JP2005265380A - ガスタービン燃焼器用空気流量調節弁 - Google Patents

ガスタービン燃焼器用空気流量調節弁 Download PDF

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Abstract

【課題】 弁下流での流れの剥離がなく、開度によらず流れ模様がほぼ一定で、それ自体で保炎に必要な旋回を空気流あるいは混合気流に与えることができる空気流量調節弁を得る。
【解決手段】 外筒12と内筒11が同軸に嵌合配設され、内筒11の側壁には該内筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロット13が所定間隔で配設され、外筒12の側壁には接線スロット13に対応する位置に開口18が設けられているとともに、開口の一端縁から接線スロット内に翼状体14が延伸し、燃料噴射量に応じて外筒12と内筒11との相対的回転に伴い接線スロット内において翼状体14が回転移動することによって接線スロットの実質開口面積が変化する。接線スロットはそれ自体が流入空気に旋回流を発生させる機能を有する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、各種燃焼装置において燃焼室に流入する空気流量を調節するための空気流量調節弁に関するもので、特にガスタービン燃焼器における燃焼用空気と希釈用空気の流量調節、予混合気形成用空気の流量調節に使用するガスタービン燃焼器用空気流量調節弁に関する。
ガスタービン燃焼器の燃焼室に流入する空気流量の調節に使用される空気流量調節弁として、従来図6に示すような、回転リング弁機構が知られている。該空気流量調節弁50は、複数の開口55が側壁に配置された円筒56と、その外周に位置し複数の開口58が同様に配置された薄板リング57とで構成され、両者の相対的回転により矢印で示すように空気が流入する実効的開口面積を可変とする回転リング弁である。
前記空気流量調節弁50をガスタービン燃焼器の空気流量調節に使用する場合、弁の下流の流れが開度によって大きく変化することや流路において常に流れの剥離が生じているという問題がある。これらは流路内における空気の流れの偏りとなり、燃焼室内での燃料空気比の一様性が確保できず、結果として燃料の多いところは高温になりやすく窒素酸化物の発生が加速され、一方少なすぎるところでは未燃焼成分の排出が増加する。偏りが過度になれば、点火ができない、失火するという重大な問題が生じることもある。弁から燃焼室までの流路を十分長くとれば、流れの偏りは緩和されるが、装置をコンパクトにできない。流れの偏りや剥離は、特に燃料と空気とを燃焼領域に入るまでに混合する予混合燃焼の場合には、流路内への逆火による流路壁等の焼損の危険性が高まるという問題がある。
また、これらの問題点を解決する手段として、予混合器に流入する空気を細分化するため格子状のスリットを有する整流リングを配置し、この整流リングの外周側に軸方向及び周方向に格子状のスリットを有する円筒状の空気流量超節弁をガスタービン燃焼器の軸方向に移動させることにより、整流リングの開口面積を調整して、予混合器に流入する空気量を制御するようにしたものも提案されている(特許文献1参照)。
ガスタービンの連続燃焼器において、火炎の安定はほとんどの場合、燃焼領域に流入する空気あるいは混合気に与えられた旋回によって生じる既燃ガスの循環によっている。しかしながら、上記のような従来の空気流量調節弁は、それ自体では燃焼領域に適切な旋回流れを発生させる機能を持たないために、これらを燃焼用空気の流量調節に使用する場合、その下流に別に旋回の手段を配置するなどの必要があった。例えば図6に示すような旋回羽根からなる旋回器32を旋回手段として追加すると、圧力損失が増加する、逆火すると焼損に繋がる危険性が高いなどの問題点がある。
特開平8−135969号公報
上記のように、従来のガスタービン燃焼器の空気流量調節弁は、弁の開度変化によってその下流の流れ模様が大きく変化することなく、また、流れの剥離がなく、それ自体で空気流に旋回を与えて燃焼領域に供給するという点で解決すべき課題がある。この課題を解決し、流量調節弁の下流で流れの剥離がなく、広い開度範囲にわたり流れ模様がほぼ一定に保たれ、それ自体で保炎に必要な旋回を空気流に与えることができるようになれば、広く使用されている拡散火炎方式の燃焼器においても、また低NOx化に有効な希薄予混合方式燃焼器においても火炎の安定化が図られる。特に後者においては燃焼室から燃料空気予混合部への逆火の危険性がほぼ回避される。そのため、エンジンの広い負荷範囲でNOxの排出低減と未燃焼成分の排出低減が可能になり、低公害ガスタービンの普及促進が期待できる。
本発明は、空気流量調節弁のこれらの課題を解決するためになされたもので、弁下流での流れの剥離がなく、開度によらず流れ模様がほぼ一定で、それ自体で保炎に必要な旋回を空気流あるいは混合気流に与えることができる新たな空気流量調節弁を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決する本発明のガスタービン燃焼器用空気流量調節弁は、外筒と内筒が同軸的に嵌合配設され、前記内筒の側壁には該内筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロットが配設され、前記外筒の側壁には前記接線スロットに対応する位置に開口が設けられているとともに、前記開口の一端縁から前記接線スロット内に翼状体が延伸し、前記外筒と前記内筒との相対的回転に伴い前記接線スロット内において前記翼状体が回転移動することによって前記接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするものである。
上記の課題を解決する本発明の他のガスタービン燃焼器用空気流量調節弁は、外筒と内筒とが同軸的に嵌合配設され、前記外筒の側壁には該外筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロットが配設され、前記内筒の壁面には前記接線スロットに対応する位置に開口が設けられているとともに、前記開口の一端縁から前記接線スロット内に翼状体が延伸し、前記内筒と前記外筒との相対的回転に伴い前記接線スロット内において前記翼状体が回転移動することによって、前記接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするものである。
本発明の他のガスタービン燃焼器用空気流量調節弁は、外筒と内筒が同軸的に嵌合配設され、前記内筒の側壁には接線スロットを配設し、前記外筒の側壁には前記接線スロット内に延伸する翼状体を配設し、前記外筒と前記内筒との相対的軸方向並進により前記接線スロット内において前記翼状体が軸方向移動し、その結果、接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするものである。
本発明のさらに他のガスタービン燃焼器用空気流量調節弁は、外筒と内筒とが同軸的に嵌合配設され、前記内筒の側壁には前記外筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロットが配設され、前記外筒の側壁には前記接線スロット内に延伸する翼状体が配設され、前記外筒と前記内筒との相対的軸方向移動に伴い前記接線スロット内において前記翼状体が軸方向に移動することによって、前記接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするものである。
上記のいずれかの形態をとることによって、流量調節弁それ自体が旋回流発生装置としての機能を持ち、開度が変化しても流量調節弁の下流において流れの剥離が極めて起き難く、また流れ模様の変化も少ない流量調節弁を提供することが可能になる。
また、前記内筒あるいは前記外筒のいずれか一方の端部壁面は、出口に向けて突起部を有し、該突起部と前記内筒の内側壁面との間に環状空間が形成されるようにした。このようにすると接線スロットから内筒内に流入する流れが安定化され、中心軸付近にも逆流を生じないようにすることができる。なお、この突起は回転対象であることが好ましい。さらに、前記翼状体と前記接線スロットの一側壁面との間で空気流入路を形成し、該空気流入路は、径方向に先絞り状で且つ内筒の内部にほぼ接線方向から空気を流入するように形成することによって、より効果的に旋回流を発生させることができる。
本明細書において、内筒、外筒は、両端に壁が無い筒状体を表すほか、一端が壁で、多端が開放されている筒状体も表す。ガスタービン燃焼器の空気流量調節弁は、気密を保つ必要はないので上記内筒の外側面と上記外筒の内壁面は必ずしも接触している必要はない。内筒の外側面と外筒の内側面の間には適当な隙間を設け、そこに空気が多少流れるようにすると摩擦が減り、小さい駆動力で操作できる。内筒と外筒はともに円筒あるいは円錐台状の筒とし、前記接線スロットは、それぞれ断面が長方形あるいは台形とするのが製作が容易である。また、接線スロットは周方向に等配するのがよい。前記翼状体が前記接線スロット内を端から端まで移動し、ほぼ全開からほぼ全閉まで調節できることがより望ましいことは自明である。接線スロットは回転軸に近づくにつれてその開口面積が単調に小さくなるのが、接線スロット壁面上でも流れの剥離を一層防止する上で有利である。なお、ここで接線スロットは、接線スロットの一面が内筒の内周面に幾何学的意味で厳密に接している必要はなく、内筒内壁面とが内筒内部に旋回流れを形成するような位置関係にあればよい。
以上説明したように、請求項1あるいは請求項2に記載の空気流量調節弁においては、外筒と内筒が同軸的に嵌合配設され、前記内筒の側壁には接線スロットが配設され、前記外筒の側壁には前記接線スロットに対応する位置に開口が設けられているとともに、前記開口の縁の一部から前記接線スロット内に翼状体が延伸し、前記外筒と前記内筒との相対的回転により前記接線スロット内において前記翼状体が回転移動し、その結果として接線スロットの実質開口面積が変化するようになっているので、弁下流での流れの剥離がなく、開度によらず流れ模様が一定で、それ自体で保炎に必要な旋回を空気流に与えることができる。その結果、この空気流量調節弁を燃焼用空気流量の調節に使用すれば、予混合燃焼においても逆火の危険性がなくなり、保炎を確実にすることができ、エンジンの広い負荷範囲にわたりNOxの排出低減と未燃焼成分の排出低減が可能になる。また、この空気流量調節弁を希釈用空気流量の調節に使用すれば、旋回は空気噴流と既燃ガスとの混合を著しく促進するので、燃焼器出口ガス温度分布の均一性を向上でき、タービンの長寿命化に効果がある。
また、請求項3あるいは請求項4に記載の空気流量調節弁においては、外筒と内筒が同軸的に嵌合配設され、前記外筒の側壁には接線スロットが配設され、前記内筒の側壁には前記接線スロット内に延伸する翼状体が配設され、前記内筒と前記外筒との相対的軸方向並進により前記接線スロット内において前記翼状体が軸方向移動し、その結果、接線スロットの実質開口面積が変化するようになっているので、弁下流での流れの剥離がなく、開度によらず流れ模様が一定で、それ自体で保炎に必要な旋回を空気流に与えることができる。それらの結果、この空気流量調節弁を燃焼用空気流量の調節に使用すれば、予混合燃焼においても逆火の危険性がなくなり、保炎を確実にすることができエンジンの広い負荷範囲でNOxの排出低減と未燃焼成分の排出低減が可能になる。また、この空気流量調節弁を希釈用空気流量の調節に使用すれば、旋回は空気噴流と既燃ガスとの混合を著しく促進するので、燃焼器出口ガス温度分布の均一性を向上でき、タービンの長寿命化に効果がある。
請求項5に記載の空気流量調節弁においては、前記内筒あるいは外筒のいずれか一方は閉じた端部壁面を備え、前期端部壁面は、空気流量調節弁の軸付近が出口に向けて突起し、前記内筒の内壁との間に環状流路を形成するようになっているので、旋回流が形成されやすく、また中心軸近傍への逆流が前記突起部によって抑止されるので、前記空気流量調節弁の内筒内で燃料と空気とを予混合しても、燃焼室から火炎が内筒内に遡ることを抑止できるという効果があり、低NOx燃焼器の空気流量を調節可能な予混合器としても使用できる。また、請求項6に記載の空気流量調節弁によれば、空気流入路がほぼ接線方向に先絞り状で空気が流入するので、より効果的に旋回流を生じさせることができる。
図面を参照して、この発明によるガスタービン燃焼器用空気流量調節弁の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における空気流量調節弁1の概念図であって、図1(a)は空気流量調節弁の中心軸線に沿った断面を示し、図1(b)はそのA−A断面矢視図である。この空気流量調節弁1は、周方向に所定間隔をおいて形成された複数個の接線スロット13を備えた内筒11の周囲に、前記接線スロットに対応する位置に開口18が形成され、その開口の一側端部に平板状の翼状体14を備えた外筒12が回転可能に嵌合配置されている。接線スロット13は、周方向内壁面13−a、13−bと軸方向内壁面13−d、13−eの4内壁面を有し、周方向内壁面13−a、13−bは、内筒11の内壁面11−aにほぼ接するように一方側(図においては反時計方向)ほぼ接線方向に傾斜して形成されているが、壁面13−aと13−bの間隔は回転軸に近づくにつれてその開口面積が次第に小さくなるように両者の傾斜角度は相違して形成されている。また、軸方向内壁面13−d、13−eは軸方向に垂直でもよいが、空気流入方向に傾斜しているのが望ましい。
平板状の翼状体14は、前記接線スロット13の一方の周方向内壁面13−aとの間に間隔調整可能に空気流入路17を形成するものであり、その流路側表面14−aも内筒の内壁面11−aにほぼ接するように傾斜して形成されている。そして、翼状体14の流路側表面14−aと接線スロット13の周方向内壁面13−aとの間は、間隔は回転軸に近づくにつれてその開口面積が次第に小さくなるように両者の傾斜角度は相違して形成されている。その結果、翼状体14の流路側表面14−aと接線スロット13の周方向内壁面13−aとの間に形成される空気流入路は、径方向に先絞り状で且つ内筒の内壁面に対してほぼ接線方向から空気を流入することになり、空気流が内筒内部に旋回流れを形成する。しかも、空気流入路の開口面積が変化しても翼状体の整流作用により、弁下流での流れの剥離がなく、流れ模様がほぼ一定で空気流を供給できる。
内筒11は、一方の端が閉じられ、中心軸状にはコーン状の突起部であるセンターボディー15が先端を出口方向に向けて配設され、センターボディー15の壁面と内筒の内壁面11−aの間には環状の流路16が形成されている。翼状体14と接線スロットの壁面13−aの間の空気流入路17から流入した空気は、内筒11の内壁面11−aに沿って環状部流路16に旋回流れを形成し出口に向かう。外筒12が反時計方向に回転するにつれて空気流入路17は狭まり空気流量は減少する。なお、燃焼器の空気流量の調整に使用する弁には、漏れを完全に遮断することは求められない。
接線スロット13は内筒11の円筒壁面に周方向に等配するのがよい。接線スロットの周方向壁面や外筒の翼状体は、前記実施形態では傾斜平板状に形成してあるが、図1−(c)に示すように2次曲面にすればより流入し易くなり、開口面積あたりの流量が増加するので望ましい。
図4は、図1に示した第1実施形態における空気流量調節弁と基本的に同じ実施形態の空気流量調節弁4をガスタービン燃焼器20の燃焼領域24への空気流量制御に適用した実施形態を示し、図4(a)は縦断面図で、図4(b)はそのA−A断面図である。なお、図中の符号は、新出のものを除き、共通部位についてはすべての図に共通して用いている。
ガスタービン燃焼器20の中心軸上には燃料噴射弁31が組み込まれており、空気流量調節弁4からの空気は燃料噴射弁31と内筒11の内側壁11−aとで形成される環状流路16に入り旋回して燃焼室23の燃焼領域24に流入し、そこに燃料が噴射され、燃料・空気の混合が行われ、同時に燃焼が進む。この例では内筒11は燃焼器ライナー21に固定されていて、外筒12が周方向に回転するように相互に組み合わされている。外筒12の回転により翼状体14は接線スロット13内を同一周方向に移動し、接線スロット13の実効開口面積が変化し、外筒開口18から流入し、接線スロット13を通って内筒11内に流入する空気流量を調節することができる。そのため、負荷の増大に伴って増える燃料流量に応じて空気流量を増加させるように、外筒を図示しない適宜のアクチュエーターで回転させてその回転角を調整すれば、燃料空気比を適切に維持でき、広い負荷範囲にわたって完全燃焼と低NOxが可能になる。この発明による空気流量調節弁は、空気流量を絞ったときにも空気流入路を流入するほぼ接線方向速度は減ることがないので空気流量あたりの旋回は弱まることがなく、また、燃焼室内の流れ模様の変化がほとんどないという利点がある。
図2は、本発明の第2実施形態における空気流量調節弁2の概念図であって、図2(a)は円筒状燃焼室の中心軸線に沿った断面を示し、図2(b)はそのA−A断面矢視図である。
図中の符号は、前記実施形態と同一作用をする部材には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。本実施形態では外筒12が固定筒でその側壁に接線スロット13が配設され、内筒11が回転筒でその外周面から翼状体14が突出して配設されている点を除き、旋回流を発生させる機構や流路の開口面積を増減させる機構は、図1に示した第1実施形態の空気流量制御弁1と同じである。内筒11に配設された翼状体14と内筒側壁との位置関係は、図2(b)にA−A断面図として例示するものでも同様な作用が発揮される。その場合、内筒11の上流端部は閉塞な端壁11−bとなっており、その外側中心から外方に駆動シャフト37が突出して、図示してないアクチュエーターに連動されており、燃料流量に応じて内筒11の回転角度を制御して、流路の開度を調節して空気流量を制御する。
図3は、本発明による第3実施形態における空気流量調節弁3の概念図であって、図3(a)は円筒状燃焼室の中心軸線に沿った断面を示し、図3(b)はそのA−A断面矢視図である。本実施形態でも図中の符号は、前記実施形態と同一作用をする部材には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、外筒12と内筒11は共に円筒状で、外筒12は固定筒でその側壁には接線スロット13が配設されている。内筒11は軸方向に変位可能な可動筒となっており、その円筒壁の下流側端部には接線スロット13内に延伸する板状の翼状体14が外方に突出して配設されている。前記内筒11の端壁11−bには中心軸上に駆動シャフト37が繋がり、この駆動シャフト37を図示してない適宜のアクチュエーターで軸方向に移動させることにより前記接線スロット13内において前記翼状体14が軸方向に移動し、その結果として前記接線スロット13の実質開口面積、即ち空気流入路17の面積が変化するようになっている。
図5は、図3に示した本発明の第3実施形態の空気流量調節弁3と基本的に同一形態の空気流量調節弁5を筒形ガスタービン燃焼器の希釈空気流量の制御に適用した実施形態を示す図である。この図において空気流量調節弁5は外筒12の端面のフランジ19により燃焼器ケーシング22の取り付け座30に固定され、前記外筒12の先端部12−aは燃焼器ライナ21の希釈空気孔25に挿入されている。希釈空気孔25と外筒12の先端部12−aの外壁との間には隙間26があってもかまわない。むしろ燃焼器ライナ21の熱伸びを吸収できることや組み立てが容易なことから適度な大きさの隙間があるほうが好ましい。内筒端壁11−bの駆動軸37は外筒端壁の中心の穴38を貫通して燃焼器ケーシング22等の外部にあるパルスモータ(図には表示していない)あるいは空気シリンダ等のアクチュエーターの軸に接続されていて軸方向に移動する。希釈空気は外筒12の接線スロット13内を該接線スロット13内に位置している翼状体14で制限される空気流入路17を経て外筒内壁面12−bに沿うように流入し、旋回流となる。旋回が与えられた希釈空気噴流は、燃焼器ライナ21内を流れる既燃ガス48と混合するが、旋回は希釈空気と既燃焼ガスとの混合を促進するので、燃焼器ライナ21の壁面に配設された従来の単純な希釈孔や希釈孔に接続された導入管から燃焼室内に流入する希釈空気噴流よりも、短い距離で混合が進み、温度の一様性が向上する。
本発明は、弁下流での流れの剥離がなく、開度によらず流れ模様がほぼ一定で、それ自体で保炎に必要な旋回を空気流あるいは混合気流に与えることができるので、この空気流量調節弁を燃焼用空気流量の調節に使用すれば、予混合燃焼においても逆火の危険性がなくなり、保炎を確実にすることができ、エンジンの広い負荷範囲にわたりNOxの排出低減と未燃焼成分の排出低減が可能になる。また、この空気流量調節弁を希釈用空気流量の調節に使用すれば、旋回は空気噴流と既燃ガスとの混合を著しく促進するので、燃焼器出口ガス温度分布の均一性を向上でき、タービンの長寿命化に効果があり、ガスタービン用空気流量調節弁として産業上の利用可能性が高い。
本発明の第1実施形態における空気流量調節弁の概念図であり、(a)は空気流量調節弁の中心軸線に沿った断面を示し、(b)はそのA−A断面矢視図、(c)は流入路の断面形状を変えた他の実施形態の(b)相当図である。 本発明の第2実施形態における空気流量調節弁の概念図であり、(a)は空気流量調節弁の中心軸線に沿った断面を示し、(b)はそのA−A断面矢視図である。 本発明の第3実施形態における空気流量調節弁の概念図であり、(a)は空気流量調節弁の中心軸線に沿った断面を示し、(b)はそのA−A断面矢視図である。 本発明の第1実施形態における空気流量調節弁と類似の形態の空気流量調節弁をガスタービン燃焼器の燃焼領域への空気流入制御に使用した場合の概念図である。 本発明の第2実施形態における空気流量調節弁と類似の形態の空気流量調節弁をガスタービン燃焼器における希釈空気流入制御に使用した場合の概念図である。 従来の空気流量調節弁である回転リング弁の構造を示す概念図である。
符号の説明
1、2、3、4、5、50 空気流量調節弁
11 内筒 11−a 内筒の内壁面
12 外筒 12−a 外筒の先端部
13 接線スロット 13−a 周方向内壁面
14 翼状体
15 センターボディー
16 環状流路
17 空気流入路
18 開口
19 外筒端壁のフランジ
20 燃焼器
21 燃焼器ライナ
22 燃焼器ケーシング
23 燃焼室
24 燃焼領域
25 希釈空気孔
26 燃焼器ライナの希釈空気孔の縁と外筒の先端部の外周との隙間
30 取り付け座
31 燃料噴射弁
32 空気旋回器
37 駆動シャフト
38 穴
48 既燃ガス

Claims (6)

  1. 外筒と内筒が同軸的に嵌合配設され、前記内筒の側壁には該内筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロットが配設され、前記外筒の側壁には前記接線スロットに対応する位置に開口が設けられているとともに、前記開口の一端縁から前記接線スロット内に翼状体が延伸し、前記外筒と前記内筒との相対的回転に伴い前記接線スロット内において前記翼状体が回転移動することによって前記接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするガスタービン燃焼器用空気流量調節弁。
  2. 外筒と内筒とが同軸的に嵌合配設され、前記外筒の側壁には該外筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロットが配設され、前記内筒の壁面には前記接線スロットに対応する位置に開口が設けられているとともに、前記開口の一端縁から前記接線スロット内に翼状体が延伸し、前記内筒と前記外筒との相対的回転に伴い前記接線スロット内において前記翼状体が回転移動することによって、前記接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするガスタービン燃焼器用空気流量調節弁。
  3. 外筒と内筒とが同軸的に嵌合配設され、前記内筒の側壁には前記外筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロットが配設され、前記外筒の側壁には前記接線スロット内に延伸する翼状体が配設され、前記外筒と前記内筒との相対的軸方向移動に伴い前記接線スロット内において前記翼状体が軸方向に移動することによって、前記接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするガスタービン燃焼器用空気流量調節弁。
  4. 外筒と内筒とが同軸的に嵌合配設され、前記外筒の側壁には該外筒の内周壁面に対してほぼ接線方向に傾斜開口している接線スロットが配設され、前記内筒の側壁外周部には前記接線スロット内に延伸する翼状体が配設され、前記内筒と前記外筒との相対的軸方向移動に伴い前記接線スロット内において前記翼状体が軸方向に移動することによって、前記接線スロットの実質開口面積が変化するようにしたことを特徴とするガスタービン燃焼器用空気流量調節弁。
  5. 前記内筒あるいは前記外筒のいずれか一方の端部壁面は、出口に向けて突起部を有し、該突起部と前記内筒の内側壁面との間に環状空間が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガスタービン燃焼器用空気流量調節弁。
  6. 前記翼状体と前記接線スロットの一側壁面との間で空気流入路を形成し、該空気流入路は、径方向に先絞り状で且つ内筒の内部にほぼ接線方向から空気を流入するように形成されている請求項1〜5何れかに記載のガスタービン燃焼器用空気流量調節弁。
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