JP2006003376A - 光学反射ミラー - Google Patents

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友幸 引田
Tatsuya Shiogai
達也 塩貝
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宏之 津戸
Yoshibumi Takei
義文 武井
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Abstract

【課題】 亀裂のない反射膜の形成が容易であり、なおかつ超精密な表面粗さと平面度を有しているSiC−Si複合材料からなる基板の表面に反射膜を形成してなる光学反射ミラーを得る技術を提供する。
【解決手段】 Siマトリックス中にSiC強化材が複合されたSiC−Si複合材料からなる基板の表面に直接に反射膜を形成してなる光学反射ミラーであって、前記SiC−Si複合材料中のSiCの含有率が60〜90体積%であり、かつ、前記基板の表面粗さRaが10nm以下であることを特徴とする光学反射ミラー。さらに、前記SiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅の平均値が1μm以下であり、かつ、SiC強化材の平均粒径が3μm以下であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、可視光やX線等の光を反射させ、所望の光学系を実現するためのものであって、特に、半導体製造装置や液晶製造装置等に使用されるSiC−Si複合材料からなる基板の表面に直接に反射膜を形成してなる光学反射ミラーに関するものである。例えば、半導体ウェハ、マスク及びレチクル等の基板を、高精度で高速移動し位置決めできるステージに使用される光学反射ミラーとして使われるものである。
近年、精巧な光学系を搭載した露光装置のステージなど、高い位置決め精度を要求される装置に搭載される光学反射ミラーには、反射率だけではなく、その他の要求特性を満足するものが望まれている。
すなわち、半導体ウェハ、マスク及びレチクル等の基板を、高精度で高速移動し、位置決めできるステージは、軽量であり、高速化による負荷に耐えるようにヤング率の高いSiC系セラミックスが用いられているため、該ステージに搭載される位置決め用ミラーも、環境変化に左右されずに高い位置決め精度を付与するために、ステージ基材と同じ熱伝導率、及び熱膨張係数を有するSiC系セラミックが用いられていた。
例えば、このようなステージ位置決め用ミラーとして、SiC系セラミックスからなる基板上に、反射膜を蒸着して光学反射ミラーを作製する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平05-246764号
しかしながら、SiCセラミックスを基板とする場合、その製造方法が焼結法であるため組織中に微小な孔が存在しており、研磨して得られる鏡面に反射膜を形成しても十分な表面粗さが得られず、反射率が不足する場合があった。
また、Si金属マトリックス中にSiC強化材が複合されたSiC−Si複合材料を基板とする場合、組織中に孔がないという利点があるものの、ラップ加工を施す際にSiCとマトリクス相のSiの硬度に差があるためにSi部分が選択的に加工されて、SiC粒子とSi部分の間に高低差ができ、表面粗さを小さくすることができないという課題があった。
したがって、本発明の目的は、SiCと同等の熱膨張係数、熱伝導率を有し、軽量かつ高剛性であり、さらに、亀裂のない反射膜の形成が容易であり、なおかつ超精密な表面粗さと平面度を有しているSiC−Si複合材料からなる基板の表面に反射膜を形成してなる光学反射ミラーを得ることを目的としている。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究した結果、ミラーの基材としてSi金属マトリックス中に平均粒径3μm以下のSiC強化材が複合されたSiC−Si複合材料を使用することで、SiCと同等の熱膨張係数、熱伝導率を有し、かつ、Siマトリックス相幅が平均1μm以下に制御することで、硬度差のあるSiC−Si複合材料でも容易に超精密な表面粗さが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、課題を解決するための手段として以下の(1)、(2)を提供する。
(1)Siマトリックス中にSiC強化材が複合されたSiC−Si複合材料からなる基板の表面に直接に反射膜を形成してなる光学反射ミラーであって、前記SiC−Si複合材料中のSiCの含有率が60〜90体積%であり、かつ、前記基板の表面粗さRaが10nm以下であることを特徴とする光学反射ミラー。
(2)前記SiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅の平均値が1μm以下であり、かつ、SiC強化材の平均粒径が3μm以下であることを特徴とする(1)記載の光学反射ミラー。
本発明によれば、SiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅の平均値が1μm以下であり、かつ、SiC強化材の平均粒径が3μm以下であるSiC−Si複合材料からなる基板をミラーの基材として用いることにより、SiCと同等の熱膨張係数、熱伝導率を有し、軽量かつ高剛性であり、さらに、亀裂のない反射膜の形成が容易であり、なおかつ超精密な表面粗さと平面度を有している光学反射ミラーを得ることができる。
以下、本発明の光学反射ミラーについて、更に詳しく説明する。
本発明で、Siマトリックス中にSiC強化材が複合されたSiC−Si複合材料からなる基板の表面に直接に反射膜を形成してなる光学反射ミラーであって、前記SiC−Si複合材料中のSiCの含有率が60〜90体積%であり、かつ、前記基板の表面粗さRaが10nm以下であることを特徴とする光学反射ミラーを提案している。
ここで、SiC−Si複合材料からなる基板に用いた理由は、環境変化に左右されずに高い位置決め精度を付与するために、ミラーが取り付けられるSiC質ステージ基材と熱伝導率、及び熱膨張係数を略一致させるためであり、SiCと熱膨張係数及び熱伝導率が近いSiをマトリックスに使用したSiC−Si複合材料であれば、SiC質ステージ基材と同等の熱物性が得られるからである。
また、SiC−Si複合材料中のSiCの含有率が60〜90体積%とした理由は、SiCの含有率が60体積%より少ないとSiC−Si複合材料の剛性が低下するため鏡面の平面度が低下するからである。逆に、SiCの含有率が90体積%より多いものは製造自体が困難であり、緻密なSiC−Si複合材料を得ることが難しくなるからであるからである。
次に、SiC−Si複合材料からなる基板の表面粗さRaが10nm以下とした理由は、10nmを超えて表面粗さが大きくなるとその上に反射膜を形成しても光学反射ミラーとして十分に高精度な反射率を得ることができないからである。
本発明では、前記SiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅の平均値が1μm以下であり、かつ、SiC強化材の平均粒径が3μm以下であることを特徴とする光学反射ミラーを提案している。
ここで、SiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅とは、SEMにより観察したSiC−Siの組織を画像データ形式に出力し、市販の画像処理、計測ソフトウエア(例えば、日本レーザー社製 寸法計測CCD画像処理装置)により隣り合うSiC粒子表面の線間ピッチを計測することによって測定できる。
このようにして測定したSiマトリックス相幅の平均値が1μm以下とした理由は、Siマトリックス相幅の平均値が1μmを超えて大きいと、Siマトリックス相が選択的に研磨されて、SiC−Si複合材料からなる基板の表面粗さRaが10nm以下とならないからである。
また、ミラーの基板に用いるSiC−Si複合材料のSiC強化材の平均粒径が3μm以下のものを用いる理由は、ラップ加工を施す際にSiCとSiの硬度に差があるためにSi部分が選択的に加工されて、SiC粒子とSi部分の間に高低差ができ、十分な表面粗さが得られないという課題を解決するための手段であって、SiCの微粉を使うことによりSiC−Si組織中のSiマトリックス相の領域面積が小さくなり、Si部分が選択的に加工されずに高精度な研磨が可能となるからである。
本発明では、SiC−Si複合材料からなる基板の少なくともミラーとなる面を鏡面研磨している。ここで、鏡面研磨法としては、公知のラップ加工等により研磨すればよい。
さらに、これにより得られた鏡面上に、例えばAlを直接蒸着して反射膜を形成すれば、本発明の光学反射ミラーを得ることができる。なお、ステージに設置する場合、ミラー面と垂直の基準面を設けても良く、これも本発明に包含される。
以下、本発明に係る光学反射ミラーの実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
平均粒径0.7μmのSiC粉末(スタルク製、UF−10)に焼結助剤としてホウ素を0.3重量%添加した。SiC粉末に対し黒鉛換算で3重量%のカーボンブラック粉末(三菱化学製、MA−200RB)を水、及び乳化剤(サンノプコ製、SNディスパーサント5047)とともに混合することにより黒鉛エマルジョン液を作製した。この液に前述のSiC原料粉末を添加、混合した後乾燥、成形し、アルゴン雰囲気中1900℃で焼結した。
得られた焼結体にアルゴン雰囲気中1600℃でSiを含浸し、ミラーの基板となるSiC−Si複合材料を得た。得られたSiC−Si複合材料中のSiCの含有率は80体積%であり、また、SiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅の平均値が0.8μmであり、かつ、SiC強化材の平均粒径は2.7μmであった。
次に、複合材料の比重をアルキメデス法により測定したところ、3.02とSiC焼結体(比重:3.2)よりも軽かった。
また、SiC−Si複合材料を3×4×40mmに加工し、共振法によりヤング率を測定したところ、350GPaであった。さらに試料を3×4×20mmに加工し、レーザー干渉式の熱膨張率測定装置にて23℃における熱膨張係数を測定したところ、2.35(ppm/K)であり、同試料をφ5×1mmに加工して、レーザーフラッシュ式の熱伝導率測定装置にて熱伝導率を測定したところ、100(W/m・K)とSiCと同等の熱物性が得られた。
次に、上記と同じ方法で作製した10t×□50mmのSiC−Si複合材料を研削、ダイヤ研磨した後に接触式の表面粗さ測定器により表面粗さを測定したところ、表面粗さRaが5nmと良好であった。次に、研磨面に直接に反射膜としてAlを膜厚130nm、保護膜としてSiO2を200nm蒸着し、He−Neレーザー光の波長633nmにて反射率を測定したところ、反射率として90%を達成でき、良好な光学反射ミラーを得ることができた。
[比較例1]
SiC強化材の平均粒径が3.5μmとなるようにした以外は実施例1と同様にしてSiC−Si複合材料を作成し、得られたSiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅の平均値を測定した結果、その値は1.5μmであった。
この複合材料から実施例1と同様にして、10t×□50mmのSiC−Si複合材料を研削、ダイヤ研磨した後に接触式の表面粗さ測定器により表面粗さを測定したところ、表面粗さRaは15nmと大きかった。次に、研磨面に反射膜としてAlを膜厚130nm、保護膜としてSiO2を200nm蒸着し、He−Neレーザー光の波長633nmにて反射率を測定したところ、反射率は70%と低かった。

Claims (2)

  1. Siマトリックス中にSiC強化材が複合されたSiC−Si複合材料からなる基板の表面に直接に反射膜を形成してなる光学反射ミラーであって、前記SiC−Si複合材料中のSiCの含有率が60〜90体積%であり、かつ、前記基板の表面粗さRaが10nm以下であることを特徴とする光学反射ミラー。
  2. 前記SiC−Si複合材料組織中のSiマトリックス相幅の平均値が1μm以下であり、かつ、SiC強化材の平均粒径が3μm以下であることを特徴とする請求項1記載の光学反射ミラー。
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