JP2005281170A - ヒドロペルオキシドの精製方法、およびヒドロペルオキシドの検出方法 - Google Patents

ヒドロペルオキシドの精製方法、およびヒドロペルオキシドの検出方法 Download PDF

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陽夫 宮澤
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清隆 仲川
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Abstract

【課題】 夾雑物を含むヒドロペルオキシドを精製し、高純度のヒドロペルオキシドを得る方法を提供する。また、優れたヒドロペルオキシドの検出方法を提供する。
【解決手段】 ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を回収する段階と、回収された前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物から、ビニルエーテルを脱離させて、前記ヒドロペルオキシドを再生する段階とを含む、ヒドロペルオキシドの精製方法である。また、ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を検出する段階とを含む、ヒドロペルオキシドの検出方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、食品産業分野、有機化学分野、医学分野等において重要な意味を持つヒドロペルオキシドの精製方法および検出方法に関する。
ヒドロペルオキシドとは、官能基−OOHを持つ化合物の総称である。ヒドロペルオキシドは炭化水素類、特に脂質の酸化により生じる。ヒドロペルオキシドは酸化力に富み、食品の酸敗の主因である。生体では、酸化ストレスを受けると脂質ヒドロペルオキシドが生じ、様々な疾病の原因となる。ヒドロペルオキシドによって細胞障害が発生すると考えられるが、ヒドロペルオキシドが起こす細胞障害の機構は十分に明らかでない。
ヒドロペルオキシドと、食品の腐敗や細胞障害などとの関係を調査する上では、食品や生体中に生成・蓄積するヒドロペルオキシドを正確に定量分析する必要がある。
ヒドロペルオキシドの定量分析の際には、あらかじめヒドロペルオキシド標品を用いて標準曲線を作成しておき、標準曲線を用いてヒドロペルオキシド量を決定する方法が考えられる。しかし、標品として利用可能な濃度既知で高純度のヒドロペルオキシド試料が手に入らないため、現在においては測定者自身が標品を準備する必要がある。
標品として用いられるヒドロペルオキシドは、脂質などの化合物を光酸化または酵素的に過酸化して得られたヒドロペルオキシドを、液体クロマトグラフィーに供し、夾雑物である分解物(ヒドロキシド、アルデヒドなど)や未酸化物を除くことによって得られる。しかし、ヒドロキシドなど一部の夾雑物は、ヒドロペルオキシドと分子サイズや極性などが類似しているため、液体クロマトグラフィーなどで除去しきれずにヒドロペルオキシド標品に混入する。混入したヒドロペルオキシドは、ヒドロペルオキシドの定量分析において、測定誤差を招来してしまう。このため、夾雑物を含むヒドロペルオキシドを精製し、高純度のヒドロペルオキシドを得る技術の開発が所望されていた。
ところで、ヒドロペルオキシドを検出する方法としては、既に様々な方法が開発されている。代表的なものとして、POV測定法(ヨウ素を用いた滴定法;過酸化物価法)、カルボニル価測定法、TBA(チオバルビツール酸)法、吸光度測定法、化学発光HPLC法などがある(例えば、非特許文献1参照)。しかし、POV測定法は感度が低い。また、カルボニル価測定法、TBA法は、ヒドロペルオキシドの分解物を測定する方法であるため、ヒドロペルオキシド量を直接評価できない。吸光度測定法は、試料中に夾雑物が存在した場合に正確な値が得られない。化学発光HPLC法は、ヒドロペルオキシドに対し選択的かつ高感度であるが、測定者の高度な技術習得が必要とされる。以上のような状況から、ヒドロペルオキシドの検出方法の改良が求められていた。
『生物化学実験法9 脂質・酸化脂質分析法入門』 宮澤陽夫・藤野泰郎著 (学会出版センター)
本発明の目的は、夾雑物を含むヒドロペルオキシドを精製し、高純度のヒドロペルオキシドを得る方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、優れたヒドロペルオキシドの検出方法を提供することである。
本発明は、ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を回収する段階と、回収された前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物から、ビニルエーテルを脱離させて、前記ヒドロペルオキシドを再生する段階とを含む、ヒドロペルオキシドの精製方法である。
また本発明は、ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を検出する段階と含む、ヒドロペルオキシドの検出方法である。
本発明の精製方法を用いることによって、夾雑物を含むヒドロペルオキシドを精製し、高純度のヒドロペルオキシドを得ることが可能である。高純度のヒドロペルオキシドを用いることによって、生体試料および食品試料由来などのヒドロペルオキシドの正確な定量が可能になる。また、高純度のヒドロペルオキシドを用いて、細胞障害に関するヒドロペルオキシドの生理活性を正確に評価することが可能である。
また、本発明の検出方法は、簡便であり、感度、信頼性、選択性などにも優れる。このため、試料中に含まれるヒドロペルオキシドを簡便に検出し、試料に含まれるヒドロペルオキシド量を正確に測定することが可能である。
本発明の第1は、ヒドロペルオキシドの精製方法に関し、ヒドロペルオキシドにビニルエーテルを付加することで分子のサイズ・構造・極性・特定部位の電荷等を変化させ、生じたヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を液体クロマトグラフィー等で精製し、付加したビニルエーテルを脱離させ、ヒドロペルオキシドを再生させる(下記スキーム参照)。具体的には、本発明の第1は、ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を回収する段階と、回収された前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物から、ビニルエーテルを脱離させて、前記ヒドロペルオキシドを再生する段階とを含む、ヒドロペルオキシドの精製方法である。
Figure 2005281170
ヒドロペルオキシドにビニルエーテルを加えることによって、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加生成物(以下、「パーケタール類」とも記載する)が生成し、極性など分子の物性が大幅に変化する。なお、この反応を酸性触媒の存在下で進行させると、極めて短時間かつ高い収率でヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加生成物が得られる。
そして、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加生成物を、液体クロマトグラフィーを用いて分取、吸着性の粒子に吸着させて回収、または吸着性の粒子への夾雑物の吸着をすることによって、容易に、組成物中の夾雑物を除去することが可能である。
夾雑物から分離されたペルオキシドのビニルエーテルを、ビニルエーテルを脱離させることによって、元のヒドロペルオキシドに再生する。再生したヒドロペルオキシドは、液体クロマトグラフィーを用いて分取、吸着性の粒子に吸着させて回収、または吸着性の粒子への夾雑物の吸着をすることによって、高純度のヒドロペルオキシドを得ることが可能である。再生したヒドロペルオキシドを精製する際には、既にヒドロペルオキシドと分子サイズや極性などが類似する分子が除去されている。このため、液体クロマトグラフィーや吸着性の粒子を用いて、高純度のヒドロペルオキシドを得ることが可能である。
以下、本発明の精製方法について、工程順に詳細に説明する。
まず、ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する。
ヒドロペルオキシドとは、官能基−OOHを持つ化合物の総称である。官能基−OOHを有していれば、ヒドロペルオキシドの構造については特に限定されない。ヒドロペルオキシドは、化学式1で表される構造を有する。
Figure 2005281170
式中、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素基、または置換基を有していてもよいシリル基である。置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル以上の長鎖アルキル基、などが挙げられる。Rの具体例としては、ホスファジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸、脂肪酸、脂肪酸エステル、コレステロール、コレステロールエステル、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、カルジオリピン、プロスタグランジン、シリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルエチルシリル、メチルメトキシフェニルシリル、メチルエチルフェノキシシリル等が挙げられる。
化学式1で表されるヒドロペルオキシドの具体例としては、脂肪酸ヒドロペルオキシド、脂肪酸エステルヒドロペルオキシド、コレステロールヒドロペルオキシド、コレステロールエステルヒドロペルオキシド、リン脂質ヒドロペルオキシド、モノグリセリドヒドロペルオキシド、ジグリセリドヒドロペルオキシド、トリグリセリドヒドロペルオキシドなどの、脂質由来のヒドロペルオキシドが挙げられる。
ビニルエーテルとは、エーテル結合を構成する酸素原子に、−C=C構造が結合している化合物である。本発明において用いられるビニルエーテルの具体例としては、化学式2で表される構造を有するビニルエーテルが挙げられる。
Figure 2005281170
は、置換基を有していてもよい炭化水素の二価の基、または置換基を有していてもよいシリル基である。炭化水素の二価の基としては、一般式、=CRで表される基が挙げられる。ここで、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基である。RおよびRを構成するアルキル基は、直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基などが挙げられる。Rの具体例としては、=CH、=CHCH、=C(CH、=CH(CHCH)、=CH(CHCHCH)、=CH(CH)(CH)などが挙げられる。シリル基としては、シリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルエチルシリル、メチルメトキシフェニルシリル、メチルエチルフェノキシシリル等が挙げられる。
は、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいシリル基である。アルキル基は、直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基などが挙げられる。シリル基としては、シリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルエチルシリル、メチルメトキシフェニルシリル、メチルエチルフェノキシシリル等が挙げられる。
は、水素原子、金属原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいシリル基である。金属原子としては、遷移金属、例えば、Fe、Ni、Co、Cu、Cr、Mn、Pd、Ag、Au、Pt、キレート形成する金属、例えば、Fe、Al、Cuなどが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。アルキル基は、直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、フェニルメチル基、ナフタレンメチル基、アントラセンメチル基、ピレンメチル基などが挙げられる。シリル基としては、シリル、ジメチルシリル、トリメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルエチルシリル、メチルメトキシフェニルシリル、メチルエチルフェノキシシリル等が挙げられる。
〜Rにおいて、アルキル基およびシリル基を置換しうる置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル以上の長鎖アルキル基、などが挙げられる。
ヒドロペルオキシドへの付加反応に用いるビニルエーテルの構造や分子量および量は、特に制限されない。本発明においては、反応性の観点から、分子量が50〜1000程度のもの、例えば2−メトキシプロペンを、ヒドロペルオキシドの物質量に対して過剰に用いることが好ましい。
反応においては、好ましくは触媒が用いられる。触媒は、酸性を示し有機溶媒に溶けるものであれば、特に制限されない。本発明においては、反応性の観点から、ピリジニウム―p―トルエンスルホン酸を用いることが好ましい。
上記反応で使用する溶媒は、特に制限されないが、弱い極性を持つ有機溶媒が好ましい。本発明においては、反応性の観点から、低級アルコール、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトニトリルを溶媒として用いるのが好ましい。
反応温度および時間は、用いるヒドロペルオキシド、ビニルエーテル、触媒、溶媒の種類および量により異なる。本発明においては、反応速度および生成物の安定性の観点から、通常−30℃から60℃程度で数秒から数十時間、好ましくは0℃から10℃程度で1分から1時間である。
ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物(パーケタール類)を合成した後、パーケタール類を回収する。ここで、「パーケタール類を回収する」とは、ヒドロキシドなど、ヒドロペルオキシドと物性が類似しているためヒドロペルオキシドと分離しにくい化合物から、パーケタール類を分離することを意味する。パーケタール類を回収する手段は、パーケタール類を選択的に吸着して回収、またはパーケタール類以外の分子を吸着除去する方法などが用いられ、特に制限されない。本発明においては、利便性および回収率の観点から、液体クロマトグラフィーを使用することが好ましい。
上記クロマトグラフィーで使用する固定相は、生成したパーケタール類の分子のサイズ・構造・極性・特定部位の電荷等により溶出時間が変化するものであれば、特に制限されない。例えば、順相クロマトグラフィーで用いる無機系シリカ、逆相クロマトグラフィーで用いるオクタデシルシリル基が挙げられ、本発明においては、操作の簡便性及び分解能の観点から、オクタデシルシリル基を結合させた担体を固定相として用いるのが好ましい。
担体としては、クロマトグラフィーにおいて通常用いられるものを使用でき、例えば、無機系シリカ、有機高分子系樹脂(例えば、親水性ビニルポリマー)等が挙げられる。本発明においては、担体の耐性の観点から、無機系シリカを使用するのが好ましい。
具体的には、本発明のクロマトグラフィーにおける分離カラムとしては、例えば、オクタデシルシリル基を無機系シリカ担体に結合させたCAPCELL PAK C18 SG120(資生堂社製)、COSMOSIL 5C18−MS−II(ナカライテスク社製)等を使用することができ、特に、COSMOSIL 5C18−MS−II(ナカライテスク社製)を使用するのが好ましい。
本発明におけるクロマトグラフィーでは、移動相として、各種のヒドロペルオキシド由来のパーケタール類が溶解するような、水及び有機溶媒、又はその混合溶液を使用する。例えば、逆相クロマトグラフィーの場合、水と混和できる有機溶媒であれば特に制限されず、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコールや、アセトニトリル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。また、順相クロマトグラフィーの場合は、ヘキサンなどの炭化水素や、イソプロピルアルコール、クロロホルム等が挙げられる。また、溶出ピークのテーリングを防止するため、酢酸等の酸や、アルカリ、酢酸アンモニウム等の塩を加える場合もある。本発明においては、例えば生体膜の主要構成分であるホスファチジルコリンのヒドロペルオキシドに2−メトキシプロペンを加えてパーケタール化し、逆相クロマトグラフィーで分取する場合は、移動相として、水とメタノールに揮発性のアンモニウム塩である酢酸アンモニウムを加えた混合溶液を使用するのが好ましく、このときのメタノールと水の混合比率は、通常、1000:10〜1000:200、好ましくは、1000:25〜1000:50であり、酢酸アンモニウムを1〜10mMになるように加えたものである。
酢酸等の酸や、アルカリ、酢酸アンモニウム等の塩を、溶出ピークのテーリング防止のための補助剤として移動相に加えた場合には、クロマトグラフィーによる分取後、リサイクル分取系や各種の吸着剤等を用いて、これらの補助剤を除去することが好ましい。
クロマトグラフィーにおける移動相の流速は、カラムの用途に合わせて適宜選択することができ、通常、0.1〜100.0ml/分である。例えば、オクタデシルシリル基を持つセミ分取カラム(直径20mm程度)を用いる場合は、5〜20ml/分、好ましくは10〜20ml/分である。分離カラムの温度は、分取の対象となるパーケタール類の安定性および分離能に影響を及ぼさない範囲であれば特に制限されず、通常、20〜40℃、好ましくは30〜40℃である。
クロマトグラフィーにおける検出器は、生成したパーケタール類に合わせて適宜選択することができ、通常UV検出器を用いる。例えば生体膜の主要構成成分であるホスファチジルコリンのヒドロペルオキシドをパーケタール化し、逆相クロマトグラフィーで分取する場合は、検出波長を205〜270nm、好ましくは210nmあるいは234nm付近とし、得られた信号に応じて分取することが好ましい。
上記のような液体クロマトグラフィーにより、生成したパーケタール類を十分にカラムに保持させ、又はパーケタール類のみを溶出させ、試料中の他の夾雑物質から効果的に分離精製することが可能である。
続いて、回収されたヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物(パーケタール類)から、ビニルエーテルを脱離させて、ヒドロペルオキシドを再生する。
本発明において、パーケタール類からビニルエーテルを脱離させる反応の溶媒は、通常は水を含有する有機溶媒が用いられる。本発明においては、反応性の観点から、低級アルコール、アセトニトリルを用いるのが好ましい。
また、触媒として、酸性で有機溶媒に溶けるもの、例えばピリジニウム―p―トルエンスルホン酸を、パーケタール類の物質量に対して数%〜数千%用いることが好ましい。
反応温度および時間は、用いるパーケタール類・触媒・溶媒の種類および量により異なる。本発明においては、反応速度および生成物の安定性の観点から、−30℃から60℃程度において数分〜半日程度放置することが好ましい。
パーケタール類からビニルエーテルを脱離させることによって、ヒドロペルオキシドを含む液体が得られる。その液中には、本発明における目的物であるヒドロペルオキシドに加えて、脱離したビニルエーテルなどが含まれるが、ヒドロペルオキシドとビニルエーテルとは物性が異なるため、ビニルエーテルなどを通常の精製手段によって容易に分離し、高純度のヒドロペルオキシドを精製することが可能である。
本発明においては、再生したヒドロペルオキシドを精製する方法は、ヒドロペルオキシドを選択的に吸着して回収、あるいはヒドロペルオキシド以外の分子を吸着除去する方法であれば、特に制限されない。本発明においては、利便性および回収率の観点から、液体クロマトグラフィーを使用することが好ましい。
上記の精製に用いるクロマトグラフィーで使用する固定相は、分子のサイズ・構造・極性・特定部位の電荷等により溶出時間が変化するものであれば、特に制限されない。例えば、順層クロマトグラフィーで用いる無機系シリカ、逆相クロマトグラフィーで用いるオクタデシルシリル基が挙げられ、本発明においては、操作の簡便性、及び生成物の安定性・分離能の観点から、オクタデシルシリル基を結合させた担体を固定相として用いるのが好ましい。
担体としては、クロマトグラフィーにおいて通常用いられるものを使用でき、例えば、無機系シリカ、有機高分子系樹脂(例えば、親水性ビニルポリマー)等が挙げられる。本発明においては、無機系シリカを使用するのが好ましい。
具体的には、本発明のクロマトグラフィーにおける分離カラムとしては、例えば、オクタデシルシリル基を無機系シリカ担体に結合させたCAPCELL PAK C18 SG120(資生堂社製)、COSMOSIL 5C18−MS−II(ナカライテスク社製)等を使用することができ、特に、COSMOSIL 5C18−MS−II(ナカライテスク社製)を使用するのが好ましい。
本発明におけるクロマトグラフィーでは、移動相として、各種のヒドロペルオキシドが溶解するような、水及び有機溶媒、又はその混合溶液を使用する。例えば、逆相クロマトグラフィーの場合、水と混和できる有機溶媒であれば特に制限されず、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、等が挙げられる。また、順層クロマトグラフィーの場合は、ヘキサンなどの炭化水素、イソプロピルアルコール、クロロホルム、等が挙げられる。また、溶出ピークのテーリングを防止するため、酢酸等の酸や、アルカリ、酢酸アンモニウム等の塩を加える場合もある。本発明においては、例えば生体膜の主要構成成分であるホスファチジルコリンのヒドロペルオキシドの場合、逆相クロマトグラフィーで分取する場合は、移動相として、水とメタノールに揮発性のアンモニウム塩である酢酸アンモニウムを加えた混合溶液を使用するのが好ましく、このときのメタノールと水の混合比率は、通常、1000:10〜1000:250、好ましくは、1000:25〜1000:100であり、酢酸アンモニウムを1〜10mMになるように加えたものである。
クロマトグラフィーにおける移動相の流速は、カラムの用途に合わせて適宜選択することができ、通常、0.1〜100.0ml/分である。例えば、ODSのセミ分取カラム(直径20mm程度)を用いる場合は、5〜20ml/分、好ましくは10〜20ml/分である。分離カラムの温度は、分取の対象となるヒドロペルオキシドの安定性および分離能に影響を及ぼさない範囲であれば特に制限されず、通常、20〜40℃、好ましくは30〜40℃である。
クロマトグラフィーにおける検出器は、ヒドロペルオキシドに合わせて適宜選択することができ、通常UV検出器を用いる。例えば生体膜の主要構成成分であるホスファチジルコリンのヒドロペルオキシドを、逆相クロマトグラフィーで分取する場合は、検出波長を205〜270nm、好ましくは210nmあるいは234nm付近とし、得られた信号に応じて分取することが好ましい。
上記のような液体クロマトグラフィーにより、最終的に精製したヒドロペルオキシドを十分にカラムに保持させ、又はヒドロペルオキシドのみを溶出させ、試料中の他の夾雑物質から効果的に分離精製することが可能である。
本発明の精製方法は、ヒドロペルオキシド基をもつ脂質を含み得る食品、生体試料等におけるヒドロペルオキシドから、少なくとも一種のヒドロペルオキシドを分離精製するためにも、好適に使用できる。
本発明の第2は、ヒドロペルオキシドの検出方法に関する。本発明の第2においては、検出されるヒドロペルオキシドにビニルエーテルを付加することによって、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物(パーケタール類)を合成し、パーケタール類を検出することによって、ヒドロペルオキシドの存在を検出する。好ましくは、ビニルエーテルは、検出に有用な特性を備えている。例えば、ビニルエーテルが有する、官能基、分子構造、原子、放射性同位元素などを利用して、パーケタール類が検出可能である。パーケタール類は、パーケタール類の蛍光、燐光、化学発光、酸化還元力、特定波長の吸光度、放射線量、および他の試薬との反応性、生成した分子の分子量、光散乱度、抗体との結合性、酵素等との結合性などによっても検出可能である。本発明の検出方法を用いれば、高感度、選択的かつ容易にヒドロペルオキシドを検出し、必要であれば、ヒドロペルオキシドの存在量を定量できる。
具体的には、本発明の第2は、ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を検出する段階とを含む、ヒドロペルオキシドの検出方法である。
本発明の第2においては、まず、ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する。この反応については、基本的に本発明の第1における反応と同様であるため、ここでは簡単に説明する。
ヒドロペルオキシドは、官能基−OOHを有していれば、構造については特に限定されない。ヒドロペルオキシドは、化学式1で表される構造を有する。
Figure 2005281170
は、前述の通りであるため、ここでは説明を省略する。また、化学式1で表されるヒドロペルオキシドの具体例についても、前述の通りである。
ビニルエーテルは、エーテル結合を構成する酸素原子に、−C=C構造が結合している化合物である。本発明において用いられるビニルエーテルの具体例としては、化学式2で表される構造を有するビニルエーテルが挙げられる。
Figure 2005281170
〜Rについても、前述の通りであるが、好ましくは、検出に有用なビニルエーテルが用いられる。例えば、蛍光、燐光、化学発光、酸化還元力、吸光度、放射線量、試薬との反応性、生成した分子の分子量、光散乱度、抗体との結合性、酵素等との結合性などを利用して検出できるように、ビニルエーテルが選択される。例えば、ビニルエーテルとして蛍光性のナフタレン環を有する1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンが用いられる。放射性同位元素を有するビニルエーテルが用いられてもよい。
本発明においては、反応性の観点から、分子量が50〜1000程度のビニルエーテルを、ヒドロペルオキシドの物質量に対して過剰に用いることが好ましい。
反応に用いられる触媒、溶媒、反応温度、および時間は、本発明の第1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物(パーケタール類)を合成した後、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を検出する。検出方法は、パーケタール類に応じて選択されればよい。例えば、ビニルエーテルとして蛍光性のナフタレン環を有する1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンが用いられた場合には、蛍光検出器が用いられる。
反応により生じたパーケタール類と、未反応のビニルエーテルまたはその他の夾雑物とが同一の検出シグナルを与える場合は、これらを分離してから検出すればよい。または、反応により生じたパーケタール類、未反応のビニルエーテル、およびその他の夾雑物のいずれかの検出シグナルを与える部位を改変させて、生じたパーケタール類と他の物質とのシグナルを区別できるようにした上で、検出してもよい。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
〔実施例1〕
ホスファチジルコリン(1−パルミトイル−2−リノレイル−3−sn−グリセロホスホコリン、シグマ−アルドリッチ社製)を4mMになるようにメタノールに溶かし、同量のローズベンガル(食用赤色105号)のメタノール溶液(0.4mg/ml)を加え、ふた付き試験管に移し、酸素を10秒間吹き込み、密栓してよく振り混ぜた。ふた付き試験管を氷上に置き、100W白熱電球を10cmの距離になるように設置し、白熱電灯光に6時間曝露させた。この試料を、予めメタノールで洗浄しておいた陰イオン交換ミニカラム(SepPak(R) Plus QMA、ウォーターズ社製)に通してローズベンガルを除去し、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドの未純化試料溶液とした。
この試料を、HPLC―UV−MS−CL分析装置で分析した。
HPLC(高速液体クロマトグラフ)は、ポンプ(PU−980、日本分光社製)、カラム恒温槽(CO−965、日本分光社製)、インジェクター(7125、レオダイン社製)、データ処理装置(Chromatocoder 21J、SIC社製)を使用した。分離カラムは、分析用逆相ODSカラム(CAPCELL PAK C18 SG120、4.6×50mm+4.6×250mm、資生堂社製)を使用した。また検出器は、UV VIS検出器(UV−970、日本分光社製)、ESI TOF型質量分析計(Mariner、Applied Biosystems社製)を使用した。また、ヒドロペルオキシドの検出に化学発光検出器(825−CL、日本分光社製)、化学発光試薬用のポンプ(PU−980)を用いた。カラム温度を40℃に設定し、移動相はメタノール/水=1000/50の溶液(5mM酢酸アンモニウム(和光純薬社製)を含む)を使用し、流速1ml/分で、アイソクラティック条件で溶出した。UV VIS検出器は、検出波長を210nmに設定した。移動相は質量分析計に導入する分が0.05ml/分、化学発光検出器に導入する分が0.95ml/分になるように分岐させた。質量分析(MS)計は、ポジティブモード、スプレー電圧3300V、ノズル電圧100V、ノズル温度140度、窒素噴霧ガス3ml/分に設定し、質量分析計データは、分子量600〜900の範囲で3秒ごとにスキャンし、データの取り込みを行った。また、化学発光試薬を0.5ml/分で移動相に混ぜ、化学発光(CL)検出を行った。
HPLC分析の結果、図1に示した通り、10分付近にピークが出現した。この10分付近のピークは、210nmの吸収を持ち、化学発光検出においてもヒドロペルオキシド類に特有のシグナルを与え、また図2のように主要な検出イオンの分子量(m/z 790)から、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドであることが示唆された。また、図2に示した通り、MSスペクトルより、このピークにはホスファチジルコリンヒドロペルオキシド以外の夾雑物が含まれることが示唆された。
次に、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドの未純化試料溶液をふた付き試験管にとり、溶媒を留去し、ホスファチジルコリン換算で4mMになるようにアセトニトリル:ジエチルエーテル(1:1)溶液とし、ビニルエーテル化合物である2−メトキシプロペン(和光純薬社製)を8.3M、および酸性触媒であるピリジニウム−p−トルエンスルホン酸(シグマ−アルドリッチ社製)を8.7mMとなるように付加し、常温で1時間放置し、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物を含むと推察される試料のアセトニトリル:ジエチルエーテル(1:1)溶液を得た。この溶液を上記と同様のHPLC分析条件で分析した。
ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドと2−メトキシプロペンは高い収率で反応して付加生成物を与え、図3の通り溶出時間が16分付近に延長された。
この溶液をリサイクル分取HPLCに供した。
カラムはセミ分取用逆相ODSカラム(COSMOSIL 5C18−MS−II、10×20mm+20×250mm、ナカライテスク社製)、インジェクターはセミ分取に対応したもの(7752i、レオダイン社製)を使用し、カラム温度を40℃に設定し、移動相はメタノール/水=1000/50の溶液(5mM酢酸アンモニウムを含む)を使用し、流速10ml/分で、アイソクラティック条件で溶出した。UV VIS検出器は、検出波長を234nmに設定した。なお、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物が検出されると同時に、リサイクル弁HPV−Rc(ジーエルサイエンス社製)をリサイクル側へ回転させ、検出が終了するとともにリサイクル弁を通常側へ回転させ、同時に移動相をメタノールに転換し、未反応のホスファチジルコリンおよび他の夾雑物を除去した。
ホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物をリサイクル分取し、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物のメタノール溶液を得た。この溶液を上記と同様のHPLC分析条件で分析した。
図4のとおり単一のピークのみが得られ、MS分析より、この溶液がホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物のみを含んでいることが確認された。
ふた付き試験管にホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物のメタノール溶液をとり、窒素で乾固し、およそ1mMになるようにメタノールに再溶解させた。そこに2mM相当量のピリジニウム−p−トルエンスルホン酸を加え、常温で24時間放置した。この溶液を上記と同様のHPLC分析条件で分析した。
図5のとおり、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物のピークは見られず、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドのピークのみが得られた。従って、2−メトキシプロペンが完全に脱離し、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドが再生されたことが確認された。
この溶液を上記の条件のとおり分取HPLCに供し、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドをリサイクル分取し、ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドのメタノール溶液を得た。
この溶液を、上記の分析HPLCで分析した。
図6に示したTIC(トータルイオンクロマトグラム)のとおり、他の夾雑物のピークが見られず、同様にUV 210nm吸収の検出においても他のピークは見られなかった。また、図7に示した溶出時間10分付近のピークのMSスペクトルにおいても、他の夾雑物のピークが見られなかった。従って、本発明の精製方法により得られたホスファチジルコリンヒドロペルオキシド標品の純度が極めて高いことが確認された。
〔実施例2〕
乾燥し内部をアルゴン置換した三口フラスコに、1−ナフタレン酸メチル(東京化成社製)をおよそ400mgとり、無水トルエン3ml、無水テトラヒドロフラン1ml、無水ピリジン10μlを加えてよく混ぜた。これを−40℃に冷却し、Tebbe試薬(μ−クロロビス(η5−シクロペンタジエニル)(ジメチルアルミニウム)−μ−メチレンチタニウム)0.5Mトルエン溶液(東京化成社製)6mlを滴下し、穏やかに攪拌しながら−40℃を30分保った後、90分かけて室温まで上昇させた。さらに−10℃に冷却し、15%水酸化ナトリウム水溶液を0.9ml滴下し、ガス発生が終了するまで放置し、室温まで上昇させた。
この溶液にヘキサンおよび水を加え、ヘキサン相を予めヘキサンで洗浄しておいたシリカゲルミニカラム(SepPak(R) Plus SILICA、ウォーターズ社製)に通し、さらに水で数回洗浄し、ナフタレン環をもつビニルエーテル化合物である1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンを含む溶液を得た。この溶液をリサイクル分取HPLCに供した。カラムはセミ分取用逆相ODSカラム(COSMOSIL 5C18−MS−II、10×20mm+20×250mm、ナカライテスク社製)、インジェクターはセミ分取に対応したもの(7752i、レオダイン社製)を使用し、カラム温度を40℃に設定し、移動相はメタノール/水=1000/100の溶液を使用し、流速10ml/分で、アイソクラティック条件で溶出した。UV VIS検出器は、検出波長を283nmに設定した。
なお、1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンが検出されると同時に、リサイクル弁HPV−Rc(ジーエルサイエンス社製)をリサイクル側へ回転させ、検出が終了するとともにリサイクル弁を通常側へ回転させ、同時に移動相をメタノールに転換し、未反応の1−ナフタレン酸メチルおよび他の夾雑物を除去した。1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンをリサイクル分取し、1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンのメタノール溶液を得た。この溶液の溶媒を留去し、1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンが200mMになるようにクロロホルムを加えて溶かし、ナフタレン環をもつビニルエーテル化合物の試験溶液とした。
ふた付き試験管にリノール酸メチル(シグマ−アルドリッチ社製)をおよそ300mg取り、酸素を10秒間吹き込み、密栓した。ふた付き試験管を紫外線殺菌灯(GL15、東芝社製)から20cmの距離になるように設置し、紫外線に6時間曝露させた。この試料を、リノール酸メチル換算で10mMになるようにクロロホルムに溶かし、リノール酸メチルヒドロペルオキシドの未純化試料溶液とした。この溶液に、ビニルエーテル化合物である2−メトキシプロペンを8.3M、および酸性触媒であるピリジニウム−p−トルエンスルホン酸を8.7mMとなるように付加し、常温で30分間放置し、リノール酸メチルヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物を含む試料のクロロホルム溶液を得た。この溶液をリサイクル分取HPLCに供した。
カラムはセミ分取用逆相ODSカラム(COSMOSIL 5C18−MS−II、10×20mm+20×250mm、ナカライテスク社製)、インジェクターはセミ分取に対応したもの(7752i、レオダイン社製)を使用し、カラム温度を40℃に設定し、移動相はメタノール/水=1000/200の溶液を使用し、流速10ml/分で、アイソクラティック条件で溶出した。UV VIS検出器は、検出波長を210nmに設定した。
なお、リノール酸メチルヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物は4種の構造異性体であるが、そのうち1番目に溶出される13−EZ−OOH、および2番目に溶出される9−EZ−OOH(併せてリノール酸メチルヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物のシス−トランス体と呼称する)が検出されると同時に、リサイクル弁HPV−Rc(ジーエルサイエンス社製)をリサイクル側へ回転させ、検出が終了するとともにリサイクル弁を通常側へ回転させ、同時に移動相をメタノールに転換し、未反応のリノール酸メチルおよび他の夾雑物を除去した。リノール酸メチルヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物のシス−トランス体をリサイクル分取し、リノール酸メチルヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物のシス−トランス体のメタノール溶液を得た。
この溶液の溶媒を留去し、窒素で乾固し、およそ1mMになるようにメタノールに再溶解させた。そこに2mM相当量のピリジニウム−p−トルエンスルホン酸を加え、常温で24時間放置し、リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体を再生させた。この溶液を上記の条件のとおり分取HPLCに供し、リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体をリサイクル分取し、リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体のメタノール溶液を得た。この溶液の溶媒を留去し、リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体の総量で2mMになるようにメタノールを加えて溶かし、ヒドロペルオキシド類の試験溶液とした。
上記で作成したリノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体溶液(ヒドロペルオキシド類の試験溶液)をHPLC―UV−MS−CL分析装置で分析した。
分離カラムは分析用逆相ODSカラム(CAPCELL PAK C18 SG120、4.6×50mm+4.6×250mm、資生堂社製)、インジェクター(7752i、レオダイン社製)を使用した。また検出器は、UV VIS検出器(UV−970、日本分光社製)、蛍光検出器(RF−10AXL、島津社製)、ESI TOF型質量分析計(Mariner、Applied Biosystems社製)を使用した。また、ヒドロペルオキシドの検出に化学発光検出器(825−CL、日本分光社製)、化学発光試薬用のポンプ(PU−980)を用いた。カラム温度を40℃に設定し、移動相はメタノール/水=1000/1000の溶液(5mM酢酸アンモニウム(和光純薬社製)を含む)を使用し、流速1ml/分で、アイソクラティック条件で溶出した。UV VIS検出器は、検出波長を234nmに設定した。蛍光検出器は、励起波長を283nm、検出波長を330nmとし、ナフタレン環の検出に最適化した。移動相は質量分析計に導入する分が0.05ml/分、化学発光検出器に導入する分が0.95ml/分になるように分岐させた。質量分析(MS)計は、ポジティブモード、スプレー電圧3300V、ノズル電圧100V、ノズル温度140度、窒素噴霧ガス3ml/分に設定し、質量分析計データは、分子量200〜600の範囲で3秒ごとにスキャンし、データの取り込みを行った。また、化学発光試薬を0.5ml/分で移動相に混ぜ、化学発光(CL)検出を行った。
HPLC分析の結果、6分付近にピークが出現した。この6分付近のピークは、図8のように234nmの吸収を持ち、図9のように励起波長283nm/検出波長330nmにおいては蛍光性を持たず、化学発光検出においてもヒドロペルオキシド類に特有のシグナルを与え、図10のように主要な検出イオンの分子量(m/z 349.2)から、リノール酸メチルヒドロペルオキシドであることが確認された。
次に、上記で作成したリノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体溶液10μl(リノール酸メチルヒドロペルオキシドで20nmol相当)を300μl容の珪酸ガラス製リアクションバイアルにとり、溶媒を留去し、上記で作成したナフタレン環をもつビニルエーテル化合物である1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンの200mMクロロホルム溶液を100μl、および酸性触媒であるピリジニウム−p−トルエンスルホン酸(シグマ−アルドリッチ社製)を1mMとなるように加え、4℃で30分間放置し、リノール酸メチルヒドロペルオキシドのナフタレンラベル化物を含むと推察される試料のクロロホルム溶液を得た。この溶液を上記と同様のHPLC分析条件で分析した。
図13のようにMSのSIC(シングルイオンクロマトグラム)においてリノール酸メチルヒドロペルオキシドに相当する分子量(m/z 349.2±0.5)のピークは得られず、化学発光検出においてもヒドロペルオキシド類に特有のシグナルを得られなかった。一方、図12の通り29分付近に励起波長283nm/検出波長330nmにおける蛍光検出のピークが出現し、図14のようにリノール酸メチルヒドロペルオキシド−1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレン付加物(ナフタレンラベル化物)のナフタレン付加イオンに相当する分子量(m/z 547.3±0.5)におけるSIC(シングルイオンクロマトグラム)においても同位置に検出ピークを得たことから、このピークがリノール酸メチルヒドロペルオキシド−1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレン付加物(ナフタレンラベル化物)によるものであることが示唆された。図15の通り、このピークに相当するMSスペクトルにおいても、ナトリウム付加イオンと併せてアンモニウム付加イオン(m/z 542.4)が検出されたことから、リノール酸メチルヒドロペルオキシド−1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレン付加物(ナフタレンラベル化物)が高収率で得られたことが確認された。
このピークは、反応収率100%とした場合、リノール酸メチルヒドロペルオキシド−1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレン付加物(ナフタレンラベル化物)のおよそ100pmolに相当するが、得られた蛍光検出ピークの面積は、予め測定しておいた1−ナフタレン酸メチル100pmolの蛍光検出ピークの面積とよく一致したため、この検出方法における定量性が確認された。
ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドの未純化試料溶液をUV−HPLCに供し、210nm吸収の検出により得られたクロマトグラムである。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドの未純化試料溶液をMS−HPLCに供し、10分付近に出現したピークのMSスペクトルである。横軸は分子量、縦軸は相対強度(%)で示す。 ホスファチジルコリンヒドロペルオキシドの未純化試料に2−メトキシプロペンを反応させた溶液をUV−HPLCに供し、210nm吸収の検出により得られたクロマトグラムである。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 分取HPLCにより得たホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物溶液をUV−HPLCに供し、210nm吸収の検出により得られたクロマトグラムである。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 ホスファチジルコリンヒドロペルオキシド−2−メトキシプロペン付加生成物に酸性触媒を反応させた溶液をUV−HPLCに供し、210nm吸収の検出により得られたクロマトグラムである。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 酸触媒により再生し、さらに分取HPLCで精製したホスファチジルコリンヒドロペルオキシド溶液をMS−HPLCに供し、得られたTIC(トータルイオンクロマトグラム)である。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 酸触媒により再生し、さらに分取HPLCで精製したホスファチジルコリンヒドロペルオキシド溶液をMS−HPLCに供し、10分付近に出現したピークのMSスペクトルである。横軸は分子量、縦軸は相対強度(%)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体溶液をUV−HPLCに供し、234nm吸収の検出により得られたクロマトグラムである。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体溶液をFL−HPLCに供し、励起波長283nm/検出波長330nmにおける蛍光検出により得られたクロマトグラムである。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体溶液をMS−HPLCに供し、リノール酸メチルヒドロペルオキシドのナトリウム付加イオンに相当する分子量(m/z 349.2±0.5)におけるSIC(シングルイオンクロマトグラム)である。横軸は保持時間(分)、縦軸は検出イオン数(個)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体溶液をMS−HPLCに供し、リノール酸メチルヒドロペルオキシド−1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレン付加物(ナフタレンラベル化物)のナフタレン付加イオンに相当する分子量(m/z 547.3±0.5)におけるSIC(シングルイオンクロマトグラム)である。横軸は保持時間(分)、縦軸は検出イオン数(個)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体にナフタレン環をもつビニルエーテル化合物である1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンを反応させた溶液をFL−HPLCに供し、励起波長283nm/検出波長330nmにおける蛍光検出により得られたクロマトグラムである。横軸は保持時間(分)、縦軸は相対強度(%)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体にナフタレン環をもつビニルエーテル化合物である1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンを反応させた溶液をMS−HPLCに供し、リノール酸メチルヒドロペルオキシドのナトリウム付加イオンに相当する分子量(m/z 349.2±0.5)におけるSIC(シングルイオンクロマトグラム)である。横軸は保持時間(分)、縦軸は検出イオン数(個)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体にナフタレン環をもつビニルエーテル化合物である1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンを反応させた溶液をMS−HPLCに供し、リノール酸メチルヒドロペルオキシド−1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレン付加物(ナフタレンラベル化物)のナフタレン付加イオンに相当する分子量(m/z 349.2±0.5)におけるSIC(シングルイオンクロマトグラム)である。横軸は保持時間(分)、縦軸は検出イオン数(個)で示す。 リノール酸メチルヒドロペルオキシドのシス−トランス体にナフタレン環をもつビニルエーテル化合物である1−(2−メトキシ−2−プロペニル)−ナフタレンを反応させた溶液をMS−HPLCに供し、10分付近に出現したピークのMSスペクトルである。横軸は分子量、縦軸は相対強度(%)で示す。

Claims (7)

  1. ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、
    前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を回収する段階と、
    回収された前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物から、ビニルエーテルを脱離させて、前記ヒドロペルオキシドを再生する段階と、
    を含む、ヒドロペルオキシドの精製方法。
  2. 前記ヒドロペルオキシドは、化学式1で表される構造を有する、請求項1に記載のヒドロペルオキシドの精製方法。
    Figure 2005281170
    (式中、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素基、または置換基を有していてもよいシリル基である)
  3. 前記ビニルエーテルは、化学式2で表される構造を有する、請求項1または2に記載のヒドロペルオキシドの精製方法。
    Figure 2005281170
    (式中、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素の二価の基、または置換基を有していてもよいシリル基であり、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいシリル基であり、Rは、水素原子、金属原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいシリル基である)
  4. ヒドロペルオキシドの有するヒドロペルオキシド基に、ビニルエーテルを付加させて、ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を合成する段階と、
    前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物を検出する段階と、
    を含む、ヒドロペルオキシドの検出方法。
  5. 前記ヒドロペルオキシドは、化学式1で表される構造を有する、請求項4に記載のヒドロペルオキシドの検出方法。
    Figure 2005281170
    (式中、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素基、または置換基を有していてもよいシリル基である)
  6. 前記ビニルエーテルは、化学式2で表される構造を有する、請求項4または5に記載のヒドロペルオキシドの検出方法。
    Figure 2005281170
    (式中、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素の二価の基、または置換基を有していてもよいシリル基であり、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいシリル基であり、Rは、水素原子、金属原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいシリル基である)
  7. 前記ヒドロペルオキシドのビニルエーテル付加物は、蛍光、燐光、化学発光、酸化還元力、吸光度、放射線量、試薬との反応性、生成した分子の分子量、光散乱度、抗体との結合性、および酵素との結合性からなる群より選択される1以上の特性を用いて検出される、請求項4〜6のいずれか1項に記載のヒドロペルオキシドの検出方法。
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