JP2005340530A - 電磁波シールド樹脂組成物 - Google Patents

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秀太郎 和氣
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Abstract

【課題】 外付け部品を使用する必要がなく、1GHzを超える高周波領域においても良好な電磁波シールド特性を有し、配線パターンを伝送する信号の品質劣化を伴わない電磁波シールド樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 金属磁性微粒子の表面にフェライトめっきしたフェライト被覆層が、カルボキシル基を有するポリマーを含有するフェライト被覆金属磁性微粒子を作製する。該フェライト被覆金属磁性微粒子を樹脂に高充填混合することで、電磁波シールド樹脂組成物を得た。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、電子機器に対し誤動作等の悪影響を与える電磁波ノイズの不要輻射を低減することを目的とした電磁波シールド樹脂組成物に関するものであり、特に、1GHzを超える高周波領域における電磁波シールド特性に優れた電磁波シールド樹脂組成物に関する。
近年の電子機器の高機能化により電子部品の動作周波数は高周波化が進んでいる。更にこれらの電子機器は従来にも増して小型化が進んでおり、使用される電子部品も小型化、薄型化することが求められている。
このような高周波化に伴って、プリント配線基板の配線パターンや半導体パッケージのリード線等からの不要輻射ノイズの抑制が問題となっている。
この対策として、金属製のシールド板を設置する方法や、コイルやコンデンサなどの受動部品を用いて形成したローパスフィルタ回路を挿入する方法が知られている。
また、電磁波シールドを目的としてフェライトや金属磁性体の粉末を樹脂中に分散させ
た樹脂組成物の硬化膜を直接またはソルダーレジスト層を介してプリント配線基板に形成したり、前述の樹脂組成物をシート状に成型して、配線パターンの表面に貼り付ける方法等も知られている(特許文献1参照)。
特開平4−352498号公報
しかしながら、金属製のシールド板を設置する方法では、近年の高密度化した電子機器の内部に適切に設置することが困難であり、また、金属板を使用することで機器の重量が増加してしまうため、特に小型化の進む携帯機器では好ましくない。
また、受動部品を用いてローパスフィルタ回路を形成する方法では、部品点数が増加するため、部品搭載面積が増加し、機器の小型化の要求に応えることが困難であるのみならず、GHzを超える周波数域で、このような集中定数回路によるノイズ低減は、原理的に
不可能である。
更に、有機材料と無機磁性材料が混合されてなる複合磁性材料では106Ωcm以上の
非常に高い電気抵抗率を有するNi−ZnフェライトやCoフェライトなどが幅広く用いられてきたが、フェライトはフェリ磁性を示す酸化物磁性体であることから、その飽和磁化の値は通常0.3〜0.5T程度と小さく、電磁波シールド材料として用いる場合には大きな体積が必要であるというデメリットがある。
近年の電子機器の小型化に伴い、小さな体積で高磁束密度が得られるセンダスト(Fe−Si−Al合金)やパーマロイ(Fe−Ni合金)などの金属強磁性体が好まれて用いられるようになったが、金属強磁性体はその電気抵抗率が10-6〜10-5Ωcm程度と非常に小さいことから、高周波数領域で渦電流が発生し透磁率が低下してしまう欠点があり、金属強磁性体を多層の薄膜状に構成し、隣接する金属強磁性体薄膜の間に絶縁体の層を挟んで絶縁したり、金属強磁性体の微粒子を有機材料などのバインダに分散・成形するなどして対策が施され、高周波数領域における使用を可能にしているという背景がある。
しかし、前者のように金属強磁性体を薄膜や多層の構造にした複合磁性材料は、磁路をその薄膜の平面内で形成しなければならず、立体的に磁路を構成することができないと言うデメリットがある。一方で、後者のように金属強磁性体の微粒子を用いて成形された複合磁性材料には、磁路の形成についての空間的な制約はないものの、粒子毎に樹脂バインダなどの絶縁体によって磁路が寸断されて不連続となるため、薄膜の場合と異なり、比透磁率が低く、飽和磁化も小さくなり、飽和磁化の大きな金属強磁性体を用いる効果が弱められてしまうと言うデメリットがある。
逆に、磁路を寸断しないように高密度に金属強磁性体微粒子を充填すると、電気抵抗率の小さい粒子同士が接触してしまい、複合磁性材料の電気絶縁性を高くすることができないと言うデメリットがあるとともに、このような複合磁性材料を、例えば電気信号が伝送する配線の極近傍に配置した時には、絶縁抵抗が充分でないために、著しいインピーダンス低下を招く恐れがあり、伝送する電気信号品質を大きく劣化し、機器の正常動作に障害をもたらす危険性が懸念されることから、プリント配線基板の配線パターンなどから発生する不要輻射ノイズの抑制を目的とした用途には不向きであった。
また、前述の課題に対し、簡便な塗工性と性能を有する電磁波シールド樹脂組成物が、特願2003−394423において先願されている。
上記の電磁波シールド樹脂組成物に使用されるフェライト被覆金属磁性微粒子は、磁性金属微粒子の表面に、フェライトめっきによりフェライト被覆層を形成することにより製造される。このフェライトめっき法では、金属磁性微粒子とフェライト被覆層との密着性が十分でなく、フェライト被覆層が剥離してしまうことがあった。また、フェライト被覆層の膜厚を均一にすることができなかった。
フェライト被覆層の剥離があると、前記電磁波シールド樹脂組成物の硬化物において高周波数域での透磁率が低下したり、前記フェライトめっき微粒子の製造工程において、メッキ浴が剥離したフェライト被覆層で汚れてしまうという問題が生じる。また、フェライト被覆層の膜厚が不均一であると、前記電磁波シールド樹脂組成物の硬化物において、均一で安定した透磁率が得られなくなるだけでなく、絶縁不良等の問題が生じる。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、外付け部品を使用する必要がなく、1GHzを超える高周波領域においても良好な電磁波シールド特性を有し、配線パターンを伝送する信号の品質劣化を伴わない電磁波シールド樹脂組成物であって、金属磁性微粒子とフェライト被覆層との密着性が高く、均一にフェライト被覆層が形成されたフェライト被覆金属磁性微粒子と樹脂とを含むことを特徴とする電磁波シールド樹脂組成物を提供することを目的とする。
(1)請求項1の発明は、
金属磁性微粒子からなる芯材と、該芯材を被覆するフェライト被覆層とを有するフェライト被覆金属磁性微粒子と樹脂とを含むものであって、前記フェライト被覆層が、カルボキシル基を有するポリマーを含有することを特徴とする電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物は、金属磁性微粒子からなる芯材及び該芯材を被
覆するフェライト被覆層から構成されるフェライト被覆金属磁性微粒子およびこれらのバインダーとしての樹脂を含むことにより、該電磁波シールド樹脂組成物の硬化物において、1GHzを超える高周波領域においても良好な電磁波シールド特性を有する。
また、前記フェライト被覆層が、カルボキシル基を有するポリマーを含有することによ
り、芯材とフェライト被覆との密着性が高く、且つ、フェライト被覆層が均一である。
(2)請求項2の発明は、
前記フェライト被覆層の平均厚さが2nm以上100nm未満であることを特徴とする請求項1記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれるフェライト被覆金属磁性微粒子は、前記フェライト被覆層の平均厚さが2nm以上100nm未満であることにより、硬化物において高抵抗率が得られるとともに、高い飽和磁化を得ることができ、且つ高周波領域における電磁波シールド特性が一層優れている。フェライト被覆層の平均厚さが、2nm未満では成形体としたときに高抵抗率と高い飽和磁化とを得ることができず、透磁率の高周波特性が悪くなる。100nm以上ではフェライト被覆層が脆くなり、樹脂と混和する際にはがれやすく、混和性が悪くなるため、樹脂組成物として適さない。好ましくは、5〜80nmである。
(3)請求項3の発明は、
前記フェライト被覆層が、フェライトめっき反応液の水面に酸素を含む気体を接触させた状態でフェライトめっきを行うことにより形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
前記フェライト被覆層が、フェライトめっき反応液の水面に酸素を含む気体を接触させた状態で、即ち酸素を含む気体の酸化作用を利用したフェライトめっきにより形成されるため、本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれるフェライト被覆金属磁性微粒子の製造時に酸化剤の添加がなくともよいので、製造が容易であるという利点がある。
(4)請求項4の発明は、
前記フェライトめっきが50°C以下において行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明では、フェライトめっきを50°C以下において行うので、フェライトめっき反応が穏やかに進行するため、水酸化第二鉄などの副生成物が生成しにくいという利点があり、さらに、薄く、均一性と緻密さを有するフェライト被覆層を得ることができる。
めっき浴の温度は40°C以下であることが一層好適である。また、めっき浴温度の下限は、液相を保つ温度であれば良いが、成膜速度がより適切であるためには10°C以上であることが好ましく、20°C以上であることが更に好ましい。
(5)請求項5の発明は、
前記フェライト被覆層が、化学式MO・Fe23(MはFe、Mn、Co、Ni、Mg、Zn、Cd、Cuのうちから選ばれる少なくとも一種もしくはそれらの混合物)で示されるソフトフェライトと、カルボキシル基を有するポリマーとを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれるフェライト被覆金属磁性微粒子は、金属磁性微粒子からなる芯材に、前記のようなフェライト被覆層を設けることにより、成形体において、スヌークの限界則を遙かに越える磁気特性を有しているため、該電磁波シールド樹脂組成物の硬化物の絶縁性が高く、且つ高周波領域における電磁波シールド特性が一層優れている。
(6)請求項6の発明は、
前記カルボキシル基を有するポリマーが、水溶性であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれるフェライト被覆金属磁性微粒子は、水溶性のカルボキシル基を有するポリマーを添加して製造されることにより、金属磁性微粒子からなる芯材とフェライト被覆との密着性と均一性が高められ、成形体としたときに、一層、高周波において高い透磁率を得ることができ、フェライト被覆の密着性及び均一性を高めることができるため、本発明の電磁波シールド樹脂組成物の硬化物は、高周波領域における電磁波シールド特性が一層優れている。また、有機溶剤を溶媒とする方法と比較して取扱いが容易であり、安全性も高い。
(7)請求項7の発明は、
前記カルボキシル基を有するポリマーが、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸の少なくとも1種類以上、あるいは(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸の少なくとも1種類以上で変性されてなるポリビニルアルコール、あるいはアミノ酸変性ポリマーからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれるフェライト被覆金属磁性微粒子は、上記の、カルボキシル基を有するポリマーを添加して製造されることにより、金属磁性微粒子からなる芯材とフェライト被覆との密着性と均一性が高められ、成形体としたときに一層、高周波において高い透磁率を得ることができるため、本発明の電磁波シールド樹脂組成物の硬化物は、高周波領域における電磁波シールド特性が一層優れている。
(8)請求項8の発明は、
前記金属磁性微粒子が、カルボニル鉄、Fe−Cr合金、Fe−Ni合金、Fe−Si−Al合金、Fe−Si合金、Fe−Co合金、及びFe−Cr−Al合金から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれるフェライト被覆金属磁性微粒子は、上記
の、飽和磁化が大きく、透磁率が高い金属磁性微粒子を芯材に用いることにより、成形体としたときに、高い飽和磁化が得られ、透磁率の周波数特性が優れるという利点があるため、本発明の電磁波シールド樹脂組成物の硬化物は、高周波領域における電磁波シールド特性が一層優れている。
前記金属磁性微粒子の形状としては、球状のほか、円板状、フレーク状、針状または粒
状、その他各種形状が可能であり、求められる特性に応じて任意に選択することができる。
(9)請求項9の発明は、
前記電磁波シールド樹脂組成物の硬化物における前記フェライト被覆金属磁性微粒子の体積比が50〜90vol%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物では、電磁波シールド樹脂組成物の硬化物におけるフェライト被覆金属磁性微粒子の体積比を50〜90vol%、特に60〜80vol%に調製することが好ましい。50vol%未満では、フェライト被覆金属磁性微粒子量が不十分で高い透磁率が得られず、また、90vol%を超えると混合や塗工が難と
なる。前記の電磁波シールド樹脂組成物は、硬化物において、空間的な制約を受けずに、磁路を寸断することなく形成できるため、高い透磁率が得られ、低周波から1GHzを超える高周波領域に至る広い範囲での電磁波シールド特性が一層優れている。
なお、前記電磁波シールド樹脂組成物を調整する際の混合撹拌方法としては、3本ロールミル、プラネタリーミキサー、ディスパー、ビーズミルなどの一般的に知られた方法を用いることができるが、フェライト被覆金属磁性微粒子を高充填し、且つ均一に分散するためには、特に3本ロールミルが適しており、適宜、湿潤分散剤、シランカップリング剤などの分散助剤を用いることができる。
(10)請求項10の発明は、
フェライト粒子を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
すなわち、本発明の電磁波シールド樹脂組成物は、フェライト被覆金属磁性微粒子とフェライト粒子との両方を含んでいることを示す。フェライト被覆金属磁性微粒子の体積と、フェライト粒子の体積との比率は、目標とする電磁波シールド特性値に合わせ、任意に混合することが可能であり、低周波領域から、1GHzを超える高周波領域に至るまで、広い範囲の電磁波シールド特性を有している。
つまり、フェライト被覆金属磁性微粒子を含むことにより、高周波領域での電磁波シールド特性を有し、同時に、フェライト粒子を含むことにより、低周波領域での電磁波シールド特性も有している。フェライト被覆金属磁性微粒子の芯材として用いる金属磁性微粒子は、高価な材料であり、安価に入手可能な市販のフェライト粒子と混合することで材料コストを大幅に低減することが可能となる。
(11)請求項11の発明は、
前記フェライト粒子が、化学式MO・Fe23(MはFe、Mn、Co、Ni、Mg、
Zn、Cd、Cuのうちから選ばれる少なくとも一種、もしくはそれらの混合物)で示されるソフトフェライトであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれるフェライト粒子が上記の材質であるので、低周波領域における電磁波シールド特性が一層優れている。
(12)請求項12の発明は、
前記樹脂が、熱硬化型エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、及びそれらの変性体等の中から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物に含まれる樹脂は、混和性、絶縁性などの他、作業効率や使用条件等を考慮して適宜選択される。
前記樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ホットメルト型樹脂系(スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、スチレン・イソプレン・スチレンゴム(SIS))、スチレン・イソプレン・ブタジエン・スチレンゴム(SIBS)、スチレン・ブタジエン・スチレンゴム(SBS)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、メチルメタアクリレート・ブタジエンゴム(MBR)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンゴム(SEPS)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレンゴム(SEBS)、スチレン・エチレン・エチレン・プロピレン・スチレンゴム(SEEPS)、エチレン酢ビ樹脂、ポリアミド樹脂、溶剤型樹脂系(アクリル樹脂)、酢酸ビニル或いは酢酸ビニルとアクリル酸エステル、ベオバ、などが共重合された酢ビ系樹脂、塩化ビニルと酢酸ビニル、エチレン、アクリル酸エステルなどが共重合された塩化ビニル系樹脂、スチレンとアクリル酸エステルなどが共重合されたスチレン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、変性シリコン樹脂、水分散型樹脂系(合成ゴム系ラテックスの具体例としてはスチレン・ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、メチルメタアクリレート・ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどのカルボキシル変性したものなどが挙げられる。
また、合成樹脂系エマルジョンである各種アクリル酸エステルなどのアクリル系モノマーを使用して調製されたアクリル酸エステル樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル或いは酢酸ビニルとアクリル酸エステル、ベオバなどのコモノマーとを共重合した酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、塩化ビニルと酢酸ビニル、エチレン、アクリル酸エステルなどコモノマーとが重合された塩化ビニル樹脂系エマルジョン、スチレンとアクリル酸エステルなどコモノマーとが共重合されたスチレン樹脂系エマルジョン、エチレン・酢酸ビニル共重合系エマルジョンなどが挙げられる。
また、湿気硬化型樹脂である変性シリコン樹脂、シアノアクリレート樹脂、ウレタン樹
脂等が挙げられる。
また、重合触媒として、過酸化物、アゾビス化合物等が挙げられ、過酸化物としては、例えば過酸化ジブチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンハイドロ過酸化物等、アゾビス化合物としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド等が挙げられる。
硬化剤は、ジシアンジアミド系化合物、酸無水化合物(テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二水和物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリンビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、ドデセ二ル無水コハク酸、脂肪族二塩基酸ポリ酸無水物、クロレンド酸無水物)、フェノール系化合物(フェノールノボラック、キシリレンノボラック、ビスAノボラック、オルソクレゾールノボラック、アミノトリアジンノボラック、トリフェニルメタンノボラック、ビフェニルノボラック、ジシクロペンタジエンフェノールノボラックテルペンフェノールノボラック)、イミダゾール系化合物(2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2−メチルイミダゾリル−(1)〕エチル−s−トリアジン、2−フェニルイミダゾリン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ〔1,2−a〕ベンズイミダゾール)、イソシアネート系化合物などが挙げられる。
必要に応じてリン酸水素ナトリウムや炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンや低分子ハロゲン化合物等の分子量調整剤、キレート化剤、可塑剤、有機溶剤等を樹脂混合の前期・中期・後期に添加することができる。
また、ロジン系、ロジン誘導体系、テルペン樹脂系、テルペン誘導体系等の天然系タッ
キファイヤーや、石油樹脂系、スチレン樹脂系、クマロンインデン樹脂系、フェノール樹脂系、キシレン樹脂系の合成樹脂系のタッキファイヤー、液状ニトリルゴム、シリコンゴム等のゴム成分、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ化合物、二酸化チタン、三酸化アンチモン等の体質顔料の他、(殺菌剤、防腐剤、消泡剤、可塑剤、流動調整剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、分散剤、着色顔料、体質顔料、防錆顔料等)を添加してもよい。さらにポットライフと常温硬化性とバランスを図るために、(無機酸、低分子有機酸、カルボン酸ポリマー等)を添加しても良い。また、耐光性向上を目的に酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加しても良い。
(13)請求項13の発明は、
前記フェライト被覆金属磁性微粒子の平均粒子径あるいは前記フェライト粒子の平均粒子径が、1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
フェライト被覆金属磁性微粒子の平均粒子径が100μmを越えると、樹脂組成物として塗工時に凝集物が発生するなど支障がある。1μm未満であると、性能面で十分な効果が得られず、特に好ましいフェライト被覆金属磁性微粒子の平均粒子径は、1〜20μmである。同様に、フェライト粒子の平均粒子径が100μmを越えると、樹脂組成物として塗工時に凝集物が発生するなど支障がある。1μm未満であると、性能面で十分な効果が得られず、特に好ましいフェライト粒子の平均粒子径は、1〜20μmである。さらに、前記フェライト被覆金属磁性微粒子の平均粒子径と前記フェライト粒子の平均粒子径は何れも1〜100μmであることが好ましい。
(14)請求項14の発明は、
前記電磁波シールド樹脂組成物の硬化物の電気抵抗率が、常温において103Ωcm以
上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物を要旨とする。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物の硬化物は、高い電気絶縁性を有しているため、高周波数領域において渦電流による透磁率の低下が抑制され、低周波から1GHzを超える高周波領域までの広い範囲における電磁波シールド特性が一層優れている。
さらに、フェライト被覆微粒子を構成する金属磁性微粒子からなる芯材の材質や形状、該芯材を被覆するフェライト被覆層の材質や被覆厚さ、フェライト粒子の材質などを変更することで任意の電気抵抗率に調整することができ、例えば、低インピーダンス回路の近傍に形成する場合には、103Ωcm以上の電気抵抗率を有していれば、回路インピーダ
ンスへの影響は小さく無視できる程度である。一方、高精度なインピーダンス整合を必要とする高周波回路近傍に硬化物を形成する場合には、電気抵抗率を109Ωcm以上に調
整することで、回路配線の特性インピーダンスに著しい変化を及ぼすことなく、伝送する電気信号の品質を劣化させることなく、回路から輻射する電磁波ノイズを効果的にシールドすることができる。
本発明の電磁波シールド樹脂組成物によれば、上述の通り、1GHzを超える高周波領域においても良好な電磁波シールド特性を有し、金属磁性微粒子とフェライト被覆層との密着性が高く、かつ、均一にフェライト被覆層を形成することができる。
以下に本発明の電磁波シールド樹脂組成物作製の形態の例(実施例)を説明する。
<フェライト被覆金属磁性微粒子の作製>
1000mLのビーカーに100mLの蒸留水を入れ、これに、金属磁性微粒子からなる芯材である平均粒子径3μmのカルボニル鉄微粒子(芯材、BASF社製SM)20gと、カルボキシル基を有するポリマーである平均分子量150,000の25%ポリアクリル酸水溶液(和光純薬工業社製)400mgとを入れ、蒸留水が液面で空気と接触した状態で撹拌機により撹拌速度500rpmで撹拌し、空気から酸素を取り込むとともに、カルボニル鉄微粒子をこの撹拌によって懸濁状態にした。
この撹拌速度で液の撹拌を続けながら、この液に70mmol/Lの塩化第一鉄水溶液50mLと、0.17N 水酸化カリウム水溶液50mLとを、ともに5mL/分の一定流速にて10分間で添加し、懸濁液のpHを7以上に保って前記カルボニル鉄微粒子の表面にフェライト被覆層を形成して、フェライト被覆金属磁性微粒子を得た。これらの工程において懸濁液の温度は25〜28°Cの範囲に保った。
なお、生成したフェライト被覆金属磁性微粒子におけるフェライト被覆層の平均厚さを電子顕微鏡により簡易的に測定したところ、その厚さは30nmであった。
<電磁波シールド樹脂組成物の作製>
a)下記の原料をミキサーにより混合した後、3本ロールミルで混練することで、電磁波シールド樹脂組成物を製造した。尚、以下において、部は重量部を意味する。
液状エポキシ樹脂(旭電化工業株式会社製EP−4088S):46部
シアンジアミド(潜在性硬化剤):4.5部
ソルビタントリオレート(添加剤):49.5部
フェライト被覆金属磁性微粒子:2421部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤):83部
この電磁波シールド樹脂組成物の粘度は70Pa・s/25°Cであった。
b)次に、電磁波シールド樹脂組成物をテストフィクスチャーのマイクロストリップライン上に塗布した。
まず、テストフィクスチャーの構成を図1を用いて説明する。テストフィクスチャー1は、左右両端付近に設けられた一対のSMAコネクタ3と、それらの間を結ぶマイクロストリップライン(信号線)2とを備えている。マイクロストリップライン2の全長は200mmであり、Zは50Ωである。
電磁波シールド樹脂組成物は、図2に示すように、マイクロストリップライン2の中心付近を覆うように、長手方向100mm、幅20mmの領域に塗布された。その後、加熱硬化させることにより、塗布された電磁波シールド樹脂組成物は、電磁波シールド樹脂硬化膜4となった。この電磁波シールド樹脂硬化膜(硬化物)におけるフェライト被覆金属磁性微粒子の体積比は80vol%であった。
c)次に、本実施例1の電磁波シールド樹脂組成物の奏する効果を説明する。
(i)本実施例1の電磁波シールド樹脂組成物は、カルボニル鉄微粒子からなる芯材及び
その芯材を被覆するフェライト被覆層から構成されるフェライト被覆金属磁性微粒子を含むことにより、1GHzを超える高周波領域においても良好な電磁波シールド特性を有し、不要輻射電磁波
対策に有用である。
特に本実施例1では、電磁波シールド樹脂組成物の硬化物におけるフェライト被覆金属磁性微粒子の体積比が80vol%であるので、1GHzを超える高周波領域における電磁波シールド特性が一層優れている。
(ii)本実施例1の電磁波シールド樹脂組成物は、テストフィクスチャーのマイクロストリップライン上に塗布しても、伝送する信号の品質劣化が生じることがない。
(iii)本実施例1の電磁波シールド樹脂組成物は高い電磁波シールド効果を有するので
、例えば、プリント配線板に使用する場合には、コイルやコンデンサなどの受動部品を用いて形成したローパスフィルタ回路を挿入する必要がない。そのため、部品点数の増加や、それに伴う部品搭載面積の増加が生じてしまうようなことがない。
a)下記の原料をミキサーにより混合した後、3本ロールミルで混練することで、電磁波シールド樹脂組成物を製造した。
アクリルウレタン樹脂(亜細亜工業株式会社製KX−87−11):100部
フェライト被覆金属磁性微粒子:2360部
酢酸エチル(溶剤):600部
平均粒子径5μmのNi−Zn系フェライト微粒子(日本重化学工業株式会社製NFP−NB4):2124部
この電磁波シールド樹脂組成物の粘度は59Pa・s/25°Cであった。
b)次に、電磁波シールド樹脂組成物を前記実施例1と同様にしてテストフィクスチャーのマイクロストリップライン上に塗布し、加熱硬化させた。この電磁波シールド樹脂硬化膜(硬化物)におけるフェライト被覆金属磁性微粒子およびフェライト粒子の体積比は80vol%であった。
c)本実施例2の電磁波シールド樹脂組成物は、前記実施例1と同様の効果を奏する。更に、本実施例2の電磁波シールド樹脂組成物は、フェライト被覆金属磁性微粒子とフェライト粒子との両方を含んでいるので、低周波領域から、1GHzを超える高周波領域に至るまで、広い範囲の電磁波シールド特性を有している。
また、以下の様にして比較例1〜2の電磁波シールド樹脂組成物を製造した。そして、それぞれ、前記実施例1と同様にテストフィクスチャー1(図1、図2)に塗布し、電磁波シールド樹脂硬化膜を形成した。また、比較例3において、シート状の電磁波吸収シートをテストフィクスチャーのマイクロストリップライン上に貼付した。
(比較例1)
下記の原料をミキサーにより混合した後、3本ロールミルで混練することで、電磁波シールド樹脂組成物を製造した。
液状エポキシ樹脂(旭電化株式会社製EP−4088S):66部
シアンジアミド(潜在性硬化剤):6.5部
ソルビタントリオレート(添加剤):27.5部
平均粒子径5μmのNi−Zn系フェライト微粒子(日本重化学工業株式会社製NFP−NB4):1976部プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤):17部
この電磁波シールド樹脂組成物の粘度は81Pa・s/25°Cであった。
(比較例2)
下記の原料をミキサーにより混合した後、3本ロールミルで混練することで、電磁波シールド樹脂組成物を製造した。
液状エポキシ樹脂(旭電化工業株式会社製EP−4088S):46部
シアンジアミド(潜在性硬化剤):4.5部
ソルビタントリオレート(添加剤):49.5部
平均粒子径3μmのカルボニル鉄微粒子(BASF社製SM):2421部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤):83部
この電磁波シールド樹脂組成物の粘度は60Pa・s/25°Cであった。
(比較例3)
磁性体粉末をゴム系ポリマー中に分散した、市販の電磁波シールドシート(商品名:ルミディオンEL、東洋サービス株式会社製)を長手方向100mm×幅20mmにカットし、前記実施例1にて電磁波シールド樹脂組成物を塗布した領域において、テストフィクスチャー1上に貼付した。
次に、本実施例1〜2の電磁波シールド樹脂組成物の効果を確かめるために行った試験について説明する。
(i)近傍磁界強度最大減衰量の測定
実施例1〜2及び比較例1〜2で電磁波シールド樹脂組成物を塗布したテストフィクスチャー、及び比較例3にて電磁波吸収シートを貼付したテストフィクスチャーに対し、下記の測定装置を用いて近傍磁界強度最大減衰量の測定を行った。
パルスジェネレータ(信号源):アジレント・テクノロジー社製8133A
EMIテスタ:日立デバイスエンジニアリング社製EMV200
スペクトラムアナライザ:アドバンテスト社製R3131A
また、測定条件は以下の様にした。
入力信号周波数:100MHz
入力信号VH:+1V
入力信号VL:0V
入力信号Vamp:1V
X軸方向ステップ:2mm
Y軸方向ステップ:1mm
プローブ−PWB間ギャップ:0.3mm
測定周波数範囲:100kHz〜3GHz
測定結果を表1に示す。
この表1に示すように、実施例1〜2において電磁波シールド樹脂組成物を塗布したテストフィクスチャーでは、数百MHzの低周波領域から1GHzを超える高周波領域に渡って良好な磁界遮蔽性能を示した。一般的にプリント配線板等では、近傍磁界強度減衰量として5dB以上の性能が要求されている。このことにより、実施例1〜2において製造した電磁波シールド樹脂組成物の電磁波シールド特性が優れていることが確認できた。一方、比較例1〜2では、実施例1〜2に比べて、磁界遮蔽性能が大きく劣っていた。
(ii)信号波形の測定
実施例1〜2及び比較例1〜2で電磁波シールド樹脂組成物を塗布したテストフィクスチャー、及び、比較例3にて電磁波吸収シートを貼付したテストフィクスチャーに対し、下記の測定装置を用いてアイパターン測定により、伝送信号波形測定を行った。
パルスジェネレータ(信号源):アジレント・テクノロジー社製8133A
サンプリング・オシロスコープ:アジレント・テクノロジー社製HP54750A
電気モジュール:アジレント・テクノロジー社製HP54751A
50Ω同軸ケーブル:スーナー社製SF104PE
アジレント・テクノロジー社製5062−6693
プローブ:ヒロセ電機社製HRM−300−134B−2
また、測定条件は以下の様にした。
入力信号周波数:1GHz
入力信号VH:+100mV
入力信号VL:−100mV
入力信号Vamp:200mV
測定結果を上記表1に示す。この表1に示すように、実施例1〜2のテストフィクスチャーでは、マイクロストリップラインに伝送した信号波形の劣化はなかった。このことから、実施例1〜2における電磁波シールド樹脂組成物は、伝送線路及び伝送信号に悪影響を与えることがないことが確認できた。
一方、比較例3のテストフィクスチャーでは、図3に示すように、マイクロストリップラインに伝送した信号波形の劣化が著しかった。このため、比較例3の電磁波シールドシートを使用する場合には、テストフィクスチャーの特殊な設計・検討が必要となり、時間や費用の浪費を招く要因となる。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
テストフィクスチャーの構成を示す説明図。 電磁波シールド樹脂組成物を塗布したテストフィクスチャーの構成を示す説明図。 信号のオシロスコープ波形写真。
符号の説明
1 テストフィクスチャー
2 マイクロストリップライン
3 SMAコネクタ
4 電磁波シールド樹脂硬化膜

Claims (14)

  1. 金属磁性微粒子からなる芯材と、該芯材を被覆するフェライト被覆層とを有するフェライト被覆金属磁性微粒子と樹脂とを含むものであって、前記フェライト被覆層が、カルボキシル基を有するポリマーを含有することを特徴とする電磁波シールド樹脂組成物。
  2. 前記フェライト被覆層の平均厚さが2nm以上100nm未満であることを特徴とする請求項1記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  3. 前記フェライト被覆層が、フェライトめっき反応液の水面に酸素を含む気体を接触させた状態でフェライトめっきを行うことにより形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  4. 前記フェライトめっきが50°C以下において行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  5. 前記フェライト被覆層が、化学式MO・Fe23(MはFe、Mn、Co、Ni、Mg、Zn、Cd、Cuのうちから選ばれる少なくとも一種、もしくはそれらの混合物)で示されるソフトフェライトと、カルボキシル基を有するポリマーとからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  6. 前記カルボキシル基を有するポリマーが、水溶性であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  7. 前記カルボキシル基を有するポリマーが、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸の少なくとも1種類以上、あるいは(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸の少なくとも1種類以上で変性されてなるポリビニルアルコール、あるいはアミノ酸変性ポリマーからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  8. 前記金属磁性微粒子が、カルボニル鉄、Fe−Cr合金、Fe−Ni合金、Fe−Si−Al合金、Fe−Si合金、Fe−Co合金、及び、Fe−Cr−Al合金から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  9. 前記電磁波シールド樹脂組成物の硬化物におけるフェライト被覆金属磁性微粒子の体積比が、50〜90vol%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  10. フェライト粒子を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電磁波シール
    ド樹脂組成物。
  11. 前記フェライト粒子が、化学式MO・Fe23(MはFe、Mn、Co、Ni、Mg、Zn、Cd、Cuのうちから選ばれる少なくとも一種、もしくはそれらの混合物)で示されるソフトフェライトであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  12. 前記樹脂が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、及びそれらの変性体等の中から選ば
    れる一種以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  13. 前記フェライト被覆金属磁性微粒子の平均粒子径あるいは前記フェライト粒子の平均粒子径が、1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。
  14. 前記電磁波シールド樹脂組成物の硬化物の電気抵抗率が、常温において103Ωcm以
    上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の電磁波シールド樹脂組成物。


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JP2016006852A (ja) * 2014-05-29 2016-01-14 日東電工株式会社 軟磁性樹脂組成物および軟磁性フィルム
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