JP2006005785A - アナログ放送廃止に対応したテレビ受信機 - Google Patents

Abstract

【課題】アナログ放送廃止後、必要のなくなったアナログ受信回路への電源供給を停止すること。
【解決手段】アナログ放送とデジタル放送の両方を受信できるテレビ受信機において、アナログ放送信号のみを処理するアナログ放送信号処理部２と、デジタル放送信号のみを処理するデジタル放送信号処理部３と、両方の放送信号を処理する共通処理部４と、各処理部を制御する制御部６と、アナログ放送信号処理部及ぶその他の処理部に電源を供給する電源部５と、を備え、制御部又はテレビ受信機内蔵マイコンは、アナログ放送が廃止されたことを自動的に検出し、検出結果に基づいて電源部からアナログ放送信号処理部への電源供給を停止する。
【選択図】図１

Description

本発明は、アナログ放送とデジタル放送の双方を受信できるテレビ受信機に係り、特に、アナログ放送廃止後のテレビ受信機における節電技術に関する。

テレビ放送はその放送方式において過渡期にあり、アナログ放送とデジタル放送の両方の放送が行われているが、将来的にはアナログ放送は廃止されることが決定済みである。そして、従来のテレビ受信機には、アナログ放送とデジタル放送用に少なくとも２個のチューナが搭載されていて、テレビ受信機が電源オンされた状態では両方のチューナとも常時電源オンされる。

また、特許文献１には、地上波アナログ放送と地上波デジタル放送を受信できる受信システムにおいて、選局したチャンネルがデジタル放送かアナログ放送かを検出し、この検出結果に基づいてそれぞれの放送の復調及び復号経路を選択することが開示されている。
特開２０００−１８４３０７

しかしながら、従来のテレビ受信機では、アナログとデジタルのチューナ毎に電源をオフしたり、アナログ放送の廃止を自動判別してアナログチューナへの電源をオフしたりするようにはなっておらず、アナログ放送が廃止された後も、デジタル放送受信には必要のないアナログチューナ等の受信回路部分へも電源供給が行われて、消費電力が高くなるという節電上の課題が生じる。

また、特許文献１には、選局チャンネルがアナログ放送かデジタル放送かの検出については記述しているが、アナログ放送廃止後の節電処置についての配慮がなされていない。

本発明の目的は、アナログ放送廃止後、必要のなくなったアナログ受信回路への電源供給を停止できるテレビ受信機を提供することにある。

前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
アナログ放送とデジタル放送の両方を受信できるテレビ受信機において、
アナログ放送信号のみを処理するアナログ放送信号処理部と、デジタル放送信号のみを処理するデジタル放送信号処理部と、両方の放送信号を処理する共通処理部と、各処理部を制御する制御部と、前記アナログ放送信号処理部及ぶその他の処理部に電源を供給する電源部と、を備え、
前記制御部又はテレビ受信機内蔵マイコンは、前記アナログ放送が廃止されたことを自動的に検出し、
前記検出結果に基づいて前記電源部から前記アナログ放送信号処理部への電源供給を停止する構成とする。

また、前記テレビ受信機において、チャンネルスキャン、視聴履歴情報検索、またはチャンネルマップ情報に基づいて、前記アナログ放送の廃止を自動検出すること。

また、アナログ放送とデジタル放送の両方を受信できるテレビ受信機において、
アナログ放送信号のみを処理するアナログ放送信号処理部と、デジタル放送信号のみを処理するデジタル放送信号処理部と、両方の放送信号を処理する共通処理部と、各処理部を制御する制御部と、各処理部に電源を供給する電源部と、を備え、
前記電源部から前記アナログ放送信号処理部にのみ電源を供給する専用電源ラインを設け、
アナログ放送廃止の情報に基づいた手動操作によって、前記専用電源ラインの電源をオフする構成とする。

本発明によれば、アナログとデジタルの両方の放送を受信できるテレビ受信機において、アナログ放送が廃止された場合にテレビ受信機の消費電力を削減することができる。

本発明のテレビ受信機に係る実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら以下説明する。図１は本発明のテレビ受信機に係る実施例における概略構成を示すブロック図である。図２は本実施例におけるアナログ放送廃止の各種検出方法を示す説明図である。

ここで、１はアナログ・デジタル放送受信部及び電源部、２はアナログテレビ受信専用回路、３はデジタルテレビ受信専用回路、４は映像処理部、５は電源部、６はコントローラ、７はアナログチューナ部、８はＡ／Ｄコンバータ、９はデジタルチューナ部、１０はＭＰＥＧ処理部、１１はアナログテレビ受信専用回路用電源スイッチ、１２はアンテナ、１３は表示部、をそれぞれ表す。

図１において、アンテナ１２で受信されたアナログ放送信号は、アナログチューナ部７とＡ／Ｄコンバータ８からなるアナログテレビ受信専用回路２に入力され、映像処理部４に送出され、表示部１３で映像表示される。同様に、アンテナ１２で受信されたデジタル放送信号は、デジタルチューナ部９とＭＰＥＧ処理部１０からなるデジタルテレビ受信専用回路３に入力され、映像処理部４に送出され、表示部１３で映像表示される。本発明の実施例に係るテレビ受信機は、アナログ放送とデジタル放送の両方の放送を受信し映像表示できるものである。

図示の例では、アナログテレビ受信専用回路２は、アナログチューナ７とＡ／Ｄコンバータ８とから構成されているが、これに限らず、アナログチューナ７のみの回路構成でも良く、また、映像処理部までも含めた回路構成でも良い。要は、アナログ放送信号のみを処理するアナログ放送信号処理部を対象とする。

また、本実施例におけるテレビ受信機は、アナログテレビ受信専用回路２とデジタルテレビ受信専用回路３と電源部５を制御するコントローラ６を有し、さらに、アナログテレビ受信専用回路２やその他の回路へ電源を供給する電源部５を有する。また、電源部５は、アナログテレビ受信専用回路２に供給する電源ラインに当該アナログテレビ受信専用回路２用のスイッチ１１を備える。スイッチ１１のオンオフはコントローラ６により制御される。

図２はアナログ放送が廃止されたことを検出する方法を示し、いずれかの検出方法で検出した結果をコントローラ６によるスイッチ１１のオフ制御に関連させるのが本発明の特徴の１つである。

図２において、アナログ放送廃止の検出方法の１つとして、ユーザによる手動設定がある。近い将来に廃止されることが予定されているアナログ放送廃止の設定メニューをテレビ受信機に表示できるようにしておき、アナログ放送が廃止されたことをユーザが何等かの情報手段で知ったときに、この設定メニューを表示してＹＥＳを指定する。このＹＥＳの指定によってコントローラ６がアナログ放送廃止を認識してスイッチ１１をオフして、アナログテレビ受信専用回路２への電源をオフする。また、電源部５内のスイッチ１１に代えて、ハードウェアの操作スイッチをテレビ受信機に設けて、ユーザがアナログ放送の廃止を知ったときに、直接にこの操作スイッチを押圧して、アナログテレビ受信専用回路２への電源供給を停止しても良い。

また、放送局から送信されるチャンネルマップ情報を利用してアナログ放送廃止を検出することができる。アナログ放送が廃止される以前にはデジタル放送との併存期間があり、デジタル放送では図２に示すようなチャンネルマップ情報、即ち、当該チャンネル名の放送がアナログ放送であるかデジタル放送かを知らせていて、アナログ放送が廃止された時点で「デジタル／アナログ」から「デジタル」にチャンネルマップ情報が変更されるので、この変更に伴うフラグの状態をコントローラ６が検知してアナログテレビ受信専用回路２への電源を自動的にオフする。具体的には、図示した「アナログ」が無くなったときにフラグが立つようにしておき、このフラグの立ったときがアナログ放送廃止を示すように動作させる。デジタル放送での図示するチャンネルマップ情報を利用する以外にも、アナログ放送で図示するような情報と類似する情報を文字放送として送ることができるので、この文字放送におけるアナログ放送の廃止を同様に自動的に検出することが可能である。

また、テレビ受信機でのチャンネルスキャンを利用してアナログ放送廃止を検出することができる。テレビ受信機で定期的にチャンネルスキャンを実施し、アナログ放送が見つかったか否かを判断する機能を備えることで、見つからなかった場合にアナログ放送が廃止されたと判断し、チャンネルスキャンを停止するとともに、スイッチ１１をオフして、アナログテレビ受信専用回路２への電源をオフする。見つからなかった場合にはスキャン動作を継続する。ここで、チャンネルスキャンにおいてアナログ放送が見つからなかったときには、映像画面が表示されないので、その映像出力の振幅を検出すればアナログ放送の廃止が自動的に検出できる。

また、テレビ受信機でのユーザ視聴履歴情報を利用してアナログ放送廃止を検出することができる。過去、所定の日数以内（図２の表示におけるＭ日内）にアナログ放送の視聴があったか否かを判断する機能を備えることで、否の場合にアナログ放送が廃止されたと判断し、視聴履歴検索を停止するとともに、スイッチ１１をオフして、アナログテレビ受信専用回路２への電源をオフする。アナログ放送の視聴があった場合には視聴履歴検索の動作を継続する。

このように、チャンネルマップ情報利用、チャンネルスキャン利用、視聴履歴情報利用において、アナログ放送の廃止は、テレビ受信機に設けたマイコン（図１に図示していない）で検知することができる。また、このマイコンの上述した検知機能を図１に示したコントローラ６で実現させることも可能である。

以上説明したように、本発明の特徴は、アナログ放送とデジタル放送の両方を受信できるテレビ受信機において、アナログ放送が廃止されたことを自動的に検出するか、又は、ユーザの手動設定により、アナログ放送廃止後、必要のなくなったアナログ受信回路への電源供給を止めて、消費電力を削減できるようにすることである。ここで、アナログ放送の廃止を自動検出するために、定期的なチャンネルスキャンを行ってアナログ放送の有無を検出し、もし見つからなければ、アナログ受信回路への電源を止めるようにしたり、または、ユーザの視聴履歴を採って、デジタル放送は視聴しているのにアナログ放送が全く視聴されなくなった場合、アナログチューナ部への電源を自動的に止めるようにしたり、送信されるチャンネルマップ情報からアナログ放送の廃止を検出してアナログ受信回路への電源を止めるようにする。その他に、メニュー設定画面からユーザが手動でアナログ受信回路への電源を止めることも可能にする。

本発明のテレビ受信機に係る実施例における概略構成を示すブロック図である。 本実施例におけるアナログ放送廃止の各種検出方法を示す説明図である。

符号の説明

１ アナログ・デジタル放送受信部及び電源部
２ アナログテレビ受信専用回路
３ デジタルテレビ受信専用回路
４ 映像処理部
５ 電源部
６ コントローラ
７ アナログチューナ部
８ Ａ／Ｄコンバータ
９ デジタルチューナ部
１０ ＭＰＥＧ処理部
１１ アナログテレビ受信専用回路用電源スイッチ
１２ アンテナ
１３ 表示部

Claims (5)

1. アナログ放送とデジタル放送の両方を受信できるテレビ受信機において、
   アナログ放送信号のみを処理するアナログ放送信号処理部と、デジタル放送信号のみを処理するデジタル放送信号処理部と、両方の放送信号を処理する共通処理部と、各処理部を制御する制御部と、前記アナログ放送信号処理部及ぶその他の処理部に電源を供給する電源部と、を備え、
   前記制御部又はテレビ受信機内蔵マイコンは、前記アナログ放送が廃止されたことを自動的に検出し、
   前記検出結果に基づいて前記電源部から前記アナログ放送信号処理部への電源供給を停止する
   ことを特徴とするテレビ受信機。
2. 請求項１において、
   前記アナログ放送の廃止は、所定の時間間隔でチャンネルスキャンを行い、前記アナログ放送が見つからないことによって、自動的に検出することを特徴とするテレビ受信機。
3. 請求項１において、
   前記アナログ放送の廃止は、過去所定の数日間の視聴履歴情報の検索を行い、前記アナログ放送が見つからないことによって、自動的に検出することを特徴とするテレビ受信機。
4. 請求項１において、
   前記アナログ放送の廃止は、放送局から送信されるチャンネルマップ情報におけるアナログ放送廃止の通知を検知することによって、自動的に検出することを特徴とするテレビ受信機。
5. アナログ放送とデジタル放送の両方を受信できるテレビ受信機において、
   アナログ放送信号のみを処理するアナログ放送信号処理部と、デジタル放送信号のみを処理するデジタル放送信号処理部と、両方の放送信号を処理する共通処理部と、各処理部を制御する制御部と、各処理部に電源を供給する電源部と、を備え、
   前記電源部から前記アナログ放送信号処理部にのみ電源を供給する専用電源ラインを設け、
   アナログ放送廃止の情報に基づいた手動操作によって、前記専用電源ラインの電源をオフする
   ことを特徴とするテレビ受信機。

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