JP2005264323A - 深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の高強度鋼板は、質量%で、C:0.010〜0.050%、Si:1.0%以下、Mn:1.0〜3.0%、P:0.005〜0.1%、S:0.01%以下、Al:0.005〜0.5%、N:0.01%以下およびNb:0.01〜0.3%を含有し、かつ、所定の式を満たし、残部は実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有するとともに、主相であるフェライト相と第2相からなり、フェライト相の硬度H(F)に対する第2相の硬度H(S)の比H(S)/H(F)が1.5〜3.0の範囲であり、前記フェライト相の組織全体に対する面積率が50%以上であり、前記第2相中に、組織全体に対する面積率で1〜15%のマルテンサイト相を含む鋼組織を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
質量%で0.025〜0.08%C−0.5%Si−2.0%Mn−0.035%P−0.005%S−0.03%Al−0.002%N−0〜0.5%Nbの範囲を基本成分とする種々の鋼素材について、1250℃に加熱しこの温度で均熱保持した後、仕上圧延終了温度が860℃になるように熱間圧延を行って、板厚を3mmとした。さらに仕上圧延終了後、コイル巻取相当処理として650℃で3hの保温処理を施した後、酸洗し、その後、圧下率60%の冷間圧延を施して板厚1.2mmとした。次いで、これらの冷延板に850℃を最高到達温度(焼鈍温度)とし、800℃から300℃までの温度域を15℃/sの平均冷却速度として冷却し、300℃で120秒間保持した後、室温まで冷却する連続焼鈍を施した。
調査方法は下記の通りである。
各冷延焼鈍板から試験片を採取し、圧延方向に平行な板厚断面(L断面)について、光学顕微鏡或いは走査型電子顕微鏡を用いて微視組織を観察した。
得られた各冷延焼鈍板から試験片を採取し、フェライト相の硬度と、第2相の硬度を測定した。なお、本発明鋼の第2相のサイズは微細であり、従来微小領域の硬さ測定に使用されていたマイクロビッカース硬度計での測定は不可能ではないものの、ばらつきが大きく、精度に問題があるため、サイズが1μm以下でも硬度測定が可能なナノ硬さ試験機で測定を行った。
ナノ硬さは、鋼板表面から板厚1/4位置まで研削し、電解研磨により研削ひずみを除去したのち、Hysitron社のTRIBOSCOPEを用いて、フェライト相および第2相の硬度を各々30箇所測定し、平均値を硬さ値とした。測定は圧痕サイズをほぼ同一にして行った。具体的には圧痕の大きさと比例関係にある圧痕深さ(=contact depth)が50±10nmになるように荷重を調整して、硬さを測定した。
得られた各冷延焼鈍板から100mm角の試験片を採取し、日本鉄鋼連盟規格JFST 1001の規定に準拠して穴拡げ試験を行った。すなわち、供試片に10mmφのポンチで打ち抜いたポンチ穴を開け、頂角60°の円錐ポンチを用い、バリが外側になるようにして、板厚を貫通する割れが発生するまで穴拡げを行った際のd0:初期穴内径(mm)、d:割れ発生時の穴内径(mm)として、穴拡げ率λ(%)={(d−d0)/d0}×100として求めた。
得られた各冷延焼鈍板の圧延方向(L方向)、圧延方向に対し45°方向(D方向)、圧延方向に対し90°方向(C方向)からJIS5号引張試験片を採取した。これらの試験片に10%の単軸引張歪を付与した時の各試験片の幅歪と板厚歪を測定し、これらの測定値を用い、JIS Z 2254の規定に準拠して平均r値(平均塑性歪比)を算出し、これをr値とした。
(I) 質量%で、
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(3)式を満たし、残部は実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有するとともに、主相であるフェライト相と第2相からなり、フェライト相の硬度H(F)に対する第2相の硬度H(S)の比H(S)/H(F)が1.5〜3.0の範囲であり、前記フェライト相の組織全体に対する面積率が50%以上であり、前記第2相中に、組織全体に対する面積率で1〜15%のマルテンサイト相を含む鋼組織を有することを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
ただし、式中の[Nb]、[C]および[Mn]は各々の元素の含有量(質量%)である。
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、さらにMo、Cr、CuおよびNiのうち1種または2種以上を合計で0.5%以下を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(4)式を満たし、残部は実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有するとともに、主相であるフェライト相と第2相からなり、フェライト相の硬度H(F)に対する第2相の硬度H(S)の比H(S)/H(F)が1.5〜3.0の範囲であり、前記フェライト相の組織全体に対する面積率が50%以上であり、前記第2相中に、組織全体に対する面積率で1〜15%のマルテンサイト相を含む鋼組織を有することを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]+3.3×[Mo]+1.3×[Cr]+0.5[Cu]+0.4[Ni]・・・(4)
ただし、式中の[Nb]、[C]、[Mn]、[Mo]、[Cr]、[Cu]および[Ni]は各々の元素の含有量(質量%)である。
記
([Ti]/48)/{([S]/32)+([N]/14)}≦2.0 ・・・・・・・・・(5)
[Ti*]=[Ti]−48×{([N]/14)+([S]/32)} ・・・・・・・・・(6)
[Ti*]>0で、0.2≦{([Nb]/93)+([Ti*]/48)}/([C]/12)≦0.7・(7)
[Ti*]≦0で、0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7・・・・・・・・・・(8)
ただし、式中の[Ti]、[S]、[N]、[Nb]および[C]は各々の元素の含有量(質量%)である。
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(3)式を満たす組成になる鋼スラブを熱間圧延にて仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取温度:400〜720℃で巻取り、熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に、圧下率40%以上で冷間圧延を施し、冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に焼鈍温度:800〜950℃で焼鈍を行い、次いで800℃から、400〜200℃の温度域の温度まで、平均冷却速度:5℃/s以上で冷却し、次いで該温度で1秒間以上保持後冷却する冷延板焼鈍工程とを順次施すことを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
ただし、式中の[Nb]、[C]および[Mn]は各々の元素の含有量(質量%)である。
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、さらにMo、Cr、CuおよびNiのうち1種または2種以上を合計で0.5%以下を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(4)式を満たす組成になる鋼スラブを熱間圧延にて仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取温度:400〜720℃で巻取り、熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に、圧下率40%以上で冷間圧延を施し、冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に焼鈍温度:800〜950℃で焼鈍を行い、次いで800℃から、400〜200℃の温度域の温度まで、平均冷却速度:5℃/s以上で冷却し、次いで該温度で1秒間以上保持後冷却する冷延板焼鈍工程とを順次施すことを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]+3.3×[Mo]+1.3×[Cr]+0.5[Cu]+0.4[Ni]・・・(4)
ただし、式中の[Nb]、[C]、[Mn]、[Mo]、[Cr]、[Cu]および[Ni]は各々の元素の含有量(質量%)である。
記
([Ti]/48)/{([S]/32)+([N]/14)}≦2.0・・・・・・・・・・(5)
[Ti*]=[Ti]−48×{([N]/14)+([S]/32)}・・・・・・・・・・・(6)
[Ti*]>0で、0.2≦{([Nb]/93)+([Ti*]/48)}/([C]/12)≦0.7 ・(7)
[Ti*]≦0で、0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7 ・・・・・・・・・・(8)
ただし、式中の[Ti]、[S]、[N]、[Nb]および[C]は各々の元素の含有量(質量%)である。
高r値化、すなわち{111}再結晶集合組織を発達させるためには、従来軟鋼板においては、冷間圧延および再結晶前の固溶Cを極力低減することや熱延板組織を微細化することなどが有効な手段とされてきた。一方、前述のようなDP鋼板では、マルテンサイト相の形成に必要な固溶Cを必要とするため、母相の再結晶集合組織が発達せずr値が低かった。
なお、鋼中の元素の含有量の単位はいずれも「質量%」であるが、以下、特に断らない限り、単に「%」で示す。
まず、本発明の高強度鋼板の成分組成を限定した理由について説明する。
Cは、後述のNbとともに本発明における重要な元素である。Cは、高強度化に有効であり、フェライト相を主相としマルテンサイト相を含む第2相を有する複合組織の形成を促進するので、本発明では複合組織形成の観点からCを0.010%以上含有する必要がある。好ましくは、0.015%以上とする。一方、0.050%を超えるCの含有は、高λ値および高r値が得られなくなることから、C含有量の上限を0.050%とする。
Siは、フェライト変態を促進させ、未変態オーステナイト中のC含有量を上昇させてフェライト相とマルテンサイト相の複合組織を形成させやすくする他、固溶強化の効果がある。上記効果を得るためには、Siは0.01%以上含有することが好ましく、より好ましくは0.05%以上である。ただし、Siが1.0%を超えて含有すると、熱間圧延時に赤スケールと称される表面欠陥が発生するため、鋼板とした時の表面外観を悪くするため、Si含有量の上限は1.0%とする。
また、溶融亜鉛めっきを施す場合には、めっきの濡れ性を悪くしてめっきむらの発生を招き、めっき品質が劣化するので、Si含有量は低減することが好ましく、0.7%以下とすることが望ましい。
Mnは、高強度化に有効であるとともに、マルテンサイト相が得られる臨界冷却速度を遅くする作用があり、焼鈍後の冷却時にマルテンサイト相の形成を促すため、要求される強度レベルおよび焼鈍後の冷却速度に応じて含有するのが好ましく、また、Mnは、Sによる熱間割れを防止するのに有効な元素でもある。このような観点から、Mnは1.0%以上含有する必要があり、好ましくは1.2%以上とする。一方、3.0%を超える過度のMnを含有することは、r値および溶接性を劣化させるので、Mn含有量の上限は3.0%とする。
Pは、固溶強化の効果がある元素である。しかしながら、P含有量が0.005%未満では、その効果が現れないだけでなく、製鋼工程において脱りんコストの上昇を招く。したがって、Pは0.005%以上含有するものとし、好ましくは0.01%以上含有する。一方、0.1%を超える過剰なPの含有は、Pが粒界に偏析し、耐二次加工脆性および溶接性を劣化させる。また、溶融亜鉛めっき鋼板とする際には、溶融亜鉛めっき後の合金化処理時に、めっき層と鋼板の界面における鋼板からめっき層へのFeの拡散を抑制し、合金化処理性を劣化させる。そのため、高温での合金化処理が必要となり、得られるめっき層は、パウダリング、チッピング等のめっき剥離が生じやすいものとなる。従って、P含有量の上限は0.1%とした。
Sは、不純物であり、熱間割れの原因になる他、鋼中で介在物として存在し鋼板の諸特性を劣化させるので、できるだけ低減する必要がある。具体的には、S含有量は、0.01%までは許容できるため、0.01%以下とする。
Alは、鋼の脱酸元素として有用である他、不純物として存在する固溶Nを固定して耐常温時効性を向上させる作用がある。さらにAlは、フェライト生成元素としてα−γ2相域の温度調整成分としても有用である。かかる作用を発揮させるためには、Al含有量は0.005%以上とする必要がある。一方、0.5%を超えるAlの含有は、高合金コストを招き、さらには表面欠陥を誘発するので、Al含有量の上限を0.5%とする。より好ましくは0.1%以下である。
Nは、不純物であり、耐常温時効性を劣化させる元素であり、できるだけ低減することが好ましい元素である。N含有量が多くなると、耐常温時効性が劣化し、固溶Nを固定するために多量のAlやTi添加が必要となるが、0.01%までは許容できるため、N含有量の上限を0.01%とする。
Nbは、本発明において最も重要な元素であり、熱延板組織の微細化および熱延板中にNbCとしてCを析出固定させる作用を有し、高r値化に寄与する元素である。このような観点からNbは0.01%以上含有する必要がある。一方、本発明では、焼鈍後の冷却過程で適切な硬度をもつマルテンサイト相を形成させるための固溶Cを必要とするが、0.3%を超える過剰のNb含有は、この形成を妨げることになるので、Nb含有量の上限を0.3%とする。
ただし、式中の[C]および[Mn]は各々の元素の含有量(質量%)
マルテンサイト相などの第2相の硬度はγ相中に濃化する固溶C量に依存し、またMnをはじめ、Cr、Moといった元素は鋼板の焼入れ性を向上させる。発明者らは、C含有量と、焼入れ性に寄与する元素(Mn等)の含有量のバランスについて、種々実験を行った給果を整理したところ、本発明鋼板では、焼入れ性に寄与する元素の含有量をMn当量として表し、3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]を満足することが必要であることを見出した。すなわち、3−100×[C]>Mn当量(%)では、組織強化に有効な硬度を持つ第2相が得られない。また、Mn当量(%)>7−100×[C]では、伸びフランジ性を劣化させる過剰に硬質なマルテンサイト相が得やすくなるとともに焼入れ性を向上させる合金元素の添加コストを上昇させる。なお、上記説明した本発明の基本組成においては、Mn当量=[Mn]である。
なお、本発明では、上記した組成に加えてさらに下記に示すMo、Cr、CuおよびNiのうち1種または2種以上を添加してもよい。
Mo、Cr、CuおよびNiは、Mnと同様、マルテンサイト相が得られる臨界冷却速度を遅くする作用をもち、焼鈍後の冷却時にマルテンサイト相の形成を促す元素であり、強度レベル向上にも効果がある。このような効果を得る上では、Mo、Cr、CuおよびNiの合計を0.05%以上とすることが好ましい。しかしながら、これら1種または2種以上の元素を合計で0.5%を超えて添加しても、これらの効果が飽和するだけでなく、高価な成分によるコストの上昇を招くことから、これら1種または2種以上の元素の合計含有量の上限は0.5%とすることが好ましい。ここで、Mo、Cr、CuおよびNiは前述のMnと同様に鋼板の焼入れ性を向上させる元素であり、Mo、Cr、CuおよびNiを添加する場合は、Mn当量として、Mn当量=[Mn]+3.3×[Mo]+1.3×[Cr]+0.5×[Cu]+0.4×[Ni]で算出される値を用い、前述のように3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]とし、Mn当量(%)=[Mn]+3.3[Mo]+1.3×[Cr]+0.5×[Cu]+0.4×[Ni]とする必要がある。
なお、本発明では、上記した組成に加えてさらに下記に示す条件を満たす範囲でTiを添加してもよい。
Tiは、固溶Nを析出固定する効果がAlと同等あるいはそれよりも大きい元素であり、この効果を得るためには0.005%以上含有することが好ましい。また、TiはTiCを形成する他、TiSおよび/またはTi4C2S2の形成により、Sを固定し、加工性の向上に寄与するという効果を発揮する。しかしながら、高価なTi成分の0.1%を超える過剰の添加は、コストの上昇を招くばかりか、TiCの形成によりマルテンサイト相の形成に必要な固溶Cを鋼中に残すことを妨げるので、Ti含有量は、0.1%以下とすることが好ましい。
本発明の高強度鋼板は、上記鋼組成に限定した上で、主相であるフェライト相と第2相からなり、フェライト相の硬度H(F)に対する第2相の硬度H(S)の比H(S)/H(F)が1.5〜3.0の範囲であり、前記フェライト相の組織全体に対する面積率が50%以上であり、前記第2相中に、組織全体に対する面積率で1〜15%のマルテンサイト相を含む鋼組織を有することが必要である。
平均r値=(r0+2r45+r90)/4
なお、r0、r45およびr90は、試験片を板面の圧延方向に対し、それぞれ0°、45°および90°方向に採取し測定した塑性ひずみ比である。
本発明の製造方法に用いられる鋼スラブの組成は、上述した鋼板の組成と同様であるので、鋼スラブの限定理由の記載は省略する。
析出Nb量([Nb]prc)は、熱延板を化学分析(抽出分析)して得られ、析出Nb量の割合[%Nb prc]は下記の式で算出される。
結晶粒径は一般に傾角が15°以上を、所謂、大傾角粒界、傾角15°未満を、所謂小傾角粒界と呼ぶことが多い。本発明の熱延板組織をナイタール液により腐食して観察したところ、Nb添加により、通常通り深く腐食される線(粒界)とともに、腐食が浅い線(粒界)が存在するようになることが認められ、上記腐食が浅い線をEBSP(Electron Back Scatter Diffraction Pattern)解析したところ、この腐食が浅い線は、傾角15°未満のいわゆる小傾角粒界であることがわかった。
従来軟鋼板においては、熱延板の結晶粒径を微細化するほど、r値を高める効果があることが知られている。本発明においては、ナイタール液により腐食して観察される粒界全てを粒界として粒径を測定し、すなわち特に小傾角粒界も含めて粒径を測定した場合、その平均結晶粒径が8μm以下で高r値化に効果が現れる。なお、結晶粒径の測定方法としては、圧延方向に平行な板厚断面(L断面)について光学顕微鏡を用いて微視組織を撮像し、JIS G 0552に準じた切断法により公称粒径dnとして求めればよく、この他EBSP(Electron Back Scatter Diffraction Pattern)等の装置を用いて求めてもよい。
なお、冷間圧延前に、通常通り行われているように熱延板のスケールを除去するために酸洗を行うことが好ましい。
表1に示す組成の溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造法でスラブとした。これら鋼スラブを1250℃に加熱し粗圧延してシートバーとし、次いで、表2および表3に示す条件の仕上圧延を施す熱間圧延工程により熱延板とした。これらの熱延板を酸洗後圧下率65%の冷間圧延を圧延工程により冷延板とした。引き続き、これら冷延板に連続焼鈍ラインにて、表2および表3に示す条件で連続焼鈍を行った。次いで、得られた冷延焼鈍板に伸び率0.5%の調質圧延を施し、各種特性を評価した。なお、No.2および12の鋼板は、焼鈍後、酸洗し、溶融亜鉛めっき設備において、露点:−40℃、7vol%H2を含有し残部がN2である雰囲気中にて、750℃で40秒のめっき前処理を施した後、浴温470℃、Al含有率0.14mass%の溶融亜鉛めっき浴にめっき時間1秒の条件で浸漬して、溶融亜鉛めっきを施した。
(i)析出Nb量の割合[%Nb prc]の算出
熱延板を化学分析(抽出分析)して得られる析出Nb量([Nb]prc)、鋼中のNb量([Nb]total)とすると、析出Nb量の割合[%Nb prc]は下記の式で算出される。
抽出分析の方法は、マレイン酸系電解液を用いて電解抽出した残渣をアルカリ融解し、融成物を酸溶解した後、ICP発光分光法で定量した。
圧延方向に平行な板厚断面(L断面)について、光学顕微鏡或いは走査型電子顕微鏡を用いて微視組織を撮像し、JIS G 0552に準じた切断法により、結晶粒の平均切片長さl(μm)を求め、公称粒径dn=1.13×lとして求めた。
各冷延焼鈍板から試験片を採取し、圧延方向に平行な板厚断面(L断面)について、光学顕微鏡或いは走査型電子顕微鏡を用いて400〜10000倍で微視組織を撮像し、相の種類を観察するとともに、1000〜3000倍の像から点計数法(点算法)を用いて第2相の分率を求めた。
得られた各冷延焼鈍板から試験片を採取し、表面から板厚1/4位置まで研削し、電解研磨により研削ひずみを除去した後、Hysitron社のTRIBOSCOPEを用いて、フェライト相と第2相の硬度を測定し、それぞれの平均値から平均硬度比を求めた。測定は、圧痕サイズをほぼ一定にして行った。具体的には圧痕の大きさと比例関係にある圧痕深さ(=contact depth)が50±10nmになるように荷重を調整して硬さを測定した。この時の圧痕の1辺は約350nmとなる。なお、微視組織の観察によりマルテンサイト相が認められない等、明らかに組織が不適の場合は測定しなかった。
得られた各冷延焼鈍板から圧延方向に対して90°方向(C方向)にJIS5号引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠してクロスヘッド速度10mm/minで引張試験を行い、降伏応力(YS)、引張強さ(TS)および伸び(El)を求めた。
得られた各冷延焼鈍板から100mm角の試験片を採取し、日本鉄鋼連盟規格JFST 1001の規定に準拠して穴拡げ試験を行った。すなわち、供試片に10mmφのポンチで打ち抜いたポンチ穴を開け、頂角60°の円錐ポンチを用い、バリが外側になるようにして、板厚を貫通する割れが発生するまで穴拡げを行った際のd0:初期穴内径(mm)、d:割れ発生時の穴内径(mm)として、穴拡げ率λ(%)={(d−d0)/d0}×100として求めた。
得られた各冷延焼鈍板の圧延方向(L方向)、圧延方向に対し45°方向(D方向)、圧延方向に対し90°方向(C方向)からJIS5号引張試験片を採取した。これらの試験片に10%の単軸引張歪を付与した時の各試験片の幅歪と板厚歪を測定し、これらの測定値を用い、JIS Z 2254の規定に準拠して平均r値(平均塑性歪比)を算出し、これをr値とした。
Claims (8)
- 質量%で、
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(3)式を満たし、残部は実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有するとともに、主相であるフェライト相と第2相からなり、フェライト相の硬度H(F)に対する第2相の硬度H(S)の比H(S)/H(F)が1.5〜3.0の範囲であり、前記フェライト相の組織全体に対する面積率が50%以上であり、前記第2相中に、組織全体に対する面積率で1〜15%のマルテンサイト相を含む鋼組織を有することを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
ただし、式中の[Nb]、[C]および[Mn]は各々の元素の含有量(質量%)である。 - 質量%で、
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、さらにMo、Cr、CuおよびNiのうち1種または2種以上を合計で0.5%以下を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(4)式を満たし、残部は実質的にFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有するとともに、主相であるフェライト相と第2相からなり、フェライト相の硬度H(F)に対する第2相の硬度H(S)の比H(S)/H(F)が1.5〜3.0の範囲であり、前記フェライト相の組織全体に対する面積率が50%以上であり、前記第2相中に、組織全体に対する面積率で1〜15%のマルテンサイト相を含む鋼組織を有することを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]+3.3×[Mo]+1.3×[Cr]+0.5[Cu]+0.4[Ni]・・・(4)
ただし、式中の[Nb]、[C]、[Mn]、[Mo]、[Cr]、[Cu]および[Ni]は各々の元素の含有量(質量%)である。 - 上記組成に加えて、さらにTi:0.1質量%以下を含有し、かつ、下記(5)式を満足するとともに、下記(6)式で表される有効Ti量[Ti*]に基づき、上記(1)式の代わりに、下記(7)式または下記(8)式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
記
([Ti]/48)/{([S]/32)+([N]/14)}≦2.0 ・・・・・・・・・(5)
[Ti*]=[Ti]−48×{([N]/14)+([S]/32)} ・・・・・・・・・(6)
[Ti*]>0で、0.2≦{([Nb]/93)+([Ti*]/48)}/([C]/12)≦0.7 ・(7)
[Ti*]≦0で、0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7・・・・・・・・・・(8)
ただし、式中の[Ti]、[S]、[N]、[Nb]および[C]は各々の元素の含有量(質量%)で
ある。 - 表面にめっき層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
- 質量%で、
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(3)式を満たす組成になる鋼スラブを熱間圧延にて仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取温度:400〜720℃で巻取り、熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に、圧下率40%以上で冷間圧延を施し、冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に焼鈍温度:800〜950℃で焼鈍を行い、次いで800℃から、400〜200℃の温度域の温度まで、平均冷却速度:5℃/s以上で冷却し、次いで該温度で1秒間以上保持後冷却する冷延板焼鈍工程とを順次施すことを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
ただし、式中の[Nb]、[C]および[Mn]は各々の元素の含有量(質量%)である。 - 質量%で、
C:0.010〜0.050%、
Si:1.0%以下、
Mn:1.0〜3.0%、
P:0.005〜0.1%、
S:0.01%以下、
Al:0.005〜0.5%、
N:0.01%以下および
Nb:0.01〜0.3%
を含有し、さらにMo、Cr、CuおよびNiのうち1種または2種以上を合計で0.5%以下を含有し、かつ、下記(1)、(2)および(4)式を満たす組成になる鋼スラブを熱間圧延にて仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、巻取温度:400〜720℃で巻取り、熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に、圧下率40%以上で冷間圧延を施し、冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に焼鈍温度:800〜950℃で焼鈍を行い、次いで800℃から、400〜200℃の温度域の温度まで、平均冷却速度:5℃/s以上で冷却し、次いで該温度で1秒間以上保持後冷却する冷延板焼鈍工程とを順次施すことを特徴とする深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法。
記
0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
3−100×[C]≦Mn当量(%)≦7−100×[C]・・・・・・・・・・・(2)
Mn当量(%)=[Mn]+3.3×[Mo]+1.3×[Cr]+0.5[Cu]+0.4[Ni]・・・(4)
ただし、式中の[Nb]、[C]、[Mn]、[Mo]、[Cr]、[Cu]および[Ni]は各々の元素の含有量(質量%)である。 - 上記組成に加えて、さらにTi:0.1質量%以下を含有し、かつ、下記(5)式を満足するとともに、下記(6)式で表される有効Ti量[Ti*]に基づき、上記(1)式の代わりに、下記(7)式または下記(8)式を満足することを特徴とする請求項5または6に記載の深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法。
記
([Ti]/48)/{([S]/32)+([N]/14)}≦2.0 ・・・・・・・・・(5)
[Ti*]=[Ti]−48×{([N]/14)+([S]/32)} ・・・・・・・・・・(6)
[Ti*]>0で、0.2≦{([Nb]/93)+([Ti*]/48)}/([C]/12)≦0.7 ・(7)
[Ti*]≦0で、0.2≦([Nb]/93)/([C]/12)≦0.7 ・・・・・・・・・・(8)
ただし、式中の[Ti]、[S]、[N]、[Nb]および[C]は各々の元素の含有量(質量%)である。 - 上記冷延板焼鈍工程の後の鋼板表面にめっき層を形成するめっき処理工程をさらに有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の深絞り性と伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法。
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