JP2006013364A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プラズマ処理装置において、ガス分散板に形成された複数のガス穴の拡大を均一化させることによって、プロセス特性の均一性を向上させる。また、各ガス穴の拡大を平均化することによって、プロセス特性の均一性を所定の誤差範囲内に維持できる期間を長期化させ、ガス分散板の寿命を延長させる。
【解決手段】 プラズマ処理装置の構成を、減圧自在な処理室1と、複数の開孔9を有するガス分散板3と、ガス分散板3の複数の開孔9を通して処理室1にプロセスガスを供給するガス供給路2と、処理室1で発生するガスを処理室1から排出するガス排出路7と、ガス分散板3と対向して設けられ、処理室1の内部にプロセスガスのプラズマ放電を発生させるコイル4とを含み、ガス分散板3の複数の開孔9とコイル4との相対位置が移動自在である構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラズマを発生させて被処理材を処理するプラズマ処理装置及びその処理方法に関し、詳しくは、プラズマ環境下で半導体基板等の被処理材にドライエッチングやプラズマCVD成膜等の加工を行う装置及びその方法に関するものである。更に詳しくは、プラズマを発生させた累積時間による経時的な加工誤差の変化を低減させる技術に関するものである。また、プラズマ処理装置におけるパーツの寿命を延命する技術に関するものである。
半導体デバイスの製造において、プラズマを用いて半導体基板を微細加工する方法が広く用いられてきている。ドライエッチング技術もその一つである。従来のドライエッチング装置の処理室の内部には、エッチングレートの均一性、エッチング平面の均一性及びエッチング断面形状の均一性等、プロセス特性の被処理材(半導体基板等)の全面に対する均一性(以下においては、プロセス特性の均一性と略記する)を向上させるため、ユニフォミティーリングやガス分散板等の様々なパーツが設けられている。
ここで、従来のドライエッチング装置の構成例について、図面を参照しながら説明する。図8は、従来の誘導結合型ドライエッチング装置の構成を表す模式的な断面図である。図8に示された誘導結合型ドライエッチング装置は、減圧自在なエッチング処理室101と、エッチングガスをエッチング処理室101に輸送するガス供給路102、ガス供給路102からエッチング処理室101へエッチングガスを導入するガス分散板103と、高周波電圧を印加してエッチング処理室101の内部にプラズマ放電を発生させるRF印加コイル104と、被エッチング物であるウェハー105を載置する下部電極106と、ドライエッチング処理で生じた反応生成ガスを排気するガス排出路107とから構成されている。
ガス分散板103は、エッチングガスをエッチング処理室101に導入し、ウェハー105上のプラズマ発生領域108におけるプラズマ密度の分布を均一にする作用をもつ。プラズマ発生領域108におけるプラズマ密度分布の均一性は、ガス分散板103のガス穴109の配置によって調整される。なお、従来の誘導結合型ドライエッチング装置では、複数のガス穴109が、円板状のガス分散板103の周辺部において、ガス分散板103の中心と同一の円周上に形成されている。
図9は、従来の誘導結合型ドライエッチング装置におけるRF印加コイルを表す模式的な平面図である。図9において、RF印加端子110は、高周波電力が供給される端子であり、グラウンド端子111は、グラウンド電位に接続(電気的に接地)されている端子である。
図8に示された誘導結合型ドライエッチング装置では、RF印加コイル104のRF印加端子110とグラウンド端子111との間で電圧降下が発生し、RF印加コイル104の全体に同一の電圧が印加されない。これにより、処理室101の内部に発生する電界の強さが場所に依存して異なり、プラズマ密度分布も均一とならない。具体的には、電圧の高い部分(RF印加端子110側)のRF印加コイル104の下部における処理室101の内部に高電界が発生する。このような状態でドライエッチングを重ねると、高電界の発生している付近の特定のガス穴109が、プラズマイオン衝撃(スパッタエッチング)によって、他のガス穴109よりも速く拡大してしまう。
図10は、従来の誘導結合型ドライエッチング装置におけるRF印加コイルとガス分散板の複数のガス穴との相対位置を説明するための説明図である。図10に示されたガス分散板103には、8つのガス穴109a〜109hが形成されている。ガス穴109a〜109hの真上に対応するRF印加コイル104の部位をA点〜H点として、RF印加コイル104のA点〜H点での電圧を固定し、かつRF印加コイル104とガス分散板103との相対配置を固定して1000時間ドライエッチング処理した後におけるガス穴109a〜109hの直径とA点〜H点に印加される電圧とを表1に示す。なお、表1において、A点〜H点の電圧は、A点に印加される電圧値を基準として規格化された電圧比によって表されている。
Figure 2006013364
表1からわかるように、A点〜H点での電圧比は、RF印加コイルにおいて電圧降下が発生するために、RF印加端子110に近いA点から、B点、C点、・・・、H点とグラウンド端子111に近づくにしたがって低下している。つまり、RF印加端子110とグラウンド端子111との間で電圧にばらつきが発生していることがわかる。また、表1からわかるように、ガス穴109a〜109hの直径は、印加される電圧が高い部位に近いほど大きく、RF印加コイル104のA点〜H点に対応する各ガス穴の削られ方が、ガス穴の位置によって均一でない。つまり、ドライエッチングを重ねるにつれて、各ガス穴109a〜109hの直径の差が顕著となり、ドライエッチングにおけるプロセス特性の均一性が低下する。
また、局所的に速く削られた特定のガス穴109が、ある一定以上の大きさに拡大すると、特定のガス穴109を介してプラズマがエッチング処理室101の内部からガス分散板3の裏側(ガス供給路2)に回り込み、異常放電を発生させてしまう。
この異常放電を検知することによって、ガス分散板の交換時期を検知し、プロセス特性の均一性を所定の許容範囲内に収める技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで、特許文献1に開示されたエッチング装置について、図11を参照しながら説明する。図11は、従来のドライエッチング装置の構成を示す模式的な断面図である。
図11に示されたドライエッチング装置は、上部電極117と下部電極118とプラズマを検知するプラズマ検知器121とを含む。上部電極117は、ガス供給孔112が設けられたクーリングプレート113と、複数のガス穴114が設けられたガス導入板115(上記のガス分散板に対応)と、クーリングプレート113とガス導入板115とを固定する治具116とから構成されている。ガス導入板115は、クーリングプレート113に複数設けられたガス供給孔112から吐出されたガスを、ウェハー119上に均一に導入するという作用をもつ。プラズマ検知器121は、クーリングプレート113とガス導入板115との間で発生するプラズマの異常放電を検知する。
被エッチング物であるウェハー119は、下部電極118の上に載置される。ウェハー119をエッチングする際には、上部電極117と下部電極118との間に高周波電力を供給し、上部電極147と下部電極118との間の空間にプラズマを発生させている。ウェハー119のエッチングは、エッチング処理室120で行われる。
エッチング処理室120に配置されたガス導入板115が消耗してくると、ガス導入板115が薄くなると同時に、ガス導入板115のガス穴114が大きくなってしまう。このガス導入板115のガス穴114がある大きさ以上に拡大すると、クーリングプレート113とガス導入板115との間で異常放電が発生する。プラズマ検知器21は、この異常放電によるプラズマを検知し、検知した時点でエッチング装置を停止させる。
特開2002−43276号公報
上記の特許文献1に開示された技術においては、各ガス穴の拡大はガス穴の形成されている位置に依存するために、特定のガス穴が、常に、他のガス穴よりも速く拡大されていた。また、その特定のガス穴が所定の大きさ以上になれば、他のガス穴が十分に小さくてもガス導入板(ガス分散板)を新しいものに交換していた。
プラズマの発生した環境下では、ガス分散板に形成された各ガス穴が徐々に拡大することは避けられないが、各ガス穴の大きさを常に一定に保つことができれば、プロセス特性の均一性を維持できる。
そこで、本発明では、プラズマ処理におけるガス分散板の各ガス穴の拡大を均一化すること、つまり、ガス分散板における位置に依存して局所的に特定のガス穴が優位に拡大することを抑制することによって、プロセス特性のウェハー全面に対する均一性を向上させる。また、各ガス穴の拡大を均一化することによって、プロセス特性の均一性を所定の許容範囲内に維持できる期間を長期化させ、ガス分散板の寿命を延命させる。
上記の課題を解決するために、本発明に係るプラズマ処理装置は、減圧自在な処理室と、複数の開孔を有するガス分散板と、ガス分散板の複数の開孔を通して処理室にプロセスガスを供給するガス供給路と、処理室で発生するガスを処理室から排出するガス排出路と、ガス分散板と対向して設けられ、処理室の内部にプロセスガスのプラズマ放電を発生させるコイルとを含むプラズマ処理装置であって、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置が移動自在であることを特徴とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るプラズマ処理方法は、減圧自在な処理室と、複数の開孔を有するガス分散板と、ガス分散板の複数の開孔を通して処理室にプロセスガスを供給するガス供給路と、処理室で発生するガスを処理室から排出するガス排出路と、ガス分散板と対向して設けられ、処理室の内部でプロセスガスのプラズマ放電を発生させるコイルとを含むプラズマ処理装置を用いて、処理室の内部に配置された被処理材に加工を施すプラズマ処理方法であって、プロセスガスのプラズマ放電を発生させた実質的な累積放電時間に応じて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を移動させることを特徴とする。
本発明に係るプラズマ処理装置であれば、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を変化させることによって、ガス分散板における位置に依存して局所的に特定の開孔が優位に拡大することを抑制できる。つまり、各開孔の拡大を均一化させることができる。これによって、プラズマ処理におけるプロセス特性の均一性を向上させることができる。また、プロセス特性の均一性を所定の誤差範囲内に維持できる期間を長期化させることができ、ガス分散板の寿命も延命させることができる。
また、本発明に係るプラズマ処理方法を適用すれば、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を累積放電時間に応じて変化させることによって、ガス分散板における位置に依存して局所的に特定の開孔が優位に拡大することを抑制できる。つまり、各開孔の拡大を均一化させることができる。これによって、プラズマ処理において、被処理材の全面に対して、均一な加工を行うことができる。また、プラズマ処理において、被処理材の全面に対して、均一な加工を行える期間を延長することができる。
本発明に係るプラズマ処理装置は、上述のように、処理室と、複数の開孔を有するガス分散板と、ガス供給路と、ガス排出路と、プロセスガスのプラズマ放電を発生させるコイルとを含んでおり、ガス分散板とコイルとの少なくとも一方が移動自在であることを特徴としている。ここで、プラズマ処理装置とは、プロセスガスのプラズマ放電を利用して、被処理材に所定の処理を施す装置である。プラズマ処理装置としては、例えば、被処理材をドライエッチングするドライエッチング装置や被処理材上に被膜を形成するプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置が挙げられる。なお、ガス分散板及びコイルの少なくとも一方が移動自在であること以外については、公知のいかなるプラズマ処理装置の構成と同一であってもよい。以下においては、本発明の特徴部分のみについて詳細に説明する。
本発明に係るプラズマ処理装置では、ガス分散板及びコイルの少なくとも一方の位置を回転等により移動させることによって、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を変化させる。これにより、ガス分散板の各開孔の拡大を均一化させることができる。相対位置を変化させるための動力は、人力であっても、電力等に基づく機械的な動力であってもよい。本発明に係るプラズマ処理装置では、ガス分散板やコイルを簡便に又は正確に移動させるために、ベアリングやギア等が形成されていてもよい。
ガス供給路から供給されるプロセスガスには、例えば、ドライエッチング装置においては、被処理材をエッチングする原子を有する1種類又は複数種類のガス(エッチングガス)が含まれており、プラズマCVD装置においては、被処理材上に形成する被膜を構成する原子を有する1種類又は複数種類のガス(膜材料ガス)が含まれている。
本発明に係るプラズマ処理装置では、ガス分散板の複数の開孔が、ガス分散板において、コイルをガス分散板に射影した射影領域より外側の領域に形成されていることが好ましい。コイルの下方に形成されるプラズマ発生領域からガス分散板の複数の開孔までの距離が大きくなり、各開孔の拡大速度を抑制できるからである。
本発明に係るプラズマ処理装置では、コイルが回転自在であり、コイルを回転させて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を移動させることが好ましい。ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を簡便に変化させることができるからである。本明細書において、回転自在には、一方向のみ又は双方向に連続的に回転できる場合や、一方向のみ又は双方向に段階的に回転できる場合を含意する。
本発明に係るプラズマ処理装置では、ガス分散板が回転自在であり、ガス分散板を回転させて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を移動させることが好ましい。ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を簡便に変化させることができるからである。
本発明に係るプラズマ処理装置では、プロセスガスのプラズマ放電を発生させた実質的な累積放電時間を算出する放電時間算出部を更に含むことが好ましい。プラズマ放電が発生している累積放電時間に依存してガス分散板の各開孔は拡大するので、累積放電時間に応じて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を変化させることによって、各開孔の大きさを高精度で均一化できるからである。
本明細書において、実質的な累積放電時間を算出するとは、例えば、プラズマ放電の発生を測定し、厳密な累積放電時間を算出してもよいし、コイルに高周波電圧を印加した電圧印加時間を測定し、電圧印加時間に基づいて累積放電時間を算出してもよいし、プロセスガスを供給したガス供給時間を測定して、ガス供給時間に基づいて累積時間を算出してもよいことを意味する。
プラズマ放電の発生を測定する場合には、放電時間算出部は、処理室の内部のプラズマ発生領域に設けられるプラズマ検知器とプラズマ検知器からの検知信号に基づいてプラズマ検知時間を積算する演算部とで構成される。高周波電圧の印加時間を測定する場合には、放電時間算出部は、高周波電圧の印加を検出する電圧検知器と、電圧検出器からの検知信号に基づいて電圧検知時間を積算する演算器とで構成される。また、プロセスガスの供給時間を測定する場合には、プロセスガスの供給を検知するガス検知器と、ガス検知器からの検知信号に基づいてガス検知時間を積算する演算器とで構成される。
被処理材ごとに同一のプラズマ処理が繰り返し行われる場合には、各プラズマ処理における処理時間は略一定となる。したがって、このような場合には、放電時間算出部では、コイルへの高周波電圧の印加するオン・オフ制御の回数やプロセスガスを供給するオン・オフ制御の回数に基づいて実質的な累積放電時間を算出することもできる。この場合、放電時間算出部は、高周波電圧やガス供給のオン・オフを検知するオン・オフ検知器と検出器からの検知信号に基づいてオン・オフ回数を積算する演算器とで構成される。
放電時間算出部では、コイルに高周波電圧を印加した時間に基づいて累積放電時間を算出することが好ましい。プラズマ検知器を設けるよりも装置構成を簡素化でき、また、プロセスガスの供給時間に基づく累積放電時間よりもプラズマ放電を発生させた厳密な累積放電時間に近似する累積放電時間を算出できるからである。
上記においては、放電時間算出部を設けて自動的に累積放電時間を算出する場合について説明したが、本発明に係るプラズマ処理装置では、人力で実質的な累積放電時間を計算してもよい。人力で計算する場合には、プラズマ処理装置の稼動時間を積算して、累積放電時間を算出することが好ましい。ただし、放電時間算出部を設けた方が、累積放電時間を高精度で算出できる。
本発明に係るプラズマ処理装置では、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を制御する位置制御部を更に含むことが好ましい。ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を簡便かつ高精度に制御できるからである。位置制御部における動力は、人力であってもよいし、電力等に基づく機械的な動力であってもよい。つまり、位置制御部は、例えば、人力によりガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を変化させてもよいし、電力等を機械的な動力に変換し、その動力によってそれらの相対位置を制御してもよい。
本発明に係るプラズマ処理装置では、放電時間算出部が、実質的な累積放電時間に基づいて位置制御信号を生成し、位置制御部が、位置制御信号に応じて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を自動的に変化させることが好ましい。人力で行う場合よりも、高精度かつ簡便に複数の開孔とコイルとの相対位置を変化させることができるからである。なお、人力でそれらの相対位置を変化させる場合には、累積放電時間を告知するための表示器や音声発生器等を含む告知部を更に設けることが好ましい。
本発明に係るプラズマ処理装置では、コイルの形状が、平面的な渦巻き形状であり、コイルの両端のうち、一方の端が高周波電圧の印加される端子であり、他方の端が電気的に接地される端子であることが好ましい。主要な被処理材である半導体基板(ウェハー)は、通常、略円形であるために、半導体基板の上方に均一にプラズマ放電を発生させることができるからである。
本発明に係るプラズマ処理装置では、複数の開孔が、ガス分散板において1つの円周上に等間隔で形成されていることが好ましい。主要な被処理材である半導体基板は、通常、略円形であるために、半導体基板の上方に均一にプラズマ放電を発生させることができるからである。
本発明に係るプラズマ処理装置では、コイルの形状が、平面的な渦巻き形状であり、ガス分散板の複数の開孔が、ガス分散板において1つの円周上に等間隔で形成され、コイルとガス分散板とが、平行に配置され、1つの円周の中心とコイルの中心とが、ガス分散板の法線方向に並んでいることが好ましい。ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を高精度で変化させることができ、かつ、プロセス特性の均一性を簡便に向上させることができるからである。
本発明に係るプラズマ処理装置では、複数の開孔を配列させた1つの円周の中心とコイルの中心とを通る軸を中心軸として、コイルが、中心軸に対して回転自在であり、コイルを中心軸に対して回転させて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を移動させることが好ましい。ガス分散板の複数の開孔の大きさを簡便かつ高精度で均一化させることができるからである。
本発明に係るプラズマ処理装置では、複数の開孔を配列させた1つの円周の中心とコイルの中心とを通る軸を中心軸として、ガス分散板が、中心軸に対して回転自在であり、ガス分散板を中心軸に対して回転させて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を移動させることが好ましい。ガス分散板の複数の開孔の大きさを簡便かつ高精度で均一化させることができるからである。
また、本発明に係るプラズマ処理方法は、上記の本発明に係るプラズマ処理装置の動作方法であり、上述のように、プロセスガスのプラズマ放電を発生させた実質的な累積放電時間に応じて、ガス分散板の複数の開孔とコイルとの相対位置を移動させる。なお、複数の開孔とコイルとの相対位置を変化させること以外は、公知のいかなるプラズマ処理方法と同一であってもよい。
(実施の形態1)
本実施の形態1においては、本発明に係るドライエッチング装置の一形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、ドライエッチング装置の構造の一例を表す模式的な断面図である。図1に示されたドライエッチング装置は、減圧自在な処理室1と、複数のガス穴(開孔)9を有するガス分散板3と、ガス分散板3の複数の開孔9を通して処理室1にエッチングガス(プロセスガス)を供給するガス供給路2と、処理室10で発生するガスを処理室1から排出するガス排出路7と、処理室10の内部にプロセスガスのプラズマ放電を発生させるRF印加コイル4と、下部電極6とを含む。
図1に示されたドライエッチング装置は、RF印加コイル4が回転自在であること以外は、図8に示された従来の誘導結合型ドライエッチング装置と同一の構成である。従来と同一の部材については、公知のいかなる構成であってもよく、以下においてはその説明を省略する。
RF印加コイル4は、平面的な渦巻き状の形状(図9参照)であり、内側の端が電気的に接地されるグラウンド端子であり、外側の端が高周波電圧が印加されるRF印加端子である。RF印加コイル4の中心と、複数のガス穴9が整列する所定の円周の中心とは、ガス分散板3の法線方向(厚さ方向)に整列している。また、RF印加コイル4の最外周部は、ガス分散板3に形成された複数のガス穴9の略真上に配設されている。高周波電圧がRF印加コイル4に印加されると、ガス供給路2及びガス分散板3のガス穴9を通して供給されるプロセスガスのプラズマ放電が、処理室1における所定の領域(以下において、プラズマ発生領域と称する)8に発生する。
以下に、図1に示されたドライエッチング装置の動作方法(プラズマ処理方法)について説明する。図2(a)〜(c)は、プラズマ処理方法を説明するための説明図である。
図2(a)は、新品のガス分散板3を取り付けた状態を表している。この状態において、所定の累積放電時間だけエッチングガスを導入し、ウェハー5のドライエッチング(プラズマ処理)を行う。
次に、図2(b)に示されたように、RF印加コイル4を、中心軸に対して所定の角度だけ右方向に回転させる。これによって、各ガス穴9とRF印加コイル4との相対位置を図2(a)に示された相対位置と異ならせることができる。引き続き、図2(b)に示された状態において、所定の累積放電時間だけウェハー5のドライエッチングを行う。
次に、図2(c)に示されたように、RF印加コイル4を、中心軸に対して所定の角度だけ右方向に更に回転させる。これによって、各ガス穴9とRF印加コイル4との相対位置を更に異ならせる。引き続き、図2(c)に示された状態において、所定の累積放電時間だけウェハー5のドライエッチングを行う。
以降は、RF印加コイル4を回転させてガス分散板3の各ガス穴9とRF印加コイル4の相対位置を移動させ、かつ、移動を完了した状態において、所定の累積放電時間だけウェハー5のドライエッチング(一回のドライエッチング工程)を行う動作を繰り返す。
ドライエッチング工程ごとの所定の累積放電時間は、一定の時間であってもよいし、毎回一定の時間でなくてもよい。また、ドライエッチング工程の完了ごとの移動において、所定の角度は、一定の角度であってもよいし、毎回一定の角度でなくてもよい。また、上記においては、ドライエッチング工程の完了ごとの移動において、RF印加コイル4を一定の方向(右方向)に回転させているが、必ずしも一定の方向に回転させなくてもよい。
以上で説明したように、RF印加コイル4を回転させることによって、RF印加コイル4におけるRF印加端子10に近く高電圧が印加される部分の下方に配置させられるガス穴9を順次に入れ替えることができる。これにより、各ガス穴9の付近のプラズマ発生領域8(図1参照)における電界強度の時間平均も均一化されるので、電界強度に依存するプラズマイオン衝撃(スパッタエッチング)によるエッチングの程度の差が無くなり、すべてのガス穴9の大きさが均一化される。したがって、プロセス特性の均一性が維持できる。また、特定のガス穴9が異常に速く大きくなることを抑制できるため、ガス分散板3の寿命を延命できる。なお、各ドライエッチング工程における累積放電時間や各ドライエッチング工程の完了後の移動における回転方向や回転角度は、ガス分散板3の各ガス穴9の大きさが均一化されるように最適化することが好ましい。
ここで、本実施の形態1の一実施例について説明する。図3は、本実施例1に係るプラズマ処理方法を説明するための説明図である。図3に示されたように、ガス分散板3には、8つのガス穴9a〜9hが円周上に等間隔(45度間隔の回転角)で設けられている。なお、新品の状態において、8つのガス穴9a〜9hの直径は均一である。
本実施例1では、30時間だけウェハー5をドライエッチングし、かつドライエッチング後に一定の回転方向(図3における実線矢印の方向)に45度だけRF印加コイル4を回転させる動作を繰り返し行った。累積放電時間が1000時間に到達した直後におけるガス分散板3の各ガス穴9a〜9hの直径と、累積放電時間が1000時間に到達した際に処理されていたウェハー5における各ガス穴9a〜9hの真下に対応する点A〜点Hのエッチング量(エッチングレート)とを下記の表2に示す。また、比較のために、ウェハー5を回転させないこと以外は本実施例1と同一の条件でプラズマ処理を行った比較例1に対するガス分散板3の8つのガス穴9a〜9hの直径と、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量とを下記の表3に示す。
Figure 2006013364
Figure 2006013364
表2に示されたように、本実施例1においては、各ガス穴9a〜9hの直径の誤差は±5.9%の範囲であり、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量の誤差は±0.4%の範囲であった。一方、表3に示されたように、比較例1においては、各ガス穴9a〜9hの直径の誤差は±109%の範囲であり、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量の誤差は±9.4%の範囲であった。
表2及び表3からわかるように、各ガス穴9a〜9hの大きさを均一化することができ、また、プロセス特性の均一性を向上させることができた。つまり、高精度のドライエッチングを行うことができた。
ガス分散板3の寿命は、プロセス特性の均一性に要求される許容値によって決定される。そこで、新品の状態でのエッチング量(位置に依存せず略一定)に対する比較例1における点Aのエッチング量が最大許容値であるとした場合、本実施例1の方法によれば、点A〜点Hのいずれか1つのエッチング量がその最大許容値に到達するまでに、更に2000時間(合計3000時間)のドライエッチングを行うことができた。つまり、ガス分散板3の寿命を大幅に延命することができた。
上記においては、ドライエッチング装置の場合について説明したが、プラズマCVD装置であっても同様である。プラズマCVD装置の場合、プロセスガスとして膜材料ガスが処理室1に供給され、膜材料ガスに含まれる原子からなる被膜がウェハー5上に成膜される。なお、プラズマCVD装置であっても、ガス分散板のガス穴は、ドライエッチング装置の場合と同様に、プラズマイオン衝撃によって拡大する。
(実施の形態2)
本実施の形態2においては、本発明に係るドライエッチング装置の一形態について説明する。本実施の形態2のドライエッチング装置は、RF印加コイルが固定されており、ガス分散板が回転自在であること以外は、図1に示された上記の実施の形態1のドライエッチング装置と同一の構成である。また、本実施の形態2のドライエッチング装置におけるプラズマ処理方法は、RF印加コイルを回転させる代わりにガス分散板を回転させること以外は、上記の実施の形態1のプラズマ処理方法と同一である。したがって、以下においては、上記の実施の形態1との相違部分についてのみ説明する。
本実施の形態2のドライエッチング装置では、まず、新品のガス分散板を取り付けた状態において、所定の累積放電時間だけエッチングガスを導入し、ウェハーのドライエッチングを行う。次に、ガス分散板を、中心軸に対して所定の角度だけ右方向に回転させる。これによって、各ガス穴とRF印加コイルとの相対位置を異ならせることができる。引き続き、この状態において、所定の累積放電時間だけウェハーのドライエッチングを行う。以降は、RF印加コイルを回転させてガス分散板の各ガス穴とRF印加コイルの相対位置を移動させ、かつ、移動を完了した状態において、所定の累積放電時間だけウェハーのドライエッチング(一回のドライエッチング工程)を行う動作を繰り返す。
ドライエッチング工程ごとの所定の累積放電時間は、一定の時間であってもよいし、毎回一定の時間でなくてもよい。また、ドライエッチング工程の完了ごとの移動において、所定の角度は、一定の角度であってもよいし、毎回一定の角度でなくてもよい。また、上記においては、ドライエッチング工程の完了ごとの移動において、ガス分散板を一定の方向(右方向)に回転させているが、必ずしも一定の方向に回転させなくてもよい。
以上で説明したように、ガス分散板を回転させることによって、上記の実施の形態1と同様に、RF印加コイルにおいてRF印加端子に近く高電圧が印加される部分の下方に配置させられるガス穴を順次に入れ替えることができる。これにより、各ガス穴の付近のプラズマ発生領域における電界強度の時間平均も均一化されるので、電界強度に依存するプラズマイオン衝撃によるエッチングの程度の差が無くなり、すべてのガス穴の大きさが均一化される。したがって、プロセス特性の均一性が維持できる。また、特定のガス穴が異常に速く大きくなることを抑制できるため、ガス分散板の寿命を延命できる。なお、各ドライエッチング工程における累積放電時間や各ドライエッチング工程の完了後の移動における回転方向や回転角度は、ガス分散板の各ガス穴の大きさが均一化されるように最適化することが好ましい。
ここで、本実施の形態2の一実施例について説明する。図4は、本実施例2に係るプラズマ処理方法を説明するための説明図である。本実施例2では、30時間だけウェハー5をドライエッチングし、かつドライエッチング後に一定の回転方向(図4における実線矢印の方向)に45度だけガス分散板3を回転させる動作を繰り返し行った。累積放電時間が1000時間に到達した直後におけるガス分散板3の各ガス穴9a〜9hの直径と、累積放電時間が1000時間に到達した際に処理されていたウェハー5における点A〜点Hのエッチング量(エッチングレート)とを下記の表4に記載する。また、比較のために、ウェハー5を回転させないこと以外は本実施例2と同一の条件でプラズマ処理を行った比較例2に対するガス分散板3の8つのガス穴9a〜9hの直径と、ウェハー5におけ点A〜点Hのエッチング量とを測定した。なお、比較例2と上記の比較例1の結果(表3参照)とは同一である。
Figure 2006013364
表4に示されたように、本実施例2においては、各ガス穴9a〜9hの直径の誤差は±5.7%の範囲であり、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量の誤差は±0.4%の範囲であった。一方、比較例2(表3参照)においては、各ガス穴9a〜9hの直径の誤差は±109%の範囲であり、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量の誤差は±9.4%の範囲であった。
表4及び表3からわかるように、上記の実施例1の場合と同様に、各ガス穴の大きさを均一化することができ、また、プロセス特性の均一性を向上させることができた。つまり、高精度のドライエッチングを行うことができた。
新品の状態でのエッチング量に対する比較例2における点Aのエッチング量が最大許容値であるとした場合、本実施例2の方法であれば、上記の実施例1の場合と同様に、点A〜点Hのいずれか1つのエッチング量がその最大許容値に到達するまでに、更に2000時間(合計3000時間)のドライエッチングを行うことができた。つまり、ガス分散板3の寿命を大幅に延命することができた。
(実施の形態3)
本実施の形態3においては、本発明に係るドライエッチング装置の一形態について説明する。本実施の形態3のドライエッチング装置は、RF印加コイルに対するガス分散板のガス穴の位置が異なること以外は、上記の実施の形態1と同一の構成である。上記の実施の形態1と同一の部材には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
図5は、本実施の形態3のドライエッチング装置の構成の一例を表す模式的な断面図である。図5に示されたように、ガス分散板13のガス穴19は、ガス分散板13においてRF印加コイル4よりも外側、つまり、RF印加コイル4をガス分散板に射影した射影領域より外側の領域に形成されている。なお、上記の実施の形態1においては、図1に示されたように、ガス分散板3のガス穴9は、RF印加コイル4の最外周部分の略真下に形成されている。
RF印加コイル4に高周波電圧を印加したとき、RF印加コイル4の下方におけるプラズマ発生領域8にプラズマ放電が発生する。また、RF印加コイル4において最外周部分がその他の内周部分よりも電圧が高いため、最外周部分の真下に誘起される電界は高電界となる。本実施の形態3のドライエッチング装置では、ガス穴19がRF印加コイル4よりも外側に配置されているため、ガス穴19の近傍には、最外周部分の真下に誘起される電界より低い電界しか誘起されない。したがって、ガス穴19は最外周部分の真下でエネルギーを得たプラズマイオンの衝撃によりも弱い衝撃しか受けないために、ガス穴19の拡大が上記の実施の形態1の場合よりも抑制される。
ここで、本実施の形態3の一実施例について説明する。図6は、本実施例3に係るプラズマ処理方法を説明するための説明図である。本実施例3では、30時間だけウェハー5をドライエッチングし、かつドライエッチング後に一定の回転方向に45度だけRF印加コイル4を回転させる動作を繰り返し行った。累積放電時間が1000時間に到達した直後におけるガス分散板13の8つのガス穴19a〜19hの直径と、累積放電時間が1000時間に到達した際に処理されていたウェハー5における点A〜点Hのエッチング量(エッチングレート)とを下記の表5に記載する。また、比較のために、RF印加コイル4を回転させないこと以外は本実施例3と同一の条件でプラズマ処理を行った比較例3に対するガス分散板3の各ガス穴9a〜9hの直径と、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量とを下記の表6に記載する。
Figure 2006013364
Figure 2006013364
表5に示されたように、本実施例3においては、各ガス穴19a〜19hの直径の誤差は±19.7%の範囲であり、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量の誤差は±0.4%の範囲であった。一方、表6に示されたように、比較例3においては、各ガス穴19a〜19hの直径の誤差は±109%の範囲であり、ウェハー5における点A〜点Hのエッチング量の誤差は±9.4%の範囲であった。
表5及び表6からわかるように、各ガス穴の大きさを均一化することができ、また、プロセス特性の均一性を向上させることができた。つまり、高精度のドライエッチングを行うことができた。
新品の状態でのエッチング量に対する比較例3における点Aのエッチング量が最大許容値であるとした場合、本実施例3の方法であれば、ウェハー5の点A〜点Hのいずれか1つのエッチング量がその最大許容値に到達するまでに、更に5000時間(合計6000時間)のドライエッチングを行うことができた。つまり、ガス分散板13の寿命を、上記の実施例1又は2よりも更に延命することができた。
(実施の形態4)
本実施の形態4においては、本発明に係るドライエッチング装置について、図7を参照しながら説明する。図7は、ドライエッチング装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。図7に示されたドライエッチング装置は、ウェハーをエッチングするエッチング部41と、エッチング部41に有する回転自在なRF印加コイル(コイル)(図示せず)を回転させるコイル回転制御部(位置制御部)42と、RF印加コイルに印加される高周波電圧の印加時間(累積放電時間)を積算する電圧印加時間算出部(放電時間算出部)43とを含む。なお、エッチング部41の構成は、図1に示された上記の実施の形態1に係るドライエッチング装置の構成と同一である。以下においては、図1をも参照する。
電圧印加時間算出部43は、RF印加コイル4に印加される高周波電圧の印加時間を計測し、所定の累積時間に到達すれば、位置制御信号をコイル回転制御部42に出力する。
コイル回転制御部42は、印加時間算出部43で生成された位置制御信号に応じて、RF印加コイル4の中心と、複数のガス穴9が整列する所定の円周の中心とを含む中心軸の周りにRF印加コイル4を回転させる。
以下に、図7に示されたドライエッチング装置の動作方法(プラズマ処理方法)について説明する。新品のガス分散板3を取り付けた状態において、印加時間算出部43で印加時間を計測させながら、エッチングガスを導入し、ウェハー5のエッチングを行う。印加時間が所定の累積放電時間に到達すれば、印加時間算出部43から位置制御信号がコイル回転制御部42に出力される。コイル回転制御部42では、位置制御信号の入力に応じて、RF印加コイル4を中心軸に対して所定の角度だけ右方向に回転させる。これによって、各ガス穴9とRF印加コイル4との相対位置を異ならせることができる。
次に、印加時間算出部43で印加時間を計測させながら、ウェハー5のエッチングを行う。印加時間が所定の累積放電時間に到達すれば、印加時間算出部43から位置制御信号がコイル回転制御部42に再度出力される。コイル回転制御部42では、位置制御信号の入力に応じて、RF印加コイル4を、中心軸に対して所定の角度だけ右方向に更に回転させる。これによって、各ガス穴9とRF印加コイル4との相対位置を更に異ならせる。
以降は、RF印加コイル4を回転させ、かつ、回転を完了した状態において、所定の累積放電時間だけウェハー5のエッチングを行う動作を繰り返す。
本実施の形態4のドライエッチング装置であれば、累積放電時間の算出や、ガス分散板の各ガス穴とRF印加コイルとの相対位置の制御を自動で行えるため、上記の実施の形態1よりも簡便かつ確実にエッチングを遂行することができる。
上記においては、図1に示された構成と同一のエッチング部を備える場合について説明したが、図5に示された構成と同一のエッチング部を備えていてもよい。
上記においては、RF印加コイル4を回転させる場合について説明したが、上記の実施の形態2と同様に、ガス分散板3を回転させてもよい。
上記においては、累積放電時間を自動的に算出し、かつガス分散板の各ガス穴とRF印加コイルとの相対位置を自動的に制御する場合について説明したが、累積放電時間を人力によって算出してもよいし、相対位置を人力によって制御してもよい。
本発明は、ドライエッチングやプラズマCVD等を行うプラズマ処理装置において、プロセス特性における被処理材の全面に対する均一性を向上させるために利用できる。また、プラズマ処理装置におけるガス分散板の寿命を延命するために利用できる。
図1は、実施の形態1に係るプラズマ処理装置(ドライエッチング装置)の構成の一例を表す模式的な断面図である。 図2は、実施の形態1に係るプラズマ処理方法(ドライエッチング方法)の一例を説明するための説明図である。 図3は、実施例1に係るプラズマ処理方法(ドライエッチング方法)を説明するための説明図である。 図4は、実施例2に係るプラズマ処理方法(ドライエッチング方法)を説明するための説明図である。 図5は、実施の形態3に係るプラズマ処理装置(ドライエッチング装置)の構成の一例を表す模式的な断面図である。 図6は、実施例3に係るプラズマ処理方法(ドライエッチング方法)を説明するための説明図である。 図7は、実施の形態4に係るプラズマ処理装置(ドライエッチング装置)の構成の一例を表す模式的な断面図である。 図8は、従来の誘導結合型ドライエッチング装置の構成を表す模式的な断面図である。 図9は、従来の誘導結合型ドライエッチング装置におけるRF印加コイルの形状を表す平面図である。 図10は、従来の誘導結合型ドライエッチング装置におけるRF印加コイルとガス分散板の複数のガス穴との相対位置を説明するための説明図である。 図11は、従来のドライエッチング装置の他の構成を表す模式的な断面図である。
符号の説明
1,101 処理室
2,102 ガス供給路
3,103 ガス分散板
4,104 RF印加コイル(コイル)
5,105 ウェハー(被処理材)
6,106 下部電極
7,107 ガス排出路
8,108 プラズマ発生領域
9,19 ガス穴(開孔)
110 RF印加端子
111 グラウンド端子
112 ガス供給孔
113 クーリングプレート
114 ガス穴
115 ガス導入板
116 治具
117 上部電極
118 下部電極
119 ウェハー
120 処理室
121 プラズマ検知器

Claims (13)

  1. 減圧自在な処理室と、
    複数の開孔を有するガス分散板と、
    前記ガス分散板の前記複数の開孔を通して前記処理室にプロセスガスを供給するガス供給路と、
    前記処理室で発生するガスを前記処理室から排出するガス排出路と、
    前記ガス分散板と対向して設けられ、前記処理室の内部に前記プロセスガスのプラズマ放電を発生させるコイルとを含むプラズマ処理装置であって、
    前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの相対位置が移動自在であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記ガス分散板の前記複数の開孔が、前記ガス分散板において、前記コイルを前記ガス分散板に射影した射影領域より外側の領域に形成されている請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記コイルが回転自在であり、前記コイルを回転させて、前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの前記相対位置を移動させる請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記ガス分散板が回転自在であり、前記ガス分散板を回転させて、前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの前記相対位置を移動させる請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記プロセスガスのプラズマ放電を発生させた実質的な累積放電時間を算出する放電時間算出部を更に含む請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの相対位置を制御する位置制御部を更に含む請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記プロセスガスのプラズマ放電を発生させた実質的な累積放電時間を算出する放電時間算出部と、前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの相対位置を制御する位置制御部とを更に含み、
    前記放電時間算出部が、前記実質的な累積放電時間に基づいて前記位置制御信号を生成し、
    前記位置制御部が、前記位置制御信号に応じて、前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの相対位置を自動的に変化させる請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記コイルの形状が、平面的な渦巻き形状であり、
    前記コイルの両端のうち、一方の端が高周波電圧の印加される端子であり、他方の端が電気的に接地される端子である請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記ガス分散板の前記複数の開孔が、前記ガス分散板において、所定の1つの円周上に等間隔で形成されている請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記コイルの形状が、平面的な渦巻き形状であり、
    前記ガス分散板の前記複数の開孔が、前記ガス分散板において1つの円周上に等間隔で形成され、
    前記コイルと前記ガス分散板とが、平行に配置され、
    前記1つの円周の中心と前記コイルの中心とが、前記ガス分散板の法線方向に並んでいる請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記複数の開孔を配列させた前記1つの円周の中心と前記コイルの中心とを通る軸を中心軸として、前記コイルが、前記中心軸に対して回転自在であり、
    前記コイルを前記中心軸に対して回転させて、前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの前記相対位置を移動させる請求項10に記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記複数の開孔を配列させた前記1つの円周の中心と前記コイルの中心とを通る軸を中心軸として、前記ガス分散板が、前記中心軸に対して回転自在であり、
    前記ガス分散板を前記中心軸に対して回転させて、前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの前記相対位置を移動させる請求項10に記載のプラズマ処理装置。
  13. 減圧自在な処理室と、複数の開孔を有するガス分散板と、前記ガス分散板の前記複数の開孔を通して前記処理室にプロセスガスを供給するガス供給路と、前記処理室で発生するガスを前記処理室から排出するガス排出路と、前記ガス分散板と対向して設けられ、前記処理室の内部で前記プロセスガスのプラズマ放電を発生させるコイルとを含むプラズマ処理装置を用いて、前記処理室の内部に配置された被処理材に加工を施すプラズマ処理方法であって、
    前記プロセスガスのプラズマ放電を発生させた実質的な累積放電時間に応じて、前記ガス分散板の前記複数の開孔と前記コイルとの相対位置を移動させることを特徴とするプラズマ処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017175138A (ja) * 2014-12-26 2017-09-28 エーサット株式会社 プラズマエッチング装置用の電極およびプラズマエッチング装置

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