JP2006010610A - 単眼視3次元位置計測装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 対象物に4つの目印を付し、全ての目印の対について相互間距離を計測し、撮影手段で4つの目印の2次元画像を取得し、その2次元画像内での目印の座標を求め、その座標値に基づき撮影手段が各2つの目印をはさむ見込み角を計算し、3つの目印を選択して形成した3角形について、上記相互間距離と上記見込み角に依存する4次方程式を解いて撮影手段と各目印の間の距離の候補値の組を求め、他の三角形より得られる候補値と整合性がある値を選択して上記距離を定め、3次元位置を決める、単眼視3次元位置計測装置および方法とした。
【選択図】 図1
Description
しかし、この方法では、目印の配置によっては、計測のために用いる非線形方程式を解く過程で使用する線型方程式の解が得られないため、3次元位置計測ができない場合があるという欠点がある。なお、解の得られない目印位置の関係については「動きからの単眼立体視による形状認識の線形解法について」〔計測自動制御学会論文集(Vol.26,No.6,714/720 )〕に記載がある。
更に、この目印点を用いた方法は、各点を区別する必要があり、目印点数が多いと、各目印点を区別させることが難しくなるという問題があり、可能な限り少ない目印点を用いて計測することが望ましい。
また、2次元位置から4点の目印の3次元位置を決定する手段では、撮影手段と目印の距離の候補を比較により距離を一意に定め、3次元位置を決定する方法、または、動きのある対象物に対して、近似式から微小移動後の撮影手段と目印との距離を算出し、この算出結果から3次元位置を決定する方法を用いることにより、高速に目印の3次元位置計測が実現可能である。
本発明によれば、図1のCCDカメラのような撮影手段2を用いて、目印が4点設置された計測対象物1を撮影して画像データを得て、この画像データをコンピュータに送る。そして、コンピュータ内において、2次元位置決定手段3により目印の2次元座標を決定し、3次元位置決定手段4において、前記2次元位置決定手段3で得られた目印の2次元位置座標に基づいて目印の3次元位置を高速で算出する。
この第1の実施例における処理は、図2に示す通りである。すなわち、まず、A1で4点の目印の各点間の距離を測定する。次に、A2で撮影手段を用いて4つの目印の画像データを取得し、A3で画像上の4つの目印位置を決定し、A4で4つの目印の3次元位置を決定する。
図3に、目印が4点設置された対象物の例を示す。この目印付与過程において、対象物に4つの目印Ri(i=1,2,3,4)を付する。R1〜R4は各目印であり、それぞれの目印が区別できるようにしておく。目印の区別の方法として、例えば、それぞれの目印に関して異なった色を使用する、或いは異なった模様を使用するといった方法がある。本実施例では、各目印に異なった色を使用することとし、R1は赤色、R2は緑色、R3は青色、R4は白色とする。これを実現するために、例えば、4点の目印に4色のシールやLEDを用いる方法がある。そして、目印間距離測定過程において、iとjを目印を区別するインデックスとするとき、全ての2つの目印の対Ri,Rjについてそれらの間の相互間距離Lij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)を測定する。
このB2における判別は、当該区画におけるPR、PG、PBがそれぞれ予め設定された条件に合致する場合、B3においてこの区画の位置を図5のu軸の値とv軸の値を用いて保存する。例えば、赤色目印R1に対応する点r1である条件として、PR>70%かつPG<20%かつPB<20%といった条件を設定しておき、この条件を満足する場合は、その位置を(u1,v1)=(10,10)のように保存する。なお、この数値は一例である。PR、PG、PBがそれぞれ設定された条件に合致しない場合は、B1に戻り、次の区画のPR、PG、PBを算出し、B2の処理を行う。
このA4の処理に必要なカメラの画面における2次元座標系と3次元空間における座標系の対応、見込み角θij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)の算出方法、および透視3点問題についてまず述べ、その後、A4の処理ついて述べる。
図6のように、カメラCaの画面が3次元空間上に表現可能であることに注意する。カメラCaの画面上の2次元座標系を図6のように決める。なお、GOはこの2次元座標系の原点、uaとvaは座標軸である。また、図6に示すように、Caに3次元空間の座標系をも決める。すなわち、x軸の方向をCaの画面と垂直に交わるように定め、さらに、ua軸とy軸およびva軸とz軸がそれぞれ平行になるようにy軸とz軸の方向を決める。また、3次元空間の座標の原点Oを、x軸と画面との交点をGa、Caの焦点距離をFaとするとき、上記交点Gaが(Fa 、0、0)となるよう原点Oの位置を決める。このとき、実数GyとGzを用いて、点Gaの3次元座標は(Fa、Gy、Gz)とかける。一方、実数GuとGvを用いて、点Gaの2次元座標は(Gu、Gv)とかける。図6より、GyとGu、および、GzとGvが対応しているから、拡大縮小および回転の処理を行えば、座標変換は可能である。同様に、画面上の任意の点において、2次元座標と3次元座標の座標変換が可能である。
図7に、3次元空間におけるカメラCmとカメラCmにより撮影された画像との関係を示す。図7のr1、r2、r3、r4は、画像(2次元情報)における図3の目印点であり、図3の3次元空間におけるR1と図7の2次元空間におけるr1、同様にR2とr2、R3とr3、R4とr4がそれぞれ対応している。iおよびj=1、2、3、4とし、i≠jに対して、∠riCmrjを見込み角θijとおく。例えば、∠r1Cmr2=θ12は図7に示すようになる。
前記より、カメラCmの画面は3次元座標と対応させることが可能なので、r1とr2の2次元位置が決定されれば、r1とr2の3次元位置決定は可能である。つまり、図5のu軸の値とv軸の値、および、カメラCmの焦点距離Fを用いれば、カメラCmの画面上の座標は図7のxyzの座標系に座標変換が可能である。r1とr2の画面上における2次元位置は図2のA3の処理で決定されているので、これらの2次元位置からr1とr2の3次元位置を決定する。以後、3次元座標の原点OをカメラCmの位置とし、図7の座標系で考える。すなわち、3次元座標の原点Oにカメラがあるとする。図7の原点Oとr1との距離をl1、原点Oとr2との距離をl2、r1とr2の距離をl12とおくと、余弦定理より
この関係を用いて、見込み角計算過程において、上記4つの目印の上記2次元画像情報内の位置(r1,r2,r3,r4)に基づき、全ての2つの目印の対について、3次元空間内における上記原点Oを中心とする3次元空間内における見込み角θij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)を計算する。
図8のように△ABCに対して、点Aと点Bの距離をRab、点Aと点Cの距離をRac、点Bと点Cの距離をRbcとそれぞれおく。また、カメラOにおいて、∠AOBをθab、∠AOCをθac、∠BOCをθbcとそれぞれおく。さらに、点Oと点Aの距離をa、点Oと点Bの距離をb、点Oと点Cの距離をcとそれぞれおく。図8より、△AOBに対して余弦定理を用いると、
b=xa、c=ya
なるようにxとyを定めると、上記[数7]〜[数9]より
b=xa、c=ya
に代入することにより得られる。なお、xには最大4つの解があり、[数20]より1つのxの解に対して最大2つの値があることに注意すると、(a、b、c)の組み合わせは最大8組となる。
(α、β、γ)=(1、2、3)
(α、β、γ)=(1、2、4)
(α、β、γ)=(1、3、4)
である。
この実施例における処理は、図12に示す通りである。まず、D1で4点の目印の初期位置を測定する。このためには、例えば、上述した本発明の第1の実施例の方法を使うことができる。次に、D2で撮影手段から4つの目印の画像データを取得し、D3で画像上の4つの目印位置を決定し、D4で4つの目印の3次元位置を決定する。上記D2〜D4の処理を繰り返すことにより、継続して目印の3次元位置を高速に計測することが可能である。なお、繰り返して計測する場合は、4点の目印の初期位置として、前回の測定のD5で得られた目印の3次元座標の値を用いる。
図12のD4の処理は、図14に示したように、処理E1〜E8からなる。カメラCmと対象物との関係を図9に示す。目印点R1、R2、R3、R4が初期位置から微小移動したときの目印点を、図13に示すように、それぞれQ1、Q2、Q3、Q4とする。カメラCmと初期位置の目印Ri(i=1、2、3、4)の距離をqi、点Riの点Qiへの微小移動で生じたカメラCmとRiの距離の変化量をΔqiとする。i≠jである三角形CmQiQj(iおよびj=1、2、3、4)に対して、余弦定理より
P1 ⇒q1
P2 ⇒q2
P3 ⇒q3
P4 ⇒q4
を代入して、ΔLijの値が所定量以下になるまでE2〜E4の収束演算を繰り返す。すなわち、収束演算過程で、上記近似値に基づいて上記近似値取得過程と上記判別過程を繰返す。ただし、この場合、E2〜E4の収束演算の過程において、E4の条件を満足するために時間がかかる場合がある。このときは予め設定した時間経過後、この収束演算過程でΔLijが最も条件に近い場合のP1、P2、P3、P4を算出結果としE5へ進む。
Claims (6)
- 4点の目印が付された対象物の画像をコンピュータに取り込むための1台の撮影手段と、前記の撮影手段から得られた画像よりこの画像上における4点の目印の2次元位置を決定する2次元位置決定手段と、前記の2次元位置決定手段で得られた2次元位置から4点の目印の3次元位置を決定する3次元位置決定手段を備えることを特徴とする、単眼視3次元位置計測装置。
- 上記3次元位置決定手段が、前記の撮影手段と目印の距離の候補を、前記の目印から構成される4つの三角形を用いて算出し、得られた候補から各三角形に関して比較することにより共通する解を決定し、さらに、前記の決定で得られた結果をさらに比較することにより、撮影手段と目印の距離を一意に定め、この一意に定まった距離から4点の目印の3次元位置を決定するものであることを特徴とする、請求項1記載の単眼視3次元位置計測装置。
- 上記3次元位置決定手段が、動きのある対象物に対して、微小移動後の撮影手段と目印2点との関係から得られる近似式を用いて、微小移動により変化した撮影手段と目印との距離の変化量を算出し、その算出結果を移動前の撮影手段と目印との距離から計算される値に加え、その結果を既知の目印間相互距離と比較する判別式で判定し、この判定結果が所定量以下になるまで繰り返し行うことにより、微小移動後の撮影手段と目印との距離を算出し、この算出結果から目印の3次元位置を決定するものであることを特徴とする、請求項1記載の単眼視3次元位置計測装置。
- 上記4点の目印として4色のLEDを使用することを特徴とする、請求項1記載の単眼視3次元位置計測装置。
- 1台の撮影手段で得られた3次元空間内の対象物の1枚の2次元画像情報に基づき上記対象物に付された目印の3次元空間内の位置を計測する単眼視3次元位置計測方法において、上記対象物に4つの目印Ri(i=1,2,3,4)を付する目印付与過程と、iとjを目印を区別するインデックスとするとき、全ての2つの目印の対Ri,Rjについてそれらの間の相互間距離Lij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)を測定する目印間距離測定過程と、上記目印が付与された上記対象物を上記撮影手段で撮影して2次元画像情報を得る2次元情報取得過程と、上記4つの目印の上記2次元画像情報内の位置(r1,r2,r3,r4)を特定する目印位置特定過程と、上記4つの目印の上記2次元画像情報内の位置(r1,r2,r3,r4)に基づき、全ての2つの目印の対について、3次元空間内における原点Oを中心とする3次元空間内における見込み角θij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)を計算する見込み角計算過程と、上記4つの目印から三つの目印Ri,Rj,Rk,(i=1;j,k=2,3,4;j<k)を選ん作った異なる三角形の各々について、各三角形に含まれる2つの目印RiとRjと上記原点O間の距離をそれぞれa,bとするとき、その比x(x=b/a)と、該三つの目印Ri,Rj,Rkが作る三角形の各辺の長さLijと、上記原点Oが該3角形の各辺をはさむ見込み角θijの間に成立する変数xについての4次方程式の解を求める4次方程式求解過程と、上記4次方程式の解に基づいて、該三角形の三つの各目印と上記原点Oの間の距離として可能性がある距離候補値の組を計算する候補値計算過程と、異なる三つの目印により形成される他の三角形について同様な計算して得られる距離候補値の組と整合性のある距離候補値を選択することにより上記原点Oと目印Ri(i=1,2,3,4)の間の距離を決定する整合距離取得過程と、整合性がある距離として選択された上記距離と上記4つの目印の上記2次元画像情報内の位置(r1,r2,r3,r4)に基づき上記4つの目印の3次元空間における位置を決定する3次元位置決定過程を含むことを特徴とする、単眼視3次元位置計測方法。
- 1台の撮影手段で得られた3次元空間内で移動する対象物の1枚の2次元画像情報から上記対象物に付された目印の3次元空間内の位置を計測する単眼視3次元位置計測方法において、上記対象物に4つの目印Ri(i=1,2,3,4)を付する目印付与過程と、iとjを目印を区別するインデックスとするとき、全ての2つの目印の対Ri,Rjについてそれらの間の相互間距離Lij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)を測定する目印間距離測定過程と、目印Ri(i=1,2,3,4)と3次元空間の原点Oの間の移動後距離qiの近似値として、移動前の上記4つの目印Ri(i=1,2,3,4)と上記原点O の間の移動前距離qi を入力し、そして、上記相互間距離Lij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)を入力する移動前距離入力過程と、移動後の上記目印が付与された上記対象物を上記撮影手段で撮影して2次元画像情報を得る2次元情報取得過程と、上記4つの目印の上記2次元画像情報内の位置(r1,r2,r3,r4)を特定する目印位置特定過程と、全ての2つの目印の対について、3次元空間内における上記原点Oを中心とする3次元空間内における見込み角θij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)を計算する見込み角計算過程と、各目印Ri(i=1,2,3,4)と上記原点Oの間の距離qiを微小量Δqiだけ変化させて距離qi +Δqiとした時、微小量Δqiの2次以上の項を無視したとき当該目印Ri(i=1,2,3,4)と各他の目印Rj(j=1,2,3,4;i≠j)の間の間隔が上記相互間距離Lij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)になる微小量Δqiの候補値を、上記見込み角θijの値と上記相互間距離Lijの値に依存する係数を有する、三つの目印の組毎に決まる、複数の組の連立1次方程式を解いて求め、目印の組を変えた各連立方程式の組の解を平均することにより平均化微小量Δqi’を求め、上記移動後距離qiの近似値として暫定的に設定されている値に上記平均化微小量Δqi’を加えそれを改めて新しい距離qiの近似値として得る近似値取得過程と、上記新しい距離qiの近似値に基づいて各目印Ri(i=1,2,3,4)と夫々の隣接する目印Rj(j=1,2,3,4;i≠j)の間の間隔として計算される値を夫々に対応する相互間距離Lij(i=1,2,3;j=2,3,4;i<j)と比較してその差が所定値より小さいか否かを判別する判別過程と、上記判別の結果その差が所定値より大きいときに実行される、上記近似値に基づいて上記近似値取得過程と上記判別過程を繰返す収束演算過程と、上記判別の結果その差が所定値より小さいとき実行される、対象物の移動後の目印Ri(i=1,2,3,4)と上記原点Oの間の移動後距離qiを上記近似値とし、移動後距離qiと上記4つの目印の上記2次元画像情報内の位置(r1,r2,r3,r4)とに基づいて上記対象物の移動後の4つの上記目印の3次元空間における位置を特定する3次元空間位置特定過程を含むことを特徴とする、単眼視3次元位置計測方法。
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