JP2005326207A - 測位方法 - Google Patents

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治男 金綱
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Abstract

【課題】所定周期で測位計算をすると共に、二次元測位を連続的に行なわなければならない状況においても、二次元測定結果の位置と実際の位置との誤差が少なくする。
【解決手段】高度一定と仮定して二次元測位計算し、受信機の位置を求めると共に、高さ方向の速度を0と仮定して受信機の速度および受信機の局部発振器の周波数誤差を求める第1の工程を設ける。高度一定と仮定して二次元測位計算し、受信機の位置および測位計算時刻を求めると共に、受信機の局部発振器の周波数誤差を固定値として受信機の速度を求め、当該求められた受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、測位計算時刻とから受信機の高度を求める第2の工程とを設ける。第1の工程と第2の工程とを所定の比率で切り換えて実行し、第1の工程では、第2の工程で求められた受信機の高度において高度一定と仮定して二次元測位計算する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばGPS(Global Positioning System)において、複数個の人工衛星(GPS衛星)からの電波を受信して測位計算を実行することができる方法および装置に関する。
人工衛星(以下、単に衛星という)を利用して移動体の位置を測定するGPSシステムにおいて、GSP受信機は、4個以上の衛星からの信号を受信し、その受信信号から受信機の位置を計算し、ユーザに知らせることが基本機能である。
GPS受信機は、衛星からの受信信号(以下、この信号をGPS衛星信号という)を復調して衛星の軌道データを獲得し、衛星の軌道および時間情報と衛星信号の遅延時間から、自受信機の3次元位置を連立方程式により導き出す。測位演算のために4個の衛星からの信号が必要となるのは、GPS受信機内部の時間と衛星の時間とで誤差があり、その誤差の影響を除去するためである。
民生用GPS受信機の場合には、衛星(Navstar)からのL1帯、C/A(Clear and Aquisition)コードと呼ばれる拡散符号によりスペクトラム拡散された信号電波を受信して、測位演算を行なう。
C/Aコードは、送信信号速度(チップレート)が1.023MHz、符号長が1023のPN(pseudo random noise;擬似ランダム雑音)系列の符号、例えばGold符号からなる拡散符号である。そして、衛星からの信号は、50bpsのデータを拡散符号を用いてスペクトラム拡散した信号により、周波数が1575.42MHzのキャリアをBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調した信号である。この場合、符号長が1023であるので、C/Aコードは、PN系列の符号が、図6(A)に示すように、1023チップを1周期(したがって、1周期=1ミリ秒)として、繰り返すものとなっている。
このC/AコードのPN系列の符号は、衛星ごとに異なっているが、どの衛星が、どのPN系列の符号を用いているかは、予めGPS受信機で検知できるようにされている。また、後述するような航法メッセージ(軌道情報)によって、GPS受信機では、どの衛星からの信号を、その地点およびその時点で受信できるかが判るようになっている。したがって、GPS受信機では、例えば3次元測位であれば、その地点およびその時点で取得できる4個以上の衛星からの電波を受信して、スペクトラム逆拡散し、測位演算を行って、自分の位置を求めるようにする。
そして、図6(B)に示すように、衛星信号データ(航法メッセージデータ)の1ビットは、PN系列の符号の20周期分、つまり、20ミリ秒単位として伝送される。つまり、データ伝送速度は、50bpsである。PN系列の符号の1周期分の1023チップは、ビットが“1”のときと、“0”のときとでは、反転したものとなる。
図6(C)に示すように、GPSでは、30ビット(600ミリ秒)で1ワードが形成される。そして、図6(D)に示すように、10ワードで、1サブフレーム(6秒)が形成される。図6(E)に示すように、1サブフレームの先頭のワードには、データが更新されたときであっても常に規定のビットパターンとされるプリアンブルが挿入され、このプリアンブルの後にデータが伝送されてくる。
さらに、5サブフレームで、1メインフレーム(30秒)が形成される。そして、航法メッセージは、この1メインフレームのデータ単位で伝送されてくる。この1メインフレームのデータのうちの始めの3個のサブフレームは、エフェメリス情報と呼ばれる衛星毎に固有の軌道情報である。このエフェメリス情報は、1メインフレーム単位(30秒)で繰り返し送られるものであり、その情報を送信してくる衛星の軌道を求めるためのパラメータと、衛星からの信号の送出時刻とを含む。
すなわち、エフェメリス情報の3個のサブフレームの2番目のワードには、TOW(Time Of Week)が含まれ、メインフレームの最初のサブフレーム1の3番目のワードには、Week Numberと呼ばれる時刻データが含まれる。Week Numberは、1980年1月6日(日曜日)を第0週として1週ごとにカウントアップする情報である。また、TOWは、日曜日の午前0時を0として6秒(サブフレームの周期)ごとにカウントアップする時間の情報である。
衛星のすべては、原子時計を備え、共通の時刻データを用いており、各衛星からの信号の送出時刻は、原子時計に同期したものとされている。上記の2つの時刻データを受信することにより絶対時刻を求める。6秒以下の値は、衛星の電波に同期ロックする過程で、そのGPS受信機が備える基準発振器の精度で、衛星の時刻に同期するようにする。
また、各衛星のPN系列の符号も、原子時計に同期したものとして生成される。また、このエフェメリス情報から、GPS受信機における測位計算の際に用いられる衛星の位置および衛星の速度が求められる。
エフェメリス情報は、地上の管制局からの制御により比較的頻繁に更新される精度の高い暦である。GPS受信機では、このエフェメリス情報をメモリに保持しておくことにより、当該エフェメリス情報を測位計算に使用することができる。しかし、その精度上、使用可能な寿命は、通常、2時間程度とされており、GPS受信機では、エフェメリス情報をメモリに記憶した時点からの時間経過を監視して、その寿命を超えたときには、メモリのエフェメリス情報を更新して書き換えるようにしている。
なお、新しいエフェメリス情報を衛星から取得して、その取得したエフェメリス情報にメモリの内容を更新するには、最低18秒(3サブフレーム分)が必要であり、サブフレームの途中からデータが取れたときには、連続30秒が必要となる。
1メインフレームのデータの残りの2サブフレームの軌道情報は、アルマナック情報と呼ばれる全ての衛星から共通に送信される情報である。このアルマナック情報は、全情報を取得するために25フレーム分必要となるもので、各衛星のおおよその位置情報や、どの衛星が使用可能かを示す情報などからなる。
このアルマナック情報も、地上の制御局からの制御により少なくとも数日ごとに更新され、GPS受信機のメモリに保持して使用することができる。しかし、このアルマナック情報は、その寿命は、数か月とされており、時間と共に衛星の位置決定精度は悪くなるが、衛星の大よその位置を知るには十分使用できる。通常、アルマナック情報は、GPS受信機を使用している際に更新するのが普通である。GPS受信機のメモリに、このアルマナック情報を蓄えておけば、電源投入後、どのチャンネルにどの衛星を割り当てればよいかを計算することができる。
例えば、特許文献1(特開2003−258769号公報)にも記載されているように、GPS受信機で、衛星信号を受信して、上述のデータを得るためには、GPS受信機に用意される、受信しようとする衛星で用いられているC/Aコードと同じPN系列の符号(以下、この明細書では、PN系列の拡散符号をPN符号と記す。そして、衛星のPN系列の拡散符号を衛星PN符号と呼び、GPS受信機の対応するPN系列の拡散符号をレプリカPN符号と呼ぶこととする)を用いて、その衛星信号について、C/Aコードの位相同期を取ることにより衛星信号を捕捉し、スペクトラム逆拡散を行なう。C/Aコードとの位相同期が取れて、逆拡散が行われると、ビットが検出されて、衛星信号から時刻情報等を含む航法メッセージを取得することが可能になる。
衛星信号の捕捉は、C/Aコードの位相同期検索により行われるが、この位相同期検索においては、GPS受信機のレプリカPN符号と衛星の衛星PN符号との相関を検出し、例えば、その相関検出結果の相関値が予め定めた値よりも大きい時に、両者が同期していると判定する。そして、同期が取れていないと判別されたときには、何らかの同期手法を用いて、GPS受信機のレプリカPN符号の位相を制御して、衛星PN符号と同期させるようにしている。
上記の特許文献は、次の通りである。
特開2003−258769号公報
上述したように、通常、GPS受信機は、4つの衛星との擬似距離を用いて自受信機の3次元の位置と時刻を求めるとともに、4つの衛星のドップラー周波数を求めることで、受信機の速度と局部発振器の周波数誤差を求める。
また、4つ以上の衛星からの電波を受信することができない状況や、4つ以上の衛星からの電波を受信したが衛星の幾何学的な配置が悪いため測位誤差が生じる状況の場合は、3つの衛星からの電波を用いて二次元の測位計算を行ったり、4つ以上の衛星からの電波を使用して、All in View方式で2次元での測位計算を行なったりする。
この場合、二次元測位においては、通常、高度が変化していないという条件を付加して、衛星の位置と時刻を求め、次に高度変化がないという条件をつけてGPS受信機の速度と局部発振器の周波数誤差を求める。
しかしながら、3つの衛星からの電波を用いて二次元測位計算する場合に、高度変化がなく一定といという条件の下に測位計算するため、その測位場所が平坦な場合には問題はないが、山岳地帯等の勾配がある場所において、連続して当該二次元測位を行なうと、時々刻々と受信機の位置の高度が変化するため、仮定した高度と実際の高度との差が大きくなり、二次元測定結果の位置と実際の位置との誤差が大きくなってしまうという問題がある。
この発明は、二次元測位を連続的に行なわなければならない状況においても、二次元測定結果の位置と実際の位置との誤差が少なくすることができるようにする測位方法および測位装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明による測位方法は、
所定周期で測位計算をすると共に、人工衛星からの電波を受信して受信機の位置を二次元測位計算により求める場合において、
高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置を求め、前記求められた位置の情報を用いると共に、高さ方向の速度を0と仮定して前記受信機の速度および人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める第1の工程と、
高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、前記求められた位置の情報を用いると共に、前記受信機の局部発振器の周波数誤差を固定値として前記受信機の速度を求め、当該求められた前記受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、前記測位計算時刻とから前記受信機の高度を求める第2の工程と、
を備え、
前記第1の工程と前記第2の工程とを所定の比率で切り換えて実行し、前記第1の工程では、前記第2の工程で求められた前記受信機の高度において高度一定と仮定して前記二次元測位計算する
ことを特徴とする。
この請求項1の発明においては、第1の工程において高度一定と仮定して二次元測位計算し、受信機の位置を求めると共に、前記受信機の速度および人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める。
また、第2の工程においては、高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、前記求められた位置の情報を用いると共に、前記受信機の局部発振器の周波数誤差を固定値として前記受信機の速度を求め、当該求められた前記受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、前記測位計算時刻とから前記受信機の高度を求める。
そして、第1の工程と第2の工程とを所定の比率、例えば1対1の比率で行ない、第2の工程で求めた受信機の高度を用いて、第1の工程を行なうようにする。したがって、第1の工程において、固定値とされる高度は、その直前に第2の工程で求められた受信機の高度が用いられるので、受信機の測位位置精度の低下を少なくすることができる。
また、請求項3の発明においては、
所定周期で測位計算をすると共に、人工衛星からの電波を受信して受信機の位置を二次元測位計算により求める場合において、
前記測位計算のタイミングになったときに、高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、当該求められた前記受信機の位置の情報を用いると共に、高さ方向の速度を0と仮定して前記受信機の速度および前記人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める第1の工程と、
前記第1の工程の後に、前記受信機の局部発振器の周波数誤差を固定して前記受信機の速度を求め、当該求められた前記受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、前記測位計算時刻とから前記受信機の高度を求める第2の工程と、
を備え、
次回の前記第1の工程における二次元測位計算においては、前記第2の工程で求められた前記受信機の高度において高度一定と仮定して前記二次元測位計算する
ことを特徴とする。
この請求項2の発明においては、測位計算のタイミングになったときに、第1の工程が開始され、高度一定と仮定して二次元測位計算し、受信機の位置を求めると共に、前記受信機の速度および人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める。
第1の工程が終了すると、引き続いて第2の工程が開始される。この第2の工程においては、受信機の局部発振器の周波数誤差を固定して受信機の速度を求め、当該求められた受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、測位計算時刻とから受信機の高度を求める。
そして、次回の第1の工程において、前回の第2の工程のときの求められた受信機の高度を用いて、2次元測位計算を行なうようにする。したがって、第1の工程において、固定値とされる高度は、その直前に第2の工程で求められた受信機の高度が用いられるので、受信機の測位位置精度の低下を少なくすることができる。
この発明によれば、4つ以上の衛星からの電波を受信できない状況や、4つ以上の衛星からの電波を受信できるがそれら衛星の幾何学的な配置が悪い場合において、高度一定という条件を付して二次元測位する場合においても、受信機の局部発振器の周波数誤差を固定して受信機の速度を求めることにより、受信機の高度を求めて、当該求めた受信機の高度を、前記二次元測位の際の高度として用いるので、受信機の測位位置精度の低下を少なくすることができる。
以下、この発明による測位方法の実施形態を、図を参照しながら説明する。図2は、この発明の測位方法の実施形態を適用したGPS受信機の構成を示すブロック図である。
この図2において、アンテナ部1は、衛星信号等を受信し、その受信信号を高周波信号処理部(RF部と略称する)2に供給する。RF部2は、図示を省略した局部発振器とミキサー(混合回路)とを備え、ミキサーにおいて、衛星信号の受信信号と前記局部発振器からの局部発振信号とを混合して、数MHz〜数十MHzの中間周波信号に周波数変換し、その中間周波信号を、復調・演算部3に出力する。
復調・演算部3は、C/Aコードの同期をとり、復調(スペクトラム逆拡散)処理を行うと共に、時間同期を取り、測位計算を実行する。時計部4は、復調・演算部3での測位計算のための時計情報を保持・更新する。
復調・演算部3は、また、受信信号を復調処理して得たエフェメリスの情報やアルマナックの情報を記憶部5に記憶する。また、この実施の形態のGPS受信機は、エフェメリスの情報やアルマナックの情報を衛星以外の外部から取得することができるようにされており、そのためのアンテナ8および通信部7が設けられている。通信部7で受信して取得されたエフェメリスの情報やアルマナックの情報も、記憶部5に記憶される。
記憶部5には、また、測位位置を地図上に表示するための地図情報が格納されている。表示部6は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示素子を備え、記憶部5から読み出された地図情報に基づく地図画面上に測位計算により求められた結果等が表示出力される。
また、操作入力部9は、ユーザが種々の操作入力を行なうためのものであり、この操作入力部9を通じて入力された情報は、復調演算部3に取り込まれる。
復調・演算部3では、時間同期の1ミリ秒以下の時刻成分は、衛星からのスペクトラム拡散信号電波のC/Aコードの同期を取ることにより得る。また、1ミリ秒以上の時刻情報は、衛星からの信号に含まれる航法メッセージを取得することで得る。すなわち、1ミリ秒以上の時刻情報は、航法メッセージ内のプリアンブルパターンとの位相同期をとり、その位相同期タイミングを、TOWを参照して確認することで得る。
復調・演算部3は、上記のようにして時間同期をとると、その衛星からの電波のGPS受信機への到達時間を計算し、その衛星とGPS受信機との疑似距離を算出する。次に、その衛星の疑似距離情報を、測位計算に使用するか否かを決定する。そして、測位計算に使用する衛星が4個以上となった場合には、最も、測位誤差が少ないであろうと推測される衛星の組み合わせを記憶部5に格納されている航法メッセージをも用いて決定し、3次元測位により測位計算を実行する。また、測位計算に使用できる衛星の数が3個の場合には、2次元測位を実行する。
図1は、復調・演算部3における測位計算のための部分の機能ブロック図である。これは、その一部のブロックをマイクロコンピュータで構成することができるものである。
すなわち、RF部2からの中間周波信号は、衛星の信号復調部11に供給され、C/Aコードの同期検出(拡散符号の位相同期制御)が行われて、逆拡散処理が行われ、航法メッセージのデータデコードが行われる。また、C/Aコードの同期検出を含む前述したような時間同期が行われる。時間同期の結果は、衛星の疑似距離算出部12に送られる。
衛星の疑似距離算出部12は、信号復調部11での時間同期の結果に基づき、衛星とGPS受信機との間の疑似距離を算出する。この疑似距離は、前述もしたように、ある時間に衛星から送出された信号が、当該GPS受信機に到達するまでの時間(信号到達時間)を測定し、それに光の速度c(=3×10m/s)をかけて距離を算出することにより得られる。
この場合、信号到達時間の1ミリ秒以下の成分は、GPS受信機のPN符号が、衛星の原子時計に同期しているPN符号と、GPS受信機の基準クロックの何クロック分ずれているかにより、算出される。以上のようにして、算出された疑似距離疑似距離は、計算に使用する衛星決定部13に送られる。
計算に使用する衛星決定部13は、後で詳述するように、算出された疑似距離が測位計算に使用可能であるかどうかや、その衛星の軌道データは測位計算に使用可能であるどうかにより、計算に使用できる衛星であるかどうかを決定し、使用可能な衛星のうちから、測位計算に使用する4個の衛星あるいは3個の衛星の組み合わせを決定する。
測位計算部14は、計算に使用する衛星決定部13で決定された4個の衛星を用いて3次元測位計算を行ない、また、計算に使用する衛星決定部13で決定された3個の衛星を用いて2次元測位計算を行なう。また、4つ以上の衛星を受信したが衛星の幾何学的な配置が悪い場合には、4つ以上の衛星を使用してAll in View方式で二次元での測位計算を行なう。
3次元測位の場合の測位計算式は、次のようになる。
(T−T1)・c={(x1−X)+(y1−Y)+(z1−Z)1/2
(T−T2)・c={(x2−X)+(y2−Y)+(z2−Z)1/2
(T−T3)・c={(x3−X)+(y3−Y)+(z3−Z)1/2
(T−T4)・c={(x4−X)+(y4−Y)+(z4−Z)1/2
・・・(式1)
ただし、
T:測位計算時刻
Ti:時刻TにGPS受信機が受信した電波を衛星iが発した時刻
c:光の速度
X,Y,Z:GPS受信機の位置
xi,yi,zi:衛星iの位置
座標系は、地球座標系
である。
上記式(1)から、GPS受信機の位置(X,Y,Z)と、測位計算時刻Tを未知数として、それらを求めることができる。
次に、4つの衛星のドップラー周波数から、次式を用いることにより、GPS受信機の速度Vx、Vy、VzおよびGPS受信機の局部発振器の周波数誤差ΔTCXOを求めることができる。
{(x1−X)(vx1−Vx)+(y1−Y)(vy1−Vy)
+(z1−Z)(vz1−Vz)}/R1=FD1
{(x2−X)(vx2−Vx)+(y2−Y)(vy2−Vy)
+(z2−Z)(vz2−Vz)}/R2=FD2
{(x3−X)(vx3−Vx)+(y3−Y)(vy3−Vy)
+(z3−Z)(vz3−Vz)}/R3=FD3
{(x4−X)(vx4−Vx)+(y4−Y)(vy4−Vy)
+(z4−Z)(vz4−Vz)}/R4=FD4
・・・・(式2)
ただし
X,Y,Z:GPS受信機の位置
Vx,Vy,Vz:GPS受信機の速度
xi,yi,zi:衛星iの位置
vxi,vyi,vzi:衛星iの速度
Ri=[(xi−X)+(yi−Y)+(zi−Z)1/2
FDi:衛星iのドップラー周波数で、局部発振器の周波数誤差(ΔTCXO)が未知数として含まれる。
座標系は地球座標系
である。
また、3つの衛星の電波しか受信できていない場合や、4つの衛星の電波を受信しているが幾何学的な衛星の配置が悪い場合には、GPS受信機が居る場所の高度が分かっていれば、GPS受信機が当該高度を保持して平坦な移動を行なうと仮定すれば、当該分かっている高度に固定して、次の式で2次元測位を行ない、GPS受信機の位置と測位計算時刻を求めることができる。
(T−T1)・c={(x1−X)+(y1−Y)+(z1−Z)1/2
(T−T2)・c={(x2−X)+(y2−Y)+(z2−Z)1/2
(T−T3)・c={(x3−X)+(y3−Y)+(z3−Z)1/2
(X+Y+Z1/2=Rn+alt
・・・・(式3)
ただし、
T:測位計算時刻
Ti:時刻TにGPS受信機が受信した電波を衛星iが発した時刻
c:光の速度
X,Y,Z:GPS受信機の位置
xi,yi,zi:衛星iの位置
Rn:地球の半径
alt:GPS受信機の高度
座標系は地球座標系
である。
また、この二次元測位を行なう場合において、速度についても、高度方向の速度=0と仮定して、GPS受信機の水平方向の速度と局部発振器の周波数誤差が求まる。
すなわち、
{(x1−X)(vx1−Vx)+(y1−Y)(vy1−Vy)
+(z1−Z)(vz1−Vz)}/R1=FD1
{(x2−X)(vx2−Vx)+(y2−Y)(vy2−Vy)
+(z2−Z)(vz2−Vz)}/R2=FD2
{(x3−X)(vx3−Vx)+(y3−Y)(vy3−Vy)
+(z3−Z)(vz3−Vz)}/R3=FD3
cosλ・cosΦ・Vx+cosλ・sinΦ・Vy+sinλ・Vz=0
・・・・(式4)
ただし
X,Y,Z:GPS受信機の位置
Vx,Vy,Vz:GPS受信機の速度
xi,yi,zi:衛星iの位置
vxi,vyi,vzi:衛星iの速度
Ri=[(xi−X)+(yi−Y)+(zi−Z)1/2
FDi:衛星iのドップラー周波数で、局部発振器の周波数誤差(ΔTCXO)が未知数として含まれる。
λ:GPS受信機の緯度
Φ:GPS受信機の経度
座標系は地球座標系
である。
また、この二次元測位を行なう場合において、局部発振器の周波数誤差の前回の速度計算から変動がない、つまり、(d(ΔTCXO)/dt=0)と仮定して、GPS受信機の3次元の速度を求めることもできる。
すなわち、
{(x1−X)(vx1−Vx)+(y1−Y)(vy1−Vy)
+(z1−Z)(vz1−Vz)}/R1=FD1
{(x2−X)(vx2−Vx)+(y2−Y)(vy2−Vy)
+(z2−Z)(vz2−Vz)}/R2=FD2
{(x3−X)(vx3−Vx)+(y3−Y)(vy3−Vy)
+(z3−Z)(vz3−Vz)}/R3=FD3
ΔTCXO=foffset
・・・・(式5)
ただし
X,Y,Z:GPS受信機の位置
Vx,Vy,Vz:GPS受信機の速度
xi,yi,zi:衛星iの位置
vxi,vyi,vzi:衛星iの速度
Ri=[(xi−X)+(yi−Y)+(zi−Z)1/2
FDi:衛星iのドップラー周波数で、局部発振器の周波数誤差(ΔTCXO)が未知数として含まれる。
offset:既知の局部発振器の周波数誤差
座標系は地球座標系
である。
この実施形態では、GPS受信機で、2次元測位の状態が連続した場合、最初は、高度固定でGPS受信機の位置・測位時刻を求めると共に、高さ方向の速度=0の条件で、GPS受信機の速度および局部発振器の周波数誤差を求める。
しかし、この実施形態では、その二次元測位の状態を継続するのではなく、定期的に、GPS受信機の局部発振器の周波数誤差固定での3次元の速度を求め、高度方向の速度から、高度の変化を計算することにより高度を求め、ここで求めた高度を使用して次の高度一定の位置計算を行う処理を繰り返す。
このようにすることにより、2次元測位が連続する状況でも、誤差の少ない高度、つまり、前述した式(X+y+Z1/2=Rn+altにおけるalt(GPS受信機の高度)に使用できるため、固定と仮定された高度の誤差の影響の少ない2次元測位が可能になり、誤差の少ないGPS受信機の位置を計算することが可能になる。
また、3次元の速度を求めるときの局部発振器の周波数誤差についても、高さ方向の速度=0の条件での速度計算の結果を使って更新されていくため、正確な局部発振器の周波数誤差が使用されて行われ、誤差の少ない3次元の速度が求められる。
[復調・演算部3での測位計算処理の第1の例]
以上のことが考慮された復調・演算部3での測位計算処理の第1の例を、図3および図4のフローチャートを参照して説明する。図3およびその続きである図4の処理は、例えば一定周期で起動されて実行される。なお、図3および図4の各ステップの処理は、制御部10が主として制御処理するものとしている。
先ず、制御部10は、4個以上の衛星からの電波を受信でき、かつそれらの衛星の幾何学的な衛星の配置も測位誤差が少ない状態であるかどうかにより、3次元測位が可能であるか否か判別し(ステップS101)、3次元測位可能であると判別したときには、前述した(式1)からGPS受信機の三次元位置(X,Y,Z)および測位計算時刻Tを求める(ステップS102)。
次に、ステップS102で求めたGPS受信機の三次元位置(X,Y,Z)を用いると共に、前述した(式2)を用いて、GPS受信機の三次元速度Vx,Vy,VzおよびGPS受信機の局部発振周波数の誤差ΔTCXOを求める(ステップS103)。
次に、制御部10は、過去に求めたGPS受信機の高度と、今回求めた高度とを用いて高度の平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果のGPS受信機の高度の値とする(ステップS104)。
また、次に、制御部10は、過去に求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOと、今回求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOとを用いて、局部発振周波数の誤差ΔTCXOの平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果の局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値とする(ステップS105)。
そして、測位方法記録エリアに、今回用いた測位方法、つまり、4衛星を用いた三次元測位を、履歴として記憶するようにする(ステップS106)。そして、この処理ルーチンを抜ける。
また、ステップS101で、三次元測位が可能ではないと判別したときには、3個の衛星からの電波を受信できる、あるいは、4個以上の衛星を受信できているが、その幾何学的な衛星の配置が悪く測位誤差が大きいためAll in View方式で2次元測位をすべきであるかどうかを判別する(図4のステップS201)。
このステップS201で、2個以下の衛星からの電波しか受信できないと判別したときには、測位演算を行なわずに、そのままこの処理ルーチンを抜け、次回の測位計算タイミングまで待つ。
また、ステップS201で、3個の衛星からの電波を受信できる、あるいは、4個以上の衛星を受信できているが、その幾何学的な衛星の配置が悪く測位誤差が大きいためAll in View方式で2次元測位をすべきであると判別したときには、高さ方向の速度=0での二次元測位を行なうタイミングであるか、または、局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値が固定値であるとして二次元測位を行なうタイミングであるかを判別する(ステップS202)。
このステップS202では、測位方法記録エリアを参照することにより判別する。この実施形態では、高度一定でGPS受信機の速度を求める二次元測位と、局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値が固定値であるとしてGPS受信機の速度を求める二次元測位とを、交互に行なうようにしている。
そこで、この実施形態では、ステップS202では、測位方法記録エリアの記憶内容が、4衛星測位の場合あるいはΔTCXO固定の3衛星測位の場合には、今回の測位方法は、高度一定の3衛星測位と判断し、また、測位方法記録エリアの記憶内容が高度一定の3衛星測位の場合には、今回の測位方法は、ΔTCXO固定の3衛星測位と判断する。
そして、ステップS202で、今回の測位方法は、高度一定の3衛星測位と判断したときには、制御部10は、高度一定の条件で、(式3)を用いて、二次元測位計算を行ない、GPS受信機の位置(X,Y,Z)および測位計算時刻Tを求める(ステップS203)。ここで、このステップS203において、GPS受信機の高度の値は、前回の測位方法が4衛星測位の場合には、その4衛星測位で得られたZ値を用い、また、前回の測位方法がΔTCXO固定の3衛星測位の場合には、そのΔTCXO固定の3衛星測位で求められた値を用いる。
次に、制御部10は、ステップS203で求められたGPS受信機の位置(X,Y,Z)を用いると共に、GPS受信機の高さ方向の速度を0として、(式4)を用いて、GPS受信機の二次元速度Vx,Vyを求めると共に、局部発振周波数の誤差ΔTCXOを求める(ステップS204)。
次に、制御部10は、過去に求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOと、今回求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOとを用いて、局部発振周波数の誤差ΔTCXOの平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果の局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値とする(ステップS205)。
そして、測位方法記録エリアに、今回用いた測位方法、つまり、高度一定の3衛星測位を、履歴として記憶するようにする(ステップS206)。そして、この処理ルーチンを抜ける。
また、ステップS202で、今回の測位方法は、ΔTCXO固定の3衛星測位と判断した場合には、制御部10は、高度一定の条件で、(式3)を用いて、二次元測位計算を行ない、GPS受信機の位置(X,Y,Z)および測位計算時刻Tを求める(ステップS207)。ここで、このステップS207において、GPS受信機の高度の値は、前回の測位方法が高度一定の3衛星測位の場合で得られた値を用いる。
次に、制御部10は、ステップS207で求められたGPS受信機の位置(X,Y,Z)を用いると共に、GPS受信機の局部発振周波数の誤差ΔTCXO固定として、(式5)を用いて、GPS受信機の二次元速度Vx,Vy,Vzを求める(ステップS208)。
次に、制御部10は、求めた高さ方向の速度から、前回の高度位置と、前回の測位計算時刻および今回の測位計算時刻とから、今回の高度位置を求める。そして、過去の高度位置と、求めた今回の高度位置とを用いて高度の値の平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果のGPS受信機の高度の値とする(ステップS209)。
そして、測位方法記録エリアに、今回用いた測位方法、つまり、ΔTCXO固定の3衛星測位を、履歴として記憶するようにする(ステップS210)。そして、この処理ルーチンを抜ける。
以上のようにして、GPS受信機において二次元測位が継続的に行なわれるような状況においては、この第1の例では、ステップS203〜ステップS206と、ステップS207〜ステップS210とが交互に行なわれる。そして、ステップS207〜ステップS210において求められた高度の値がステップS203〜ステップS206において用いられる高度の値とされるので、仮定した高度と実際の高度との差を少なくすることが可能であり、測位結果も誤差の少ないものが得られるようになる。
また、この実施形態では、ステップS203〜ステップS206において求められた局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値がステップS207〜ステップS210において用いられるので、直近の誤差ΔTCXOを用いることができ、より精度の向上が期待できる。
なお、ステップS203〜ステップS206と、ステップS207〜ステップS210との実行比率は、交互に限定されるものではなく、例えば2対1あるいは1対2のように所定の比率で行なうようにしてもよい。
また、ステップS207〜ステップS210での処理における局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値は、二次元測位が開始される前の4衛星による三次元測位において求められた値で固定するようにしてもよい。
[復調・演算部3での測位計算処理の第2の例]
上述の第1の例では、各測位タイミングにおいては、ステップS203〜ステップS206と、ステップS207〜ステップS210とのいずれかを行なうようにしたが、各測位タイミングで、高度一定によるGPS受信機の速度計算と、局部発振器の周波数誤差ΔTCXO固定でのGPS受信機の速度計算を毎回行なってもよい。第2の例は、その場合の例であり、図5のフローチャートを参照して、この第2の例の場合の測位計算処理について説明する。
先ず、制御部10は、4個以上の衛星からの電波を受信でき、かつそれらの衛星の幾何学的な衛星の配置も測位誤差が少ない状態であるかどうかにより、3次元測位が可能であるか否か判別し(ステップS301)、3次元測位可能であると判別したときには、前述した(式1)からGPS受信機の三次元位置(X,Y,Z)および測位計算時刻Tを求める(ステップS302)。
次に、ステップS302で求めたGPS受信機の三次元位置(X,Y,Z)を用いると共に、前述した(式2)を用いて、GPS受信機の三次元速度Vx,Vy,VzおよびGPS受信機の局部発振周波数の誤差ΔTCXOを求める(ステップS303)。
次に、制御部10は、過去に求めたGPS受信機の高度と、今回求めた高度とを用いて高度の平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果のGPS受信機の高度の値とする(ステップS304)。
また、次に、制御部10は、過去に求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOと、今回求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOとを用いて、局部発振周波数の誤差ΔTCXOの平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果の局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値とする(ステップS305)。そして、この処理ルーチンを抜ける。
また、ステップS301で、三次元測位が可能ではないと判別したときには、3個の衛星からの電波を受信できる、あるいは、4個以上の衛星を受信できているが、その幾何学的な衛星の配置が悪く測位誤差が大きいためAll in View方式で2次元測位をすべきであるかどうかを判別する(ステップS306)。
このステップS306で、2個以下の衛星からの電波しか受信できないと判別したときには、測位演算を行なわずに、そのままこの処理ルーチンを抜け、次回の測位計算タイミングまで待つ。
また、ステップS306で、3個の衛星からの電波を受信できる、あるいは、4個以上の衛星を受信できているが、その幾何学的な衛星の配置が悪く測位誤差が大きいためAll in View方式で2次元測位をすべきであると判別したときには、制御部10は、高度一定の条件で、(式3)を用いて、二次元測位計算を行ない、GPS受信機の位置(X,Y,Z)および測位計算時刻Tを求める(ステップS307)。ここで、このステップS307において、GPS受信機の高度の値、つまりZの値は、前回の測位タイミングで求められたZ値を用いる。
次に、制御部10は、ステップS307で求められたGPS受信機の位置(X,Y,Z)を用いると共に、GPS受信機の高さ方向の速度=0として、(式4)を用いて、GPS受信機の二次元速度を求めると共に、局部発振周波数の誤差ΔTCXOを求める(ステップS308)。
次に、制御部10は、過去に求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOと、今回求めた局部発振周波数の誤差ΔTCXOとを用いて、局部発振周波数の誤差ΔTCXOの平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果の局部発振周波数の誤差ΔTCXOの値とする(ステップS309)。
次に、制御部10は、高度一定の条件で、(式3)を用いて、二次元測位計算を行ない、GPS受信機の位置(X,Y,Z)および測位計算時刻Tを求める(ステップS310)。このステップS310において、GPS受信機の高度の値は、前回の測位タイミングで求められた値を用いる。
次に、制御部10は、ステップS310で求められたGPS受信機の位置(X,Y,Z)を用いると共に、GPS受信機の局部発振周波数の誤差ΔTCXO固定として、(式5)を用いて、GPS受信機の二次元速度Vx,Vy,Vzを求める(ステップS311)。
次に、制御部10は、求めた高さ方向の速度Vzから、前回の高度位置と、前回の測位計算時刻および今回の測位計算時刻とから、今回の高度位置を求める。そして、過去の高度位置と、求めた今回の高度位置とを用いて高度の値の平均化処理を行ない、その結果を今回の測位結果のGPS受信機の高度の値とする(ステップS312)。このステップS312を終了すると、この処理ルーチンを抜ける。
ステップS312で求められた高度の値は、次回のステップS307での高度一定の二次元測位計算の際に、その高度の値として用いられる。
なお、ステップS310の処理は、ステップS307で求められた位置情報および測位計算時刻Tを用いることにより、省略することができる。
以上のようにして、GPS受信機において二次元測位が継続的に行なわれるような状況においては、この第2の例では、高度一定(高さ方向の速度0)でのGPS受信機の速度計算と、局部発振周波数の誤差ΔTCXO固定の速度計算を、測位計算タイミングで毎回実行し、前回の測位タイミングで求められた高度の値を、今回の測位タイミングで用いられる高度の値とするので、仮定した高度と実際の高度との差を少なくすることが可能であり、測位結果も誤差の少ないものが得られるようになる。
例えば、山岳地帯等の勾配のある場所でGPS受信機により連続測位を行なうと、天空の片側半分近くの視界が遮られているため、3個の衛星の電波しか受信できない場合が連続することがよくある。また、そのようなロケーションでは、4個以上の衛星の電波を受信できても、衛星の幾何学的な位置が悪いため、2次元測位をせざるを得ない場合が多々ある。このような場合、従来のような、高度を単純に固定して二次元測位を行なった場合には、移動すれば高度が変化するため、仮定した高度と実際の高度の差が大きくなり、2次元測位後の位置に大きな誤差を持ってしまう。
その結果、山道のドライブや登山、ハイキング等で、自分の位置を正確に知ることが困難になるだけでなく、トラブルが発生した場合や位置情報通知機能を持った携帯通信端末等を用いて緊急通報等を行っても、正確な位置情報が報告されなくなるため、迅速な救助活動ができなくなる可能性がある。
これに対して、上述したこの発明の実施形態の測位方法によれば、山岳地帯等でも誤差の少ない位置情報を得ることが可能になるので、GPS受信機を持っている人は正確な位置情報を得ることができ、カーナビゲーションシステムにおいては適切なルートガイドが可能になる。また、位置情報送信機能を持った携帯通信端末で誤差の少ない位置情報を通知することが可能になり、迅速な救助活動を可能にする。
この発明による測位装置の実施形態の要部の構成を示すブロック図である。 この発明による測位装置の実施形態が適用されたGPS受信装置の構成例を示すブロック図である。 この発明による測位方法の実施形態を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。 この発明による測位方法の実施形態を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。 この発明による測位方法の他の実施形態を説明するためのフローチャートを示す図である。 衛星からの送られてくる信号を説明するための図である。
符号の説明
3…復調・演算部、10…制御部、11…衛星の信号復調部、12…衛星の疑似距離算出部、13…計算に使用する衛星決定部、14…測位計算部

Claims (7)

  1. 所定周期で測位計算をすると共に、人工衛星からの電波を受信して受信機の位置を二次元測位計算により求める場合において、
    高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置を求め、前記求められた位置の情報を用いると共に、高さ方向の速度を0と仮定して前記受信機の速度および人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める第1の工程と、
    高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、前記求められた位置の情報を用いると共に、前記受信機の局部発振器の周波数誤差を固定値として前記受信機の速度を求め、当該求められた前記受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、前記測位計算時刻とから前記受信機の高度を求める第2の工程と、
    を備え、
    前記第1の工程と前記第2の工程とを所定の比率で切り換えて実行し、前記第1の工程では、前記第2の工程で求められた前記受信機の高度において高度一定と仮定して前記二次元測位計算する
    ことを特徴とする測位方法。
  2. 請求項1に記載の測位方法において、
    前記第2の工程において、前記局部発振器の周波数誤差として、前記第1の工程で求められた誤差を用いることを特徴とする測位方法。
  3. 所定周期で測位計算をすると共に、人工衛星からの電波を受信して受信機の位置を二次元測位計算により求める場合において、
    前記測位計算のタイミングになったときに、高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、当該求められた前記受信機の位置の情報を用いると共に、高さ方向の速度を0と仮定して前記受信機の速度および前記人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記受信機の局部発振器の周波数誤差を固定して前記受信機の速度を求め、当該求められた前記受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、前記測位計算時刻とから前記受信機の高度を求める第2の工程と、
    を備え、
    次回の前記第1の工程における二次元測位計算においては、前記第2の工程で求められた前記受信機の高度において高度一定と仮定して前記二次元測位計算する
    ことを特徴とする測位方法。
  4. 請求項3に記載の測位方法において、
    前記第2の工程において、前記局部発振器の周波数誤差として、前記第1の工程で求められた誤差を用いることを特徴とする測位方法。
  5. 請求項3に記載の測位方法において、
    前記第2の工程においては、高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、当該求められた前記受信機の位置の情報および前記測位計算時刻を用いて前記受信機の速度および前記高度を求めることを特徴とする測位方法。
  6. 所定周期で測位計算をすると共に、人工衛星からの電波を受信して受信機の位置を二次元測位計算により求める測位装置において、
    高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置を求め、前記求められた位置の情報を用いると共に、高さ方向の速度を0と仮定して前記受信機の速度および前記人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める第1の手段と、
    高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、前記求められた前記受信機の位置の情報を用いると共に、前記受信機の局部発振器の周波数誤差を固定値として前記受信機の速度を求め、当該求められた前記受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、前記測位計算時刻とから前記受信機の高度を求める第2の手段と、
    前記第1の手段と、前記第2の手段とのいずれを用いて測位演算を行なうかを判別する判別手段と、
    を備え、
    前記判別手段は、前記第1の手段による測位演算と前記第2の手段による測位演算とが所定の比率となるように前記判別を行なうと共に、前記第1の工程では、前記第2の工程で求められた前記受信機の高度において高度一定と仮定して前記二次元測位計算する
    ことを特徴とする測位装置。
  7. 所定周期で測位計算をすると共に、人工衛星からの電波を受信して受信機の位置を二次元測位計算により求める測位装置において、
    前記測位計算のタイミングになったときに、高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置を求め、前記求められた前記受信機の位置の情報を用いると共に、高さ方向の速度を0と仮定して前記受信機の速度および前記人工衛星からの受信信号を中間周波信号に変換するための前記受信機の局部発振器の周波数誤差を求める第1の手段と、
    前記第1の手段での測位演算の終了後に、高度一定と仮定して二次元測位計算し、前記受信機の位置および測位計算時刻を求め、前記求められた前記受信機の位置の情報を用いると共に、前記受信機の局部発振器の周波数誤差を固定して前記受信機の速度を求め、当該求められた前記受信機の速度のうちの高さ方向の速度と、前記測位計算時刻とから前記受信機の高度を求める第2の手段と、
    を備え、
    次回の前記第1の手段における二次元測位計算においては、前記第2の手段で求められた前記受信機の高度において高度一定と仮定して前記二次元測位計算する
    ことを特徴とする測位装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101317340B1 (ko) 2009-12-18 2013-10-11 한국전자통신연구원 시각 측정 정밀도 향상 방법 및 이를 채용한 위치 추적 장치

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