JP2005531654A - 重付加によって架橋させたシリコーン含有物品の表面処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
・室温において(それより高い温度における活性化も可)重付加によって加硫し得る二成分(RTV−II)型又は一成分(RTV)型のPOS組成物、有利には25℃においてせいぜい200Pa・s、好ましくは10〜100Pa・sの範囲の粘度を有するもの;
・熱の作用下で重付加によって加硫し得る二成分型又は一成分型の(LSRとも称される)POS組成物、有利には25℃において100〜1000Pa・sの範囲の粘度を有するもの;
・熱の作用下で重付加によって架橋し得るPOS組成物(EVC)、有利には25℃において少なくとも1000Pa・s、好ましくは1000Pa・s〜10000Pa・sの範囲の粘度を有するもの。
・シリコーン成形型の構成用の部品、
・大きい部品を生産するためのサブアセンブリ(小組立品)、
・各種の柔軟な基材(例えば織布又は不織布基材)の保護又は機械的強化のための単層又は多層シリコーンコーティングを有する複合材料、
・オーバーモールディングによって得られる非常に特殊な部品、
・これらすべての物品の組立品。
・≡Si−アルケニル(好ましくは≡Si−ビニル)単位を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(POS)A、
・≡Si−H単位を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(POS)B、
・少なくとも1種の金属触媒C、好ましくは白金をベースとするもの、
・随意としての≡Si−アルケニル(好ましくは≡Si−ビニル)単位を有する少なくとも1種のPOS樹脂D、
・随意としての少なくとも1種の架橋防止剤E、
・随意としての少なくとも1種の接着促進剤F、
・随意としての少なくとも1種の無機充填剤G、
・随意としての少なくとも1種の特異的特性を付与するための機能性添加剤H
を含むシリコーン調製品における架橋シリコーン{好ましくは≡Si−アルケニル(好ましくは≡Si−ビニル)単位上への≡Si−H単位の重付加によって架橋させたポリオルガノシロキサン(POS)から選択されるシリコーン}含有物品の表面処理方法であって、
・前記物品のシリコーン表面の少なくとも一部の上に少なくとも1つのプラズマジェットをスプレーすることから本質的に成り、
・用いられるプラズマが均一大気圧プラズマであり、
・回転ヘッドと、該回転ヘッドの回転軸に対して中心を外れた1つ又はそれより多くのプラズマノズルとを含み、それぞれのプラズマノズルが前記回転軸に対して平行軸でプラズマジェットを発生することができるものであるプラズマスプレー装置によって連続的に実施される
ことを特徴とする前記表面処理方法に関する。
・(I)上で定義した液状シリコーン調製品を用いてシリコーン部材を形成させる;
・(II)工程(I)で形成されたこの液状シリコーン調製品を架橋させる;
・(III)架橋シリコーン表面の少なくとも一部をプラズマで処理する;
・(IV)工程(I)及び(II)を繰り返す:
を含むことを特徴とする。
WaZbSiO(4-(a+b))/2 (1)
(ここで、記号Wは同一であっても異なっていてもよく、それぞれアルケニル基、好ましくはC2〜C6アルケニル基であり;
記号Zは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、触媒の活性に対して好ましくない作用がない非加水分解性一価炭化水素基であって、随意にハロゲン化されていてもよく、そして好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基及びアリール基から選択される前記非加水分解性一価炭化水素基であり;
aは1又は2であり、bは0、1又は2であり、a+bは1〜3の範囲である)
のシロキシ単位を有し、随意としてのその他の単位の内の少なくとも一部は、次の実験式:
ZcSiO(4-c)/2 (2)
(ここで、Zは上で定義した通りであり、
cは0〜3の範囲の値を有する)
の単位である。
HdLeSiO(4-(d+e))/2 (3)
(ここで、記号Lは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、触媒の活性に対して好ましくない作用がない非加水分解性一価炭化水素基であって、随意にハロゲン化されていてもよく、そして好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基及びアリール基から選択される前記非加水分解性一価炭化水素基であり;
dは1又は2であり、eは0、1又は2であり、d+eは1〜3の範囲の値を有する)
のシロキシ単位を含み且つ随意としてのその他の単位の内の少なくとも一部が次の実験式:
LgSiO(4-g)/2 (4)
(ここで、Lは上で定義した通りであり、
gは0〜3の範囲の値を有する)
の単位であるものから選択される。
・ヒドロゲノジメチルシリル末端基を有するジメチルポリシロキサン、
・トリメチルシリル末端基を有するジメチルヒドロゲノメチルポリシロキサン単位を含有するコポリマー、
・ヒドロゲノジメチルシリル末端基を有するジメチルヒドロゲノメチルポリシロキサン単位を含有するコポリマー、
・トリメチルシリル末端基を有するヒドロゲノメチルポリシロキサン、
・環状ヒドロゲノメチルポリシロキサン、
・シロキシ単位M(R3SiO1/2)、Q(SiO4/2)及び/又はT(RSiO3/2)並びに随意としてのD(−R2SiO2/2)(ここで、RはHであるか又はLと同様に定義されるかのいずれかである)を含有するヒドロゲノシロキサン樹脂。
・上で定義した通りの並びに米国特許第3220972号;同第3284406号;同第3436366号;同第3697473号及び同第4340709号の各明細書に定義した通りのRTV;
・上で定義した通りのLSR;又は
・上で定義した通りのEVC。
・ポリオルガノシロキサン、有利には環状であって少なくとも1個のアルケニルで置換されたもの(テトラメチルビニルテトラシロキサンが特に好ましい)、
・ピリジン、
・有機ホスフィン及びホスファイト、
・不飽和アミド、
・アルキル化マレエート、及び
・アセチレン系アルコール。
R−(R')C(OH)−C≡CH
(ここで、Rは直鎖状若しくは分枝鎖状アルキル基又はフェニル基であり、
R'はH、直鎖状若しくは分枝鎖状アルキル基又はフェニル基であり、
基R、R'及び三重結合に対してα位の炭素原子は、随意に環を形成することもでき、
R及びR'中に存在する炭素原子の合計数は、少なくとも5、好ましくは9〜20である。)
・1−エチニルシクロヘキサン−1−オール;
・3−メチルドデカ−1−イン−3−オール;
・3,7,11−トリメチルドデカ−1−イン−3−オール;
・1,1−ジフェニルプロパ−2−イン−1−オール;
・3−エチル−6−エチルノナ−1−イン−3−オール;
・3−メチルペンタデカ−1−イン−3−オール。
これらのα−アセチレン系アルコールは、商業製品である。
(F.1)次の一般式の少なくとも1種のアルコキシル化オルガノシラン:
Aは直鎖状又は分枝鎖状C1〜C4アルキレンであり;
Gは原子価結合であり;
R4及びR5は同一であっても異なっていてもよく、直鎖状又は分枝鎖状C1〜C4アルキルであり;
x'は0又は1であり;
xは0〜2である)
{該化合物(F.1)は、ビニルトリメトキシシラン(VTMS)であるのが好ましい};
(F.2)少なくとも1個のエポキシ基を含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物
{該化合物(F.2)は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GLYMO)であるのが好ましい};
(F.3)金属Mの少なくとも1種のキレート及び/又は一般式M(OJ)n
(ここで、nはMの原子価であり、
Jは直鎖状若しくは分枝鎖状C1〜C8アルキルであり、
MはTi、Zr、Ge、Li、Mn、Fe、Al及びMgより成る群から選択される)
の少なくとも1種の金属アルコキシド
(該化合物(F.3)は、チタン酸t−ブチルであるのが好ましい)。
(F.1)≧10、
(F.2)≧10、
(F.3)≦80。
・組成物を形成するために混合されることが予定される2つの別個の部分P1及びP2の形にあり、これらの部分P1及びP2の内の一方が触媒C並びにポリオルガノシロキサン種A及びBの内の一方のみを含むこと;並びに
・部分P1及びP2の内のポリオルガノシロキサンBを含有する方が促進剤Fの成分(F.3)を含まないこと:
を特徴とする。
I.1.シリコーン組成物の調製、成形及び架橋
・Viを約0.6%含有する樹脂M M(Vi) D(Vi) DQ:47.7部、
・Viを約0.08%含有する粘度100Pa・sのα,ω−ジMeViポリジメチルシロキサン(PDMS):30.6部、
・Viを約0.135%含有する粘度10Pa・sのα,ω−ジMeViPDMS:15部、
・≡Si−Hを20%含有する粘度25mPa・sのポリ(ジMe)(メチルヒドロゲノシロキシ)−α,ω−ジメチルヒドロゲノシロキサン:5部、
・エチニルシクロヘキサノール:0.023部、
・ビニルトリメトキシシラン:0.91部、
・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:0.91部、
・チタン酸ブチル:0.36部、
・カーステッド白金架橋用触媒:0.02部。
複合材料は、実験の数日前に調製する。
・上記POSのシロキシ単位M、D、T及びQは、以下のように定義される:
単位M=R3SiO1/2
単位D=R2SiO2/2
単位T=RSiO3/2
単位Q=SiO4/2
基Rは同一であっても異なっていてもよく、アルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、n−ヘキシル)、ヒドロキシル又はアルケニル(例えばビニル、アリル)である。
・Me=メチル;Vi=ビニル。
この処理は、PLASMA TREAT(登録商標)からの大気圧プラズマトーチを用いて実施する。これらのトーチを空気中で操作する。回転装置は40mmの帯状での処理を可能にする。トーチを処理されるべき基材の上に配置させ、基材を規定速度で前進させる。選択した条件は次の通りである:
・条件1=距離10mm;速度5m/分.
・条件2=距離6mm;速度4m/分;2回通過。
基材の表面エネルギーを、様々な表面張力のインクの展延性から評価する。次の結果が得られた:
・初期 :<30mN/m(予測値21mN/m)
・条件1;即座測定 :32〜36mN/m
・条件2;即座測定 :〜72mN/m
・条件2;30分後に測定:32〜36mN/m
下記条件下における定量的剥離試験によって、接着結合性能を評価する。第1の基材のシリコーン被覆面に50g/m2のシリコーン接着剤の均一層を塗布し、次いでこの接着剤層に第2の基材のシリコーン被覆面を適用する。プラズマトーチによる処理を実行した部分に相当する帯状部同士が添付した図1の概略図におけるように適切に重ね合わされることを保証するように、注意を払う。図1中、1は第1の基材に相当し、2は接着剤に相当し、3は第2の基材に相当し、DPは剥離方向に相当し、4は被処理帯域に相当する。
・Viを約0.9%含有する樹脂M M(Vi) D(Vi) DQ:49部、
・Viを約0.135%含有する粘度10Pa・sのα,ω−ジMeViPDMS:14.2部、
・平均粒子寸法約2μmの粉砕シリカ:31.6部、
・Si−Hを20%含有する粘度25mPa・sのポリ(ジMe)(メチルヒドロゲノシロキシ)−α,ω−ジメチルヒドロゲノシロキサン:2.8部、
・エチニルシクロヘキサノール:0.02部、
・ビニルトリメトキシシラン:0.9部、
・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:0.9部、
・チタン酸ブチル:0.35部、
・白金架橋用触媒:0.02部。
剥離実験で記録されたグラフを添付した図3に示す。この図は、被処理帯状部についての方が接着強度が高いことをはっきり示している。このグラフから得られた接着強度値を下記の表1に示す。
2・・・接着剤
3・・・第2の基材
DP・・・剥離方向
4・・・被処理帯域
Claims (10)
- 以下のもの:
・≡Si−アルケニル(好ましくは≡Si−ビニル)単位を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(POS)A、
・≡Si−H単位を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(POS)B、
・少なくとも1種の金属触媒C、好ましくは白金をベースとするもの、
・随意としての≡Si−アルケニル(好ましくは≡Si−ビニル)単位を有する少なくとも1種のPOS樹脂D、
・随意としての少なくとも1種の架橋防止剤E、
・随意としての少なくとも1種の接着促進剤F、
・随意としての少なくとも1種の無機充填剤G、
・随意としての少なくとも1種の特異的特性を付与するための機能性添加剤H
を含むシリコーン調製品における架橋シリコーン{好ましくは≡Si−アルケニル(好ましくは≡Si−ビニル)単位上への≡Si−H単位の重付加によって架橋させたポリオルガノシロキサン(POS)から選択されるシリコーン}含有物品の表面処理方法であって、
・前記物品のシリコーン表面の少なくとも一部の上に少なくとも1つのプラズマジェットをスプレーすることから本質的に成り、
・用いられるプラズマが均一大気圧プラズマであり、
・回転ヘッドと、該回転ヘッドの回転軸に対して中心を外れた1つ又はそれより多くのプラズマノズルとを含み、それぞれのプラズマノズルが前記回転軸に対して平行軸でプラズマジェットを発生することができるものであるプラズマスプレー装置によって連続的に実施される
ことを特徴とする、前記表面処理方法。 - 次の必須工程:
・(I)請求項1に記載の液状シリコーン調製品を用いてシリコーン部材を形成させる;
・(II)工程(I)で形成されたこの液状シリコーン調製品を架橋させる;
・(III)架橋シリコーン表面の少なくとも一部をプラズマで処理する;
・(IV)工程(I)及び(II)を繰り返す:
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法によって処理された架橋シリコーン物品の製造方法。 - シリコーン表面が受け取るプラズマの量を、該表面のエネルギーが30mN/mより大きく、好ましくは30〜70mN/m以上の範囲となるような量にすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記シリコーン含有物品が、好ましくは柔軟な基材と、この基材に接着する単層又は多層コーティングを形成する1つ又はそれより多くの架橋シリコーン部材とを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記シリコーン含有物品がシリコーン成形型又はシリコーン型成形物品であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- ≡Si−アルケニル(好ましくは≡Si−ビニル)単位上への≡Si−H単位の重付加によって架橋させたポリオルガノシロキサン(POS)から選択されるのが好ましい架橋シリコーンを含有する物品の組立て方法であって、
組み立てられるべき物品の内の少なくとも1つが請求項1〜4のいずれかに記載の方法から誘導されたものであること、及び
液状接着剤を用い、これを被処理シリコーン表面の少なくとも一部に塗布することによって前記物品が組み立てられること
を特徴とする、前記組立て方法。 - 選択されるPOS−Aが、次式:
WaZbSiO(4-(a+b))/2 (1)
(ここで、記号Wは同一であっても異なっていてもよく、それぞれアルケニル基、好ましくはC2〜C6アルケニル基であり;
記号Zは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、触媒の活性に対して好ましくない作用がなく、非加水分解性の、ハロゲン化されていてもよい一価炭化水素基、好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基及びアリール基から選択される前記一価炭化水素基であり;
aは1又は2であり、bは0、1又は2であり、a+bは1〜3の範囲である)
のシロキシ単位を有し、随意としてのその他の単位の内の少なくとも一部が次の実験式:
ZcSiO(4-c)/2 (2)
(ここで、Zは上で定義した通りであり、
cは0〜3の範囲の値を有する)
の単位である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。 - 選択されるPOS−Bが次式:
HdLeSiO(4-(d+e))/2 (3)
(ここで、記号Lは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、触媒の活性に対して好ましくない作用がなく、非加水分解性の、ハロゲン化されていてもよい一価炭化水素基、好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基及びアリール基から選択される前記一価炭化水素基であり;
dは1又は2であり、eは0、1又は2であり、d+eは1〜3の範囲の値を有する)
のシロキシ単位を有し且つ随意としてのその他の単位の内の少なくとも一部が次の実験式:
LgSiO(4-g)/2 (4)
(ここで、Lは上で定義した通りであり、
gは0〜3の範囲の値を有する)
の単位である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。 - 前記POS−A及び/又はPOS樹脂Dのアルケニル基Wがシロキシ単位D並びに随意としてのM及び/又はTが有するビニル基Viであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 剥離試験Tによって測定して2.7N/cmより高い接着強度、好ましくは2.8N/cm又はそれより高い接着強度、特に好ましくは3〜10N/cmの範囲の接着強度を有することを特徴とする、請求項1〜4及び6〜9のいずれかに記載の方法によって得ることができる架橋シリコーンエラストマーコーティング。
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