JP2005261342A - プランクトン培養システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 プランクトン培養中における培養槽内濃度の変動や偏りを容易な構成で回避できてプランクトンの培養効率の向上を図ることができ、また、連続培養及びバッチ培養を必要に応じて切り換え可能なプランクトン培養システムを提供する。
【解決手段】 培養槽2と採集槽3とを導入管36及び戻し管37によって接続して循環回路を構成する。採集槽3の内部にプランクトンネット32を設置し、その1次側領域を循環回路に連通させる。プランクトンの培養動作時、循環回路においてプランクトンを培養液と共に循環させながら、採集槽3に導入された培養液の一部をプランクトンネット32の2次側に濾過して循環回路外に排出していく。
【選択図】 図9
【解決手段】 培養槽2と採集槽3とを導入管36及び戻し管37によって接続して循環回路を構成する。採集槽3の内部にプランクトンネット32を設置し、その1次側領域を循環回路に連通させる。プランクトンの培養動作時、循環回路においてプランクトンを培養液と共に循環させながら、採集槽3に導入された培養液の一部をプランクトンネット32の2次側に濾過して循環回路外に排出していく。
【選択図】 図9
Description
本発明は、植物性プランクトン等を培養するシステムに関する。特に、本発明は、プランクトン培養効率の向上を図るための対策に関する。
従来より、クロレラに代表される植物性プランクトン等を培養するための培養システムとしては「連続培養システム」及び「バッチ培養システム」が知られている。
上記連続培養システムでは、プランクトンを培養している培養槽内に培養液(海水)を連続供給すると共に、この供給分に相当する培養液(オーバフロー分)をプランクトンと共に培養槽から取り出して濃縮槽に送り、この濃縮槽においてプランクトンを分離抽出して高濃度のプランクトンを得るようにしている(例えば下記の特許文献1)。
一方、バッチ培養システムでは、培養期間中は培養槽に対する培養液の供給や排出を行わずにプランクトンの培養動作を行い、培養期間の経過後に、培養動作を停止して培養槽内の培養液の大部分をプランクトンと共に濃縮槽に取り出し、この濃縮槽においてプランクトンを分離抽出して高濃度のプランクトンを得るようにしている。
特開平9−172902号公報
ところが、これまでの上記連続培養システムやバッチ培養システムにあっては以下に述べる不具合があった。
先ず、連続培養システムにあっては、何らかの原因(例えば気温の低下等)でプランクトンの培養速度が低下してしまった場合、培養槽内の希釈が進んでしまって、培養槽内のプランクトン密度が極端に低くなり、培養動作を継続することができなくなってしまう可能性がある。このような状況を回避するために、培養槽内の密度を常に監視しておき、それに応じて培養槽内への培養液供給量を調整することが考えられるが、これでは、設備に多大なコストが掛かってしまい好ましくない。
一方、バッチ培養システムにあっては、培養槽内で培養液が滞留することになるため、培養槽内において局部的にプランクトン濃度が高くなった場合には、その部分における培養液中の養分が不足し、プランクトンの培養に支障を来したり、一部のプランクトンが死滅してしまう可能性があった。
また、これまでのプランクトン培養システムは、システム自体が、連続培養専用のものまたはバッチ培養専用のものとして構築されていた。つまり、必要に応じて培養方式を切り換え可能に構成されたものはなく、従来より、両方式を切り換え可能とするシステムが望まれていた。両方式を切り換え可能とした場合、例えば、連続培養方式で培養動作を行っている状況で、何らかの原因(機器の故障など)で培養槽内に培養液を供給することができなくなった場合に、その時点からバッチ培養方式に切り換えることが可能になり、プランクトンの培養を継続できるといった利点がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プランクトン培養中における培養槽内濃度の変動や偏りを容易な構成で回避できてプランクトンの培養効率の向上を図ることができ、また、連続培養及びバッチ培養を必要に応じて切り換え可能なプランクトン培養システムを提供することにある。
−発明の概要−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、培養システムを構成する培養槽と採集槽との間でプランクトンを循環させながら培養を行うようにすることで、培養槽内でのプランクトン密度の均一化を図ることを可能にし、また、システム内の余剰培養液を濾過手段で濾過して排出することで、循環回路内からプランクトンが排出されてしまうことを回避してプランクトン濃度を安定的に維持できるようにしている。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、培養システムを構成する培養槽と採集槽との間でプランクトンを循環させながら培養を行うようにすることで、培養槽内でのプランクトン密度の均一化を図ることを可能にし、また、システム内の余剰培養液を濾過手段で濾過して排出することで、循環回路内からプランクトンが排出されてしまうことを回避してプランクトン濃度を安定的に維持できるようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、培養液が貯留された培養槽と、この培養槽において培養されたプランクトンを取り出す採集槽とを備えたプランクトン培養システムを前提とする。このプランクトン培養システムに対し、培養槽及び採集槽を互いに接続してこの両者間でプランクトンを培養液と共に循環させる循環回路を構成する。そして、採集槽に、プランクトンと共に導入された培養液の一部を濾過する濾過手段を備えさせ、プランクトンの培養動作時、上記循環回路においてプランクトンを培養液と共に循環させながら、採集槽に導入された培養液の一部を濾過手段によって濾過して循環回路外に排出可能な構成としている。
具体的に、本発明は、培養液が貯留された培養槽と、この培養槽において培養されたプランクトンを取り出す採集槽とを備えたプランクトン培養システムを前提とする。このプランクトン培養システムに対し、培養槽及び採集槽を互いに接続してこの両者間でプランクトンを培養液と共に循環させる循環回路を構成する。そして、採集槽に、プランクトンと共に導入された培養液の一部を濾過する濾過手段を備えさせ、プランクトンの培養動作時、上記循環回路においてプランクトンを培養液と共に循環させながら、採集槽に導入された培養液の一部を濾過手段によって濾過して循環回路外に排出可能な構成としている。
この特定事項により、プランクトンの培養動作時には、培養槽内に貯留されている培養液とプランクトンとが循環回路を循環しながら培養されることになる。つまり、プランクトンは培養槽と採集槽との間を循環しながら培養される。そして、この培養動作において、余剰の培養液は濾過手段を通過して循環回路外に排出される。つまり、循環回路内のプランクトン量を減らすことなく培養液の余剰分のみを排出できる。このようにプランクトンを回路外に排出することなしに循環させることができるため、培養槽内濃度の変動や偏りを生じさせることなく安定した培養動作を継続することができる。
更には、循環回路においてプランクトンを循環させることによって、培養槽内の底部にプランクトンが滞留してしまうことがなくなるため、珪藻類等のような光合成を行うプランクトンの培養に適用した場合には、光の届きにくい槽内底部のプランクトンを槽内上部に移動させることができ、培養槽内の全てのプランクトンに対して均一に光を与えることができてプランクトン生産効率の向上を図ることができる。
また、本システムは連続培養及びバッチ培養の何れをも実行することが可能である。つまり、連続培養を行う際には、培養槽内に連続供給される培養液に相当する量が濾過手段によって濾過されて循環回路外に排出される。これにより、常に新鮮な培養液によってプランクトンの連続培養動作を行うことができる。一方、バッチ培養を行う際には、培養槽内への培養液の供給を行うことなしに循環回路での循環動作を行い、培養液の余剰分のみが濾過手段を通過して循環回路外に排出されることになる。つまり、培養槽に対する培養液の供給/非供給を切り換えるのみで連続培養動作とバッチ培養動作とを切り換えることが可能なシステムとなっている。
本発明に係るシステムによって連続培養を実行する場合の構成として、培養槽に培養液を連続供給するための培養液供給手段を接続する。また、プランクトンの培養動作時には、この培養液供給手段によって培養槽に培養液が連続供給されると共に、その供給量に相当する量の培養液が濾過手段によって濾過されて循環回路外に排出される構成としている。
また、この連続培養におけるプランクトンの濃縮動作としては、所定の培養期間の経過後に、循環回路における採集槽から培養槽への戻り量を制限しながら濾過手段による培養液の濾過動作を行ってプランクトンを採集槽内で濃縮する濃縮工程を行うようにしている。つまり、培養槽への戻り量を制限することにより、採集槽に導入された培養液とプランクトンとのうち培養液のみが濾過手段を通過し、プランクトンは培養槽へ戻ることなく採集槽内に残存する。これにより、採集槽内には高濃度のクロレラが生成されていき、効率の良いプランクトンの採集濃縮が可能になる。
本発明に係るシステムによってバッチ培養を実行する場合の構成として、プランクトンの培養動作時には、培養槽への培養液の供給を行うことなく、循環回路においてプランクトンを培養液と共に循環させる。そして、所定の培養期間の経過後に、循環回路における採集槽から培養槽への戻り量を制限しながら濾過手段による培養液の濾過動作を行ってプランクトンを採集槽内で濃縮する濃縮工程を行うようにしている。この場合にも、採集槽に導入された培養液とプランクトンのうち培養液のみが濾過手段を通過し、プランクトンは培養槽へ戻ることなく採集槽内に残存する。これにより、採集槽内には高濃度のクロレラが生成されていき、効率の良いプランクトンの採集濃縮が可能になる。
本発明では、培養槽と採集槽との間でプランクトンを循環させながら培養を行うようにしているので、循環回路内のプランクトン量を減らすことなく培養液の余剰分のみを排出できる。このため、培養槽内濃度の変動や偏りを生じさせることなく安定した培養動作を継続することができる。また、培養槽に対する培養液の供給/非供給を切り換えるのみで連続培養動作とバッチ培養動作とを切り換えることが可能であるため、これまでにない汎用性の高いプランクトン培養システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、プランクトン培養システムとして、クロレラの培養システムに本発明を適用した場合について説明する。
(クロレラ培養システムの構成説明)
図1は本形態に係るクロレラ培養システム1の平面図、図2は図1におけるII-II線に沿った断面図、図3は図1におけるIII-III線に沿った断面図である。
図1は本形態に係るクロレラ培養システム1の平面図、図2は図1におけるII-II線に沿った断面図、図3は図1におけるIII-III線に沿った断面図である。
これらの図に示すように、本形態に係るクロレラ培養システム1は、培養槽2と採集槽3とを備えている。つまり、培養槽2において培養したクロレラを採集槽3に取り出す構成となっている(この培養工程及び採集工程については後述する)。以下、クロレラ培養システム1の各部について詳細に説明する。
−培養槽2−
図1〜図3に示すように、培養槽2は、平面視が長円形状の上部開放型の容器で成る槽本体21を備えている。この槽本体21は、例えばその長手方向の寸法(長さ寸法)は5000mm、幅寸法は1500mm、高さ寸法は1000mmとなっている。これら寸法はこれに限るものではない。
図1〜図3に示すように、培養槽2は、平面視が長円形状の上部開放型の容器で成る槽本体21を備えている。この槽本体21は、例えばその長手方向の寸法(長さ寸法)は5000mm、幅寸法は1500mm、高さ寸法は1000mmとなっている。これら寸法はこれに限るものではない。
そして、この槽本体21の中央部には、この槽本体21の内部に環状の循環経路4を形成するように仕切ユニット22が設置されている。つまり、この仕切ユニット22が槽本体21の中央においてその長手方向(平面視での長円の長手方向:図1における左右方向)に所定長さを持って設置されることにより、槽本体21の内部に循環経路4を形成している。この循環経路4としては、上記仕切ユニット22を挟んで互いに対向するように形成された一対の直線経路41,43と、これら一対の直線経路41,43の両端同士を繋いでいる一対の反転経路42,44とにより構成されている。このようにして循環経路4が形成されているため、後述する各水流形成手段(造流生成ユニット5、旋回流生成ユニット6、螺旋流生成ユニット7)の駆動に伴って、循環経路4(41,42,43,44)を図中時計回り方向に循環する循環流が形成され、この循環流に沿ってクロレラを循環させながら培養するようになっている。
上記槽本体21の上端部には複数本の支持フレーム23〜26が架け渡されており、これら支持フレーム23〜26によって仕切ユニット22が支持されている。この仕切ユニット22は、槽本体21の幅方向(図1における上下方向)に僅かな隙間(後述する螺旋流生成ユニット7が収容される隙間)を存して対向配置された一対の仕切板22a,22bを備えている。つまり、一方の仕切板22aの片面が一方の直線経路41に面し、他方の仕切板22bの片面が他方の直線経路43に面する構成となっている。
次に、水流形成手段である造流生成ユニット(造流生成手段)5、旋回流生成ユニット(旋回流生成手段)6、螺旋流生成ユニット(螺旋流生成手段)7についてそれぞれ説明する。
−造流生成ユニット5−
造流生成ユニット5,5は、槽本体21の循環経路4を図中時計回り方向に循環する循環流(造流)を形成するためのものである。この造流生成ユニット5,5は、上記循環経路4の各直線経路41,43の上流端部分に対応して配置された上下一対の支持フレーム23,26にそれぞれ支持されている。ここでは一方の造流生成ユニット5について説明する。
造流生成ユニット5,5は、槽本体21の循環経路4を図中時計回り方向に循環する循環流(造流)を形成するためのものである。この造流生成ユニット5,5は、上記循環経路4の各直線経路41,43の上流端部分に対応して配置された上下一対の支持フレーム23,26にそれぞれ支持されている。ここでは一方の造流生成ユニット5について説明する。
この造流生成ユニット5は、3本のエアリフト管51,51,51を備えており、これらエアリフト管51,51,51が、循環経路4の流れ方向に直交する水平方向に所定間隔を存して支持フレーム23に支持されている。
図4に示すように、エアリフト管51は、鉛直方向に延びる管本体52を備え、この管本体52の下端部には循環経路4の流れ方向上流側に屈曲されたエルボ53が設けられている。そして、このエルボ53の開口端が槽本体21内の底部の培養液を導入する導入口53aとして形成されている。一方、上記管本体52の上端部にはT字管54が設けられており、このT字管54の一つの開口(水平方向に開放する開口)が循環経路4の流れ方向下流側に開放されており、この開口端が槽本体21内の上部に培養液を導出する導出口54aとして形成されている。
更に、この造流生成ユニット5には、各エアリフト管51,51,51内部にエアリフト用の気泡を供給するための気泡供給手段としての気泡供給ユニットが備えられている。この気泡供給ユニットは、図示しないエアポンプ、このエアポンプからエアリフト管51内部の底部にまで延びるエア供給管55を備えている。また、このエア供給管55の先端(空気供給方向の下流端)には供給されたエアを微細化して気泡を生成するための散気部材55aが取り付けられている。このため、エアポンプが駆動してエアがエア供給管55を経て散気部材55aからエアリフト管51内部に供給されると、この気泡がエアリフト管51内を上昇していき、これによって、エアリフト管51内に導入口53aから導出口54aに向かう水流が発生する(図4の矢印参照)。つまり、循環経路4上流側の槽内底部の培養液がエアリフト管51を経て循環経路下流側の槽内上部に向かって流され、これによって循環経路に造流が生成されるようになっている。
このように構成された造流生成ユニット5,5が、循環経路4の各直線経路41,43の上流端部分に対応してそれぞれ配置されているため、例えば一方の造流生成ユニット5において加速された水流は、一方の直線経路41及び反転経路42を経た後、他方の造流生成ユニット5において加速されて、他方の直線経路43及び反転経路44に流されることになり、この動作が繰り返されることによって循環経路に造流(循環流)が生成されるようになっている。この造流の概略図を図7(a)に示している。また、図1では実線の矢印でこの造流を示している。
−旋回流生成ユニット6−
旋回流生成ユニット6は、循環経路4の流れ方向に直交する面内で旋回する旋回流を生成するためのものである。この旋回流生成ユニット6は、上記エアポンプからのエアを受ける一対の散気管61,61を備えている。ここでも一方の散気管61についてのみ説明する。
旋回流生成ユニット6は、循環経路4の流れ方向に直交する面内で旋回する旋回流を生成するためのものである。この旋回流生成ユニット6は、上記エアポンプからのエアを受ける一対の散気管61,61を備えている。ここでも一方の散気管61についてのみ説明する。
図5に示すように、散気管61は、上記造流生成ユニット5の配設位置の直下流側であって、上記循環経路4を形成している仕切ユニット22の仕切板22aの下端に沿うよう水平方向に延設されている。
このように散気管61が配置されているため、エアポンプが駆動してエアが散気管61に供給されると、この散気管61から多数の気泡が仕切ユニット22の仕切板22aに沿って上方へ浮上していく。つまり、この仕切板22aの近傍では上向き方向の水流が発生することになる(図5の矢印A参照)。この水流は、培養液の水面上に達すると、槽本体21の外側(循環経路4の流れ方向に直交する面内において槽本体21の外壁側)向けて流れ方向を変換する(図5の矢印B参照)。その後、水面上において槽本体21の外壁に達した水流は、この外壁に沿って下向きの流れに変換され(図5の矢印C参照)、その後、槽本体21の底部に達すると、仕切板22aに向かう方向(散気管61の配設位置に向かう方向)の流れとなり(図5の矢印D参照)、この散気管61から供給される気泡によって再び仕切板22aに沿った上向き方向の水流に変化し、この循環動作を繰り返す。これによって、循環経路4の流れ方向に直交する面内で旋回する旋回流(図5における矢印E参照)が生成されるようになっている。この旋回流の概略図を図7(b)に示している。また、図1では、この旋回流の水面付近での流れ(上記矢印Bに相当する流れ)を破線の矢印で示している。
−螺旋流生成ユニット7−
螺旋流生成ユニット7,7は、槽本体21の循環経路4を図1中の時計回り方向で且つ左ネジ回りに循環する旋回流を形成するためのものである。この螺旋流生成ユニット7,7は、仕切ユニット22を構成している仕切板22a,22bの間に配設されている。ここでも一方の螺旋流生成ユニット7について説明する。
螺旋流生成ユニット7,7は、槽本体21の循環経路4を図1中の時計回り方向で且つ左ネジ回りに循環する旋回流を形成するためのものである。この螺旋流生成ユニット7,7は、仕切ユニット22を構成している仕切板22a,22bの間に配設されている。ここでも一方の螺旋流生成ユニット7について説明する。
この螺旋流生成ユニット7は、5本のエアリフト管71,71,…を備えており、これらエアリフト管71,71,…が、循環経路4の流れ方向に沿って所定間隔を存して仕切板22a,22bの間に支持されている。
図6(a)はエアリフト管71の側面図であり、図6(b)はエアリフト管71の平面図である。これら図に示すように、エアリフト管71は、鉛直方向に延びる管本体72を備え、この管本体72の下端部には循環経路4の流れ方向上流側に向かうに従って循環経路の中央部へ向かうように屈曲されたエルボ73が設けられている。そして、このエルボ73の開口端が槽本体21内の底部の培養液を導入する導入口73aとして形成されている。一方、上記管本体72の上端部にはT字管74が設けられており、このT字管74の一つの開口が循環経路4の流れ方向下流側に向かうに従って循環経路の中央部へ向かうように開放されており、この開口端が槽本体21内の上部に培養液を導出する導出口74aとして形成されている。
更に、この螺旋流生成ユニット7には、各エアリフト管71,71,…内部にエアリフト用の気泡を供給するための気泡供給手段としての気泡供給ユニットが備えられている。この気泡供給ユニットは、上述した造流生成ユニット5のものと同様に、図示しない上記エアポンプ、このエアポンプからエアリフト管71内部の底部にまで延びるエア供給管75を備えている。また、このエア供給管75の先端(空気供給方向の下流端)には供給されたエアを微細化して気泡を生成するための散気部材75aが取り付けられている。このため、エアポンプが駆動してエアがエア供給管75を経て散気部材75aからエアリフト管71内部に供給されると、この気泡がエアリフト管71内を上昇していき、これによって、エアリフト管71内に導入口73aから導出口74aに向かう水流が発生する。つまり、循環経路4上流側の槽内底部の培養液がエアリフト管71を経て循環経路下流側の槽内上部に向かって流され、これによって循環経路に螺旋流が生成されるようになっている。この螺旋流の概略図を図7(c)に示している。また、図1では一点鎖線の矢印でこの螺旋流を示している。
このように、螺旋流生成ユニット7の各エアリフト管71,71,…では、導入口73aから導出口74aに向かう水流が発生するため、上記仕切ユニット22の仕切板22a,22bには、これら導入口73a及び導出口74aに対応する部分に切欠き22cが形成されている(図2参照)。
以上のように、本クロレラ培養システム1の培養槽2には、水流形成手段として造流生成ユニット5、旋回流生成ユニット6及び螺旋流生成ユニット7が備えられており、これら各ユニット5,6,7によって生成される水流により、循環経路4内でクロレラを循環させながら培養していくことができる。
また、上記造流生成ユニット5、旋回流生成ユニット6及び螺旋流生成ユニット7は何れもエアリフトによって水流を発生させているため、クロレラに大きな衝撃力を与えてしまうことがない。従来の機械式ポンプやプロペラを使用して培養液に水流を発生させるものにあってはクロレラに大きな衝撃力を与えてしまい一部のクロレラが損傷してしまう状況を招いていた。本実施形態のものによれば、クロレラの損傷は生じないため、培養効率の向上を図ることができクロレラの生産性を向上できる。
特に、上記各ユニット5,6,7によって生成される水流の複合化によって循環経路4内に複雑な流れを生成することができるため、実際の海洋の潮流に近似した流れの中でクロレラの培養を行うことが可能になり、クロレラの生産性を大幅に向上することができる。
尚、上記培養槽2には、クロレラの栄養源となる補給海水(例えば20℃の海洋深層水)を槽本体21に流入するための補給管29が接続されており、この補給管29には開閉自在な補給弁29aが設けられている。また、この培養槽2の内部には、槽本体21に貯留している培養液の温度をクロレラの培養に適した温度(例えば20℃)に維持するための熱交換器2Aが備えられている。この熱交換器2Aはコイルタイプのものが採用されており、内部に低温度の水(例えば海洋深層水)が流され、槽本体21内の培養液を最適温度に冷却するようになっている。また、必要に応じて培養液を加温するためのヒータも用いられる。
−採集槽3−
次に、採集槽3について説明する。この採集槽3は、クロレラの培養期間中には上記培養槽2との間で培養液を循環し、クロレラの採集時には、濃縮及び採集を行って、高濃度のクロレラを採集できるようになっている。以下、詳細に説明する。
次に、採集槽3について説明する。この採集槽3は、クロレラの培養期間中には上記培養槽2との間で培養液を循環し、クロレラの採集時には、濃縮及び採集を行って、高濃度のクロレラを採集できるようになっている。以下、詳細に説明する。
図8は、本形態に係る採集槽3を示し、図8(a)は平面図、図8(b)は図8(a)におけるB−B線に沿った断面図、図8(c)は図8(a)におけるC−C線に沿った断面図である。
これら図に示すように、採集槽3は、略直方体形状の槽本体31の内部にプランクトンネット32が配置された構成となっている。以下、詳しく説明する。
プランクトンネット32は上部が開放された微小網目(クロレラが通過しない網目)を有するネットにより構成されており、その形状は、V字断面形状を有している。そして、その上端縁部が採集槽3の槽本体31内縁にネジ止め等の手段によって取り付けられている。このため、採集槽3の槽本体31内部は、プランクトンネット32により2つの領域に仕切られている。以下、このプランクトンネット32の下側の領域を1次側領域(図7(c)における領域α)と呼び、プランクトンネット32の上側の領域を2次側領域(図7(c)における領域β)と呼ぶ。尚、このプランクトンネット32の内部には棒状の錘32aが置かれている。この錘32aはプランクトンネット32に固定されておらず、このプランクトンネット32の内部で自由に移動できるようになっている。具体的には、後述するエア供給管3Aからの気泡の圧力(浮力)を受けてこの錘32aがプランクトンネット32の内部で移動し、このプランクトンネット32を変形させることで、プランクトンネット32の表面(1次側領域αに臨む面)に付着したクロレラを容易に剥離させることができるようにしている。
採集槽3の槽本体31は、上部が開放された容器で成り、その側面であって上記1次側領域αに対応する部分には、培養液導入開口33、培養液戻し開口34、培養液導出開口35が設けられている。
上記培養液導入開口33は、上記培養槽2の槽本体21に形成された培養液排出開口27に導入管36により接続されている(図1参照)。この導入管36には開閉自在な電磁弁36aが設けられている。一方、培養液戻し開口34は、培養槽2の槽本体21に形成された培養液戻し開口28に戻し管37により接続されている。そして、この戻し管37は、培養槽2の槽本体21の内部において上方に向けて屈曲されてエアリフト管37cとして形成されており、このエアリフト管37cの上端は槽本体21の水面よりも上方に位置している。更に、この戻し管37の上端部には、上記造流生成ユニット5のエアリフト管51と同様に、T字管37a(図3参照)が設けられており、このT字管37aの一つの開口(水平方向に開放する開口)が循環経路4の流れ方向下流側に開放されており、この開口端が槽本体21内の上部に培養液を導出する導出口37bとして形成されている。そして、このエアリフト管37cの内部には、エアリフト用の気泡を供給するための気泡供給ユニットが挿入されている。この気泡供給ユニットは、図示しない上記エアポンプ、このエアポンプからエアリフト管37c内部の底部にまで延びるエア供給管37d(図9参照)を備えている。このエア供給管37dには、このエアリフト管37cに対するエアの供給/非供給を切り換えるための切換弁37eが設けられている。また、このエア供給管37dの先端(空気供給方向の下流端)には供給されたエアを微細化して気泡を生成するための散気部材(図示省略)が取り付けられている。このため、エアポンプが駆動してエアがエア供給管37cを経て散気部材からエアリフト管37c内部に供給されると、この気泡がエアリフト管37c内を上昇していき、これによって、エアリフト管37c内に上方へ向かう水流が発生する。これに伴い、上記エアリフト管37cでは、採集槽3から培養槽2へ向かう水流が発生し、導入管36では、培養槽2から採集槽3へ向かう水流が発生することになる。つまり、培養槽2と採集槽3との間で培養液が循環するよう構成されている。このようにして上記培養槽2、導入管36、採集槽3、戻し管37によって本発明でいう循環回路が構成されている。
尚、上記エアリフト管37cのT字管37aの開放端は循環経路4の流れ方向下流側に開放されているため、ここから導出される培養液も、培養槽2内での循環流生成に寄与している。
また、採集槽3の槽本体31の培養液導出開口35には、採集弁38aを備えた採集管38が接続されている。この採集管38の下流側端部には採集ネット8が配置されており、上記採集弁38aの開放動作に伴って採集槽3内のクロレラが採集管38により取り出されて採集ネット8に回収される構成となっている。
また、この採集槽3の槽本体31には、オーバフロー管39が接続されている。このオーバフロー管39は、槽本体31の側壁を貫通し、この槽本体31の内部においてプランクトンネット32よりも所定寸法だけ上側の位置で開放されている。このため、このオーバフロー管39の上端位置よりも培養液の水位が上昇した場合には、その上昇分だけオーバフロー管39によって槽本体31内の培養液が抜き出され、この抜き出された培養液が排水溝9に排出されるようになっている。また、このオーバフロー管39には開閉自在なオーバフロー弁39aが設けられている。
更に、この採集槽3の槽本体31内部には、上記エアリフト管37cの内部に挿入されているエア供給管37dから分岐されたエア供給管3Aが配設されている(図8(b)参照)。このエア供給管3Aは、開閉自在な切換弁37fが設けられていると共に槽本体31の底部中央部まで延びており、プランクトンネット32の下側から、このプランクトンネット32に向けて気泡を連続供給するようになっている。このエア供給により、プランクトンネット32の表面(1次側領域αに臨む面)に付着するクロレラに対して剥離効果が得られるようになっている。
(クロレラ培養動作)
次に、上述の如く構成されたクロレラ培養システムによるクロレラ培養動作について説明する。本クロレラ培養システムのクロレラ培養動作としては、「連続培養」「バッチ培養」の2タイプの動作が可能である。以下、それぞれについて説明する。
次に、上述の如く構成されたクロレラ培養システムによるクロレラ培養動作について説明する。本クロレラ培養システムのクロレラ培養動作としては、「連続培養」「バッチ培養」の2タイプの動作が可能である。以下、それぞれについて説明する。
−連続培養動作−
図9を用いて連続培養動作について説明する。図9(a)は培養工程を、図9(b)は濃縮工程を、図9(c)は採集工程をそれぞれ示している。
図9を用いて連続培養動作について説明する。図9(a)は培養工程を、図9(b)は濃縮工程を、図9(c)は採集工程をそれぞれ示している。
培養工程では、上記造流生成ユニット5、旋回流生成ユニット6、螺旋流生成ユニット7が共に駆動され、これら各ユニット5,6,7によって生成される水流により、循環経路4内でクロレラを循環させながら培養していく。この際、図9(a)に示すように、培養槽2に接続されている補給管29の補給弁29aは開放され、クロレラの栄養源となる海水(海洋深層水)がこの補給管29から培養槽2に連続的に供給される。また、培養槽2と採集槽3とを接続している戻し管37のエアリフト管37cには、気泡供給ユニットからエアが供給されていると共に、導入管36の電磁弁36aが開放されており、これによって培養槽2と採集槽3との間で培養液は循環している。そして、培養槽2から採集槽3に導入された培養液の一部はプランクトンネット32を通過した後、オーバフロー管39によって抜き出されて排水溝9に排出される。また、エア供給管3Aからプランクトンネット32に向けて気泡が連続供給されており、このプランクトンネット32の表面(1次側領域αに臨む面)に対するクロレラの付着が防止されている。
このような動作が連続して数日間(例えば4日間)行われることにより、培養槽2内でクロレラが培養されていき、次第に濃度が高くなっていく。
上記培養工程が終了すると、濃縮工程に移る。この濃縮工程では、図9(b)に示すように、エア供給管37dの切換弁37eの開度を小さく又は全閉にし、戻し管37のエアリフト管37cへのエア供給量を少なくするか又はエア供給を停止する。これによって採集槽3から培養槽2へ戻されるクロレラの量が減り、採集槽3では、プランクトンネット32の1次側から2次側へ培養液のみが透過され、採集槽3内に高濃度のクロレラが生成されることになる。この際、プランクトンネット32の下側からは、エア供給管3Aによって気泡が連続供給されており、プランクトンネット32の表面(1次側領域に臨む面)に付着したクロレラが容易に剥離されることになり、クロレラの濃縮動作が円滑に行われる。また、この際、エア供給管3Aから供給される気泡は、プランクトンネット32の内部に置かれた錘32aを左右に揺動させる動力として作用することになり、これによっても、プランクトンネット32の表面に付着したクロレラが容易に剥離されることになる。
上記濃縮工程が終了すると採集工程に移る。この採集工程では、図9(c)に示すように、補給弁29aを閉鎖して培養槽2への給水を停止すると共に、導入管36の電磁弁36aを閉鎖し、また、エアリフト管37cへのエア供給を停止する。これによって培養槽2と採集槽3との間での培養液の循環動作を停止させる。一方、採集管38の採集弁38aを開放し、採集槽3内の濃縮クロレラを採集ネット8に回収する。
以上の動作により、高濃度のクロレラが生成されることになる。以上の各工程を連続して行った後、再び上記培養工程(図9(a))を開始し、上記動作を繰り返す。
−バッチ培養動作−
次に、図10を用いてバッチ培養動作について説明する。図10(a)は培養工程を、図10(b)は濃縮工程を、図10(c)は採集工程をそれぞれ示している。
次に、図10を用いてバッチ培養動作について説明する。図10(a)は培養工程を、図10(b)は濃縮工程を、図10(c)は採集工程をそれぞれ示している。
培養工程では、上記造流生成ユニット5、旋回流生成ユニット6、螺旋流生成ユニット7が共に駆動され、これら各ユニット5,6,7によって生成される水流により、循環経路4内でクロレラを循環させながら培養していく。この際、図10(a)に示すように、補給管29の補給弁29aは閉鎖されている。また、上記連続培養動作の場合と同様に、培養槽2と採集槽3とを接続している戻し管37のエアリフト管37cには、気泡供給ユニットからエアが供給されていると共に、導入管36の電磁弁36aが開放されており、これによって培養槽2と採集槽3との間で培養液は循環している。そして、培養槽2から採集槽3に導入された培養液によって採集槽3内の水面がオーバフロー管39の上端位置よりも上昇した場合にはその上昇分だけオーバフロー管39によって抜き出されて排水溝9に排出される。また、エア供給管3Aからプランクトンネット32に向けて気泡が連続供給されており、このプランクトンネット32の表面(1次側領域αに臨む面)に対するクロレラの付着が防止されている。
このような動作が連続して数日間(例えば4日間)行われることにより、培養槽2内でクロレラが培養されていき、次第に濃度が高くなっていく。
上記培養工程が終了すると、濃縮工程に移る。この濃縮工程では、図10(b)に示すように、エア供給管37dの切換弁37eを全閉にし、戻し管37のエアリフト管37cへのエア供給を停止する。これによって採集槽3から培養槽2へ戻り水量を「0」にする。そして、プランクトンネット32の2次側に、ポンプ92を備えた水抜き管91を接続して、このプランクトンネット32の2次側から培養液のみを強制的に採集槽3から引き抜いて排水溝9に排出していく。これにより、採集槽3では、プランクトンネット32の1次側から2次側へ培養液のみが透過され、採集槽3内に高濃度のクロレラが生成されることになる。この際、プランクトンネット32の下側からは、エア供給管3Aによって気泡が連続供給されており、プランクトンネット32の表面(1次側領域に臨む面)に付着したクロレラが容易に剥離されることになり、クロレラの濃縮動作が円滑に行われる。また、この際にも、エア供給管3Aから供給される気泡は、プランクトンネット32の内部に置かれた錘32aを左右に揺動させる動力として作用することになり、これによっても、プランクトンネット32の表面に付着したクロレラが容易に剥離されることになる。尚、この濃縮工程が進むに従って培養槽2及び採集槽3の水位が次第に降下していく。
上記濃縮工程が終了すると採集工程に移る。この採集工程では、図10(c)に示すように、採集管38の採集弁38aを開放し、採集槽3内の濃縮クロレラを採集ネット8に回収する。
以上の動作により、高濃度のクロレラが生成されることになる。以上の各工程を連続して行った後、補給管29の補給弁29aを開放し、海水(海洋深層水)を培養槽2に供給する。そして、この培養槽2内の水位が所定高さ(培養工程開始水位)に達すると、補給弁29aを閉鎖して、再び上記培養工程(図10(a))を開始し、上記動作を繰り返す。
以上説明してきたように、本形態では、培養槽2と採集槽3との間でクロレラを循環させながら培養を行い、また、培養液の余剰分のみをプランクトンネット32を通過させてオーバフロー管39から排出できるようにしている。このため、培養槽2内のクロレラ濃度の変動や偏りを生じさせることなく安定した培養動作を継続することができる。また、培養槽2に対する培養液の供給/非供給を切り換えるのみで連続培養動作とバッチ培養動作とを切り換えることが可能であるため、これまでにない汎用性の高いプランクトン培養システムを提供することができる。例えば、図9(a)に示す連続方式の培養動作を行っている状況で、何らかの原因(機器の故障など)で培養槽2内に培養液を供給することができなくなった場合には、その時点から図10(a)に示すバッチ方式の培養動作に切り換えることが可能になり、クロレラの培養を継続することが可能になる。また、クロレラの培養を継続したまま機器の補修を行うことも可能である。
−その他の実施形態−
以上説明した実施形態では、培養槽2内に、造流生成ユニット5、旋回流生成ユニット6、螺旋流生成ユニット7を備えさせ、これらを同時に駆動させるようにしていた。本発明はこれに限らず、何れか一つのユニットを培養槽2内に備えさせたり、これらユニットのうち2つのユニットのみを培養槽2内に備えさせるようにしてもよい。
以上説明した実施形態では、培養槽2内に、造流生成ユニット5、旋回流生成ユニット6、螺旋流生成ユニット7を備えさせ、これらを同時に駆動させるようにしていた。本発明はこれに限らず、何れか一つのユニットを培養槽2内に備えさせたり、これらユニットのうち2つのユニットのみを培養槽2内に備えさせるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、クロレラ培養システムに本発明を適用した場合について説明したが、その他のプランクトン(例えばワムシなどの動物性プランクトン)の培養システムにも適用可能である。
1 クロレラ培養システム(プランクトン培養システム)
2 培養槽
29 補給管(培養液供給手段)
3 採集槽
32 プランクトンネット(濾過手段)
36 導入管
37 戻し管
2 培養槽
29 補給管(培養液供給手段)
3 採集槽
32 プランクトンネット(濾過手段)
36 導入管
37 戻し管
Claims (4)
- 培養液が貯留された培養槽と、この培養槽において培養されたプランクトンを取り出す採集槽とを備えたプランクトン培養システムにおいて、
上記培養槽及び採集槽は、互いに接続されて、この両者間でプランクトンを培養液と共に循環させる循環回路を構成している一方、
上記採集槽には、プランクトンと共に導入された培養液の一部を濾過する濾過手段が備えられており、
プランクトンの培養動作時、上記循環回路においてプランクトンを培養液と共に循環させながら、採集槽に導入された培養液の一部を濾過手段によって濾過して循環回路外に排出可能に構成されていることを特徴とするプランクトン培養システム。 - 請求項1記載のプランクトン培養システムにおいて、
培養槽には培養液を連続供給するための培養液供給手段が接続されており、
プランクトンの培養動作時には、この培養液供給手段によって培養槽に培養液が連続供給されると共に、その供給量に相当する量の培養液が濾過手段によって濾過されて循環回路外に排出される構成となっていることを特徴とするプランクトン培養システム。 - 請求項2記載のプランクトン培養システムにおいて、
所定の培養期間の経過後には、循環回路における採集槽から培養槽への戻り量を制限しながら濾過手段による培養液の濾過動作を行ってプランクトンを採集槽内で濃縮する濃縮工程を行うことを特徴とするプランクトン培養システム。 - 請求項1記載のプランクトン培養システムにおいて、
プランクトンの培養動作時には、培養槽への培養液の供給を行うことなく、循環回路においてプランクトンを培養液と共に循環させ、
所定の培養期間の経過後には、循環回路における採集槽から培養槽への戻り量を制限しながら濾過手段による培養液の濾過動作を行ってプランクトンを採集槽内で濃縮する濃縮工程を行うことを特徴とするプランクトン培養システム。
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