導体素子を搭載するための銅回路パターン42が接合されている。その外周部の4辺には外枠銅パターン43a〜43dが接合されており、外枠銅パターン43aと43cの窒化珪素配線基板4の四隅付近に窒化珪素配線基板4を放熱フィン等の冷却部材に接合するための貫通孔44が設けられている。銅回路パターン42と外枠銅パターン43a及び43cの間に直線状に設けられた非回路形成部45a及び45cが窒化珪素配線基板4の縁部46まで繋がっている。また、窒化珪素配線基板4の底面は図1(b)に示す実施例1と同様の放熱銅板18を設けた構造とした。さらに、窒化珪素基板、銅回路パターン、放熱銅板、貫通孔の大きさも実施例1と同様とした。外枠銅パターン43a〜43dの面積の合計の窒化珪素基板の上面の全面積に対する割合は28%とした。窒化珪素配線基板4の作製方法は実施例1と同様とし、同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
[実施例6]
図5に実施例6である窒化珪素配線基板5の上面図を示す。窒化珪素基板51上には中央に半導体素子を搭載するための銅回路パターン52が接合されている。その外周部の4ヶ所には外枠銅パターン板53a〜53dが接合されており、外枠銅パターン53a〜53dの窒化珪素配線基板5の四隅付近に窒化珪素配線基板5を放熱フィン等の冷却部材に接合するための貫通孔54が設けられている。銅回路パターン52と外枠銅パターン53a〜53dの間に直線状に設けられたいずれの非回路形成部55a〜55dも直線状に窒化珪素配線基板5の縁部56までは繋がっていない。また、窒化珪素配線基板5の底面は図1(b)に示す実施例1と同様の放熱銅板18を設けた構造とした。さらに、窒化珪素基板、銅回路パターン、放熱銅板、貫通孔の大きさも実施例1と同様とした。外枠銅パターン53a〜53dの面積の合計の窒化珪素基板の上面の総面積に対する割合は28%とした。窒化珪素配線基板5の作製方法は実施例1と同様とし、同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
実施例5および実施例6では面積率28%の外枠銅パターンを設けているため、そり量はそれぞれ68μm/inchおよび70μm/inchと共に低い値となった。また、貫通孔部に外枠銅パターンが形成されているため、クラック等の発生もなかった。一方、図6に実施例5のそりの形状61および実施例6のそりの形状62を示す。実施例5では63aおよび63bの辺りに局所的に上に凸となる部分があるそりの形状61となっている。この凸となる部分は銅回路パターン42の端部に符合する。一方、実施例6では局所的な凹凸が目立たない比較的平坦なそりの形状62となっている。そりの形状に局所的な凹凸がある場合、その場所に応力が集中するため、窒化珪素配線基板の信頼性が低下する。また、放熱フィン等の冷却用部材への接合する際に、局所的な凹凸がある部分で密着性が悪くなり、接合の信頼性もまた放熱性も低下する。面積率20%以上の外枠銅パターンが形成されている場合でも、銅回路パターン42と外枠銅パターン43a及び43cの間に直線状に設けられた非回路形成部45a及び45cが窒化珪素配線基板4の縁部46まで繋がっている実施例5のような構造より、実施例6のように銅回路パターン52と外枠銅パターン53a〜53dの間に直線状に設けられたいずれの非回路形成部55a〜55dも直線状に窒化珪素配線基板5の縁部56までは繋がっていない構造とすることで、より好ましいそりの形状とすることができる。
[実施例7]
実施例1と同様の構造で、図1の外枠銅パターン13の幅W1、W2を変えて、非回路形成部15の幅を変えた窒化珪素配線基板を作製した。尚、窒化珪素配線基板の作製方法は実施例1と同様とし、また同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
[比較例5]
比較例2と同様の構造で、図3の外枠銅パターン33の幅を変えて、非回路形成部35の幅を変えた窒化珪素配線基板を作製した。尚、窒化珪素配線基板の作製方法は実施例1と同様とし、また同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
表2に実施例1および7と比較例3〜5の窒化珪素配線基板の外周部に形成された外枠銅パターンの面積の窒化珪素基板の上面の全面積に対する割合、非回路形成部の幅とそり量及びクラック等の発生有無を示す。
Figure 2006019494
実施例1および実施例7の結果から、図1のように構成された窒化珪素配線基板1で半導体素子を搭載するための銅回路パターン12の外周部に全周を囲う外枠銅パターン13を接合し、非回路形成部分15の幅が3.5mm以下の小さい値のため、前記外枠銅パターン13の面積の割合を30%以上となり、窒化珪素配線基板のそり量を60μm/inch程度の小さい値とすることができた。また、貫通孔周辺に外枠銅パターンが設けられているため、クラック等の発生はなかった。
一方、比較例3および4の非回路形成部の幅は一定ではなく、表2に示されたように幅の異なる2種類の非回路形成部が設けられているが、そのうちの一つの非回路形成部分の幅は3.5mm以上となっている。この場合、比較例3および4のように外枠銅板の面積の割合が20%以下の小さい値となるため、そり量が80μm/inch以上の大きい値となってしまうのである。
また、図7に実施例7のそりの形状71および比較例5のそりの形状72を示す。このように比較例5では73aおよび73bの辺り(非回路形成部周辺)に局所的に上に凸となる部分があるそりの形状72となる。一方、実施例7では非回路形成部の幅が0.7mm以上あるため局所的な凹凸が目立たない比較的平坦なそりの形状71となっている。そりの形状に局所的な凹凸がある場合、その場所に応力が集中するため、窒化珪素配線基板の信頼性が低下する。また、放熱フィン等の冷却部材への接合する際に、局所的な凹凸がある部分で密着性が悪くなり、接合の信頼性ももまた放熱性も低下する。比較例5では面積率20%以上の外枠銅パターンが形成されておらず、そり量についても80μm/inchの高い値となっているが、非回路形成部の幅も0.7mm以下の低い値のため、上記局所的な凸部発生の点でも窒化珪素配線基板として好ましくない。
[実施例8]
図8に実施例8である窒化珪素配線基板8の底面図を示す。窒化珪素基板81の底面には縁部86および貫通孔84を除く全体に放熱銅板88が接合されている。縁部89の幅は1.5mmとした。また、窒化珪素配線基板9の上面は図1(a)に示す実施例1と同様の銅回路パターン12および外枠銅パターン13を設けた構造とした。さらに、窒化珪素基板、銅回路板、貫通孔の大きさ、放熱銅板の厚さも実施例1と同様とした。また、窒化珪素配線基板8の作製方法は実施例1と同様とし、同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
実施例8では外枠銅パターンを設けているため、そり量は53μm/inchと低い値となった。また、貫通孔部に外枠銅パターンが形成されているため、クラック等の発生もなかった。また、図9に実施例8のそりの形状を示すように、実施例8では93a及び93bの窒化珪素配線基板の角部が上に向いたそりの形状となった。一方、図6に示した実施例5および6の窒化珪素配線基板のそりの形状では角部が下に向いたそりの形状となっている。窒化珪素配線基板の角部が下に向いたそりの形状をしている場合、放熱フィン等の冷却部材へ接合する際に角部に応力が集中するため、角部にクラックが入る等の不具合が起こる可能性があり、窒化珪素配線基板の放熱フィン等の冷却部材への接合の信頼性が低下する。これに対して、本実施例のように角部のそりが上に向くようにすることにより、ねじ部材を締付けた際に応力集中を避けて締結することが出来る。外枠銅パターンが接合され、そり量が低減されている本発明の構造であっても、実施例8のように図9に示す底面の縁部89の幅(1.5mm)を図1(a)に示す上面側の縁部16の幅(1.0mm)よりも大きくとることで、換言すれば外枠パターンの外周端よりも放熱金属板の外周端が内側に位置する構造とすることで、窒化珪素配線基板の角部が上に向いたより好ましいそりの形状とすることができる。
[実施例9]
実施例1と同様の構造で、図1(c)に示す窒化珪素基板11の厚さ、銅回路パターン12及び外枠銅パターン13の厚さ、および放熱銅板22の厚さのみを変えた窒化珪素配線基板を作製した。窒化珪素基板11の厚さは0.20mm、銅回路パターン12および外枠銅パターン13の厚さは0.40mm、放熱銅板22の厚さは0.30mmとした。そして、窒化珪素基板11の20℃でのヤング率E1と厚みt1の三乗の積E1t1をa、銅回路パターン12と外枠銅パターン13の20℃でのヤング率E2と厚みt2の三乗の積E2t2をb、放熱銅板の20℃でのヤング率E3と厚みt3の三乗の積E3t3をcとしたとき、a×b×c/(a×b+b×c+a×c)で表せる値は1.2(N・m)となった。ここで、実施例1ではa×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値は3.3(N・m)である。尚、窒化珪素配線基板の作製方法は実施例1と同様とし、また同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
[比較例6]
比較例4と同様の構造で、図1(c)に示す窒化珪素基板11の厚さ、銅回路パターン12及び外枠銅パターン13の厚さ、および放熱銅板22の厚さのみを変えた窒化珪素配線基板を作製した。窒化珪素基板11の厚さは0.18mm、銅回路パターン12および外枠銅パターン13の厚さは0.38mm、放熱銅板18の厚さは0.28mmとした。上記と同様に窒化珪素配線基板を構成する窒化珪素基板、銅回路板および放熱銅板のヤング率:Eと厚み:tの三乗の積Etをそれぞれa、bおよびcとした場合のa×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値は1.0(N・m)となった。尚、窒化珪素配線基板の作製方法は実施例1と同様とし、また同様にそり量とクラック等の有無を測定した。
表3に実施例1と実施例9及び比較例4、比較例6の窒化珪素配線基板の外周部に形成された外枠銅パターンの面積の窒化珪素基板の上面の全面積に対する割合、窒化珪素基板、銅回路板および放熱銅板のヤング率:Eと厚み:tの三乗の積Etをそれぞれa、bおよびcとした場合のa×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値とそり量及びクラック等の発生有無を示す。
Figure 2006019494
実施例1と9の結果から、図1(c)のように構成された窒化珪素配線基板1で半導体素子を搭載するための銅回路パターン12の外周部に全周を囲う外枠銅パターン13を接合した構造の窒化珪素配線基板において、窒化珪素配線基板を構成するの窒化珪素基板11、銅回路板12および放熱銅板18のヤング率:Eと厚み:tの三乗の積Etをそれぞれa、bおよびcとした場合のa×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値を1.2(N・m)以上とすることで、窒化珪素配線基板のそり量を80μm/inch以下の小さい値とすることができることが分かった。一方、比較例6では半導体素子を搭載するための銅回路パターンの外周部に設けた外枠銅パターンの面積の割合が20%未満であり、また、a×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値が1.2(N・m)以下であるため、そり量が100μm/inch以上の高い値となった。また、いずれの例も貫通孔部に外枠銅パターンが形成されているため、クラックの発生はなかった。以上より、外周部に外枠銅パターンを設けた窒化珪素配線基板において、窒化珪素基板、銅回路板および放熱銅板のヤング率:Eと厚み:tの三乗の積Etをそれぞれa、bおよびcとした場合のa×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値が1.2(N・m)以上となるように、窒化珪素配線基板を構成することで、そり量を低減することが出来ること、また、放熱板等への部材への接合の信頼性を高くすることができることがわかった。
次に、図10に示した半導体モジュール10を作製した。窒化珪素配線基板として上記実施例1〜8と比較例1〜4の窒化珪素配線基板を用いて、半導体素子106を銅回路パターン101上に半田接合し、ワイヤボンディング107を施し、樹脂ケース108に窒化珪素配線基板を接着することで半導体モジュール10を得た。半導体モジュール10の端部には冷却用部材(銅製放熱フィン)105に直接締結固定するための貫通孔104が設けられている。各窒化珪素基板ごとに10個の半導体モジュールを作製し、熱抵抗を測定後、−40℃〜125℃でヒートサイクル試験を3000サイクル行った。ヒートサイクル試験後、再び熱抵抗を測定し、また、窒化珪素配線基板のクラック発生の有無を確認した。熱抵抗測定は以下のように行った。半導体モジュールを高熱伝導グリースを介して20℃に設定した水冷銅ジャケット上に設置し、半導体モジュールに電流14Aを投入し1秒後の半導体素子にかかる電圧の変化を測定した。あらかじめ、測定しておいた半導体素子の温度と電圧の関係から素子温度の上昇値を求めることにより熱抵抗を測定した。
表4に実施例1〜8及び比較例1〜4の窒化珪素配線基板を用いて作製した半導体モジュールのヒートサイクル試験前の窒化珪素配線基板のそり量および熱抵抗と、ヒートサイクル試験後のクラックの発生の有無および熱抵抗を示す。
Figure 2006019494
実施例1〜8のように、半導体素子を搭載するための銅回路パターンの外周部に外枠銅パターンを接合した構造のそり量が80μm/inch以下の窒化珪素配線基板を用いて作製した半導体モジュールでは、ヒートサイクル試験を行った後でも熱衝撃による窒化珪素配線基板上へのクラックの発生は見られなかった。一方、比較例1〜4のように上記外枠銅パターンが形成されていないか、もしくはその面積の割合が20%未満の窒化珪素配線基板を用いて作製した半導体モジュールでは、耐熱衝撃性が不十分でありヒートサイクル試験後に窒化珪素配線基板上にクラックが発生する半導体モジュールがあった。また、実施例1〜8の窒化珪素配線基板を用いた半導体モジュールではヒートサイクル試験の前後の熱抵抗に顕著な差は見られなかった。一方で、特にそり量が95μm/inch以上と大きい比較例1〜3の窒化珪素配線基板を用いて作製した半導体モジュールではヒートサイクル試験前の熱抵抗に対して、ヒートサイクル試験後の熱抵抗では30%以上の上昇が見られた。以上のように、本発明によれば例えば実施例1〜8のようなそり量の少ない窒化珪素配線基板を用いることで、熱衝撃に強く、信頼性の高い半導体モジュールを提供することができた。
本発明の実施例1の窒化珪素配線基板の形態を示す図であり、(a)は上面図、(b)は底面図、(c)は側面図である。 従来の比較例1の窒化珪素配線基板の形態を示す上面図である。 従来の比較例2の窒化珪素配線基板の形態を示す上面図である。 本発明の実施例5の窒化珪素配線基板の形態を示す上面図である。 本発明の実施例6の窒化珪素配線基板の形態を示す上面図である。 本発明の実施例5及び実施例6の窒化珪素配線基板のそりの形状を示す図である。 本発明の実施例7及び比較例5の窒化珪素配線基板のそりの形状を示す図である。 本発明の実施例8の窒化珪素配線基板の形態を示す底面図である。 本発明の実施例8の窒化珪素配線基板のそりの形状を示す図である。 本発明および従来の窒化珪素配線基板を用いた半導体モジュールの形態を示す側面図である。 従来の窒化珪素配線基板を用いた半導体モジュールの形態を示す側面図である。
符号の説明
1、2、3、4、5、8、109:窒化珪素配線基板
11、21、31、41、51、81:窒化珪素基板
12、22、32、42、52:回路パターン
13、33、43a、43b、43c、43d、53a、53b、53c、53d:外枠パターン
18、88:放熱銅板
14、24、34、44、54、84:貫通孔
15、35、45a、45c、55a、55b、55c、55d:非回路形成部
16、19、46、56、89:縁部
17:対角線
10、11:半導体モジュール
105、115:冷却用部材
106、116:半導体素子
107、117:ワイヤボンディング
108:樹脂ケース

Claims (7)

  1. 窒化珪素基板と、この窒化珪素基板の一面に接合された金属回路板と、窒化珪素基板の他面に接合された放熱金属板とからなる窒化珪素配線基板において、前記金属回路板は、半導体素子を搭載するための回路パターンとその外周部に形成した外枠パターンとを含み、当該外枠パターンと前記窒化珪素基板及び放熱金属板を貫く貫通孔を設けると共に、前記外枠パターンの接合面積を前記窒化珪素基板の接合面の総面積の20%以上としたことを特徴とする窒化珪素配線基板。
  2. 前記半導体素子を搭載するための回路パターンの外周に非回路形成部を設け、この非回路形成部の全周を囲うように外枠パターンを連続的に形成したことを特徴とする請求項1記載の窒化珪素配線基板。
  3. 前記半導体素子を搭載するための回路パターンの外周に非回路形成部を設け、直線状に形成された非回路形成部は、当該窒化珪素基板の外縁部まで直接的に繋がっていないことを特徴とする請求項1記載の窒化珪素配線基板。
  4. 前記非回路形成部の幅が0.7mm以上3.5mm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の窒化珪素配線基板。
  5. 前記外枠パターンの外周端よりも前記放熱金属板の外周端が内側に位置していることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の窒化珪素配線基板。
  6. 前記窒化珪素基板の20℃でのヤング率E1と厚みt1の三乗の積E1t1をa、前記金属回路板の20℃でのヤング率E2と厚みt2の三乗の積E2t2をb、前記放熱金属板の20℃でのヤング率E3と厚みt3の三乗の積E3t3をcとしたとき、
    a×b×c/(a×b+b×c+a×c)の値が1.2(N・m)以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の窒化珪素配線基板。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の窒化珪素配線基板とこの窒化珪素配線基板に搭載された半導体素子からなる半導体モジュール。
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