JP2005538141A - 増殖抑制作用をもつピリミド化合物 - Google Patents

増殖抑制作用をもつピリミド化合物 Download PDF

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Abstract

KDR、FGFR両キナーゼの選択的阻害剤であり、かつLCKに対しても選択的である式Iの新規ピリミド化合物が開示される。これらの化合物とその製薬上許容しうる塩は固形がん特に乳がん、結腸がん、肺がんおよび前立腺がんの治療または予防に有用な増殖抑制剤である。これらの化合物を含む製剤組成物およびその調製方法もまた開示される。

Description

本発明は下記式(I):
Figure 2005538141
{式中、
R1は群-H、-COR4および-COOCHR5OCOR4より選択され;
R2及びR3は-Hおよび-OR5より独立に選択され;
R4は群-C1-6アルキル、-C1-6アルキル〔これは、-NR5R6、-SR5、-OR5、-アリール、-アリール(-OR5およびC1-4-アルキルより独立に選択される2以下の基により置換されている)、および-ヘテロアリールより独立に選択される4以下の基により置換されている〕、並びに-ヘテロシクリル、より選択され;
R5及びR6は、-Hおよび-C1-5アルキルより独立に選択されるか;あるいは
-NR5R6は3〜7個の原子をもつ環を形成することができ、該環は任意に1つまたは複数のNまたはO原子を含むことができる}
で示される新規ピリミド化合物およびその製薬上許容しうる塩に関する。
これらの化合物はKDR(キナーゼインサート領域をもつ受容体、kinase insert domain-containing receptor)キナーゼ及びFGFR(線維芽細胞増殖因子受容体)キナーゼを阻害し、またLCK(T細胞チロシンキナーゼp56lck)に対して選択的である。これらの化合物とその製薬上許容しうる塩は増殖抑制作用があり、がん特に固形がんの治療または予防に有用である。加えて、これらの化合物は有利なバイオアベイラビリティー特性をもつ。本発明はそうした化合物を含む製剤組成物およびがんの治療または予防方法特に乳、肺、結腸および前立腺がんの治療または予防方法に関する。
プロテインキナーゼは多様な細胞機能を調節する一群のタンパク質(酵素)である。この調節は、タンパク質基質表面の特定アミノ酸のリン酸化とそれに伴う基質タンパク質の構造変化を介して実現する。構造変化は基質の活性または他の結合相手との相互作用能を変化させる。プロテインキナーゼの酵素活性とは該キナーゼが基質にリン酸基を付加する速度をいう。それはたとえば、基質が生成物に変換される量を時間の関数として求めることにより測定しうる。基質のリン酸化はプロテインキナーゼの活性部位で起こる。
チロシンキナーゼはプロテインキナーゼの下位集合であり、アデノシン三リン酸の末端リン酸基をタンパク質基質表面のチロシン残基へと転移する反応を触媒する。該キナーゼは、細胞増殖、分化および遊走を招く増殖因子シグナル伝達で重要な役目を果たす。
たとえば線維芽細胞増殖因子(FGF)や血管内皮増殖因子(VEGF)は腫瘍血管新生の重要な仲介因子と認識されるに至った。VEGFは2つの高アフィニティー受容体を介したシグナル伝達により内皮細胞を活性化するが、キナーゼインサート領域をもつ受容体(KDR, Hennequin L. F. et al., J. Med. Chem. 2002, 45(6), pp.1300)はそのうちの一方である。FGFはFGF受容体(FGFR)を介したシグナル伝達により内皮細胞を活性化する。固形がんはその増殖を新血管の形成(血管新生)に依存する。従って増殖シグナル伝達を妨げ、もって血管新生を鈍化させまたは防止するような受容体FGFRおよびKDR阻害剤は固形がんの予防治療に有用な物質である(Klohs W.E. et al., Current Opinion in Biotechnology 1999, 10, p.544)。
低分子のプロテインキナーゼ触媒活性阻害剤にはいくつかの例がある。特に、低分子阻害剤は一般に、プロテインキナーゼATP結合部位(または「活性部位」、国際公開第WO 98/24432号明細書及び前掲Hennequin et al.を参照)との緊密な相互作用により基質のリン酸化を阻止する。なかには複数のターゲットを阻害する化合物もある。たとえば国際公開WO 99/61444号明細書(Warner-Lambert)は次式:
Figure 2005538141
で示される二環式ピリミジンおよび二環式3,4-ジヒドロピリミジンを開示しているが、これらはサイクリン依存性キナーゼCdk1、Cdk2およびCdk4、並びに増殖因子受容体チロシンキナーゼ酵素PDGFRおよびFGFRを阻害するとされる。Cdk6を阻害するとされる化合物もある。
米国特許第6,150,373号明細書(Hoffmann-La Roche Inc.)は次式:
Figure 2005538141
で示される二環式含窒素複素環を開示しているが、これはT細胞チロシンキナーゼp56lckを阻害するとされる。
1つまたは複数のタイプの固形がんを治療するための、プロテインキナーゼ特にFGFおよびKDRキナーゼの触媒活性を阻害する効果のある易合成の低分子化合物が引き続き求められている。複数ターゲットの阻害には付随毒性や不本意な合併症を伴うおそれがあるため、FGFおよびKDRに対して選択的であるような低分子阻害剤の提供が特に望ましい。そうした低分子阻害剤はまた、有利なバイオアベイラビリティー特性をもつのが望ましい。従って、そうした化合物およびそうした化合物を含む製剤組成物を提供することが本発明の目的である。
本発明は、KDRおよびFGFRの活性を選択的に阻害する作用のある新規ピリミド化合物に関する。これらの化合物はがんの治療予防特に固形がんの治療予防に有用である。本発明は特に、下記式(I):
Figure 2005538141
{式中、
R1は、群-H、-COR4および-COOCHR5OCOR4より選択され;
R2及びR3は、-Hおよび-OR5より独立に選択され;
R4は、群-C1-6アルキル、-低級アルキル〔これは、-NR5R6、-SR5、-OR5、-アリール、-アリール(-OR5およびC1-4低級アルキルより独立に選択される2以下の基により置換されている)、および-ヘテロアリールより独立に選択される4以下の基により置換されている〕、並びに-ヘテロシクリルより選択され;
R5及びR6は、-Hおよび-C1-5低級アルキルより独立に選択されるか、あるいは;
-NR5R6は3〜7個の原子をもつ環を形成することができ、該環は任意に1つまたは複数のNまたはO原子を含むことができる}
で示される化合物およびその製薬上許容しうる塩に関する。
本発明はまた、治療有効量の1つまたは複数の式I化合物と製薬上許容しうる担体または賦形剤とを含む製剤組成物に関する。
本発明はさらに、固形がん特に乳がんまたは結腸がんの治療を必要とする人間患者に有効量の式I化合物および/またはその塩を投与することによる、そうした治療への式I化合物の使用に関する。本発明は特に、肺がん、結腸がんまたは前立腺がんの治療予防への式I化合物の使用に関する。
本発明はさらに、式I化合物の調製方法に、また式I化合物の調製に有用である新規中間化合物に、関する。
以下の用語の意味は本願では次のとおりとする。
「低級アルキル」は、炭素原子数1〜6、好ましくは1〜4の直鎖または分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素をいう。一般的な低級アルキル基はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、2-ブチル、ペンチルおよびヘキシルなどである。本願では表記例C1-4アルキルは炭素原子数1〜4の低級アルキルを意味する。
置換(体)アルキルの場合のような「置換(されている、体の)」は、1つまたは複数の位置で置換が起こりうること、また特に断らない限り、各置換部位の置換基は指定の選択肢より独立に選択されることを意味する。
「アリール」は芳香族炭素環基、たとえば6〜10員芳香環系、または部分芳香環系を意味する。好ましいアリール基の非限定的な例はフェニル、ナフチル、トリルおよびキシリルである。
「ヘテロアリール」は2環以下の芳香族複素環系を意味する。好ましいヘテロアリール基の非限定的な例はチエニル、フリル、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピリジン、ピラジニル、オキサゾリル、チアキソリル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾールおよびテトラゾリルである。
「複素環」または「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素または硫黄より選択される1〜3個のヘテロ原子またはその組合せをもつ飽和または部分飽和芳香族の環式一価基を意味する。好ましい複素環の例はピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニルである。
「シクロアルキル」は、非芳香族の、部分または完全飽和脂環系炭化水素基であり、3〜8個の原子をもつ。シクロアルキル基の例はシクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を、好ましくは塩素を意味する。
「ヘテロ原子」は、N、OおよびSより選択される原子、好ましくはNを意味する。
「シリル保護基」は、ヒドロキシル基用の保護基としてのシリルエーテルを意味する。シリルエーテルはオルガノシリコン試薬との反応によって調製されるが、穏やかな条件下での合成、分解が容易であり、その相対的な安定性はケイ素上の置換基を変えるだけで微調整が可能である。シリル保護基の例はトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、tert-ブチルジメチルシリルおよびtert-ブチルジフェニルシリルである。
「有効量」は疾患の症状を防止、緩和または改善するかまたは治療患者を延命させる効果のある量を意味する。
「IC50」は、ある特定の実測活性を50%阻害するために必要とされる本発明の特定化合物の濃度をいう。IC50はとりわけ、下文の実施例22で開示の要領で求めることができる。
「製薬上許容しうる塩」は、式I化合物の生物学的効果および性質を保持する通常の酸付加塩または塩基付加塩であって、好適な無害の有機/無機酸または有機/無機塩基から形成されるものをいう。酸付加塩の例は、塩酸、塩化臭素酸、塩化ヨウ素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸などの無機酸の誘導体、それにpトルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸などの有機酸の誘導体である。塩基付加塩の例はアンモニウム、カリウム、ナトリウムおよび水酸化第四級アンモニウムたとえば水酸化テトラメチルアンモニウムなどの誘導体である。医薬化合物(薬物など)の化学修飾による塩の形成は、化合物の物理化学的安定性、吸湿性、流動性、溶解性などを改善するための周知の製剤技法である。たとえばH. Ansel et al., Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems (6th Ed. 1995), pp. 196, 1456-1457を参照。
製薬上許容しうる担体や賦形剤などの「製薬上許容しうる」は、薬理学的に許容可能であり、かつ該化合物の投与を受ける患者には実質的に無害であることを意味する。
「治療有効量」は、ヒト腫瘍細胞株を含むヒト腫瘍細胞の著しい増殖阻害および/または分化防止を実現するような、少なくとも1つの式I化合物またはその製薬上許容しうる塩またはエステルの量を意味する。
本発明は一実施態様で、下記式(I):
Figure 2005538141
{式中、
R1は、群-H、-COR4および-COOCHR5OCOR4より選択され;
R2及びR3は、-Hおよび-OR5より独立に選択され;
R4は、群-C1-6アルキル、-C1-6アルキル〔これは、-NR5R6、-SR5、-OR5、-フェニル、-フェニル(-OR5およびC1-4-アルキルより独立に選択される1〜2基により置換されている)、並びに-チエニル、フリル、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニル、オキサゾリル、チアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾリルおよびテトラゾリルより独立に選択される1〜4基により置換されている〕、並びに-ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルより選択され;
R5及びR6は、-Hおよび-C1-5アルキルより独立に選択されるか、あるいは-NR5R6は3〜7個の原子をもつ環を形成することができ、該環は任意に1つまたは複数のNまたはO原子を含むことができる。}
で示される化合物およびその製薬上許容しうる塩に関する。
本発明は好ましい実施態様では、R1が-COR4である式I化合物に関する。
特に好ましいのは、R1が-COR4であり、そしてR4がC1-6アルキルである式I化合物である。
そうした化合物の例は次のとおりである:
N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド;
N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド;
N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルペンタンアミド; および
N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルブタンアミド。
R1が-COR4であり、R4
-C1-6アルキル(これは、-NR5R6により置換されている)、または
-C1-6アルキル〔これは、-NR5R6により置換されており、さらに-NR5R6、-SR5、-OR5、-フェニル、-フェニル(-OR5およびC1-4-アルキルより独立に選択される1〜2基により置換体されている)、並びに-チエニル、フリル、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニル、オキサゾリル、チアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾールおよびテトラゾリルより選択されるもう1つの基により置換されている〕であり、そしてR5及びR6が-Hおよび-C1-5アルキルより独立に選択される式I化合物もまた好ましい。
以下はそうした化合物の例である:
(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド;
(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミド;
(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド酢酸塩; および
(2S)-2-アミノ-3-インドール-3-イル-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩。
そうした化合物のさらなる例:
2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド酢酸塩;
2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド塩酸塩;
(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド酢酸塩;
(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド塩酸塩;
(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩;
(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド塩酸塩;
(2S)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩;
(2S)-2,6-ジアミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルへキサンアミドジ塩酸塩;
(2S)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド;
(2R)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド塩酸塩;
N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルペンタンアミド; および
N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルブタンアミド。
R1が-COR4であり、R3が-OR5であり、そしてR5が-Hまたは-C1-5アルキルである式I化合物も好ましい。
以下の化合物はその例である:
N-(4-ヒドロキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミド; および
N-(4-メトキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミド。
別の好ましい実施態様では、本発明は、R1が-COOCHR5OCOR4である式I化合物に関する。
以下はそうした化合物の例である:
{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチルアセテート;
{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチル2-(ジメチルアミノ)アセテート;
{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチル2-(ジメチルアミノ)アセテート塩酸塩; および
{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチルピペリジン-4-カルボキシレートメチル-トリフルオロ酢酸塩。
別の好ましい実施態様では、本発明はR1がHである式I化合物に関する。
以下の化合物はその例である:
3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン;
3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン-メタンスルホン酸塩;
7-[(4-ヒドロキシフェニル)アミノ]-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン; および
3-(4-メトキシフェニル)-7-[(4-メトキシフェニル)アミノ]-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン。
式I化合物の別の好ましい実施態様では、R2がHである。
式I化合物の別の好ましい実施態様では、R2とR3がHである。
本発明の化合物はFGFおよびKDRキナーゼ選択的である。これらの化合物はがんの治療予防に、特に乳がん、肺がん、結腸がんおよび前立腺がんなどの固形がんの治療予防に、有用である。これらの化合物は可溶性であり、従って経口投与した場合の吸収性の改善など、有利なバイオアベイラビリティー特性をもつ。
本発明の式I化合物は次のステップを含む方法で調製することができる:
a) 式(II):
Figure 2005538141
(式中、halはクロロ、ブロモまたはヨードである)
で示される化合物を、式(III):
Figure 2005538141
(式中R2とR3はHまたは-OR5’であるが、R5’はH、C1-5アルキルまたはシリル保護基である)
で示されるアニリン誘導体と反応させ、式(I-A):
Figure 2005538141
で示される化合物を得る;および/または
b) 式I-Aの化合物を、式(IV):
R4-COX IV
(式中、Xはハロゲンまたは-OCOR4であり、そしてR4は前記のとおりである)
で示される酸ハロゲン化物または無水物と反応させ、式(I-B):
Figure 2005538141
で示される化合物を得る;または
c) 式I-Aの化合物を式(V):
Figure 2005538141
(式中R5は前記のとおりである)
のクロロギ酸と反応させて式(VI):
Figure 2005538141
の化合物を得、次いで該化合物を式(VII):
Figure 2005538141
のナトリウム塩と反応させ、式(I-C):
Figure 2005538141
で示される化合物を得る。またd)必要ならば、式I-A、I-BまたはI-Cの化合物を製薬上許容しうる塩に変換する。
本発明はまた、式I化合物の合成に有用な次の新規中間体に関する:
(クロロメトキシ)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-ベンズアミド[実施例4a];
3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-{[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アミノ}-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン[実施例19c]; および
N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アセトアミド[実施例19d]。
本発明の化合物は任意慣用の手段で調製することができる。これらの化合物の好適な合成方法は実施例で示す。一般に、式I化合物は下記の合成経路に従って調製することができる。
Figure 2005538141
R1が-COOCHR5OCOR4である式I化合物の合成方法は技術上周知であり、またJ. Alexander, R. Cargill, S.R. Michelson, H. Schwam, J. Med. Chem. 1988, 31, 318-322に記載されている。
本発明は別の実施態様では、少なくとも1つの式I化合物か製薬上許容しうるその塩またはエステルを含む製剤組成物に関する。
これらの製剤組成物は、たとえば錠剤、コート錠、糖衣錠、硬質または軟質ゼラチンカプセル錠、溶液、乳液または懸濁液などの剤形で経口投与することができる。また座剤として直腸から投与することも、あるいは注射液として非経口投与することもできる。
式I化合物および/または製薬上許容しうるその塩を含む本発明の製剤組成物は技術上周知の方法で、たとえば混和、カプセル封入、溶解、造粒、乳化、包括固定化、糖衣または凍結乾燥のための通常の手段で、製造してよい。これらの製剤組成物は非有効成分の無機または有機担体と調合することができる。錠剤、コート錠、糖衣錠または硬質ゼラチンカプセル錠では、乳糖、とうもろこしデンプンまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩をそうした担体として使用することができる。軟質ゼラチンカプセル錠では、植物性の油、蝋および脂肪などが担体として好適である。軟質ゼラチンカプセル錠では、有効成分の性質にもよるが、担体は一般に不要である。溶液またはシロップ製造用の好適な担体は水、アルコール、ポリオール、グリセリン、植物性油、リン脂質および界面活性剤である。座剤用の好適な担体は天然の、または硬化処理した油、蝋、脂肪、それに半流動体ポリオールである。
製剤組成物は保存料、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、着香料、浸透圧調節用塩、緩衝剤、コート剤または抗酸化剤を含んでもよい。また、治療に有益な他の成分、たとえば式I化合物以外の追加の有効成分を含んでもよい。
前述のように、本発明の化合物は式I化合物を含めて、細胞増殖性障害特に腫瘍性障害の治療予防に有用である。これらの化合物および該化合物を含む組成物は固形がんたとえば乳がん、肺がん、前立腺がんなどの治療予防に特に有効である。従って、本発明はさらに、そうした治療を必要とする患者に有効量の式I化合物および/またはその塩を投与することによる、そうした固形がんの治療方法に関する。
治療有効量の化合物とは本発明では、疾患の症状を防止、緩和または改善するかまたは治療患者を延命させる効果のある量を意味する。治療有効量の決定方法は技術上周知である。
本発明の化合物の治療有効量または用量は変動幅が広くなりうるし、また技術上周知の方法で決定してよい。そうした用量は各特定症例の個別条件たとえば投与する個別化合物、投与経路、治療対象の病態、治療対象の患者などに応じて調整されよう。一般に、体重70kg程度の成人に経口または非経口投与する場合の適正な日用量は約10mg〜約10,000mg、好ましくは約200mg〜約1,000mgであるが、この上限は指示があれば超えてもかまわない。日用量は単回量または分割量として投与するか、または非経口投与の場合には連続注入でもよい。
以下の実施例は、本発明の化合物および組成物の好ましい調製方法の説明である。
実施例1
実施例1a5-(ヒドロキシメチル)-1,3-ジヒドロピリミジン-2,4-ジオン
Figure 2005538141
メカニカルスターラー、温度計、冷却管および窒素入口バブラーを備えた2リットルの三首フラスコに、ウラシル(185.0g, 1650mmol; Aldrich)、パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒドとして61.50g, 2050mmol; Aldrich)、および水酸化カリウム(86.9%, 59.95g, 928.5 mmol; Aldrich)/水(1.445L)溶液を入れた。混合物を50〜52℃で68時間撹拌した。TLC分析で反応の完了を確認した。60℃/14mmHgで約500mLに濃縮後、残渣をアセトン(500mL)で希釈した。
生じた沈殿をろ取し、アセトンで洗い、吸引乾燥と50℃/25mmHg乾燥で粗製5-(ヒドロキシメチル)-1,3-ジヒドロピリミジノ-2,4-ジオン(250g)を白色固形物として得た。母液と洗液を合わせて約100mLに濃縮し、塩酸ヒドロキシルアミン(27.52g, 396.0mmol; Aldrich)の水(100mL)溶液を加えた。生じた沈殿をろ取し、アセトンで洗い、吸引乾燥させて粗製5-(ヒドロキシメチル)-1,3-ジヒドロピリミジノ-2,4-ジオン(34g)を白色固形物として得た。両ロットの粗生成物を合わせて(244g, 4%重量超過)、そのまま次のステップに使用した。
実施例1b2,4-ジクロロ-5-(クロロメチル)ピリミジン
Figure 2005538141
メカニカルスターラー、添加用漏斗、温度計および窒素入口バブラーを備えた1リットルの三首フラスコに、実施例1a由来の粗製5-(ヒドロキシメチル)-1,3-ジヒドロピリミジノ-2,4-ジオン(50.25g, 約340mmol)、オキシ塩化リン(164.8mL, 1768mmol; Aldrich)、およびトルエン(100mL)を入れた。この混合物に、水浴を使用して混合物温度を70℃未満に維持しながら、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(184.7mL, 1060mmol; Aldrich)を10分間かけて加えた。添加完了後、冷却浴を去り、混合物を1時間、加熱(113〜116℃)還流した。若干のトルエン(約35mL)を留去して反応混合物の温度を120℃に高め、次いで混合物を120〜123℃で5時間撹拌した。
TLC分析で反応の完了を確認した。混合物を一晩放置して室温に冷ました後、該混合物を水(200mL)と酢酸イソプロピル(150mL)の撹拌済みの二相混合物に、氷水浴を使用して温度を17〜21℃に維持しながら、67分間かけて加えた。断続的に氷水冷却しながら18〜21℃で80分間撹拌後、混合物をトルエンで抽出した(4×150mL)。有機層を合わせて(硫酸ナトリウムにより)乾燥させ、ろ過し、次いで減圧下に濃縮乾固して、極性不純物を含む粗製2,4-ジクロロ-5-(クロロメチル)ピリミジンを白色固形物として得た(収量56.1g、ウラシルからの収率83.6%)。
粗製2,4-ジクロロ-5-(クロロメチル)ピリミジン(70.39g)をジクロロメタン(80mL)に溶解し、その溶液をTLC用シリカゲル(100g)パッドでろ過した。次いでシリカゲルをジクロロメタン:ヘキサン(7:3, 1L)で洗い、ろ液と洗液を合わせ、減圧下に濃縮乾固して2,4-ジクロロ-5-(クロロメチル)ピリミジンを白色固形物として得た(収量58.77g, 回収率83.5%、ウラシルからの総合収率69.8%)。この化合物は強腐食性である。
実施例1c2,4-ジクロロ-5-(ヨードメチル)ピリミジン
Figure 2005538141
マグネチックスターラー、冷却管および窒素入口バブラーを備えた500mL丸底フラスコに、ヨウ化ナトリウム(38.5g, 256.9mmol; Aldrich)とアセトン(300mL)を入れた。透明溶液が得られた後、実施例1b由来の2,4-ジクロロ-5-(クロロメチル)ピリミジン(50.0g, 253.2mmol)を一挙に加えた。室温で20分間撹拌後、混合物を15分間加熱還流した。NMR分析で98%の変換を確認した。室温に冷却後、生じた沈殿(塩化ナトリウム)を半焼結ガラス漏斗でろ去し、アセトンで洗った。ろ液と洗液を合わせ、約75gまで濃縮した。得られた濃縮2,4-ジクロロ-5-(ヨードメチル)ピリミジン/アセトン溶液をトルエン(20mL)で希釈した。残留アセトンの留去を目的とした約85gへの濃縮後、この濃縮2,4-ジクロロ-5-(ヨードメチル)ピリミジン/トルエン溶液を次のステップに使用した。
実施例1d[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル](4-メトキシフェニル)アミン
Figure 2005538141
マグネチックスターラー、温度計および窒素入口バブラーを備えた500mLの三首フラスコに、実施例1c由来の2,4-ジクロロ-5-(ヨードメチル)ピリミジン(85g, 253.2mmol)/トルエン(13.7mL)溶液とトルエン(96.3mL)を入れた(従って合計トルエン量は約110 mL)。氷水浴で冷却後、p-アニシジン(31.18g, 253.2mmol; Aldrich)を加えた。30分間撹拌後、反応混合物の温度を10〜15℃に維持しながら水酸化ナトリウム(13.54g, 331.7mmol)/水(50mL)溶液を8分間かけて加えた。ヘキサン(55mL)を加え、混合物を10〜15℃で45分間、次いで室温で22時間、撹拌して懸濁液とした。上清のTLC分析で反応の完了を確認した。懸濁液を水(100mL)で希釈し、固形物をろ取し、冷水と冷(-50℃)メタノール(100mL)で洗い、吸引乾燥させて[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル](4-メトキシフェニル)アミンをオフホワイトの固形物として得た(HPLC分析による純度97%; 収量59.87g, 収率83.29%)。
実施例1eN-[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-(フェニルアミノ)カルボキサミド
Figure 2005538141
メカニカルスターラー、温度計、冷却管および窒素入口バブラーを備えた500mLの三首フラスコに、実施例1d由来の[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル](4-メトキシフェニル)アミン(59.6g, 209.7mmol)とtert-ブチルメチルエーテル(300mL; Aldrich)を入れた。55℃に加熱して透明溶液とした後、イソシアン酸フェニル(27.48g, 230.7mmol; Aldrich)を加え、混合物を10分間加熱還流した。TLC分析で実質的な反応完了を確認した。室温に冷却後、生じた固形物をろ取し、tert-ブチルメチルエーテル(100mL)で洗い、吸引乾燥させてN-[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-(フェニルアミノ)カルボキサミドを白色結晶として得た(HPLC分析による純度98.46%; 収量78.8g, 収率91.3%)。
実施例1f7-クロロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン
Figure 2005538141
マグネチックスターラー、温度計および窒素入口バブラーを備えた500mLの三首フラスコに、実施例1e由来のN-[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)-(フェニルアミノ)カルボキサミド(78.8g, 194.5mmol)とジクロロメタン(120mL)を入れた。冷水浴で16℃に冷却後、水酸化ナトリウム(14.04g, 343.9 mmol)/水(28mL)溶液と水酸化テトラブチルアンモニウム40%水溶液(1.0mL, 3.8mmol; Aldrich)を加えた。20〜24℃で2時間撹拌後、追加分の水酸化テトラブチルアンモニウム40%水溶液(0.75mL, 2.9mmol)を加えた。
1時間撹拌後、さらに追加分の水酸化テトラブチルアンモニウム40%水溶液(0.75mL, 2.9mmol)を加え、混合物を室温で2.3時間撹拌した。TLC分析で反応の実質的な完了を確認した。濃塩酸(15mL)と水(80mL)の混合物で反応を停止させた。有機層を分離し、水(90mL)で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して重量を約140gにした。残渣をトルエン(90mL)に溶解し、溶液を減圧濃縮して100gにした。得られた7-クロロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン濃縮トルエン溶液を次のステップにそのまま使用した。
実施例1g3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン
Figure 2005538141
メカニカルスターラー、温度計、冷却管および窒素入口バブラーを備えた500mLの三首フラスコに、実施例1f由来の7-クロロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(約50g, 97.7mmol)/トルエン(70mL)溶液、アニリン(22.75g, 244.3mmol; Fluka)および塩酸アニリン(0.2g, 1.54 mmol; Aldrich)を入れた。この混合物を2時間加熱(111〜113℃)還流して懸濁液とした。TLC分析で反応の完了を確認した。約80℃に冷却後、水(50mL)とヘキサン(90mL)を順次加えた。生じた懸濁液を30分間冷まして室温にした後、固形物をろ取し、水(100mL)とメタノール(2×45mL)で順次洗い、吸引乾燥させて粗製3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを淡黄色固形物として得た(HPLC分析による純度98.9%; 収量40.5g, 収率98%)。この生成物を熱(約100℃)酢酸(50mL)に溶解した。約70℃に冷却後、数分間かけてメタノール(125mL)を加えた。生じた懸濁液を45℃に冷却し、固形物をろ取し、メタノール(50mL)で洗い、吸引乾燥させて3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを白色固形物として得た(HPLC分析による純度99.49%; 収量38.2g, N-[(2,4-ジクロロピリミジン-5-イル)メチル]-N-(4-メトキシフェニル)(フェニルアミノ)カルボキサミドからの総合収率92.3%)。
実施例1h3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンのメタンスルホン酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(7.50g, 17.71mmol)を熱1,4-ジオキサン(120mL)に溶解し、その溶液をガラスフィルターでろ過した。透明ろ液にメタンスルホン酸溶液(10mL; Aldrich)を室温で滴下し、混合物を-15℃で一晩静置した。生成した結晶質を回収し、1,4-ジオキサン、メタノールおよびエーテルで洗い、85℃で一晩減圧乾燥させて3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンのメタンスルホン酸塩を無色結晶として得た(mp. 245-251℃; 収量5.5g, 収率59.8%)。
実施例2N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド
Figure 2005538141
マグネチックスターラー、温度計、冷却管および窒素入口バブラーを備えた250mLの三首フラスコに、実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(37.90g, 89.50mmol)、酢酸無水物(45.3mL, 481.5mmol; J.T. Baker)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(22.76mL, 130.7mmol; Aldrich)を入れた。混合物を2時間加熱(123〜127℃)還流した。TLC分析で反応の実質的完了を確認した。揮発物を60℃/18mmHgで留去し、得られた固形残渣(約69g)をアセトン(45mL)に67〜70℃で溶解した。生じた溶液に、混合物温度を54℃強に維持しながらヘキサン(50mL)をゆっくりと加え、N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミドの種結晶(約5mg)を加えた。
生じた懸濁液を、混合物温度を約53℃に維持しながら、ヘキサン(50mL)でさらに希釈した。室温に冷ました後、固形物をろ取し、アセトン:ヘキサンで洗い(1:2, 3×40mL)、ざっと吸引乾燥させて粗生成物を得た(収量55g)。この生成物をヘキサン(200mL)に懸濁させ、懸濁液を20分間加熱(68〜70℃)還流した。室温に冷ました後、固形物をろ取し、ヘキサン(100mL)で洗い、吸引乾燥させてN-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミドをオフホワイトの固形物として得た(収量39.4g, 収率94.6%)。PHLC分析による純度は98.5%であり、1.07%の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを含んでいた。
実施例3N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(304.9mg, 0.718mmol)のピリジン(5mL; Fisher)溶液にプロピオン酸無水物(1.0mL,7.8mmol; Aldrich)と4-ジメチルアミノピリジン(45.0mg, 0.37mmol; Aldrich)を加えた。混合物を1.5時間加熱還流し、次いで室温に冷却した。混合物を氷(15g)中に注ぎ5分間撹拌した。混合物を酢酸エチル(15mL)で抽出した。有機層を水、5%塩酸および水で順次洗い、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過し、減圧下に濃縮乾固した。
残渣をジクロロメタンに溶解し、TLC用シリカゲルでろ過し、酢酸エチル:ヘキサン(1:1,v/v)と酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧下に濃縮乾固した。残渣をエーテルに溶解し、ヘキサンでゆっくり希釈した。次いでエーテルを減圧留去し、固形物をろ取し、ヘキサンで洗い、吸引乾燥させた。固形物を熱酢酸イソプロピル(2mL)に溶解し、ヘキサンで希釈し濁らせた。フリーザーで4日間冷却した。生じた懸濁液を減圧下に濃縮乾固してN-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミドを白色粉末として得た(収量270mg, 収率78.4%)。
実施例4a(クロロメトキシ)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-ベンズアミド
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(3.5g, 8.26mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.63mL, 49.6mmol; Aldrich)のジクロロメタン(50mL)溶液(0℃)にクロロギ酸クロロメチル(2.55mL, 28.9mmol; Lancaster)を滴下した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage)により5%エーテル/ジクロロメタンを溶離液として精製し、微量の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン等を不純物として含む粗製(クロロメトキシ)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-ベンズアミドを得た。この生成物は再精製せずそのまま使用した(収量3.28g, 収率77%)。
実施例4b{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチルアセテート
Figure 2005538141
実施例4a由来の(クロロメトキシ)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-ベンズアミド(3.23g, 6.32mmol)のジメチルホルムアミド(60mL)溶液に、無水酢酸ナトリウム(5.18g, 63.2mmol; Aldrich)と硫酸水素テトラブチルアンモニウム(3.22g, 9.48mmol; Aldrich)を加えた。混合物を室温で18時間撹拌し、次いで水で希釈し、酢酸エチル:エーテル(1:1, 3×)で抽出した。有機層を合わせて水と食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage)により酢酸エチル:ヘキサン(1:1および3:2)を溶離液として精製し、{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}酢酸メチルを白色フォーとして得た(収量3.20g, 収率93.8%)。
実施例5a{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチル2-(ジメチルアミノ)アセテート
Figure 2005538141
実施例4a由来の(クロロメトキシ)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-ベンズアミド(300mg, 0.58mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)溶液に窒素雰囲気下、N,N-ジメチルグリシンナトリウム塩[300mg, 2.1mmol; 該ナトリウム塩は酸(Aldrich)を1当量の水酸化ナトリウムで処理して調製した]と硫酸水素テトラブチルアンモニウム(329mg, 0.87mmol; Aldrich)を順に加えた。反応混合物を室温で72時間撹拌した。
混合物をろ過し、固形物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage, 40 Sカラム)により0.1%トリエチルアミン添加16%メタノール/ジクロロメタンを、次いで30%メタノールの同溶媒系をそれぞれ溶離液として精製して、{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}2-(ジメチルアミノ)酢酸メチルを得た(収量166mg, 収率49%)。
[m.p.(沸点): 172℃; MS HR-ES [M;H]+ - 583.2306(obs=実測値) 583.2300(calc=計算値)]
実施例5b{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチル2-(ジメチルアミノ)アセテート塩酸塩
Figure 2005538141
実施例5a由来の{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}2-(ジメチルアミノ)酢酸メチル(144mg, 0.247mmol)を、テトラヒドロフラン(3mL)、アセトニトリル(2mL)および水(15滴)の混合液中に溶解した。これを0℃に冷却した。1N塩酸(272μL, 0.27mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、有機溶媒を減圧留去した。水溶液を凍結乾燥して{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}2-(ジメチルアミノ)酢酸メチル塩酸塩を白色固形物として得た。
実施例6aFMOC-グリシルフッ化物
Figure 2005538141
FMOC-グリシン(5.02g, 16.82mmol; Bachem)をジクロロメタン(85mL)に溶解した。ピリジン(1.36mL, 16.82mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(2.27g, 16.82mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を一晩撹拌した。氷水(100mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してFMOC-グリシルフッ化物を白色粉末として得た(収量3.67g, 収率73%)。
実施例6b2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド酢酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(150mg, 0.35mmol)をアセトニトリル(2mL)に溶解した。実施例6a由来のFMOC-グリシルフッ化物(265mg, 0.89mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に30分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣をアセトニトリル:ピペリジン(10:1)混合液(Aldrich)に溶解した。室温で10分後、混合物を濃縮し、残渣をエーテル:ヘキサン(1:1)で解砕した。沈殿をろ取し、45℃で減圧乾燥させた。粗生成物を逆相HPLC(0.1%酢酸添加の水:アセトニトリルのグラジエント)で精製して2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド酢酸塩を得た(収量63mg, 収率34%)。
実施例6c2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド塩酸塩
Figure 2005538141
実施例6c由来の2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド酢酸塩(126mg, 0.24mmol)を4N塩酸/ジオキサン(4mL; Aldrich)に溶解した。溶液を15分間室温に維持し、次いで濃縮乾固した。残渣をエーテルで解砕し、固形物を吸引ろ過で回収して2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド塩酸塩を得た(収量124mg, 収率100%)。
実施例7aFMOC-L-メチオニルフッ化物
Figure 2005538141
FMOC-L-メチオニン(5.00g, 13.46mmol; Bachem)をジクロロメタン(70mL)に溶解した。ピリジン(1.09mL, 13.46mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(1.82g, 13.46mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を一晩撹拌した。氷水(100mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してFMOC-L-メチオニルフッ化物を白色粉末として得た(収量3.7g, 収率74%)。
実施例7b(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(150mg, 0.35mmol)をアセトニトリル(2mL)に溶解した。実施例7a由来のFMOC-L-メチオニルフッ化物(420mg, 1.12mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC保護アミン(228mg, 0.29mmol)を得た。この誘導体をアセトニトリル:ピペリジン混合液(10:1, 2mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分後、混合物を濃縮し、残渣をエーテル:ヘキサン(1:1)で解砕した。沈殿をろ取し、45℃で減圧乾燥させ(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミドを得た(収量120mg, 収率62%)。
実施例7c(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド酢酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(100mg, 0.24mmol)をアセトニトリル(1.5mL)に溶解した。実施例7a由来のFMOC-L-メチオニルフッ化物(445mg, 1.18mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC保護アミン(42mg, 0.05mmol)を得た。この誘導体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 1.1mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分後、混合物を濃縮し、残渣を逆相HPLC(0.1%酢酸を添加した水:アセトニトリルのグラジエント)で精製して(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド酢酸塩を得た(収量25mg, 収率17%)。
実施例7d(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド塩酸塩
Figure 2005538141
実施例7b由来の2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルブタンアミド(350mg, 0.63mmol)を4N塩酸/ジオキサン(6mL; Aldrich)に溶解した。この均質溶液を15分間室温に維持し、次いで濃縮乾固した。残渣をエーテルで解砕した。沈殿を吸引ろ過で回収し、エーテルで洗い、室温で減圧乾燥させて(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド塩酸塩を白色固形物として得た(収量368mg,収率98%)。
実施例8aFMOC-L-フェニルアラニルフッ化物
Figure 2005538141
FMOC-L-フェニルアラニン(17g, 44mmol; Bachem)をジクロロメタン(100mL)に溶解した。ピリジン(3.55mL, 44mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(6g, 44mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を3.5時間撹拌した。氷水(300mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してFMOC-L-フェニルアラニルフッ化物を白色粉末として得た(収量13.6g, 収率80%)。
実施例8b(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミド
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(450mg, 1.05mmol)をアセトニトリル(6mL)に溶解した。実施例8a由来のFMOC-L-フェニルアラニルフッ化物(2.1g, 5.25mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣を1:1エーテル:ヘキサンで解砕した。
ライトオレンジの沈殿を吸引ろ過で回収し、逆相HPLCで精製して、FMOC保護アミン(232mg, 0.29mmol)を得た。この中間体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 5mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分後、混合物を濃縮し、残渣をエーテル:ヘキサン(1:1)で解砕した。沈殿をろ取し、45℃で減圧乾燥させて(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミドを白色固形物として得た(収量110mg, 収率20%)。
実施例8c(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩
Figure 2005538141
実施例8b由来の(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミド(184mg, 0.32mmol)を4N塩酸/ジオキサン(4mL; Aldrich)に溶解した。この均質溶液を15分間室温に維持し、次いで濃縮乾固した。残渣をエーテルで解砕した。沈殿を吸引ろ過で回収し、酢酸エチルと共に一晩撹拌した。沈殿を吸引ろ過で回収し、酢酸エチルで洗い、30℃で乾燥させて(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩をオフホワイトの固形物として得た(収量125mg, 収率64%)。
実施例9aFMOC-L-ロイシルフッ化物
Figure 2005538141
FMOC-L-ロイシン(5g, 14.14mmol; Bachem)をアセトニトリル(70mL)に溶解した。ピリジン(1.14mL, 14.14mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(1.91g, 14.14mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を一晩撹拌した。氷水(300mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してFMOC-L-ロイシルフッ化物を白色粉末として得た(収量4.57g, 収率91%)。
実施例9b(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド酢酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(400mg, 0.93mmol)をアセトニトリル(4.5mL)に溶解した。実施例9a由来のFMOC-L-ロイシルフッ化物(1.68g, 4.72mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。
ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC保護アミン(323mg, 0.43mmol)を得た。この中間体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 4mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分後、混合物を濃縮し、残渣をエーテル:ヘキサン(1:1)で解砕した。沈殿をろ取し、45℃で減圧乾燥させ、逆相HPLC(0.1%酢酸を添加した水:アセトニトリルのグラジエント)で精製し(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド酢酸塩を白色固形物として得た(収量96mg, 収率17%)。
実施例9c(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド塩酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(600mg, 1.42mmol)をアセトニトリル(8mL)に溶解した。実施例9a由来のFMOC-L-ロイシルフッ化物(629mg, 1.77mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。
ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC保護アミン(562mg, 0.74mmol)を得た。この中間体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 4mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分後、混合物を濃縮し、残渣をエーテルで解砕した。沈殿をろ取し、45℃で乾燥させ、次いで4N塩酸/ジオキサン(4mL; Aldrich)に溶解した。溶液を減圧濃縮し、残渣をエーテルで解砕し、(2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド塩酸塩を得た(収量333mg, 収率57%)。
実施例10aN-FMOC-O-t-ブチル-L-チロシルフッ化物
Figure 2005538141
N-FMOC-O-t-ブチル-L-チロシン(5g, 10.88mmol; Bachem)をジクロロメタン(50mL)に溶解した。ピリジン(0.88mL, 10.88mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(1.47g, 10.88mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を5時間撹拌した。氷水(100mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してN-FMOC-O-t-ブチル-L-チロシルフッ化物を白色粉末として得た(収量4.43g, 収率88%)。
実施例10b(2S)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(600mg, 1.41mmol)をアセトニトリル(4.5mL)に溶解した。実施例10a由来のN-FMOC-O-t-ブチル-L-チロシルフッ化物(3.26g, 7.06 mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC-t-ブチルエーテル保護誘導体(648mg, 0.75mmol)を得た。
この中間体をジクロロメタン:トリフルオロ酢酸(1:1; Aldrich)に溶解した。室温で1時間後、混合物を濃縮し、残渣をエーテルで解砕した。沈殿をろ取し、減圧乾燥させ、アセトニトリル:ピペリジン(10:1, 5ml; Aldrich)で処理した。溶液を濃縮し、固形残渣をエーテル:ヘキサン(1:1)で解砕した。固形物を回収し、減圧乾燥させ、4N塩酸/ジオキサン(10mL; Aldrich)に溶解した。濃縮とそれに続くエーテルからの沈殿により(2S)-2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩を黄色固形物として得た(収量216mg, 収率25%)。
実施例11abis-FMOC-L-リシルフッ化物
Figure 2005538141
bis-FMOC-L-リシン(5g, 8.46mmol; Bachem)をジクロロメタン(50mL)に溶解した。ピリジン(0.69mL, 8.46mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(1.14g, 8.46mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を一晩撹拌した。氷水(100mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してbis-FMOC-L-リシルフッ化物を白色粉末として得た(収量1.14g, 収率23%)。
実施例11b(2S)-2,6-ジアミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルへキサンアミド-ジ塩酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(150mg, 0.35mmol)をアセトニトリル(2mL)に溶解した。実施例11a由来のbis-FMOC-L-リシルフッ化物(1.05g, 1.77mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。
ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、bis-FMOC保護ジアミン(36mg, 0.036 mmol)を得た。この中間体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 1mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分間後、混合物を濃縮し、残渣をエーテル:ヘキサン(1:1)で解砕した。固形物をろ取し、減圧乾燥させ、次いで4N塩酸/ジオキサン(5mL; Aldrich)に溶解した。減圧濃縮とそれに続くエーテルからの沈殿により、(2S)-2,6-ジアミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルへキサンアミド=ジ塩酸塩を黄色固形物として得た(収量25mg, 収率10%)。
実施例12aFMOC-L-トリプトファニルフッ化物
Figure 2005538141
FMOC-L-トリプトファン(5g, 11.72mmol; Bachem)をジクロロメタン(60mL)に溶解した。ピリジン(0.95mL, 11.72mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(1.58g, 11.72mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を6.5時間撹拌した。氷水(100mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してFMOC-L-トリプトファニルフッ化物をベージュ色粉末として得た(収量4.36g, 収率87%)。
実施例12b(2S)-2-アミノ-3-インドール-3-イル-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(600mg, 1.41mmol)をアセトニトリル(6mL)に溶解した。実施例12a由来のFMOC-L-トリプトファニルフッ化物(3.02g, 7.06mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC保護アミン(575mg, 0.69mmol)を得た。
この中間体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 3mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分間後、混合物を濃縮し、残渣をエーテル:ヘキサン(1:1)で解砕した。固形物をろ取し、減圧乾燥させ、次いで4N塩酸/ジオキサン(20mL; Aldrich)に溶解した。減圧濃縮とそれに続くアセトニトリルからの沈殿により、(2S)-2-アミノ-3-インドール-3-イル-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩を黄色固形物として得た(収量122mg, 収率14%)。この生成物は母液の濃縮とエーテルによる解砕からも得られた(収量285mg, 収率31%)。
実施例13aN-FMOC-O-t-ブチル-L-セリニルフッ化物
Figure 2005538141
N-FMOC-O-t-ブチル-L-セリン(10g, 26.07mmol; Bachem)をジクロロメタン(135mL)に溶解した。ピリジン(2.11mL, 26.07mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(3.52g, 26.07mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を一晩撹拌した。氷水(100mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してN-FMOC-O-t-ブチル-L-セリニルフッ化物を、静止状態ですぐに凝固する無色油として得た(収量9.79g, 収率97%)。
実施例13b(2S)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(300mg, 0.71mmol)をアセトニトリル(4mL)に溶解した。実施例13a由来のN-FMOC-O-t-ブチル-L-セリニルフッ化物(1.38g, 3.58 mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC-t-ブチル保護誘導体(214mg, 0.27mmol)を得た。
この中間体をジクロロメタン:トリフルオロ酢酸(1:1, 10mL; Aldrich)で1時間処理した。混合物を濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製した(97mg, 0.13mmol)。このFMOC誘導体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 2ml; Aldrich)に溶解した。室温で10分後、溶液を濃縮し、残渣をエーテルで解砕した。固形物をろ収し、減圧乾燥させ、次いで4N塩酸/ジオキサン(20mL; Aldrich)に溶解した。減圧濃縮とそれに続くエーテルからの沈殿により、(2S)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミドを黄色固形物として得た(収量60mg, 収率15%)。
実施例14aFMOC-L-メチオニルフッ化物
Figure 2005538141
FMOC-L-メチオニン(5.00g, 13.46mmol; Bachem)をジクロロメタン(70mL)に溶解した。ピリジン(1.09mL, 13.46mmol; Aldrich)とフッ化シアヌル(1.82g, 13.46mmol; Aldrich)を室温で順次加え、混合物を4時間撹拌した。氷水(100mL)を加え、生じた懸濁液をろ過した。ろ液を分液漏斗に注ぎ、層を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮してFMOC-L-メチオニルフッ化物を白色粉末として得た(収量3.7g, 収率74%)。
実施例14b(2R)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド塩酸塩
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(300mg, 0.71mmol)をアセトニトリル(4mL)に溶解した。実施例14a由来のFMOC-L-メチオニルフッ化物(1.32g, 3.54mmol)を室温で加え、混合物をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]で120℃に10分間加熱した。溶液を活性化塩基性アルミナプラグ(Alfa Aesar)でろ過し、アルミナを酢酸エチルで洗った。ろ液を減圧濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製して、FMOC保護アミン(242mg, 0.31mmol)を得た。
この中間体をアセトニトリル:ピペリジン(10:1, 5mL; Aldrich)に溶解した。室温で10分間後、混合物を濃縮し、残渣をエーテルで解砕した。沈殿をろ取し、逆相HPLCで精製し、次いで4N塩酸/ジオキサン(10mL; Aldrich)に30分間溶解した。均質溶液を減圧濃縮し、残渣をエーテルで解砕した。沈殿を吸引ろ過で回収し、減圧乾燥させて(2R)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド塩酸塩をベージュ色固形物として得た(収量20mg, 収率5%)。
実施例15{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチルピペリジン-4-カルボキシレート-トリフルオロ酢酸塩
Figure 2005538141
実施例4a由来の(クロロメトキシ)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-ベンズアミド(200mg, 0.39mmol)の無水テトラヒドロフラン溶液に窒素雰囲気下、BOC-イソニペコチン酸ナトリウム塩[356mg, 1.4mmol; 該ナトリウム塩は酸(Bachem)を1当量のNaOHで処理して調製した]と硫酸水素テトラブチルアンモニウム(220mg, 0.582mmol; Aldrich)を順に加えた。反応混合物を室温で22時間撹拌した。TLC分析で出発物がなお存在することを確認した。追加のBOC-イソニペコチン酸ナトリウム塩(178mg, 0.7mmol)と硫酸水素テトラブチルアンモニウム(110mg, 0.75mmol)を加え、混合物を室温でさらに23時間撹拌した。溶媒を窒素流と共に飛ばし、粗反応混合物をジクロロメタンと水に分配した。有機層を水と食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮した。保護中間体をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage, 40 Sカラム)により10%→15%→20%メタノール/ジクロロメタンを溶離液として精製して、BOC保護生成物を得た(収量259mg, 収率94%)。
このBOC保護生成物(235mg, 0.33mmol)を無水ジクロロメタン(7.5mL)+トリフルオロ酢酸(2mL)の混合物に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応混合物を窒素流下に濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage, 12 Sカラム)により20%→30%メタノール/ジクロロメタンを溶離液として精製して、{N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}ピペリジン-4-カルボン酸メチル=トリフルオロ酢酸塩を得た(収量121mg, 収率50%)。この生成物はジクロロメタン:エーテルから最析出させた(mp=88〜90℃)。
実施例16N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルペンタンアミド
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(0.2g, 0.47mmol)の無水ジクロロメタン(10mL)溶液にアルゴン雰囲気下、塩化バレリル(0.14mL, 1.18mmol; Aldrich)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.41mL, 2.36mmol; Aldrich)を加えた。反応混合物を室温で1日撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl水溶液、水、飽和炭酸ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより酢酸エチル/ヘキサン(3:2, v/v)を溶離液として精製し、N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルペンタンアミドを白色フォームとして得た(収量0.23g, 収率96%)。
実施例17N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルブタンアミド
Figure 2005538141
実施例1g由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(0.2g, 0.47mmol)の無水ジクロロメタン(10mL)溶液にアルゴン雰囲気下、塩化ブチリル(0.12mL, 1.18mmol; Aldrich)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.41mL, 2.36mmol; Aldrich)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl水溶液、水、飽和炭酸ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより酢酸エチル/ヘキサン(3:2, v/v)を溶離液として精製し、N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルブタンアミドを白色フォームとして得た(収量0.23g, 収率100%)。
実施例187-[(4-ヒドロキシフェニル)アミノ]-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン
Figure 2005538141
実施例1f由来の7-クロロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(約0.15g, 0.41mmol)と4-アミノフェノール(57.8mg, 0.53mmol; Aldrich)との2-プロパノール(3.5mL)溶液をマイクロ波反応装置[Smith Synthesizer(登録商標)]に入れた。反応混合物を160℃で10分間加熱した。生じた沈殿をろ過し、エタノールで洗い、乾燥させて7-[(4-ヒドロキシフェニル)アミノ]-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを得た(収量0.12g, 収率67%)。
実施例19a1-ニトロ-4-(1,1,2,2-テトラメチル-1-シラプロポキシ)ベンゼン
Figure 2005538141
4-ニトロフェノール(5.0g, 35.9mmol; Aldrich)のジメチルホルムアミド(50mL)溶液にイミダゾール(3.18g, 46.7mmol; Aldrich)と塩化t-ブチルジメチルシリル(6.49g, 43.1mmol; Avoco Research Chemicals Ltd.)を加えた。反応混合物を室温で1日撹拌した。TLC分析で出発物がなお存在することを確認した。追加の塩化t-ブチルジメチルシリル(1.0g, 6.63mmol)を加え、混合物を室温でさらに1日撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(200mL)に溶解し、水(100mL)+1N HCl水溶液(80mL)の混合物で洗った。次いで有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO4)、ろ過、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより酢酸エチル/ヘキサン(1:9, v/v)を溶離液として精製し、1-ニトロ-4-(1,1,2,2-テトラメチル-1-シラプロポキシ)ベンゼンを得た(収量7.8g, 収率86%)。
実施例19b4-(1,1,2,2)-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニルアミン
Figure 2005538141
実施例19a由来の1-ニトロ-4-(1,1,2,2-テトラメチル-1-シラプロポキシ)ベンゼン(7.8g, 30.8mmol)と10%Pd/C(0.70g; Aldrich)を酢酸エチル(100mL)に加え、1日間、水素化した。反応混合物をCeliteでろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフーにより酢酸エチル/ヘキサン(1:9, v/v)を溶離液として精製し、4-(1,1,2,2)-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニルアミンを得た(収量6.7g, 収率97%)。
実施例19c3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-{[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アミノ}-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン
Figure 2005538141
実施例1f由来の7-クロロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(0.20g, 0.55mmol)と実施例19b由来の4-(1,1,2,2)-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニルアミン(0.16g, 0.71mmol)と2-プロパノール(4mL)との混合物をマイクロ波反応装置[Simth Synthesizer(登録商標)]に入れた。反応混合物を160℃に10分間加熱した。生じた沈殿をろ過し、2-プロパノールで洗い、乾燥させ、3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-{[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アミノ}-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを得た(収量0.28g, 収率93%)。
実施例19dN-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アセトアミド
Figure 2005538141
実施例19c由来の3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-{[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アミノ}-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(0.28g, 0.51mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.44mL, 2.55mmol; Aldrich)との無水ジクロロメタン(10mL)溶液にアルゴン雰囲気下、塩化アセチル(0.90mL, 1.26mmol; Aldrich)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフーにより酢酸エチル/ヘキサン(3:7→2:3, v/v)を溶離液として精製し、N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アセトアミドを得た(収量0.18g, 収率60%)。
実施例19eN-(4-ヒドロキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミド
Figure 2005538141
実施例19d由来のN-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アセトアミド(0.17g, 0.29mmol)の無水テトラヒドロフラン(5mL)溶液にアルゴン雰囲気下、塩化テトラブチルアンモニウム(1.0Mトラヒドロフラン溶液, 0.43mL, 0.43mmol; Aldrich)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフーにより酢酸エチル/ヘキサン(4:1, v/v)を溶離液として精製し、N-(4-ヒドロキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミドを得た(収量73mg, 収率52%)。
実施例203-(4-メトキシフェニル)-7-[(4-メトキシフェニル)アミノ]-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン
Figure 2005538141
実施例1f由来の7-クロロ-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(0.15g, 0.41mmol)とp-アニシジン(65mg, 0.53mmol; Aldrich)と2-プロパノール(3.5mL)の混合物をマイクロ波反応装置[Simth Synthesizer(登録商標)]に入れた。反応混合物を160℃に10分間加熱した。生じた沈殿をろ過し、2-プロパノールで洗い、乾燥させて3-(4-メトキシフェニル)-7-[(4-メトキシフェニル)アミノ]-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オンを得た(収量0.18g, 収率97%)。
実施例21N-(4-メトキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミド
Figure 2005538141
実施例20に由来する3-(4-メトキシフェニル)-7-[(4-メトキシフェニル)アミノ]-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(0.10g, 0.22mmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.19mL, 1.1mmol)との無水ジクロロメタン(10mL)溶液にアルゴン雰囲気下、塩化アセチル(0.04mL, 0.55mmol; Aldrich)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。次に混合物をジクロロメタンで希釈し、水と食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフーにより酢酸エチル/ヘキサン(7:3, v/v)を溶離液として精製し、N-(4-メトキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミドを得た(収量24mg, 収率22%)。
増殖抑制作用
本発明の化合物の増殖抑制作用を以下の実施例22および23で立証する。これは、本発明の化合物ががんの治療特に乳がんや結腸がんなどのような固形がんの治療に有用であることを示唆する。
実施例22キナーゼアッセイ
KDR、FGFR、EGFRおよびPDGFR活性の阻害作用を検出するためにHTRF(均一時間分解蛍光)アッセイを使用してキナーゼアッセイを行った。HTFRアッセイはA.J. Kolb et al., Drug Discovery Today, 1998, 3(7), p.333で開示されている。
キナーゼ反応に先立って、組換えEEE-標識KDRを活性化バッファー(50mM HEPES, pH 7.4, 1mM DTT, 10%グリセロール, 150mM NaCl, 0.1mM EDTA, 26mM MgCl2および4mM ATP)の存在下に活性化した。該酵素のインキュベーションは4℃で1時間行った。
キナーゼ活性アッセイには96穴プレート(Falcon) を使用し、各穴の総容量を90μLとして行った。各穴は1μM KDR基質(ビオチン-EEEEYFELVAKKKK)、1nM活性化KDR、および100μM〜128pMの8アッセイ濃度(1:5系列希釈)のうちいずれかの濃度の試験化合物を含んだ。キナーゼ活性アッセイは100mM HEPES, pH 7.4, 1mM DTT, 0.1mM Na2VO4, 25mM MgCl2, 50mM NaCl (KDRストック液に由来), 1% DMSO(合成物に由来), 0.3mM ATP(Km濃度で)および0.02% BSAの存在下に行う。反応系のインキュベーションは37℃で30分間行った。KDR反応を停止させるために、72μLの反応混合物を、18μLの呈色反応用バッファー[20mM EDTA, 50mM HEPES, pH 7.4, 0.02% BSA, 10nM Eu標識抗pY抗体(終濃度2nM)および100nMステレプトアビジン(終濃度20nM)]を含むSTOPプレートに移した。混合後、溶液35μLを384穴ブラックプレート(Costar)1枚の2個1組の重複穴に移し、Wallac Victor 5リーダーにより615/665nmで読み取った。
FGFR、EGFRおよびPDGFR活性アセッイも上記KDR活性アッセイと同じ要領で、ただし以下の点を変えて、行った。GST-標識FGFR酵素を室温で1時間、次の活性化バッファー中で活性化した: 100mM HEPES, pH 7.4, 50mM NaCl, 20mM MgCl2および4mM ATP。キナーゼ活性アッセイは1μM基質(ビオチン-EEEEYFELV)、1.5nM活性化FGFRおよび試験化合物を使用して100mM HEPES, 1mM DTT, 0.4mM MgCl2, 0.4mM MnCl2, 50mM NaCl, 1% DMSO, 10μM ATP(FGFRのKm=8.5μM), 0.1mM Na2VO4および0.02% BSAの存在下に、終容量90μLで行った。
EGFRキナーゼ活性アッセイは1μM基質(ビオチン-EEEEYFELV)、1.5nM活性化EGFRおよび試験化合物を使用して100mM HEPES, pH 7.4, 1mM DTT, 5mM MgCl2, 2mM MnCl2, 1% DMSO, 0.5μM ATP(EGFRのKm濃度), 0.1mM Na2VO4および0.02% BSAの存在下に、KDRアッセイに準じて行った。
PDGFRキナーゼ活性アッセイは1μM基質(ビオチン-EEEEYFELV)、1.0nM活性化PDGFRおよび試験化合物を使用して100mM HEPES, pH 7.4, 1mM DTT, 5mM MgCl2, 2mM MnCl2, 1% DMSO, 2.3μM ATP(PDGFRのKm濃度), 0.1mM Na2VO4および0.02% BSAの存在下に、KDRアッセイに準じて行った。
化合物のIC50値は重複データセットから、Excelを使用してデータを式Y=[(a-b)/{1+(X/c)d]+bに当てはめて求めた(式中aとbはそれぞれ試験化合物の不存在下での酵素活性と無限量の試験化合物の存在下での酵素活性であり、cはIC50であり、またdは該化合物の応答に関するヒル係数である)。IC50値は、開示の試験条件下で酵素活性を50%低下させる試験化合物濃度である。
1C50値を含めた前記in vitro試験の結果を次の表1に示す。
Figure 2005538141
実施例23VEGFおよびFGF刺激HUVEC増殖アッセイ
細胞ベースアッセイでの本発明の試験化合物の増殖抑制作用を、BrdUキット(Roche Biochemicals 1-647-229)使用のBrdUアッセイで評価した。ヒト臍静脈内皮細胞(Clonetics CC-2519)をEGM-2培地(Clonetics CC-3162)で培養し、96穴平底プレート(Costar 3595)の200μL EGM-2培地(Clonetics CC-3162)に10000細胞/穴を一晩まいた。37℃、5%CO2で24時間増殖させた後、該培地を吸引によりゆっくり除去し、各穴の内容物を、予め温めておいた50μg/mLゲンタマイシン + 50ng/mLアムホテリシンB(Clonetics CC-4083)添加EGM-2培地(Clonetics CC-3156) 300μLで洗った。次いで残留培地を再び吸引し、160μL/穴の血清飢餓培地[EBM-2に、1%不活性化FBS(Clonetics CC-4102), 50μg/mLゲンタマイシンおよび50 ng/mLアムホテリシンB(Clonetics CC-4083), 10単位/mL Wyeth-Ayerstヘパリン(NDC0641-0391-25)および2mM L-グルタミン(GIBCO 25030-081)を添加したもの]に取り替えた。
細胞を24時間血清飢餓状態にした後、2.5% DMSO添加血清飢餓培地に混ぜた10Xアッセイ濃度の試験化合物20μLを適当な穴に加えた。対照穴には2.5% DMSO添加血清飢餓培地20μLを加えた。プレートをインキュベーターに2時間戻した。細胞を試験化合物と2時間プレインキュベートした後、血清飢餓培地で希釈した10Xアッセイ濃度の増殖因子20μL、50ng/mLの FGFまたは200ng/mLの VEGF (R&D Systems 293-VE)を加えた。このアッセイではFGFの終濃度は5ng/mL、VEGFの終濃度は20ng/MLであった。増殖因子を欠く対照穴には、20μL/穴の血清飢餓培地のほかに増殖因子を加えた穴の場合と同量のBSAを加えた。プレートをさらに22時間インキュベーターに戻した。
BrdU ELISA
試験化合物に24時間接触させた後、血清飢餓培地で(1:100)希釈したBrdU標識試薬を20μL/穴加えて細胞をBrdUで標識した。次いでプレートを4時間インキュベーターに戻した。標識培地をペーパータオル上に排出して除去した。200μL/穴の固定化/変性液を加え、室温で45分間インキュベートして、細胞の固定化処理とDNAの変性処理を行った。固定化/変性液をペーパータオル上に排出して100μL/穴の抗BrdU-PODを加え、室温で2時間インキュベートした。
抗体溶液を除去し、各穴を300μL PBSで3〜4回洗った。各穴にTMB基質溶液100μLを加え、室温で5〜8分間インキュベートした。次いで100μL/穴の1Mリン酸を加えて反応を停止させた。プレートを450nmで読み取った(参照波長は650nm)。各試験化合物の阻害率を、全穴からブランク(無細胞)穴の吸光度を差し引き、次いで各重複試験の平均吸光度を対照平均値で割った商を1から差し引き、さらに100を乗じて求めた[阻害率=(1-重複試験の平均吸光度/対照平均値)×100]。IC50は濃度対阻害率の対数座標の線形回帰から求める。IC50値を次の表2に示す。
Figure 2005538141
実施例24
Figure 2005538141
製造手順:
1. 品目1、2および3を好適なミキサーで15分間混和する。
2. ステップ1のパウダーミックスを20% Povidone K30溶液(品目4)で造粒する。
3. ステップ2の粒体を50℃で乾燥させる。
4. ステップ3の粒体を好適な粉砕機に通す。
5. ステップ4の粉砕粒体に品目5を加え、3分間混和する。
6. ステップ5の粒体を好適な打錠機で成形する。
実施例25
Figure 2005538141
製造手順:
1. 品目1、2および3を好適なミキサーで15分間混和する。
2. 品目4および5を加えて、3分間混和する。
3. 好適なカプセルに充填する。
実施例26
Figure 2005538141
製造手順:
1. 品目1を品目2に溶解する。
2. 品目3、4および5を品目6に加え、混合して分散体とし、次いで均質化する。
3. ステップ1の溶液をステップ2の混合物に加え、分散体が透明化するまで均質化する。
4. 0.2μmフィルターで滅菌ろ過し、バイアルに充填する。
実施例27
Figure 2005538141
製造手順:
1. 品目1を品目2に溶解する。
2. 品目3、4および5を品目6に加え、混合して分散体とし、次いで均質化する。
3. ステップ1の溶液をステップ2の混合物に加え、分散体が透明化するまで均質化する。
4. 0.2μmフィルターで滅菌ろ過し、バイアルに充填する。
以上、本発明を具体的な好ましい実施態様に触れながら説明してきたが、本発明の通常の実験や実施を通じて変異形や変更態様が生じることは当業者には自明であろう。従って、本発明は以上の説明ではなく添付の特許請求の範囲およびその対応物によって限定されるものとする。

Claims (23)

  1. 下記式(I):
    Figure 2005538141
    {式中、
    R1は、群-H、-COR4および-COOCHR5OCOR4より選択され;
    R2及びR3は、-Hおよび-OR5より独立に選択され;
    R4は、群-C1-6アルキル、-C1-6アルキル〔これは、-NR5R6、-SR5、-OR5、-アリール、-アリール(-OR5およびC1-4-アルキルより独立に選択される2以下の基により置換されている)、および-ヘテロアリールより独立に選択される4以下の基により置換されている〕、並びに-ヘテロシクリルより選択され;
    R5及びR6は-Hおよび-C1-5アルキルより独立に選択されるか;あるいは-NR5R6は3〜7個の原子をもつ環を形成することができ、該環は任意に1つまたは複数のNまたはO原子を含むことができる。}
    で示される化合物およびその製薬上許容しうる塩。
  2. R1が、群-H、-COR4および-COOCHR5OCOR4より選択され;
    R2及びR3が、-Hおよび-OR5より独立に選択され;
    R4が、群-C1-6アルキル、-C1-6アルキル(これは、-NR5R6、-SR5、-OR5、-フェニル、-フェニル(-OR5およびC1-4-アルキルより独立に選択される1〜2基により置換されている)、並びに-チエニル、フリル、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニル、オキサゾリル、チアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾリルおよびテトラゾリルより独立に選択される1〜4基により置換されている)、並びに-ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルより選択され;
    R5及びR6は、-Hおよび-C1-5アルキルより独立に選択されるか、あるいは-NR5R6は3〜7個の原子をもつ環を形成することができ、該環は任意に1つまたは複数のNまたはO原子を含むことができる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の式I化合物。
  3. R1が-COR4である請求項1または請求項2に記載の式I化合物。
  4. R4がC1-6アルキルである請求項3に記載の式I化合物。
  5. 次の化合物からなる群より選択される、請求項4に記載の式I化合物:
    N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルアセトアミド;
    N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド;
    N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルペンタンアミド; および
    N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルブタンアミド。
  6. R4が、-C1-6アルキル(-NR5R6により置換されている)であるか、または
    -C1-6アルキル(これは-NR5R6により置換されており、さらに-NR5R6、-SR5、-OR5、-フェニル、-フェニル(-OR5およびC1-4-アルキルより独立に選択される1〜2基により置換されている)、並びにチエニル、フリル、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニル、オキサゾリル、チアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾールおよびテトラゾリルより選択されるもう1つの基により置換されている);そして
    R5及びR6は-Hおよび-C1-5アルキルより独立に選択される、請求項3に記載の式I化合物。
  7. 次の化合物からなる群より選択される、請求項6に記載の式I化合物:
    (2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチルチオ-N-フェニルブタンアミド;
    (2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-3-フェニル-N-フェニルプロパンアミド;
    (2S)-2-アミノ-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-4-メチル-N-フェニルペンタンアミド酢酸塩; および
    (2S)-2-アミノ-3-インドール-3-イル-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルプロパンアミド塩酸塩。
  8. R3が-OR5であり、そしてR5が-Hまたは-C1-5アルキルである請求項3に記載の式I化合物。
  9. 次の化合物からなる群より選択される、請求項8に記載の式I化合物:
    N-(4-ヒドロキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミド; および
    N-(4-メトキシフェニル)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]アセトアミド。
  10. R1が-COOCHR5OCOR4である請求項1または請求項2に記載の式I化合物。
  11. 次の化合物からなる群より選択される、請求項10に記載の式I化合物:
    {N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチルアセテート;
    {N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチル2-(ジメチルアミノ)アセテート;
    {N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチル2-(ジメチルアミノ)アセテート塩酸塩; および
    {N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-フェニルカルバモイルオキシ}メチルピペリジン-4-カルボキシレート-トリフルオロ酢酸塩。
  12. R1がHである請求項1または請求項2に式I化合物。
  13. 次の化合物からなる群より選択される、請求項12に記載の式I化合物:
    3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン;
    3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-(フェニルアミノ)-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン-メタンスルホン酸塩;
    7-[(4-ヒドロキシフェニル)アミノ]-3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン; および
    3-(4-メトキシフェニル)-7-[(4-メトキシフェニル)アミノ]-1-フェニル-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン。
  14. 治療有効量の請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物と製薬上許容しうる担体または賦形剤とを含む製剤組成物。
  15. 化合物ががん患者への投与に好適である請求項14に記載の製剤組成物。
  16. 薬剤として使用するための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
  17. がん治療および予防用の薬剤の製造への、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  18. 固形がんの治療および予防への、請求項17に記載の使用。
  19. 乳がん、肺がん、結腸がんまたは前立腺がんの治療および予防への、請求項17に記載の使用。
  20. 請求項1に記載の式I化合物の調製方法であって、
    a) 式(II):
    Figure 2005538141
    (式中halはクロロ、ブロモまたはヨードである)
    で示される化合物を、式(III):
    Figure 2005538141
    (式中R2及びR3はHまたは-OR5’であり、ここでR5’はH、C1-5アルキルまたはシリル保護基である)
    で示されるアニリン誘導体と反応させ、式(I-A):
    Figure 2005538141
    で示される化合物を得るステップ;そして/又は
    b) 式I-Aの化合物を式(IV):
    R4-COX IV
    (式中Xはハロゲンまたは-OCOR4であり、そしてR4は請求項1に記載のとおりである)
    で示される酸ハロゲン化物または無水物と反応させ、式(I-B)
    Figure 2005538141
    で示される化合物を得るステップ;あるいは
    c) 式I-Aの化合物を式(V):
    Figure 2005538141
    (式中R5は請求項1に記載のとおりである)
    のクロロギ酸と反応させて式(VI):
    Figure 2005538141
    の化合物を得、次いで該化合物を式(VII):
    Figure 2005538141
    のナトリウム塩と反応させ、式(I-C):
    Figure 2005538141
    で示される化合物を得るステップ;そして必要ならば、
    d) 式I-A、I-BまたはI-Cの化合物を製薬上許容しうる塩に変換するステップ;
    を含む方法。
  21. 請求項20に記載の方法によって調製される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の式I化合物。
  22. 次の化合物からなる群より選択される化合物:
    (クロロメトキシ)-N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-ベンズアミド[実施例4a];
    3-(4-メトキシフェニル)-1-フェニル-7-{[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アミノ}-1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-2-オン[実施例19c]; および
    N-[3-(4-メトキシフェニル)-2-オキソ-1-フェニル(1,3,4-トリヒドロピリミジノ[4,5-d]ピリミジン-7-イル)]-N-[4-(1,1,2,2,-テトラメチル-1-シラプロポキシ)フェニル]アセトアミド[実施例19d]。
  23. 上文に記載の新規の化合物、製剤組成物、方法および使用。
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