JP2005263933A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

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直史 西田
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敏之 田尻
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Abstract

【課題】
ポリエステル樹脂の機械的物性、流動性等の本来の特長を損なうことなく、成形収縮率低減により寸法精度(低反り)の改善、軽量化が達成され、さらに摺動特性が改善された材料を提供すること。
【解決手段】
(a)ポリエステル樹脂 50〜96重量%、
(b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂 35〜3重量%及び
(c)芳香族ポリカーボネート樹脂又は
スチレン−無水マレイン酸共重合体 15〜1重量%
からなる樹脂組成物(A)100重量部に対して、
(B)α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルからなるグリシジル基含有共重合体 0.1〜15重量部、
(C)分子量1万〜100万の直鎖状ポリオレフィン樹脂 1〜30重量部及び
(D)強化充填剤 0〜100重量部
を配合してなるポリエステル樹脂組成物。
【選択図】 なし。

Description

本発明は成形性、機械的物性や摺動特性に優れ、かつ軽量で安価な成形体を与えるポリエステル樹脂組成物に関する。また、本発明は、成形収縮率の低減されて自動車用機構部品への適用が可能な樹脂組成物及び該機構部品に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂に代表される熱可塑性ポリエステル樹脂は加工性の容易さ、機械的物性、耐熱性、その他物理的、化学的特性に優れているため、自動車部品、電気・電子機器部品、その他精密機器部品の分野に幅広く使用されている。特にポリブチレンテレフタレート樹脂は結晶化速度が速いため射出成形用途に好適である。
最近の自動車分野における排気ガス規制等の観点から、軽量化の要求が厳しく、同時に材料コスト低減等の経済性の要求も厳しくなってきた。さらに自動車ペダル類、ギヤ・ナット類、プーリー類等の機構部品への適用となると、優れた寸法精度(低反りも含めて)、及び摺動特性が更に要求される。
しかし、ポリブチレンテレフタレート樹脂は比重が高く(1.31)、ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド等の他樹脂に比べ軽量とはいえない問題がある。また、結晶性樹脂なので成形収縮率が大きく、特にガラス繊維等の強化充填剤を配合した材料においては異方性が大きく、成形品が反るという問題がある。また、摺動時の摩耗が大きい等摺動特性も十分とは言いがたい。すなわち、低反りで寸法精度を出しやすく、且つ摺動特性の優れた、軽量、安価なポリエステル樹脂材料の開発が期待されている。
ところで、ポリブチレンテレフタレート樹脂の成形収縮率の低減や軽量化を目的として他の樹脂を配合する方法が提案されている。特許文献1には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹脂及び芳香族ポリカーボネート樹脂からなる樹脂組成物にて、成形収縮率低減と軽量化が達成されることを示した。
一方、摺動特性の改良技術として、ポリエステル樹脂に対して、α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルからなるグリシジル基含有共重合体、分子量10万〜100万の単一組成からなる直鎖状ポリオレフィン及び脂肪族ポリエステルの4成分からなるポリエステル樹脂組成物が、特許文献2に示されている。
また、本発明に類似な組成物として、特許文献3〜6に示されるものが挙げられる。いずれも摺動性改良には全く触れていないし、また相溶化剤が特殊なものであり、経済的な観点から自動車部品用材料等には採用が困難なものである。
特開2002−12752号公報 特開昭62−153338、特公平1−18100号公報 特開平8−41264号公報 特開平6−107925号公報 特開平8−259772号公報 特開平8−104799号公報
ポリエステル樹脂の機械的物性、流動性等の本来の特長を損なうことなく、成形収縮率低減により寸法精度(低反り)の改善、軽量化が達成され、さらに摺動特性が改善された材料を提供することである。
本発明者等は、自動車用機構部品用材料としてのこれらの課題を解決するために鋭意検討した結果、既知の成分を特定範囲にて溶融混練することにより目標を達成でき、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は
(a)ポリエステル樹脂 50〜96重量%、
(b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂 35〜3重量%及び
(c)芳香族ポリカーボネート樹脂又は
スチレン−無水マレイン酸共重合体 15〜1重量%
からなる樹脂組成物(A)100重量部に対して、
(B)α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルからなるグリシジル基含有共重合体 0.1〜15重量部、
(C)分子量1万〜100万の直鎖状ポリオレフィン樹脂 1〜30重量部及び
(D)強化充填剤 0〜100重量部
を配合してなるポリエステル樹脂組成物に存する。
本発明組成物は、機械的性質、流動性、寸法精度、摺動特性、耐熱性に優れ、軽量であり、且つ、広く知られ、既に上市ずみの成分にて構成されているので、安価な材料を提供できる。したがって、自動車用機構部品をはじめとして、自動車、電気電子、機械用途等広い用途範囲に適した材料が提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
(a)ポリエステル樹脂
本発明において樹脂組成物(A)を構成する第1の樹脂成分である(a)ポリエステル樹脂としては、公知のポリエステル樹脂を用いることができ、成形の容易さ等からポリブチレンテレフタレート樹脂が好ましい。ここで、ポリエステル樹脂とは、連鎖単位に、テレフタル酸等を主成分とするジカルボン酸単位及びテトラメチレングリコール、エチレングリコール等を主成分とするジオール単位から構成される、エステル基を有する重合体又は共重合体であって、通常、ジカルボン酸又はそのエステル誘導体とジオールとを主原料として重縮合反応により得られる。
テレフタル酸以外の代表的なジカルボン酸単位としては、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸、ビフェニル−3,3’−ジカルボン酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ビス(4,4’−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、及び、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
テトラメチレングリコール、エチレングリコール以外の代表的なジオール単位としては、炭素数2〜20の脂肪族又は脂環族ジオール、ビスフェノール誘導体等が挙げられ、具体例としては、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、4,4’−ジシクロヘキシルヒドロキシメタン、4,4’−ジシクロヘキシルヒドロキシプロパン、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加ジオール等が挙げられる。更に、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオールを用いることもできる。
代表的な(a)ポリエステル樹脂であるポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、PBT樹脂と略称する)としては、テレフタル酸を唯一のジカルボン酸単位とし、テトラメチレングリコールを唯一のジオール単位とするポリブチレンテレフタレート単独重合体が好ましい。もちろん、ジカルボン酸単位として、前記のテレフタル酸以外のジカルボン酸1種以上及び/又はジオール単位として、前記のテトラメチレングリコール以外のジオール1種以上を含むポリブチレンテレフタレート共重合体であってもよい。ただし、本発明の熱可塑性樹脂組成物としては、機械的性質、耐熱性の点から、ジカルボン酸単位中のテレフタル酸の割合が、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上である。同様に、ジオール単位中のテトラメチレングリコールの割合が、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上である。
本発明におけるPBT樹脂の固有粘度[η]は、テトラクロルエタンとフェノールが1:1(重量)混合溶媒中、30℃の測定値で表記し、0.5〜1.5dl/gが好ましく、さらに好ましくは0.6〜1.3dl/gである。
(b)ゴム変性ポリスチレン樹脂
本発明において樹脂組成物(A)を構成する第2の樹脂成分である、(b)ゴム変性ポリスチレン樹脂とは、ゴム質重合体をポリスチレン中に混合したものである。混合方法としては、単純な機械的ブレンド方法でもかまわないが、良好な相溶性を得るためには、ゴム質重合体の存在下にスチレン系単量体等をグラフト共重合させる、いわゆるグラフト共重合処方によって得られたものがいっそう好ましい。また、該方法で得られるゴム変性ポリスチレン樹脂(グラフト重合体)に、別途方法によって得られるポリスチレンを混合する、いわゆるグラフト−ブレンド法によって得られたものを用いることも望ましい。
重合方法としては、乳化重合、溶液重合、懸濁重合等が適用できる。このような、ゴム変性ポリスチレン樹脂は、一般にハイインパクトポリスチレン(HIPS)と呼ばれている。
前記ゴム質重合体として、具体的には、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、水添スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の共役ジエン系ゴム、エチレン−プロピレン系共重合体等の非共役ジエン系ゴムが挙げられるが、なかでもポリブタジエンが好ましい。
前記スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ブロモスチレン等があるが、これらのなかでもスチレン及び/又はα−メチルスチレンを用いることが最適である。スチレン系単量体以外の単量体としては、アクリロニトリル、メチルメタクリレート等のビニル単量体が挙げられる。
ゴム変性ポリスチレン樹脂中のゴム含有率としては、1〜40重量%が望ましく、さらに好ましくは3〜30重量%である。また、スチレン系単量体以外の単量体成分を含む場合であっても、ゴム変性ポリスチレン樹脂中のゴム及びスチレン系単量体成分含有率としては、90重量%以上が望ましく、さらに好ましくは95重量%以上である。
ゴム変性ポリスチレン樹脂の分子量を反映するMFRとしては200℃、公称荷重5.00kgで0.5〜15g/10分が好ましく、さらに好ましくは1.0〜10g/10分である。
(c)芳香族ポリカーボネート樹脂
本発明において樹脂組成物(A)を構成する第3の樹脂成分の一の選択肢である、(c)芳香族ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステルと反応させることによって得られる。芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別称ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられ、好ましくはビスフェノールAが挙げられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂としては、好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、又は2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカーボネート共重合体が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分子量で10,000〜30,000であり、好ましくは12,000〜20,000であり、光ディスク用材料として使用されているポリカーボネート樹脂が好適に使用可能である。
(c)スチレン−無水マレイン酸共重合体
本発明において樹脂組成物(A)を構成する第3の樹脂成分のもう一つの選択肢である、(c)スチレン−無水マレイン酸共重合体としては、重量平均分子量15万〜40万で、無水マレイン酸の含有率は、通常1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%、更に好ましくは3〜20重量%である。これらの共重合の形態は、通常のコポリマーのほか、ブロックコポリマー、グラフトコポリマーであってもよい。このような共重合体の一例として、ノバ・ケミカル・ジャパン社から販売されているダイラーク(登録商標)が挙げられる。
本発明において樹脂組成物(A)を構成する上記各樹脂成分の組成比は、(a)ポリエステル樹脂50〜96重量%、好ましくは57〜93重量%、(b)ゴム変性ポリスチレン樹脂35〜3%、好ましくは30〜5重量%及び(c)芳香族ポリカーボネート樹脂又はスチレン−無水マレイン酸共重合体15〜1重量%、好ましくは13〜2重量%である。ポリエステル樹脂成分が50重量%未満では、ポリエステル樹脂の特徴である引張(曲げ)強度、耐熱性、結晶性、成形性、流動性等が発現されない。一方、ポリエステル樹脂成分が96重量%を超えると、ゴム変性ポリスチレン樹脂及び芳香族ポリカーボネート樹脂による成形収縮率の低減化や軽量化の効果が不十分である。
グリシジル基含有共重合体(B)
本発明におけるα−オレフィンとα,β−不飽和グリシジルエステルとからなるグリシジル基含有共重合体(B)とは、(a)ポリエステル樹脂及び(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂と相溶性があり、ポリオレフィンを均一に分散する機能を有する樹脂であり、このような共重合体の一例として、住友化学社から製造・販売されているボンドファースト(登録商標)が挙げられる。B成分におけるα−オレフィン(B1)とは、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1等であり、中でもエチレンが特に好ましい。
B成分におけるα,β−不飽和グリシジルエステル(B2)とは、下記の一般式(1)で表される化合物であり、具体的にはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル等である。α,β−不飽和グリシジルエステル(B2)は、単独でも2種以上の混合物であってもよい。α,β−不飽和グリシジルエステル(B2)の中で特に好ましいのは、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルである。
Figure 2005263933
(一般式(1)において、Rは水素原子、低級アルキル基又はグリシジルエステル基で置換された低級アルキル基である。)
B成分におけるα,β−不飽和グリシジルエステル(B2)の共重合比率は、0.5〜40重量%が好ましい。共重合比率が0.5重量%未満であると、B成分を配合してもポリオレフィンの分散改良効果が十分でなく、また40重量%を越えると樹脂組成物の成形時流動性が低下し、いずれも好ましくない。α,β−不飽和グリシジルエステル(B2)の共重合比率の好ましい範囲は1〜30重量%であり、中でも2〜20重量%の範囲が特に好ましい。
B成分には、40重量%未満の範囲で、上記α−オレフィン(B1)とα,β−不飽和グリシジルエステル(B2)と共重合可能な他の不飽和単量体(B3)を共重合させ、含ませることができる。他の不飽和単量体(B3)としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアクリル酸類及びメタクリル酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル、スチレン、一酸化炭素、無水マレイン酸等が挙げられる。
B成分は、α−オレフィン(B1)とα,β−不飽和グリシジルエステル(B2)、さらに要すれば共重合可能な他の不飽和単量体(B3)とを、標準的なランダム共重合法又はグラフト共重合法によって、容易に製造することができる。共重合反応は不活性溶媒中で遂行する方法が一般的であり、不活性溶媒としてはベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられる。
好ましいB成分としては、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−プロピレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−一酸化炭素共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−メタクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。中でも、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−メタクリル酸メチル共重合体が特に好ましい。
グリシジル基含有共重合体(B)の配合量としては、樹脂組成物(A)100重量部に対して0.1〜15重量部である。好ましくは0.2〜10重量部である。グリシジル基含有共重合体の配合量が0.1重量部より少ないと、ポリオレフィンの分散効果が少なく、そのため摺動特性に不具合が生じ、また機械的強度も低下する。15重量部より多いと溶融粘度が上がり、コンパウンド及び成型時にトラブルが発生する。
グリシジル基含有共重合体自体は、摺動特性の改善効果は殆どないばかりか、むしろ摺動特性を悪化させる特性がある。このため、衝撃特性の改善効果を狙ってグリシジル基含有共重合体を大量に配合しがちであるが、摺動特性の観点からは、グリシジル基含有共重合体(B)の配合量は制約があり、(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂の配合量の0.05〜0.8倍の範囲内にするのが好ましい、さらに好ましい範囲としては0.25〜0.7倍の範囲内である。
(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂
次に、本発明において使用する(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂は、側鎖を実質的に持たない平均分子量1万〜100万のポリオレフィン樹脂である。したがって、側鎖の多いいわゆる高圧法(低密度)ポリエチレン、あるいは、分子量の100万以上の超高分子ポリエチレンは、いずれも、良好な摺動特性を発揮しないし、外観も不良である。
摺動特性改良効果が高い直鎖状ポリオレフィン樹脂としては、高結晶性が好ましく、例えば高密度ポリエチレンやホモのポリプロピレンが好ましく、特に比重0.94以上の高密度ポリエチレンが好ましい。一般的に、分子量が小さいほうが、密度(結晶化度)が高くなるので、低分子量の方が摺動性の改善効果の期待が大きくなる。しかし、分子量が低くなりすぎると機械的強度を保持できなくなる。分子量範囲としては1万〜100万であり、好ましくは2万〜40万である。また、ガラス繊維等の繊維状補強剤を配合した組成物では、ポリオレフィンの分子量が高くなると、溶融混錬時に繊維の破損が大きくなり、機械的強度の低下が危惧され、分子量2万〜10万が好ましい。一般的に分子量1〜10万のポリオレフィンは、射出又は押出成形用に、10万〜100万の範囲のものはインフレーションフィルム向けに販売されている。
摺動面の一部で磨耗が始まれば、それを起点に激しく磨耗が始まり、摺動特性としては悪化する。つまり、摺動面はきわめて均一性が要求され、したがって、(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂が、(a)ポリエステル樹脂内に均一に微細に分散しないと、摺動特性は改善されない。ここで、直鎖状ポリオレフィン樹脂をポリエステル樹脂に分散させるために、媒体相(海)となるポリエステル樹脂と分散相(島)となる直鎖状ポリオレフィン樹脂との溶融粘度が近いことが求められる。したがって、ポリオレフィンの分子量は、分散媒となるポリエステル樹脂の溶融粘度を基準にして決められるべきで、所望の分散状態を実現するためには、温度270℃、せん断速度1000sec−1において測定された、(a)ポリエステル樹脂の溶融粘度(MVa)及び(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂の溶融粘度(MVC)の比(MVa/MVC)が0.3〜2.0の範囲内になるように選択するのが好ましい。更には0.35〜1.8の範囲内が好ましい。
直鎖状ポリオレフィン樹脂の配合量としては、ポリエステル樹脂100重量部に対して1〜10重量部、更には0.5〜8重量部が好ましい。配合量が1重量部より少ないと摺動特性の改善効果が期待できない。10重量部より多いと成型品にポリオレフィンの遊離現象が認められ、耐磨耗性が悪化する。
(D)強化充填材
本発明で使用する(D)強化充填材の種類としては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、ホウ素繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素チタン酸カリウム繊維、金属繊維等の無機繊維、芳香族ポリアミド繊維、フッ素樹脂繊維等の有機繊維等が挙げられる。これらの強化充填材は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中では無機充填材が好適に使用され、特にガラス繊維が好適に使用される。強化充填剤の配合量は、樹脂組成物(A)100重量部に対して、0〜100重量部であり、ペダル類のような荷重による変形を防止せねばならない成形品の場合は、10〜100重量部配合するのが好ましい。
強化充填材(D)が無機繊維又は有機繊維である場合、その平均繊維径は、通常1〜100μm、好ましくは2〜50μm、更に好ましくは3〜30μm、特に好ましくは5〜20μmである。また、平均繊維長は、通常0.1〜20mm、好ましくは1〜10mmである。
強化充填材(D)は、PBTとの界面密着性を向上させるために、収束剤又は表面処理剤で表面処理して使用するのが好ましい。収束剤又は表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物等の官能性化合物が挙げられる。強化充填材(D)は、収束剤又は表面処理剤により予め表面処理しておくことが出来、また、PBT組成物の調製の際に、収束剤又は表面処理剤を添加して表面処理することも出来る。
本発明で使用するガラス繊維としては、例えば、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、S−2ガラス等の各種のガラス繊維が挙げられる。これらの中では、アルカリ分が少なく、電気的特性が良好なEガラスのガラス繊維が好適である。
ガラス繊維の平均繊維径は、通常1〜100μm、好ましくは2〜50μm、更に好ましくは3〜30μm、特に好ましくは5〜20μmである。平均繊維径が1μm未満のガラス繊維は、製造が容易でなく、コスト高になる恐れがある。平均繊維径が100μmを超えるガラス繊維は、ガラス繊維の引張強度が低下する恐れがある。ガラス繊維の平均繊維長は、通常0.1〜20mm、好ましくは1〜10mmである。平均繊維長が0.1mm未満の場合は、ガラス繊維による補強効果が十分に発現しない恐れがあり、平均繊維長が20mmを超える場合は、PBTとの溶融混練やPBT組成物の成形が困難になる恐れがある。
ガラス繊維は、表面処理剤による処理がなされたガラス繊維であることが好ましい。表面処理剤でガラス繊維の表面を処理することにより、PBTとガラス繊維との界面に強固な接着又は結合が生じ、PBTからガラス繊維に応力が伝達されてガラス繊維による補強効果が発現する。
使用する表面処理剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン等のクロロシラン系化合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン系化合物、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン系化合物、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物、エポキシ系化合物等が挙げられる。
また、ガラス繊維は、収束剤による処理がなされたガラス繊維であることが好ましい。収束剤でガラス繊維を処理することにより、ガラス繊維の取り扱い作業性を向上させ、ガラス繊維の損傷を防ぐことが出来る。使用する収束剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂エマルジョン等が挙げられる。
ポリエステル樹脂組成物
本発明のポリエステル樹脂組成物に、炭素数12〜36の脂肪酸残基と炭素数1〜36のアルコール残基から成る脂肪酸エステル、並びにパラフィンワックス及びポリエチレンワックスの群れから選ばれる離型剤を配合することが可能であり、ポリオレフィンの分散も兼ねて分子量900〜8000のポリエチレンワックスの配合が好ましい。その配合量は、本発明のポリエステル樹脂組成物を構成する樹脂成分の合計量100重量部に対して0.01−2重量%が好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物には、有機リン化合物を配合することも可能である。有機リン化合物としては、有機ホスフェート化合物、有機ホスファイト化合物又は有機ホスホナイト化合物等が挙げられ、好ましくは有機ホスフェート化合物である。
有機ホスフェート化合物としては、好ましくは式(2)で表される長鎖ジアルキルアシッドホスフェート化合物等が挙げられる。
Figure 2005263933
(式中、R及びRは、それぞれ、炭素原子数8〜30のアルキル基を示す。)
炭素原子数8〜30のアルキル基の具体例としては、オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、トリアコンチル基等が挙げられる。長鎖ジアルキルアシッドホスフェート化合物の具体例としては、ジオクチルホスフェート、ジ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジイソオクチルホスフェート、ジノニルホスフェート、ジイソノニルホスフェート、ジデシルホスフェート、ジイソデシルホスフェート、ジラウリルホスフェート、ジトリデシルホスフェート、ジイソトリデシルホスフェート、ジミリスチルホスフェート、ジパルミチルホスフェート、ジステアリルホスフェート、ジエイコシルホスフェート、ジトリアコンチルホスフェート等が挙げられる。好ましくは、ジステアリルホスフェート、ジパルミチルホスフェート、ジミリスチルホスフェートが選ばれる。
有機リン化合物の配合量は、本発明のポリエステル樹脂組成物を構成する樹脂成分の合計量100重量部に対して、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.05〜0.3重量部、より好ましくは0.1〜0.2重量部である。配合量が0.01重量部未満であると、有機リン化合物が本来持つ材料の加熱安定性及び熱滞留安定性の向上効果は発現されない。また、配合量が0.5重量部を超えると、加熱安定性や滞留安定性以外の性能に悪影響を及ぼす。また、有機リン化合物は、1種又は2種以上を併用して使用してもよい。
本発明のポリエステル樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、上述の離型剤、有機リン化合物以外の各種の添加剤を配合することができる。該添加剤としては、結晶化促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、滑剤、顔料及び染料を含む着色剤、発泡剤、架橋剤(エポキシ化合物、酸無水物、イソシアネート化合物等)、難燃剤、難燃助剤が挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂組成物には、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂(例えば、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレンオキサイド)及び熱硬化性樹脂(例えば、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂)等を含有することができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方法は、特定の方法に限定されないが、好ましくは溶融混練によるものであり、熱可塑性樹脂について通常使用されている混練方法が適用できる。該混練方法としては、例えば各成分を必要であれば、付加的成分である物質と共に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー、ラボプラストミル(ブラベンダー)等で混練することができる。各成分は、付加的成分を含め、混練機に一括でフィードしても順次フィードしてもよい。また、付加的成分を含め各成分から選ばれた2種以上の成分を予め混合したものを用いてもよい。本発明のポリエステル樹脂組成物の成形加工方法は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂について一般に用いられている成形法、すなわち射出成形、中空成形、押出成形、プレス成形等の成形法が適用できる。係る成形法により成形されてなる成形品は、強度に優れる上、反りが小さく、動摩擦係数や摩耗量も小さく、ペダルのような自動車機構部品として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例及び比較例における使用原料]
(1)PBT: ポリブチレンテレフタレート樹脂で、固有粘度[η]=0.85dl/gであり、270℃、1000sec−での溶融粘度80Pa・sec(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製ノバデュラン5008)
(2)HIPS: ゴム変性ポリスチレン樹脂であって、ゴム(ポリブタジエン)含有率が8.8重量%、平均のゴム粒子径が1.8μm、数平均分子量が92,000、重量平均分子量230,0000、メルトフローレート(温度200℃、公称荷重5.00kg)が1.8g/10分である。(A&M社製、商品名:ダイヤレックスHT478)
(3)PC: 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導される芳香族ポリカーボネート樹脂粉末で、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分子量が約15,000(三菱化学(株)製:商品名:ノバレックスの光ディスクグレード7020AD2用原料粉末)である。
(4)M−PS: スチレン−無水マレイン酸共重合体で、無水マレイン酸の含有量が9重量%、重量平均分子量が240,000であり、メルトフローレート(温度230℃、公称荷重2.16kg)が2.0g/10分である。(ノバ・ケミカル・ジャパン社製、商品名:ダイラークD232)
(5)G−PO: グリシジル基含有共重合体(住友化学工業(株)製ボンドファースト2C:エチレンとグリシジルメタクリレートとの共重合体で、グリシジルエステルの共重合比率が6重量%)
(6)PE−1: 直鎖状ポリオレフィン樹脂で、270℃、1000sec−1での溶融粘度90Pa・secで、分子量約3万、比重0.96の高密度ポリエチレン(日本ポリケム製のHDPE原料粉末)
(7)PE−2: 直鎖状ポリオレフィン樹脂で、270℃、1000sec−1での溶融粘度400Pa・secで、分子量約30万、比重0.96の高密度ポリエチレン(日本ポリケム製のHDPE原料粉末)
(8)GF: ガラス繊維(日本電気硝子社製、商品名:T−187、平均繊維径13μm、平均繊維長3mm)
[実施例及び比較例における評価方法]
(1)引張試験: ISO527に準拠して測定。引張り強度及び引張り伸度の単位は、それぞれ、MPa及び%である。
(2)曲げ試験: ISO178に準拠して測定。曲げ強度及び曲げ弾性率の単位は、いずれもMPaである。
(3)シャルピー衝撃試験: ISO179に準拠して測定。ノッチ付き強度で、シャルピー衝撃を表示した。単位はKJ/mである。
(4)円板反り: 射出成型機(住友重機械(株)製:型式SG−75 MIII)を使用し、シリンダー温度250℃で、直径100mm、厚さ1.6mmの円板を成形した。ゲートは円周上の1点ゲートである。円板の片端を平板に固定し、反対側が平板から浮き上がった距離を測定し円板反りとした。単位はmmである。
(5)動摩擦係数: スラスト摩擦摩耗試験機(オリエンテック製)を用いて同じ樹脂製摩耗リングを上下にセットし、面圧0.3MPa、線速度7.2cm/secで摩擦力を測定し、動摩擦係数を求めた。
(6)摩耗量: スラスト摩擦摩耗試験機(オリエンテック製)を用いて同じ樹脂製摩耗リング(摺動面積2cm)を上下にセットし、面圧0.3MPa、線速度7.2cm/sec、走行時間20時間後の樹脂の摩耗量を求めた。単位はmg/cm・hrである。
(7)耐加水分解性: ISO引張試験片を、121℃、飽和水蒸気中、203kPaで、強化充填材を含む樹脂組成物は100時間湿熱処理し、強化充填材を含まない樹脂組成物は60時間湿熱処理し、処理前・後の引張り強度をISO527に従って測定し、次式に従い、強度保持率を求め、その値で耐加水分解性を表示した。
強度保持率(%)=(処理後の引張り強度/処理前の引張り強度)×100
(8)溶融粘度: 東洋精機製キャピログラフ(型式:1C)を用いて樹脂温度270℃、剪断速度1000sec−1におけるPBTやPEの溶融粘度を測定した。単位はPa・secで表示する。
[実施例1〜5及び比較例1〜4]
PBTに、各成分を表−1に示す量を配合し、2軸押出機(スクリュー径φ30mm、L/D=28)を用いて、バレル設定温度260℃、回転数180rpmで混練し、得られたペレットを用いてスクリューインライン射出成形機にてシリンダー温度250℃、金型温度100℃で機械的物性試験片及び摺動特性測定用試験片(外径φ25mm、内径φ20mm、高さ15mm)を成形し、評価した。また反り量の測定を行った。評価結果を表−1に示す。
Figure 2005263933
全体の組成におけるガラス繊維の配合量が30重量%である実施例1及び2の組成と既知の低反り組成物にガラス繊維30重量%を配合した比較例1及び低反り対策を施されてないPBTとガラス繊維とからなる組成に摺動性改良を施した比較例3との比較において、機械的性質はほとんど遜色なく、反りと同時に摺動特性が著しく改善されているのが明確である。またガラス繊維が配合されてない実施例4と比較例4においても摺動特性の改良効果が著しいことが明らかである。実施例2と3の比較において、高密度ポリエチレンの分子量が高すぎないほうが好ましいことがわかる。
実施例1〜4のものは、比較例1のものに比べ、摺動性と耐加水分解性に優れ、比較例3のものに比べ、反りと耐加水分解性に優れる。また、比較例2のものに比べると、シャルピー衝撃と反りに優れる。表に示す評価結果より、実施例1〜5の樹脂組成物は、反りが小さく、且つ、動摩擦係数と摩耗量が小さく、自動車機構部品に使用できる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は機械物性及び成形性に優れかつ軽量であり、寸法精度、及び摺動特性に優れているので自動車の機構部品用に最適であり、他にも電気電子部品及び精密成形部品の用途に有用である。

Claims (6)

  1. (a)ポリエステル樹脂 50〜96重量%、
    (b)ゴム変性ポリスチレン系樹脂 35〜3重量%及び
    (c)芳香族ポリカーボネート樹脂又は
    スチレン−無水マレイン酸共重合体 15〜1重量%
    からなる樹脂組成物(A)100重量部に対して、
    (B)α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルからなるグリシジル基含有共重合体 0.1〜15重量部、
    (C)分子量1万〜100万の直鎖状ポリオレフィン樹脂 1〜30重量部及び
    (D)強化充填剤 0〜100重量部
    を配合してなるポリエステル樹脂組成物。
  2. 温度270℃、せん断速度1000sec−1において測定された、(a)ポリエステル樹脂の溶融粘度(MVa)及び(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂の溶融粘度(MVC)の比(MVa/MVC)が0.3〜2.0の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. グリシジル基含有共重合体(B)の配合量が(C)直鎖状ポリオレフィン樹脂の配合量の0.05〜0.8倍の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. (C)直鎖状ポリオレフィン樹脂の分子量が2万〜10万であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. (D)強化充填剤の配合量が10〜100重量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物からなる自動車用機構部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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