JP2005506398A - 水性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記アニオン性有機ポリマー粒子は、1又はそれ以上のエチレン性不飽和モノマーを1又はそれ以上の多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤と共に重合することにより得ることができる。これらアニオン性有機ポリマー粒子およびコロイド状アニオン性シリカ系粒子の含有量は、この水性組成物の総重量に基づいて少なくとも0.01重量%とする。上記プロセスは、セルロース懸濁液に対し、上記水性組成物を添加することからなる。
Description
【0001】
本発明はアニオン性有機質ポリマー粒子と、コロイド状アニオン性シリカ系粒子とを含む水性組成物、この水性組成物の製造方法、この水性組成物の用途および製紙のためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
製紙技術において、セルロース繊維、任意のフィラーおよび添加剤を含有する水性懸濁液(紙料と呼ぶ)がヘッドボックス内に供給され、ヘッドボックスはこの紙料をフォーミングワイヤー上へ吐出するようになっている。この場合、水がこのフォーミングワイヤーを介して排出され、それにより紙のウエットウェブがこのワイヤー上に形成される。このペーパーウェブはプレス区域にて更に脱水され、抄紙機の乾燥区域にて乾燥される。ろ水助剤および歩留り向上剤が従来から紙料に添加され、それにより水切れを容易にし、セルロース繊維への微粒子の吸着を増大させ、上記ワイヤー上にて微粒子が繊維にて保持されるようになっている。
【0003】
米国特許No.4,750,974およびNo.4,643,801には、製紙プロセスで使用するためのコアセルベート・バインダーが開示されている。最初に、カチオン性ジャガイモ澱粉がプロセス中に添加され、ついで、アニオン性ポリマーおよびシリカを含むアニオン性混合物が添加される。この混合物は、アニオン性ポリマーおよびシリカを20:1ないし1:10の割合で含んでいる。
【0004】
米国特許No.6,083,997には、アニオン性ナノ−複合体が開示されており、これは高分子電解質をケイ酸塩溶液に添加し、これをケイ酸と組合わせることにより製造される。このナノ−複合体は製紙プロセスにおいてすぐれた歩留り特性並びにろ水特性を示す。
【0005】
米国特許No.5,167,766には、イオン有機ポリマーマイクロビーズを、歩留り向上剤およびろ水助剤としての合成有機ポリマー又は多糖類と一緒に使用する製紙プロセスが開示されている。
【特許文献1】
米国特許第4,750,974号
【特許文献2】
米国特許第4,643,801号
【特許文献3】
米国特許第6,083,997号
【特許文献4】
米国特許第5,167,766号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
改善された性能を有する歩留り向上剤およびろ水助剤を提供することは有益なことであろう。更に、貯蔵安定性の良好な歩留り向上剤およびろ水助剤を提供することも有益なことであろう。更に、改善されたろ水性能および/又は歩留り性能を有する製紙プロセスを提供することも有益なことであろう。
【0007】
本発明は、アニオン性有機ポリマー粒子と、コロイド状アニオン性シリカ系粒子とを具備してなる水性組成物を提供する。このアニオン性有機ポリマー粒子は、1又はそれ以上のエチレン性不飽和モノマーを1又はそれ以上の多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤と共に重合することにより得ることができる。これらアニオン性有機ポリマー粒子およびコロイド状アニオン性シリカ系粒子の含有量は、この水性組成物の総重量に基づいて少なくとも0.01重量%とする。
【0008】
更に、本発明は、水性組成物の製造方法を提供するものである。更に、本発明は、セルロース繊維と、適宜にフィラーとを含有する水性懸濁液から紙を製造するプロセスを提供するものである。このプロセスは、上記繊維懸濁液に対し、カチオン性ポリマーおよび上記水性組成物を添加することからなる。
【0009】
更に、本発明は、上記水性組成物を凝集剤、歩留り向上剤およびろ水助剤として使用することを提供するものである。更に、セルロース繊維を含有する水性懸濁液から紙を製造するプロセスに得られる紙が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明によれば、コロイド状アニオン性シリカ系粒子をアニオン性有機ポリマー粒子との組合せで使用することにより、製紙において良好な水切れおよび/又は歩留り向上作用が得られることが意外にも見出された。
【0011】
ここで、“ろ水助剤および歩留り向上剤”の用語は、1又はそれ以上の成分であって、水性セルロース懸濁液に添加したとき、これら1又はそれ以上の成分を添加しない場合に得られるものと比較して、より良好な水切れおよび/又は歩留り向上作用が得られるものを指している。
【0012】
本発明による水性組成物は、アニオン性有機ポリマー粒子およびコロイド状アニオン性シリカ系粒子を含有する。このアニオン性有機ポリマー粒子は、1又はそれ以上のアニオン性モノマーおよび適宜、ホモポリマー又はコポリマーを形成し得る1又はそれ以上の非イオンモノマーを重合することにより得ることができる。このアニオン性有機ポリマー粒子を形成するモノマーは1又はそれ以上のアニオン性モノマー、例えばアニオン性エチレン不飽和モノマーから形成することができる。このアニオン性エチレン不飽和モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン・スルフォネート、スルフォエチル(メタ)アクリレート、ビニルスルホン酸、スルホアルキル(メタ)アクリル酸、スルホン化スチレン、不飽和ジカルボン酸、マレイン酸又は他の二塩基酸、スルホアルキル(メタ)アクリルアミド、これらの酸の塩類、例えばアルカリ塩又はアンモニウム塩、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0013】
このアニオン性有機ポリマー粒子は、1又はそれ以上の上記アニオン性モノマーを、1又はそれ以上の非イオンモノマーと共重合することにより得ることができる。この非イオンモノマーの例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどのN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのN,N−ジアルキルアクリルアミド、メチルアクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、N−ビニルメチルアセトアミド、N−ビニルメチルホルムアミド、ビニルアセテート又はN−ビニルピロリドン、これらの混合物などを挙げることができる。エチレン不飽和アニオン性モノマーは、上述のように共重合し、アニオン性コポリマーとすることができるが、好ましくは、アクリルアミドをアニオン性モノマーと共重合する。
【0014】
これら粒子は、アニオン性モノマー単独の又は非イオンモノマーと共重合した分岐状および/又は架橋アニオン性ポリマーから形成することができる。これら粒子の重合は、多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤を用い、適宜、連鎖移動剤の存在下で行うことができる。このようなモノマーの重合により粒子を形成することは、米国特許No.5,961,840;No.5,919,882;No.5,171,808およびNo.5,167,766から知ることができる。
【0015】
ここで、多官能架橋剤又は多官能分岐剤として有用なものは、少なくとも2つのエチレン不飽和結合又は少なくとも1つのエチレン不飽和結合、および少なくとも1つの反応性基又は少なくとも2つの反応性基を有する化合物からなる。
【0016】
少なくとも2つのエチレン不飽和結合を有する架橋剤又は分岐剤の好ましい例としては、N,N−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコール・ジ(メタ)アクリレート、N−ビニルアクリルアミド、ジビニルベンゼン、トリアリルアンモニウム塩、N−メチルアリルアクリルアミドなどを挙げることができる。
【0017】
少なくとも1つのエチレン不飽和結合を有する架橋剤又は分岐剤の好ましい例としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アクロレイン、メチロールアクリルアミド等を挙げることができる。
【0018】
少なくとも2つの反応性基を有する分岐剤又は架橋剤の好ましい例としては、グリオキサールなどのジアルデヒド、エピクロロヒドリン、ジエポキシ化合物等を挙げることができる。
【0019】
好ましくは、分子量変更剤又は連鎖移動剤が重合においてポリマーの構造を制御するために使用される。上記粒子を製造するのに使用することができる連鎖移動剤の好ましい例としては、アルコール、メルカプタン、チオ酸、ホスファイトおよびサルファイト、例えばイソプロピルアルコール、ナトリウム・ハイポホスファイトを挙げることができる。しかし、他の多くの異なる連鎖移動剤をも使用することができる。上記重合プロセスは好ましくは、以下の工程からなる:
i)水性相に含まれるモノマーを、適当な界面活性剤又は界面活性剤混合物を含有する炭化水素溶液に添加することによりモノマーエマルジョンを製造する工程;
ii)水性小滴が油相に分散された逆モノマーエマルジョンを形成する工程;および
iii)該エマルジョン小滴におけるモノマーをラジカル重合により重合する工程。
【0020】
上記水性相は、アニオン性モノマーおよび/又は非イオンモノマーを分岐剤および/又は架橋剤と共に含有する。好ましくは、アニオン性有機ポリマー粒子は未膨潤平均粒径が約750nm未満、好ましくは500nm、より好ましくは約25ないし約300nmのものとする。
【0021】
多官能分岐又は架橋剤は、好ましくは十分な量で使用され、十分な分岐および/又は十分な架橋をポリマー製品に誘導する。すなわち、多官能分岐および/又は架橋剤の適当な含量は、ポリマー中に存在するモノマー単位に基づいて、少なくとも4モルppm、好ましくは約4ないし6000モルppm、より好ましくは約20ないし4000モルppm、最も好ましくは約50ないし2000モルppmである。
【0022】
上記アニオン性有機ポリマー粒子は、非イオンモノマーを約0ないし約99重量部およびアニオン性モノマーを約100ないし約1重量部、好ましくは非イオンモノマーを約10ないし約90重量部およびアニオン性モノマーを約90ないし約10重量部、より好ましくは非イオンモノマーを約20ないし約80重量部およびアニオン性モノマーを約80ないし約20重量部(いずれもアニオン性モノマーおよび非イオンモノマーの合計重量に基づいて)を含有することができる。このアニオン性有機ポリマー粒子は、少なくとも2meq/g、適当な範囲として2ないし18meq/gの範囲、好ましくは3ないし15meq/gの範囲、より好ましくは5ないし12meq/gの範囲の装填量とすることができる。
【0023】
本発明の水性組成物は更に、コロイド状アニオン性シリカ系粒子、すなわち種々のタイプのポリケイ酸などのコロイドシリカ;変性されそして他の元素又は化合物、例えばアミンを含むシリカ粒子;これらは水性相および/又は上記シリカ粒子中に存在し得るアルミニウムおよび/又はホウ素;およびこれらの混合物を含む。当該技術において、ポリケイ酸は重合性ケイ酸、ポリケイ酸マイクロゲル、ポリケイ酸塩およびポリケイ酸塩マイクロゲルとも呼ばれているが、これらは、本明細書で用いられている用語、ポリケイ酸の範疇にすべて包含されるものである。このタイプのアルミニウム含有化合物は一般に、コロイド状アルミニウム変性シリカと呼ばれており、これにはポリアルミノシリケートおよびポリアルミノシリケートマイクロゲルが含まれ、本明細書で用いられている用語、コロイド状アルミニウム変性シリカはこれらを包含するものである。好ましくは、シリカ系粒子はアルミニウムを用いて、2ないし25%の珪素元素置換の程度まで表面変性することができる。このコロイド状シリカ系粒子の好ましい例が、米国特許No.5,643,414;No.5,603,805およびNo.5,447,604;および国際特許出願WO00/66491,WO00/66492およびWO01/46072に開示されている。適当なシリカ系粒子の混合物も使用することができる。
【0024】
上記アニオン性シリカ系粒子は粒径がコロイド形成範囲であることが好ましい。すなわち、このアニオン性シリカ系粒子の平均粒径は好ましくは約50nm未満、より好ましくは約20nm未満、最も好ましくは約1nmないし約10nmの範囲とする。シリカ化学で慣習となっているように、粒径とは一次粒子の平均サイズであり、これは凝集の有無に関係はない。
【0025】
このシリカ系粒子の比表面積は、50m2/g以上であることが適切であり、好ましくは100m2/g以上とする。この比表面積の上限は1700m2/g、好ましくは1000m2/gとする。このシリカ系粒子の比表面積は、通常、300m2/gないし1000m2/gの範囲のもの、より好ましくは500m2/gないし950m2/gの範囲のものが用いられる。
【0026】
この比表面積は、文献、Analytical Chemistry (1956), 12, 1981-1983, Searsおよび米国特許、No.5,176,891に記載されているようにNaOHを用いた滴定により測定することができる。このようにして得られる面積は粒子の平均比表面積を表すものである。
【0027】
上記水性組成物における、このシリカ系粒子とアニオン性有機ポリマー粒子との比は、約20:1ないし約1:50の範囲、通常は15:1ないし約1:40の範囲、好ましくは約10:1ないし約1:30の範囲、より好ましくは約5:1ないし約1:20の範囲とする。
【0028】
上記水性組成物に含まれるアニオン性粒子(アニオン性有機ポリマー粒子およびアニオン性シリカ系粒子)の量は、上記水性組成物の総重量に基づいて少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも0.05重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%とする。アニオン性粒子の量は、上記水性組成物の総重量に基づいて45重量%未満、好ましくは35重量%未満、最も好ましくは30重量%未満とする。従って、アニオン性粒子の含量は、1ないし45重量%の範囲、好ましくは2ないし35重量%の範囲、最も好ましくは5ないし30重量%の範囲とする。
【0029】
この水性組成物は、少なくとも0.5meq/g、適当な範囲として1ないし18meq/gの範囲、好ましくは2ないし15meq/gの範囲、より好ましくは3ないし12meq/gの範囲の装填量とすることができる。
【0030】
このアニオン性有機ポリマー粒子を伴ったアニオン性シリカ系粒子の水性組成物は更に、水処理において、あるいは廃水処理および廃棄スラッジ処理において凝集剤として良好に使用することができ、環境改善に役立つ。
【0031】
本発明によれば更に、上述のような水性組成物の製造方法が提供される。この方法は、コロイド状アニオン性シリカ系粒子を、エチレン性不飽和モノマーを多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤と共に重合することにより得られるアニオン性有機ポリマー粒子と混合することからなる。この方法は好ましくは、以下の工程からなる。
(i)アニオン性有機ポリマー粒子のエマルジョンを破壊し、逆エマルジョンとする工程;
(ii)このアニオン性有機ポリマー粒子の逆エマルジョンを希釈する工程;
(iii)アニオン性シリカ系粒子の溶液を適宜、希釈する工程;および
(iv)上記アニオン性有機ポリマー粒子を上記アニオン性シリカ系粒子と混合する工程;
(v)適宜、安定化剤を上記水性組成物に添加する工程。
【0032】
この方法で使用される適当なアニオン性有機ポリマー粒子およびコロイド状アニオン性シリカ系粒子としては、上述のものと同様のものを挙げることができる。好ましくは、シリカ系粒子は、S値が通常、5ないし60%の範囲、適当なものとして8ないし50%の範囲、好ましくは12ないし45%の範囲、より好ましくは15ないし40%の範囲であるゾルに含ませ、その後、上述のアニオン性有機ポリマー粒子と混合される。このS値は文献、J. Phys. Chem. 60(1956), 955-957、Iler & Daltonに記載されている方法により測定、計算することができる。このS値は凝集又はマイクロゲル形成の程度を示すもので、S値が小さいことは、凝集の程度がより大きいことを示唆するものである。シリカ系粒子を含有するゾルは上述のように、アルミニウムおよび/又はホウ素で改質することができる。
【0033】
このシリカ系粒子と、アニオン性有機ポリマー粒子との割合は上述の通りである。更に、上記水性組成物に含まれるアニオン性粒子(アニオン性有機ポリマー粒子およびアニオン性シリカ系粒子)の量も上述の通りである。
【0034】
本発明は更に、セルロース繊維と、適宜にフィラーとを含有する水性懸濁液から紙を製造するプロセスを提供するものであり、このプロセスは、上記繊維懸濁液に対し、カチオン性有機ポリマーおよびアニオン性有機ポリマー粒子とコロイド状アニオン性シリカ系粒子とを含有する上記水性組成物を添加することからなる。
【0035】
本発明で使用されるカチオン性有機ポリマーは、線状、分岐状又は架橋状のものであってもよい。好ましくは、このカチオン性ポリマーは水溶性又は水分散性のものが選ばれる。適当なカチオン性ポリマーの例としては、合成有機ポリマーおよびカチオン性多糖類が含まれる。
【0036】
カチオン性有機ポリマーの適当な例としては、アクリレート系ポリマー、アクリルアミド系ポリマー、カチオン性ポリ(ジアリルジメチル・アンモニウムクロリド)、カチオン性ポリエチレンイミン、カチオン性ポリアミン、ポリアミドアミン、ビニルアミド系ポリマー、メラミンホルムアルデヒドおよびユリアホルムアルデヒド樹脂を挙げることができる。
【0037】
カチオン性多糖類の適当な例としては、澱粉、グアガム、セルロース、キチン、キトサン、グリカン、ガラクタン、グルカン、キサンタンガム、ペクチン、マンナン、デキストリンを挙げることができる。好ましい例として、澱粉およびグアガムを挙げることができる。カチオン性澱粉の適当な例としては、ジャガイモ、トウモロコシ、小麦、タピオカ、米、ワキシーコーン(waxy maize)、大麦などを挙げることができる。
【0038】
カチオン性澱粉およびカチオン性アクリルアミド系ポリマーは、好ましいポリマー成分であり、これらは単独、互いに一緒に、若しくは、他のポリマーと共に使用することができる。
【0039】
系内におけるカチオン性ポリマーの適当な投与量は、乾燥物質として計算し、乾燥パルプおよび適宜含まれるフィラーに基づいて0.1−50kg/t(kg/トン、“メートルトン”)多糖類、好ましくは、0.1−30kg/t、より好ましくは、1−10kg/tであり、更に0.01−15kg/t合成有機ポリマー、好ましくは、0.01−10kg/t、より好ましくは、0.1−2kg/tである。
【0040】
系内における上記定義のアニオン性水性組成物の適当な投与量は、乾燥物質として計算し、乾燥パルプおよび適宜含まれるフィラーに基づいて0.01−15kg/tアニオン性有機粒子、好ましくは、0.01−10kg/t、より好ましくは、0.05−5kg/tである。
【0041】
従来の型の適当な鉱物質フィラーを本発明の水性セルロース懸濁液に添加してもよい。この適当なフィラーの例として、カオリン、白土、二酸化チタン、石膏、タルク、天然および合成炭酸カルシウム、例えば白亜、粉砕大理石、沈降炭酸カルシウム(PCC)を挙げることができる。
【0042】
製紙において従来使用されている他の添加剤も当然、本発明の薬品との組合せで使用することができる。例えば、アニオン性トラッシュ(ゴミ)・キャッチャー(ATC)、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、蛍光増白剤、染料、アルミニウム化合物などを使用することができる。アルミニウム化合物の適当な例としては、明礬、アルミン酸塩、塩化アルミニウム、窒化アルミニウム、ポリアルミニウム化合物、例えば塩化ポリアルミニウム、ポリアルミニウム・スルフェート、塩化物イオンおよび/又は硫酸塩イオンを含有するポリアルミニウム化合物、ポリアルミニウム・シリケート・スルフェート、およびこれらの混合物を挙げることができる。このポリアルミニウム化合物は、更に塩化物イオン以外のアニオン性を含むものであってもよい。例えば、硫酸、燐酸、有機酸(クエン酸)およびシュウ酸から選択されるアニオン性を含むものであってもよい。本発明のプロセス(方法)でアルミニウム化合物を使用する場合、ポリマー成分およびミクロ粒子状物質又はナノ粒子状物質の添加前に、アルミニウム化合物を紙料に添加することが通常、好ましい。アルミニウム含有化合物の適当な量は、乾燥パルプおよび適宜含まれるフィラーに基づいてAl2O3として計算して、少なくとも0.001kg/t、好ましくは0.01−5kg/t、より好ましくは0.05−1kg/tの範囲である。
【0043】
アニオン性トラッシュ・キャッチャーの適当な例としては、ポリアミン、第四級アミンのポリマー又はコポリマー、又はアルミニウム含有化合物を挙げることができる。
【0044】
湿潤紙力増強樹脂の適当な例としては、ポリアミドアミン−エピクロロヒドリン樹脂(PAAE)、ユリア−ホルムアルデヒド樹脂(UF)およびメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(MF)およびグリオキサール−ポリアクリルアミドを挙げることができる。
【0045】
本発明のプロセスは紙の製造に使用することができる。本明細書で、“紙”とは紙およびその製品のみに限らず、他のウェブ状製品、例えば板紙、ペーパーボードおよびその製品も含まれる。本発明は特に、坪量が150g/m2未満、好ましくは100g/m2未満の紙、例えば上級紙、新聞紙、軽量コート紙、スーパーカレンダー紙および薄葉紙の製造に有用である。
【0046】
このプロセスは、全てのタイプの紙料(木材含有および木材非含有の双方)からの紙の製造に使用することができる。セルロース含有繊維の懸濁液の種々のタイプのものを使用できるが、これらは少なくとも25重量%、より好ましくは少なくとも50重量%(いずれも乾燥ベースで)のこのような繊維を含有するものが使用されるべきである。これら懸濁液は、化学パルプ(例えば、スルフェート、スルファイトおよびオルガノソルブパルプ)、木材含有又は機械パルプ(例えば、サーモメカニカルパルプ)、ケモ−サーモメカニカルパルプ、リファイナーパルプおよび砕木パルプ(硬材および軟材の双方からのもの)からの繊維を含有するもので、更に、これはリサイクル繊維に基づくものであってもよく、又は、適宜、脱インキパルプからの繊維、又はこれらの混合物を含有するものであってもよい。
【0047】
本発明による化学薬品は、水性セルロース懸濁液又は紙料に従来と同様にして、かつ、任意の順序で添加することができる。アニオン性粒子を添加する前に、カチオン性ポリマーを紙料に添加することが通常、好ましいが、逆の添加順序を採用してもよい。更に、剪断段階の前に、カチオン性ポリマーを添加することが好ましく、この剪断段階はポンピング、混合、クリーニングなどから選択することができ、この剪断段階の後にアニオン性粒子を添加することが好ましい。
【0048】
本発明を以下の実施例において更に詳述する。なお、これら実施例は本発明の範囲を制限することを意図するものではない。ここで、部および%は、それぞれ重量に基づくものであり、全ての溶液は特に断りのない限り、水溶液であり、単位はメートル法に従っている。
【実施例】
【0049】
これら実施例において、ろ水テストおよび歩留りテストが木材含有紙料および木材非含有紙料を用いて行われた。本発明による水性組成物はアニオン性有機ポリマー粒子(AOPP)およびアニオン性シリカ系粒子、例えばシリカゾルから作られた。なお、%は特に断りのない限り、実施例全体に亘って乾燥製品として計算された。
【0050】
この水性組成物に使用された化合物並びに参照として使用された化合物は以下の通りである。
AOPP:アニオン性荷電ポリマー粒子であって、Ciba Special Chemicalsから入手したPolyflex CP3(登録商標)であり、分子量は約100,000、充填量は8.5meq/gである。
APAM:分子量が10,000,000のアニオン性ポリマー粒子であって、充填量は約20%。
シリカゾル:SiO2:Na2O=45、比表面積=850m2/gおよびS値は20%。
【0051】
本発明によるこの組成物は、最初にAOPP成分を希釈し、1時間攪拌することにより作られた。その後、希釈したシリカゾル(予め、500rpmで5−10分間攪拌した)を上記AOPPに添加した。APAMおよびシリカゾルからなる対照混合物も同一の手法で製造した。
実施例1
【0052】
この実施例において、微粉歩留りの測定は、羽根付ジャーを備えたBritt Dynamic Drainage Jar (DDJ)を用いて行った。200メッシュスクリーンを用いてこの歩留りテストを行い、回転速度は1000rpmとした。この微粉分はフィラーと木材由来の微粉との組合せからなるものであった。
【0053】
最初に、微粉の総含有量の判定を行った。この場合、テスト紙料を100mL採取し、400mLの水と混合し、この混合物を、1500rpmに設定したローターを備えた上記ジャーに添加した。排水栓を除去することにより、微粉を洗い流し、破棄し、更に500mLの水を上記ジャーに添加した。ろ液が透明になるまで、このプロセスを繰返し、微粉を完全に除去した。ついで、長い繊維分を上記ジャーから除去し、ろ紙上に集め、乾燥させ、長繊維分を判定した。紙料のコンシステンシーを測定することにより、微粉分のコンシステンシーを推定し、微粉歩留まりを計算するためのベースとして使用した。この微粉分は更に、総テスト紙料のコンシステンシーの百分率として表すことができる。
【0054】
この歩留りテスト自体のため、よく混合した紙料、500mLを清浄化したDDJに添加し、1000rpmで攪拌した。タイミング・シーケンスを用いて、化学薬品を以下のように添加した。
【0055】
紙料は、機械粉霧から取り出された白水と、機械チェスト紙料との混合から得られた木材含有紙料であった。この紙料は、30%の砕木パルプ、40%の軟材クラフトおよび30%の損紙からなるもので、pHは7.6であった。このテスト紙料の微粉は69.9%で、このテスト紙料のコンシステンシーは3.45g/Lであった。更に、カチオン性澱粉を2.5kg/t、高分子カチオン性ポリアクリルアミド(CPAM)を0.37kg/t、水溶性AOPPを0.3kg/tを含有するものであった。化学薬品が存在しない状態で、時計を開始させ、化学薬品をシリンジを介してジャー中の攪拌紙料に対し添加した:すなわち、カチオン性澱粉−15秒後;CPAM−25秒後;AOPP−30秒後;シリカゾル−35秒後。
【0056】
45秒後、排水栓を除去し、最初の100mLのろ液を収集した。このろ液のコンシステンシーを判定し、元のテスト紙料中の微粉の既知の総コンシステンシーを用いて微粉の歩留りを計算した。
【0057】
本発明の組成物の性能を評価するため、AOPPおよびシリカゾルからなる組成物を、上記タイミング・シーケンスにおける紙料混合の30秒後に添加し、カチオン性ポリマーを上述のように添加した。
【0058】
微粉の歩留りに対する、本発明の水性組成物の性能並びにAOPPおよびシリカゾルの別々の添加の性能を下記表1に要約する。
【0059】
【表1】
【0060】
実施例2
木材非含有紙料を用いた以外は同様にして、上記実施例1を繰り返した。この紙料は、10kg/tのトウモロコシ澱粉で基礎充填され、pHは7.8であった。微粉含有量は47.4%で、紙料コンシステンシーは6.7g/Lであった。紙料のサンプルは、クリーナーに供給される薄い紙料から取り出した。この紙料は30%の軟材クラフトと、70%の硬材クラフトと、10%のフィラー(PCC)を伴う10%の損紙とからなるものであった。添加シーケンスは:CPAM−AOPP−アニオン性シリカであった。
【0061】
AOPPおよびアニオン性ポリアクリルアミド(APAM)の投与量は乾燥ベースのものである。時計を開始させ、化学薬品をシリンジを介して清浄なジャー中の攪拌紙料に対し添加した:すなわち、カチオン性ポリアクリルアミド−25秒後;アニオン性ポリマー−30秒後(AOPP又はAPAM);アニオン性シリカ−35秒後。
【0062】
微粉の歩留りは、木材含有紙料に対する前述の場合と同様に、45秒の時点で最初のろ液100mLを排出させたのちに判定した。シリカゾルおよびAOPPの組成物又はシリカゾルとAPAMの混合物をこれらのテストで評価した。これら組成物および混合物は、タイミング・シーケンスにおいて紙料混合の30秒後に添加した。
【0063】
シリカゾルおよびAOPPの組成物又はシリカゾルとAPAMの混合物の性能を、これら成分を10kg/tの澱粉および0.25kg/tのCPAM(乾燥)と共に別々の添加のものと比較したものを、下記表2に要約する。
【0064】
【表2】
【0065】
実施例3
この実施例においては、Canadian Standard Freenessテストを用いて、ろ水測定が行われた。希釈したテスト紙料、1リットルを3g/Lの目標コンシステンシーで使用し、上述の微粉歩留り測定と同様の条件およびタイミング・シーケンスで、DDJ中にて1000rpmで攪拌した。この希釈は水道水を用い、室温で行った。45秒の時点で、この紙料をろ水度試験器へ移し、水切れ(ろ水)テストを行った。上記の紙料は木材含有紙料であった。
【0066】
AOPPおよびシリカゾルを具備してなるこの組成物の性能を、シリカゾルおよびAOPPの別々の添加によるものと、水切れについて比較した。その結果を下記表3に示す。AOPPの投与量は全てのテストで同一であって、0.3kg/tとした。
【0067】
【表3】
【0068】
実施例4
木材非含有紙料を用いた以外は同様にして、上記実施例3を繰り返した。シリカゾルおよびAOPPを含有してなるこの組成物の水切れ時間についての性能を、シリカゾルおよびAPAMを含有する混合物の性能と比較した。これらの水切れ時間を下記表4に要約する。“アニオン性ポリマー”とは、APAM又はAOPPを指すものである。シリカゾル投与量は0.2kg/tとした。
【0069】
【表4】
Claims (15)
- アニオン性有機ポリマー粒子と、コロイド状アニオン性シリカ系粒子とを含む水性組成物であって、該アニオン性有機ポリマー粒子が、1又はそれ以上のエチレン性不飽和モノマーを1又はそれ以上の多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤と共に重合することにより得られるものであり、これらアニオン性有機ポリマー粒子およびコロイド状アニオン性シリカ系粒子の含有量が、この水性組成物の総重量に基づいて少なくとも0.01重量%であることを特徴とする水性組成物。
- コロイド状アニオン性シリカ系粒子をアニオン性有機ポリマー粒子と混合することからなる水性組成物の製造方法であって、該アニオン性有機ポリマー粒子が、1又はそれ以上のエチレン性不飽和モノマーを1又はそれ以上の多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤と共に重合することにより得られるものであり、それによりこれらアニオン性有機ポリマー粒子およびコロイド状アニオン性シリカ系粒子を、この水性組成物の総重量に基づいて少なくとも0.01重量%含有する上記水性組成物を得ることを特徴とする前記製造方法。
- セルロース繊維と、適宜にフィラーとを含有する水性懸濁液から紙を製造する方法であって、上記繊維懸濁液に対し、カチオン性ポリマーおよび水性組成物を添加する工程を含み、該水性組成物がアニオン性有機ポリマー粒子と、コロイド状アニオン性シリカ系粒子とを含有し、該アニオン性有機ポリマー粒子が、1又はそれ以上のエチレン性不飽和モノマーを1又はそれ以上の多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤と共に重合することにより得られるものであり、これらアニオン性有機ポリマー粒子およびコロイド状アニオン性シリカ系粒子の含有量が、この水性組成物の総重量に基づいて少なくとも0.01重量%であることを特徴とする前記紙を製造する方法。
- アニオン性有機ポリマー粒子と混合する前に、該コロイド状アニオン性シリカ系粒子がS値が5ないし60%の範囲であるゾル中に含ませることを特徴とする請求項2記載の方法。
- 該アニオン性有機ポリマー粒子は、少なくとも2meq/gの充填量を有することを特徴とする請求項2又は4に記載の方法。
- 該アニオン性有機ポリマー粒子が分散液中に含まれていることを特徴とする請求項2、4又は5に記載の方法。
- 請求項2,4,5又は6に記載の方法により得られる水性組成物。
- コロイド状アニオン性シリカ系粒子のアニオン性有機ポリマー粒子に対する割合が20:1ないし1:50の範囲であることを特徴とする請求項1又は7に記載の水性組成物、又は請求項2,4,5又は6に記載の方法、又は請求項3に記載の方法。
- 該コロイド状アニオン性シリカ系粒子がアルミニウム変性シリカであることを特徴とする請求項1又は7に記載の水性組成物、又は請求項2,4,5又は6に記載の方法、又は請求項3に記載の方法。
- 該アニオン性有機ポリマー粒子が、(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリル酸、スルホアルキル(メタ)アクリル酸、不飽和ジカルボン酸、スルホン化スチレン、スルホアルキル(メタ)アクリルアミド、アクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、メタアクリルアミド、ビニルアセテート、アクリロニトリル、N−ビニルメチルアセトアミド、N−ビニルピロリドンおよびこれら酸の塩類から選択される1又はそれ以上のモノマーを含むことを特徴とする請求項1又は7に記載の水性組成物、又は請求項2,4,5又は6に記載の方法、又は請求項3に記載の方法。
- 上記多官能分岐剤および/又は多官能架橋剤が、少なくとも2つのエチレン不飽和結合、1つのエチレン不飽和結合および1つの反応性基、又は2つの反応性基を有することを特徴とする請求項1又は7に記載の水性組成物、又は請求項2,4,5又は6に記載の方法、又は請求項3に記載の方法。
- 該カチオン性有機ポリマーの添加前に、アルミニウム含有化合物を懸濁液に添加することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の方法。
- 請求項3,8,9,10,11又は12に記載の方法により得られる紙。
- 請求項1,6,7,8,9又は10に記載の水性組成物の、懸濁汚物の脱水、水処理、廃水、廃棄スラッジにおける凝集剤としての使用。
- 請求項1,6,7,8,9又は10に記載の水性組成物の、製紙のためのろ水助剤および/又は歩留り向上剤としての使用。
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