JP2006009624A - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

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浩市 寺田
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Abstract

【課題】空燃比を検出する空燃比検出手段の故障診断を精度良く行うために、該空燃比検出手段の無駄時間のみを検出できるようにする。
【解決手段】空燃比を所定の変動周期で変動させて(ステップS4)、リニアO2センサ31の出力が変化し始めるまでの時間(無駄時間D)を検出する(ステップS5)。その無駄時間Dが所定時間以上であれば、前記リニアO2センサ31が故障していると判断して(ステップS6,S7)、空燃比の変動制御を中止し、通常の目標空燃比に戻す(ステップS8)。前記変動周期は、所定時間よりも長く設定され、エンジン回転数Neが低いほど、或いは排気流量に関連する吸気流量Aが少ないほど、長く設定される(ステップS3)。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンに供給される混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段の故障診断を行うための空燃比制御装置に関する。
従来より、エンジンの排気系には、排気ガス中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出するための空燃比センサが設けられていて、例えば、特許文献1に示すように、この空燃比センサによって検出された値を燃料噴射制御にフィードバックすることで混合気中の空燃比を目標空燃比に近づけるようにしたものが知られている。
このように、前記空燃比センサの検出値をフィードバックして空燃比の制御を行うものでは、万一、前記空燃比センサに故障等が発生すると排気性能を極端に悪化させる可能性がある。そのため、例えば前記特許文献1に開示されるように、前記空燃比センサからの出力の時間遅れに基づいて該空燃比センサの故障診断を行うことが知られている。ここで、一般的にセンサの出力信号の時間遅れは無駄時間と時定数とによって規定されるものであり、無駄時間とは、混合気の空燃比を変化させてからセンサの出力が変化し始めるまでの時間であり、時定数とは、センサの過渡応答の速さを表すものである。
具体的には、前記特許文献1では、目標空燃比を変化させた後、空燃比センサの検出値が目標空燃比に収束するまでの所要時間に基づいて、すなわち無駄時間及び時定数の両方を含んだパラメータとして前記所要時間を用いて、該空燃比センサの故障を判断するようにしている。
特開平11−264340号公報
ところで、空燃比センサの故障状態をより正確に把握して最適な制御を行うためには、上述のように、空燃比センサの無駄時間及び時定数を、該センサの検出値が目標空燃比に収束するまでの所要時間という一つのパラメータだけで評価するのではなく、それぞれの因子(無駄時間、時定数)に分けて検出できるようにするのが好ましい。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、空燃比を検出する空燃比検出手段の故障診断を精度良く行うために、該空燃比検出手段の無駄時間のみを検出できるようにすることにある。
前記目的を達成するために、本発明の空燃比制御装置では、混合気の空燃比を所定の変動周期で変動させて、空燃比検出手段の出力値が変化し始めるまでの時間(無駄時間)が所定時間よりも長ければ故障と診断する。また、前記空燃比の変動周期は、前記所定時間よりも長くなるように設定する。
すなわち、請求項1の発明では、エンジンの排気系に設けられているとともに、排気ガス中の酸素濃度を検出して、該酸素濃度に比例する値を出力する空燃比検出手段と、前記エンジンに供給される混合気の空燃比が目標空燃比となるようにフィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段と、を備えたエンジンの空燃比制御装置を前提とする。
そして、前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記目標空燃比を所定の変動周期で変動させる空燃比変動制御手段と、前記目標空燃比の変動に応じて混合気の空燃比が変化してから前記空燃比検出手段の出力値が変化し始めるまでの時間が所定時間以上の場合に、前記空燃比検出手段が故障していると判定する故障判定手段と、を備え、前記運転状態検出手段によってエンジンが所定の運転状態であることが検出されたときに、前記空燃比変動制御手段によって前記所定時間よりも長い変動周期で目標空燃比の変動制御が行われるとともに、前記故障判定手段による前記空燃比検出手段の故障判定が行われるものとする。
この構成により、エンジンの排気系に設けられた空燃比検出手段の検出値に基づいて、混合気の空燃比が目標空燃比になるようにフィードバック制御を行う空燃比制御手段において、その空燃比制御手段の故障を診断するときには、空燃比変動制御手段によって前記目標空燃比を所定の変動周期で変動させて、これにより前記空燃比検出手段の出力値が変化し始めるまでの時間(無駄時間)が所定時間以上かどうかを故障判定手段によって判定し、該無駄時間が所定時間以上の場合には前記空燃比検出手段が故障していると判定する。
このように、空燃比を所定の変動周期で変化させ、それに対する空燃比検出手段の出力値が変化し始めるまでの時間に基づいて、該空燃比検出手段が故障しているかどうかを判定するため、該空燃比検出手段の無駄時間を容易に検出することができるとともに、その無駄時間に基づいて該空燃比検出手段の故障診断も容易に行うことができる。しかも、空燃比の変動周期を、故障と判定される所定時間よりも長くなるように設定したので、前記空燃比検出手段の無駄時間を確実に検出することができる。
上述の構成において、故障判定手段によって空燃比検出手段が故障していると判定されたときに、空燃比変動制御手段による目標空燃比の変動制御を禁止する禁止手段を備えているものとする(請求項2の発明)。これにより、空燃比検出手段が故障している際には、その時点で空燃比の変動制御が中止されて、故障診断を行わない場合の通常の目標空燃比に戻されるため、空燃比の変動による排気性能の悪化を低減することができる。
また、前記変動周期は、エンジン回転数及び排気流量に基づいて決められるのが好ましい。具体的には、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、排気流量に関連するパラメータ値を検出するパラメータ値検出手段と、を備え、空燃比変動制御手段は、前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数及び前記パラメータ値検出手段によって検出されたパラメータ値の少なくとも一方に基づいて、前記エンジン回転数が高いときほど、或いは前記パラメータ値に基づいて求められる排気流量が多いときほど、目標空燃比の変動周期を短く設定するものとする(請求項3の発明)。
これにより、エンジンの運転状態に応じて空燃比の変動周期を適切な長さにすることができる。例えば、排気ガスの移動速度が遅い場合には、排気ガスが空燃比検出手段に到達するまでの時間が長くなるため、該空燃比検出手段の無駄時間を含むように長い変動周期に設定することで該空燃比検出手段の故障判定を確実に行うことができる。一方、排気ガスの移動速度が速い場合には、短い変動周期で空燃比を変動させて目標空燃比からの変動時間を短くすることによって排気性能の悪化を防止することができる。
請求項1に係るエンジンの空燃比制御装置によれば、混合気の空燃比を、故障判定の基準となる所定時間よりも長い変動周期で変動させて、それに対する空燃比検出手段の無駄時間に基づいて該空燃比検出手段の故障を判定するため、前記空燃比検出手段の無駄時間のみを容易且つ確実に検出することができ、故障診断を的確に行うことができる。
請求項2の発明によれば、空燃比検出手段が故障していると判定されたときには、空燃比を変動させずに、目標空燃比を通常値に戻すため、不要な排気性能の悪化を防止することができる。
請求項3の発明によれば、エンジン回転数が高いときほど、或いは排気流量が多いときほど、空燃比の変動周期が短く設定されるため、排気ガスの流れを考慮して不要な排気性能の悪化を防止することができるとともに、空燃比検出手段の故障判定を正確に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンの空燃比制御装置を備えたエンジンシステムEの概略構成を示しており、このエンジンシステムEは、エンジン10と、外部から吸入された空気が流通する吸気管20と、前記エンジン10から排出された排気ガスが流通する排気管30と、前記エンジン10を含む各車両機器の制御を行う制御装置(ECU)50と、を備えている。
前記エンジン10は、気筒11が内部に形成されたシリンダブロック12と、該シリンダブロック12の上面に組付けられたシリンダヘッド13と、前記気筒11内に往復動可能に嵌装されたピストン14とを備え、前記気筒11内にはピストン14及びシリンダヘッド13により囲まれて燃焼室15が区画されている。この燃焼室15の上部には点火回路(図示省略)に接続された点火プラグ16が臨設されており、この点火プラグ16は、前記燃焼室15内の燃料と空気との混合気に点火するように構成されている。
また、前記エンジン10には、クランクシャフト(図示省略)の回転角を検出する電磁ピックアップ等からなるクランク角センサ41(エンジン回転数検出手段、運転状態検出手段)と、シリンダブロック12のウォータジャケット12aに臨んで冷却水の温度状態を検出する水温センサ42(運転状態検出手段)とが設けられている。
前記吸気管20は、その下流端側が前記シリンダヘッド13に形成された吸気ポート13aに連結されていて、その吸気ポート13aの燃焼室15への開口端側には、吸気弁17が設けられている。一方、前記吸気管20の上流側には、吸入空気を濾過するためのエアクリーナ21が配設されていて、該吸気管20には、このエアクリーナ21から下流側に向かって順に、吸入空気量を検出する吸気量センサ22(運転状態検出手段)、吸気温度を検出するための吸気温度センサ23、エンジン10に流入する吸気量を調整するスロットル弁24、吸気圧の調整のためのサージタンク25、及び燃料を噴射供給する燃料噴射弁としてのインジェクタ26が配設されている。なお、前記スロットル弁24には、その弁開度を検出するスロットル開度センサ24a(運転状態検出手段)が設けられている。
前記排気管30は、その上流端側が前記シリンダヘッド13に形成された排気ポート13bに連結されていて、この排気ポート13bの燃焼室15への開口端には、排気弁18が設けられている。また、前記排気管30には、その上流側(エンジン10側)から順に、排気ガス中の酸素濃度を検出するリニアO2センサ31(空燃比検出手段)と、排気ガスを浄化するための三元触媒からなる触媒コンバータ32とが配設されている。前記リニアO2センサ31は、検出された酸素濃度に比例する値を出力するもので、このリニアO2センサ31から出力された信号は制御装置50に入力され、これに基づいて気筒11の燃焼室15に供給される混合気の空燃比が算出されるようになっている。
前記制御装置50は、上述の吸気量センサ22、吸気温度センサ23、リニアO2センサ31、クランク角センサ41、水温センサ42等から出力される信号に応じて、インジェクタ26を制御するように構成されていて、具体的な構成については特に図示しないが、制御信号の入出力を行う入出力部、データ等を記憶する記憶部(ROM、及びRAM等)、中央処理装置部(CPU)、タイマーカウンタ等を備えている。また、前記制御装置50は、前記リニアO2センサ31の出力信号から求められる混合気の空燃比に基づいて前記インジェクタ26からの燃料噴射量をフィードバック補正するための空燃比フィードバック制御手段51を備えている。これにより、混合気の空燃比が予め設定された目標空燃比となるように制御することができる。
さらに、本発明の特徴部分であるが、前記制御装置50は、目標空燃比を所定の変動周期(本実施形態では、図3に示すように、空燃比の変動している変動時間を意味する)で変動させる空燃比変動制御手段52と、この目標空燃比の変動による混合気の空燃比の変化を利用して前記リニアO2センサ31の無駄時間を計測することで該センサ31の故障判定を行う故障判定手段53とを備えている。すなわち、前記制御装置50は、前記空燃比変動制御手段52によって目標空燃比を変動させるとともに、それによる混合気の空燃比の変動から前記リニアO2センサ31が酸素濃度の変化を検出し始めるまでの時間(無駄時間)を計測し、その無駄時間が所定時間よりも大きい場合に前記リニアO2センサ31の故障と判定するように構成されている。
前記空燃比変動制御手段52は、リニアO2センサ31の無駄時間が検出できるような変動周期で目標空燃比を変動させるもので、該変動周期は、エンジン10の運転状態(エンジン回転数や排気流量)に応じて設定される。具体的には、変動周期は、その下限が前記リニアO2センサ31の故障判定のための所定時間よりも長くなるように設定されていて、エンジン回転数が大きいほど、或いは排気流量(本実施形態では、後述するように吸気流量)が多いほど、短くなるように設定される。
これにより、排気ガスの移動速度を考慮して目標空燃比を変動させることができる。すなわち、排気ガスの移動速度が遅い場合には、変動周期を長くすることでその変動周期内にリニアO2センサ31の無駄時間を確実に含むことができるため、該リニアO2センサ31の故障判定を確実に行うことができる。また、排気ガスの移動速度が速い場合には、変動周期を短くすることで空燃比を無駄に変動させることがないため、排気性能の悪化を防止することができる。
前記故障判定手段53は、前記空燃比制御手段52によって目標空燃比が変動した場合に、前記インジェクタ26が燃料を噴射してから前記リニアO2センサ31が酸素濃度の変化を検出するまでの時間(無駄時間)が、故障と判断される所定時間以上かどうかを判定するものである。なお、前記インジェクタ26による燃料噴射後、リニアO2センサ31による検出までの時間は、前記制御装置50のタイマーカウンタによって計時される。
ここで、一般的に、インジェクタ26から噴射された燃料と吸入空気とからなる混合気が前記リニアO2センサ31の位置に到達して該センサ31によって検出されるまでの所要時間は、該インジェクタ26による燃料噴射から燃焼ガスが排気弁18を介して燃焼室15外へ排気されるまでの時間と、排気管30内を通過して前記リニアO2センサ31の位置まで到達する時間との和によって求められる。この所要時間を通常の無駄時間とした場合、前記インジェクタ26による燃料噴射からリニアO2センサ31が検出するまでの無駄時間がこの通常の無駄時間よりも長く、故障していると判断される所定時間以上になるとセンサ31の故障と判定される。
前記所定時間は、エンジン10の運転状態に応じて実験や解析等により求められるもので、例えば前記リニアO2センサ31が故障し、フィードバック制御が正常に行われていない場合に、エミッションがその基準値に対して約1.5倍になる際の該リニアO2センサ31の無駄時間に相当する。なお、前記所定時間は一定値でもよいし、上述の通常の無駄時間に応じて変化させてもよい。
さらに、前記制御装置50には、前記故障判定手段53によってリニアO2センサ31が故障していると判定されたときに、前記空燃比変動制御手段52による空燃比の変動制御を禁止するための禁止手段54が設けられている。このように、リニアO2センサ31が故障している場合に、空燃比の変動を禁止することで、例えば、空燃比が無駄にリッチ側に変動して排気性能を悪化させることを防止することができる。
−制御動作−
以下に、図2に示すフローチャートを用いながら、目標空燃比を変動させることでリニアO2センサ31の故障判定を行う制御装置50の動作について説明する。まず、図2のフローがスタートとする(スタート)と、ステップS1では、クランク角センサ41、スロットル開度センサ24a、吸気量センサ22及び水温センサ42の各センサ(運転状態検出手段)によって、それぞれ、エンジン回転数Ne、スロットル開度Th、吸気流量A、水温Twの各パラメータを検出する。そして、続くステップS2で該各パラメータNe,Th,A,Twに基づいてリニアO2センサ31の故障診断条件が成立したかどうかを判定する。
ここで、前記リニアO2センサ31の故障診断を行う条件は、例えば、暖機運転が終了、すなわち水温Twが所定温度以上になっているかどうか、エンジン回転数Ne、吸気充填効率、スロットル開度Thの各変動量が小さく(所定値以下)、安定しているかどうか、に基づいて決められ、空燃比を変動させるとエンジン回転数Neへの影響が大きい場合、例えばアイドル時のような低回転数領域では故障診断は行われない。
前記ステップS2でリニアO2センサ31の故障診断条件が成立していないと判定された場合(NOの場合)には、スタートに戻って(リターン)、故障診断条件が成立するまで待機する一方、故障診断条件が成立していると判定された場合(YESの場合)には、続くステップS3へ進んで、混合気の空燃比を変動させる際の目標空燃比の変動周期を設定する。この目標空燃比の変動周期は、上述のとおり、前記リニアO2センサ31が故障している場合の無駄時間(所定時間)よりも長くなるように設定されるもので、エンジン回転数Neが低くなるほど、或いは排気流量に対応する吸気流量A(パラメータ値)が少なくなるほど、排気ガスの流速が遅くなるため、周期が長く設定される。
前記ステップS3で目標空燃比の変動周期を設定した後、続くステップS4でその変動周期に基づいて目標空燃比を変動させ、混合気の空燃比を変動させる。この空燃比の変動は、図3に示すように、まず、空燃比をリッチ側へ変動させて、前記変動周期の経過後、リセットして元に戻し、その後、空燃比をリーン側に変動させて、前記変動周期の経過後、リセットして元に戻す、というようにリッチ側及びリーン側にそれぞれ1回ずつ変動させる。そして、その変動の幅は、前記リニアO2センサ31の検出値から算出される空燃比がλ1(理論空燃比)から±5%ぐらいの範囲で変動するように設定される。
上述のように、前記ステップS4で混合気の空燃比を変動させると、その変動に対してリニアO2センサ31は、若干、遅れて検出し始める。ステップS5では、この遅れ、すなわち無駄時間D(図3において、リッチ側への変動時にはLR無駄時間に、リーン側への変動時にはRL無駄時間にそれぞれ対応する)を検出し、続くステップS6で、この無駄時間DがリニアO2センサ31の故障と判断される所定時間よりも長いかどうかを判定する。このステップS6で無駄時間Dが所定時間よりも長いと判定された場合(YESの場合)には、故障と判定し(ステップS7)、混合気の空燃比の変動を中止して元の目標空燃比に戻す(ステップS8)。一方、前記ステップS6で無駄時間Dが所定時間よりも小さいと判定された場合(NOの場合)には、故障していないものとして(ステップS9)、スタートに戻る(リターン)。
ここで、前記ステップS3及びS4が、目標空燃比を所定の変動周期で変動させる空燃比変動制御手段52に、前記ステップS6がリニアO2センサ31(空燃比検出手段)の故障判定を行う故障判定手段53に、前記ステップS8が空燃比変動制御手段による目標空燃比の変動を禁止する禁止手段54に、それぞれ対応している。
以上より、本実施形態によれば、混合気の空燃比を所定の変動周期で変動させて、この空燃比の変動に対してリニアO2センサ31が出力し始めるまでの時間(無駄時間)が所定時間以上であれば故障であると判定するようにしたため、無駄時間のみを容易に検出することができ、該無駄時間に基づく故障診断も容易に行うことができる。しかも、前記混合気の空燃比を変動させる際の変動周期は、前記リニアO2センサ31の故障判定の基準となる所定時間よりも長くなるように設定されているため、該リニアO2センサ31の無駄時間を確実に検出することができる。
また、空燃比の変動周期を、排気ガスの流れに応じて、すなわち、エンジン回転数が低いときほど、或いは排気流量が少ないときほど、長くすることで、排気ガスの流れが遅く、排気ガスがリニアO2センサ31に到達するまでの時間が比較的、長い場合でも、その分の排気ガスの移動時間を考慮して空燃比検出手段の無駄時間を確実に検出することができる。しかも、排気ガスの流れが速い場合には、空燃比の変動周期を短くすることで、不要な排気性能の悪化を防止することができる。
さらに、リニアO2センサ31が故障していると判定されたときには、目標空燃比の変動を中止して、元の目標空燃比に戻すため、不要な空燃比変動が行われず、排気性能の悪化を防止することができる。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、空燃比を変動させる際に、リッチ側、リーン側の順で各1回ずつ変動させているが、これに限らず、リーン側から変動させるようにしてもよいし、リーン側またはリッチ側のいずれか一方のみでもよい。また、回数も1回に限らず、複数回、行うようにしてもよい。
また、前記実施形態では、排気流量に関するパラメータ値として吸気流量Aを用いているが、これに限らず、燃料噴射量や充填効率等をパラメータ値として用いてもよい。すなわち、排気流量に関連するものであれば、どのようなものを用いてもよい。
さらに、前記実施形態では、リニアO2センサ31が故障していると判定された場合(ステップS7)に、空燃比変動制御を中止して、目標空燃比を元の値に戻している(ステップS8)が、これに限らず、空燃比変動制御を中止することなく、そのまま空燃比変動制御を行うようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、空燃比を所定の変動周期で変動させてリニアO2センサの無駄時間を検出するようにしたため、該リニアO2センサを用いて空燃比のフィードバック制御を行うエンジンシステムに特に有用である。
本発明の実施形態1に係るエンジンの空燃比制御装置を備えたエンジンシステムの概略構成図である。 リニアO2センサの故障判定のための空燃比制御のフローを示すフローチャートである。 空燃比の変動とリニアO2センサで検出される空燃比との関係の一例を示すタイムチャートである。
符号の説明
E エンジンシステム
10 エンジン
11 気筒
14 ピストン
15 燃焼室
20 吸気管
22 吸気量センサ(運転状態検出手段、パラメータ値検出手段)
23 吸気温度センサ
24 スロットル弁
24a スロットル開度センサ(運転状態検出手段)
26 インジェクタ
30 排気管
31 リニアO2センサ(空燃比検出手段)
41 クランク角センサ(運転状態検出手段、エンジン回転数検出手段)
42 水温センサ(運転状態検出手段)
50 制御装置(運転状態検出手段)
51 空燃比フィードバック制御手段
52 空燃比変動制御手段
53 故障判定手段
54 禁止手段

Claims (3)

  1. エンジンの排気系に設けられているとともに、排気ガス中の酸素濃度を検出して、該酸素濃度に比例する値を出力する空燃比検出手段と、前記エンジンに供給される混合気の空燃比が目標空燃比となるようにフィードバック制御を行う空燃比フィードバック制御手段と、を備えたエンジンの空燃比制御装置であって、
    前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記目標空燃比を所定の変動周期で変動させる空燃比変動制御手段と、
    前記目標空燃比の変動に応じて混合気の空燃比が変化してから前記空燃比検出手段の出力値が変化し始めるまでの時間が所定時間以上の場合に、前記空燃比検出手段が故障していると判定する故障判定手段と、を備え、
    前記運転状態検出手段によってエンジンが所定の運転状態であることが検出されたときに、前記空燃比変動制御手段によって前記所定時間よりも長い変動周期で目標空燃比の変動制御が行われるとともに、前記故障判定手段による前記空燃比検出手段の故障判定が行われることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  2. 請求項1において、
    故障判定手段によって空燃比検出手段が故障していると判定されたときに、空燃比変動制御手段による目標空燃比の変動制御を禁止する禁止手段を備えていることを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
  3. 請求項1または2のいずれか一つにおいて、
    エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、
    排気流量に関連するパラメータ値を検出するパラメータ値検出手段と、を備え、
    空燃比変動制御手段は、前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数及び前記パラメータ値検出手段によって検出されたパラメータ値の少なくとも一方に基づいて、前記エンジン回転数が高いときほど、或いは前記パラメータ値に基づいて求められる排気流量が多いときほど、目標空燃比の変動周期を短く設定することを特徴とするエンジンの空燃比制御装置。
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