JP2005519977A - 近赤外蛍光造影剤および蛍光造影法 - Google Patents

近赤外蛍光造影剤および蛍光造影法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】下記の式(I):
【化1】

(式中、R1、R2、R7、及びR8は炭素数1〜10のアルキル基等を示し;R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、アリール基等を示し;X1及びX2は炭素数1〜15のアルキル基またはアリール基を示し、X1及びX2は全部で0から4個のカルボキシル基を有し;m1、m2及びm3は0又は1を示し;L1〜L7は独立してメチン基を示し;Mは水素原子、金属、又は第4級アンモニウム塩を示し;nは電荷を中和するために必要な1〜7の整数を示す)
で表される化合物又はその医薬上許容される塩を含む、生体組織透過性に優れ腫瘍及び/又は血管の特異的な造影が可能な近赤外蛍光造影剤。

Description

本発明は、近赤外蛍光造影剤ならびに該造影剤を用いる蛍光造影法に関する。
疾患の治療において、生体内の疾患によって引き起こされる形態学的及び機能的変化をその疾患の早期段階で検出することは重要である。特に癌の治療のためには、腫瘍の位置や大きさを予め知ることは将来の治療のための戦略やプロトコルを決定するための極めて重要な手段となる。これまで用いられている方法としては、X線造影、MRI、超音波造影などの画像診断の他、穿刺等による生検が挙げられる。生検は確定診断としては有効であるが、被験者への負担が大きく、また病変の経時的変化の追跡には適さない。また、X線造影やMRIは必然的に被験患者を放射線や電磁波にさらすことになる。さらに、上述したような従来の画像診断は、測定と診断に複雑な操作と長い時間を要する。大型な装置を外科手術中にこれらの方法に用いることもまた困難である。
報告されている画像診断法の一つに蛍光造影法がある(Lipspn, R.L.ら、J. Natl. Cancer Inst., 26, 1-11 (1961) )。この方法は特定の波長の励起光への暴露により蛍光を発する物質を造影剤として用いている。本方法は、生体外から励起光を照射し、生体内の蛍光造影剤から発せられる蛍光を検出する工程を含む。
このような蛍光造影剤の例としては、例えばヘマトポルフィリン等の、腫瘍内に蓄積し光化学治療(photodynamic therapy, PDT)に用いられているポルフィリン系化合物が挙げられる。他の例としては、フォトフィリンやベンゾポルフィリンが挙げられる(Lipspn, R.L.ら, 上述、Meng,T.S.ら, SPIE, 1641, 90-98, (1992) 、W084/04665などを参照)。しかしながら、これらの化合物は本来PDTにおいて使用されるものであるため、光毒性(PDTには該特性が要求される)を有する。従ってこれらの化合物は診断剤として好ましくない。
また、フルオレセイン、フルオレスカミンおよびリボフラビン等の既知の蛍光色素を用いる網膜循環系マイクロ血管造影法が知られている(米国特許4945239号)。しかしながら、これらの蛍光色素は生体組織に低い透過性しか達成できない400〜600nmという可視光領域に蛍光を発するものであり、その結果、生体内のより深層部の病変を検出することはほとんど不可能である。
また、肝機能や心拍出量を測定するために用いられるインドシアニングリーン(以下、ICGと略す)を含むシアニン系化合物もまた蛍光造影剤として有用であることが報告されている (Haglund, M.M.ら, Neurosurgery, 35, 930 (1994)、Li, X.ら, SPIE, 2389, 789-797 (1995))。シアニン系化合物は近赤外光領域(700〜1300nm)で吸収を示す。
近赤外光は生体組織に対して高い透過性を有し、10cm程度の頭蓋をも透過することが可能であることから最近臨床医学の分野で注目を集めている。例えば、光CT技術(媒質の光透過性を用いるCT技術)は、近赤外光が生体を透過でき、かつ生体内の酸素濃度や循環をこの領域内の光を用いて検出することができることから臨床分野における新しい技術として注目されるようになってきた。
シアニン系化合物は近赤外領域で蛍光を発し、上述したように近赤外領域の光は優れた生体組織透過性を有する。このためシアニン系化合物の蛍光造影剤としての利用が提案されている。近年、種々のシアニン系化合物が開発され、蛍光造影剤として使用するためのアプローチがなされている(W096/17628、W097/13490等)。しかしながら病変部位を正常組織と区別する十分な性能を有する薬剤、即ち造影される標的部位への十分な選択性を有する薬剤はいまだ得られていない。
本発明の目的は、生体組織透過性に優れた近赤外領域に蛍光を発し、腫瘍及び/又は血管を特異的に造影することが可能な蛍光造影剤を提供することを目的とする。本発明の別の目的は、該近赤外蛍光造影剤を用いる蛍光造影法を提供することである。
本発明者らは上記課題を達成すべく種々の鋭意研究を重ねた。その結果、カルボキシル基又はアリール基をシアニン色素に導入することにより、高い腫瘍選択性を有する蛍光造影剤を提供することに成功した。本発明者らはまた該造影剤を用いる蛍光造影法を確立することに成功した。本発明は上記の知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は下記の式(I):
(式中、R1、R2、R7、及びR8はそれぞれ独立して置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を示し、R1及びR2及び/又はR7及びR8は互いに結合して環を形成してもよく;R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、又はスルホ基を示し、R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12は互いに結合して環を形成してもよく;X1及びX2はそれぞれ独立して置換若しくは無置換の炭素数1〜15のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示し、X1及びX2は全部で0から4個のカルボキシル基を有し、カルボキシル基の数が0または1個の場合はX1及びX2のそれぞれが炭素数1〜5のカルボキシアルキル基またはスルホアルキル基であり、且つR3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12の少なくとも1つは置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基を示し、;m1は0又は1を示し;m2は0又は1を示し;m3は0又は1を示し;L1、L2、L3、L4、L5、L6、及びL7はそれぞれ独立して置換又は無置換のメチン基を示し、該メチン基のうち2以上のメチン基が置換基を有する場合には、該置換基は互いに結合して環を形成してもよく、X1及びX2のそれぞれが一つのカルボキシル基を有する場合はX1及びX2のそれぞれはカルボキシル基置換炭化水素基であり、且つL1、L2、L3、L4、L5、L6及びL7によって示されるメチン基の少なくとも一つは置換メチン基であり、且つR4及びR10はスルホ基を示し;Mは水素原子、金属、又は第4級アンモニウム塩を示し;nは電荷を中和するために必要な1〜7の整数を示す)
で表される化合物又はその医薬上許容される塩を含む近赤外蛍光造影剤を提供する。
本発明の好ましい態様によれば、m1、m2、及びm3のそれぞれが同時に1であり、さらにX1が下記式(i):
(式中、Y1及びY2はそれぞれ独立して置換又は無置換の二価の連結基を示す)
で表される基である。
本発明のより好ましい態様によれば、X1が及びX2がそれぞれ独立して下記式(i):
(式中、Y1及びY2はそれぞれ独立して置換又は無置換の二価の結合を示す)
で表される基である。
本発明のさらに好ましい態様によれば、R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12の少なくとも1つは置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、そして本発明のさらに好ましい態様によれば、R4、R5、R10、及びR11の少なくとも1つは置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり;X1及びX2のそれぞれが独立して炭素数1〜5のカルボキシアルキル基又はスルホアルキル基である。
本発明の別の好ましい態様によれば、X1及びX2がそれぞれ独立して下記式:
(式中、Y3は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、L1、L2、L3、L4、L5、L6、及びL7によって示されるメチン基の少なくとも一つは置換メチン基であり、R4及びR10のそれぞれはスルホ基を示す)で表される基を示す。
好ましくは、分子内のスルホ基の数は2以下である。
さらに好ましい態様によれば、Y1は−(CH2)pCONH−(ここでpは1から4の整数を示す)を表し、Y2は、−(CH2)−又は−(CH2)2−を表す。
上記の近赤外蛍光造影剤は好ましくは腫瘍造影又は血管造影に用いられる。
別の局面からは、上記の近赤外蛍光造影剤を生体内に導入する工程、該生体に励起光を照射する工程、及び該造影剤からの近赤外蛍光を検出する工程を含む蛍光造影法が提供される。
本発明の近赤外蛍光造影剤は、励起光により近赤外蛍光を放出することができる。該近赤外蛍光は生体組織透過性に優れているので、本発明の近赤外蛍光造影剤によって生体内の深層部分の病変を検出することが可能となる。
R1、R2、R7及びR8によって示される炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよい(特に言及しない場合には、本明細書においてアルキル基及びアルキル部分を含む官能基のアルキル部分も同じ意味を有する)。無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基を用いることができる。置換アルキル基上に存在する置換基の個数、種類、位置は特に限定されない。置換アルキル基としては、例えば、スルホアルキル基、カルボキシルアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シアノアルキル基、アリール置換アルキル基、ヘテロアリール置換アルキル基等を用いることができる。
R1、R2、R7及びR8によって示されるアリール基は単環又は縮合環のいずれでもよく、例えば6〜14員のアリール基、好ましくは6〜10員のアリール基を用いることができる(特に言及しない場合には、アリール基及びアリール部分を含む官能基のアリール部分も同じ意味を有する)。アリール基として、好ましくはフェニル基又はナフチル基、より好ましくはフェニル基を用いることができる。置換アリール基としては、スルホフェニル基、ヒドロキシフェニル基、アミノフェニル基を用いることができる。
さらに、R1とR2、及びR7とR8は互いに結合して環を形成してもよい。形成される環としては、例えばシクロペンチル環、シクロヘキシル環等が挙げられる。R1、R2、R7、及びR8は好ましくはメチル基又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、又はスルホ基を示し、R3、R4、R5、及びR6からなる群から選ばれる隣接する2個の基、又はR9、R10、R11、及びR12からなる群から選ばれる隣接する2個の基は互いに独立して結合して環を形成していてもよい。形成される環は飽和又は不飽和のいずれでもよく、炭化水素環又はヘテロ環のいずれであってもよい。例えば、R3とR4、R4とR5、R5とR6、R9とR10、R10とR11、又はR11とR12がそれぞれ結合して、ベンゼン環又はピリジン環などの芳香族ヘテロ環を形成することができる。これらの好ましい例としてR3とR4、又はR9とR10が結合して形成されるベンゼン環が挙げられる。
R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12によって示されるアリール基としては、例えばフェニル基又はナフチル基を用いることができ、ヘテロアリール基としては、例えばチエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、又はキノリル基を用いることができる。アリール基及びヘテロアリール基上には、1〜4個の任意の置換基が存在していてもよい。置換基の位置は限定されず、2個以上の置換基が存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。そのような置換基としては、例えば、水酸基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;トリフルオロメチル基などの炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;メチレンジオキシ基やエチレンジオキシ基などの炭素数1〜6のアルキレンジオキシ基;カルボキシル基;炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;無置換アミノ基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基などの炭素数1〜6のアルキル置換アミノ基;スルホ基;又はシアノ基などを用いることができる。
X1及びX2はそれぞれ独立して置換若しくは無置換の炭素数1〜15のアルキル基または換若しくは無置換のアリール基を示し、X1及びX2は、X1及びX2合わせて1〜4個のカルボキシル基を有する。X1及びX2で示される無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルプロピル基、又は1,1−ジメチルプロピル基を用いることができる。アルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよいが、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基が好ましい。
X1及びX2によって示される置換アルキル基としては、例えば、スルホアルキル基(例えば2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−メチル−3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基等)、カルボキシアルキル基(例えば1−カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基等)、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シアノアルキル基、ヘテロアリール置換アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を用いることができる。これらの基におけるアルキル部分は上記の無置換アルキル基で定義したアルキル基と同じである。R1、R2、R7及びR8で示される置換又は無置換のアリール基としては、フェニル基、スルホフェニル基、ヒドロキシフェニル基、又はアミノフェニル基を用いることができる。
X1及びX2のカルボキシル基の数が0または1個の場合はX1及びX2として炭素数1〜5のカルボキシアルキル基またはスルホアルキル基を用いることができる。
Y1及びY2で示される二価の連結基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n−ブチレン基、メチルプロピレン基などの置換又は無置換の炭素数1〜6のアルキレン基、又はフェニレン基を用いることができる。他の例として、下記式:
(式中、qは1から4の整数を表し、“・”印は結合部位を示す)
で表される連結基を用いることができる。これらの炭化水素基は置換基を有していてもよく、1個以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。例えばエーテル結合、チオエーテル結合、ジスルフィド結合、アミド結合、エステル結合、スルホアミド結合、又はスルホエステル結合を含んでいてもよい。
またY1及びY2によって示される二価の連結基として、例えば、下記式:
(式中、qは1から4の整数を示し、“・”印は結合部位を示す)
で表される結合基を用いることができる。Y1の好ましい例としては、下記式:
(式中、pは1〜4の整数を示す)で表される連結基が挙げられる。最も好ましくはY1は−(CH2p−CO−NH−(式中、pは1〜4の整数を示す)である。Y2の好ましい例としてはメチレン基又はエチレン基が挙げられる。
L1、L2、L3、L4、L5、L6及びL7はそれぞれ独立して置換又は無置換のメチン基を示し、m1、m2、及びm3はそれぞれ独立して0又は1を示す。m1、m2、及びm3のそれぞれは同時に1であることが好ましい。メチン基上の置換基としては、置換若しくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアリール基、又は低級アルコキシ基等が挙げられる。置換アリール基の具体例としては、4−クロルフェニル基等が挙げられる。低級アルコキシ基は、好ましくは直鎖または分岐鎖状のいずれでも良い炭素数1〜6のアルコキシ基である。具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。メチン基の置換基としては、好ましくはメチル基又はフェニル基を用いることができる。
またL1、L2、L3、L4、L5、L6及びL7から選ばれるメチン基が置換されている場合、メチン基上の置換基は互いに結合して環を形成してもよい。好ましくはメチン基上の置換基はL1、L2、L3、L4、L5、L6及びL7から成る群から選択される3つの連続するメチン基を含む環を形成してもよい。メチン基上の置換基が互いに結合してL1、L2、L3、L4、L5、L6及びL7から成る群から選択される3つの連続するメチン基を含む環を形成する例としては、例えば、4,4−ジメチルシクロヘキサン環がL3、L4、及びL5を含むように形成される化合物が挙げられる。L1、L2、L3、L4、L5、L6及びL7から成る群から選ばれるメチン基により形成される共役メチン鎖が環を含む部分構造の特に好ましい例としては、下記一般式(a):
(式中、Zは5又は6員環を形成するために必要な非金属原子群を示し、Aは水素原子又は一価の基を示す)
で表される基が挙げられる。
Zによって示される5〜10員環を形成するために必要な非金属原子群の例としては、例えば、炭素原子、窒素原子、酸素原子、水素原子、硫黄原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)等が挙げられる。一般式(a)で表される部分構造中の5又は6員環の例としては、例えば、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、及び4,4−ジメチルシクロヘキセン環等が挙げられ、シクロペンテン環又はシクロヘキセン環が好ましい。
Aによって示される一価の基としては、例えば置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換の低級アルコキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基(アセトキシ基など)、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、置換若しくは無置換のアリールチオ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
Aで示されるアラルキル基の具体例としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等が挙げられる。アラルキル基の置換基としては、例えば、スルホ基、カルボキシル基、水酸基、置換若しくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。Aによって示される置換アミノ基の具体例としては、例えばアルキルアミノ基(例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基等)、ジアルキルアミノ基(例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等)、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、環状アミノ基(例えばモルホリノ基、イミダゾリジノ基、エトキシカルボニルピペラジノ基等)が挙げられる。置換アミノ基がさらに置換基を有する場合には、置換基としてスルホ基又はカルボキシル基等を用いることができる。Aによって示されるアリルチオ基の具体例としては、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられ、アルキルチオ基の置換基としてはスルホ基、カルボキシル基等が挙げられる。
Aによって示される一価の基として、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、エトキシカルボニルピペラジノ基、アリールチオ基等が挙げられる。
Yは5〜10員のヘテロ環、好ましくは5又は6員のヘテロ環を形成するのに必要な非金属原子を示す(該ヘテロ環は縮合環であってもよい)。Yによって形成される5〜10員のヘテロ環としては下記の環:チアゾール環(例えばチアゾール、4−メチルチアゾール等)、ベンゾチアゾール環(例えばベンゾチアゾール、4−クロロベンゾチアゾール等)、ナフトチアゾール環(例えばナフト[2,1-d]チアゾール、ナフト[1,2-d]チアゾール等)、チアゾリン環(例えばチアゾリン、4−メチルチアゾリン等)、オキサゾール環(例えばオキサゾール、4−ニトロオキサゾール等)、ベンゾオキサゾール(例えばベンゾオキサゾール、4−クロロベンゾオキサゾール等)、ナフトオキサゾール(例えばナフト[2,1-d]オキサゾール、ナフト[1,,2-d]オキサゾール等)、セレナゾール環(例えばセレナゾール、4−フェニルセレナゾール等)、ベンゾセレナゾール環(例えばベンゾセレナゾール、4−クロロベンゾセレナゾール等)、ナフトセレナゾール環(例えばナフト[2,1-d]セレナゾール、ナフト[1,2-d]セレナゾール等)、3,3−ジアルキルインドレニン環(例えば3,3−ジニトロインドレニン、3,3−ジエチルインドレニン、3,3−ジメチル−5−ニトロインドレニン等)、イミダゾール環(例えば1−アルキルイミダゾール、1−アルキル−4−フェニルイミダゾール等)、ピリジン環(例えば2−ピリジン、5−メチル−2−ピリジン等)、キノリン環(例えば2−キノリン、3−メチル−2−キノリン等)、イミダゾ[4,5-b]キノキサリン環(例えば1,3−ジエチルイミダゾ[4,5-b]キノキサリン等)等が挙げられる。Yによって形成される5〜10員のヘテロ環の好ましい例としては3,3−ジアルキルインドレニン環が挙げられる。
Mは水素原子、金属、第4級アンモニウム塩、その他医薬上許容できる塩を表す。「医薬上許容しうる塩」とは一般式(I)で表される化合物と無毒性の塩を形成できるものであればいかなるものであってもよい。例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリブチルアンモニウム塩、ピリジニウム塩等の有機アンモニウム塩;リジン塩、アルギニン塩等のアミノ酸塩等が挙げられる。特に好ましくは、生体に対して毒性が低いナトリウム塩である。
本発明の化合物は、置換基の種類により、1個以上の不斉炭素を有する場合がある。また、硫黄原子が不斉中心として作用する場合もある。1個以上の不斉炭素に基づく光学的に純粋な形態の任意の光学異性体、上記の光学異性体の任意の混合物、ラセミ体、2個以上の不斉炭素に基づくジアステレオ異性体、上記のジアステレオ異性体の任意の混合物などは、いずれも本発明の範囲に包含される。
本発明の化合物の具体例を以下に示す。しかしながら、本発明の範囲は以下の化合物に限定されることはない。
式(I)又は(II)で表されるシアニン色素は、The Cyanine Dyes and Related Compounds, F.M. Hamer, John Wiley and Sons, New York, 1964, Cytometry, 11, 416-430 (1990), Cytometry, 11, 416-430 (1990), Cytometry, 12, 723-730 (1990), Bioconjugate Chem, 4, 105-111 (1993);Ana1.Biochem. 217, 197-204 (1994), Tetrahedron, 45, 4845-4866 (1989), EP-A-0591820A1号公報, EP-A-0580145A1号 公報等に記載されている公知のシアニン色素化合物の製造方法に準じて合成することができる。あるいは市販のシアニン色素から適宜公知の手法により半合成することもできる。より具体的には、ジアリル化合物とヘテロ環4級塩との反応により合成することができる
上記一般式(I)又は(II)で表されるシアニン色素の製造方法は特に限定されず、各種の合成ルートに従って合成することができる。本明細書の実施例には本発明の代表的な化合物の具体的な製造方法が開示されている。従って、当業者は、実施例に記載された方法を参照することにより、また、必要に応じてそれらの方法に適宜の改変や修飾を加え、さらに、出発原料や試薬を適宜選択することによって、上記一般式に包含されるシアニン色素化合物を調製することが可能である。調製にあたっては、縮合反応、付加反応、酸化反応、又は還元反応等の種々の反応から選ばれる反応を単独で又は組み合わせて用いることができる。これらの反応は成書に詳細に説明されている。例えば、[実験化学講座」(丸善株式会社発行、初版から第4版までの各版に含まれるそれぞれの分冊を利用できる)に単位操作として記載されている各種の方法や原料化合物を好適に利用できる。さらに、本発明の化合物の合成は特にPCT/JP01/06689の明細書に具体的に記載されており、その開示を参照によってここに取り込む。
例えば、これらの製造において、上記に定義した官能基が反応工程において変化するか、または調製のための反応工程を実施するのに不適切な場合には、有機合成化学の分野で常套的に使用される種々の方法、例えば官能基の保護や脱保護等の手段、あるいは、酸化、還元、加水分解等の処理を利用することにより、所望の工程を効率よく行うことができる場合がある。上記工程における合成中間体化合物および目的化合物は、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等の、有機合成化学で用いられている常套的な精製法により単離精製することができる。また、合成中間体産物は単離しないで次の反応に用いることができる。
本発明の近赤外蛍光造影剤の活性成分としては、一般式(I)または一般式(II)で表される化合物またはその塩を単独で、または組み合わせて用いることができる。より具体的には、該活性成分は該造影剤に注射用蒸留水、生理食塩水やリンゲル液等の溶媒に懸濁または溶解した形態で含めることができる。必要に応じて、医薬上許容される担体、賦形剤等の添加剤を含めることができる。これらの添加剤としては医薬上許容できる電解液、緩衝液、界面活性剤および浸透圧を調節するための物質、シクロデキストリン、リポソーム等の安定性や溶解性を改善するための物質等が挙げられる。通常当技術分野で用いられている任意の添加剤を使用してよい。本発明の近赤外蛍光造影剤は、特に臨床用に医薬として使用する場合には、滅菌工程を経て製造されることが好ましい。
造影剤は、血管(静脈、動脈)内、経口、腹腔内、皮下、皮内、膀胱内、気管支内等へ注入、噴霧もしくは塗布等により生体内に投与することができる。好ましくは、本造影剤は水性溶液、乳剤または懸濁液の形態で血管内投与することができる。
本発明の近赤外蛍光造影剤の投与量は、診断部位を検出できる量であれば特に限定されない。投与量は使用する近赤外蛍光を発する化合物の種類、投与される対象の年齢、体重、及び標的とする臓器等によって適宜増減できる。典型的には、用量は該化合物の重量で0.1〜100 mg/kg体重、好ましくは0.5〜20 mg/kg体重の範囲であればよい。
また、本発明の造影剤はヒト以外の各種動物用にも好適に用いることができる。その投与形態、投与経路、投与量等は対象動物の体重や状態によって適宜選択すればよい。
本発明の上記式(I)及び(II)で表される化合物は腫瘍組織に高度に蓄積される性質を有する。その性質を利用して、本発明は腫瘍組織を特異的に造影することができる蛍光造影剤をも提供する。さらに、本発明の一連の化合物は、血管内に長時間滞留するため、本発明の蛍光造影剤は血管造影法にもまた有用である。
本発明の蛍光造影法は、本発明の近赤外蛍光造影剤を用いることを特徴とする。当業者は該造影法を公知の方法により行うことができ、励起波長、検出する蛍光波長等のような各パラメーターは、投与する近赤外蛍光造影剤の種類及び投与する対象に応じて、最適の画像及び評価を得ることができるように適宜決定すればよい。本発明の近赤外蛍光造影剤を測定対象物に投与してから本発明に従った蛍光造影を開始するまでの時間も、用いる近赤外蛍光造影剤の種類、投与する対象等によって異なってよい。例えば、腫瘍造影を目的として一般式(I)及び一般式(II)の化合物を含む造影剤を投与する場合、経過時間は投与後10分〜24時間程度でよい。経過時間が短すぎるとあらゆる部位からの蛍光がまだ強すぎて目的とする部位とそれ以外の部位との識別が困難であり、経過時間が長すぎると該造影剤が体外に排泄されてしまう。血管造影を目的とする場合には一般式(I)及び一般式(II)で表される化合物は投与直後または約30分内に検出される。
例えば、本発明の蛍光造影法は以下の工程によって行うことができる。本発明の近赤外蛍光造影剤を診断対象に投与した後、励起光を発生する装置を用いて励起光を測定対象に照射する。その後、該励起光により生じる該近赤外蛍光造影剤からの蛍光を蛍光検出器で検出する。励起するための波長は、使用する近赤外蛍光造影剤の種類によって異なり、該化合物が効率よく近赤外領域に蛍光を発する限り特に限定されない。好ましくは優れた生体透過性を有する近赤外光を用いることができる。検出すべき近赤外蛍光の波長も使用する造影剤によって異なる。一般に、600〜1000 nm、好ましくは700〜850 nmの波長を有する励起光を用いればよく、700〜1000 nm、好ましくは750〜900 nmの波長を有する近赤外蛍光を検出するとよい。励起光を発する装置としては、各種レーザー光源(例えばイオンレーザー、色素レーザー、半導体レーザー)、ハロゲン光源、キセノン光源等の慣用の励起光源を用いることができる。必要であれば最適な励起波長を得るために各種光学フィルターを使用することができる。蛍光の検出に際しても、該近赤外蛍光造影剤から生じた蛍光のみを選択するために各種光学フィルターを使用してもよい。
検出された蛍光は、蛍光画像を構築するために蛍光情報としてデータ処理して、記録する。蛍光画像を作成する方法としては、例えば、標的組織を広範囲に照射してCCDカメラによって蛍光を検出したあと得られた蛍光情報を画像処理する方法、光CT装置を用いる方法、内視鏡を用いる方法、眼底カメラを用いる方法等が挙げられる。
本発明の蛍光造影法に従うと、生体に害を及ぼすことなく、全身疾患、腫瘍、及び血管等を可視化することが可能である。
本発明を合成例及び試験例を挙げてより具体的に説明する。しかしながら、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。以下の実施例において、化合物の連続番号は化学構造式とともに上に列挙した化合物の番号に対応する。
実施例1:化合物、化合物2及び化合物3の合成
化合物1の合成経路を以下に示す。
中間体1の合成
出発物質1(20.9 g, 0.1 mol)、2−ブロモプロピオン酸(23.0 g, 0.15 mol)、及びo−ジクロロベンゼン(20 ml)を加熱し、140℃にて2時間攪拌した。反応終了後、その反応混合物にアセトン(200 ml)を加え、室温まで冷却し、その後生成した結晶を濾過して中間体1を得た(20.3 g、収率:56 %)
中間体2の合成
上記で得られた中間体1(10.0 g, 28 mmol)及び1,7−ジアザ−1,7−ジフェニル−1,3,5−ヘプタトリエン1塩酸塩(3.9 g, 14 mmol)をアセトニトリル(70 ml)及び水(11 ml)に溶解し、得られた溶液にトリエチルアミン(8.4 g, 91 mmol)及び無水酢酸(8.5 g, 91 mmol)を加え、その混合物を室温にて一晩攪拌した。反応混合物を0.1N塩酸(900 ml)に滴下し、沈殿した結晶を濾取した。この結晶をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン:メタノール=95:5〜90:10)によって精製し、中間体2を得た(2.1 g、収率:12 %)。
中間体3の合成
上記で得られた中間体2(21.0 g, 1.5 mmol)、L−アスパラギン酸−ジ−t−ブチルエステル1水和物(1.3 g, 4.5 mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(40 mg, 0.3 mmol)を塩化メチレン(50 ml)に溶解し、その溶液を氷上で冷却した。得られた溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩(EDC)(700 mg, 4 mmol)及びトリエチレンアミン(340 mg、3 mmol)を加え、4℃にて一晩攪拌した。反応混合物に塩化メチレン(200 ml)及び1N塩酸(200 ml)を加え、その後塩化メチレン層を抽出し、飽和食塩水(200 ml)にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル:メタノール=95:5〜80:20)によって精製し、中間体3を得た(1.1 g、収率:64 %)。
化合物1、化合物2、及び化合物3の合成
中間体3 (500 mg, 0.5 mmol)をトルフルオロ酢酸 (5 ml)に溶解し、4℃にて一晩反応させ、その後トリフルオロ酢酸を減圧留去した。得られた残渣に水(50 ml) を加え、その後生じた結晶を濾取し、水及び酢酸エチルにて洗浄し、化合物1を得た(390 mg、収率: 90 %)。
化合物1を セファデックス (LH-20, ファルマシア製) (展開溶媒:メタノール)を用いたカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物2を得た。
化合物1を イオン交換樹脂カラムCR 11 (三菱化学製) に通すことにより、化合物3を得た。
化合物1
1H-NMR (CD3OD)δ 1.98 (s, 12H), 2.70 (d, J=7.2Hz, 4H), 2.80 (t, J=7.2Hz, 4H), 3.30 (MeOH), 4.50 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.60 (t, J=7.2Hz, 2H), 4.80 (H2O), 6.40 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.63 (dd, J=13.2, 13.2Hz, 2H), 7.40-7.50 (m, 2H), 7.58-7.66 (m, 5H), 7.95-8.07 (m, 6H), 8.20 (d, J=7.2Hz, 2H)
化合物2
1H-NMR (CD3OD)δ 1.99 (s, 12H), 2.72 (d, J=7.2Hz, 4H), 2.80 (t, J=7.2Hz, 4H), 3.30 (MeOH), 4.50 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.60 (t, J=7.2Hz, 2H), 4.80 (H2O), 6.38 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.61 (dd, J=13.2, 13.2Hz, 2H), 7.40-7.50 (m, 2H), 7.58-7.67 (m, 5H), 7.96-8.07 (m, 6H), 8.21 (d, J=7.2Hz, 2H)
化合物3
1H-NMR (CD3OD)δ 1.98 (s, 12H), 2.56-2.65 (m, 4H), 2.75-2.85 (m, 4H), 3.30 (MeOH), 4.45-4.50 (m, 4H), 4.80 (H2O), 6.20 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.65 (dd, J=13.2, 13.2Hz, 2H), 7.40-7.50 (m, 2H), 7.58-7.70 (m, 5H), 7.95-8.07 (m, 6H), 8.20 (d, J=7.2Hz, 2H)
実施例2:化合物5の合成
化合物5を中間体1及び1,7−ジアザ−5−メチル−1,7−ジフェニル−1,3,5−ヘプタトリエン1水和物から化合物1と同様な手法によって合成した。
1H-NMR (CD3OD)δ 2.00 (s, 12H), 2.44 (s, 3H), 2.73 (d, J=7.2Hz, 4H), 2.82 (t, J=7.2Hz, 4H), 3.31 (MeOH), 4.50 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.69 (t, J=7.2Hz, 2H), 4.88 (H2O), 6.41 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.65 (d, J=13.2Hz, 2H), 7.43-7.50 (m, 2H), 7.58-7.67 (m, 4H), 7.95-8.05 (m, 4H), 8.10-8.27 (m, 4H)
実施例3:化合物6の合成
L−グルタミン酸−ジ−t−ブチルエステル1水和物をL−アスパラギン酸−ジ−t−ブチルエステル1水和物の代りに用いること以外は化合物1と同様な手法により、化合物6を中間体1及び1,7−ジアザ−5−メチル−1,7−ジフェニル−1,3,5−ヘプタトリエン1水和物から合成した。
1H-NMR (CD3OD)δ 1.80-2.15 (m, 4H), 2.01 (s, 12H), 2.28 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.44 (s, 3H), 2.82 (t, J=7.2Hz, 4H), 3.31 (MeOH), 4.40-4.50 (m, 2H), 4.51 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.88 (H2O), 6.42 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.65 (d, J=13.2Hz, 2H), 7.42-7.50 (m, 2H), 7.57-7.67 (m, 4H), 7.95-8.05 (m, 4H), 8.10-8.27 (m, 4H)
実施例4:化合物7の合成
化合物7を2,3,3−トリメチルインドレニンから化合物1と同様な手法により合成した。
1H-NMR (CD3OD)δ 1.70 (s, 12H), 2.05-2.13 (m, 4H), 2.55 (t, J=7.2Hz, 4H), 2.78-2.92 (m, 4H), 3.30 (MeOH), 4.10 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.89 (H2O), 6.45 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.50 (J=13.2Hz, 2H), 7.29-7.50 (m, 8H), 7.92 (dd, J=13.2, 13.2 Hz, 2H)
実施例5:化合物8の合成
1,7−ジアザ−5−メチル−1,7−ジフェニル−1,3,5−ヘプタトリエン1塩酸塩を1,7−ジアザ−1,7−ジフェニル−1,3,5−ヘプタトリエン1水和物の代りに用いること以外は化合物1と同様な手法により、化合物8を2,3,3−トリメチルインドレニンから合成した。
1H-NMR (CD3OD)δ 1.70 (s, 12H), 1.72-1.90 (m, 8H), 2.35-2.39 (m, 7H), 2.73-2.84 (m, 4H), 3.30 (MeOH), 4.08 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.66 (t, J=7.2Hz, 2H), 4.89 (H2O), 6.33 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.63 (d, J=13.2Hz, 2H), 7.18-7.50 (m, 8H), 8.05 (dd, J=13.2, 13.2 Hz, 2H)
実施例6:化合物9の合成
化合物9を化合物1と同様の手法にて6-フェニル-2,3,3-トリメチルインドレニン(US特許番号 6,004,536の明細書に記載の方法によって合成)から合成した。
1H-NMR (CD3OD)δ 1.75 (s, 12H), 2.05-2.15 (m, 4H), 2.45-2.55 (m, 4H), 2.75-2.84 (m, 4H), 3.30 (MeOH), 4.20 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.80 (H2O), 6.38 (J=13.2Hz, 2H), 6.62 (J=13.2Hz, 2H), 7.43-7.70 (m, 17H), 7.95 (dd, J=13.2, 13.2 Hz, 2H)
実施例7:化合物10の合成
化合物10を化合物1と同様の手法にて6-ブロモ-2,3,3-トリメチルインドレニンから合成した。
1H-NMR (CD3OD)δ 1.68 (s, 12H), 2.00-2.15 (m, 4H), 2.40-2.55 (m, 4H), 2.77-2.92 (m, 4H), 3.30 (MeOH), 4.08 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.82 (m, 2H), 6.38 (J=13.2Hz, 2H), 6.65 (J=13.2Hz, 2H), 7.30-7.40 (m, 4H), 7.50-7.72 (m, 3H), 7.90-8.02 (m, 2H)
実施例8:化合物11の合成
化合物11を化合物1と同様の手法にて5-フェニル-2,3,3-トリメチル-インドレニンから合成した。
1H-NMR (CD3OD)δ 1.78 (s, 12H), 2.39 (s, 3H), 2.70-2.84 (m, 8H), 3.30 (MeOH), 4.30-4.46 (m, 4H), 4.60-4.68 (m, 2H), 6.39 (J=13.2Hz, 2H), 6.66 (J=13.2Hz, 2H), 7.30-7.48 (m, 9H), 7.56-7.72 (m, 3H), 8.05 (J=13.2Hz, 13.2Hz)
実施例9:化合物13及び化合物14の合成
化合物13及び化合物14の合成経路を下記に示す。
5-スルホ-2,3,3-トリメチルインドレニン (特開平2-233658号に記載の方法にて調製)及び1,7-ジアザ-1,7-ジフェニル-1,3,5ヘプタトリエン1塩酸塩をトリエチルアミン及び無水酢酸の存在下でメタノール中で反応させて得られた中間体化合物(375 mg) をメタノール5 mlに溶解し、その後カチオン性イオン交換樹脂IRC-50 (オルガノ、展開溶媒;メタノール)で満たしたカラムに通した。溶媒留去してカルボン酸をプロトンフォームにした。得られた生成物をジメチルホルムアミド3 mlに溶解し、その溶液に、ジブチルアスパラギン酸塩酸塩338 mg (1.2 mmol)、ジメチルアミノピリジン24 mg (0.2 mmol) 、及び トリエチルアミン121 mg (1.2 mmol)を添加し、その後、その混合物を氷浴上で冷却した。その混合物にヒドロキシスクシンイミド(HOSI)230 mg (2 mmol) 及びN,N-ジクロロヘキシルカルボジイミド (DCC) 288 mg (1.4 mmol)を加え、得られた混合物を一晩攪拌した。反応混合物に酢酸エチル/ヘキサン(1:1)の混合溶媒200 mlを加え、沈殿した結晶を濾取した。結晶をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン:メタノール=10:1〜2:1)によって精製し、ジアミド化合物 (135 mg)及びモノアミド化合物(94 mg)を得た。
得られたジアミド化合物(120 mg)及びモノアミド化合物 (60 mg)のそれぞれをトリフルオロ酢酸2 ml に溶解し、その後その混合物を室温にて1時間攪拌した。反応混合物を水/メタノール(1/1(v/v))に溶解し、セファデックス(LH-20, ファルマシア製、展開溶媒:メタノール)を用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。生じた結晶を少量のメタノールに溶解し、その溶液に飽和酢酸カリウムメタノール溶液を加えた。沈殿した結晶を濾取し、化合物13 (35 mg、収率 7%)及び化合物14 (15 mg、収率5%)を得た。
化合物13
1H-NMR (D2O)δ 1.73 (s, 12H), 2.50-2.65 (m, 4H), 2.68-2.73 (m, 4H), 4.28-4.38 (m, 4H), 4.39-4.50 (m, 2H), 4.90 (D2O), 6.47 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.74 (t, J=13.2Hz, 2H), 7.40-7.50 (m, 2H), 7.60 (t, J=13.2Hz, 1H), 7.80-8.05 (m, 6H)
化合物14
1H-NMR (D2O) δ 1.65 (s, 6H), 1.70 (s, 6H), 2.40 (d, J=7.2Hz, 2H), 2,58 (t, J=7.2Hz, 2H), 2.70 (t, J=7.2Hz, 2H), 4.18-4.30 (m, 4H), 4.90 (D2O), 6.18 (d, J=13,2Hz, 1H), 6.34 (d, J=13.2Hz, 1H), 6.48-6.62 (m, 2H), 7.20 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.30 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.48 (t, J=13.2Hz, 1H), 7.68-7.95 (m, 6H)
実施例10:化合物15の合成
化合物15の合成経路を下記に示す。
出発物質 (41.8 g, 0.2 mol) を濃硫酸 (156 ml, 2.9 mol) に溶解し、140℃ にて1時間反応させ、その後その混合物を80℃まで冷却した。得られた溶液を氷水 (300 ml)に添加し、水酸化ナトリウム(96.6 g, 2.4 mol)を水(100 ml)に溶解させることによって得られた溶液を注意深くその混合物に加えた。沈殿した結晶を濾取し、水(120 ml)にて洗浄した。得られた粗結晶に水 (300 ml)及びメタノール(100 ml)を加え、その混合物を30分間攪拌しながら還流し、その後室温まで冷却した。得られた結晶を濾取し、水(100 ml)及びメタノール (120 ml) にて洗浄し、中間体5を得た (37.9 g、収率: 66%)。
化合物15を化合物13と同様の手法にて中間体5から得た。
1H-NMR (CD3OD)δ 2.00 (s, 12H), 2.72 (d, J=7.2Hz, 4H), 2.82 (t, J=7.2Hz, 4H), 3.30 (MeOH), 4.58 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.70 (t, J=7.2Hz, 4H), 4.86 (H2O), 6.42 (d, J=13.2Hz, 2H), 6.62 (dd, J=13.2, 13.2Hz, 2H), 7.62-7.70 (m, 3H), 7.95-8.12 (m, 6H), 8.28 (d, J=7.2Hz, 2H), 8.42 (s, 2H)
実施例11:化合物23の合成
化合物23の合成経路を下記に示す。
中間体6の合成
5-スルホ-2,3,3-トリメチルインドレイン(特開平2-233658号に記載の方法によって合成) (24.0 g, 0.1 mol)、2-ブロモプロピオン酸(23.0 g, 0.15 mol)、及びトリエチルアミン(10.1 g, 0.1 mol) を熱し、160℃ にて6時間攪拌した。反応終了後、反応混合物にメタノール(200 ml) を加え、室温まで冷却し、その後生じた結晶を濾取し、中間体6を得た(6.0 g、収率: 19.3 %)。
化合物23の合成
上記で得られた中間体1(3.1 g, 10 mmol) 及び1,7-ジアザ-1,7-ジフェニル -4-メチル-1,3,5-ヘプタトリエン1塩酸塩(特開平8-295658号 (1.5 g, 5 mmol) をメタノール(20 ml)に溶解し、得られた溶液にトリエチルアミン (2.5 g, 25 mmol)及び無水酢酸 (4.6 g, 45 mmol) を加え、その混合物を室温にて3時間攪拌した。反応混合物に酢酸ナトリウム(3.3 g, 33 mmol) を加え、室温にて30分間攪拌した。生じた結晶を濾取し、メタノール (20 ml)で洗浄して化合物23を得た(2.0 g、収率: 50.0 %).
1H-NMR (D2O)δ(ppm) 1.60 (s, 12H), 2.30 (s, 3H), 2.60 (t, 4H, J=7.2Hz), 4.20 (t, 4H, J=7.2Hz), 6.25 (d, 2H, J=14.5Hz), 6.55 (dd, 2H, 14.5, 14.5Hz), 7.25 (d, 2H, J=7.0Hz), 7.70-7.80 (m, 4H), 8.00 (dd, 2H, J=14.5, 14.5Hz)
実施例12:化合物25及び化合物26の合成
化合物25及び化合物26の合成経路を下記に示す。
中間体7の合成
中間体6と同様の方法にて中間体7を5-スルホ-2,3,3-トリメチルインドレニン及びブロモ酢酸から合成した(16.6 g)。
化合物25の合成
化合物23と同様の手法にて、化合物25を中間体7及び中間体8(Zh. Org. Khim., 13, pp.1189-1192, 1977に記載の方法に従って得られた)から合成した(15.0 g)。
MS(FAB-, グリセリン) m/z = 844
化合物26の合成
化合物25 (4.2 g, 5 mmol) 及びトリエチルアミン (1.0g)を水 (20 ml)に加え、その後得られた溶液に o-メルカプト安息香酸(0.93 g, 6 mmol) を加え室温にて1時間攪拌した。得られた混合物に酢酸カリウム (2.0 g, 20 mmol)を加えた後、エタノール(20 ml)を加え、生じた結晶を濾取し、化合物26を得た(1.3 g、収率: 27%)
MS (FAB-, グリセリン) m/z = 962
実施例13:化合物32の合成
化合物32の合成経路を下記に示す。
中間体9の合成
4-ブロモフェニルヒドラジン1塩酸塩 (73.8 g, 0.33 mmol) 及び 3-メチル-2-ブタノン (33.2 g, 0.40 mmmol) をエタノール (450 ml)に溶解し、得られた溶液に濃硫酸(7.5 ml) を添加し、8時間攪拌しながら還流した。混合物を室温まで冷却した後、溶液を減圧下100 mlまで濃縮した。その残渣に、水 (400 ml) 及び酢酸エチル(400 ml)を加えた後、水層のpHを 水酸化ナトリウム溶液にて7から8に調整した。得られた溶液を酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=5:1〜1:1) によって精製し、褐色液体として中間体9を得た(58.6 g、収率76 %)
中間体10の合成
中間体9(4.76 g, 20 mmol) 及びチオフェンボロン酸 (3.84 g, 30 mmol) をジメチルホルムアミド(50 ml)に加え、得られた溶液にパラジウムテトラキスフェニルホスフィン (1.16 g, 9 mmol) 及び塩化セシウム (13.3 g, 40 mmol) を加え、窒素雰囲気下100℃ にて 4 時間加熱し攪拌した。水(200 ml)を加えた後、混合物を酢酸エチル(200 ml)にて抽出し、飽和食塩水にて洗浄し、その後有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=2:1 〜 1:1) によって精製し、褐色固体として中間体10を得た(2.8 g、収率: 58 %).
中間体11の合成
中間体10(1.40 g, 6 mmol) 及びトリエチルアミン(0.59 g, 6 mmol)をジメチルホルムアミド (3 ml)に加え、その混合物に2−クロルエタンスルホニルクロリド(1.42 g, 9 mmol) を氷冷下で滴下した。室温にて30分間攪拌を続けた後、その溶液に水酸化ナトリウム(0.23 g, 6 mmol) を水 (2 ml) に溶解することによって得られた溶液を加え、さらに室温にて1時間攪拌した。その混合物に、酢酸エチルを加え、上層をデカンテーションによって除去した。残渣を乾燥して中間体11を得た。その中間体11を更なる精製をすることなく次の反応に用いた。
化合物32の合成
上記で得られた中間体11及び1,7-ジアザ-1,7-ジフェニル-1,3,5-ヘプタトリエン1塩酸塩をメタノール(5 ml) に溶解し、得られた溶液にトリエチルアミン(160 mg, 2 mmol) 及び無水酢酸 (230 mg, 2 mmol)を加えた後、その混合物を室温にて7時間攪拌した。この混合物に酢酸エチル (20 ml) を加え沈殿した結晶を濾取し、酢酸エチル (10 ml)にて洗浄した。この結晶をメタノール (10 ml) に溶解した後、その溶液に飽和酢酸カリウムメタノール溶液(10 ml)を加えた。沈殿した結晶を濾取し、メタノール(5 ml)にて洗浄した。結晶をセファデックスLH-20 (希釈剤:メタノール)によって精製し、化合物32を得た (15 mg、収率: 2 % (中間体2から))。
1H-NMR (CD3OD)δ(ppm) 1.75 (s, 12H), 3.25 (t, 4H, J=7.2Hz), 4.50 (t, 4H, J=7.2Hz), 6.40 (d, 2H, J=14.5Hz), 6.63 (dd, 2H, 14.5, 14.5Hz), 7.07-7.12 (m, 2H), 7.33-7.45 (m, 6H), 7.53-7.75 (m, 5H), 7.96 (dd, 2H, J=14.5, 14.5Hz)
MS(FAB-, Glycerin) m/z = 760
実施例14:化合物33の合成
化合物33の合成経路を下記に示す。
中間体12の合成
中間体10と同様の方法で中間体9及びジヒドロキシフェニルボランから中間体12を合成した(3.6 g、収率: 77 %).
中間体13の合成
中間体12 (1.40 g, 6 mmol) 及び1,4-ブタンサルトン (1.22 g, 9 mmol)をジメチルアセトアミド(2 ml) に溶解し、その溶液を135℃ にて5 時間攪拌した。その溶液に酢酸エチル(20 ml) を加え室温まで冷却し、その後沈殿した結晶を濾過し、酢酸エチルで洗浄して中間体13を得た (10 ml) (1.84 g、収率: 84 %)。
化合物33の合成
中間体13 (1110 mg, 3 mmol) 及び1,7-ジアザ-1,7-ジフェニル -1,3,5-ヘプタトリエン1塩酸塩 (285 mg, 1 mmol) をメタノール(5 ml)に溶解し、得られた溶液にトリエチルアミン(480 mg, 5 mmol) 及び無水酢酸 (670 mg, 7 mmol) を加え、その後室温にて7時間攪拌した。酢酸エチル (10 ml) を反応混合物に加え沈澱した結晶を濾取し、酢酸エチル(10 ml)にて洗浄した。結晶をメタノール (5 ml) に溶解し、飽和酢酸カリウムメタノール溶液(10 ml)を加え、結晶を濾過し、5 mlで洗浄した。結晶をセファデックス LH-20 (希釈剤 ;メタノール)にて精製し、化合物33を得た(250 mg、収率 : 30%)。
1H-NMR (CD3OD)δ(ppm) 1.80 (s, 12H), 1.95-2.05 (m, 8H), 2.90 (t, 4H, J=7.2Hz), 4.20 (t, 4H, J=7.2Hz), 6.38 (d, 2H, J=14.5Hz), 6.62 (dd, 2H, 14.5, 14.5Hz), 7.30-7.48 (m,8H), 7.60-7.74 (m, 9H), 7.93(dd, 2H, J=14.5,14.5Hz)
MS(FAB-, ニトロベンジルアルコール) m/z = 803
実施例15:化合物34の合成
化合物33と同様の方法で化合物34を中間体9及び4-メチル-メルカプトフェニルボロン酸から合成した (15 mg)。
1H-NMR (CD3OD)δ(ppm) 1.68 (s, 12H), 1.95-2.10 (m, 8H), 2.50 (s, 6H), 3.00 (t, 4H, J=7.2Hz), 4.10 (t, 4H, J=7.2Hz), 6.30 (d, 2H, J=14.5Hz), 6.62 (dd, 2H, 14.5, 14.5Hz), 7.20-7.70 (m, 19H)
実施例16:化合物35の合成
化合物35の合成経路を下記に示す。
中間体14の合成
3-アミノジフェニル(0.15 mol) 25.0 g をトリフルオロ酢酸100 mlに加え、その混合物を内部温度が0℃になるまで冷却した。その混合物に10.2 gの亜硝酸ナトリウム(0.15 mol)を水100 mlに溶解することによって得られた溶液を反応混合物の温度を5℃以下に保ちながら滴下した。滴下終了後、混合物を同温度で15分間攪拌し、その後、その混合物に塩化第一スズ100g(0.54 mol)を濃塩酸50 mlに溶解することによって得られた溶液を反応混合物の温度を10℃以下に保ちながら滴下した。滴下終了後、水250 mlの添加によって沈澱をした結晶を濾取し、塩化メチレン200 mlで洗浄した。得られた中間体14を乾燥し、精製せずに中間体15の合成に使用した。
中間体15の合成
上記で得られた中間体14(全量)及び3-メチル-2-ブタノン12.9 g (0.15 mol)を酢酸140 ml に加え、混合物を2時間30分攪拌しながら加熱した。混合物を室温まで冷却した後、沈澱した結晶を濾過によって除去し、濾液を4分の1量になるまで減圧濃縮した。残渣に水300 ml及び酢酸エチル300 ml を加え、不溶性の沈澱をセライトを用いて濾過によって除去した。ろ液を酢酸エチル (300 ml, 200 ml×2), にて抽出し、抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和生理食塩水で洗浄し、その後硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (展開溶媒: ヘキサン:酢酸エチル=3:1 〜 2:1)によって精製した。得られた結晶をヘキサン50 mlから再結晶し、13 gの中間体15を得た (収率: 4 %)
化合物35の合成
中間体13及び化合物33と同様の方法で化合物35を中間体15から合成した(65 mg)。
MS(FAB-, グリセリン) m/z = 842,804
1H-NMR (D2O) δ(ppm) 1.70 (s, 12H), 1.90-2.00 (m, 8H), 2.90 (t, 4H, J=7.2Hz), 4.10 (t, 4H, J=7.2Hz), 6.22 (d, 2H, J=14.5Hz), 6.55 (dd, 2H, 14.5, 14.5Hz), 7.30-7.60 (m, 17H), 7.77 (dd, 2H, J=14.5, 14.5Hz)
試験例1:蛍光造影試験
マウス大腸癌(コロン26カルシノーマ)由来の腫瘍組織片をBALB/cヌードマウス(5週齢、日本クレア株式会社)の左胸部皮下に移植した。10日後、直径約8 mmに腫瘍が成長したところでマウスを実験に使用した。蛍光励起光源には、チタンサファイアレーザーを使用した。レーザー光をリング型ライトガイド(株式会社住田光学ガラス)を用いて、被検マウスに均一に照射(照射の分散は10 %以内)した。照射光出力は、マウスの皮膚表面付近で約40μW/cm2になるように調整した。蛍光は、各化合物の極大励起波長で励起し、マウスからの蛍光発光を、短波長カットオフフィルター(IR84、IR86、IR88、富士写真フイルム株式会社)を介してCCDカメラ(C4880、浜松ホトニクス株式会社)で検出し、撮影した。カットオフフィルターは、使用した化合物の励起波長に合わせて選択した。また、露光時間は各化合物の蛍光強度に応じて調節した。試験化合物2を生理食塩水またはリン酸緩衝液(pH 7.4)に溶解し(0.5 mg/ml)、5.0 mg/kg用量でマウスの尾静脈から投与した。試験化合物投与の一定時間後にマウスをジエチルエーテルで麻酔し、マウス全身の蛍光画像を撮影した。比較として、ICG(5 mg/kg、静脈内)および下記の化合物(化合物A)を投与し、上記と同様の手法で造影を行った。結果を図1から図3に示す。
化合物2は対照化合物に比べて投与後より短い時間で腫瘍の鮮明な画像を与えた。腫瘍の位置は対照化合物の投与後1時間以内では明確ではなかった。これに対し、化合物2は投与後10〜30分で首尾よく明確な腫瘍の画像を与え(図1)、蛍光造影剤としての効果が高いことがわかった。
実験例2:蛍光造影試験
腫瘍を持っているマウスを試験例1と同様にして調製し、照射の条件は試験例1で説明した条件と同様にした。化合物5、化合物7、及び化合物10を試験化合物として用いた。各試験化合物(0.5 mg/ml)を生理食塩水又はリン酸緩衝液(pH 7.4)に溶解し、5.0 mg/kg用量で尾静脈からマウスに投与した。比較として、下記の化合物(化合物B、5 mg/kg、静脈内)をマウスに投与した。
光はNd:Yagレーザー(コヒレント株式会社)の第3高調波によって駆動した光学パラメトリック発振器(OPO)から構成される可変パルス固体レーザーシステムを用いて発生させた。λex=740 nmの励起波長が、選択され、腫瘍を有しているヌードマウスに光ファイバーを用いて導かれた。色素特異的蛍光発散度をフィルター組み合わせ(Corion)と高密度化CCDカメラ(ローパーサイエンティフィック社)を用いて色素投与後異なる時間において造影した(図4)。側部尾静脈を介した静脈内への色素投与(標準投与量5mg/kg)の前、1分後、10分後、30分後、60分後、2時間後、4時間後、24時間後に蛍光画像を撮影した。最初の60分においては、動物の体温を加熱パッドで38℃に保った。化合物の蛍光造影特性をヌードマウス腫瘍モデルにおいて比較した。結果を図5から8に示す。化合物5、化合物7、及び化合物10は対照化合物(化合物B)に比べて投与後より短い時間で腫瘍の鮮明な画像を与えた。腫瘍の位置は対照化合物の投与後1時間以内では明確ではなかった(図8)。これに対し、本発明の化合物は投与後10〜30分で首尾よく明確な腫瘍の画像を与え(図5から7)、蛍光造影剤として効果が高いことがわかった。
本発明の化合物2投与一定時間後の蛍光造影の結果を示す写真である。 対照化合物であるICGの投与一定時間後の蛍光造影の結果を示す写真である。 対照化合物である化合物Aの投与一定時間後の蛍光造影の結果を示す写真である。 試験例2における蛍光造影のために組み立てた実験系の模式図である、図中、SHGは第2高調波発生を表し;THGは第3高調波発生を表し;OPOは光学パラメトリック発振器を表す。 本発明の化合物5投与一定時間後の蛍光造影の結果を示す写真である。 本発明の化合物7投与一定時間後の蛍光造影の結果を示す写真である。 本発明の化合物10投与一定時間後の蛍光造影の結果を示す写真である。 対照化合物である化合物Bの投与一定時間後の蛍光造影の結果を示す写真である。

Claims (11)

  1. 下記の式(I):
    (式中、R1、R2、R7、及びR8はそれぞれ独立して置換若しくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を示し、R1及びR2及び/又はR7及びR8は互いに結合して環を形成してもよく;R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、又はスルホ基を示し、R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12は互いに結合して環を形成してもよく;X1及びX2はそれぞれ独立して置換若しくは無置換の炭素数1〜15のアルキル基または置換若しくは無置換のアリール基を示し、X1及びX2は全部で0から4個のカルボキシル基を有し、カルボキシル基の数が0または1個の場合はX1及びX2のそれぞれが炭素数1〜5のカルボキシアルキル基またはスルホアルキル基であり、且つR3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12の少なくとも1つは置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基を示し、;m1は0又は1を示し;m2は0又は1を示し;m3は0又は1を示し;L1、L2、L3、L4、L5、L6、及びL7はそれぞれ独立して置換又は無置換のメチン基を示し、該メチン基のうち2以上のメチン基が置換基を有する場合には、該置換基は互い結合して環を形成してもよく、X1及びX2のそれぞれが一つのカルボキシル基を有する場合はX1及びX2のそれぞれはカルボキシル基置換炭化水素基であり、且つL1、L2、L3、L4、L5、L6及びL7によって示される少なくとも一つのメチン基は置換メチン基であり、且つR4及びR10はスルホ基を示し;Mは水素原子、金属、又は第4級アンモニウム塩を示し;nは電荷を中和するために必要な1〜7の整数を示す)
    で表される化合物又はその医薬上許容される塩を含む近赤外蛍光造影剤。
  2. m1、m2及びm3のそれぞれが1である請求項1に記載の近赤外蛍光造影剤。
  3. X1が下記式(i):
    (式中、Y1及びY2はそれぞれ独立して置換又は無置換の二価の連結基を示す)
    で表される基である請求項1又は2に記載の近赤外蛍光造影剤。
  4. X1及びX2がそれぞれ独立して下記式(i):
    (式中、Y1及びY2はそれぞれ独立して置換又は無置換の二価の結合を示す)
    で表される基である請求項1又は2に記載の近赤外蛍光造影剤。
  5. R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11、及びR12の少なくとも1つは置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基である請求項1から4のいずれか1項に記載の近赤外蛍光造影剤。
  6. R4、R5、R10、及びR11の少なくとも1つは置換若しくは無置換のアリール基又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり;X1及びX2のそれぞれが独立して炭素数1〜5のカルボキシアルキル基又はスルホアルキル基である請求項1又は2に記載の近赤外蛍光造影剤。
  7. X1及びX2がそれぞれ独立して下記式:
    (式中、Y3は炭素数1〜10の炭化水素基を示し、L1、L2、L3、L4、L5、L6、及びL7で表されるメチン基の少なくとも一つは置換メチン基であり、R4及びR10のそれぞれはスルホ基を示す)
    で表される基である請求項1又は2に記載の近赤外蛍光造影剤。
  8. Y1が−(CH2)pCONH−(ここでpは1から4の整数を示す)を表し、Y2が、−(CH2)−又は−(CH2)2−を表す請求項3または4のいずれか1項に記載の近赤外蛍光造影剤。
  9. 腫瘍造影に用いられる請求項1〜8のいずれか1項に記載の近赤外蛍光造影剤。
  10. 血管造影に用いられる請求項1〜8のいずれか1項に記載の近赤外蛍光造影剤。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の近赤外蛍光造影剤を生体内に導入する工程、該生体に励起光を照射する工程、及び該造影剤からの近赤外蛍光を検出する工程を含む蛍光造影法。
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