JP2005320458A - 粘接着組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(イ)アルコキシシリル基またはアミノ基を有する変性共役ジエン系重合体100重量部に対し、(ロ)粘着付与性樹脂20〜300重量部、および(ハ)軟化剤0〜300重量部を配合してなる粘接着組成物。
Description
ここで、上記(イ)変性共役ジエン系重合体としては、次に示す方法(a)〜(d)で製造された重合体のいずれかが好ましい。
(a)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体にアルコキシシラン化合物を反応させることにより製造された重合体。
(b)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合することにより製造された重合体。
(c)共役ジエンとアミノ基を有する不飽和単量体と芳香族ビニル化合物とを有機アルカリ金属化合物の存在下で重合することにより製造された重合体。
(d)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に下記一般式(1)で表される化合物を反応させることにより製造された重合体。
R1R2C=N−Y・・・・(1)
[上記一般式(1)中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、Yは水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。]
また、上記(イ)変性共役ジエン系重合体のアルコキシシリル基またはアミノ基の含有量は、好ましくは0.1〜5,000mmol/kgである。
また、上記(イ)変性共役ジエン系重合体は、下記(A)と下記(B)〜(C)の重合体ブロックの中から選ばれた1以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体であることが好ましい。
(A)芳香族ビニル化合物が80重量%以上である芳香族ビニル化合物重合体ブロック
(B)共役ジエン重合体ブロック
(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロック
本発明の粘接着組成物の好ましい用途は、ホットメルト用である。
本発明の粘接着組成物は、(イ)アルコキシシリル基またはアミノ基を有する変性共役ジエン系重合体100重量部に対し、(ロ)粘着付与性樹脂20〜300重量部、(ハ)軟化剤0〜300重量部含有することを特徴とする。
以下、構成要素ごとにさらに具体的に説明する。
本発明に用いられる(イ)変性共役ジエン系重合体(以下「(イ)成分」という場合がある)の一つであるアルコキシシリル基を有する変性共役ジエン系重合体は、(a)不活性有機溶媒中、共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として重合し、得られた共役ジエン系重合体にアルコキシシラン化合物を反応させることにより容易に得ることができる。
上記「アルコキシシリル基」としては、炭素数1〜20のアルキルオキシ、炭素数6〜20のアリールオキシ、炭素数7〜20のアラルキルオキシから選ばれる少なくとも1つのアルコキシルが珪素原子と結合した基で、具体的にはメトキシ、エトキシ、ブトキシ、プロポキシ、ペンチロキシ、ネオペンチロキシ、ヘキシロキシ、アミロキシ、フェノキシ、好ましくはメトキシ、エトキシ、アミロキシ、フェノキシなどのアルコキシと珪素原子が結合したものが挙げられる。
この中で、スチレンおよびtert−ブチルスチレンおよびp−メチルスチレンが好ましい。なお、この場合、上記「共役ジエン」と上記「芳香族ビニル化合物」と、さらに他の化合物を加えて重合させてもよい。
R3 (4-m-n)Si(OR4)mXn (2)
[式中、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基であり、R3が複数ある場合は、各R3は同じ基でも異なる基でもよい。R4は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であり、R4が複数ある場合は、各R4は同じ基でも異なる基でもよい。Xは少なくともO原子、Si原子のいずれか1つ以上含む極性基を有する置換基であり、Xが複数ある場合は、各Xは同じ基でも異なる基でもよく、また、各Xは独立の置換基でも環状構造を形成していてもよい。mは1、2または3であり、nは0、1、2または3の整数を示す。mとnの和は1〜4である。特にmは2または3で、nは0または1が好ましい。]
(b)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合することにより製造する。
(c)共役ジエンとアミノ基を有する不飽和単量体と芳香族ビニル化合物とを有機アルカリ金属化合物の存在下で重合することにより製造する。
(d)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に下記一般式(1)で表される化合物を反応させることにより製造する。
R1R2C=N−Y・・・・(1)
[上記一般式(1)中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、Yは水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。]
また、上記一般式(3)および(4)中のR7は、炭素数1〜20のアルキレン基またはアルキリデン基である。さらに、上記一般式(4)中のR8は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。]
一般式(5)または(6)で表される不飽和単量体の使用量は、有機アルカリ金属由来の活性点のモル数に対して0.01〜100倍モル、好ましくは0.01〜10倍モル、特に好ましくは1.0〜3.0倍モルの割合で添加する。また、反応時間は、1秒〜2時間の範囲で行うのが好ましい。さらに、不飽和単量体は、重合の開始時、重合途中、重合終了前、重合終了後などの任意の時に添加することができる。
(A)芳香族ビニル化合物が80重量%以上である芳香族ビニル化合物重合体ブロック
(B)共役ジエン重合体ブロック
(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエンのランダム共重合体ブロック
また、上記「共役ジエン系重合体」の共役ジエン部分のビニル結合含量は、80重量%未満、好ましくは3〜60重量%、さらに好ましくは5〜55重量%である。
また、上記「(A)と(B)〜(C)の重合体ブロックの中から選ばれた1以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体」の例としては、(A)−(B)、(A)−(C)、[(A)−(B)]x−Y、[(A)−(C)]x−Y、(A)−(B)−(A)、(A)−(C)−(A)、[(A)−(B)−(C)]x−Y、[(A)−(B)−(A)]x−Y、[(A)−(C)−(A)]x−Y、(A)−(B)−(A)−(B)、(B)−(A)−(B)−(A)、(A)−(C)−(A)−(C)、(C)−(A)−(C)−(A)、(A)−(B)−(C)−(A)などが挙げられる(ただし、xは2〜8の整数であり、Yはカップリング剤の残基である。)。ペレット形状にする場合は、変性共役ジエン系重合体の外側のブロック成分として少なくとも1つ以上の(A)重合体ブロックを含むことが好ましい。
発明のアルコキシシリル基またはアミノ基を有する変性共役ジエン系重合体の分子量は特に限定されないが、GPC法におけるポリスチレン換算による重量平均分子量で3万〜200万、好ましくは4万〜100万、さらに好ましくは5万〜50万である。
一般に、ポリマー100重量部当たり20〜300重量部の範囲で、ポリマーと相溶性の接着促進または粘着付与性樹脂を添加するのが慣用的である。粘着付与樹脂の種類は特に限定はなく、クマロン・インデン樹脂などのクマロン系樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂やテルペン・フェノール樹脂、ポリテルペン樹脂などのフェノール・テルペン系樹脂、合成ポリテルペン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂肪族系環状炭化水素樹脂、水素添加炭化水素樹脂、ロジンエステル、水素添加ロジンなどの公知の粘着付与性樹脂が挙げられ、これらの粘着付与性樹脂は単独で使用しても良く、また二種類以上混合して使用しても良い。粘着付与性樹脂の具体例としては、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載されたものが使用できる。
使用される(ロ)粘着付与性樹脂の量は、(イ)変性共役ジエン系重合体100重量部当たり20〜300重量部(phr)、好ましくは20〜200phr、さらに好ましくは20〜180phr、特に好ましくは30〜150phrの範囲である。(ロ)粘着付与樹脂は、主としてそれぞれの接着剤組成物に用いられる特定のポリマーに応じて選択される。
また、本発明の粘接着組成物は、加工性向上、粘着性向上のため公知の軟化剤を用いることができる。軟化剤としては特に限定はなく、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、流動パラフィンなどを公知の軟化剤が挙げられ、これらの軟化剤は単独で使用しても良く、また二種類以上混合して使用しても良い。
軟化剤の具体例としては、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載されたものが使用できる。
使用される軟化剤の量は、(イ)変性共役ジエン系重合体100重量部当たり、0〜300重量部(phr)の範囲、好ましくは10〜250phrの範囲、最も好ましくは20〜200phrの範囲である。
軟化剤は、主としてそれぞれの接着剤組成物に用いられる特定のポリマーに応じて選択される。
本発明の粘接着組成物の製造方法としては特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。例えば、各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの公知の混練機、およびそれらを組み合わせた混練機により溶融混練する方法、また射出成形機でドライブレンドする方法などを挙げることができる。
また、本発明の粘接着組成物には、本発明の目的の達成を損なわない程度に他のゴム質重合体、熱可塑性樹脂などを適宜配合してもよい。
(i)変性共役ジエン系重合体の製造
以下に記載の1)〜11)の方法により、変性共役ジエン系重合体を製造した。なお、各種の測定は下記の方法に拠った。
赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって求めた。
(iii)結合スチレン含量
赤外吸収スペクトル法により、検量線を作成し求めた。
(iv)重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8220)を用いてポリスチレン換算で求めた。
(v)アルコキシシリル基含量(mmol/kg)
赤外吸収スペクトルにより、変性剤に存在するSi−OC6H5結合に起因する1,250cm-1付近の吸収量により作成した検量線から定量した。また、変性剤に存在するアルコキシシリル基がSi−OCH3、Si−OC2H5、Si−OC(CH3)2(C2H5)結合の場合は、1,100cm-1付近の吸収量により作成した検量線から定量した。ただし、定量された値をGPC法で得られたポリスチレン換算数平均分子量Mnと、アルコキシシリル基の分子量で除して、アルコキシシリル基のモル数とした。
(vi)アミノ基含量(mmol/kg)
Analy.Chem.564頁(1952)記載のアミン滴定法による定量により求めた。すなわち、水添変性重合体を精製後、有機溶剤に溶解し、指示薬としてメチルバイオレットを用い、溶液の色が紫から水色に変化するまでHClO4/CH3COOHを滴定することにより求めた。
1)変性共役ジエン系重合体(イ−1)の製造
窒素置換された内容積100リットルの反応容器に、シクロヘキサン50kg、スチレン1.0kgおよびsec−ブチルリチウム6.5gを加え、重合開始温度50℃にて1段目重合し、反応完結後、温度を80℃としてイソプレン7.9kgをゆっくり添加して断熱にて2段目重合した。30分後、スチレン1.0kgを添加し3段目重合し、反応完結後、1,3−ブタジエン0.1kgを添加してさらに4段目重合を行った。一部取り出したこのブロック重合体はビニル結合を6%含有し、GPCで測定した重量平均分子量は約15.0万であった。そして、この系内にメチルトリフェノキシシラン31.1gを加え、30分反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって重合体(イ−1)を得た。
得られた重合体(イ−1)の重量平均分子量は約18万、アルコキシシリル基含量は9.4mmol/kgであった。
また、重合体(ヒ−1)は、メチルトリフェノキシシランを使用しない以外は重合体(イ−1)に準じて重合して得た未変性共役ジエン系重合体である。重合体(ヒ−2)は、重合開始剤の量以外は重合体(ヒ−1)に準じて重合して得た未変性共役ジエン系重合体である。
窒素置換された内容積100リットルの反応容器に、シクロヘキサン50kg、スチレン1.0kg、エチレングリコールジエチルエーテル12.0gおよびsec−ブチルリチウム6.5gを加え、重合開始温度50℃にて1段目重合し、反応完結後、温度を70℃としてイソプレン7.9kgをゆっくり添加して断熱にて2段目重合した。30分後、スチレン1.0kgを添加し3段目重合し、反応完結後、1,3−ブタジエン0.1kgを添加してさらに4段目重合を行った。一部取り出したこのブロック重合体はビニル結合を50%含有し、GPCで測定した重量平均分子量は約14.5万であった。そして、この系内にメチルジエトキシ(t−アミロキシ)シラン21.2gを加え、30分反応させた。
反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって重合体(イ−2)を得た。得られた重合体(イ−2)の重量平均分子量は約16.0万、アルコキシシリル基含量は9.5mmol/kgであった。
重合体(イ−2)に準じて、表1に示すようなアルコキシシリル基を有する変性水添共役ジエン系重合体になるように変性剤種類、単量体量などを変化させて重合体(イ−3)を得た。
なお、表1に記載する重合体の構造Aは「スチレン重合体ブロック」、Bは「ブタジエン重合体ブロック」を示す。
窒素置換された内容積100リットルの反応容器に、シクロヘキサン50kg、スチレン1.0kgおよびsec−ブチルリチウム6.5gを加え、重合開始温度50℃にて1段目重合し、反応完結後、温度を80℃としてイソプレン6.9kgおよびスチレン1kgをゆっくり添加して等温にて2段目重合した。30分後、スチレン1.0kgを添加し3段目重合し、反応完結後、1,3−ブタジエン0.1kgを添加してさらに4段目重合を行った。一部取り出したこのブロック重合体の2段目のビニル結合は12%含有し、GPCで測定した重量平均分子量は約14.5万であった。そして、この系内にメチルトリフェノキシシラン31.1gを加え、30分反応させた。反応後、常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、重合体(イ−4)を得た。得られた重合体(イ−4)の重量平均分子量は約16.5万、アルコキシシリル基含量は10.4mmol/kgであった。
重合体(イ−4)に準じて、表2に示すようなアルコキシシリル基を有する変性水添共役ジエン系重合体になるようにビニル調節剤であるエチレングリコールジエチルエーテル、変性剤種類、単量体量などを変化させて重合体(イ−5)を得た。
なお、重合体(ヒ−3)は、メチルトリフェノキシシランを使用しない以外は重合体(イ−4)に準じて重合して得た未変性共役ジエン系重合体である。
窒素置換された内容積100リットルの反応容器に、シクロヘキサン50kg、ブタジエン2.5kgおよびsec−ブチルリチウム6.5gを加え、重合開始温度80℃にて1段目重合し、反応完結後、温度を50℃としてスチレン1.0kgを添加して断熱にて2段目重合した。30分後、温度を60℃とし、エチレングリコールジエチルエーテル12.0g添加後イソプレン5.4kgをゆっくり添加し3段目等温重合した。反応完結後、50℃としてスチレン1.0kgを添加して断熱にて4段目重合した。反応完結後1,3−ブタジエン0.1kgを添加してさらに5段目重合を行った。1段目重合後に一部取り出したこのブロック重合体のビニル結合は6%、重合終了後一部取り出したこのブロック重合体のビニル結合は38.1%であった。GPCで測定した重量平均分子量は約14.5万であった。そして、この系内にメチルトリフェノキシシラン31.1gを加え、30分反応させた。反応後、常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、重合体(イ−6)を得た。
得られた重合体(イ−6)の重量平均分子量は約16.5万、アルコキシシリル基含量は11.7mmol/kgであった。
なお、表2に記載する重合体の構造Aは「スチレン重合体ブロック」、Bは「ブタジエン重合体ブロック」、Cは「芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロック」を示す。
また、重合体(ヒ−4)は、メチルトリフェノキシシランを使用しない以外は重合体(イ−6)に準じて重合して得た未変性共役ジエン系重合体である。
窒素置換された内容積100リットルの反応容器に、シクロヘキサン50kg、スチレン0.75kg、および3−リチオ−1−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロパン21.2gを加え、重合開始温度50℃にて重合した。反応完結後、温度を80℃としてイソプレン8.5kgをゆっくり添加して等温にて2段目重合した。30分後、スチレン0.75kgを添加し3段目重合した。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、重合体(イ−7)を得た。
得られた重合体(イ−7)の重量平均分子量は約15.5万、アミノ基含量は7.5mmol/kgであった。
窒素置換された内容積100リットルの反応容器に、シクロヘキサン50kg、スチレン1.5kg、および3−リチオ−1−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロパン34.8gを加え、重合開始温度50℃にて重合した。反応完結後、温度を80℃としてイソプレン8.5kgをゆっくり添加して等温にて2段目重合した。30分後、1,2−ジブロモエタン15.2gをカップリング反応を行った。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、重合体(イ−8)を得た。
得られた重合体(イ−8)の重量平均分子量は約17.0万、アミノ基含量は14.5mmol/kgであった。
なお、重合体(ヒ−5)は、開始剤として3−リチオ−1−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロパンの代わりにsec−ブチルリチウム10.7gを使用した以外は、重合体(イ−8)に準じて重合して得た未変性共役ジエン系重合体である。
窒素置換された内容積100リットルの反応容器に、シクロヘキサン50kg、スチレン1.5kg、および2,2,5,5−テトラメチル−1−(3−リチオプロピル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン21.0gを加え、重合開始温度50℃にて重合した。反応完結後、温度を80℃としてイソプレン7.0kgをゆっくり添加して等温重合した。30分後、スチレン1.5kgを添加し、さらに重合を行った。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、重合体(イ−9)を得た。
得られた重合体(イ−9)の重量平均分子量は約15.0万、アミノ基含量は6.9mmol/kgであった。
重合開始剤にsec−BuLiを用いて、表3の(イ−10)に示す水添前共重合体構造になるように重合開始剤の量、単量体種類、単量体量、重合温度、重合時間などを変化させて、上記1)の製法に準じ重合体を得た。そして、該重合体の活性点にp−{2−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]エチル}スチレンを64.6g加え、30分反応させた。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、重合体(イ−10)を得た。得られた重合体(イ−10)の重量平均分子量は約12.5万、アミノ基含量は18.5mmol/kgであった。
重合開始剤にsec−BuLiを用いて、表3の(イ−11)に示すように、重合開始剤の量、単量体種類、単量体量、重合温度、重合時間などを変化させて、上記1)の製法に準じ重合体を得た。次いで、該重合体の活性点にN−ベンジリデンメチルアミンを12.1g加え、30分反応させた。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、重合体(イ−11)を得た。得られた重合体(イ−11)の重量平均分子量は約15万、アミノ基含量は9.5mmol/kgであった。
(b)メチルジエトキシ(t−アミロキシ)シラン
(b)メチルジエトキシ(t−アミロキシ)シラン
(d)3−リチオ−1−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロパン
(e)2,2,5,5−テトラメチルー1−(3−リチオプロピル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン
(f)p−{2−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]エチル}スチレン
(g)N−ベンジリデンメチルアミン
実施例および比較例において用いた各種の成分は、以下のとおりである。
(イ)変性共役ジエン系重合体
表1〜表3に示す構造を有する水添共役ジエン系重合体(イ−1)〜(イ−11)
(ロ)粘着付与性樹脂
(ロ−1):ヤスハラケミカル社製、クリアロンP105
(ロ−2):荒川化学工業社製、アルコンM100
(ハ)軟化剤
(ハ−1):出光興産社製、PW90
(ハ−2):出光興産社製、PW380
(1)流動性
HAAKE回転粘度計ロトビスコRV−20を用いて、160℃、ずり速度200S-1で溶融粘度を測定し流動性の指標とした。数値が低いほど優れている。
(2)粘着力
JIS Z0237に準拠した。180℃引き剥がし法を用い、基材にはSUS板およびPETフィルムの2種類において実施した。数値が高いほど優れている。
(3)タック
転球法ボールタックであるPSTC#6法を用いた。数値が小さいほど優れている。
(4)耐熱保持力
接着面積25×25mm、荷重0.7kgfを保持させ温度を23℃から0.37℃/minに上昇させて荷重が落下したときの温度で測定した。温度が高いほど耐熱保持力に優れている。
(イ)成分として(イ−1)を100部、(ロ)成分として(ロ−1)を100部、(ハ)成分として(ハ−1)を30部、および酸化防止剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のIrganox 1010を2部とを160℃に設定した東洋精機社製ラボプラストミルを用いて80rpmで10分溶融混練りしたサンプルを用いて上記記載の方法により物性評価を行った。結果を表4に示す。
表4〜表6に示す配合処方を用い実施例1と同様に試験片を作製し、物性評価を行った。結果を以下の表4〜表6に示す。
これに対し、本発明の変性共役ジエン系重合体ではない未変性重合体を用いた比較例1〜5では、粘着力、耐熱保持力に劣るなど、物性のバランスの取れていない粘接着組成物であることが判る。
Claims (5)
- (イ)アルコキシシリル基またはアミノ基を有する変性共役ジエン系重合体100重量部に対し、(ロ)粘着付与性樹脂20〜300重量部、および(ハ)軟化剤0〜300重量部を配合してなる粘接着組成物。
- 上記(イ)変性共役ジエン系重合体が、次に示す方法(a)〜(d)で製造された重合体のいずれかである請求項1に記載の粘接着組成物。
(a)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体にアルコキシシラン化合物を反応させることにより製造された重合体。
(b)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合することにより製造された重合体。
(c)共役ジエンとアミノ基を有する不飽和単量体と芳香族ビニル化合物とを有機アルカリ金属化合物の存在下で重合することにより製造された重合体。
(d)共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に下記一般式(1)で表される化合物を反応させることにより製造された重合体。
R1R2C=N−Y・・・・(1)
[上記一般式(1)中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、Yは水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。] - 上記(イ)変性共役ジエン系重合体のアルコキシシリル基またはアミノ基の含有量が0.1〜5,000mmol/kgである請求項1または2に記載の粘接着組成物。
- 上記(イ)変性共役ジエン系重合体が、下記(A)と下記(B)〜(C)の重合体ブロックの中から選ばれた1以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体である請求項1〜3いずれかに記載の粘接着組成物。
(A)芳香族ビニル化合物が80重量%以上である芳香族ビニル化合物重合体ブロック
(B)共役ジエン重合体ブロック
(C)芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロック - ホットメルト用である請求項1〜4いずれかに記載の粘接着組成物。
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