JP2005273392A - Pc鋼材を用いた橋梁補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡潔な構造により、円滑かつ確実に桁の剛性を確保できるようにしたPC鋼材を用いた橋梁の補強方法を提供する。
【解決手段】 鋼橋またはコンクリート橋の既設床版を打ちかえる際の橋梁の補強方法であって、既設の床版15を撤去する前に主桁13の支間中央部にジャッキ17を設置する共に、主桁13の両端下部に定着部材40を設け、PC鋼棒18とジャッキ17の結合部位置がPC鋼棒18とジャッキ17の結合部位置よりも下方になるように配置して、PC鋼棒18をジャッキ17と定着部材40に結合し、ジャッキ17の伸長によりPC鋼棒18が緊張することで該PC鋼棒18と主桁13を一体化し、既設の床版15の撤去による主桁13の支間中央部の剛性低下を補い、新床版が施工され合成床版となった後、PC鋼棒18を撤去することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼製やコンクリート製の既設橋の床版の取換え補修に際し、PC鋼材を用いて桁を補強する橋梁補強方法に係り、新設橋の桁補強にも適用可能な補強方法に関する。
鋼製やコンクリート製の既設橋においては、床版の劣化、耐久性疲労等による補修に際して、既設床版を撤去して新設の床版を打設するが、桁と床版が一体化することで橋梁の剛性が生じているため、床版を撤去することにより桁の剛性が低下する。特に、片側通行を確保しながら幅員の片側毎に既設の床版を撤去して床版を取り換えて補修する場合などには、片側通行側の床版の側端部を支える中桁の剛性が低下し、特に支間中央部において、車両を含む上部からの自重を支えきれず座屈する不具合が生じることがある。これの対策としては、従来、地盤からベントを建てて中桁の荷重を支持するベント工法が実施されたり、または、桁の下部に外ケーブルを配設する等の方法がある。
しかし、高架橋などではベントを建てたり支保工を組む作業は困難で現実的でない。他方、外ケーブルを緊張する工法にあっては、該外ケーブルにプレストレスを導入する手段が煩雑となる。例えば、鋼桁の場合、鋼桁の支間中央部または端部にPC鋼材取付け用のプレートを溶接しやすいという長所があるが、このPC鋼材のプレストレス導入側端部にプレストレスを導入するための設備が複雑、かつ大型化するという問題がある。前記は鋼橋の場合であるが、コンクリート橋の場合も略同様の問題があり、PC鋼材のプレストレス導入側端部にプレストレスを導入するための設備が複雑、かつ大型化するという問題がある。
橋梁補強方法に関する特許文献としては、特開平8−41820号公報、特開平9−256322号公報、特開平11−270025号公報、特開2002−250005号公報等がある。
特開平8−41820号公報に開示の技術は、鋼桁橋の両端の桁端対傾溝部にコンクリートによるPCケーブルの固定端を設け、これらから鋼桁橋の支間中央部より遠い位置にある他の中間対傾溝部にコンクリートによるPCケーブルの緊張端を設け、固定端と緊張端との間に緊張端を設けもので、緊張端にはPCケーブル同士を連結し、かつその軸線方向に緊張力を導入するターンバックル構造が示されている。これにより、鋼桁橋をPCケーブルで補強するとき、ブラケットやサドルを用いず、偏心力や能力集中の発生を最小にし、均一に補強するものである。
特開平9−256322号公報に開示の技術は、図心位置より上側に圧縮鋼管を配して鋼桁の上側に引張力を付与し、鋼桁上側の圧縮力を緩和しておき、新床板を敷設し、さらに必要に応じて、鋼桁の下側に圧縮応力を導入してさらに応力の改善を図るというもので、これにより、鋼コンクリート剛性桁の床版取替時に仮支柱を設けたりすることなく、鋼桁の上フランジに生じる圧縮応力を緩和し、鋼桁の座屈を防止するものである。
特開平11−270025号公報に開示の技術は、円弧状に湾曲するサドル部を有する変更部材を桁材に取付け、この偏向部材のサドル部に桁材の両端部間に緊張するFRBケーブルの途中を添わせて接触させ、このケーブルに緊張力を付加し、このケーブルの緊張力で桁材を曲げ上げて補強する桁材補強装置において、前記偏向部材を桁材にピンを介して揺動自在に取り付け、前記ケーブルの途中を偏向部材のサドル部に添わせて接触させ、このケーブルの緊張に伴う伸びに追従して偏向部材を揺動させることにより、偏向部材のサドル部とケーブルとの強擦を防止して、ケーブルの強度低下および荷重ロスを抑えるようにするものである。
特開平11−270025号公報に開示の技術は、橋桁から延びるストラッドにケーブルサドルを支持させ、該ケーブルサドルに橋桁から大きく偏心させて外ケーブルを張設する外ケーブルトラスPC橋梁において、ケーブルサドルに外ケーブルを摺動自在に挿通して張設し、さらに、ケーブルサドルは、外ケーブルの配置形状に合わせた曲率を有する二重管で構成し、その内管をスペーサ等の支持手段を介して外管に取付け、該内管の端部をラッパ状に形成することで、軽量で合理的な外ケーブルトラスPC橋梁と簡単に構築できる外ケーブルの張設方法が実現できるというものである。
特開平8−41820号公報 特開平9−256322号公報 特開平11−270025号公報 特開2002−250005号公報
橋床版を打ちかえる補修に際しては、橋の全面通行止めができない場合がある。この場合は、片側を交通規制し、通行車両を片側交互通行で通しながら片側車線毎に施工しなければならないが、橋が3桁の場合、床版の中央分割目地が中桁位置にならざるを得ない。この場合、中桁上の床版を撤去するため該中桁は非合成状態となり、しかも片側交互通行による活荷重の影響を受けるため、支間中央部が座屈するおそれがある。これの対策として、従来は河床よりベントを建てて中桁の荷重を支持し施工を行わなければならないが、高架橋においては、ベントの施工は困難であった。
他の補強方法として、外ケーブル方式による補強方法が従来提案されているが、外ケーブルの配置態様とケーブルへのプレストレス導入手段は、従来技術の延長上にあり、プレストレスを導入のための設備が複雑し、かつ円滑なプレストレスの導入が困難であるという問題があった。
本発明は、橋の補修に際し、簡潔な方法により円滑かつ確実に桁の剛性を確保できるようにしたPC鋼材を用いた橋梁の補強方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、次のように構成する。
第1発明は、鋼橋またはコンクリート橋の既設床版を打ちかえる際の橋梁の補強方法であって、既設床版を撤去する前に桁の支間中央部にジャッキを設置すると共に、前記桁の両端部に設けた定着部と前記ジャッキの間にPC鋼材を張設し、かつ、PC鋼材とジャッキとの結合部位置がPC鋼材と定着部との結合部位置よりも下方になるように配置し、前記ジャッキの伸長により前記PC鋼材を緊張することでPC鋼材と桁を一体化して、床版撤去による桁の支間中央部の剛性低下を補い、新床版を施工して合成床版となった後、前記PC鋼材を撤去することを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、前記ジャッキは、上下方向に可動自在に結合された上下の支持枠材からなる支持枠材に支持されていて、前記ジャッキにより前記支持枠材を伸長させるように設けると共に、上側の支持枠材が前記桁に固着されており、かつ、前記PC鋼材の一端が前記下側支持枠材にピン支点で結合されており、PC鋼材の他端が前記定着部にピン支点で結合されていることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明において、既設床版は片側通行可能に幅員方向に分割して撤去されると共に、前記ジャッキが設置される桁は、撤去されてない側の床版の側端部を支持する桁であることを特徴とする。
本発明によると、鋼橋、コンクリート橋において、橋の合成床版を取り替えて補修するに際し、床版を撤去する前に支間中央に設置したジャッキでPC鋼材を緊張することにより、床版撤去による桁の剛性低下を補い、桁中央部の座屈を防止でき、新床版を施工しこれが桁と一体化して合成床版となった後、ケーブルを撤去するものであり、桁の中央部に設けたジャッキでPC鋼材を緊張できるので、複雑なプレストレス導入機構を必要としないうえ、簡易な操作で円滑かつ確実に桁を補強しながら橋床版の取換え補修を行うことができる。
次に本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態では、橋床版の取換え補修の施工時において、床版の撤去に伴い主桁に係る応力緩和を行うもので、特に、複雑な補強構造を用いないで桁の剛性を、床版が一体化された合成床版の状態に近づける方法を可能とする工法を実現している。
本実施形態に係る桁補強方法では、(1)桁中央にジャッキを吊し、(2)アウトケーブルの受け台にPC鋼材の端部を定着するピン支点を設け、前記のPC鋼棒を前記のジャッキ下端のピン支点に繋ぐ。(3)ジャッキ下端のピン支点は定着部のピン支点より下げた位置にあり、したがって、PC鋼棒を中間部が下がるように斜め方向に配置する。(4)橋床版の取換え施工時、ジャッキを伸長するPC鋼材が緊張されて、該PC鋼材と主桁が一体となり、主桁に圧縮力を加え剛性を向上させる。
図1は本発明の原理を示す模式図で、橋1において支点2で支持された主桁3の支間中央部の下面にジャッキ4が鉛直に配置されていると共に、PC鋼材5の端部が定着部ピン支点6を介して主桁3の両端部に結合されていると共に、PC鋼材5とジャッキ4の伸長部がジャッキ部ピン支点7を介して結合されている(なお、図1では、主桁3の下部に平行に配置される外ケーブルと定着部材は省略している)。
前記において、ジャッキ4を矢印(イ)方向に伸長させることにより、PC鋼材5が緊張し、ジャッキ部ピン支点7を介してPC鋼材5に矢印(ロ)方向の力が作用し、さらに定着部ジャッキ部ピン支点6を介して主桁3に矢印(ハ)方向の力が作用して該主桁3に圧縮力を導入でき、その剛性が向上する。
コンクリート橋、鋼橋の床版の取換えによる補修に際し、橋床版を撤去する前に前記の補強工法により主桁3の支間中央を支持、補強することにより、床版撤去による主桁3の剛性低下を補い、新床版が施工され合成床版となり主桁3の剛性が回復した後、PC鋼材5を撤去することができる。この原理は、鋼製橋の場合もコンクリート橋の場合も同じである。
図2は、本発明の実施形態を示す概念図である。鋼製橋11における既設橋梁12は、2つの外桁13bと1つの中桁13aからなる鋼製の3桁の主桁13で構成されて橋脚14で支持されており、主桁13の上部にコンクリートの床版15が構築され、床版15と主桁13が一体化されることで合成床版となり該主桁13の剛性が保持されている。床版15の両側には高欄16が構築されている。
前記の鋼製橋11において、既設の床版15が疲労、劣化ときは該床版を打ち変えるが、この場合、橋の全面通行止めができないことがある。このような場合は、図2(b)に示す幅員の中央部(ニ)の片側を交通規制し、通行車両を片側交互通行で通しながら交通止めした片側車線毎に既設の床版15を取換え施工しなければならない。このとき、図のように橋梁が2つの外桁13bと1つの中桁13aからなる3桁の場合、床版15の中央分割目地が、中桁13aの上部位置にならざるを得ない。つまり施工時は、中桁13a上の床版15を撤去するため、この中桁13aと片側の外桁13bは非合成状態となり、特に、中桁13aは片側交互通行による活荷重の影響を受ける。この場合従来は、河床よりベントを建てで中桁13aに掛る荷重を支持し施工を行わなければならないが、高架橋においては、足場の確保が困難なことからベント工法での施工は困難である。
本発明の実施形態では、ベント工法に代わる主桁13の補強方法として、PC鋼棒18を使用し、かつPC鋼棒18にプレストレスを導入する手段として、支間中央部配置の油圧ジャッキ17を配設している。図2に示す実施形態では、中桁13aの支間中央部の下面に鉛直に配置したジャッキ17によりPC鋼棒18にプレストレスを与え、該中桁13aに圧縮力を導入することで当該中桁13aの剛性を向上させている。PC鋼棒18はジャッキ17の両側に中桁13aの長手方向に沿って配置されている。各PC鋼棒18の一端は、中桁13aの長手方向の両端部(つまり、橋脚14に近い部位)に設けた定着部材19に定着部ピン支点20で連結されており、各PC鋼棒18の他端は、ジャッキ17の伸長部にジャッキ部ピン支点21を介して結合されている(詳細構造は、図3〜図5で説明する)。
したがって、中桁13aの支間中央部に配置したジャッキ17を伸長することで、PC鋼棒18を介して中桁13aの両端から該中桁13aを圧縮させる力を作用させて該中桁13aに圧縮力を導入し、その剛性を向上させることができる。
次に、図3〜図5は、図2における中桁13aの支間中央部にジャッキ17を配置し、PC鋼棒18を張設した態様を具体的構造で示している。
図4に示すように、中桁13aはウエブ22の上下に上フランジ23と下フランジ24を設けて構成され、下フランジ24には、ジャッキ17を支持する支持枠材28が取り付けられている。支持枠材28は上下の支持枠材26、27から構成され、上部支持枠材26に設けた連結ボルト29を下部支持枠材22に設けた長孔30に挿通することで、下部支持枠材27は、上部支持枠材26に対し所定の範囲で上下方向に可動自在下な構成となっている。また、上部支持枠材26はクランプ機構25により中桁13aの下フランジ24に着脱自在に固着されている。
下部支持枠材27の下部に設けた支持板31には、ジャッキ17の作動部材17aを上向きにして配置して、かつ下部支持枠材27と一体に設けてあり、作動部材17aの先端を上部支持枠材26と一体の支圧板10に係合させている。上部支持枠材26と中桁13aの下フランジ24との間には、圧縮薄型荷重計32が配置されている。支持板31の下部には、ピン挿入孔33を有するピン支持プレート34が一体に設けられている。さらに、下部支持枠材27の外側には補強リブ35が設けられている。
PC鋼棒18は、端部18bにねじ部を有する複数のPC鋼棒単体18aをターンバックル36により接続して構成される。また、PC鋼棒18の両端部には、ピン挿入孔を有する連結金具37が一体に設けられている。したがって、ジャッキ17の下部両側において、連結金具37のピン挿入孔とピン支持プレート34のピン挿入孔33を合致させたうえ、両ピン挿入孔に支点ピン38を挿通することにより、PC鋼棒18の一端をジャッキ17と一体の下部支持枠材27に結合できる。
他方、中桁13aの両端部の下部には、該中桁13aと平行に設けた外ケーブル39の両端を定着する定着部材40が設けられており、この定着部材40に図5に示す定着部支点ピン挿入孔41を設ける。そして、中桁13aの両端下部において、PC鋼棒18の端部の連結金具37のピン挿入孔を定着部材40の支点ピン挿入孔41に合致させたうえ、両ピン挿入孔に支点ピン42を挿通することにより、PC鋼棒18の他方の端部を定着部材40に定着し、定着部材40を介して中桁13aに結合できる。
前記の構成において、中桁13aの支間中央部に配置したジャッキ17を伸長することで、PC鋼棒18を介して中桁13aの両端から該中桁13aを圧縮させる力が作用して該中桁13aに圧縮力を導入でき、その剛性を向上できる。したがって、橋床版の取換えにに際して、幅員方向中央から片側の床版を撤去した際、残る片側の床版15の端部を支持する非合成状態の中桁13aの支間中央部に活荷重が作用しても、該中桁13aは十分な剛性を保持できて、座屈することがない。PC鋼棒18に導入するプレストレスの大きさは、ジャッキ17の伸長による反力を圧縮薄型荷重計32で計測することで正確に検知できる。
鋼橋において、外ケーブル39の定着のため中桁13aの両端下部に設けられている定着部材40には支点ピン挿入孔41を有する別の部材を溶接してもよい。コンクリート橋の場合は、端部に後打ちコンクリートを打設し、その定着部にPC鋼材をアンカーさせるとよい(図示省略する)。
橋の補修が完了後も引き続き主桁を補強する場合は、PC鋼棒18はそのまま残す。その場合、ジャッキ17を他のものに置き換えるとコストダウンになる。床版15を取替えるときのみ中桁13aを補強するときは、既設の床版15を撤去した時に、中桁13aに必要となる支持力をジャッキ17で与え、新床版15を施工した後ジャッキ17とPC鋼棒18を撤去する。このように合成床版における床版15を取り替えるとき、床版15を撤去する前に前記の補強工法で中桁13aの支間中央を支持、補強することにより、床版15の撤去による中桁13aの剛性低下を補い、新床版が施工され合成床版となった後、PC鋼棒18を撤去することで円滑な施工が実現できる。補修完成後の、中桁13aや外桁13bを含む主桁13の補強としては、各桁毎に設けた外ケーブル39にプレストレスを導入するとよい。
本実施形態による施工順をまとめて説明する。
(1)現地計測:足場を設置し、橋面上、下の寸法を計測し、計画と比較検討を行う。
(2)既設の外ケーブル39を取り替えると共に、ジャッキ17を取り付ける。また、既設のアウトケーブル39は、主桁13の3桁とも軸力を抜く。ジャッキ17を中桁13aの下面に設置させ、PC鋼棒18と中桁13aを一体化する。
(3)縦横桁、桁端部、ブラケット等を橋梁下面より施工する。舗装撤去し、床版中央カット・・床版撤去前に後死荷重分はなるべく撤去する。
(4)既存床版の半幅員を撤去する。橋長の1/2づつ施工する。この時にジャッキ17を伸長する。
(5)主桁13上のジベル9を撤去し、新スタッドジベルを溶植し、ハンチ材を取り付ける。
(6)新床版を設置し目地コンクリートを打設する。目地コンクリートが硬化後、地覆高欄工を行う。
(7)次の施工前に、外ケーブル39を緊張させ、ジャッキ17を緩める。
(8)前記の工程を繰り返す。
本実施形態において、橋補修後に主桁13の補強のため配置するPCより線の外ケーブル39は、通常、主桁13の下フランジ24から150mmしか離れていないため、細径ケーブルが用いられ、複数の主桁13に配設の複数本のケーブル全体で必要なプレストレスを確保するのであるが、補修施工時、特に中桁13aをこの外フレーム39を利用して補強しようとすると、該外ケーブル39のPCより線も径を今より大きくする必要があるが、前記のとおり主桁13の下フランジ24に近接した配置のため大径ケーブルの使用はできない。
この点に関し、本実施形態では、PC鋼棒18の配置をジャッキ17の下端に結合することにより支間中央が下がるように傾斜させる。つまり、中桁13aの支間中央部で1000mm離すように配置でき、PC鋼棒18を中桁13aに圧縮力を作用させる引っ張り部材として、外フレーム39を回避して円滑に配置でき、かつ桁剛性を上げることができて、施工時中桁13aの上フランジ23のジベル撤去などの際の熱影響による剛性低下の影響も受け難くできる。さらに、ベント工法と同様にジャッキ張力の調整により桁キャンバーの調整ができる。ベント工法の場合、支点の上昇が考えられその対策を必要とするが、本発明の補強工法ではこの問題も発生しない。また、河川の障害にもならない。
本発明のPC鋼材を用いた橋梁の補強方法の原理を示す模式図でである。 本発明の実施形態を示す概念図で、(a)は橋の正面図、(b)は、(a)のA−A断面図である。 (a)は、図2における中桁の支間中央部にジャッキを配置し、PC鋼棒を張設した態様を具体 的構造で示す正面図、(b)は、中桁の概要底面図である。 (a)は、図3のB−B断面図、(b)は、同図(a)の側面図である。 (a)は、図3のC−C断面図、(b)は、同図(a)の側面図である。
符号の説明
1 橋
2 支点
3 主桁
4 ジャッキ
5 PC鋼材
6 定着部ピン支点
7 ジャッキ部ピット部支点
9 ジベル
10 支圧板
11 鋼製橋
12 既設橋梁
13 主桁
13a 中桁
13a 外桁
14 橋脚
15 床版
16 高欄
17 ジャッキ
18 PC鋼材
20 定着部ピン支点
21 ジャッキ部ピン支点
22 ウエブ
23 上フランジ
24 下フランジ
25 クランプ機構
26 上部支持枠材
27 下部支持枠材
28 支持枠材
29 連結ボルト
30 長孔
31 支持板
32 圧縮薄型荷重計
33 ピン挿入孔
34 ピン支持プレート
35 補強リブ
36 ターンバックル
37 連結金具
38 支持ピン
39 外ケーブル
40 定着部材
41 支点ピン挿入孔
42 支点ピン

Claims (3)

  1. 鋼橋またはコンクリート橋の既設床版を打ちかえる際の橋梁の補強方法であって、既設床版を撤去する前に桁の支間中央部にジャッキを設置すると共に、前記桁の両端部に設けた定着部と前記ジャッキの間にPC鋼材を張設し、かつ、PC鋼材とジャッキとの結合部位置がPC鋼材と定着部との結合部位置よりも下方になるように配置し、前記ジャッキの伸長により前記PC鋼材を緊張することでPC鋼材と桁を一体化して、床版撤去による桁の支間中央部の剛性低下を補い、新床版を施工して合成床版となった後、前記PC鋼材を撤去することを特徴とするPC鋼材を用いた橋梁補強方法。
  2. 前記ジャッキは、上下方向に可動自在に結合された上下の支持枠材からなる支持枠材に支持されていて、前記ジャッキにより前記支持枠材を伸長させるように設けると共に、上側の支持枠材が前記桁に固着されており、かつ、前記PC鋼材の一端が前記下側支持枠材にピン支点で結合されており、PC鋼材の他端が前記定着部にピン支点で結合されていることを特徴とする請求項1記載のPC鋼材を用いた橋梁補強方法。
  3. 請求項1または2記載において、既設床版は片側通行可能に幅員方向に分割して撤去されると共に、前記ジャッキが設置される桁は、撤去されてない側の床版の側端部を支持する桁であることを特徴とするPC鋼材を用いた橋梁補強方法。
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