JP2005523726A - 体液中のクレアチニン濃度測定用テストストリップ、及び測定方法 - Google Patents

体液中のクレアチニン濃度測定用テストストリップ、及び測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 なし
【解決手段】
(要旨)
1-メチルヒダントイナーゼ(NMHase)触媒反応を用いて、全血、又は血漿中のクレアチニン濃度を測定する装置、及び方法であって、反応中に使用される該(NMHase)は、そこに結合する、それ自身の基質NMHを有する。本発明は、商業的に入手できるNMHaseを使用し、かつ従って先行技術のNMHase安定化手順を排除する。便宜的に、公知のトリンダー試薬、及び酸化性カップリング剤を、指示薬システムに使用する。該指示薬システムに使用する試薬を、賢明に選択すること、及び/又はアッセイに充填する酵素NMHaseの量を変えることにより、対象となる、動的範囲において、ブランク反応の効果を最小にすることができることを見い出した。このようにして、NMHの結合により生じるブランク反応に応じた調節をすることなく、標準の、及び病理学的水準のクレアチニン濃度を、直接、測定することができる。

Description

(本発明の分野)
一般的に、本発明は、全血、又は血漿中のクレアチニンのような、分析物濃度を測定する方法、及びテスト装置に関するものである。
(背景)
クレアチン(C4H9O2N3、又はα-メチルグアニジン-酢酸)は、主にホスホクレアチンとして、脊椎動物の筋組織中に存在する化合物である。クレアチンは、主に肝臓中で、及びまた、膵臓、及び腎臓中でも合成される。クレアチンは、筋肉を収縮するのに必要なエネルギー産生を手助けし、かつ比較的一定の割合で産生される。クレアチンは、筋肉により最終的、自発的にクレアチニンへと、分解され、そして血中に放出される。次いで、腎臓により排出され、かつ糸球体濾過により、体から除かれる。
産生されるクレアチニンの量は、所定の人において、比較的に不変である。従って、血清クレアチニン濃度を、それが除かれる割合により測定することで、それは、おおよその腎機能測定を行うことができる。もし、腎機能が低下しているのであれば、血清クレアチニン濃度は、上昇するであろう。従って、クレアチニンの血中濃度は、腎機能のよい基準である。通常、重大な腎機能障害となるまで、クレアチニン濃度上昇は、現われない(Tietz NW, fundamentals of Clinical Chemistry, 2nd Edition, WB Saunders Company, 1982, pg. 994-995)。
米国糖尿病学会(American Diabetes Association)(ADA)によると、糖尿病患者の20%〜30%が、糖尿病性腎臓病(腎症)を発病している。さらに、ある権威は、食事療法によるタンパク質制限、及びアンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤の使用が、腎機能不全の発現を、一旦、遅らせることができるという証拠が増えつつあるので、腎機能障害をスクリーニングするため、非糖尿病患者に、血清クレアチニン濃度の測定を勧めている。従って、腎機能の測定を行うため、クレアチニンテストの必要性が十分に確立されている。
クレアチニン濃度測定方法の多くは、ドイツの生化学者マックス・ヤッフェ(Max Jaffe)(1841-1911)の名をとって命名された“ヤッフェ反応(Jaffe reaction)”(1886)を基礎にしている。彼は、アルカリ性媒体において、クレアチニンとピクリン酸イオンとの反応が、オレンジ−赤の錯体を形成することを発見した。1904年に、オットー・フォーリン(Otto Folin)が、尿に使用する方法に適応させた(FOLIN, O. Phvsiol Chem. 1904, 41:223)。
血清中、又は尿中のクレアチニンを測定するためのいくつかの酵素学的方法が知られているが、これらは、反応順序において、中間生成物のクレアチン、又はアンモニアどちらかを介して進むような不都合がある。これらの物質は、クレアチニンにかなり実質的に関連した濃度において分析される血清、又は尿試料中に存在するので、二つの別個の、又は連続した反応混合物の示差測定を行う必要があり、初めに、遊離のクレアチン、又はアンモニアを測定し、そして第二に、クレアチニンから形成される、付加的なクレアチン、又はアンモニアの部分を測定する。このような方法は、手作業のため、比較的複雑であり、かつ自動分析システムへの応用は、特に、転換反応完了のために長いインキュベーション時間が必要な場合、極めて制限される。
米国特許第4,816,393号(ロシュ(Roche))は、クレアチニン、又は1-メチルヒダントインの酵素学的測定法を開示している。該物質1-メチルヒダントインを、該‘393特許に開示されている酵素1-メチルヒダントイナーゼ(NMHase)を用いて、N-カルバモイルサルコシンに加水分解する。これは、ヌクレオシド三リン酸、好ましくはATP、並びに、その活性のための二価金属イオン、及び若干の環境中のK+、及び/又はNH4イオンを必要とする。有意に、NMHaseを用いることにより、下に示すような反応経路が提供され、ヒト血液中の評価可能濃度において見られるどの中間体も伴わない。
1.クレアチニン+H2O ―(*1)→ N-メチルヒダントイン+NH3
2.N-メチルヒダントイン+H2O+ATP ―(*2)→ N-カルバモイルサルコシン+ADP+Pi
3.N-カルバモイルサルコシン+H2O ―(*3)→ サルコシン+CO2+NH3
4.サルコシン+H2O+O2 ―(*4)→ グリシン+HCHO+H2O2
5.H2O2+指示薬(赤) ―(*5)→ 指示薬(青)+H2O
*1:クレアチニン−イミノヒドロラーゼ
*2:N-メチルヒダントイナーゼ
*3:カルバモイルサルコシンヒドロラーゼ
*4:サルコシンオキシダーゼ
*5:ぺルオキシダーゼ
上記反応経路の工程3−5は、米国特許第4,645,739号(ロシュ(Roche))に開示されており、ここで酵素N-カルバモイルサルコシン−アミドヒドロラーゼ(CSHase)を調製する方法が、開示されている。また、クレアチニン測定に対応する測光法は、ジェイ・シーデル(J. Siedel)らの論文、Anal. Letters 21、1009-1017(1988)に記載されている。1-メチルヒダントイン、及び次の指示反応の反応生成物は、血清の、又は尿の自然成分ではないので、体液中に存在する内在性物質が、このクレアチニン、又は1-メチルヒダントイン測定を妨害することはないであろう。従って、試料のブランク測定は、必要ないであろう。
しかし不運にも、該反応を触媒するのに必要な商業用のNMHaseは、その安定性のため、酵素に結合した1-メチルヒダントイン(NMH)を必要とする。つまり、NMHaseは、それ自身の基質により安定化される。米国特許第5,374,546号(ロシュ(Roche))によると、ヌクレオシド三リン酸、及びMg2+のような二価金属イオンの存在下、該NMHは、酵素学的に、完全に分解され、かつ内在性基質と同様のブランク反応を起こす。該‘546特許によると、“酵素結合NMHにより起こる該ブランク反応は、一方、NMHase使用量、及びまた、他方、NMHaseそれ自身のNMH含有量の変化に依存するので、このようなテストにおいて、常に、別個に該ブランク反応も測定する必要があり、かつこのブランク値を、測定値から引かなければならない。該‘546特許、第2欄、65〜68行目(加えられた強調)。該’546特許は、該NMH基質を除いた後のNMHase安定化方法を開示している。該’546特許によると、NMHを除くことができ、NMHaseの安定化手順を用い、かつブランク反応なしに、クレアチニン濃度を上に示した反応経路を用いてテストすることができる。
図1に記載されている、該’546特許の先行技術のクレアチニン測定装置は、支持層1、試薬システムの成分を含浸した層2、及び3、好ましくはガラス繊維で作られる輸送層4、及び、また好ましくはガラス繊維で作られる血液分離層5を含む。使用において、血液30μLを層6、及び5に適用する。該試料を、輸送層4に浸透させ、そこで赤血球が、接線方向(右から左へ)の流体移動の間に分離される。反応は、測定する試料成分と、層2、及び3に含浸した試薬との間、層2、及び3の中で生じる。該試料の適用後の予め測定した時間で、該指示反応を、測光法的に測定する。
安定化NMHaseを、ATP、MgCl2、及び該NMHaseの安定化に必要な金属イオンの錯化剤(EDTA)とともに、層2に含浸する。指示薬“Julolidino”(この調製法は、米国特許第4,665,023号に記述されている。)を、MgCl2、及びNH4Clとともに、層3に含浸する。
不運にも、本発明者は、該’546特許で開示された安定化手順に、二つの主要な欠点を見つけた。第一に、彼らは、完成させることが難しいことがわかった。第二に、該特許で開示された”Julolidino”指示薬は、商業的に入手できない。該‘023特許は、クレアチニン、及び尿酸アッセイは、特に、干渉傾向があり、かつJulolidino指示薬のような、改良した指示薬が必要であることを示唆している。さらに、レフロトロン尿酸ブリティンの出願人(Reflotron Uric Acid bulletin applicants)は、状況を再検討し、“ベーリンガー・マンハイム(Boehringer Mannheim)は、特殊指示薬を含ませることによって、この手順を改善し、反射率測光法により、該反応の評価を可能にした”。少なくとも、本発明の出願人は、今述べた該文献に影響を受け、かつ先行技術に示されたJulolidino指示薬、及び安定化手順を用いずに、クレアチニンテストアッセイを作る試みが、失敗することを心配した。
精巧な安定化手順をなくし、かつ従来の規格品色素原を使用する、NMHaseを用いたクレアチニンテストアッセイが、所望されるであろう。
(本発明の要旨)
本発明は、全血、又は血漿中のクレアチニン濃度測定用装置、及び方法を提供するものであり、別個に測定すること、及びブランク反応に応じた調節をすることなく、NMH基質と結合したNMHaseを、該テストに使用することを特徴とする。従って、本発明は、先行技術で常に必要としていた、NMHaseの複雑な安定化手順を排除する。さらに、本発明は、公知の、及び容易に利用できるトリンダーペアを、発色に利用する。発色が、測定する分析物濃度に相当し、かつ対象となる、濃度範囲において、該ブランク反応に実質的に影響されないように、色素原、及びこれらのカップリング剤を、賢明に選択し、かつ/又は該テストアッセイに使用するNMHaseの量を、慎重に予め測定する。
その一形態において、本発明は、体液試料中のクレアチニン濃度測定用テストストリップを提供する。該テストストリップは、1-メチルヒダントイン(“NMH”)と結合した1-メチルヒダントイナーゼ(“NMHase”)を含浸した試薬層を含む。試料を浸した場合、該テストストリップで、その標準、及びその病理学的範囲の少なくとも一部分に渡って、クレアチニン濃度に実質的に比例した発色反応を生じる。つまり、該発色応答は、ブランク反応に実質的に影響されない。
本発明の利点を理解するため、商業的に入手できるNMHase(ロシュ・ダイアグノティックス(Roche Diagnostics))は、安定性のために、そこに結合するNMH基質を有することを理解しなければならない。該NMH基質を、除くことはできるが、そのようにして得た該NMHaseの保存寿命は、とても短く、かつ従って、このNMHaseは、テストアッセイ作成用に適さない。一方、上述したように、テストアッセイにおいて、基質NMHと結合したNMHaseを用いることは、安定ではあるが、常に別個にブランク反応を測定する必要があり、該ブランク値を、該測定値から引かなければならないことを先行技術が示している(米国特許第5,374,546号、第2欄、65〜68行目参照)。該ブランク反応に応じた調節をするような、別個のテストをなくすため、出願人は、NMHaseの精巧な、高価な、及び困難な安定化手順であることがわかることを先行技術が示している。
先行技術の教授の直接的な反対において、本発明者は、全く非常に、かつ驚くべきことに、ブランク反応に応じた調節をすることなく、結合NMHaseを、NMHase触媒クレアチニンアッセイに使用できることを見出した。この驚くべき結果は、該トリンダー色素原、及びカップリング剤指示薬システムを賢明に選択すること、及び/又は該テストストリップの反応膜の含浸に使用する(そこに結合した基質を有する)NMHaseの量を、慎重に予め測定することにより達成された。
どの特定の理論にも頼らずに、出願人は、特定の選択トリンダー試薬には発色しないようなH2O2の下限値を求め得ると推測する。このような場合、該NMH基質は、少量のH2O2を生じるが、順繰りの該H2O2は、トリンダー試薬に色を生じさせない。このような現象は、所定のトリンダー試薬の酸化還元電位に起因し得る。このような理論のもと、いわゆる該“限界値”が結合NMH濃度に相当するように、該トリンダー試薬を選択することができ、それにより発色は、測定に望ましいクレアチニン濃度で必然的に始まる。
本件出願人の驚くべき革新の説明に関連する理論は、該アッセイの間に生成した該H2O2のすべてが反応するように、特定のトリンダー試薬が、十分に選択的でないことである。このような理論のもと、少量のH2O2は、代わりに“副反応”に使われ、残りが、該トリンダー試薬と反応し、発色する。例えば、H2O2は、発色する該トリンダーシステムで反応せずに、自己酸化し、自発的に水と酸素とを形成してもよい。H2O2は、反応性が高く、かつ発色する該トリンダー試薬との反応と逆である、他の“副反応”を起こすことができる。この理論のもと、該トリンダー試薬を、該副反応が、該結合NMHに相当するH2O2を過不足なく消費するように選択する。該残余のH2O2は、該テスト試料中のクレアチニン量に相当する発色テスト応答を生じる。
出願人の発明の機構はどのようなものでもよく、出願人が、該テストアッセイに使用する、トリンダー試薬を賢明に選択すること、及び/又はNMHaseの量を、慎重に予め測定することにより、本明細書中にある実施例で経験的に改良し、ブランク反応を考慮する必要なく、標準の、及び病理学的のクレアチニン濃度の十分に広い範囲に渡って、発色の関数として、クレアチニンの濃度を測定することができる。出願人の発明した方法、及びテストアッセイは、NMHase触媒反応を用いたクレアチニンの乾燥相テストにおいて、大きな、及び注目すべき革新を意味する。
本発明の有意な利点は、結合基質を取り除き、該NMHaseを安定化するという先行技術で示された該手順を回避することであり、該手順は、高価であり、かつ再現することが困難であるということがわかっている。代わりに、本発明を用いることにより、NMHと結合したNMHaseを、ブランク反応の結果を調節することなく、使用することができる。ブランク反応が生じる範囲において、該ブランク反応は、対象となる濃度範囲に渡って発色と分析物濃度との間の直接的な相関関係に有意な干渉はしない。
本発明の他の利点は、特殊な色素原を必要としないことである。代わりに、本発明では、通常の、及び容易に利用できるトリンダー試薬、及び酸化性カップリング剤を使用することができる。
本発明の前記、及び他の利点、及びこれらを得る方法は、さらに明らかになり、かつ本発明それ自身は、添付図面とともに、本発明の実施態様の下記記述を参照することで、さらに良く理解されるであろう。
(詳細な説明)
本発明の下記実施態様は、網羅的であること、又は次の詳細な説明で開示された、そのままの形態に、制限されることを意図するものではない。むしろ、本実施態様は、当業者が本発明の原理、及び実施性を評価し、かつ理解できるように、選択され、かつ記述されている。
ここで、図2を参照すると、テストストリップ20は、好ましくは射出成形したテストストリップホルダー22を含む。テストストリップホルダーは、柄24、及び末端部分26を含み、好ましくは、第二末端部30に丁番部28を丁番様に固定される。図2には、分解し離れたように示されている。図示されているように部分26は、図示された部分30の上に、丁番部28について重なることが可能である。末端部26は、開口32を含み、一方、末端部30は相補的に開いた開口部34を含む。末端部26を、末端部30の上に重ねた場合、開口部32、及び34は一直線に並ぶ。その重なり部分において、ホルダー22にある開口部32は、体液試料を配置する領域を規定し、一方、開口部34は、化学的なテスト反応の光電子的測定を行う領域を規定する。
該テストストリップホルダーは、本発明に不可欠なものではなく、かつテストストリップの他の適切な実施態様は、本発明により企図されている。本明細書中に記述した特定のテストストリップは、ポリマーテクノロジーシステム社(インディアナポリス、IN)(Polymer Technology Systems, Inc., Indianapolis, IN)から商業的に入手可能な商標BIOSCANNERを用いて販売されている光電子計器で使用するのに適している。
図2に戻ると、テストストリップホルダー22の内には、接着の必要がない、5つの層がある。末端部26と末端部30との間の層に圧縮力を働かせることが望ましいことが見出された。該テストストリップにより、該テスト層に加えられる所望の圧縮力は、圧縮力のない場合に、該層が占めるであろう高さの約20パーセント(20%)まで、該積層高さを下げる。該層を圧縮することにより、該テストマトリックス内のエアポケットを除去し、かつそれによって、物理、及び化学的作用が生じる速度を改善していると考えられる。該テストの精度を実に改善している。
該上層36は、例えば、ポリエステル、又は綿のような織布、非織布、ガーゼ、又はモノフィラメント糸から作られた、分配、又はスプレダーメッシュ層である。スプレダー層36の適切な材料は、セファーアメリカン社(デピュー、NY)(Sefar American, Inc., DePew, NY)から利用し得るセファーペキャップ(Sefar PeCap)(07-17/9)である。層36は、全血、又は血漿のような体液の迅速な、かつ均等な分配を提供する。
分配、又はスプレダー層36と液体連絡する下に、及び中に、血液分離層38がある。該血液分離層38の組成、調製、及び機能は、米国特許出願番号第10/329,044号に詳細に記述されており、同じ血液分離層を使用している。出願番号第10/329,044号を、本件出願の譲り受け人が、共通に所有しており、かつこれによって、その全体を本明細書中に引用により取り込んでいる。血液分離層38は、血漿から、少なくとも赤色血液細胞(赤血球)の大部分を分離し、かつそれによって、該血漿を通過させ、赤色血液細胞(の大部分)を保持する。通常、血液分離層38は、ガラス繊維膜である。層38に適切な商業的な膜は、厚さ0.378 mmのAhlstrom Grade 144であり、オーストロムフィルトレーション社(Ahlstrom Filtration, Inc.)(Mt. ホリースプリングス、PA)から入手できる。他のガラス繊維マトリックスに換えることができる。通常、層38は、直径0.5から0.2ミクロン、及び密度0.1から0.5 g/cm3、さらに好ましくは0.1から0.2 g/cm3のガラス繊維である。血液細胞分離の有効性を改善するため、層38を、本明細書の実施例に記載されている塩、及び糖、及びその量で含浸する。
血液分離層38と液体連絡下に、及び中に、少なくとも2つの層を含む、試薬マトリックスがある。図示されている実施態様において、3つの層40、42、及び44が、該試薬マトリックスである。該試薬マトリックスは、層38と液体連絡する。該試薬マトリックスは、すべてのクレアチニンテストアッセイ用試薬を含む。
該試薬マトリックスの第一層は、補助試薬層40である。一実施態様において、層40は、酢酸セルロースで作られた、濾紙である。層40の適切な膜の一つは、シュライヤーアンドシュル(キーン、NH)(Schleicher & Schuell, Keene, NH)から入手可能な、ペーパーグレード595、厚さ0.180 mm(7.1ミル)の膜である。また、標準曲線の形を変えることになるが、ポールスペシャルティーマテリアルズ(ポートワシントン、NY)(Pall Specialty Materials, Port Washington, NY)から入手可能な、厚さ12.9ミルであるCytosep(登録商標)グレード1660の膜も、層40として適切に機能し得る。層40を、ヌクレオシド三リン酸、好ましくはATP、トリンダー色素原、二価塩、好ましくはMgCl2、及びアスコルビン酸オキシダーゼに含浸する。ATP、及びMgCl2を、NMHaseとは別に、該補助層に配置する。なぜなら、NMHaseは、ATPase活性を示し、かつ経時的にATPを減成することができるためである。層40は、層38を回避し、かつ層40の中に入る残留赤色血液細胞を保持し得る。
該色素原ペアを、安定性を得るために分離しておかなければならない。もし、該色素原ペアが高pH(8あたり)で、同じ層に置かれるのであれば、迅速な、かつ自発的な発色が生じる。
アスコルビン酸は、トリンダー反応を干渉することが知られており;結果の低下を引き起こす。アスコルビン酸オキシダーゼは、アスコルビネートを酸化し、水を生成し、かつそれ故、発色することなく、アスコルビン酸からの干渉を防ぐ。該アスコルビン酸オキシダーゼは、主とするクレアチニン反応の前に該アスコルビン酸をなくすため、該補助試薬層に充填する。
該MgCl2、及びATPを、該NMHaseの安定性維持のため、該NMHaseから分離し続ける。もし、ATP、及びMgが、該NMHaseに接触した場合、該結合基質が反応し、かつ該酵素は、直ぐに活性を失う。
下記実施例にあるように、該補助層中に該成分の充填に使用した水溶液は、pH 6あたりの温和な酸性であり、ATPを安定化することが見出されている。また、上述した該トリンダーペアからの自発的な発色を防ぐ必要がある。二つの反応区分のpHに関して、該補助試薬区分(層40)は、該主試薬区分よりも緩衝液濃度が著しく低いことに注目すべきであろう(比較:主試薬層44が100 mMであるのに対し、補助層40は20 mMである。)。これは、該最終反応区分(層44)において、該緩衝液により、最終pHが決められ、かつこの最終pHは、該クレアチニン反応過程に最適であることを確かにする。
層42は、均一な円筒型細孔を有する、ポリカーボネートトラックエッチ膜である。トラックエッチングは、初め、PCTEに、中性子ビームを照射する工程である。照射後、該材料を、該中性子が衝突した孔をエッチングするような酸で処理する。この技術は、非常に均一な孔(hole)、又は細孔(pore)の作成に使用される。商業的に入手し得る層42は、Osmonics, Poretics Standard PCTE, Catalogue # K04CPBから入手でき、厚さ10μMである。層42の機能は、呈色反応の均一性を改善することである。
層44は、主要な試薬含有膜、又は該クレアチニンアッセイ用の酵素システムを含む層である。層44に適した膜は、Cuno Specialty Membrane Productsから入手可能な品番BLA 045のナイロン膜である。層44の含浸に使用する該溶液は、わずかにアルカリ性であり、該テストの間、該酵素の反応性を最大限にすることが見出されている。
層44中に充填したカリウム、及びアンモニウム塩は、該NMHase活性のために必要である。もし、これらの塩を含まないなら、発色は、非常に少なくなり、かつ十分な反応を得ることができない。該EDTAは、無くてもよく、かつ出願人の実施態様において、マグネシウムイオンよりも低濃度で含まれている。該’546特許で開示している安定化手順は、出願人の実施態様に関係ない。出願人は、酵素製剤によくあるような低濃度の重金属汚染に対する予防として、EDTAを含む。
該血液試料を、分配層36に接触させ、かつ該試料が補助層40に入り、層40に充填した色素原が、主要な反応層である底層44へと、流動的に移動し、かつ層44中で、発色する。すなわち、該ストリップが、試料で浸されるとすぐに、該試薬が、底層44へと移動する。
次の実施例により、当業者は本発明を十分に実施することができるであろう。該実施例は、該テストマトリックスの様々な層の調製、及び様々なテスト膜、又は層を含浸するのに使用する溶液の調製を説明する。
(実施例1) 血液分離膜
厚さ0.378 mmのガラス繊維膜Ahlstrom Grade 144を、下記組成の溶液に含浸した。

水(D.I.精製) 800 g
NaCl 10 g
ソルビトール 75 g
クエン酸 0.21 g
pH 4.2−4.4
D.I.水を用いて、O.S.を1,000 mlにした。

該膜を、0.152 m/分(0.5フィート/分)の速度で、含浸溶液に再循環の浴を浸漬した。トンネルを通じて温度36.7〜41.1℃(98゜F〜106゜F)、かつ低湿気(<5%RH)の暖い空気を吹込み、該膜を乾燥させた。
(実施例2) 補助試薬膜
厚さ0.180 mmのプレス紙である、Schleicher and Schnell Grade 595の紙を、次の溶液中に浸漬し、含浸した。

リン酸ナトリウム緩衝液 pH 6.0 20 mM
Na2ATP 60 mM
N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメチルアニリン
57 mM
MgCl2 5 mM
アスコルビン酸オキシダーゼ 150 U/ml
D.I.水を使って、最終容量を100 mlにした。

手作業で含浸させ、かつゴムスキージで軽く拭い、過剰の溶液を除去した。該膜を、トンネルを通した35℃〜40.6℃(95゜F〜105゜F)の吹込空気で乾燥させた。
(実施例3) 3-メチル-2-ベンゾチアゾリノン(MBTH)を有するクレアチニン検出膜
ナイロン膜(Cuno Specialty-Membrane Products, membrane BLA 045)を、下記組成の含浸溶液を用い、実施例2と同様に含浸した。下記溶液中に使用した該N−メチルヒダントイナーゼ(NMHase)は、安定化させず、かつそこに結合した基質NMHを有するものであった。

TAPS緩衝液 pH 8.0 100 mM
KCl 200 mM
NH4Cl 10 mM
EDTA Na2 0.5 mM
トリトン X100 0.3%
牛血清アルブミン(BSA) 1 %
スクロース 4.5 %
硫酸デキストラン 500,000M.W. 0.75 %
クレアチニンデイミナーゼ 430 U/mL
N-メチルヒダントイナーゼ 34 U/mL
サルコシンオキシダーゼ 231 U/mL
カルバモイルサルコシンヒドロラーゼ 92.4 U/mL
ぺルオキシダーゼ 1,400 U/mL
3-メチル-2-ベンゾチアゾリノン(MBTH) 1.8 mM
D.I.水を使って、最終容量を100 mlにした。

該含浸した膜を、実施例2と同様に乾燥させた。
(実施例4) 4-アミノアンチピリン(AAP)を有するクレアチニン検出膜
カップリング剤としてMBTHの代わりに(AAP)を用いたことを除き、実施例3と同様にクレアチニン含浸溶液を調製した。該溶液を、BLA 045膜を用い、実施例3と同様にクレアチニン検出膜の調製に使用した。
(実施例5) NMHase濃度を変えたクレアチニン検出膜
4つのクレアチニン検出膜を、各溶液中のNMHase量を変え、該カップリング剤としてMBTHを用いて作成した。テストするNMHase量は、それぞれ34、17、8.5、及び3.4 U/mlとした。4つの膜すべてに使用した膜は、再度CUNO BLA 045とした。該含浸溶液を、上述したNMHaseの量を変えること以外、実施例3と同様に作成した。
(実施例6)テストストリップの組立て
該テストストリップホルダーのピンの間に、次の順序で膜を設けた。底層は、クレアチニン検出膜44、次にポリカーボネートトラックエッチ膜42(オスモニクス社(Osmonics, Inc.))、次に補助試薬膜40、次に血液分離層38、及び最後にメッシュスクリーン層とした。部位30の上に、該テストストリップ部26を重ね、かつ確実に封鎖するようにプレスした。コールドステイクプレスを用いて、該ストリップホルダー22を振盪し、それを個々のストリップに切り、かつ乾燥剤とともにバイアル中に置いた
(実施例7) クレアチニンテストストリップに基づく、MBTHを用いた血清中のクレアチニンアッセイ
実施例1、2、及び3で調製した膜を用い、かつ実施例6に従って、テストストリップを組立てた。商業的に入手できるヒトコントロール血清を該試料として用いた。このコントロールの基準値は、2.0 mg/dLのクレアチニンであった。水中100 mg/dLの水溶性クレアチニン溶液を、スパイク溶液として使用し、12 mg/dLまでのクレアチニン濃度を達成した。水は、ブランク試料として使用した。緑LEDを用いて、パーセント反射率を反応の終点で記録した。表1は、図3のグラフ1のデータを含む。各データの点は、二度の測定の平均である。
(実施例8) クレアチニンテストストリップに基づく、AAPを用いた血清中のクレアチニンアッセイ
実施例1、2、及び4で調製した膜を用い、かつ実施例6に従って、テストストリップを組立てた。商業的に入手できるヒトコントロール血清を該試料として用いた。このコントロールの基準値は、2.0 mg/dLのクレアチニンであった。水中100 mg/dLの水溶性クレアチニン溶液を、スパイク溶液として使用し、12 mg/dLまでのクレアチニン濃度を達成した。水は、ブランク試料として使用した。緑LEDを用いて、パーセント反射率を反応の終点で記録した。表2は、図4のグラフ2のデータを含む。各データの点は、二つの(2)二度の測定の平均である。
(実施例9) MBTHを用い、かつNMHaseの量を変えた、全血中のクレアチニンアッセイ
実施例1、2、及び5で調製した膜を用い、かつ実施例6に従って、テストストリップを組立てた。EDTAで抗凝固し、1 mg/dL未満のクレアチニンを含む全血試料を、該試料として使用した。0.85%生理食塩水中100 mg/dLの水溶性クレアチニン溶液を、スパイク溶液として使用し、10 mg/dLまでのクレアチニン濃度を達成した。生理食塩水を加え、該血漿を希薄し、0近くのクレアチニンを達成した。試料2セットをこれらの実験に使用した。表3参照。緑LEDを用いて、パーセント反射率を反応の終点で記録した。表3は、図5のグラフ3のデータを含む。各データの点は、五度の測定の平均である。
検量線は、該色素原システムとしてMAOS/MBTHを用い、NMHaseが8.5 U/mLで最適な応答を示した。NMHaseが3.4 U/mLでは、色形成量が急落した。3.4 U/mLでは、このように低応答であり、カップリングの水準のみが連続して変わり、テストを中断した。NMHaseが17〜34 Uで、該検量線は低感度となり、精度、及びダイナミックレンジの損失を引き起こされた。これらの結果から、最適な性能となる該検量線の形は、NMHase活性度、及び該色素原システムに決定的に依存すると評価することができる。
図4を参照すると、MAOS/AAPのような低反応性トリンダーカップリングペアを用い、2 mg/dL未満のクレアチニン濃度で、感度の損失がある。すなわち、この範囲において該検量線が平らである。すべての特殊な理論と結び付けることはしないが、低濃度クレアチニンでの該平らな応答は、多くのNMHと結合し、かついくらかのクレアチニンまでもが、該トリンダー指示薬システムで反応し発色する前に、“副反応”により消費されるためであろう。低濃度で低感度である理由がどんなでも、このようなシステムは、それにもかかわらず、尿中クレアチニンの測定のような広いダイナミックレンジが必要な場合に、応用できるであろう。
一方、MAOS/MBTHのような、高反応性色素原システムでは、NMHase量を調節することにより、結合NMHaseに起因する該ブランク反応のバランスをとることが可能である。図5を参照すると、該検量線が実線で描かれ、菱形データ点は、NMHaseを相対的に高い34 U/mLで層44に含浸したテストアッセイから得た。該テスト試料中の低濃度クレアチニンでは、パーセント反射率は低く、かつ高濃度では、該線が平らになる。これは、発色する結合NMHのブランク反応に起因し、該試料中のクレアチニンからの発色を妨げる。
正方形、及び三角形のデータ点(それぞれ17、及び8.5 U/mL)から引いた線をそれぞれ参照すると、該テストアッセイにロードした低量のNMHaseにより、該ブランク反応の干渉が減少する。該曲線(特に、NMHaseが8.5 U/mLの三角形点)は、クレアチニン濃度の標準範囲(0〜2 mg/dL)において、及び少なくとも10 mg/dLまでの病理学的範囲において感度がよい。現在評価できることとして、該トリンダーカップリングペアを賢明に選択すること、及び/又は該テストアッセイに最初にロードした結合NMHaseの量を慎重に予め測定することにより、ブランク反応の干渉がなく、広範囲の標準の、及び病理学的のクレアチニン濃度にわたって感度のよい検量線を得ることができる。したがって、本発明には、安定化するNMHを取り除く必要がなく、かつ製造工程時の酵素活性損失の危険性もない。アッセイ形成は非常に単純であり、かつ有意なブレイクスルーを意味している。
MAOS/MBTHと8.5 U/mlのNMHaseとを用い、適当なクレアチニンテストストリップを大量生産することができる。
上述の開示は、NMHase触媒反応を用いたクレアチニン濃度測定を指向しているが、本明細書中に示した原理は、他の分析物のテストに応用することができる。一般的な感じにおいて、この応用は、干渉物質が酵素の安定化のために存在するような、酵素触媒反応を用いた試料中の分析物の濃度測定法を教示している。本発明の方法に従って、指示薬を、反応の間に干渉物質により生じるブランク反応による発色が最小になるように、複数の指示薬から賢明に選択する。所望の指示薬を賢明に選択し、反応を行い、そしてその標準、及びその病理学的範囲の少なくとも一部分に渡って分析物濃度に実質的に比例した発色反応が生じる。この方法において、該発色反応は、該ブランク反応により、実質的に影響されない。又は、指示薬を賢明に選択する代わり、又は加えて、該ブランク反応による干渉を最小にするアッセイにおいて、該酵素、及び干渉物質の初濃度を予め測定することが必要になり得る。好ましくは、上述の教示に従って、該反応を、乾燥相テストストリップの一以上の層で行う。もちろん、本明細書中に開示した特定の実施態様において、該酵素は、NMHaseであり、かつ該干渉物質は、NMHである。
本発明の原理を組合せた好ましい実施態様を、本明細書中に開示したが、本発明は、該開示した実施態様に制限されない。代わりに、この出願は、通常の原理を用い、本発明のすべての変形、用途、又は応用をカバーすることを意図する。さらに、この出願は、本発明が関連し、かつ添付した請求項の制限の範囲に含まれる、公知の、又は慣習の実施の範囲にある、本開示からの発展をカバーしていることを意図する。
(図面の簡単な説明)
図1は、米国特許第5,374,546号で教示された先行技術のクレアチニンテストストリップの側断面図である。 図2は、本発明に従って、クレアチニン測定に使用されたテストストリップの分解透視図である。 図3は、本明細書の実施例7に準拠したクレアチニンテストストリップに関する、測定反射率に対する公知のクレアチニン濃度のグラフであり、ここで、該トリンダー試薬は、MAOSであり、かつ該カップリング剤は、MBTHである。 図4は、本明細書の実施例8に準拠したクレアチニンテストストリップに関する、測定反射率に対する公知のクレアチニン濃度のグラフであり、ここで、該トリンダー試薬は、MAOSであり、かつ該カップリング試薬は、AAPである。 図5は、本明細書の実施例9に準拠した、測定反射率に対する公知のクレアチニン濃度のグラフであり、ここで、該トリンダーペアは、MAOS/MBTHであり、かつ該テストマトリックス中に含浸された結合NMHaseの量を、図示されているように変えた。対応する参照符号は、いくつかの図面を通して、対応する部分を示す。

Claims (20)

  1. 体液試料中のクレアチニン濃度測定用テストストリップであって、1-メチルヒダントイン(“NMH”)と結合した1−メチルヒダントイナーゼ(“NMHase”)を含浸した試薬層を含み、それによって、該試料を浸した場合、該テストストリップで、実質的にブランク反応による影響がなく、該試料中のクレアチニン濃度に実質的に比例した反応を生じる、前記テストストリップ。
  2. 前記試薬層が、さらに酸化性カップリング剤を含み、前記テストストリップが、さらに前記試薬層と液体連絡している補助試薬層を含み、前記補助試薬層が、前記酸化性カップリング剤に対応する色素原中に含浸されたものである、請求項1に記載のテストストリップ。
  3. 前記試薬層が、アルカリ性pHを有する第一水溶液に含浸され、かつ前記補助試薬層が、酸性pHを有する第二水溶液に含浸されている、請求項2に記載のテストストリップ。
  4. 前記アルカリ性pHが、前記酸性pHよりも、少なくとも2 pH単位大きい、請求項3に記載のテストストリップ。
  5. さらに、前記試薬層と前記補助試薬層との間に配置された第3層を含み、該試料を浸した場合、前記第3層は、前記補助層と前記試薬層との間の液体連絡を提供する、請求項2に記載のテストストリップ。
  6. 前記補助層が、MgCl2を含む、請求項2に記載のテストストリップ。
  7. 前記補助層が、ヌクレオシドトリ三リン酸を含む、請求項2に記載のテストストリップ。
  8. 酵素を安定化する干渉物質の存在下、酵素触媒反応を用いて、試料中の分析物濃度を測定する方法であって:
    (a)該反応の間に、干渉物質により生じるブランク反応による発色が最小になるように、複数の指示薬から一つの指示薬を選択すること;及び
    (b)その標準、及びその病理学的範囲の少なくとも一部分に渡って、分析物濃度に実質的に比例する発色反応を起こすことを含み、それによって、該発色反応が、該ブランク反応により、実質的に影響されない、前記方法。
  9. 該ブランク反応による干渉を最小にするアッセイにおいて、さらに、該酵素、及び干渉物質の初濃度を測定することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 該反応を、乾燥相テストストリップの一つ以上の層で起こす、請求項8に記載の方法。
  11. 該酵素が、NMHaseであり、かつ該干渉物質がNMHである、請求項8に記載の方法。
  12. 該指示薬が、トリンダーペアである、請求項8に記載の方法。
  13. 1−メチルヒダントイナーゼ(NMHase)触媒反応を用いて、試料中のクレアチニン濃度を測定する方法であって:
    該反応に、NMHと結合したNMHaseを用いること;及び
    その標準、及びその病理学的範囲の少なくとも一部分に渡って、クレアチニンの濃度に実質的に比例する発色反応を起こすことを含み、それによって、該発色反応は、ブランク反応により、実質的に影響されない、前記方法。
  14. 該テストを、乾燥相テストストリップで行う、請求項13に記載の方法。
  15. 前記テストストリップが、少なくとも2つの層を含む、請求項14に記載の方法。
  16. さらに、該ブランク反応による発色が最小になるように、指示薬を選択することを含む、請求項13に記載の方法。
  17. 該指示薬が、トリンダーペアである、請求項16に記載の方法。
  18. 該トリンダーペアを、MAOS/MBTH、及びMAOS/AAPからなる群から選択する、請求項17に記載の方法。
  19. 該テストを、多層乾燥相テストストリップで行い、かつ更に、該試料をテストする前に、該色素原、及び該トリンダーペアの酸化性カップリング剤を、別々のテスト層に保持させる、請求項17に記載の方法。
  20. 該ブランク反応による干渉を最小にするアッセイにおいて、さらに、NMHaseの初濃度を測定することを含む、請求項13に記載の方法。
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