JP2005311161A - 薄膜の製造装置及びその製造方法 - Google Patents

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秀考 加福
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Abstract

【課題】 チャンバ内の水分を可及的に低減することができる薄膜の製造装置を提供する。
【解決手段】 密閉空間を形成するチャンバ11の内部に水分トラップ32を配設するとともに、SiO2薄膜の成膜時に、前記水分トラップ32に冷媒を流通させてチャンバ11内の水分を凝縮させて吸着させる一方、前記チャンバ11内のクリーニング時に、前記水分トラップ32に吸着した水分が蒸発するよう前記水分トラップ32に熱媒を供給するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は薄膜の製造装置及びその製造方法に関し、特にウェハーを低温に保持した状態で絶縁薄膜を形成する場合、例えばMRAM(Magnetic Random Memory)素子の絶縁薄膜を形成する場合に適用して有用なものである。
プラズマCVD装置は、図6に示すように、真空引きした密閉容器であるチャンバ1内にノズル2を介して原料ガスを供給するとともに、プラズマアンテナ3を介してRF周波数の電磁波を入射し、原料ガスのプラズマ4を形成することにより基板であるウェハー5上に所定の薄膜6を形成する装置である。ここで、チャンバ1は、円筒状の筒部1aと、この筒部1aの上端部を閉塞してプラズマアンテナ3を載置している絶縁部である天井板1bとを有している。筒部1aは通常Alで形成してあり、天井板1bは通常Al23で形成してある。
なお、この種の薄膜の製造装置に関する公知技術として下記の特許文献1が存在する。
特開平9−41147号公報
最近新たに開発された半導体素子としてMRAM素子がある。このMRAM素子は強磁性スピネル接合のトンネル磁気抵抗効果を利用した高速不揮発メモリであり、不揮発メモリ部に磁性材料を用いるとともに、制御部にトランジスタが形成されている。
このため、素子部を覆う絶縁薄膜中に水分が多いとMRAM素子が腐食されて素子性能が劣化してしまう。また、前記磁性体部分は成膜時の温度がキューリ点以上になると磁性を失ってしまうため、素子として使用することができなくなる。
そこで、MRAM素子の製造に際しては、前記不揮発性メモリ部分の磁性材料の特性と
素子の絶縁特性等を良好に維持するため、ウェハーの温度は300°C以下で、しかも可及的にチャンバ内の水分を除去した状態で成膜を行うのが望ましい。
特に、MRAM素子の絶縁薄膜をSiO2薄膜で形成する場合は、通常、原料ガスとしてSiH4と02とを用いているが、この場合にはチャンバ1内の反応でH2Oを生成してしまう。したがって、チャンバ1内の水分を積極的に除去してやる必要がある。
本発明は、上記従来技術に鑑み、チャンバ内の水分を可及的に低減することができる薄膜の製造装置及びその製造方法を提供することを第1の目的とする。また、水分の低減とともに低温での成膜を実現する薄膜の製造装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の構成は次の点を特徴とする。
1) 密閉空間を形成するチャンバの内部に原料ガスを供給する原料ガス供給手段、RF電源から供給するRFパワーに基づき前記チャンバ内にRF周波数の電磁波を入射して前記原料ガスのプラズマを形成するプラズマアンテナ及び前記原料ガスに基づく薄膜を析出させるウェハーを載置しておく支持台を有する薄膜の製造装置において、
冷媒の供給により前記チャンバ内の水分を凝縮させて吸着する一方、熱の供給により吸着した水分を蒸発させる水分トラップを、前記チャンバの内部に配設したこと。
2) 上記1)に記載する薄膜の製造装置において、
当該製造装置は、
前記チャンバの内部にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
前記薄膜の成膜時に、前記原料ガス供給手段を制御して原料ガスをチャンバ内に供給するとともに、前記水分トラップで前記チャンバ内の水分を凝縮させて吸着するよう前記水分トラップに冷媒を供給する一方、前記チャンバ内のクリーニング時に、前記クリーニングガス供給手段を制御してクリーニングガスをチャンバ内に供給するとともに、前記水分トラップに吸着した水分が蒸発するよう前記水分トラップに熱を供給するための制御を行う制御手段とを有すること。
3) 上記1)又は2)に記載する薄膜の製造装置において、
前記水分トラップに熱を供給する熱源としてヒータを設けたこと。
4) 上記1)又は2)に記載する薄膜の製造装置において、
前記水分トラップに熱を供給する熱源として高温流体を用い、この高温流体を水分トラップに供給して流通させるようにしたこと。
5) 上記1)乃至4)に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
前記水分トラップは、チャンバの内周面の形状に沿うように、管路で形成する流体の通路を螺旋状に形成したものであること。
6) 密閉空間を形成するチャンバの内部に原料ガスを供給する原料ガス供給手段、RF電源から供給するRFパワーに基づき前記チャンバ内にRF周波数の電磁波を入射して前記原料ガスのプラズマを形成するプラズマアンテナ及び前記原料ガスに基づく薄膜を析出させるウェハーを載置しておく支持台を有する薄膜の製造装置において、
前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるようにRFパワーを調整しつつ成膜を行うよう制御する制御手段を有すること。
7) 上記1)乃至5)に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるようにRFパワーを調整しつつ成膜を行うよう制御する制御手段を有すること。
8) 上記1)乃至7)に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
当該製造装置は、原料ガスとしてSiH4ガスとO2ガスとを用いてMRAM素子の絶縁膜としてのSiO2薄膜を製造するものであること。
9) 上記1)乃至8)に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
当該製造装置は、さらに前記支持台に載置したウェハーの温度を調整する温度調整手段を有すること。
10) 上記9)に記載する薄膜の製造装置において、
前記温度調整手段は、前記支持台に埋設した冷媒を流通させる冷媒通路、ヒータ又は静電チャックの少なくとも一つを有すること。
11) 上記1)乃至10)に記載する薄膜の製造装置において、
水分トラップは、AlやCuを含む熱伝導率が高い金属で形成したこと。
12) RF周波数の電磁波を密閉空間を形成するチャンバ内に入射することにより前記チャンバ内に供給された原料ガスをプラズマ化して前記チャンバ内に配設したウェハー上に所定の薄膜を形成する薄膜の製造方法において、
前記薄膜の成膜時には、前記チャンバ内に配設した水分トラップでチャンバ内の水分を凝縮させて吸着する一方、前記チャンバのクリーニング時に前記水分トラップに吸着した水分を蒸発させ、その後チャンバ外に排気すること。
13) 上記12)に記載する薄膜の製造方法において、
前記薄膜の製造は、SiH4ガスとO2ガスとを原料ガスとしてMRAM素子の絶縁膜としてのSiO2薄膜を製造する場合であること。
14) 上記12)又は13)に記載する薄膜の製造方法において、
前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるように調整しつつ成膜を行うこと。
請求項1に記載する発明は、冷媒の供給により前記チャンバ内の水分を凝縮させて吸着する一方、熱の供給により吸着した水分を蒸発させる水分トラップを、成膜空間となる真空空間を形成するチャンバの内部に配設したので、
水分トラップで成膜空間の水分を吸着して回収後、これを排出することができ、その分チャンバ内の水分を除去することにより水分含有量を可及的に低減した高品質の薄膜を形成することができる。
請求項2に記載する発明は、請求項1に記載する薄膜の製造装置において、
当該製造装置は、前記チャンバの内部にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、前記薄膜の成膜時に、前記原料ガス供給手段を制御して原料ガスをチャンバ内に供給するとともに、前記水分トラップで前記チャンバ内の水分を凝縮させて吸着するよう前記水分トラップに冷媒を供給する一方、前記チャンバ内のクリーニング時に、前記クリーニングガス供給手段を制御してクリーニングガスをチャンバ内に供給するとともに、前記水分トラップに吸着した水分が蒸発するよう前記水分トラップに熱を供給するための制御を行う制御手段とを有するので、
請求項1に記載する発明の作用・効果を得ることができるばかりでなく、成膜に直接は寄与しないクリーニング中に行うことができる。いわばデッドタイムを利用して成膜中に凝縮・回収した水分を蒸発させて排出することができる。
この結果、所定の水分回収を成膜効率を低下させることなく行うことができるという効果も奏する。
請求項3に記載する発明は、請求項1又は請求項2に記載する薄膜の製造装置において、前記水分トラップに熱を供給する熱源としてヒータを設けたので、
熱源の構成が簡便なものとなり装置構成のコストを低減することができる。
請求項4に記載する発明は、請求項1又は請求項2に記載する薄膜の製造装置において、前記水分トラップに熱を供給する熱源として高温流体を用い、この高温流体を水分トラップに供給して流通させるようにしたので、
高温流体である熱媒の流通と低温流体である冷媒の流通を切り換えることにより、熱媒及び冷媒の流通路を兼用することができ、その分水分トラップの構成を合理化することができるという効果も奏する。
請求項5に記載する発明は、
請求項1乃至請求項4に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
前記水分トラップは、チャンバの内周面の形状に沿うように、管路で形成する流体の通路を螺旋状に形成したものであるので、
チャンバの内部空間を最大限度に利用した合理的な配置の水分トラップとすることができる。
請求項6に記載する発明は、
密閉空間を形成するチャンバの内部に原料ガスを供給する原料ガス供給手段、RF電源から供給するRFパワーに基づき前記チャンバ内にRF周波数の電磁波を入射して前記原料ガスのプラズマを形成するプラズマアンテナ及び前記原料ガスに基づく薄膜を析出させるウェハーを載置しておく支持台を有する薄膜の製造装置において、
前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるようにRFパワーを調整しつつ成膜を行うよう制御する制御手段を有するので、
水分量を低減するための要件と、成膜素子に対するダメージを低減するための要件との調和を図り、両要件を同時に良好に満足させることができるという効果を奏する。ちなみに、水分量はRFパワーを上げればその分低減することができるが、ダメージはその分増大する。すなわち、両要件はトレードオフの関係にある。
請求項7に記載する発明は、
請求項1乃至請求項5に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるようにRFパワーを調整しつつ成膜を行うよう制御する制御手段を有するので、
請求項1乃至請求項5に記載する装置の作用・効果とともに、水分量を低減するための要件と、成膜素子に対するダメージを低減するための要件との調和を図り、両要件を同時に良好に満足させることができる。
請求項8に記載する発明は、
請求項1乃至請求項7に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
当該製造装置は、原料ガスとしてSiH4ガスとO2ガスとを用いてMRAM素子の絶縁膜としてのSiO2薄膜を製造するものであるので、
特に水分の存在が顕著に問題となるMRAM素子の製造に適用して特に有用なものとなる。
請求項9に記載する発明は、
請求項1乃至請求項8に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
当該製造装置は、さらに前記支持台に載置したウェハーの温度を調整する温度調整手段を有するので、
水分の存在とともに、素子ダメージを低減するため、低温で成膜する必要がある場合、
適切な温度制御を容易に行うことができ、かかる温度制御の下で良好な成膜作業を行うことができる。したがって、例えばMRAM素子の製造に用いて顕著な効果を奏する。
請求項10に記載する発明は、
請求項9に記載する薄膜の製造装置において、
前記温度調整手段は、前記支持台に埋設した冷媒を流通させる冷媒通路、ヒータ又は静電チャックの少なくとも一つを有するので、
請求項9に記載する発明の温度制御を、冷媒通路に流通させる冷媒量、ヒータが供給する熱量又は静電チャックの静電吸引力を制御することにより適切に行うことができる。
請求項11に記載する発明は、
請求項1乃至請求項10に記載する薄膜の製造装置において、
水分トラップは、AlやCuを含む熱伝導率が高い金属で形成したので、
水分トラップの熱効率を最も効果的なものとすることができる。
請求項12に記載する発明は、
RF周波数の電磁波を密閉空間を形成するチャンバ内に入射することにより前記チャンバ内に供給された原料ガスをプラズマ化して前記チャンバ内に配設したウェハー上に所定の薄膜を形成する薄膜の製造方法において、
前記薄膜の成膜時には、前記チャンバ内に配設した水分トラップでチャンバ内の水分を凝縮させて吸着する一方、前記チャンバのクリーニング時に前記水分トラップに吸着した水分を蒸発させ、その後チャンバ外に排気するので、
水分トラップで成膜空間の水分を吸着して回収後、これを排出することができ、その分チャンバ内の水分を除去することにより水分含有量を可及的に低減した高品質の薄膜を形成することができる。
この際、成膜に直接は寄与しないクリーニング中に吸着した水分の排気を行っているので、所定の水分回収を成膜効率を低下させることなく行うことができるという効果も奏する。
請求項13に記載する発明は、
請求項12に記載する薄膜の製造方法において、
前記薄膜の製造は、SiH4ガスとO2ガスとを原料ガスとしてMRAM素子の絶縁膜としてのSiO2薄膜を製造する場合であるので、
特に水分の存在が顕著に問題となるMRAM素子の製造に適用して特に有用なものとなる。
請求項14に記載する発明は、
請求項12又は請求項13に記載する薄膜の製造方法において、
前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるように調整しつつ成膜を行うので、
請求項12又は請求項13に記載する発明の作用・効果とともに、水分量を低減するための要件と、成膜素子に対するダメージを低減するための要件との調和を図り、両要件を同時に良好に満足させることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る薄膜の製造装置であるプラズマCVD装置を概念的に示す説明図である。本装置はMRAMの絶縁膜であるSiO2膜を形成するものである。勿論かかる薄膜の製造に限定する必要はなく、薄膜の製造装置として広い適用範囲を有するものである。ただ、特に水分の含有を可及的に低減することが肝要であり、同時に素子ダメージを回避すべくウェハー温度を低温に保持して成膜を行う必要があるMRAM素子の前記絶縁膜の形成に適用して顕著な有効性を発揮するものである。ちなみに、O2ガス及びSiH4ガスを原料ガスとしてSiO2膜を形成する場合、両原料ガスの反応によりH2Oを発生するので、この場合には、水分の効果的な除去が要求される。
図1に示すように、当該プラズマCVD装置は、真空引きした密閉空間であるチャンバ11内にノズル12、13、14を介して原料ガスであるO2ガス及びSiH4ガスとともに、希釈ガスであるAr及びクリーニングガスであるNF3を供給するように構成してある。また、プラズマアンテナ15を介してRF周波数の電磁波を前記チャンバ11内に入射し、前記各供給ガスのプラズマ16を形成することにより基板であるウェハー17上にSiN薄膜を形成するとともに、成膜に伴いチャンバ11の内壁等に付着するSiO2をクリーニングして除去するように構成してある。
ここで、チャンバ11は、円筒状の筒部11aと、この筒部11aの上端部を閉塞してプラズマアンテナ15を載置している絶縁部である天井板11bとを有しており、その内部が成膜室18となっている。筒部11aはAlで形成してあり、天井板11bはAl23で形成してある。ノズル12〜14は、チャンバ11の筒部11aの上部に配設してある。
ガス制御部19、20、21は、ノズル12〜14を介してチャンバ11内に供給するO2ガス、SiH4ガス、Arガス及びNF3ガスの流量を調整するとともに、成膜時とクリーニング時とに分けて供給するガスを切り換える。すなわち、成膜時には、ノズル12、13を用い、ノズル12からArガスで希釈したO2ガスを供給するとともに、ノズル13からArガスで希釈したSiH4ガスを供給する。また、クリーニング時には、ノズル12、14を用い、両ノズル12、14から、ともにArガスで希釈したNF3ガスを供給する。ノズルの切り換え及び構造は、勿論これに限定されるものではない。また、供給するガスの種類も目的に応じて適宜変更することができる。
前記プラズマアンテナ15にはインピーダンスマッチングを行うための整合器22を介してプラズマ発生用高周波電源(RF電源)23が接続されている。このプラズマ発生用高周波電源23からプラズマアンテナ15へ高周波電力を供給することにより、プラズマアンテナ15から天井板11bを透過して成膜室18内に電磁波24を入射し、この電磁波24のエネルギー(高周波パワー)によって成膜室18内に供給する各ガスをプラズマ状態にする。このプラズマを利用してウェハー17上にSiO2薄膜を形成するとともに、
チャンバ11の内壁等に付着するSiO2膜をクリーニングにより除去する。
成膜室18にはウェハー17を載置する静電チャック25が配設してある。この静電チャック25はウェハー17を直接載置するための円盤状の部材であるテーブル25aを有しており、支持台26を介して支持軸27に支持されている。ここで、テーブル25aは、通常Al23 やAlNなどのセラミック材料(絶縁材料)で形成してある。
静電チャック25のテーブル25aの内部には、ウェハー17を静電的に吸着保持する静電チャック用電極25bが埋設してある。この静電チャック用電極25bには、ローパスフィルタ28を介して可変電圧直流電源29の出力電圧である所定の直流電圧が印加され、このことにより発生するウェハー17と静電チャック用電極25bとの間の電位差に基づくクーロン力によりウェハー17を静電チャック25のテーブル25aの表面に吸着する。
また、静電チャック25を一体的に支持している支持台26の内部には、ウェハー17を所定の温度に保持するための加熱手段であるヒータ30を埋設するとともに、冷却手段として冷媒を流通させるための冷媒通路31を形成してある。ここで、ヒータ30による加熱は、当該プラズマCVD装置による成膜工程の立ち上げ時においてウェハー17の温度を所定の温度迄加熱する際に主に利用され、冷媒通路31に冷媒を流通させての冷却は、成膜中のプラズマにより加熱されるウェハー17の温度を所定の温度に維持する際に主に利用される。
水分トラップ32は、冷媒の供給によりチャンバ11内の水分を凝縮させて吸着する一方、熱媒の供給により吸着した水分を蒸発させるもので、前記チャンバ11の内部に配設してある。ここで、この水分トラップ32は、チャンバ11の内周面の形状(円筒形状)に沿うように管路で形成する流体の通路を螺旋状に形成したものであり、入口側32aから供給する流体である冷媒(例えば液体窒素)乃至熱媒(高温水)を出口32bに向かって流通させるようになっている。冷媒乃至熱媒の切り換えは、切換弁34、35の切り換え制御による。なお、ここで、熱媒を供給する代わりに当該水分トラップ32の管路の外周にヒータを巻回しておき、このヒータに通電することによっても同様の機能を実現できる。
なお、水分吸着率及びチャンバ11内における占有面積等の観点から、本形態に係る水分トラップ32が最も合理的ではあるが、機能的に水分トラップとしての機能が確保されていれば本形態のものに限定する必要は、勿論ない。
制御部33は、ガス制御部19〜21を介して原料ガスとクリーニングガスとの切り換え及び各ガスの流量を調整する。すなわち、成膜時には、ノズル12からArガスで希釈したO2ガスを供給するとともに、ノズル13からArガスで希釈したSiH4ガスを供給する。一方、クリーニング時には、ノズル12、14からArガスで希釈したNF3ガスを供給する。同時に供給するガスの流量も制御する。
また、制御部33は、ヒータ30に供給する電流、冷媒通路31に流通させる冷媒の流量及び可変電圧直流電源29の出力電圧を調整することでウェハー17の温度を制御する。ここで、可変電圧直流電源29の出力電圧を変えた場合、この出力電圧に応じて静電チャック25の静電チャック用電極25bに印加される直流電圧が変化し、この結果静電チャック25を介してウェハー17をテーブル25aに吸引する吸引力が変化する。この吸引力を制御することによりテーブル25aを介してヒータ30乃至冷媒通路31を流通する冷媒からウェハー17に伝達される熱量を制御することができ、このことによりウェハー17の温度を制御することができる。したがって、成膜中は、一般に、静電チャック用電極25bに対する印加電圧を高くして吸引力を強くし、冷媒通路31を流通する冷媒の冷却効果により所定の低温に維持する。
制御部33は、プラズマ発生用高周波電源23の出力電力を調整することでチャンバ11内に入射させるRFパワーを制御する。
さらに、制御部33は、制御弁34、35を介して水分トラップ32に冷媒乃至熱媒の何れを流通させるかを制御する。ここで、成膜時には冷媒が流通するように、またクリーニング時には熱媒が流通するように制御する。
かかる本形態のプラズマCVD装置を用いた成膜時には、制御部33でガス制御部19〜21を制御し、ノズル12、13を介してArガス希釈した原料ガスであるO2ガス及びSiH4ガスの適量をチャンバ11内に供給しつつ高周波電源23を介してRFパワーを制御した電磁波24をチャンバ11内に入射させる。この結果、原料ガスのプラズマ16が形成され、ウェハー17上にはSiO2膜が析出する。
このとき、水分トラップ32には、切換弁34、35の制御により冷媒を流通させる。この結果、チャンバ11内の水分は、原料ガスの反応により生成する水分を含め水分トラップ32の管路の表面に凝縮して吸着される。
一方、クリーニング時には、制御部33でガス制御部19〜21を制御し、ノズル12、14を介してArガス希釈したクリーニクガスであるNF3ガスの適量をチャンバ11内に供給しつつ高周波電源23を介してRFパワーを制御した電磁波24をチャンバ11内に入射させる。この結果、クリーニングガスのプラズマ16が形成され、チャンバ11k内壁に付着するSiO2膜をエッチングにより剥ぎ取る。
このとき、水分トラップ32には、切換弁34、35の制御により熱媒を流通させる。この結果、水分トラップ32の管路の表面に凝縮して吸着された水分が蒸発し、クリーニングガス及び剥離したSiO2膜とともにチャンバ11の外部に排出される。すなわち、成膜時以外のクリーニング期間を利用して、成膜時に吸着した水分を排出する。したがって、水分の排出のために成膜レートが影響を受けることはない。一方、成膜は、チャンバ11内の水分を可及的に低減した状態で行うことができる。
図3は水分トラップ32の作動サイクルを示す説明図である。同図に示すように、成膜中は冷媒により低温に維持され、クリーニング時には熱媒により高温に維持される。すなわち、成膜中はチャンバ11内の水分の凝縮・吸着のモード、クリーニング中は凝縮・吸着した水分の蒸発・排気のモードであることを表している。
成膜中は、同時にヒータ30、冷媒通路31を流通する冷媒量及び静電チャック用電極25bに印加する直流電圧を調整してウェハー17が50°C〜300°C、好ましくは50°C〜250°Cとなるように制御する。
この結果、素子ダメージを回避し得る適正な温度に制御して所定の成膜を行うことができる。
ここで、上記プラズマCVD装置におけるRFパワーの具体例及び水分トラップ32の具体的な材質に関する実施例を挙げておく。
制御部33は、高周波電源23を制御して電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるようにRFパワーを調整しつつ成膜を行うよう制御する。
本実施例によれば、図4に示すように、互いにトレードオフの関係にある素子ダメージを低減するための要件と、チャンバ11内の水分量を低減するための要件との調和を図って両条件を良好に満足させることができるRFパワーとすることができる。
水分トラップ32は、Al又はCuで形成した。
本実施例によれば、図5に実線で示すように、応答性を極めて良好に維持することができ、スループットを高くすることができる。
本発明は水分を可及的に除去したチャンバ内で、低温で薄膜を製造する必要があるMRAM素子を製造する産業分野において利用し得る。
本発明の実施の形態に係る薄膜の製造装置を概念的に示す説明図である。 図1に示す製造装置における水分トラップを抽出して示す斜視図である。 図1に示す製造装置における水分トラップの作動サイクルを示す説明図である。 図1に示す製造装置におけるRFパワーと薄膜中の水分量及び素子ダメージ量との関係を示すグラフである。 図1に示す製造装置における水分トラップの温度応答特性を示すグラフである。 従来技術に係るプラズマ処理装置の主要部を抽出して概念的に示す説明図である。
符号の説明
11 チャンバ
12、13、14 ノズル
15 プラズマアンテナ
16 プラズマ
17 ウェハー
18 成膜室
19、20、21 ガス制御部
23 高周波電源
24 電磁波
25 静電チャック
25a テーブル
25b 静電チャック用電極
29 可変電圧直流電源
30 ヒータ
31 冷媒通路
32 水分トラップ
33 制御部

Claims (14)

  1. 密閉空間を形成するチャンバの内部に原料ガスを供給する原料ガス供給手段、RF電源から供給するRFパワーに基づき前記チャンバ内にRF周波数の電磁波を入射して前記原料ガスのプラズマを形成するプラズマアンテナ及び前記原料ガスに基づく薄膜を析出させるウェハーを載置しておく支持台を有する薄膜の製造装置において、
    冷媒の供給により前記チャンバ内の水分を凝縮させて吸着する一方、熱の供給により吸着した水分を蒸発させる水分トラップを、前記チャンバの内部に配設したことを特徴とする薄膜の製造装置。
  2. 請求項1に記載する薄膜の製造装置において、
    当該製造装置は、
    前記チャンバの内部にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給手段と、
    前記薄膜の成膜時に、前記原料ガス供給手段を制御して原料ガスをチャンバ内に供給するとともに、前記水分トラップで前記チャンバ内の水分を凝縮させて吸着するよう前記水分トラップに冷媒を供給する一方、前記チャンバ内のクリーニング時に、前記クリーニングガス供給手段を制御してクリーニングガスをチャンバ内に供給するとともに、前記水分トラップに吸着した水分が蒸発するよう前記水分トラップに熱を供給するための制御を行う制御手段とを有することを特徴とする薄膜の製造装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する薄膜の製造装置において、
    前記水分トラップに熱を供給する熱源としてヒータを設けたことを特徴とする薄膜の製造装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載する薄膜の製造装置において、
    前記水分トラップに熱を供給する熱源として高温流体を用い、この高温流体を水分トラップに供給して流通させるようにしたことを特徴とする薄膜の製造装置。
  5. 請求項1乃至請求項4に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
    前記水分トラップは、チャンバの内周面の形状に沿うように、管路で形成する流体の通路を螺旋状に形成したものであることを特徴とする薄膜の製造装置。
  6. 密閉空間を形成するチャンバの内部に原料ガスを供給する原料ガス供給手段、RF電源から供給するRFパワーに基づき前記チャンバ内にRF周波数の電磁波を入射して前記原料ガスのプラズマを形成するプラズマアンテナ及び前記原料ガスに基づく薄膜を析出させるウェハーを載置しておく支持台を有する薄膜の製造装置において、
    前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるようにRFパワーを調整しつつ成膜を行うよう制御する制御手段を有することを特徴とする薄膜の製造装置。
  7. 請求項1乃至請求項5に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
    前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるようにRFパワーを調整しつつ成膜を行うよう制御する制御手段を有することを特徴とする薄膜の製造装置。
  8. 請求項1乃至請求項7に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
    当該製造装置は、原料ガスとしてSiH4ガスとO2ガスとを用いてMRAM素子の絶縁膜としてのSiO2薄膜を製造するものであることを特徴とする薄膜の製造装置。
  9. 請求項1乃至請求項8に記載する何れか一つの薄膜の製造装置において、
    当該製造装置は、さらに前記支持台に載置したウェハーの温度を調整する温度調整手段を有することを特徴とする薄膜の製造装置。
  10. 請求項9に記載する薄膜の製造装置において、
    前記温度調整手段は、前記支持台に埋設した冷媒を流通させる冷媒通路、ヒータ又は静電チャックの少なくとも一つを有することを特徴とする薄膜の製造装置。
  11. 請求項1乃至請求項10に記載する薄膜の製造装置において、
    水分トラップは、AlやCuを含む熱伝導率が高い金属で形成したことを特徴とする薄膜の製造装置。
  12. RF周波数の電磁波を密閉空間を形成するチャンバ内に入射することにより前記チャンバ内に供給された原料ガスをプラズマ化して前記チャンバ内に配設したウェハー上に所定の薄膜を形成する薄膜の製造方法において、
    前記薄膜の成膜時には、前記チャンバ内に配設した水分トラップでチャンバ内の水分を凝縮させて吸着する一方、前記チャンバのクリーニング時に前記水分トラップに吸着した水分を蒸発させ、その後チャンバ外に排気することを特徴とする薄膜の製造方法。
  13. 請求項12に記載する薄膜の製造方法において、
    前記薄膜の製造は、SiH4ガスとO2ガスとを原料ガスとしてMRAM素子の絶縁膜としてのSiO2薄膜を製造する場合であることを特徴とする薄膜の製造方法。
  14. 請求項12又は請求項13に記載する薄膜の製造方法において、
    前記電磁波のRFパワー密度が0.1(W/cm3)乃至1.0(W/cm3)になるように調整しつつ成膜を行うことを特徴とする薄膜の製造方法。
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