JP2005299451A - ガスエンジン及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気供給系統(La)と、燃料ガス供給系統(Lp、L13、Lx)と、空気及び燃料ガスを混合する混合手段(ミキサ6)と、(空気と燃料ガスとの)混合気の(ガスエンジンEへの)供給量を調節するためのスロットル弁(7)と、回転数計測手段(8)と、制御手段(コントローラ10)とを備え、前記燃料ガス供給系統(Lx)には燃料ガス流量調節弁(5)が介装されており、前記制御手段(10)は、起動時に同一調速制御を行った際における回転数上昇速度を求め、該回転数上昇速度から燃料ガスの種類を判断する制御を行うことを特徴としている。
【選択図】図1
Description
図5は、複数の気体燃料として液化石油ガス(LPG)と都市ガス(13A)とを使用するタイプのガスエンジンを例示したブロック図である。
概燃料供給ラインLfには上流から順にエンジン停止の際に作動させる2個のガス遮断弁3、3とゼロガバナ4が介装されている。
前記ガス遮断弁3、3はフェールセーフを考慮して一方が機能不全となっても働くように2連に設けている。
エンジンFが回転すると、負圧が発生するので、空気(吸気)と燃料ガスとを吸い込む。前記吸気系AのノズルNが連通された箇所の近傍はミキサーの機能を有しており、吸い込んだ空気と燃料ガスとを混合する。
LPGの方が13Aの単位量当たりの熱量が2倍近く高いので、燃料噴射用のノズルや、流量計を2通り設ける必要があった。
すなわち、13AガスをLPGの系統に流すと、必要な熱量に対して燃料流量が少な過ぎて、過剰リーン状態となってしまい、十分な出力が得られず、また排気ガス中の一酸化炭素濃度が増加するという不都合が生じる。
しかし、ガスの種類は複数あって、その全ての判別は困難である。
また、運転中のガス種の変動(或いは供給ガスの組成変動及びそれに伴う熱量変動)に対応出来ない。
但し、本発明においては、その他の燃料ガスを使用する場合、例えばバイオガスと都市ガスとを使用する場合についても、適用可能である。
そして、燃料ガスの種類が判定されれば、燃料ガスの種類及び運転条件に対応したスロットル弁(7)開度及び燃料ガス流量調節弁開度(5)の特性(例えば、マップや表等)に従って、ガスエンジン(E)を好適に運転することが出来る。
すなわち、単一のガスエンジンにおいて、複数種類の燃料ガスを使用することが出来るのである。
これにより、ガスエンジン(E)の運転中に燃料ガスの種類や組成が変動しても、変動後の燃料ガスの特性に合わせてスロットル弁(7)開度及び燃料ガス流量調節弁(5)開度を制御することが出来て、ガスエンジン(E)を効率的且つ良好に運転することが可能になるのである。
図1〜図3は本発明の第1実施形態を示す。
又、前記燃料供給ラインLxには上流から順に、2台のガス遮断弁3、3とゼロガバナ4と燃料ガス流量調節弁5とミキサ6とスロットルバルブ7が介装されている。
詳細には起動時において、LPGと13Aを見分ける制御について示している。
即ち、起動時、ある決められた一定量(高熱量ガスと低熱量ガス双方とも起動可能な量)の燃料ガスをエンジンに供給する。その際、高熱量ガスでは空燃比(λ)はリッチ、低熱量ガスでは空燃比(λ)はリーンな状態で起動する。後述の同一調速制御では上昇到達回転数と回転数上昇速度(加速度)は空燃比(λ)がリッチな方が大きくなる。ここで上昇到達回転数と回転数上昇速度によるガス種の判断を行う。この際、機関温度による差異があるため、温度による補正を含んでの判断を行う(図示の例では省略)。エンジンはガス種毎の回転数、付加によった運転状態設定(点火時期、空燃比)を(データベースで)持ち、判断したガス種での設定で運転を行う。
先ず、ステップS1において、都市ガス(13A)又は液化石油ガス(LPG)の何れでも起動出来るように流量制御弁5の開度をセットする。
そして、エンジンを始動し(ステップS2)、同一調速制御(スロットルの各種制御係数が同一の場合の回転数の制御)でスロットル7の開閉作動によって回転数を上昇させ、その時の回転数を前記回転センサ8により求め、コントロールユニット10の演算機能によって回転数上昇速度を計測する(ステップS3)。
即ち、図3では、起動後の運転中において実運転状態と設定運転状態を比較し、随時設定を変更して運転を継続する制御を行う。例えば、低熱量ガスから高熱量ガスに切換わった場合、空燃比(λ)は過度にリッチとなり、回転数は上昇する。その際エンジンは回転数修正(スロットル開度調整)、空燃比修正(空燃比調節装置(燃料ガス流量調節弁)開度調整)、点火時期調整の動作(図3では省略)を行う。この移行動作中にスロットル開度、空燃比調節装置(燃料ガス流量調節弁)開度がある定められた開度に達した場合、ガス種の変更と判断して運転を継続する。
先ず、ステップS11において、エンジンEの回転数を回転センサ8によって計測する。ステップS12では、運転中に燃料のガス種が変化する。
そしてエンジンEの回転数は変動する(ステップS13)。コントロールユニット10はデータベース9のデータを参照してスロットル7の開度を調節する(ステップS14)。
一方、閾値を越えていなければ(ステップS16のNO)、そのまま運転を継続し(ステップS18)、再びステップS11に戻りステップS11以降を繰り返す。
一方、目標値よりも小であればガス流量調節弁の開度を減らす方向に制御した後、ステップS15に戻り、再びステップS15以降を繰り返す。
そして、燃料ガスの種類が判定されれば、燃料ガスの種類及び運転条件に対応したスロットル弁7の開度及び燃料ガス流量調節弁5の開度特性(例えば、データベース9に記憶されたマップや表等)に従って、ガスエンジンEを好適に運転することが出来る。
すなわち、単一のガスエンジンにおいて、複数種類の燃料ガスを使用することが出来る。
これにより、ガスエンジンEの運転中に燃料ガスの種類や組成が変動しても、変動後の燃料ガスの特性に合わせてスロットル弁7の開度及び燃料ガス流量調節弁5の開度を制御することが出来て、ガスエンジンEを効率的且つ良好に運転することが可能になるのである。
第1実施形態では、燃料ガス流量調節弁(図1)が1つのみであった。
これに対して、図4の第2実施形態(ガスエンジンには符号E2を付す)では、燃料ガス流量調節弁を燃料ガス供給ラインに2つ(燃料ガスバイパス電動弁(粗動弁)及び燃料ガスバイパス電動弁(微動弁))介装した実施形態である。
しかし、微調節のみでは、制御幅が小さくなってしまう。そこで、大きな制御幅と精密な制御を実現するために、粗動弁と微動弁の2種類を設けているのが図4の第2実施形態である。
図4の燃料ガス供給ラインLxにおいて、ゼロガバナ4とミキサ6の間の領域に粗動弁5aを介装した第1のバイパスラインLb1が設けてある。
又、都市ガス用流量制御弁1及びLPG用流量制御弁2も制御信号ラインLoによってコントロールユニット100に接続され、そのコントロールユニット100の発信する制御信号によって弁の開度を制御されるように構成されている。
例えば、図示の実施形態では、燃料用ガスとしてのシェアが大きいLPGと13Aとを使用する場合について説明している。しかし、バイオガスと13Aとを使用可能なエンジンについても、本発明を適用可能である。
2・・・LPG用流量制御弁
3・・・遮断弁
4・・・ゼロガバナ
5・・・流量調節弁
5a・・・粗動弁
5b・・・微動弁
6・・・ミキサ
7・・・スロットルバルブ
8・・・エンジン回転センサ
9・・・データベース
10、100・・・コントロールユニット
E、E2・・・エンジン
La・・・空気供給ライン
L13・・・都市ガス供給ライン
Lp・・・LPG供給ライン
Lx・・・燃料ガス供給ライン
Claims (4)
- 空気供給系統と、燃料ガス供給系統と、空気及び燃料ガスを混合する混合手段と、混合気の供給量を調節するためのスロットル弁と、回転数計測手段と、制御手段とを備え、前記燃料ガス供給系統には燃料ガス流量調節弁が介装されており、前記制御手段は、起動時に同一調速制御を行った際における回転数上昇速度を求め、該回転数上昇速度から燃料ガスの種類を判断する制御を行うことを特徴とするガスエンジン。
- 空気供給系統と、燃料ガス供給系統と、空気及び燃料ガスを混合する混合手段と、混合気の供給量を調節するためのスロットル弁と、回転数計測手段と、制御手段とを備え、前記燃料ガス供給系統には燃料ガス流量調節弁が介装されており、前記制御手段は燃料ガスの種類及び運転条件に対応したスロットル弁開度及び燃料ガス流量調節弁開度の特性を記憶する記憶手段を有しており、回転数が変動した際にスロットル弁開度を調節して回転数の変動を抑制し、調節したスロットル弁開度が目標値を外れていれば燃料ガス流量調節弁の弁開度を調節することによりスロットル弁開度を目標値にせしめ、その際の燃料ガス流量調節弁の弁開度が閾値を越えたならば前記記憶手段で記憶された特性を他の燃料ガスの特性に切り替える制御を行う様に構成されていることを特徴とするガスエンジン。
- 請求項1のガスエンジンの制御方法において、起動時に同一調速制御を行う工程と、該同一調速制御を行った際に回転数を計測して回転数上昇速度を求める工程と、該工程で求められた回転数上昇速度から燃料ガスの種類を判断する工程とを有していることを特徴とするガスエンジンの制御方法。
- 請求項2のガスエンジンの制御方法は、回転数を計測する工程と、ガスエンジンの回転数が変動した際にスロットル弁開度を調節して回転数の変動を抑制する工程と、調節したスロットル弁開度と目標値とを比較する工程と、調節したスロットル弁開度が目標値を外れている場合に燃料ガス流量調節弁の弁開度を調節し以ってスロットル弁開度を目標値にせしめる工程と、該工程の際における燃料ガス流量調節弁の弁開度を閾値と比較する工程と、燃料ガス流量調節弁の弁開度が閾値を越えている場合に記憶手段で記憶された特性を他の燃料ガスの特性に切り替える制御を行う工程、とを有することを特徴とするガスエンジンの制御方法。
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