JP2005255564A - カリックスアレーン化合物の遷移金属錯体、及びそれからなる吸着材料 - Google Patents

カリックスアレーン化合物の遷移金属錯体、及びそれからなる吸着材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、新規なカリックスアーレン化合物、及びその金属錯体を提供する。本発明のカリックスアーレンの金属錯体は、カプセル型構造を有しており、分子篩いや吸着材料として有用であり、本発明はのこような用途を提供するものでもある。
【解決手段】 本発明は、一般式(I)
【化1】
Figure 2005255564

(式中、RはC1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、C1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、XはC1〜10のアルキレン基を示し、Yはアリール基又はアリールオキシ基を示し、nは3〜6の整数を示す。)
で表される交互にリン原子が導入されたカリックスアーレン化合物、その遷移金属錯体、及びそれを用いた吸着材料に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カリックスアレーンのフェニル基の水酸基の交互にリン原子を有する基が導入されてなるカリックスアレーン化合物、より詳細には一般式(I)で表されるカリックス[6−12]アレーン化合物、その遷移金属錯体、それを用いた吸着材料に関する。
カリックスアレーン(calixarene)は、ギリシャ語の杯を意味するカリックスと、芳香族化合物のアリールを結合させて命名された化合物であり、濃アルカリの存在下で、フェノール誘導体とホルムアルデヒドから製造される環状化合物である。フェノールとホルムアルデヒドとの重合体は、フェノール樹脂として知られているが、濃アルカリ条件下では環化反応が優先し、通常は40〜80%の収率でカリックスアレーンが生成する。その多くは4〜8量体であるが、条件によっては12量体までは製造できることが報告されている(非特許文献1、2及び3参照)。カリックスアレーンのn量体は、カリックス[n]アレーンと命名されている。
カリックスアレーンは、フェノール誘導体がフェノール性水酸基のオルト位で縮合して環を形成している構造を有しており、丁度杯のような形状をしている。環の水酸基側を下端と呼び、水酸基のパラ位の方を上端と呼んでいる。カリックスアレーンは酸素原子を有する環状化合物であり、クラウンエーテルなどを類似の機能を有しており、ナトリウムイオンのセンサーや、吸着材料などとしての機能が期待されている。
カリックスアレーンの下端側にリン原子を導入した化合物は多数報告されているが、上端側にリン原子、特にホスフィンを導入した例は比較的少ない。それは、水酸基にリン原子を導入することは比較的簡単であるが、フェニル環に直接結合するリン原子を導入することは比較的難しいからである。
本発明者らは、上端側のパラ位にホスフィンを導入したカリックス[4]アレーンのメチルエーテルを製造し、その立体配置について報告してきた。このカリックス[4]アレーンには次式で示されるように、
Figure 2005255564
上端が全部同じ方向を向いたコーン型(cone)、1個のフェニル基が逆方向を向いた部分コーン型(partial cone)、向かい合った2個のフェニル基が逆方向に向いた1,3−交互型(1,3-alternate)、及び隣接する2個のフェニル基が逆方向に向いた1,2−交互型(1,2-alternate)の4種の立体構造が存在していた(非特許文献4参照)。
さらに、本発明者らは、カリックス[4]アレーンの向かい合った2個のフェニル基のパラ位のホスフィンを導入した化合物のベンジルエーテル誘導体を製造し、これを白金やパラジウムと反応させて、例えばPdCl(cod)(式中、codは1,5−シクロオクタジエンを示す。)と反応させて、次式
Figure 2005255564
で表されるカリックスアレーンの金属錯体を製造してきた(非特許文献5参照)。
Boehmer, V., (1995) Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 34, 713 Shinkai, S., (1993) Tetrahedron, 49, 8933 Gutsche, C. D., et al., (1998); In Monographs in Supramolecular Chemistry, Royal Society of Chemistry, U. K.; K. Takenaka, Y. Obora, et al., (2001) Bull. Chem. Soc. Jpn., 74, 1709 . K. Takenaka, Y. Obora, et al., (2002) Organometallics, 21, 1158 .
このように、カリックスアレーン類の金属錯体は、超分子相互作用能を有するナノ制御空間を有し、従来では達成することができなかった高度な分子認識、基質選択能等の機能を付与した画期的な分子サイズ制御に基づく分子触媒としての利用が期待され、本発明者らは任意の大きさを有する環構造を容易に構築でき、ホスト機能を示す空孔を分子内に有するカリックスアレーン部位を有する金属錯体開発を行い、これまでに上部リム(上端側)修飾型カリックス[4]アレーンリン配位子(1,2)の合成及びパラジウム、白金錯体との錯化挙動に関する検討を行ってきた(非特許文献4及び5参照)。
本発明は、新規なカリックスアレーン化合物、及びその金属錯体を提供する。本発明のカリックスアレーンの金属錯体は、カプセル型構造を有しており、分子篩いや吸着材料として有用であり、本発明はこのような用途を提供するものでもある。
本発明者らは、有機化合物に対する分子認識等の機能を有する金属化合物の合成を指向して新規環状金属化合物の合成を行ってきた。その結果、カリックスアレーンのフェニル環に交互にリン原子を導入したカリックスアレーンの金属錯体に、特にカリックス[6]アレーンおいては、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンをその空孔内に取り込むことができ、ナフタレン、クメン、p−キシレン等の分子は空孔に取り込まれないという結果が得られた。この結果は、カリックスアレーンが形成するナノ制御空間が、サイズ選択的に分子認識できるナノスケール分子制御場として利用できることを見出した。
即ち、本発明は、一般式(I)
Figure 2005255564
(式中、RはC1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、C1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、XはC1〜10のアルキレン基を示し、Yはアリール基又はアリールオキシ基を示し、nは3〜6の整数を示す。)
で表される交互にリン原子が導入されたカリックスアレーン化合物に関する。
また、本発明は、前記した本発明のカリックスアレーン化合物と遷移金属化合物を反応させて得られるカリックスアレーンの遷移金属錯体、より詳細には、カリックスアレーンの遷移金属錯体が、次に一般式(II)
Figure 2005255564
(式中、RはC1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、C1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、XはC1〜10のアルキレン基を示し、Yはアリール基又はアリールオキシ基を示し、Mは遷移金属原子を示し、Zは陰イオン基を示し、mは遷移金属Mの原子価に対応する値であり、nは3〜6の整数を示す。)
で表されるカリックスアレーンの遷移金属錯体に関する。
また、本発明は、前記してきた本発明のカリックスアレーン化合物と、遷移金属化合物を溶媒中で反応させて、対応するカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体を製造する方法に関する。
さらに、本発明は、前記した本発明のカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体からなる吸着材料に関する。
本発明における一般式(I)で表されるカリックスアレーン化合物における置換基について説明する。
本発明におけるアルキル基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜15、又は炭素数が1〜10の直鎖又は分枝状のアルキル基が挙げられる。好ましいアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基などが例示される。
本発明におけるアルキレン基としては、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキレン基が挙げられる。好ましいアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、2−メチルプロピレン基などが例示される。
本発明におけるシクロアルキル基としては、炭素数が3〜20、好ましくは5〜15、又は炭素数が5〜10の単環状、多環状、縮合環状、又は架橋環状の環状アルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビシクロ[2,2,1]ヘプチル基などが挙げられる。
本発明におけるシクロアルキル−アルキル基としては、全体の炭素数が4〜20、好ましくは6〜15、又は炭素数が6〜10であって、前記したシクロアルキル基に前記したアルキル基が結合した基が挙げられる。例えばシクロペンチル−メチル基、シクロペンチル−エチル基、シクロヘキシル−メチル基、シクロヘキシル−エチル基、ビシクロ[2,2,1]ヘプチル−メチル基などが挙げられる。
本発明におけるアリール基としては、炭素数6〜20、好ましくは6〜12の5〜7員の、単環式、多環式、又は縮合環式の炭素環式芳香族基、又は複素環式芳香族基が挙げられる。複素環の場合には環中に窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子からそれぞれ独立に選ばれる1〜3個の異項原子を有する環が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ピリジル基などが挙げられるが、好ましいアリール基としてはフェニル基が挙げられる。
本発明におけるアリールオキシ基としては、前記したアリール基に酸素原子が結合した基であり、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基などが挙げられる。
本発明におけるアラルキル基としては、炭素数が7〜20、好ましくは7〜15、又は炭素数が7〜10の直鎖又は分枝状のアラルキル基であって、前記した本発明のアルキル基に前記したアリール基が結合したものである。アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基などが挙げられる。
本発明の前記してきた、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルキル−アルキル基、アラルキル基には、本発明の分子篩いとしての活性を阻害しない各種の置換基が結合していてもよい。このような置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、塩素、臭素などのハロゲン、炭素数1〜20のアルキル基で置換されているアミノ基、ニトロ基、シアノ基などが挙げられる。
本発明における遷移金属Mとしては、周期律表のIb〜VIIb族、VIII族に属する金属元素が挙げられる。例えば、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、ルテニウム、ニッケル、コバルトなどが挙げられる。好ましい遷移金属としてはロジウム、イリジウムなどが挙げられる。
これらの遷移金属の原子価(酸化数)は、0価、1価、2価、又は3価などのいずれであってもよいが、リン原子と錯体を形成し得る原子価でなければならない。
本発明における陰イオンとしては、前記した酸化数を有する遷移金属と安定に存在することができる陰イオンであれば特に制限はない。陰イオンとしては、例えば、塩素イオン、臭素イオンなどのハロゲンイオン、硝酸イオン、硫酸イオン、テトラフルオロホウ素イオン、テトラアリールホウ素イオンなどのハロゲン化ホウ素イオン、過塩素酸イオンのような過ハロゲン酸イオンなどが挙げられる。
本発明の一般式(II)におけるmは、前記した陰イオンの数であり、この値は遷移金属の原子価に対応する値であり、0、1、2、又は3などのいずれかである。
本発明の一般式(I)におけるR及びRは、フェニル環に結合する酸素原子に対していずれの位置(オルト位を除く)に有ってもよく、また2個以上の基で置換されていてもよいが、好ましくはR及びRがそれぞれ1個でパラ位にあるものが挙げられる。また、R及びRはそれぞれ異なる基であってもよいが、製造の容易さから同種の基であることが好ましい。
本発明の一般式(I)におけるRは、水素原子であってもよいが、好ましくは水素原子以外の基であるものが挙げられる。
本発明の一般式(I)におけるリン原子に結合する2個のYは、それぞれ同種の基であるのが好ましいが、必ずしも同種の基である必要はない。また、Yはアリール基であってもアリールオキシ基であってもよいが、Yがアリールオキシ基の場合には基Xとリン原子の間に酸素原子が挿入されたホスファイトになっていてもよい。
本発明の一般式(I)で表されるカリックスアレーン化合物は以下の方法により製造することができる。まず、文献記載の方法にしたがって、置換フェノールとホルムアルデヒドとを濃アルカリの存在下に反応させて、置換カリックスアレーン化合物を製造する。次いで、文献記載の方法にしたがって、これをヨウ化メチルなどのアルキル化剤でフェノール性水酸基を交互にアルキル化する。得られたフェノール性水酸基が交互にアルキル化させているカリックスアレーン化合物に、アルキレン基の末端の脱離基を有するアルキレン基を有するリン化合物と反応させて製造することができる(C. Wieser, D. Matt, et al 1997 J. Chem. Soc., Dalton Trans, 2391 )。
置換フェノールとしてp−tert−Bu−フェノールを用いた場合を例として、具体的な製造例を示すと以下のスキームI
Figure 2005255564
に示す。パラ−tert−ブチル−カリックス[6]アレーンを、炭酸カリウムの存在下にアセトン中でヨウ化メチルと39時間、還流して収率25%でフェノール性水酸基が交互にメチル化されたパラ−tert−ブチル−カリックス[6]アレーンを得た。これに、水素化ナトリウムの存在下に、トルエン中でトシルオキシメチルジフェニルホスフィンオキシドと90℃で2時間反応させて、対応するホスフィンオキシド誘導体を収率59%で得た。得られた化合物のFD−MSのm/zは1657[M]で計算値と一致した。また、31P−NMR(CDCl3)のδ値は26.7であった。これをトルエン中でトリハイドロフェニルシランで還元して目的のカリックス[6]アレーン化合物(1)を得た。この化合物のFD−MSのm/zは1609[M]で計算値と一致した。また、31P−NMR(CDCl)のδ値は−17.1であった。元素分析は計算値と一致した。前記の例で得られたカリックス[6]アレーン化合物(1)は構造解析の結果より固体状態においてコーン型(cone)配座を有しており、この配座はプロトン、カーボンNMRならびにROESY測定の結果より−55℃から80℃の温度範囲における溶液状態においても保持されていた。
本発明の一般式(II)で表されるカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体は、前記した本発明の一般式(I)で表される化合物を遷移金属化合物と溶媒中で反応させることにより製造することができる。遷移金属化合物としては、遷移金属の塩化物などのハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩などの各種の塩類、1,5−シクロオクタジエン(cod)錯体などの錯体、これらの錯塩などが挙げられる。具体的には、例えば、(cod)錯体のテトラフルオロボーレート、テトラフェニルボーレート、[Rh(COD)]BF、[Ir(COD)]BF、[Rh(COD)(THF)]BF、[Ir(COD)(THF)]BFなどが挙げられる。また、1,5−シクロオクタジエンの代わりにエチレン等のオレフィンを用いることもできる。
溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、トルエンなどの芳香族炭化水素、アセトン、エーテル、THF、アセトニトリルなどが挙げられる。
この反応は通常は室温で行うことができるが、必要により、加熱又は冷却して行うこともできる。
前記で例示してきたカリックス[6]アレーン化合物について、本発明の一般式(II)で表される金属錯体の製造例を次のスキームII
Figure 2005255564
前記で例示した方法で得られたカリックス[6]アレーン化合物(1)をIr(cod)(THF)(BF)、Ir(cod)(THF)(BPh)、又はRh(cod)(THF)(BF)、とジクロロメタン中で、室温でそれぞれ1〜3時間反応させて、目的のカリックス[6]アレーン化合物の金属錯体(3a〜3c)を得た。これらの化合物は、H−NMR、13C−NMR、31P−NMR、ESI−MS、及び元素分析で確認した。
前記の例で得られたイリジウム錯体(X=BF)のカリックス[6]アレーン化合物の金属錯体(3a)のX線構造解析の結果を図1に示す。図1では、リン原子に結合しているフェニル環の表示は省略されている。この結果、図1に示すように、2分子のカリックスアレーンと3分子の金属からなる、カプセル型構造を有していることが明らかになった。この錯体は分子内にナノサイズ空孔を有しており、Ir−Ir金属間の距離は14.6−14.9Åであった。また、錯体中におけるカリックス[6]アレーン部位はコーン型(cone)配座であり、また3原子のイリジウム金属からなる平面と、カリックスアレーンが有する6つのメチレン炭素からなる平面との角度が7.6°傾いている構造を有していた。
このカプセル型イリジウムおよびロジウム錯体(3a〜3c)は、温度可変リンNMR測定の結果よりフラクショナルな挙動を示すことを見いだした。例えば、イリジウム錯体において、重塩化メチレン中室温でのリンNMR測定において、ブロードな一本のピークを示すスペクトルが得られるのに対し、−60℃での測定においては3種類の非等価なリン原子に相当するピークを示すという結果を得た。ロジウム錯体についても同様な挙動を示すことをNMR測定によって確認した。
さらに、この溶液状態でのフラクショナルな挙動に関しては、用いる溶媒の分子サイズの違いによって全く異なる性質を示すという興味深い結果を得た。具体的には、室温下、カプセル型イリジウム錯体をクロロホルム、塩化メチレン、ナフタレン、クメンを溶媒としてリンNMR測定を行った場合にはブロードな一本のピークのみを示すのに対して、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン等を溶媒として用いた測定においては、3種類の非等価なリン原子に相当するピークを示すスペクトルが得られた。
例えば、イリジウム錯体(X=BF)のカリックス[6]アレーン化合物の金属錯体(3a)の重塩化メチレンおよび重1,1,2,2−テトラクロロエタン中でのカプセル型イリジウム錯体のリンNMRスペクトルを図2に示す。図の上段は、室温における重塩化メチレンの場合を示し、下段は室温における重1,1,2,2−テトラクロロエタンの場合を示している。この結果、1,1,2,2−テトラクロロエタン等の溶媒分子がカプセル型金属錯体の空孔内にゲスト分子として取り込むことによって錯体分子の動的挙動を制御していると考えられる。
これらの結果は、本発明のカプセル型イリジウム、ロジウム錯体が有する空孔がサイズ選択的に分子認識できるナノスケール分子制御場として機能することを示している。
さらに、各種の分子について実験した結果、本発明のカリックス[6]アレーン化合物の金属錯体の例では、金属種に依存することなく、約0.81〜1.03nmの範囲の分子種をゲストとして取り込み、又は包接することができることがわかった。この結果を模式的にして図3に示す。図3の上段は分子種の大きさと取り込み可能な分子種を分類して示しており、下段は31P−NMRの測定結果を模式的に示している。
これらの結果から、本発明のカリックスアレーン化合物の金属錯体は、カリックスアレーンの大きさにしたがったナノ制御空間を有しており、そして、この空間に特定の大きさの分子を取り込むことが判明した。
本発明の金属錯体のこのような作用は、吸着材料として有用であり、分子篩い作用、特にナノオーダーの分子篩い作用により特定の大きさの分子種を取り込み、それらを分取することができる。また、このようなナノ制御空間を利用して、オレフィンの水素化、ヒドロホルミル化、ヒドロシリル化、クロスカップリング反応における高度な基質選択性を有する触媒としても利用可能であると推測される。
本発明は、新規なカリックスアレーン化合物、及びその金属錯体を提供するものであり、本発明の金属錯体は、カリックスアレーン化合物の大きさにしたがったナノ制御空間を有し、特定の大きさの分子種を選択的に当該空間にゲスト化合物として取り込むことができ、選択的な分子吸着材料として有用なだけでなく、当該空間には錯化された金属原子が存在していることから、当該金属による化学反応の場としても利用可能であり、ナノオーダーで制御された高度な基質選択性を有する化学反応の場を提供する材料としても有用である。
即ち、本発明における環状金属化合物は有機化合物に対するサイズ選択的分子認識能を有しており、新規なナノ制御空間場を有する触媒としての利用が期待できるものでもある。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
カリックスアレーン化合物の製造例
5,11,17,23,29,35−ヘキサ(t−ブチル)−37,39,41−トリス(ジフェニルホスフィノイルメトキシ)−38,40,42−トリメトキシカリックス[6]アレーン(1)の製造
1Lの三口フラスコ中に、5,11,17,23,29,35−ヘキサ(t−ブチル)−37,39,41−トリメトキシ−38,40,42−トリヒドロキシカリックス[6]アレーン(5.08g,5.0mmol)、NaH(3.60g,0.15mol)を120mLトルエン中にてけん濁させた。その混合物にトシルオキシメチルジフェニルホスフィンオキシド(6.57g,17.0mmol)を加え、90℃にて2日間攪拌反応した。反応混合物を室温まで冷却し、過剰のNaHを3%HClでゆっくりと中和したのち、エーテル抽出を行った。溶媒を留去後、酢酸エチル/n−ヘキサンを用いて再結晶することによりホスフィンオキシドが得られた(収率4.9g、59%)。
得られたホスフィンオキシド(1.0g,0.603mmol)を15mLのトルエンに溶解し、フェニルシラン(1.96g,18.1mmol)を加えた。トルエン還流下、反応混合物を2日間攪拌、溶媒を留去した。酢酸エチル/n−ヘキサン(1:25)を用いたカラムクロマトグラフィーを行うことによって、目的生成物を0.78g,80%収率で得た。
融点254−255℃。
質量分析(FD−MS):m/z1609([M]).
H−NMR(CDCl): δ
0.75(s,27H),1.34(s,27H),
2.12(s,9H,OCH),
3.30(d,6H,J=15Hz,ArCHAr),
4.42(d,6H,J=15Hz,ArCHAr),
4.72(d,6H,HP=4Hz,OCHPPh),
6.59(s,6H),7.19(s,6H),
7.31−7.37(m,18H),7.60−7.64(m,12H).
13C−NMR(CDCl): δ
30.22(ArCHAr),31.31,31.70,34.23,
34.44,60.24(OCH),
74.44(d,CP=11Hz,OCHPPh),124.0,
128.3,128.9(d,CP=7Hz),129.3,133.3,
133.5(d,CP=18.5Hz),133.8,
136.7(d,CP=12Hz),146.0,146.3,
153.1(d,CP=6Hz),154.8.
31P−NMR(CDCl): δ
−17.1.
元素分析 C108123として :
計算値 C,80.57; H,7.70.
実測値 C,80.64; H,7.71.
カリックスアレーン化合物の金属錯体(カプセル錯体)(3)の製造例
イリジウム錯体(3a)
50mLのナスフラスコにアルゴンガス雰囲気下、[Ir(COD)](BF) (0.024mmol)をジクロロメタン2mLに懸濁させ、実施例1で製造したカリックスアレーンリン化合物(1)(0.031mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解したものをフラスコ内に加えた。反応混合物を室温下3時間攪拌し、溶媒を留去し、塩化メチレン/エーテルを用いて再結晶することにより目的生成物を92%収率で得た。
H−NMR(CDCl):20℃, δ
0.68(s,54H),1.27(s,54H),
1.87(brs,18H,OCH),
2.11[br,12H,メチレン−H(cod)],
2.29[br,12H,メチレン−H(cod)],
3.49(brd,24H,ArCHAr),
4.30(s,12H,OCHPPh),
5.05[(br,12H,オレフィン−H(cod)),
6.35(s,12H),6.70−8.80(m,72H).
31P−NMR(CDCl):20℃, δ
16.3;
31P−NMR(CDCl):−60℃, δ
15.6(d,PP=17Hz),17.3(s),
18.5(d,PP=17Hz).
元素分析 C24028212Ir12・3CHClとして;
計算値 ;C,62.95; H,6.26.
実測値 ;C,62.45; H,6.37.
ロジウム錯体(3c)の製造
50mLのナスフラスコにアルゴンガス雰囲気下、[Rh(COD)](BF) (0.024mmol)をジクロロメタン2mLに懸濁させ、実施例1で製造したカリックスアレーンリン化合物(1)(0.031mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解したものをフラスコ内に加えた。反応混合物を室温下3時間攪拌し、溶媒を留去し、塩化メチレン/エーテルを用いて再結晶することにより目的生成物を84%収率で得た。
ESI−MS:m/z 1970([10−2(BF )]2+),
1284([10−3(BF )]3+).
H−NMR(CDCl,20℃); δ
0.68(s,54H),1.35(s,54H),
2.02(brs,18H,OCH),
2.32[br,12H,メチレン−H(cod)],
2.46[br,12H,メチレン−H(cod)],
3.50(brd,24H,ArCHAr),
4.68(br,12H,OCHPPh),
5.06[(br,12H,オレフィン−H(cod)),
6.34(s,12H),6.70−8.80(m,72H);
−60℃での測定では、tert−ブチル基のプロトンが、6個のシングレットに分離した。即ち、 δ
0.40(s,9H),0.53(s,9H),0.67(s,9H),
1.09(s,9H),1.30(s,9H),1.63(s,9H);
13C−NMR(CDCl,20℃): δ
30.32,30.93,33.30,33.70;
31P−NMR(CDCl):20℃, δ
26.0(d,RhP=140Hz);
31P−NMR(CDCl):−60℃, δ
24.7(dd,RhP=134Hz,PP=33Hz),
27.3(d,RhP=135Hz),
27.7(dd,RhP=135Hz,PP=33Hz);
元素分析 C24028212Rh12・CHClとして;
計算値 ;C,68.94; H,6.82.
実測値 ;C,69.21; H,6.71.
カリックスアレーン金属錯体(カプセル錯体)・テトラクロロエタン包接錯体(2・ClCHCHCl)の製造(イリジウム錯体(3a・ClCHCHCl
20mLのナスフラスコ中に、実施例2で製造したイリジウム錯体(3a)(5mg)をテトラクロロエタン(0.5mL)に溶解し、室温にて3時間攪拌した。溶媒を留去することにより定量的にテトラクロロエタン包接イリジウム錯体(3a・ClCHCHCl)が得られた。
H−NMR(ClCDCDCl,20℃): δ
0.51(s,18H),0.64(s,18H),0.70(s,18H),
1.16(s,18H),1.21(s,6H),
2.95(d,2H,J=15Hz),3.35(d,2H,J=15Hz),
3.42−3.60(m,6H),3.67(d,2H,J=15Hz),
4.12(brs,6H),4.27(brs,6H),
4.52−4.73(m,6H),4.84−4.96(m,2H),
5.00−5.10(m,2H),5.12−5.22(m,2H),
6.07(s,2H),6.14(s,2H),6.23(s,2H),
6.34(s,2H),6.43(s,2H),6.46−6.54(m,8H), 6.56−6.70(m,4H),6.73(s,2H),
6.90−7.28(m,24H),7.32-7.70(m,26H),
7.80−7.90(m,2H),7.92−8.02(m,2H),
8.10−8.32(m,4H),8.40−8.52(m,2H),
8.72−8.92(m,6H);
13C−NMR(ClCDCDCl,20℃): δ
30.83,30.92,31.01,31.55,31.82,32.05,
33.84,33.87,33.89,34.10,34.38,34.81;
31P−NMR(ClCDCDCl,20℃): δ
15.3(d,PP=18Hz),15.9(d,PP=18Hz),
16.4(s).
ロジウム錯体(3c・ClCHCHCl
20mLのナスフラスコ中に、実施例3で製造したロジウム錯体(3c)(5mg)をテトラクロロエタンに(0.5mL)に溶解し室温にて3時間攪拌した。溶媒を留去することにより定量的にテトラクロロエタン包接ロジウム錯体(3c・ClCHCHCl)が得られた。
H−NMR(ClCDCDCl,20℃): δ
0.51(s,18H),0.64(s,18H),0.70(s,18H),
1.15(s,18H),1.22(s,6H),1.34(s,18H),
1.69(s,18H),1.88−2.30(m,24H),
2.38−2.60(m,12H),2.64−2.83(m,6H),
3.00(d,2H,J=15Hz),3.36(d,2H,J=15Hz),
3.42−3.60(m,6H),3.70(d,2H,J=15Hz),
4.50(brs,6H),4.56−4.82(m,12H),
4.87−4.98(m,2H),5.02−5.12(m,2H),
5.14−5.24(m,2H),6.06(s,2H),6.14(s,2H), 6.23(s,2H),6.33(s,2H),6.42(s,2H),
6.44−6.56(m,8H),6.58−6.68(m,4H),
6.73(s,2H),6.88−6.94(m,2H),
6.95−7.02(m,2H),7.04−7.23(m,20H),
7.32−7.66(m,26H),7.82−7.92(m,2H),
7.94−8.06(m,2H),8.23−8.44(m,4H),
8.58−8.88(m,8H).
13C−NMR(ClCDCDCl,20℃): δ
30.83,30.93,31.01,31.55,31.82,32.06,
33.83,33.86,33.88,34.09,34.37,34.81;
31P NMR(ClCDCDCl,20℃): δ
24.8(dd,RhP=135Hz,PP=32Hz),
25.0(dd,RhP=135Hz,PP=32Hz),
26.6(d,RhP=136Hz).
本発明は、基質選択性の高いナノ制御空間を有する新規なカリックスアレーン化合物の金属錯体を提供するものであり、本発明の金属錯体は、分子篩い作用を有する吸着材料として産業上有用であるばかりでなく、基質選択性の高い化学反応の場としてのナノ空間を提供するものであり、合成化学産業において極めて有用なものである。また、本発明のカリックスアレーン化合物は、前記した本発明の金属錯体を製造する上で、中間体として産業上有用なものである。
図1は、本発明のカリックス[6]アレーン化合物の金属錯体(3a)のX線構造解析の結果を示すものである。図1では、リン原子に結合しているフェニル環の表示は省略されている。 図2は、本発明のカリックス[6]アレーン化合物の金属錯体(3a)の室温における重塩化メチレン中(図2の上段)、及び重1,1,2,2−テトラクロロエタン中(図2の下段)でのカプセル型イリジウム錯体の31P−NMRスペクトルを示す。 図3は、本発明のカリックス[6]アレーン化合物の金属錯体を例として、本発明の金属錯体によるゲスト分子の取り込み、又は包接の結果を模式的に示すものである。図3の上段は分子種の大きさと取り込み可能な分子種を分類して示しており、下段は31P−NMRの測定結果を模式的に示している。

Claims (14)

  1. 一般式(I)
    Figure 2005255564
    (式中、RはC1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、C1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、XはC1〜10のアルキレン基を示し、Yはアリール基又はアリールオキシ基を示し、nは3〜6の整数を示す。)
    で表される交互にリン原子が導入されたカリックスアレーン化合物。
  2. 及びRがそれぞれ、酸素原子のパラ位に結合している置換基である請求項1に記載のカリックスアレーン化合物。
  3. カリックスアレーン化合物が、nが3のカリックス[6]アレーン化合物である請求項1又は2に記載のカリックスアレーン化合物。
  4. Yが、アリール基である請求項1〜3のいずれかに記載のカリックスアレーン化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のカリックスアレーン化合物と遷移金属化合物を反応させて得られるカリックスアレーンの遷移金属錯体。
  6. カリックスアレーンの遷移金属錯体が、次に一般式(II)
    Figure 2005255564
    (式中、RはC1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、C1〜20のアルキル基、C7〜20のアラルキル基、C3〜20のシクロアルキル基、又はC4〜20のシクロアルキル−アルキル基を示し、XはC1〜10のアルキレン基を示し、Yはアリール基又はアリールオキシ基を示し、Mは遷移金属原子を示し、Zは陰イオン基を示し、mは遷移金属Mの原子価に対応する値であり、nは3〜6の整数を示す。)
    で表されるカリックスアレーンの遷移金属錯体。
  7. 遷移金属が、ロジウム又はイリジウムである請求項5又は6に記載のカリックスアレーンの遷移金属錯体。
  8. 及びRがそれぞれ、酸素原子のパラ位に結合している置換基である請求項5〜7のいずれかに記載のカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体。
  9. カリックスアレーン化合物が、nが3のカリックス[6]アレーン化合物である請求項5〜8のいずれかに記載のカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体。
  10. Yが、アリール基である請求項5〜9のいずれかに記載のカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体。
  11. 請求項1〜4のいずれかに記載のカリックスアレーン化合物と、遷移金属化合物を溶媒中で反応させて、対応するカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体を製造する方法。
  12. 溶媒が、ジクロロエタンである請求項11に記載の製造方法。
  13. 請求項5〜10のいずれかに記載のカリックスアレーン化合物の遷移金属錯体からなる吸着材料。
  14. 吸着材料が、ナノオーダーの分子篩い作用によるものである請求項13に記載の吸着材料。

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