JP2005515843A - プラズマ放電及びフィルタを用いた殺菌・汚染除去システム - Google Patents
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Abstract
非熱プラズマ放電装置がサスペンション媒体(フィルタ、静電集塵器、カーボンベッド等)の上流に配置された殺菌・汚染除去システム。このプラズマ放電装置はプラズマを生成し、プラズマは第一の誘電体のアパチャ(キャピラリーやスリット等)を通って放射される。プラズマ生成殺菌活性種は、汚染物質や好ましくない粒子状物質にさらされると、汚染された流体流に含まれる及び/又は物体上にあるこのような物質を不活性化或いは低減することができる。従って、処理対象流体中の好ましくない汚染物質はまず、放電装置のプラズマ領域内においてプラズマ生成殺菌活性種にさらされている間に低減される。更に、プラズマ生成殺菌活性種は、下流のサスペンション媒体に運ばれ、この媒体と接触するとサスペンション媒体自体に捕集された汚染物質を不活性化する。サスペンション媒体はinsituで清浄化することができ有利である。殺菌効率を更に高めるため、添加剤ガス/自由ガス/キャリアガス(アルコール、水、乾燥空気等)を、第一の誘電体に設けたアパチャに注入してもよい。これら添加剤は、生成された好ましくないオゾン性汚染物質の副生成物を低減すると共に、プラズマ生成殺菌活性剤の濃度を高める。フィルタの下流において、流体流を触媒媒体や付加的なサスペンション媒体にさらすことにより更に処理して、好ましくない粒子状物質の量を更に低減させることもできる。
Description
関連出願の相互参照
本願は、(a)2000年12月15日出願の米国特許出願第09/738,923号の一部継続出願であり、当該米国特許出願は1999年12月15日出願の米国特許仮出願第60/171,198号及び1999年12月21日出願の同第60/171,324号の利益の享受を請求するものである。また、本願は、(b)2001年11月2日出願の米国仮出願第60/336,866号、及び2001年11月2日出願の同第60/336,868号の利益の享受を請求するものである。これら全出願を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
本願は、(a)2000年12月15日出願の米国特許出願第09/738,923号の一部継続出願であり、当該米国特許出願は1999年12月15日出願の米国特許仮出願第60/171,198号及び1999年12月21日出願の同第60/171,324号の利益の享受を請求するものである。また、本願は、(b)2001年11月2日出願の米国仮出願第60/336,866号、及び2001年11月2日出願の同第60/336,868号の利益の享受を請求するものである。これら全出願を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
技術分野
本発明は、空気流の殺菌や物体/表面の汚染除去のための方法及びシステム、特に、非熱プラズマ放電装置や非熱プラズマ発生器を用いた、このような方法及びシステムに関する。
本発明は、空気流の殺菌や物体/表面の汚染除去のための方法及びシステム、特に、非熱プラズマ放電装置や非熱プラズマ発生器を用いた、このような方法及びシステムに関する。
換気用空気処理装置で使用されるサスペンション媒体(suspension media)(フィルタ、カーボンベッド、静電集塵器等)は、空気中の各種汚染物質を捕集する。このような物質としては、胞子やウィルス、生物学的物質、粒子状物質、細菌等が挙げられるが、これに限定されるものではない。サスペンション媒体を一定期間使用する内に、好ましくない汚染物質が捕獲されて集まるため、この媒体の性能が低下すると共に生物学的危険物質が凝縮され、換気システムに対する生物学的危険物質の供給源となってしまう。これまで、サスペンション媒体から汚染物質を取り除くため用いられてきた従来法には2種類のものがある。即ち、サスペンション媒体を取り替える方法と、サスペンション媒体からの汚染物質除去をin situで定期的に行う方法である。汚染物質を処分するためのこれら従来法のいずれにおいても、捕獲された胞子や病原体や他の好ましくない粒子状物質の一部が大気中に放出されてしまう可能性が高い。また、好ましくない粒子状物質を含むサスペンション媒体を取り替える場合、汚染されたサスペンション媒体を、適切に処分しなければならない。これは、非常に危険な病原体(結核、天然痘、炭疽等)や他の汚染物質にさらされる病院や実験室、手術室等の危険な場所では特に重要なことである。このような場所では、病原体等が換気システムから放出されると、極低濃度でも健康に非常に有害な結果をもたらす場合がある。
換気システムへの汚染物質の放出をなくすか或いは実質的に低減することができる、サスペンション媒体をin situで汚染除去するための装置及び方法を開発することが望まれている。
本発明に係る殺菌・汚染除去のためのプロセス及びシステムは、非熱プラズマ発生中に(好ましくは有機物や酸素の存在下で)副生成物として生成される、生物学的な活性を有するが比較的寿命の短い殺菌種を用いることにより、健康上或いは環境上の危険物質を低減させつつ殺菌効率を向上させるものである。
特に本発明は、サスペンション媒体や食品、換気ダクト、医療機器等の物体の汚染除去や流体の殺菌の方法に関する。非熱プラズマ−化学反応の副生成物として、活性があり(living)比較的寿命の短い(例えば、ミリ秒或いは秒単位)殺菌活性種が生成される。この殺菌活性種の寿命は比較的短いため、その殺菌能力は、非熱プラズマ放電装置の近傍にあるときが最も高い。同時に、寿命が短いため、この殺菌活性種はすぐに分解して、害のない良性の副生成物となる。この分解特性は、健康上或いは環境上の危険を最小限に抑えて殺菌を実現しなければならない状況において特に有用である。殺菌効率を更に高めるため、各種有機化合物等(通常は空気)の添加剤流体/キャリア流体/自由流体を、電極を通して(或いは直接)プラズマ放電装置に注入することができる。添加剤流体/キャリア流体/自由液体をプラズマ放電装置に導入することにより、流体流と共に運ばれる殺菌活性種の生成を増加させる。このようにして、所望により、特定の領域や殺菌或いは汚染除去対象の物体の領域に殺菌活性種を送ることができる。
例えば、空気を処理する場合、空気フィルタを非熱プラズマ放電装置の下流に配置する。処理対象の汚染空気はまず非熱プラズマ放電装置を通過し、その後フィルタを通過する。胞子や細菌の一部は、非熱プラズマ放電装置により生成された殺菌活性種と直接相互作用することによりフィルタの上流で既に不活性化されてしまっているが、フィルタ上に捕獲されるものもある。下流のフィルタ上に捕獲された病原体を完全ではなくともかなりの量を不活性化させるため、フィルタを、上流で生成された殺菌活性種に対して連続的に或いは周期的にさらすことができる。同時に、殺菌活性種はフィルタ内で或いはフィルタの下流で分解するので、フィルタから排出され即ちフィルタを通過し部屋の中に入る空気は殺菌剤を含まないか、含むとしても極少量である。残存した微量の好ましくない汚染物質及び/又は副生成物を空気流から更に除去するため、追加的な濾過媒体や触媒媒体(オゾン触媒等)を下流に追加してもよい。
キャリアガス(通常は空気)を循環させると、処理対象サスペンション媒体の所望の汚染領域や部分へ殺菌活性種を効率的に輸送できるので有利である。プラズマ放電装置への電力の供給を停止するとすぐに、殺菌活性種の生成が止まるので、対象物は遅滞なくチャンバから即座に取り除かれなければならない。
好ましい一実施形態においては、プラズマ発生システムは、誘電体キャピラリー型や誘電体スリット型で、RF、DC或いはACの高電圧を電極に印加することにより周囲空気や他の気体に非熱プラズマガス放電を行なうことができる。放電残光中に常に微量存在する、プラズマ−化学反応の副生成物(オゾン、窒素酸化物、有機酸、アルデヒド等)は、空気からこれら副生成物を除去するために通常使用される、吸着、触媒、その他の方法を利用したオフガス処理システムで捕獲される。
エタノール/空気や他の有機蒸気/空気混合物を、電極を通って放電ゾーンに送られる添加剤流体/キャリア流体/自由流体として使用することにより、細菌DNA内の水素原子のアルキル基(CnH2n+1)による置換が促進され、病原体を不活性化させる殺菌活性種をより多く生成することができる。アルキル化は、エチレンオキシド(よく知られている殺菌剤の一種)が病原体を不活性化するメカニズムの一種であると考えられる。おそらく、アルキル化が、酸素/有機プラズマ残光における殺菌の主要なメカニズムであろう。
本発明の一実施形態は、プラズマ放電装置、好ましくは非熱プラズマ放電装置を含む殺菌・汚染除去システムに関するものであり、該装置は第一の誘電体を有し、第一の誘電体はプラズマ放電を通過させる少なくとも一個のアパチャを有する。このシステムは更に、プラズマ放電装置の下流に配置したサスペンション媒体を含む。本発明はまた、上述のシステムを用いた殺菌・汚染除去方法に関する。第一の電極と受側電極に電圧差を与えて、少なくとも一個のアパチャを通してプラズマ放電を放射することにより、プラズマにより生成される殺菌活性種を生成する。その後、処理対象の汚染流体を、生成された殺菌活性種にさらす。さらした後の処理対象流体から粒子状物質をサスペンション媒体中に捕集する。その後、生成した殺菌活性種をフィルタに曝露し、スプレーし或いはボンバードして、捕集された粒子状物質の一部又は全部をフィルタから取り除く。
本明細書に記載の方法では、表面上や空気流中における総体的殺菌速度を加速し高めるために、非熱プラズマ放電において有機化合物蒸気(例えばアルコール)を用いる。これは、各種の熱プラズマ反応装置や非熱プラズマ反応装置に適用できる。これらの反応器は、DC電源やAC電源、RF電源を用いて連続的或いは周期的に給電して操作することができる。
本発明に係るセグメント化電極によるキャピラリー放電型非熱プラズマ反応器は、好ましくない化学剤(例えば元素や化合物)を含む処理対象の固体や流体(例えば、液体、蒸気、気体或いはこれらを組み合わせたもの)が比較的高密度のプラズマにさらされるように設計されている。このようなプラズマ内では、各種のプロセス(酸化、還元、イオン誘発による合成及び/又は電子誘発による合成等)により、各種化学反応を効率的に行うことができる。エネルギー密度を変更できるため、ガス全体を加熱することなく、所望の化学反応を効果的に開始或いは促進するのに十分なだけのエネルギーを用いて目的に合わせて調整した化学反応を生じさせることができる。例として、本発明を、プラズマ反応器を用いて、汚染物体や汚染流体流を浄化(purify)或いは殺菌するという用途について説明する。しかしながら、本方法や関連する装置を他の用途に使用することも本発明の意図する範囲内である。
反応チャンバの寸法は、汚染物質がプラズマ領域内に滞留する時間が、汚染物質を所望のレベルまで確実に破壊する(例えば、汚染物質を分子レベルまで不活性化する)のに十分となるように、所望により選択できる。また、キャリア流体/添加剤流体/自由流体をプラズマ放電装置に注入する場合、添加剤流体の注入速度や注入位置は所望により変更でき、プラズマの発生源領域(例えばキャピラリーやスリット)を通して添加剤流体を移送するようなものとしてもよいし、プラズマ放電を放射するアパチャと交差する補助的な供給口を通して添加剤流体を移送するようなものとしてもよい。また、反応容器は、汚染物質や生物学的汚染物質を破壊しなくとも不活性化でき、処理対象の表面や媒体、流体が効果的に殺菌されるような滞留時間が得られるサイズとすることができる。更に、添加剤流体/自由流体/キャリア流体を用いることにより所望の化学反応を達成することができ、形成されたラジカルが、殺菌或いは酸化プロセスを行なうのに十分な持続時間だけ、プラズマ領域を越えて存在するようにすることができる。
図1は、本発明に係るプラズマ殺菌・汚染除去システムの例示的概略フロー図である。
処理対象の汚染流体(例えば液体及び/又は気体)155の供給源は、病原体(例えばウィルスや胞子)及び/又は好ましくない化学的化合物(例えばベンゼンやトルエン)を含む場合がある。汚染流体155は、非熱プラズマ放電装置105とサスペンション媒体115とを含む汚染除去/殺菌装置165を通る。非熱プラズマ放電装置105は、様々な構成の装置の内の一種とすることができる。例えば、コロナ放電、バリア放電、キャピラリー誘電体を用いた放電(米国特許出願第09/738,923号、出願日2000年12月15日)、スリット誘電体を用いた放電(2001年11月2日出願の米国仮出願第60/336,866の優先権を主張する米国特許出願第−−−号、名称「非熱プラズマスリット放電装置(Non-Thermal Plasma Slit Discharge Apparatus)」、出願日2002年11月4日(代理人Docket No.2790/1J670-US1、とすることができる。非熱プラズマ放電装置を用いることが好ましいが、熱プラズマ放電装置を用いることもできる。しかしながら、この場合の殺菌速度は劣り、効率的でない。非熱プラズマ放電装置105には、高電圧電源からエネルギーが供給される。該電源としては、所望のプラズマ放電のタイプに応じて、例えば直流電源や交流電源、高周波電源、無線周波電源、マイクロ波電源、パルス電源を用いることができる。汚染流体155は、非熱プラズマ放電装置105を通過しながら、プラズマにさらされると共に殺菌活性種にもさらされる。殺菌活性種は、プラズマの生成中に副生成物として形成される有機ラジカル及び/又はイオンクラスタ等である。汚染流体をプラズマにより生成された殺菌活性種にさらすことにより、病原体は実質的に不活性化され、好ましくない化学物質はその濃度が低減してより良性の化合物となる。
処理対象の汚染流体(例えば液体及び/又は気体)155の供給源は、病原体(例えばウィルスや胞子)及び/又は好ましくない化学的化合物(例えばベンゼンやトルエン)を含む場合がある。汚染流体155は、非熱プラズマ放電装置105とサスペンション媒体115とを含む汚染除去/殺菌装置165を通る。非熱プラズマ放電装置105は、様々な構成の装置の内の一種とすることができる。例えば、コロナ放電、バリア放電、キャピラリー誘電体を用いた放電(米国特許出願第09/738,923号、出願日2000年12月15日)、スリット誘電体を用いた放電(2001年11月2日出願の米国仮出願第60/336,866の優先権を主張する米国特許出願第−−−号、名称「非熱プラズマスリット放電装置(Non-Thermal Plasma Slit Discharge Apparatus)」、出願日2002年11月4日(代理人Docket No.2790/1J670-US1、とすることができる。非熱プラズマ放電装置を用いることが好ましいが、熱プラズマ放電装置を用いることもできる。しかしながら、この場合の殺菌速度は劣り、効率的でない。非熱プラズマ放電装置105には、高電圧電源からエネルギーが供給される。該電源としては、所望のプラズマ放電のタイプに応じて、例えば直流電源や交流電源、高周波電源、無線周波電源、マイクロ波電源、パルス電源を用いることができる。汚染流体155は、非熱プラズマ放電装置105を通過しながら、プラズマにさらされると共に殺菌活性種にもさらされる。殺菌活性種は、プラズマの生成中に副生成物として形成される有機ラジカル及び/又はイオンクラスタ等である。汚染流体をプラズマにより生成された殺菌活性種にさらすことにより、病原体は実質的に不活性化され、好ましくない化学物質はその濃度が低減してより良性の化合物となる。
殺菌活性種形成の要因となる、プラズマにより促進される化学反応には4種類の反応機構が寄与しており、これについて次に説明する。この4種類の反応機構全てに共通するのは、電子衝突による解離やイオン化により反応性ラジカルを形成するものであるということである。この4種類の反応機構を次に挙げる。
(1)酸化:例えば、CH4のCO2及びH2Oへの変換
e-+O2 → e-+O(3P)+O(1D)
O(3P)+CH4 → CH3+OH
CH3+OH → CH2+H2O
CH2+O2 → H2O+CO
CO+O → CO2
(2)還元:例えばNOからN2+Oへの還元
e-+N2 → e-+N+N
N+NO → N2+O
(3)電子誘発による分解:例えば、CCl4への電子付加
e-+CCl4 → CCl3+Cl-
CCl3+OH → CO+Cl2+HCl
(4)イオン誘発による分解:例えばメタノールの分解
e-+N2 → 2e-+N2 +
N2 ++CH3OH → CH3 ++OH+N2
CH3 ++OH → CH2 ++H2O
CH2 ++O2 → H2O+CO+
(1)酸化:例えば、CH4のCO2及びH2Oへの変換
e-+O2 → e-+O(3P)+O(1D)
O(3P)+CH4 → CH3+OH
CH3+OH → CH2+H2O
CH2+O2 → H2O+CO
CO+O → CO2
(2)還元:例えばNOからN2+Oへの還元
e-+N2 → e-+N+N
N+NO → N2+O
(3)電子誘発による分解:例えば、CCl4への電子付加
e-+CCl4 → CCl3+Cl-
CCl3+OH → CO+Cl2+HCl
(4)イオン誘発による分解:例えばメタノールの分解
e-+N2 → 2e-+N2 +
N2 ++CH3OH → CH3 ++OH+N2
CH3 ++OH → CH2 ++H2O
CH2 ++O2 → H2O+CO+
好ましい実施形態においては、殺菌効果や全体のプラズマ化学反応を向上させるため、添加剤流体/自由流体/キャリア流体145(例えばエタノールやメタノール等のアルコール)を非熱プラズマ放電装置105に注入してもよい。具体的には、添加剤流体/自由流体/キャリア流体は、プラズマ生成殺菌活性種の濃度を増加させると共に、好ましくない副生成物(例えばオゾン性汚染物質)の生成を低減させる。従って、添加剤流体/自由流体/キャリア流体を用いて、プラズマ生成殺菌活性種の化学反応を目的に合わせて調節することができ有利である。
有機物/空気の混合物を添加剤ガス/供給ガス/キャリアガスとして用いる場合、次の化学反応の連鎖により、更なる殺菌活性種が生成される。各化学反応連鎖について、例を挙げて説明する。
1)イオンやイオンクラスタの形成:
e+N2 → N2 ++2e e+O2 → O2 ++2e
N2 ++N2 → N4 + O2 ++O2 → O4 +
N4 +,N2 ++O2 → O2 ++生成物
O2 +,On ++H2O → O2 +(H2O)
O2 +(H2O)+H2O → O2 +(H2O)2 → H3O+(OH)+O2
H3O+(OH)+H2O → H3O+(H2O)+OH
H3O+(H2O)+nH2O → H3O+(H2O)2+(n−1)H2O →
H3O+(H2O)h+(n−h)H2O
e+N2 → N2 ++2e e+O2 → O2 ++2e
N2 ++N2 → N4 + O2 ++O2 → O4 +
N4 +,N2 ++O2 → O2 ++生成物
O2 +,On ++H2O → O2 +(H2O)
O2 +(H2O)+H2O → O2 +(H2O)2 → H3O+(OH)+O2
H3O+(OH)+H2O → H3O+(H2O)+OH
H3O+(H2O)+nH2O → H3O+(H2O)2+(n−1)H2O →
H3O+(H2O)h+(n−h)H2O
ヒドロニウムイオンクラスタが供給ガス中に存在する場合、次の例に示すようにエチルアルコールをプロトン化することができる:
H3O+(H2O)h+EtOH → EtOH2 +(H2O)b+(h+1−b)H2O
H3O+(H2O)h+EtOH → EtOH2 +(H2O)b+(h+1−b)H2O
EtOH2 +(H2O)b等のイオンクラスタは、寿命が適度に長いため、殺菌効率を向上させる。従って、イオンクラスタは、殺菌対象の標的の物体までの輸送に耐え、細菌のDNA内の水素原子を置換するためのEt基を提供できる。この置換により、標的の微生物が不活性化される。添加剤流体/自由流体/キャリア流体を用いると、C2H4OH+、C2H3OH+、CH2OH+、CHOH+、CH3OH+、C2H5 +等の有機イオンも形成され、これらの寿命や化学的活性に応じて殺菌作用が改善される。
2)フリーラジカルの形成:
e-+O2 → e-+O+O(1D)
e-+O2 → e-+O2 *
e-+N2 → e-+N+N、 N+O2 → NO+O
e-+N2 → N2 *+e-、 N2 *+O2 → N2+O+O
O+O2+M → O3+M、 O2 *+O2 → O3+O
O(1D)+H2O → 2OH
e-+O2 → e-+O+O(1D)
e-+O2 → e-+O2 *
e-+N2 → e-+N+N、 N+O2 → NO+O
e-+N2 → N2 *+e-、 N2 *+O2 → N2+O+O
O+O2+M → O3+M、 O2 *+O2 → O3+O
O(1D)+H2O → 2OH
NO2、HO2や他の活性種(H2O2等)の形成を導く他の多くの化学反応を行うことも可能である。
有機物の存在下、有機ラジカルが形成される:
RH+OH → R+H2O、 R+O2+M → RO2+M,
RO2+NO → RO+NO2、 RO+NO2+M → RONO2+M,
RO+O2 → RCHO+HO2,
RH+OH → R+H2O、 R+O2+M → RO2+M,
RO2+NO → RO+NO2、 RO+NO2+M → RONO2+M,
RO+O2 → RCHO+HO2,
プラズマ内に有機物や酸素が存在することにより、他の有機ラジカル(パーオキシRO2、アルコキシRO、アシルパーオキシアシルRC(O)OO等)や副生成物(ヒドロパーオキシド(ROOH)、パーオキシ硝酸塩(RO2NO2)、有機硝酸塩(RONO2)、パーオキシ酸(RC(O)OOH)、カルボン酸(RC(O)OH)、パーオキシアシル硝酸塩RC(O)O2NO2等)の形成も促進される。
図1を再び参照すると、生成されたプラズマに曝露された後の汚染流体155は、プラズマ放電装置105の下流に配置したサスペンション媒体115(例えば、フィルタ、静電集塵器、カーボンベッド、或いは流体流から粒状物質を除去するのに使用される他の任意の従来の装置)を通過する。プラズマ放電装置においてプラズマ放電にさらされても完全には中性化或いは不活性化されずに残留している病原体は、サスペンション媒体115において捕集される。これら捕集された汚染物質は、サスペンション媒体115と接触すると、生成されたプラズマにより流体流の一部として創出されたラジカルやイオンによって処理される。カーボンベッド等の化合物及びサスペンション媒体115に捕集された微生物は、サスペンション媒体と接触したプラズマ生成殺菌活性種と反応するという好ましい効果がある。具体的には、有機副生成物とラジカルは他の活性種と共に、サスペンション媒体装置115に堆積した微生物のDNAや他の構成ブロックと相互作用する。例えば、プラズマ生成殺菌活性種にさらすことにより、細菌のDNA内の水素原子がアルキル基CnH2n+1に置換され、これにより微生物は不活性化される。アルキル化は、記載の方法において殺菌効果をもたらすメカニズムの一例に過ぎず、他のメカニズムや殺菌活性種も存在するであろうと考えられる。
任意ではあるが、プラズマ処理された流体を、サスペンション媒体115の下流に配置した触媒媒体125(例えばオゾン触媒)や、追加のサスペンション媒体にさらして、オゾン及び/又は病原体等の好ましくない残留化合物の濃度を更に低減することもできる。
図2aは、図1の殺菌・汚染除去ユニット165の例示的な第一の実施形態の長手方向断面図である。このユニットは、非熱プラズマキャピラリー誘電体セグメント化電極の放電構成235(2000年12月15日に出願された米国特許出願第09/738,923号に記載されており、その全体を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する)とフィルタ245とを有する。プラズマとフィルタを組合せたこの装置は、胞子や細菌等の生物学的粒子状物質の捕捉と破壊を同時に行う。処理対象の汚染流体は、殺菌・汚染除去ユニット165の取込口255から受け取られる。キャピラリー誘電体セグメント電極235は、第一の誘電体とセグメント化電極とを有する。第一の誘電体には少なくとも一個のキャピラリーが設けられており、セグメント化電極は複数の電極セグメントを有し、電極セグメントは各キャピラリーの近傍に配置されていると共に各キャピラリーと流体連通関係にある。図2bは、図2aに示したキャピラリー誘電体セグメント化電極235のセグメント化電極の内の一個と、それと組み合わされるキャピラリーの例示的な構成の部分断面図である。電極セグメントは端部が尖っていないピン270の形状であり、このピンは、第一の誘電体280に設けられたキャピラリー275の近傍に配置されていると共に、このキャピラリーに部分的に挿入されている。添加剤流体/キャリア流体/自由流体285は、セグメント化ピン電極270が中空の場合(図2bに示す形態)には、この電極を通してキャピラリーに注入され、この電極が中実の場合は、第一の誘電体に設けられキャピラリー275と交差する補助的な通路を通して注入することもできる。セグメント化電極の構成については、米国特許出願第09/738,923号に記載されているような、例えばキャピラリーの近傍に配置したリングやワッシャー等、多くの他の構成が考えられる。
図2aを再び参照すると、処理対象の汚染流体は、キャピラリー誘電体セグメント化電極235と受側電極205の間に配置されたプラズマ領域つまり通路225を通過する。受側電極は、プラズマ放電を通過させる複数の孔或いはアパチャを有する。フィルタ245は、受側電極205と穿孔支持プレート225との間に配置される。
操作時、キャピラリー誘電体セグメント化電極235と受側電極205の間に電圧差が与えられると、プラズマがプラズマ領域215内に発生する。好ましくない粒子状物質を含む処理対象の汚染流体は、プラズマ領域215に入り、領域内に生成されたプラズマ殺菌活性種にさらされる。汚染流体は、生成されたプラズマにさらされた後、フィルタ245を通過し、そこで相当量の好ましくない粒子状物質が捕集される。フィルタ245は、キャピラリー誘電体セグメント化電極235からのプラズマ放電のボンバード、スプレー、又は曝露に連続的或いは周期的に付される。プラズマ生成殺菌活性種は、フィルタ245に接触すると、捕集された好ましくない粒子状物質を更に不活性化し、また処理された流体は、支持プレート205の孔を通過して殺菌・汚染除去ユニット165の出口265から外へ排出される。このキャピラリー誘電体セグメント化電極構成235では、フィルタの表面に胞子が滞留する時間が比較的長く、空気の流速を低減することなく、比較的高い汚染除去効率を確実に達成することができる。
好ましくは、フィルタ245は、粒子サイズの下方値が約0.3ミクロン迄のものに対する捕集効率が約99.97%のHEPAフィルタである。炭疽菌胞子の直径は約3ミクロンである。兵器化された炭疽菌粒子については、わずか1〜3ミクロンのオーダーである。従って、どちらのタイプの炭疽菌胞子でも、HEPAフィルタにより捕集することができ、本発明に係る有機蒸気プラズマ化学反応により除去することができる。本発明により殺菌効率を更に向上させるため、有機蒸気や水蒸気等の添加剤気体/キャリア気体/自由気体の存在下で、汚染されたフィルタや他のサスペンション媒体をプラズマ生成殺菌活性種によるボンバードにさらす或いは付す。
図2は、キャピラリー誘電体型の非熱プラズマ殺菌・汚染除去を示す。図3aは、スリット誘電体放電型の別の例示的なプラズマ殺菌・汚染除去システムを示すが、これは、2001年11月2日に出願された米国仮特許出願第60/336,866号の優先権を主張する2002年11月4日に出願された米国特許出願第−−−号、名称「非熱プラズマスリット放電装置(Non-Thermal Plasma Slit Discharge Apparatus)」(代理人Docket No.2790/1J670-US1)に記載されており、各出願の全体を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する)に記載されている。プラズマの化学反応を向上させる添加剤(この場合は有機蒸気)がスリット誘電体放電電極305から導入或いは注入され、その結果スリット誘電体放電電極305と接地電極つまり受側電極315との間に形成されたプラズマ領域においてプラズマ化学反応が生じる。例えば、スリット放電電極は、図3bに示すように13本の誘電体ロッド605を有するものとする。しかしながら、他の電極構成も所望により使用できる。隣接する誘電体ロッド605が、(導電性材料或いは誘電体材料で形成された)内側中央円筒体610の周りに配置されると共に互いに離間して端部が開放されたスリット600をロッド間に形成する。好ましくは、内側中央円筒体610は中空であり、その周縁に貫通部625(例えば孔及び/又はスロット)を有する。添加剤流体/キャリア流体/自由流体630は、円筒体610の中央中空部を通して注入され、その周縁の貫通部625を通過することができる。次に、添加剤630は、内側中央円筒体610と(第二の誘電体スリーブ620内に格納された)受側電極615との間に電圧差を与えたときに、隣接ロッド605間に形成されたスリット600において生成されるプラズマと混合される。
図3aを再び参照すると、プラズマ生成殺菌活性種はラジカルを含む。このラジカルは、前方に運ばれ、プラズマ放電装置の下流にあるサスペンション媒体325に捕集された生物学的物質と化学反応する。残留している如何なるオゾン性プラズマ生成殺菌活性種をも更に低減させるため、好ましくは、オゾンや他の触媒媒体335が用いられる。プラズマ領域で除去されずに残っている臭いや悪臭を更に除去するため、炭素フィルタ345を用いてもよい。処理対象流体から粒状物を更に除去するため、所望により、付加的なフィルタ355、365を追加してもよい。
本発明に係るin situプラズマ殺菌・汚染除去システムの更に別の実施形態を図4に示す。この実施形態に係るシステムは、従来のペーパローラやベルトコンベアシステムに幾分類似したものである。処理対象のサスペンション媒体425を巻きつけた供給ドラム405が一端に配置され、他端には受側ドラム410が配置されている。サスペンション媒体425は、矢印で示す方向に移動し、非熱プラズマ殺菌・汚染除去ユニット105により生成されたプラズマ415による処理、ボンバード或いは曝露後、受側ドラム410に巻き取られる。プラズマ殺菌・汚染除去ユニット105は、コロナ放電、バリア放電、キャピラリー放電、スリット放電等の任意の型式の構成のものとすることができる。
本発明に係る非熱プラズマ殺菌・汚染除去システムの別の実施形態を図5a及び図5bに示す。この別形態の殺菌・汚染除去システムでは、in situ殺菌・汚染除去ユニット505は、ラックに沿って少なくとも一方向に移動可能或いは変位可能なものである。例えば、図5a及び図5bに示す非熱プラズマ殺菌・汚染除去ユニット505は、平行支持体500に沿って矢印で示す一方向に変位可能なスリット誘電体放電型のものである。しかしながら、コロナ放電型、バリア放電型或いはキャピラリー誘電体放電型のプラズマ殺菌・汚染除去ユニット505を使用することも考えられ、それらも本発明の意図する範囲に含まれる。更に、非熱プラズマ殺菌・汚染除去ユニット505は、任意の所望の方向に或いは二方向以上の方向に変位可能なものとすることもできる。これに替えて、非熱プラズマ殺菌・汚染除去ユニット505を静止させたまま、処理対象のサスペンション媒体515の列を同様に変位させ、その表面全体が、非熱プラズマ殺菌・汚染除去ユニット505から放射されたプラズマ510にさらされる或いは処理されるまで変位を行うものとすることもできる。図5a及び図5bには、単一の非熱プラズマ殺菌・汚染除去ユニット505を示したが、所望により一以上の任意の数のユニットを、フィルタの列を処理するのに使用できる。
従来の方法や装置において使用されているようなO原子、H原子、N原子に基づく殺菌活性種(NO2、H2O2、O3や、これに対応するHO2、OH等のラジカル)は、本発明における有機/空気プラズマの副生成物、ラジカル、イオンに比べ、極めて有効性の低い殺菌剤である。有機化合物等の添加剤流体/自由流体/キャリア流体をプラズマに添加することによって、プラズマ生成殺菌活性種の性質が著しく変化することはないが、これらの種の濃度や相対量が著しく増加することに注目されたい。従来の装置を使った方法と顕著に異なる本発明の殺菌方法の一特性は、ガス−放電プラズマ中に有機物と酸素(空気)の両方が存在することである。これまで、従来の殺菌方法では、O/H/N系の種を利用するものか或いは電界やプラズマ、放射線の直接的な作用を利用するものであったが、本発明の殺菌方法は、ガス−放電プラズマ中に形成された有機系の活性種を利用するものである。
本発明の方法と装置の有効性を実証するための実験を、レイヴァン・ラボラトリ(Raven Laboratories)から入手したバチルス・ズブチリス(Bacillus Subtillis)の標準的な生物学的胞子ストリップを用いて行なった。試験は、石英誘電体に設けた各キャピラリー(内径0.53mm)に挿入したワイヤ状の複数の第一の電極を有する誘電体キャピラリーセグメント化電極と、石英管(外径3mm、内径1.8mm)に入れた銅ワイヤ製受側電極を用いて行なった。第一の電極の先端は受側電極の軸の高さに合わせてある。バチルス・ズブチリスのストリップは、サスペンション媒体表面に生物学的物質が蓄積・堆積する状態に似せて、フィルタ媒体と接触させて設置した。フィルタについての最初の殺菌試験は、添加剤流体として周囲空気(乾燥した空気と考えられる)を注入して行なった。その後の試験は、種々の水蒸気やアルコール添加剤を用いて行ない、キャリア流体中のアルコールの有無によるフィルタ媒体の殺菌結果を比較した。具体的には、空気を水又はメチルアルコールに吹き込み、プラズマ生成殺菌活性種を胞子含有ストリップ上に噴霧するプラズマ反応器のキャピラリーに通した。
添加剤として周囲(乾燥していると考えられる)空気を注入した実験では、胞子不活性化における非熱プラズマ処理の効果は、約5分間の処理時間後に顕著となり(90%不活性化)、胞子の成長は12〜15時間後に起こることが判明した。未処理の対照胞子は、最初の12時間内に成長を開始した。水又はアルコールの添加剤を用いた他の実験では、メチルアルコールの添加は不活性化速度を顕著に増加させると共に、好ましくないオゾン性汚染物質の濃度を抑制することが確認された。
本発明に係るキャピラリー放電セグメント化電極型装置において、一定の放電出力(周波数50kHz)で、キャリアガス(周囲空気)中に各種添加剤(例えばメタノール、エタノール)を添加し、乾燥濾紙に組み込まれたバチルス・ズブチリスの胞子を不活性化させたときの殺菌効率の結果を下表に示す。
上表の結果から、フィルタ上流に置かれたプラズマ反応器が、空気フィルタ表面を殺菌するのに十分なラジカルを生成することは明らかである。このプロセスにおける殺菌速度は、いくつかの変数に依存することが判明した。このような変数の一つは、添加剤ガス/自由ガス/キャリアガスとして乾燥空気及び/又は他の選択された添加剤(アルコールや水等)を第一の誘電体に導入することにより、プラズマ化学反応を選択することである。添加剤流体/自由流体/キャリア流体の使用により殺菌速度は速くなるが、低濃度の粒子状物質の不活性化は、添加剤を用いなくても行なうことがことができる。殺菌速度に影響を及ぼす他の変数は、消費電力である。即ち、非熱プラズマ生成のために使用する電力が大きいほど、殺菌速度は速くなる。プラズマ放電装置からプラズマが放出される所と処理対象のサスペンション媒体との離間距離も、粒子状物質の殺菌速度に影響を及ぼす更に別の変数である。
実験結果から、胞子の不活性化は、プラズマ生成放電オフガス中のオゾン(それ自身が強力な殺菌剤である)の濃度と直接的な相関関係は無いことが判明した。これにより、プラズマ−化学反応に、電極を通してプラズマゾーンに注入された有機物から生成された何らかの殺菌活性種が関与していることが推測される。
スリット誘電体ロッド型(R13)放電電極設計を使用し、中心チューブを通してエチルアルコール/空気混合物を注入した場合と注入しない場合について、更に実験を行なった。オゾンと窒素酸化物の濃度を、電極間に空気を流さずに(自然対流で)測定した。これらの実験結果を下表に示す。周波数60Hzのシステムにおける不活性化効率は高く、添加剤としてエタノール/空気混合物を注入すると、殺菌速度は著しく速くなった。
空気キャリアガス(或いは他の酸素含有ガス)中の有機化合物がプラズマ放電装置を通過すると、様々なフリーラジカルや他の比較的長寿命な(電子や電子的に励起された種の寿命と比較して)殺菌活性種が生成される。これら反応生成物の例として、ヒドロパーオキシド(ROOH)やパーオキシ硝酸塩(RO2NO2)、有機硝酸塩(RONO2)、パーオキシ酸(RC(O)OOH)、カルボン酸(RC(O)OH)、有機ラジカル(パーオキシRO2、アルコキシRO、アシルパーオキシアシルRC(O)OO等)、他の殺菌活性種が挙げられる。酸素含有有機物のいくつか(例えばエチレンオキシド)は、強力な殺菌剤であることが知られている。フィルタをプラズマ放電装置の下流に置くことは2つの目的に対して機能を発揮する。即ち、汚染流体がプラズマ放電領域を通過する際に不活性化することと、プラズマ生成殺菌活性種がフィルタと接触する際に、捕集された好ましくない粒子状物質を不活性化することによりフィルタ媒体を浄化することである。これは、従来技術と異なる点である。従来技術は、フィルタ媒体を正負極間に挟んで配置することによりフィルタを殺菌するものであり、これについては米国特許第6,245,132号公報及び第6,245,126号公報に記載されている。本発明の配置の他の有利な特徴は、プラズマ放電装置が連続的にも断続的にも運転可能であるということである。
本発明におけるプラズマ生成殺菌活性種は、酸素や水素、窒素をベースとして生成された従来の殺菌種(二酸化窒素、オゾン、過酸化水素、及びこれらに対応するラジカル、他の副生成物(ヒドロキシラジカル等)等)に比べより強い殺菌剤を含む。同時に、プラズマ生成殺菌活性種は比較的寿命が短いため、殺菌チャンバ内で、或いは粒子状物質をフィルタ上で不活性化した直後に分解する。従って、従来の化学殺菌剤に比べて、環境或いは健康に及ぼす害が少ない。
このように、本発明の新規な基本的特徴を、好ましい実施態様に即して図示し、説明し、指摘してきたが、当業者には、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、図示の装置の形状や詳細部及びその動作について、様々な省略、置換及び変更を行なうことができることが理解されよう。例えば、実質的に同一の方法で実質的に同一の機能を果たして同一の結果を達成する要素及び/又は工程の組合せは全て、本発明の範囲に含まれることが特に意図されている。記載した一実施形態における要素を別の実施形態に置換することも全て意図され考えられている。図面は必ずしも一定の縮尺で描かれているものではなく、元来、単に概念的なものであることも理解されるべきである。従って、本明細書に添付した特許請求の範囲によって示されるようにのみ限定されることを意図するものである。
本明細書に言及した参考文献、刊行物、特許は全て、全体を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
Claims (25)
- 殺菌・汚染除去システムであって、
プラズマ放電を通過させる少なくとも一個のアパチャを設けた第一の誘電体を有するプラズマ放電装置と、
プラズマ放電装置の下流に配置したサスペンション媒体と
を含む、殺菌・汚染除去システム。 - 更に添加剤流体を第一の誘電体のアパチャに注入してなる、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- プラズマ放電装置がキャピラリー誘電体型であり、少なくとも一個のアパチャがキャピラリーである、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- プラズマ放電装置がスリット誘電体型であり、少なくとも一個のアパチャがスリットである、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- 前記添加剤流体がアルコールである、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- 前記アルコールがエタノール又はメタノールである、請求項5に記載の殺菌・汚染除去システム。
- 前記添加剤流体が水蒸気である、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- 前記添加剤流体が乾燥空気である、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- サスペンション媒体の下流に更に触媒媒体を配置してなる、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- プラズマ放電が非熱プラズマ放電である、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- プラズマ放電がコロナ放電型である、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- プラズマ放電がバリア放電型である、請求項1に記載の殺菌・汚染除去システム。
- プラズマ放電装置を用いて処理対象流体を殺菌・汚染除去する方法であって、該装置は、少なくとも一個のアパチャを設けた第一の誘電体と、前記少なくとも一個のアパチャの近傍に配置され且つ該アパチャと流体連通関係にある第一の電極と、第一の誘電体の近傍に配置した受側電極と、プラズマ放電装置の下流に配置したサスペンション媒体とを有し、該方法は、
第一の電極と受側電極とに電圧差を与え前記少なくとも一個のアパチャを通してプラズマ放電を放射することによりプラズマ生成殺菌活性種を生成する工程と、
生成された殺菌活性種に処理対象流体をさらす工程と、
さらされた後の処理対象流体から粒子状物質をフィルタに捕集する工程と、
生成された殺菌活性種をサスペンション媒体にスプレーすることにより、捕集された粒子状物質をサスペンション媒体から除去する工程と
を含む、処理対象流体を殺菌・汚染除去する方法。 - 生成する工程が、第一の誘電体のアパチャに添加剤流体を注入する工程を更に含む、請求項13に記載の方法。
- 添加剤流体が、空気、アルコール及び水の内の少なくとも一種である、請求項14に記載の方法。
- サスペンション媒体を通過した後の処理対象の流体を触媒媒体に付す工程を更に含む、請求項13に記載の方法。
- プラズマ放電装置がキャピラリー誘電体型である、請求項13に記載の方法。
- プラズマ放電装置がスリット誘電体型である、請求項13に記載の方法。
- プラズマ放電装置がバリア放電型である、請求項13に記載の方法。
- プラズマ放電装置がコロナ放電型である、請求項13に記載の方法。
- プラズマ放電装置が非熱プラズマ放電装置である、請求項13に記載の方法
- 前記添加剤流体がアルコールである、請求項14に記載の方法。
- 前記アルコールがエタノール又はメタノールである、請求項22に記載の方法。
- 前記添加剤流体が水蒸気である、請求項14に記載の方法。
- 前記添加剤流体が乾燥空気である、請求項14に記載の方法。
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