JP2006003427A - 焦点検出装置及び撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 位相差検出方式を用いて、撮影画面内における広範囲で焦点検出を行うとともに、縦線検出と横線検出の同時検出を行う。
【解決手段】 二次結増光学系を用いた焦点検出装置において、撮影光学系の一次結像面と二次結像レンズの間に、アナモフィックな光学パワーを有する光学部材(107)を備える。そして、この光学部材は、二次結像レンズによって形成された対の光学像の像間隔を広げる光学パワーを有する。また、瞳分割方向と対応した方向に光学像を圧縮する光学パワーも備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、デジタルカメラ、ビデオカメラなどの撮影装置に用いられる焦点検出装置に関する。
従来デジタルカメラなどにおける撮影光学系の焦点検出では撮像素子を利用したコントラスト検出方式の焦点検出が行われており、一般に、このようなコントラスト検出方式の焦点検出においては、撮像光学系の光軸上位置を僅かに移動させながらコントラストの極値を求めていくために、合焦するまでの焦点調節にかなりの時間を要するという問題がある。
そこで、レンズ装置が着脱可能に装着されるデジタルカメラなどにおいては、位相差検出方式を用いて焦点長検出を行う場合が多い。
位相差検出方式の焦点検出では、撮影光学系のデフォーカス量を求めることができるので、コントラスト検出方式に比して合焦するまでの時間を大幅に短縮することができるという利点がある。
位相差方式焦点検出には、水平方向にコントラスト成分を有する被写体に対して焦点検出を行う縦線検出と、垂直方向にコントラスト成分を有する被写体に対して焦点検出を行う横線検出がある。そして、様々な被写体に対応するためには、撮影画面内にこれら縦線検出と横線検出を混在させて焦点検出を行う。また、撮影画面内の同位置において縦線検出と横線検出を行うクロス型の焦点検出を行う。
そして近年、これら縦線検出や横線検出による焦点検出領域を撮影画面内に複数設けた多点焦点検出や、広範囲において連続的な領域で焦点検出を行うエリア型の焦点検出などが提案されている。このような焦点検出方法として、エリア型焦点検出を行うととともに、クロス型の焦点検出を行う従来例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来例は、上記のような焦点検出をレンズ装置が着脱可能に装着されるカメラに適用した例である。図19はカメラの中央断面図を示す。同図において、Lは撮影光学系の光軸で、撮影光学系は不図示であるが、図の光軸L上左側に配置されている。そして、2は撮影光学系の1次結像面で、その前面にはメインミラー3とサブミラー4が配置される。
メインミラー3とサブミラー4は周知のクイックリターン機構により、撮影時には撮影光束外へ退避する。一方、焦点検出時には図に示すような位置に保持され、焦点検出に用いられる光束は、メインミラー3の中央付近に施されたハーフミラー部を通過し、サブミラー3により下方へ反射される。このとき、5はサブミラー4によって形成される1次結像像面2と光学的に等価な焦点検出光学系の1次結像面である。
その後、第1の平面ミラー6で光路が折り返され、赤外カットガラス7、絞り8、2次結像レンズ9という順で通過する。さらに、第2の平面ミラー10で下方に折り返され、最終的に焦点検出センサ11上に導かれる。焦点検出センサ11はカバーガラスと2次結像面付近に配置されるセンサチップから構成される。
サブミラー4は、図中点線で示すように楕円を中心軸Aまわりに回転させて形成される楕円面の一部で構成される。このとき楕円2つの焦点のうち、まず一方は撮影光学系の射出瞳に設定される。次に他方は、中心軸Aとサブミラー4によって折り返される光軸Lとの交点である点Bに設定される。
点Bは、焦点検出絞り8中心点を空気換算した後に、第1の平面ミラー6でミラー反転した点である。したがって、サブミラー4は、楕円の基本性質から絞り8と撮影光学系の射出瞳を結像関係に保っている。すなわち、位相差方式焦点検出では公知のフィールドレンズの役割を果たしており、サブミラー5と絞り8が瞳分割手段として機能する。そして、絞り8に適切な開口部を設定すると撮影光学系の射出瞳を分割した複数の光束を焦点検出光学系へ導くことが可能となる。
図20は、この絞り8と2次結像レンズ9を赤外カットガラス7側から見た平面図である。このとき2次結像レンズ9は絞り9によって隠されるため点線で示してある。絞り8は対の開口部8−1と8−2、8−3と8−4を備え、2次結像レンズ9は各開口部に対応して対のレンズ部9−1と9−2、9−3と9−4を備える。
したがって、撮影光学系の射出瞳を通過する光束のうち、開口部8−1と8−2で垂直方向に分割した光束と開口部8−3と8−4で水平方向に分割した光束とを4つのレンズ部を有する2次結像レンズ9で結像する。2次結像面には4つの光学像が形成され、撮影光学系のデフォーカスに伴う4つの光学像の位相ずれを焦点検出センサ11で検出することにより位相差方式焦点検出を行う。
図21は、焦点検出センサ11のセンサチップを第2の平面ミラー10側から見た平面図である。センサチップには2次結像レンズ9の4つのレンズ部に対応した4つのセンサ領域が形成され、レンズ部9−1と9−2がセンサ領域11−1と11−2に、レンズ部9−3と9−4がセンサ領域11−3と11−4にそれぞれ対応している。センサ領域11−1と11−2に投影されている光学像は、開口部8−1と8−2を通過した光束、すなわち撮影光学系の射出瞳を垂直方向に分割した光束による光学像であるため、撮影光学系のデフォーカスに伴い光学像も垂直方向に移動する。
したがって、センサ領域11−1と11−2では、画素列並び方向を垂直方向とすることで、光学像の位相差を検出することが可能となる。同様にセンサ領域11−3と11−4では、画素列並び方向を水平方向とする。そして、センサ領域11−1と11−2では垂直方向にコントラスト成分を有する被写体をもっともよく検出できるため、横線検出を行っており、センサ領域11−3と11−4では縦線検出を行っていることとなる。
ところで、絞り8は、サブミラー5により撮影光学系の射出瞳に投影されるため、図20を所定の倍率で拡大した場合の開口部が射出瞳上での光束通過領域を示す。したがって、図20そのものが投影倍率を乗じて射出瞳上相当に拡大されたものと考えると、開口部8−1と8−2の重心間隔が横線検出の基線長で、開口部8−4と8−5の重心間隔が縦線検出の基線長となる。
そして、開口部8−1と8−2を含む外接円が、横線検出における焦点検出可能な射出瞳径を示し、一方、開口部8−3と8−4を含む外接円が縦線検出における焦点検出可能な射出瞳径となる。後者の射出瞳径においては、縦線検出、横線検出ともに焦点検出可能である。すなわち、小さい射出瞳径では横線検出のみが機能し、大きい射出瞳径では縦線、横線検出の両方が機能することとなる。換言すると、例えばFナンバーがF5.6で横線検出のみを行い、F2.8で縦線、横線検出の両方を行うこととなる。
図22は、1次結像面2上の撮影範囲内に各センサ領域を逆投影した図である。なお、この図においては、歪曲収差による歪みを無視している。撮影範囲12内には焦点検出領域13と14が存在し、焦点検出領域13はセンサ領域11−1と11−2を逆投影したもので、ほぼ一致するため焦点検出領域13として表されている。同様に焦点検出領域14はセンサ領域11−3と11−4に対応している。したがって、焦点検出領域13が横線検出を行う範囲を、焦点検出領域14が縦線検出を行う範囲を表しており、両者が重なる図中斜線部がクロス型の焦点検出を行う範囲となる。
以上のように、従来例においては、広範囲での位相差方式焦点検出を行うとともに、一部の領域ではクロス型の焦点検出を実現している。
一般的に、撮影範囲内においてより広範囲を焦点検出領域として定めるには、より広範囲の光束を焦点検出光学系に導く必要がある。したがって、そのためにはサブミラー4を可能な限り1次結像面2側へ移動させ、サブミラー4の光反射領域をより大きくする必要がある。そうすると、図19で示すように焦点検出光学系の1次結像面5がサブミラー5側へ移動してくる。
公知のフィールドレンズを用いた焦点検出光学系では、この焦点検出光学系の1次結像面5付近にフィールドレンズと視野マスクを設定する必要がある。したがって、撮影光束内にこれらの部材が進入してしまうため、退避機構が必要となる。しかしながら、従来例においては、サブミラー4を回転楕円面にて構成し、瞳分割手段の機能を持たせているためフィールドレンズを設ける必要がない。また、サブミラー4は焦点検出に必要な領域以外は光を反射しないように構成することで、視野マスクとしての役割も果たす。
このような理由から、従来例においては、サブミラー4を容易に大型化することが可能となり、結果として、広範囲での位相差方式焦点検出を実現している。
特開平9−184965号公報(図7乃至図9)
しかしながら、上記従来例においては以下のような問題がある。撮影画面内において、横線検出を行う範囲はある程度広範囲を確保できているが、縦線検出を行う範囲は中央部付近に限られている。この理由について以下に説明する。
縦線検出を行う範囲も横線検出を行う範囲と同等とするためには、縦線検出に対応したセンサ領域11−3と11−4をセンサ領域11−1と11−2並に広げることが考えられる。ところで、撮影光学系においては、ビネッティングが存在するため、焦点検出に用いる射出瞳の径も焦点検出領域の大きさに応じて変化し、一般的に焦点検出領域が大きい、すなわち像高が高いほど射出瞳径は小さくなる。
したがって、従来例においても縦線検出の焦点検出領域を広げるためには、より小さくなる射出瞳径に対応するため、サブミラー4によって射出瞳上に投影される開口部8−3と8−4の間隔を小さくする必要がある。そうすると、レンズ部9−3と9−4の間隔、センサ領域11−3と11−4の間隔も追従して小さくなる。ところが、センサ領域11−3と11−4はセンサ領域11−1と11−2と同じように大きくする必要があるため、領域を広げて間隔を小さくすると、図21から明らかなように、各センサ領域が干渉してしまう。
また、従来例において、センサ領域11−3と11−4にもセンサ領域11−1と11−2に投影される光学像と同じ大きさの光学像が投影されている。したがって、各光学像についても干渉を防ぐため、センサ領域11−3と11−4は、センサ領域11−1と11−2からある程度離れた位置に配置してある。したがって、レンズ部9−3と9−4の間隔を小さくすると光学像についても干渉してしまう。以上のような理由から、従来例においては縦線検出の焦点検出領域を撮影画面の中央部付近にしか設定することができなかった。
そこで、本発明は、位相差方式焦点検出において、縦線検出と横線検出の両方を撮影範囲内の広範囲で実現する焦点検出装置を提供することを一つの目的とする。
上記課題を解決するために本願発明の第1の構成は、撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出装置であって、前記撮影光学系からの光束を分割して、第1の方向に間隔を有する第1対の光学像および該第1の方向に直交する第2の方向に間隔を有する第2対の光学像を形成する光学系と、前記各光学像を光電変換する光電変換素子とを有し、前記光学系は、前記第1対の光学像の間隔を広げる光学的作用が前記第2対の光学像に対する該光学的作用よりも大きい光学部材を有することを特徴とする。
本願発明の第1の構成によれば、例えば、撮影範囲内の広範囲で縦線検出と横線検出を行うことが可能となる。
(第1実施例)
まず、図1を参照して本発明の実施例であるカメラについて説明する。ここで、図1はカメラの前方斜視図である。同図において1はカメラ本体であり、このカメラ本体1の前面中央にはズーミング及びフォーカシングが可能なレンズ鏡筒2が着脱可能に装着される。
3は押しボタン式のレンズロック解除ボタンであり、このレンズロック解除ボタン3を押し込むことにより、装着されたレンズ鏡筒2をカメラ本体1から取り外すことができる。
4はカメラ本体1に対して開閉可能に取り付けられた照明装置であり、撮影時に開方向に駆動され被写体に照明光を照射する。5はレリーズスイッチであり、第1ストローク操作で撮影準備動作(焦点検出動作及び測光動作)が開始され、第2ストローク操作で撮影動作(CCDセンサ、CMOSセンサ等の撮像素子への露光及び撮影画像の記録媒体(不図示)への記録)が開始される。
6は撮影モードダイヤルであり、この撮影モードダイヤル6を操作することにより、シャッタースピードや絞り数値を決定することができる。
図2はカメラの中央断面図で、焦点検出に関する部分のみを表示してある。
同図において、101は撮影光学系、Lは撮影光学系の光軸、101aは撮影光学系101の射出瞳である。102は1次結像面で、撮影光学系101により形成される像を受光するための撮像素子(例えば、CCDセンサ、CMOSセンサ)が配置される。
撮影光学系101と1次結像面102の間にはメインミラー103とサブミラー104が配置される。メインミラー103の中央部付近はハーフミラーとなり、撮影光学101を通過した光束の一部か透過し、それ以外の光束は上方へ反射され、不図示のファインダ光学系へ導かれる。メインミラー103を透過した光束はサブミラー104にて下方へ反射される。そして、105は1次結像面102と光学的に等価な焦点検出光学系の1次結像面である。
メインミラー103とサブミラー104は、クイックリターン機構により駆動され、撮影時には撮影光束外へ退避し、それ以外(例えば、被写体観察時)では撮影光路内に斜設されている。
サブミラー104で反射された光束は、平面ミラー106で再び反射され、シリンドリカルレンズ107、赤外カットガラス108、絞り109を通過し、2次結像レンズ110で再び結像され、カバーガラス111を経てセンサチップ112上に至る。
請求項において、シリンドリカルレンズ107はアナモフィックな光学パワーを有する光学部材に、対応している。
アナモフィックな光学パワーとは、直交方向で光学パワーが異なることである。本実施例では紙面垂直方向に負の光学パワーを有し、直交方向である紙面平行方向には光学パワーを有さないシリンドリカル面より構成されるシリンドリカルレンズ107を用いている。
サブミラー104は、従来例と同様に点線で示す楕円をA軸まわりに回転して形成される楕円面の一部で構成される。このとき、楕円2つの焦点のうち、一方の焦点は、撮影光学系の射出瞳101a近傍の点Bとする。なお、点Bは射出瞳101aより1次結像面側にわずかシフトした光軸L上にあるが、この理由については後に説明する。他方の焦点は、絞り109の中心点をシリンドリカルレンズ107と赤外カットガラス108の厚み分だけ空気換算し、平面ミラー106でミラー反転した点Cに設定される。
したがって、撮影光学系の射出瞳101aと絞り109は、サブミラー104により略結像関係に保たれ、絞り109に適切な開口部を設定することにより、撮影光学系101の射出瞳101aを分割した光束を導くことが可能となる。
すなわち請求項において、サブミラー104と絞り109が瞳分割手段に対応している。
図3は、絞り109を赤外カットガラス108側から見た平面図である。絞り109には、対の開口部109aと109b、109cと109dが形成される。そして、これらの開口部がサブミラー104によって射出瞳101a上に投影されることになる。
ここで、絞り開口部109aと109bの重心間隔は、従来例の絞り開口部8−1と8−2の重心間隔とほぼ同じであるが、絞り開口部109cと109dの重心間隔については、従来例の絞り開口部8−3と8−4の重心間隔に比べて、若干小さくしてある。これは、絞り開口部109cと109dを通過する光束にて行う焦点検出領域を、絞り開口部109cと109d並に拡大した場合においても、撮影光学系101のビネッティングによるケラレを無くすためである。
図4は、2次結像レンズ110を絞り109側から見た平面図である。したがって、射出側のレンズ形状については点線で示してある。図において、射出側には、対のレンズ部110aと110b、110cと110dが設けられ、それぞれ4つの開口部に対応している。入射側には、4つのレンズ部で共通に使用する1つの光学面からなるレンズ部110eが設けられる。各開口部を通過した光束は、入射側と射出側を経てセンサチップ112付近で結像し、4つの光学像を形成する。なお、図2の断面図においては、射出側4つのレンズのうちレンズ部110、110b、110cの3つのみが表示されている。
図5は、センサチップ112をカバーガラス111側から見た平面図である。センサチップ上には、対のセンサ領域112aと112b、112cと112dが設けられ、それぞれ4つのレンズ部に対応している。すなわち、開口部109aを通過した光束はレンズ部110eと110aを経て1つの光学像を形成し、この光学像をセンサ領域112aで検出する。センサ領域112b、112c、112dにおいても同様である。そして、4つの光学像は、撮影光学系101のデフォーカスに伴い射出瞳101aの分割方向に移動する。光学像の移動に伴う位相差を各センサ領域にて検出する。
なお、位相差の検出手段としては、センサチップ112の出力信号から光学像に対応した像信号を形成し、周知の相関演算手段などを用いればよい。位相差と撮影光学系101のデフォーカス量の関係は、所定の関数でおおむね近似できるため、この位相差を検出することで、焦点調節を行うことが可能となる。なお、詳細については後ほど説明することとする。
ところで、2次結像レンズ110において、入射側のレンズ部110eは、凹面からなる略球形状で形成され、このとき球の中心は、光学的に焦点検出光学系の1次結像面105中心付近と等価な位置に設定される。また、射出側の各レンズ部は、凸面からなる略球形状で形成され、このとき球の中心は、それぞれ対応する絞り109の開口部中心に設定される。球の中心を通過する光線は光学面で屈折しないため、焦点検出系の1次結像面105中心を発し、各絞り開口部を通過する光線は屈折しない。図2における、光線LaとLbはレンズ部110aと110bに対応した上記光線で、焦点検出光学系の1次結像面105からセンサチップ112までほぼ直進している。
なお、赤外カットガラス108とカバーガラス111は平行平板であるため光線の屈折は生じるが、入射角と射出角は等しい。シリンドリカルレンズ107は、入射面と射出面に曲面を有するが、光学的なパワーは紙面垂直方向であるため、図2においては平行平板と同様に考えることができる。上記平行平板を無視して考えると光線LaとLbは完全に屈折しないため、波長が変化しても同様に屈折しない。したがって、波長依存性のない高精度な焦点検出を行うことができる。
以上が本実施例における焦点検出装置の構成である。このように、基本的な構成はシリンドリカルレンズ107を除くと従来例とほぼ同等である。そして、絞り開口109cと109dの重心間隔を縮め、センサ領域112cと112dを拡大するだけでは従来例のような問題が生じるが、シリンドリカルレンズ107を挿入することによりこれを回避する。以下詳細を説明する。
まず、シリンドリカルレンズ107による光学的な効果をより分かりやすく説明するために、各ミラーを撮影光学系101からセンサチップ112までストレートに展開した図を用いる。また、シリンドリカルレンズ107は直交方向での光学パワーが異なるため、ストレートに展開したとき図2に示すような撮影光学系101の垂直断面と、垂直断面に直交する水平断面の2つの断面を用いる。図6は垂直断面における光学系のストレート展開図で、図7は水平断面における光学系のストレート展開図をそれぞれ示す。
これらの図において、凸レンズ201は図2におけるサブミラー104をストレート展開時の光学部材として置き換えたものである。サブミラー104は集光性のパワーを有する楕円面より形成されるので、おおよそ凸レンズとして置き換えることができる。また、焦点検出光学系の1次結像面105は1次結像面102よりわずかであるが撮像光学系101側によっている。これはサブミラー104、すなわち凸レンズ201が正の光学パワーを有するためである。なお、シリンドリカルレンズ107は、まず図6の断面において光学的には平行平板となり、一方図7の断面においては凹レンズとなる。
では、まず瞳結像手段による瞳結像光学系について説明する。図6において、絞り中心点Cを発した光線202は、射出瞳101a近傍の点Bに結像する。これは、図2における楕円面サブミラー104の焦点が点B、Cとしたことで明白である。一方、図7において、同様の点Cを発した光線203は、射出瞳101a近傍の点Dに結像する。これは、シリンドリカルレンズ107が凹レンズとして機能し、負の光学パワーを有するためである。すなわち、図6において点Bと点Cを共役関係となるように設定したために、図7においては点Bに比べてより無限遠側の点Dに結像する。
よって、絞り109の凸レンズ201による投影像の位置は、垂直断面と水平断面でわずかであるが異なることとなる。そして、正確には垂直断面における位置が101bで、水平断面における位置が101cとなる。しかしながら、絞り109と凸レンズ201、すなわち本実施例の瞳分割手段は、射出瞳101a上において分割した光束を導くことには変わりなく、位相差方式の焦点検出が可能である。
ところで、本実施例では、点Dが無限遠側にずれることを考慮して、あらかじめ点Bの位置を射出瞳101aより手前側に設定した。さらには、点B、点Dの中点付近に射出瞳101aとなるように設定した。したがって、投影像面101b、101cの平均位置がほぼ射出瞳101a付近となり、この射出瞳101a近傍を通過する光束を効率よく2次結像光学系へ導くことが可能となる。
では、瞳結像光学系における結像倍率を計算してみる。図8(a)、(b)は、瞳結像光学系のストレート展開図で、図8(a)が図6に、図8(b)が図7にそれぞれ対応している。
そして、図のように各光学部材から結像点までの距離を定める。幾何光学計算のルールにより、各光学部材から設定されている距離は、光学部材より左側が負で、右側が正となる。そして、射出瞳101aを物体面、絞り109を像面として考える。物側の距離と像側の距離比で結像倍率を算出する。
ところで、平行平板である赤外カットガラス108については、光学的なパワーを有しないため省略してある。また、図8(a)においては、シリンドリカルレンズ107も平行平板であるため省略してある。さらに、各光学部材は無限に薄いものと仮定し、主点位置などは無視することとする。
まず、図8(a)の垂直断面において、瞳結像倍率をβVPとすると以下の式(1)で表される。
Figure 2006003427
一方、図8(b)の水平断面においては、凸レンズ201によって形成されるシリンドリカルレンズ107と絞り109間の像を、シリンドリカルレンズ107によって絞り109上に結像させると考えるので、総合的な結像倍率は凸レンズ201による結像倍率とシリンドリカルレンズ107による結像倍率の積となり、この結像倍率をβHPとすると以下の式(2)で表される。
Figure 2006003427
ここで、s、s'はs、s'を用いて、以下の式(3)で表すことができる。
Figure 2006003427
、sは他の距離に比べて大きく、その差もわずかであるため、式(3)のように近似しても問題ない。そして、式(2)に式(3)を代入し、式(1)のβVPを用いて表すと、以下の式(4)となる。
Figure 2006003427
式(4)の分数項のみに注目して、分母と分子の差をとると、以下の式(5)となる
Figure 2006003427
(s'−s')>0、(s−s')<0のため、式(5)の値は0より小さくなる。したがって、式(4)の分数項は1より大きい値を取ることになり、βVP<0、βHP<0のときβVP>βHPとなる。
βVP、βHPは絞り109を像面とする場合の結像倍率であり、射出瞳101a上における投影倍率は逆数となり、これをγVP、γHPとすると、γVP<0、γHP<0のときγVP<γHPとなる。
すなわち、射出瞳101a上における投影倍率の絶対値は垂直方向より水平方向が小さくなり、投影される絞り開口部は水平方向に縮めたような形状になる。なお、倍率が負の数となるのは、像が左右反転した倒立像のためである。
図9は、この様子を示すもので、図2における射出瞳101aを1次結像面102側からみた平面図である。図において、対の斜線領域208aと208b、208cと208dが絞り109の各開口部を投影したもので、この領域を焦点検出用の光束が通過する。そして、斜線領域208aと208bが絞り109の開口部109aと109bに、斜線領域208cと208dが絞り109の開口部109cと109dにそれぞれ対応していることとなる。
そして、4つの斜線領域は、図3に示す絞り109の開口部を水平方向に圧縮した形状となっているのが確認される。例えば、絞り109上で略円形の開口部109cは、射出瞳101a上においては斜線領域208cに対応し、垂直方向を長軸とする楕円形になっている。したがって、絞り109の開口部を設定するにあたっては、このような垂直方向の圧縮形状を考慮する必要があり、本実施例でも射出瞳101a上における斜線領域を想定して、図3に示すような開口部とした。
ところで、実際には垂直断面が射出瞳101aより至近側、水平断面が無限側で結像するため、射出瞳101a上においては、各斜線領域がぼけた状態で投影される。しかしながら、射出瞳101aを分割していることには変わりなく、また、射出瞳101aからのずれもわずかであるためぼけ量も小さく、位相差方式の焦点検出が可能である。
そして、図中矢印Eが、対の斜線領域208aと208bによる瞳分割方向で、矢印Fが対の斜線領域208cと208dによる瞳分割方向である。請求項においては、矢印Eが第1の方向、矢印Fが第2の方向にそれぞれ対応する。
図10は、図2におけるシリンドリカルレンズ107を平面ミラー106側からみた平面図で、正確には平面ミラー106で折り返された光軸Lに垂直な平面である。同図において、点線はシリンドリカルレンズ107の紙面垂直方向の高さを示す等高線で、面の形状を理解しやすくするために表示してある。そして中央付近ほど高さの低い凹面形状となっている。
一点鎖線209xと209yがシリンドリカルレンズ107の2つの主軸である。ここで、主軸とは、アナモフィックな光学パワーを有する光学部材を図10のような平面で表すとき、光学面の紙面垂直方向の高さ、すなわち光学面のサグ量が線対称となる中心線のことであり、互いに直交する。ただし、本実施例においては、シリンドリカル面を利用しているため主軸209xについては、平行な線であればどの線でも主軸となる。
そして、主軸209xと209yの交点付近を光軸Lが通過するよう設定する。そうすると、図9における4つの斜線領域は光軸Lを中心としてほぼ均等に水平方向に圧縮された形状となる。
なお、射出瞳101a上における斜線領域の重心間隔は、サブミラー104とシリンドリカルレンズ107の影響を受けて焦点検出領域の像高により変化する。すなわち、位相差方式焦点検出の基線長が変化してしまうわけだが、特開平10−311945に記載されている焦点検出像信号補正処理を利用すれば、従来通りの位相差方式焦点検出を行うことができる。
また、シリンドリカルレンズ107は、本実施例では両凹形状としたが、裏面側の形状についても同様の構成である。なお、片面のみを凹面とし、他方は平面としてもよい。
次に、2次結像光学系について説明する。図6において、光束204、205は、絞り109の対の開口部109aと109bの中心点と両端点を通過する光線より構成され、センサチップ112上に結像する光束である。図7においては、光束206、207が絞り109のもう1つの対の開口部109cと109dの中心点と両端点を通過する光線より構成され、センサチップ112上に結像する光束である。
これらの光束204、205、206、207は撮影光学系101が1次結像面102上に結像した状態、すなわち合焦時における2次結像光学系の光束である。
光束204、205は、瞳分割手段の作用により射出瞳101a上で垂直方向に分割された光束であり、凸レンズ201の光学パワーによりわずかながら集光され、焦点検出光学系の1次結像面105上に結像する。そして、平行平板と等価なシリンドリカルレンズ107、赤外カットガラス108、絞り109を経て2次結像レンズ110に入射する。絞り開口の中心点を通過する光線は2次結像レンズ110で屈折せず、その他の光線が屈折して、カバーガラス111を経てセンサチップ112上に結像する。
そして、撮影光学系がデフォーカスすると、射出瞳分割方向である矢印E方向に対応したセンサチップ上での方向に光学像が移動する。光束206、207は、瞳分割手段の作用により射出瞳101a上で水平方向に分割された光束であり、同様に焦点検出光学系の1次結像面105上に結像する。
そして、シリンドリカルレンズ107において、光束206、207は互いに離れる方向に屈折し、赤外カットガラス108、絞り109を経て2次結像レンズ110に入射する。絞り開口の中心点を通過する光線は2次結像レンズ110でわずかながら屈折し、その他の光線も屈折して、カバーガラス111を経てセンサチップ112上に結像する。そして、撮影光学系がデフォーカスすると、射出瞳分割方向である矢印F方向に対応したセンサチップ上での方向に光学像が移動する。
そして、図7において点線208は、対の絞り開口部中心点を通過し、シリンドリカルレンズ107にて屈折しない場合の光線を示し、シリンドリカルレンズ107の作用により光束206、207が互いに離れる方向に屈折しているのが確認できる。そうすると、センサチップ112上に形成される光学像も、シリンドリカルレンズ107がない場合に比べて互いに離れた位置に形成される。つまり、シリンドリカルレンズ107は、光束206、207により形成される対の光学像の光学像間隔を広げていることになる。
したがって、本実施例においては、絞り開口部109cと109dの重心間隔を小さくしても、センサチップ112上に形成される4つの光学像は互いに干渉することがない。そうすると、図5に示すような4つのセンサ領域を設定することが可能となる。
ところで、図6において絞り開口部109aと109bを通過した光束は、この断面内でセンサチップ112上に結像する。しかしながら、この光束は、図6に直交する断面においては、シリンドリカルレンズ107の影響を受けセンサチップ112から少しずれた位置に結像してしまう。図7においても同様で、開口部109cと109dを通過した光束は、センサチップ112上に結像するが、図7に直交する断面では結像位置がずれる。つまり、2次結像レンズ110を球面で構成し、シリンドリカルレンズ107を光路中に設け、特定の断面において所定位置に結像させた場合、直交断面では原理上結像位置がずれてしまう。
しかしながら、位相差方式焦点検出においては光学像を画素列で検出するため、1次元方向の像のコントラスト成分にしか注目していない。したがって、最低この1次元方向にのみ解像してればよい(所要の解像力が得られればよい)こととなる。この1次元方向とは像の移動方向に対応するので、本実施例では、図6、7に示すように像移動方向において各光束をセンサチップ112上に結像するよう構成してある。
では、2次結像光学系における結像倍率を計算してみる。図11(a)、(b)は、2次結像光学系のストレート展開図で、図11(a)が図6に、図11(b)が図7にそれぞれ対応している。そして、図のように各光学部材から結像点までの距離を定める。焦点検出光学系の1次結像面105を物体面、センサチップ112上を像面として考える。
ところで、平行平板である赤外カットガラス108、カバーガラス111については、光学的なパワーを有しないため省略してある。また、図11(a)においては、シリンドリカルレンズ107も平行平板であるため省略してある。さらに、各光学部材は無限に薄いものと仮定し、主点位置などは無視することとする。
まず、図11(a)の垂直断面において、2次結像に関係する光学部材は2次結像レンズ110のみを考えればよいため、瞳結像倍率をβVIとすると以下の式(6)で表される。
Figure 2006003427
一方、図11(b)の水平断面においては、シリンドリカルレンズ107による虚像を2次結像レンズ110がセンサチップ112上に結像させると考えるので、総合的な結像倍率はシリンドリカルレンズ107による結像倍率と2次結像レンズ110による結像倍率の積となり、この結像倍率をβHIとすると以下の式(7)で表される。
Figure 2006003427
ここで、s、s'はs、s'を用いて、以下の式(8)で表すことができる。
Figure 2006003427
そして、式(7)に式(8)を代入し、式(6)のβVPを用いて表すと、以下の式(9)となる。
Figure 2006003427
式(9)の分母と分子の差をとると、以下の式(10)となる。
Figure 2006003427
(s−s)<0、(s−s')<0のため、式(10)の値は0より大きくなる。すなわち(分母)>(分子)となり、さらに(分母)>0、(分子)>0より、式(10)の分数項は0より大きく1より小さい値を取ることなり、βVI<0、βHI<0のときβVI<βHIとなる。
すなわち、センサチップ112上における結像倍率の絶対値は垂直方向より水平方向が小さくなり、形成される光学像は水平方向に圧縮したような形状になる。
図12、13は、この様子を示す図で、図12は本実施例におけるセンサチップ112上の光学像を、図13は従来例のようなシリンドリカルレンズ107なしの場合におけるセンサチップ112上の光学像を示す。
図12において、対の光学像301aと301b、301cと301dは対の開口部を通過し対のレンズ部で形成され、添え字a、b、c、dが各開口部、各レンズ部の添え字と対応している。また、図13の対の光学像302a、302b、302c、302dも同様である。
請求項中においては、対の光学像301aと301bが第1対の光学像に、対の光学像301cと301dが第2対の光学像にそれぞれ対応する。そして、これらの光学像は、撮影画面内に設定される焦点検出領域の矩形をセンサチップ112上に投影したものである。図14はそれを示し、撮影範囲303に斜線部で示す矩形の焦点検出領域304が設定されている。
図12における各光学像は、光軸Lに対して傾斜して設けられたサブミラー104とシリンドリカルレンズ107により略扇形の歪曲を生じている。そして、矢印I、Jは図11にて結像倍率を算出した断面に対応し、矢印I方向の結像倍率が図11(a)に、矢印J方向の結像倍率が図11(b)にそれぞれ対応している。したがって、4つの光学像は、矢印J方向に圧縮されたような形状にもなっている。そして、対の光学像301cと301dは、シリンドリカルレンズ107の光学パワーにより間隔が広がるため、各光学像は互いに干渉することなく所定間隔を隔てて形成されている。
ところで、矢印I方向と矢印J方向は図3から明らかなように、絞り109の対の開口部が形成される方向と一致している。絞り109の各開口部は瞳分割を行っているため、矢印I方向と矢印J方向は光学的に瞳分割方向と対応することとなる。そして、矢印I方向が図9における矢印Eで示す瞳分割方向に、矢印J方向が図9における矢印Fで示す瞳分割方向にそれぞれ対応する。したがって、4つの光学像は2つの瞳分割方向である矢印E方向と矢印F方向のうち、矢印F方向に光学的に対応する矢印J方向において圧縮された形状と言える。
一方、図13における各光学像は、同様に略扇形の歪曲を生じているが、シリンドリカルレンズ107がないために各光学像は水平方向に圧縮されず、さらに、光画像302cと302dの間隔も狭まっているため、干渉が生じている。以上のように、シリンドリカルレンズ107による効果は、まず、光学像301cと301dの光学像間隔を広げる。さらに、水平方向に4つの光学像を圧縮する効果もある。この2つの効果により、光学像の干渉を防ぐことが可能となる。
そして、矢印I方向と矢印J方向は、瞳分割方向に対応するため、撮影光学系101のデフォーカスに伴い、この矢印I方向と矢印J方向に光学像が移動する。具体的には、光学像301aと301bが矢印I方向に、光学像301cと301dが矢印J方向に移動する。
したがって、光学像301aと301bに対応するセンサ領域112aと112bにおいては、画素の並び方向を矢印I方向とし、光学像301cと301dに対応するセンサ領域112cと112dにおいては、画素の並び方向を矢印J方向とする。
図15は、図5の各センサ領域を拡大した図で、光学像の移動方向に並んだ画素が確認される。センサ領域112aおよび112bにおいては、画素並び方向が垂直方向の画素列が水平方向に11列形成されている。そして、センサ領域112cおよび112dにおいては、画素並び方向が水平方向の画素列が垂直方向に8列形成される。なお、実際にはより多数の画素、画素列で形成されるが、図の煩雑さをなくすために少ない画素、画素列で示す。
そして、画素の並び方向からセンサ領域112aと112bは、主に垂直方向にコントラスト成分を有する被写体に対して位相差を検出する、つまり横線検出を行い、センサ領域112cと112dは、縦線検出を行うことになる。例として、図中斜線部で示す画素列305cに注目すると、センサ領域112dで対応する画素列は305dとなる。この対の画素列における各画素の出力信号から像信号を形成する。
図16は、デフォーカス時に対の画素列305cと305dから形成される対の像信号を示すグラフである。横軸が画素列における画素位置に、縦軸が出力信号の強度を示す。像信号306cが画素列305cに、像信号306dが画素列305dにそれぞれ対応する。対の像信号には位相差が生じており、周知の損間演算手段などを用いることにより、図中矢印で示す位相差Pを求める。そして、この位相差Pからデフォーカス量を算出し、撮影光学系101の焦点調節を行う。図16における対の像信号は、センサチップ112上において光学像が互いに離れる方向に移動した場合に対応しているので、撮影光学系101の焦点が1次結像面102より後側にある場合を示す。
そして、対の画素列305cと305dのみならず、他の画素列についても同様にして焦点調節を行う。センサ領域112aと112bにおいても、同様である。そして、撮影画面内の広範囲において、縦線検出と横線検出の同時検出を実現できる。なお、図16における像信号は、画素列全画素の出力信号より形成されるが、画素列が長すぎる場合、画素列所望の長さで分割し、各分割した画素列にて図16のような像信号を形成する。具体的な画素列の長さについては、被写体の大きさに対して画素列が長すぎる場合、遠近競合等が生じやすいため、撮影画面内における画素列の長さと撮影光学系101の焦点距離から便宜決定すればよい。
なお、本実施例ではアナモフィックな光学パワーを有する光学部材としてシリンドリカル面よりなる光学部材を用いたが、主軸209xと209yの両方向に光学パワーを有するトーリック面等を用いてもよい。そうすると、図12における対の光学像301cと301dの間隔のみならず、対の光学像301aと301bについても光学像間隔を自在に設定できるため、センサチップ112上におけるセンサ領域を効率よく配置できるため、センサチップの面積を減少させることができ、コストダウンの効果がある。
(第2実施例)
第1実施例では、アナモフィックな光学パワーを有する光学部材として屈折光学部材を用いたが、第2実施例では、反射光学部材を用いる。図17は、第2実施例におけるカメラの中央断面図で、焦点検出に関する部分のみを表示してある。
図17において、図2の平面ミラー106とシリンドリカルレンズ107が廃止され、平面ミラー106の位置に曲面ミラー401が配置される。この曲面ミラー401は、アナモフィックな光学パワーを有し、請求項における反射光学部材に対応する。本実施例では、曲面ミラー401に負の光学パワーを有するシリンドリカル反射面を使用している。
そして、曲面ミラー401の光学パワーは第1実施例のシリンドリカルレンズ107とほぼ同じである。曲面ミラー401は反射光学部材であるため、第1実施例と同様に負の光学パワーを有する場合、凸面形状で構成される。そして、紙面垂直方向に光学パワーを有する。
なお、本実施例においては、シリンドリカルレンズ107が廃止されたため、赤外カットガラス108以降の部材が空気換算した光路長分曲面ミラー401側へシフトしている。したがって、サブミラー104の絞り109側の焦点も点Kとなり、曲面ミラー401側へ近づいている。光学的な作用、その他の部材の構成は、第1実施例と同様のため説明を省略する。
図18は、図17における曲面ミラー401の反射面を表す平面図で、正確には、図17において、サブミラー106で折り返された光軸Lと曲面ミラー401でさらに折り返された光軸Lでなす角の二等分線、すなわち反射面の法線方向から見た平面図である。
同図において、点線は曲面ミラーの紙面垂直方向の高さを示す等高線で、面の形状を理解しやすくするために表示してある。そして中央付近ほど高さの高い凸面形状のシリンドリカル面となっている。一点鎖線402xと402yが曲面ミラー401の2つの主軸である。ただし、本実施例においては、シリンドリカル面を利用しているため主軸402xについては、平行な線であればどの線でも主軸となるが、トーリック面を用いる構成としてもよい。
そして、主軸402xと402yの交点付近を光軸Lが通過するよう設定する。そうすると、図9における4つの斜線領域は光軸Lを中心としてほぼ均等に水平方向に圧縮された形状となる。以上のように、曲面ミラー401をシリンドリカルレンズ107とほぼ同じパワーで置き換えると、第1実施例と同様の効果が得られる。第1実施例と異なる点は、反射面を用いているため曲面ミラー401においては光線の反射による色収差が原理上発生しない。したがって、第1実施例に比べてより高精度な2次結像光学系を実現することができる。また、部品点数が1点削減されているのでコストダウンの効果もある。
以上のように本実施例による焦点検出装置は、1次結像面と2次結像レンズの間にアナモフィックな光学パワーを有する光学部材を配置したので、センサチップ上の対の光学像間隔を広げる、またセンサチップ上の光学像を所定方向に圧縮することができ、撮影範囲内の広範囲で縦線検出と横線検出を行うことが可能となる。
カメラの前方斜視図 カメラの中央断面図である。 絞りの平面図である。 2次結像レンズの平面図である。 センサチップの平面図である。 垂直断面における光学系のストレート展開図である。 水平断面における光学系のストレート展開図である。 (a)、(b)瞳結像光学系のストレート展開図である。 射出瞳の平面図である。 シリンドリカルレンズの平面図である。 (a)、(b)2次結像光学系のストレート展開図である。 第1実施例におけるセンサチップ上の光学像を示す図である。 シリンドリカルレンズなしの場合におけるセンサチップ上の光学像を示す図である。 撮影範囲における焦点検出領域を表す図である。 図2のセンサ領域の拡大図である。 デフォーカス時の対の像信号を示すグラフである。 第2実施例におけるカメラの中央断面図である。 曲面ミラーの平面図である。 従来例におけるカメラの中央断面図である。 従来例における絞りの平面図である 従来例におけるセンサチップの平面図である。 撮影範囲内にセンサ領域を逆投影した図である。
符号の説明
101 撮影光学系
101a 射出瞳
102 1次結像面
104 サブミラー
105 焦点検出光学系の1次結像面
107 シリンドリカルレンズ
109 絞り
110 2次結像レンズ
112 センサチップ
304 焦点検出領域
306c、d 像信号
401 曲面ミラー

Claims (9)

  1. 撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出装置であって、
    前記撮影光学系からの光束を分割して、第1の方向に間隔を有する第1対の光学像および該第1の方向に直交する第2の方向に間隔を有する第2対の光学像を形成する光学系と、
    前記各光学像を光電変換する光電変換素子とを有し、
    前記光学系は、前記第1対の光学像の間隔を広げる光学的作用が前記第2対の光学像に対する該光学的作用よりも大きい光学部材を有することを特徴とする焦点検出装置。
  2. 前記撮影光学系の射出瞳を前記第1および第2の方向に分割する瞳分割手段と、
    前記撮影光学系の一次結像面から前記光電変換素子側に配置され、前記第1および記第2対の光学像を形成する2次結像レンズとを有し、
    前記光学部材は、前記1次結像面と前記2次結像レンズとの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
  3. 撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出装置であって、
    前記撮影光学系からの光束を分割して複数の光学像を形成する光学系と、
    前記各光学像を光電変換する光電変換素子とを有し、
    前記光学系は、前記各光学像を第1の方向に圧縮する光学的作用が該第1の方向に直交する第2の方向に対する該光学的作用よりも大きい光学部材を有することを特徴とする焦点検出装置。
  4. 前記撮影光学系の射出瞳を前記第1および第2の方向に分割する瞳分割手段と、
    前記撮影光学系の一次結像面から前記光電変換素子側に配置され、前記第1の方向に間隔を有する第1対の光学像および前記第2の方向に間隔を有する第2の光学像を形成する2次結像レンズとを有し、
    前記光学部材は、前記1次結像面と前記2次結像レンズとの間に配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の焦点検出装置。
  5. 前記光学部材は、前記第1の方向における負の光学パワーが前記第2の方向よりも大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の焦点検出装置。
  6. 撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出装置であって、
    前記撮影光学系の射出瞳を前記第1および第2の方向に分割する瞳分割手段と、
    前記撮影光学系の一次結像面から前記光電変換素子側に、前記第1および記第2対の光学像を形成する2次結像レンズと、
    前記各光学像を光電変換する光電変換素子とを有し、
    前記1次結像面と前記2次結像レンズとの間に、アナモフィクな光学パワーを持つ光学部材を有することを特徴とする焦点検出装置。
  7. 前記光学部材は、屈折光学部材であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の焦点検出装置。
  8. 前記光学部材は、反射光学部材であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の焦点検出装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1つに記載の焦点検出装置を有し、
    前記焦点検出装置による検出結果に基づいてフォーカス制御された撮影光学系により形成された光学像を記録することを特徴とする撮影装置。
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