JP2005306665A - 建築材料及び建築材料の製造方法 - Google Patents

建築材料及び建築材料の製造方法 Download PDF

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昌也 渡辺
Toshihiro Kuroki
俊宏 黒木
Shuichi Arakawa
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Abstract

【課題】建築材料として広く知られるケイ酸カルシウムからなる成形体の表面ないし表層部に対して、ヒドロキシアパタイトに代表されるアパタイト化合物を合成させ、当該アパタイト化合物を強固に密着させた建築材料及び建築材料の製造方法を提供すること。
【解決手段】ケイ酸質原料、石灰質原料、セメント及び水を含む混合物を所定の形状に成形する等して得られた原料成形体あるいはケイ酸カルシウム硬化体の表面に水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うことにより、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させる建築材料の製造方法及び当該製造方法により得られた建築材料であり、得られる建築材料は、表面ないしは表層部においてケイ酸カルシウム、アパタイト化合物及びケイ酸の粒子の絡みが形成され、アパタイト化合物が強固に密着されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面及び表層部に対してアパタイト化合物が合成されている建築材料及び建築材料の製造方法に関する。
近年、建築構造物における高気密化が進み、シックハウス症候群の原因とされるアセトアルデヒドやホルムアルデヒド等の揮発性有機物質、異臭の強いアンモニア等が発生するという問題が生じている。従って、細菌やウィルスなども含む空気中の汚染物質の吸着が必要とされてきており、建築構造物を構成する建築材料としても、これらの物質の吸着性能を備えたものが求められている。
一方、多孔質体であるケイ酸カルシウムは、不燃材料として知られ、また、軽量で熱的にも安定な物質であることから、建築材料や保温材料として種々の形状の成形体に成形され、吸着性能を備えた建築材料として広く使用されている。一般に、このケイ酸カルシウムの合成は、常温養生や蒸気養生でも可能であるが、水熱条件下で行うことが、強度面や寸法の安定性に有利である。また、ケイ酸質原料と石灰質原料を反応させ、ケイ酸カルシウムを結晶化させるには水反応が必要とされる。
また、骨や歯などの生体硬組織の主成分として知られるヒドロキシアパタイトは、Ca10(PO(OH)なる一般組成をもち、イオン交換能やタンパク質の吸着能のみならず、、アルデヒド類やアンモニアなどの吸着能、ならびに細菌やウィルスの吸着能等の各種性能を有する機能性無機材料である。この吸着能に優れるヒドロキシアパタイトに代表されるアパタイト化合物は、例えば、塗料に配合されて、建築材料の表面に塗布することにより、建築材料に対して吸着能を付与するようにしている。
ここで、表面に対してアパタイトを備えた建築材料に適用される、アパタイトを配合した塗料としては、例えば、遠赤外線放射セラミックスの微粉末とヒドロキシアパタイトの微粉末を混合してなり、吸着性に加えて、抗菌、防カビ、防湿、保温等の面で優れた効果を発揮する塗布剤が提供されている(例えば、特許文献1)。また、表面に対してアパタイトを備えた建築材料としても、クリヤー層の焼き付け塗膜層中に銀イオンを担持させたアパタイト系担持体からなる抗菌剤を含有する塗料を表面に塗布した抗菌性プレコート金属板が提供されている(例えば、特許文献2)。
特開平8−141505号公報([請求項1],[図1]) 特開平8−325483号公報([請求項1],[0008])
しかしながら、前記した特許文献1及び特許文献2に開示されるアパタイトを含有する塗料を、ケイ酸カルシウムを基材とする硬化体の表面に適用した場合にあっては、ケイ酸カルシウムが多孔質体であることも伴い、当該アパタイト化合物をケイ酸カルシウムの基材表面に対して良好に密着させることができないという問題が生じていた。また、この密着性の問題もあり、アパタイトの有する吸着能等をケイ酸カルシウム硬化体に対して効果的に付与することができないのが実状であった。
従って、本発明の目的は、建築材料として広く知られるケイ酸カルシウムからなる硬化体の表面ないし表層部に対して、ヒドロキシアパタイトに代表されるアパタイト化合物を
合成させ、当該アパタイト化合物を強固に密着させた建築材料及び建築材料の製造方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、本発明の第1発明の建築材料の製造方法は、ケイ酸カルシウム硬化体の表面に対して水溶性リン酸化合物溶液を塗布した後、水熱反応を行うことにより、当該ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させることを特徴とする。
この本発明の建築材料の製造方法によれば、ケイ酸カルシウム硬化体の表面に対して水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うようにしているので、ケイ酸カルシウム硬化体におけるカルシウム成分と、水溶性リン酸化合物の水溶液のリン酸成分とが反応して、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないしは表層部に対してリン酸カルシウムの一種であるアパタイト化合物(例えば、Ca10(PO(OH)の化学式で表されるヒドロキシアパタイト(Hydroxyapatite)として存在する)が合成されることになる。かつ、水熱反応によりアパタイト化合物を合成するようにしているため、硬化体の表面ないしは表層部においてケイ酸カルシウム、アパタイト化合物及びケイ酸との粒子の絡みができ、アパタイト化合物が強固に密着された建築材料を製造できることとなる。
また、このアパタイト化合物が合成、密着されるケイ酸カルシウム硬化体自体が多孔質体であるから、リン酸系水溶液を塗布した場合には、ケイ酸カルシウム硬化体の表面から表層部にかけてリン酸塩水溶液等が浸透しやすい状態となっているため、ケイ酸カルシウム硬化体に対してアパタイト化合物の吸着性能を表面のみならず表層部まで付与することができる。
ここで、本発明において、「表層部」とは、特には限定されないが、例えば、ケイ酸カルシウム硬化体の表面からの深さが約1mm程度の部分を示す。
更には、本発明の製造方法によれば、硬化体を構成するケイ酸カルシウムの一部が遊離することにより、ケイ酸カルシウム全体の形骸は損なわれることなく、一部のカルシウム部分が抜けることによって、より多孔質な状態となるため、得られた建築材料の吸着力が向上することとなる。
また、本発明の第2発明として、ケイ酸質原料、石灰質原料、セメント及び水を含む混合物を所定の形状に成形して原料成形体として、得られた原料成形体の表面に対して水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うことにより、当該原料成形体を硬化させてケイ酸カルシウム硬化体とするとともに、当該硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させるようにしてもよい。
本発明の建築材料の製造方法をこのようにすれば、ケイ酸カルシウムとアパタイト化合物が一緒に混在して生成することになるので、ケイ酸カルシウム、アパタイト化合物及びケイ酸との絡みがより一層強固となり、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対して、アパタイト化合物が効果的に合成されることになる。
また、この本発明の製造方法によれば、ケイ酸カルシウムの硬化とアパタイト化合物の合成を、1回の水熱反応により同時に行うことができるため、アパタイト化合物が強固に密着された建築材料を低コストで製造することができる。
本発明の建築材料の製造方法は、前記した水溶性リン酸化合物がリン酸及び/またはリン酸塩であることが好ましく、このうち、リン酸塩が、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、第一リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、第三リン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、第一リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、第三リン酸アンモニウム、第一リン酸カルシウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、ピロリン水素ナトリウム、ピロリン酸水素カリウム、ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸アンモニウムよりなる群から選ばれる一種または二種以上であることが特に好ましい。
かかる本発明によれば、塗布される水溶液に含有される水溶性リン酸化合物をリン酸及やリン酸塩からなるものとし、また、このうちリン酸塩の種類を特定することにより、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対するアパタイト化合物の合成をより一層効率的に進行させることができる。
そして、本発明の建築材料は、前記した本発明の製造方法により得られることを特徴とするものであり、前記した作用・効果を好適に奏する建築材料を提供する。
すなわち、得られた建築材料は、表面及び表層部に吸着性能に優れたアパタイト化合物が強固に密着して合成されており、シックハウス症候群の原因とされるアセトアルデヒドやホルムアルデヒド等の揮発性有機物質や、異臭の強いアンモニア等の空気中の汚染物質、また、細菌やウィルスなどを好適に吸着することができる環境浄化タイプの建築材料を提供することができる。
また、構成材料であるケイ酸カルシウムは不燃材料であるため、得られた建築材料は、吸着特性に優れるとともに、不燃性も良好なものとなる。
本発明の第1発明である建築材料の製造方法は、ケイ酸カルシウム硬化体の表面に対して水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うことにより、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させるものである。
ここで、本発明の製造方法を実施するに際して、ケイ酸カルシウム硬化体としては、例えば、ケイ酸カルシウムからなり、形状として板、ブロック、瓦、造作部材等の繊維強化セメント板、窯業系サイディング、オートクレーブ養生軽量気泡コンクリート(ALC)、セメント瓦等の所定形状の硬化体を適宜使用することができる。
また、例えば、下記の第2発明で使用する、セメント、ケイ酸質原料、石灰質原料及び水を含む混合物を所定の形状に成形した原料成形体を所定の条件で水熱反応させるようにして、ケイ酸カルシウム硬化体としてもよい。
また、本発明の第2発明である建築材料の製造方法は、ケイ酸質原料、石灰質原料、セメント及び水を含む混合物を所定の形状(例えば、板、ブロック、瓦、造作部材等の形状)に成形して原料成形体として、得られた原料成形体の表面に対して水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うことにより、当該原料成形体を硬化させてケイ酸カルシウム硬化体とするとともに、当該硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させるものであるが、原料成形体を構成する材料のうち、ケイ酸質原料としては、ケイ酸(SiO)が含まれている原料をいい、例えば珪石、珪砂、珪藻土、白土、パーライトなどの鉱物微粉末、ホワイトカーボンなどの合成粉末、フライアッシュ、シリカヒュームなどのダストを使用することができる。
また、石灰質原料としては、生石灰、生石灰の乾式消化で得られる粉末状の消石灰や、多量の水で生石灰を湿式消化して得られるスラリー状の消石灰(石灰乳)等を使用することができる。
また、原料成形体を構成する材料としては、セメントを混合すればよく、セメント材料としては、ポルトランドセメントを使用することが好ましく、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、低アルカリ形のポルトランドセメント等のポルトランドセメントが挙げられる。また、このポルトランドセメントに対して、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカ質混合材を混合した混合セメントを使用してもよい。
なお、セメントを混合する場合にあっては、セメントの水和促進のため、ケイ酸ソーダ等の硬化促進剤を添加するようにしてもよい。
また、前記のケイ酸質原料及び石灰質原料に対しては、必要により繊維補強材を添加するようにしてもよく、繊維補強材を添加することにより、成形体の機械的強度をより優れたものとすることができる。
使用可能な繊維補強材としては、例えば、セルロース繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、ステンレス繊維などを挙げられ、セルロース繊維としては、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)の一種または二種以上を使用してもよい。これらの繊維補強材は、原料成形体全体に対して1〜10質量%程度添加することができ、これら繊維補強材は、所定の混合手段により、原料成形体に対して均一に混合、分散するようにすればよい。
なお、本発明の第2発明の建築材料の製造方法を実施するに際しては、本発明の効果を妨げない範囲において、高分子系バインダー、木片、ガラスビーズ等の任意成分を適宜添加するようにしてもよい。
前記の構成材料からなる原料成形体は、次のようにして得ることができる。すなわち、構成材料を所定の割合で混合した後、適量の水を添加するようにする。成形方法として、抄造成形、脱水プレス成形、押出成形等の公知の成形方法を用いることができる。
成形方法として抄造成形や脱水プレス成形を用いる場合は、構成材料に対して多量の水を混合して、スラリー状とした後、任意の条件により構成材料を成形するようにすればよい。
なお、抄造成形や脱水プレス成形を行うに際しては、その成形時において、凝集剤を添加してもよく、このようにして成形時に凝集剤を添加することにより、成形性の向上を図ることができる。
また、成形方法として押出成形の場合は、少量の水とセルロース系の押出助剤を混入して混合攪拌することにより粘土状の混練物として、任意の成形条件により成形するようにすればよい。
ここで、押出成形は各原料の比重差による不均一が少ない成形方法であるので、平板はもとより、回り縁、見切縁、窓枠等建築材料としての意匠性に富む成形体の成形を可能とする。
本発明の建築材料の製造方法は、第1発明にあってはケイ酸カルシウム硬化体、第2発明にあっては原料成形体に対して、水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うようにするものである。
ここで、使用される水溶液リン酸化合物は、リン酸やリン酸塩からなるようにすることが好ましく、これらを単独で使用してもよく、また、リン酸とリン酸塩を組み合わせて使用してもよい。
このうち、リン酸塩としては、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、第一リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、第三リン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、第一リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、第三リン酸アンモニウム、第一リン酸カルシウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、ピロリン水素ナトリウム、ピロリン酸水素カリウム、ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸アンモニウム等が挙げられる。これらのリン酸塩は、一種を単独で使用してもよく、また、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
リン酸系水溶液の濃度は、特に制限はないが、概ね、5〜30質量%程度とすればよく、また、成形体に対してのリン酸系水溶液の塗布量は、当該水溶液を前記の濃度とした場合には、10〜500g/m程度とすればよい。
第1発明ケイ酸カルシウム硬化体、及び第2発明における原料成形体に対してリン酸系水溶液を塗布した後に実施される水熱反応は、オートクレーブを用いて実施することができる。また、水熱反応の条件としては、第1発明の製造方法にあっては、特に制限はないが、温度を例えば100〜150℃程度とすればよい。また、第2発明にあっては、原料成形体を構成するケイ酸質原料や石灰質原料の種類等により適宜決定することができるが、例えば、温度を105〜180℃とした飽和水蒸気圧下においては、1〜18時間程度水熱反応を行わせるようにすればよい。
水熱反応の条件をこのような範囲とすることにより、第1発明の製造方法では、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対するアパタイト化合物の合成が好適に行われることになる。一方、第2発明の製造方法では、原料成形体の表面ないしは表層部に対するアパタイト化合物の合成が好適に行われることになるとともに、原料成形体にケイ酸カルシウムが合成されたケイ酸カルシウム硬化体が形成されることになる。
水熱反応が行われた硬化体に対しては、必要により乾燥処理を施すことが好ましい。ここで、乾燥処理の条件は、ケイ酸カルシウム硬化体の含水状態等により適宜決定すればよい。
このようにして実施される本発明の建築材料の製造方法のうち、第1発明は、水熱反応によりケイ酸カルシウム硬化体におけるカルシウム成分と、水溶性リン酸化合物の水溶液のリン酸成分とが反応しており、また、第2発明にあっては、水熱反応により、原料成形体にあるカルシウム成分と水溶性リン酸化合物の水溶液のリン酸成分とが反応して、形成されるケイ酸カルシウム硬化体の表面ないしは表層部に対してアパタイト化合物を合成するようにしているので、当該硬化体の表面ないしは表層部においてケイ酸カルシウムとアパタイト化合物との粒子の絡みが形成され、アパタイト化合物が強固に密着された建築材料を製造できることとなる。
また、アパタイト化合物が合成、密着されるケイ酸カルシウム硬化体自体が多孔質体であるから、リン酸系水溶液を塗布した場合には、ケイ酸カルシウム硬化体の表面から表層部にかけてリン酸塩水溶液等が浸透しやすい状態となっているため、ケイ酸カルシウム硬化体に対してアパタイト化合物の吸着性能を表面のみならず表層部まで付与することができる。
なお、本発明の第2発明の製造方法によれば、ケイ酸カルシウムの硬化とアパタイト化合物の合成を、1回の水熱反応により同時に行うことができるため、アパタイト化合物が強固に密着された建築材料を低コストで製造することができる。
そして、得られる本発明の建築材料も、表面及び表層部に吸着性能に優れたアパタイト化合物が強固に密着して合成されているため、シックハウス症候群の原因とされるアセトアルデヒドやホルムアルデヒド等の揮発性有機物質や、異臭の強いアンモニアや、各種細菌やウィルス等の空気中の汚染物質を好適に吸着することができるため、病院、老人の保護施設、トイレ、喫煙室等の天井材、壁材等といった環境浄化タイプの建築材料として有利に使用することができる。
また、構成材料であるケイ酸カルシウムは不燃材料であるため、吸着特性とともに、不燃性にも優れた建築材料となる。
以下、実施例及び参考例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。
[実施例1]
ケイ酸カルシウム硬化体の製造(1):
下記(1)ないし(3)の手順に従って、本発明の第1発明を実施して、建築材料である板状のケイ酸カルシウム硬化体を製造した。
(1)原料成形体の製造:
表1に示す配合に従って、使用原料として建築材料基材であるセメント、繊維補強材、珪石粉末、珪藻土粉末及び消石灰と水とを混合して混合材料とした後、市販のモルタルミキサーを用いて、攪拌数50rpmとして10分間混練して、流動性を帯びた混練物を得た。なお、使用原料の詳細を下記に示した。
( 使用原料 )
セメント : 普通ポルトランドセメント
繊維補強材 : 針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)とポリプロピレンとからな
る繊維(配合比 1:1)
珪石粉末 : SiO含有量 97.8質量%
(ブレーン比表面積 5.000cm/g)
珪藻土粉末 : SiO含有量 88.5質量%
(平均粒度 30μm)
消石灰 : 酸化カルシウム(CaO)分が73.5%のものを使用
( 原料構成 )
次に、得られた混練物を、市販の脱水プレス成形機により、サイズが長さ340mm×幅340mm×厚さ10mmに成形し、板状の原料成形体を得た。
(2)原料成形体の硬化(ケイ酸カルシウム硬化体の製造):
得られた原料成形体をオートクレーブを用いて、圧力を0.49MPa、温度を151℃として、10時間水熱反応を行って硬化させた。反応後の板材は硬化が良好であった。更に、120℃で12時間乾燥させることにより、板状のケイ酸カルシウム硬化体を得た。
(3)アパタイト化合物の合成:
得られた板状のケイ酸カルシウム硬化体の表面に対して、第一リン酸アンモニウム塩を18質量%で含有したリン酸塩水溶液を、塗布量として50g/mの割合で塗布した後、オートクレーブを用いて、圧力を0.11MPa、温度を121℃として10時間水熱反応を行って、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させた。
そして、アパタイト化合物が合成されたケイ酸カルシウム硬化体を、120℃で12時間乾燥して、表面及び表層部に対してアパタイト化合物を合成させた本発明の建築材料を得た。
[実施例2]
次に、本発明の第2発明を実施して、建築材料である板状のケイ酸カルシウム硬化体を製造した。
すなわち、前記した実施例1(1)で得られた原料成形体の表面に対して、実施例1で使用したものと同様なリン酸塩水溶液(第一リン酸アンモニウム水溶液)を、塗布量として50g/mの割合で塗布した後、0.49MPa、温度151℃の条件下、10時間水熱反応を行って、原料成形体を硬化させてケイ酸カルシウム硬化体を形成するとともに、成形体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させた。
そして、アパタイト化合物が合成されたケイ酸カルシウム硬化体を120℃で12時間乾燥させて、表面及び表層部に対してアパタイト化合物を合成させた本発明の建築材料を得た。
[参考例1]
前記した実施例1において、リン酸塩水溶液を塗布せずに、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成しなかった以外は実施例1と同様な方法を用いて、建築材料である板状のケイ酸カルシウム硬化体を得た。
[試験例1]
前記した実施例1、実施例2及び参考例1で得られた板状の建築材料について、建築材料としての性能を確認すべく、かさ比重、曲げ強度、吸水率、吸水長さ変化率を測定して評価した。なお、前記の測定項目のうち、かさ比重、吸水率および吸水長さ変化率については、JIS A5430に準拠した方法により測定した。また、曲げ強度については、JIS A1408に準拠した方法により測定した。結果を表2に示す。
( 結 果 )
表2からわかるように、実施例1及び実施例2の製造方法で得られた建築材料は、参考例と同様の機械的特性等の諸特性を示しており、アパタイト化合物の生成によるケイ酸カルシウムの破壊あるいはアパタイト化合物の生成によるケイ酸カルシウムの合成にも支障がないことが確認できた。
そして、実施例2に示す製造方法は、ケイ酸カルシウムの硬化とアパタイト化合物の合成を、1回の水熱反応により同時に行うことができるため、実施例1で示す製造方法と比較して製造コストの削減を図ることができる。
なお、図1には、参考例1で得られた建築材料の表面、図2には、実施例1で得られた建築材料の表面を、電子顕微鏡により倍率を1500倍にて示す電子顕微鏡写真である。図2に示すように、実施例1で得られた建築材料の表面には、花弁状のアパタイト化合物が析出しているのが分かる。
そして、図3は、参考例1及び実施例1で得られた板状の建築材料の表面について、X線粉末回折法による測定結果を示した。ここで、「S」は二酸化ケイ素(石英:SiO)、「H」はヒドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH))、「T」はトバモライト(Ca2.25(Si7.5(OH)1.5)(HO)のピークを示す。図3に示すように、参考例1で得られた建築材料には、「T」(トバモライト)のピークが示されており、ケイ酸カルシウム結晶のトバモライトが生成しているのが分かる。一方、実施例1で得られた建築材料には、「H」(ヒドロキシアパタイト)のピークが示されており、アパタイト結晶の生成が認められる。
本発明の建築材料の製造方法は、ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないしは表層部においてケイ酸カルシウムとアパタイト化合物との粒子の絡みが形成され、アパタイト化合物が強固に密着された建築材料を製造することができ、また、得られた建築材料は、例えば、
病院、老人の保護施設、トイレ、喫煙室等の天井材、壁材等として有利に使用することができる。
参考例1で得られた建築材料の表面の電子顕微鏡写真である(倍率 1500倍)。 実施例1で得られた建築材料の表面の電子顕微鏡写真である(倍率 1500倍)。 参考例1及び実施例1で得られた建築材料の表面のX線粉末回折法の測定結果を示す図である。

Claims (5)

  1. ケイ酸カルシウム硬化体の表面に対して水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うことにより、当該ケイ酸カルシウム硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させることを特徴とする建築材料の製造方法。
  2. ケイ酸質原料、石灰質原料、セメント及び水を含む混合物を所定の形状に成形して原料成形体として、
    得られた原料成形体の表面に対して水溶性リン酸化合物の水溶液を塗布した後、水熱反応を行うことにより、当該原料成形体を硬化させてケイ酸カルシウム硬化体とするとともに、当該硬化体の表面ないし表層部に対してアパタイト化合物を合成させることを特徴とする建築材料の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の建築材料の製造方法において、
    前記水溶性リン酸化合物がリン酸及び/またはリン酸塩であることを特徴とする建築材料の製造方法。
  4. 請求項3に記載の建築材料の製造方法において、
    前記リン酸塩が、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、第一リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、第三リン酸カリウム、ピロリン酸カリウム、第一リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、第三リン酸アンモニウム、第一リン酸カルシウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム、ピロリン水素ナトリウム、ピロリン酸水素カリウム、ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸アンモニウムよりなる群から選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする建築材料の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れかに記載の製造方法により得られることを特徴とする建築材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108239536A (zh) * 2016-12-26 2018-07-03 中国科学院过程工程研究所 一种土壤调理剂及其制备方法
CN113620683A (zh) * 2021-09-02 2021-11-09 白银康宝新型节能建材有限责任公司 一种结构外模板制备方法

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