JP2005249884A - 自動焦点調節装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 合焦時間がさらに短縮される自動焦点調節装置および方法を提供すること。
【解決手段】 フォーカスレンズの現在位置を中心とする所定範囲内に亘ってフォーカスレンズを移動させ(S401)、その移動における各位置で、被写体像の焦点評価値を演算する(S402)。次に、上記各位置ごとの焦点評価値の増減に基づいて合焦位置の判定を行い(S405)、ここで上記所定範囲内に合焦位置がないと判定された場合、焦点評価値の増減に応じて山登りの方向を決定し(S408,S409)、焦点調節範囲の全範囲について山登り方式により合焦位置の判定を行う(S410)。そして、以上の処理により判定された合焦位置にフォーカスレンズを移動させる(S412)。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電子スチルカメラやビデオカメラなどの撮像装置に用いられる自動焦点調節装置および方法に関する。
電子カメラでは、撮像素子に結像した被写体像の輝度信号の高周波成分が最大となるレンズ位置を合焦位置として、焦点調節を行うコントラスト検出方式(スキャン方式あるいは山登り方式)の焦点調整装置が採用されることが多いが、高倍率、高画素化に伴いAF精度とスピードの両立が困難になってきている。この問題に対し、例えば、特開2002−214517(特許文献1)では、フォーカスレンズの初期停止位置前後の狭い範囲をスキャンし、ピークがあればピーク位置を合焦位置とし、ピークがない場合には測距範囲全域のスキャンにより合焦位置を求めている。
特開2002−214517号公報
上記した特許文献1によれば、同一距離の被写体を繰り返し撮影する場合や、常時合焦動作を行うなどした場合には合焦時間の短縮が可能であるが、狭い範囲のスキャンにおいてピークがない場合には、測距範囲全域のスキャンを行うので、結局、合焦に時間がかかるという問題がある。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、合焦時間がさらに短縮される自動焦点調節装置および方法を提供することを目的とする。
上記した課題は、本発明の自動焦点調節装置および方法によって解決される。本発明の一側面に係る自動焦点調節装置は、フォーカスレンズを介して結像した被写体像を撮像素子によって光電変換し、この光電変換により得られた画像信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節することにより焦点を調節する自動焦点調節装置に係り、前記フォーカスレンズの現在位置を中心とする所定範囲内に亘って前記フォーカスレンズを移動させる第1の移動制御手段と、前記第1の移動制御手段により移動される前記フォーカスレンズの各位置で、前記被写体像の焦点評価値を演算する演算手段と、前記演算手段により演算される前記各位置ごとの前記焦点評価値の増減に基づいて合焦位置の判定を行う第1の合焦位置判定手段と、前記第1の合焦位置判定手段により前記所定範囲内に合焦位置がないと判定された場合、前記焦点評価値の増減に応じて山登りの方向を決定し、焦点調節範囲の全範囲について山登り方式により合焦位置の判定を行う第2の合焦位置判定手段と、前記第1または第2の合焦位置判定手段により判定された合焦位置に前記フォーカスレンズを移動させる第2の移動制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の別の側面は、フォーカスレンズを介して結像した被写体像を撮像素子によって光電変換し、この光電変換により得られた画像信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節することにより焦点を調節する自動焦点調節方法に係り、前記フォーカスレンズの現在位置を中心とする所定範囲内に亘って前記フォーカスレンズを移動させる第1の移動制御ステップと、前記第1の移動制御ステップにより移動される前記フォーカスレンズの各位置で、前記被写体像の焦点評価値を演算する演算ステップと、前記演算ステップにより演算される前記各位置ごとの前記焦点評価値の増減に基づいて合焦位置の判定を行う第1の合焦位置判定ステップと、前記第1の合焦位置判定ステップにより前記所定範囲内に合焦位置がないと判定された場合、前記焦点評価値の増減に応じて山登りの方向を決定し、焦点調節範囲の全範囲について山登り方式により合焦位置の判定を行う第2の合焦位置判定ステップと、前記第1または第2の合焦位置判定ステップにより判定された合焦位置に前記フォーカスレンズを移動させる第2の移動制御ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、合焦時間がさらに短縮される自動焦点調節装置および方法が提供される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の自動焦点調節装置が適用される電子カメラの構成を示すブロック図である。
101はズーム機構を含む撮影レンズ、102は光量を制御する絞り及びシャッター、103はAE処理部、104は後述する撮像素子上に焦点をあわせるためのフォーカスレンズ、105はAF処理部、106はストロボ、107はEF処理部、108は被写体からの反射光を電気信号に変換する受光手段又は光電変換手段としての撮像素子、109は撮像素子108の出力ノイズを除去するCDS回路やA/D変換前に行う非線形増幅回路を含むA/D変換部、110は画像処理部、111はWB処理部、112はフォーマット変換部、113は高速な内蔵メモリ(例えばランダムアクセスメモリなど、以下DRAMと記す)、114はメモリカードなどの記録媒体とそのインターフェースからなる画像記録部、115は撮影シーケンスなどシステムを制御するシステム制御部、116は画像表示用メモリ(以下VRAMと記す)、117は画像表示の他、操作補助のための表示やカメラ状態の表示の他、撮影時には撮影画面と測距領域を表示する操作表示部、118はカメラを外部から操作するための操作部、119はマクロ/非マクロ設定を行うマクロスイッチ、120はシステムに電源を投入するためのメインスイッチ、121はプログラム、風景、人物などの撮影モードを設定する撮影モードスイッチ、122はAFやAE等の撮影スタンバイ動作を行うためのスイッチ(以下SW1と記す)、123はSW1の操作後、撮影を行う撮影スイッチ(以下SW2と記す)である。
DRAM113は例えば、一時的に画像を記憶する高速バッファとして、あるいは画像の圧縮伸張における作業用メモリとして使用される。操作部118は、例えば次のようなものが含まれる。撮像装置の撮影機能や画像再生時の設定などの各種設定を行うメニュースイッチ、撮影レンズのズーム動作を指示するズームレバー(ズーム指示手段)、撮影モードと再生モードの動作モード切替スイッチ、などである。
以下、本実施形態に係る電子カメラの動作を、図2を参照しながら詳述する。図2は、本実施形態に係る電子カメラの動作を表すフローチャートである。
まず、ステップS201でメインスイッチ120の状態を検出し、ONであればステップS202へ進む。ここで、メインスイッチ120の機能はシステムに電源を投入することである。ステップS202では画像記録部114の残容量を調べ、残容量が0であればステップS203へ進み、そうでなければステップS204へ進む。ステップS203では画像記録部114の残容量が0であることを警告してステップS201に戻る。警告は操作表示部117に表示するか又は図示しない音声出力部から警告音を出すか、あるいはその両方を行ってもよい。
ステップS204では、後述する図3のフローチャートに従ってズーム動作を行う。ステップS205ではスイッチSW1の状態を調べ、ONであればステップS207へ進み、そうでなければステップS206へ進む。ここで、SW1の機能は、AFやAEなどの撮影スタンバイ動作を行うことである。ステップS206ではメインスイッチ120の状態を調べ、ONであればステップS204へ、そうでなければステップS201へ進む。ステップS207ではAE処理部103で画像処理部110の出力からAE処理を行う。
ステップS208では、後述する図4のフローチャートに従ってAF動作を行う。ステップS209はSW2の状態を調べ、ONであればステップS211へ、そうでなければステップS210へ進む。ここで、SW2の機能はSW1の操作後撮影を行うことである。ステップS210ではSW1の状態を調べ、ONであればステップS209へ戻り、そうでなければステップS204へ戻る。ステップS211では後述する図5のフローチャートにしたがって撮影動作を行う。ステップS212では画像記録部114の残容量を調べ、残容量が0であればステップS203へ進み、そうでなければステップS213へ進む。ステップS213ではSW2の状態を調べ、ONでなければステップS210へ進む。
以下、図3のフローチャートを参照しながら図2のフローチャートにおけるS204のズーム動作のサブルーチンを説明する。図3は、ステップS204のズーム動作のサブルーチンに係るフローチャートである。
ステップS301では、図示しないズームレバーがTele側に操作されてないかを調べる。ONであればステップS302へ、そうでなければステップS306へ進む。ステップS302ではズーム位置がTele端であるかを調べ、Tele端でなければステップS303へ、Tele端であればステップS304へ進む。ステップS303ではズーム位置をTele側へ動かし、ステップS301へ戻る。ステップS304では電子ズームを使用していて最大倍率となっているかを調べ、最大倍率であればステップS306へ、そうでなければステップS305へ進む。ステップS305では、電子ズームの倍率を上げてステップS301へ戻る。
ステップS306では、図示しないズームレバーがWide側に操作されてないかを調べる。ONであればステップS307へ進み、そうでなければステップS311へ進む。ステップS307ではズーム位置がWide端であるか調べ、Wide端でなければステップS308へ進み、Wide端であればステップS311へ進む。ステップS308では電子ズームを使用しているかを調べ、使用していればステップS309へ、そうでなければステップS310へ進む。ステップS309では電子ズームの倍率を下げてステップS306へ戻る。ステップS310ではズーム位置をWide側へ動かし、ステップS306へ戻る。ステップS311では現在のズーム位置をシステム制御部115に内蔵される図示しない演算メモリに記憶する。
次に、図4のフローチャートを参照して、ステップS208のAF動作のサブルーチンを説明する。AF動作は撮像素子108から得られる信号の高域成分(以下、焦点評価値と記す)のピーク検出により行われる。図4は、ステップS208のAF動作のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップS401では、フォーカスレンズ104をスキャン開始位置に移動する。スキャン開始位置は現在のフォーカスレンズ位置を中心とする所定範囲の一端に設定される。ここで前記所定範囲は、後述の合焦判定に必要なスキャンポイント数を満たすように、またスキャンに要する時間が不必要に長くならないように設定される。
ステップS402では、撮影画面内に設定される測距領域の焦点評価値とフォーカスレンズ104の位置をシステム制御部115に内蔵される図示しない演算メモリに記憶する。フォーカスレンズ104の位置の検出はステッピングモータにより駆動している場合には、図示しないフォトインタラプタによってリセット位置からの相対位置として検出される。
ステップS403では、レンズ位置がスキャン終了位置にあるかどうかを調べ、終了位置であればステップS405へ、そうでなければステップS404へ進む。スキャン終了位置は、前記所定範囲の他端に設定される。ステップS404ではフォーカスレンズ104を駆動して所定の方向へ所定量動かす。
ステップS405では、ステップS402で記憶した焦点評価値とそのレンズ位置に基づいて合焦判定を行う。この合焦判定については、図7のフローチャートを用いて後ほど説明するが、次のような判定結果を出力する。
○:焦点位置が検出された。焦点評価値のピーク位置から、被写体の焦点調節が可能である。
△:焦点位置は検出されず。ただし、スキャンした距離範囲の近くに被写体が位置し、その方向(無限遠側か至近側か)が判断可能である。
×:焦点位置は検出されず。被写体のコントラストが不十分、もしくはスキャンした距離範囲から遠く離れた距離に被写体が位置する。
ステップS406では、ステップS405における合焦判定の結果が○であればステップS407へ進み、△であればステップS408へ進み、×であればステップS409へ進む。
ステップS407では、ステップS402で記憶した焦点評価値とそのレンズ位置から、焦点評価値のピーク位置を計算しフォーカスレンズ104を移動する。ステップS408では、ステップS405で焦点評価値が最大値を示したスキャンポイントの方向を山登り方向に設定する。ステップS409では、後述する図10のフローチャートに従って撮影時の条件により山登り方向を決定する。
ステップS410では、後述する図11のフローチャートに従って山登りによる合焦動作を行う。
ステップS411では、ステップS410の山登りAFにおいてピークが検出されたならばステップS412へ進み、ピークが検出されなかったならばステップS413へ進む。
ステップS412では、ステップS410で検出されたピーク位置へフォーカスレンズ104を移動する。ステップS413では定点と呼ばれるあらかじめ設定された位置へフォーカスレンズ104を移動する。
次に、図5のフローチャートを参照して、ステップS211の撮影動作のサブルーチンを説明する。図5は、ステップS211における撮影動作のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップS501では被写体輝度を測定する。ステップS502では、ステップS501で測定した被写体輝度に応じて撮像素子108への露光を行う。撮像素子面上に結像された像は光電変換されてアナログ信号となり、ステップS503にてA/D変換部109へと送られ、撮像素子108の出力ノイズ除去や非線形処理などの前処理の後にデジタル信号に変換される。
ステップS504では、A/D変換部109からの出力信号をWB処理部111により画像処理部110でホワイトバランス調整し、適正な出力画像信号とする。ステップS505では、出力画像信号をフォーマット変換部112でJPEGフォーマット等への画像フォーマット変換を行い、DRAM113に一時的に記憶する。ステップS506では、DRAM113内のデータを画像記録部114にてカメラ内のメモリ、またはカメラに装着されたメモリカードなどの外部記憶媒体へと転送し記憶する。
次に、図6〜図9のフローチャートを参照して、ステップS405の合焦判定のサブルーチンを説明する。
焦点評価値は、遠近競合などの特殊な場合を除けば、横軸にフォーカスレンズ位置、縦軸に焦点評価値をとると、その形は図6に示すような山状になる。そこで焦点評価値が山状になっているか否かを、焦点評価値の最大値と最小値の差、一定値(SlopeThr)以上の傾きで傾斜している部分の長さ、傾斜している部分の勾配から判断することにより、合焦判定を行うことができる。ステップS405の合焦判定における判定結果は前述したとおり次に示すようなもので、○×△で出力される。
○:焦点位置が検出された。焦点評価値のピーク位置から、被写体の焦点調節が可能である。
△:焦点位置は検出されず。ただし、スキャンした距離範囲の近くに被写体が位置し、その方向(無限遠側か至近側か)が判断可能である。
×:焦点位置は検出されず。被写体のコントラストが不十分、もしくはスキャンした距離範囲から遠く離れた距離に被写体が位置する。
ここで図6に示すように、山の頂上(A点)から傾斜が続いていると認められる点をD点、E点とし、D点とE点の幅を山の幅L、A点とD点の焦点評価値の差SL1とA点とE点の焦点評価値の差SL2の和SL1+SL2をSLとする。
図7は、ステップS405における合焦判定のサブルーチンを示すフローチャートである。
まずステップS701において、焦点評価値の最大値と最小値、及び最大値を与えるスキャンポイントioを求める。次にステップS702では、焦点評価値の山の幅を表す変数L、山の勾配を表す変数SLをともに零に初期化する。ステップS703では、最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における遠側端の位置か否かを調べ、遠側端位置でないならばステップS704へ進み無限遠方向への単調減少を調べる。遠側端位置であったならば、この処理をスキップしステップS705に進む。
ここでステップS704における無限遠方向への単調減少を調べる処理について説明する。図8にそのフローチャートを示す。
まずステップS801において、カウンタ変数iをioに初期化する。ステップS802では、スキャンポイントiにおける焦点評価値の値d[i]と、iより1スキャンポイント分無限遠よりのスキャンポイントi−1における焦点評価値の値d[i−1]の差を所定値SlopeThrと比較する。d[i]−d[i−1]≧SlopeThrであれば、無限遠方向への単調減少が生じていると判断し、ステップS803に進み、焦点評価値が一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さ(山の幅)を表す変数L、単調減少区間における減少量を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
L=L+1
SL=SL+(d[i]−d[i−1])
ただし、上式における「=」の記号は、右辺の値を左辺の変数に代入する意である(以下、同様の意味で用いる場合がある。)。
一方、d[i]−d[i−1]≧SlopeThrでなければ、無限遠方向への単調減少は生じていないと判断し、無限遠方向への単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS705へ進む。
無限遠方向への単調減少をチェックする処理を継続する場合はステップS804へ進み、i=i−1として、検出をする点を1スキャンポイント無限遠側に移す。ステップS805では、カウンタiがスキャンを行った所定範囲における遠側端位置の値(=0)になったかどうかをチェックする。カウンタiの値が0、すなわち単調減少を検出する開始点がスキャンを行った所定範囲における遠側端位置に達したならば、無限遠方向への単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS705へ進む。
以上のようにしてi=ioから無限遠方向への単調減少をチェックする。
説明を図7に戻す。ステップS705では、最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における至近端の位置か否かを調べ、至近端位置でないならばステップS706へ進み至近端方向への単調減少を調べる。至近端位置であったならば、この処理をスキップしステップS707に進む。
ここで、ステップS706における至近端方向への単調減少を調べる処理について説明する。図9にそのフローチャートを示す。
まずステップS901において、カウンタ変数iをioに初期化する。ステップS902では、スキャンポイントiにおける焦点評価値の値d[i]と、iより1スキャンポイント分至近端よりのスキャンポイントi+1における焦点評価値の値d[i+1]の差を所定値SlopeThrと比較する。d[i]−d[i+1]≧SlopeThrであれば、至近端方向への単調減少が生じていると判断し、ステップS903に進み、焦点評価値が一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さ(山の幅)を表す変数L、単調減少区間における減少量を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
L=L+1
SL=SL+(d[i]−d[i+1])
一方、d[i]−d[i+1]≧SlopeThrでなければ、至近端方向への単調減少は生じていないと判断し、至近端方向への単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS707へ進む。
至近端方向への単調減少をチェックする処理を継続する場合はステップS904へ進み、i=i+1として、検出をする点を1スキャンポイント至近端側に移す。ステップS905では、カウンタiがスキャンを行った所定範囲における至近端位置の値(=N)になったかどうかをチェックする。カウンタiの値がN、すなわち単調減少を検出する開始点がスキャンを行った所定範囲における至近端位置に達したならば、至近端方向への単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS707へ進む。
以上のようにしてi=ioから至近端方向への単調減少をチェックする。
説明を図7に戻す。無限遠方向および至近端方向への単調減少をチェックする処理が終了したならば、得られた焦点評価値が山状になっているか否か、諸係数をそれぞれのしきい値と比較し、○×△の判定を行う。
ステップS707において、焦点評価値の最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における至近端であり、かつ至近端スキャンポイントnにおける焦点評価値の値d[n]と、nより1スキャンポイント分無限遠よりのスキャンポイントn−1における焦点評価値の値d[n−1]の差が、所定値SlopeThr以上であればステップS712へ進み、そうでなければステップS708へ進む。
ステップS708では、焦点評価値の最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンを行った所定範囲における遠側端であり、かつ遠側端スキャンポイント0における焦点評価値の値d[0]と、0より1スキャンポイント分至近端よりのスキャンポイント1における焦点評価値の値d[1]の差が、所定値SlopeThr以上であればステップS712へ進み、そうでなければステップS709へ進む。前記ステップS707およびステップS708では、スキャンした距離範囲内においては焦点評価値のピークが得られず合焦位置は特定できないものの、スキャンした距離範囲近くに被写体が位置し、その方向(無限遠側か至近側か)が判断可能な状態であることを特定し、ステップS712にて判定結果を△としている。
ステップS709では、一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さLが所定値Lo以上であり、かつ傾斜している部分の傾斜の平均値SL/Lが所定値SLo/Lo以上であり、かつ焦点評価値の最大値と最小値の差が所定値以上であれば、ステップS710へ進み、そうでなければステップS711へ進む。ステップS710では、得られた焦点評価値が山状となっていて、被写体の焦点調節が可能であるため判定結果を○としている。ステップS711では、得られた焦点評価値が山状となっておらず、被写体の焦点調節が不可能であるため判定結果を×としている。
以上のようにして、図4のフローチャートにおけるステップS405の合焦判定を行う。
以下、図10A、図10Bを参照して、ステップS409における、撮影時の条件による山登り方向決定に係るサブルーチンについて説明する。図10Aは、ステップS409における撮影時の条件による山登り方向決定処理を示すフローチャート、図10Bは、この山登り方向決定方法を説明する図である。
まずステップS1001において、現在のズーム位置をチェックし、ズーム位置により山登り方向を判別するためのフォーカスレンズ範囲を設定する。フォーカスレンズ範囲は、図10Bの説明図に示すように、DistF、DistNを境界として焦点調節可能な全範囲を3つに分割する。フォーカスレンズ範囲の境界値を合焦する被写体距離として示すと、例えばDistF=6m、DistN=1.5mのように設定される。ここで、分割されたフォーカスレンズ範囲を無限遠側より、範囲a、範囲b、範囲cとする。
ステップS1002では、フォーカスレンズ104の現在の位置をチェックし、ステップS1001において設定されたフォーカスレンズ範囲aにあるかどうかを調べ、フォーカスレンズ範囲aにあればステップS1005へ進み、そうでなければステップS1003へ進む。
ステップS1003では、ステップS1002と同様にしてフォーカスレンズ範囲cにあるかどうかを調べ、フォーカスレンズ範囲cにあればステップS1006へ進み、そうでなければステップS1004へ進む。
ステップS1004では、被写体輝度BvがBvl<Bv≦Bvhの範囲にあるかどうかを調べ、この範囲内にあればステップS1005へ進み、この範囲内になければステップS1006へ進む。ここで、被写体輝度範囲のしきい値は、例えばBvl=4、Bvh=7のように設定される。
ステップS1005では、山登りの方向を至近方向に設定する。一方、ステップS1006では、山登りの方向を無限方向に設定する。
ここで、上記のようにステップS1002やステップS1003において、現在のフォーカスレンズ位置により山登り方向を設定する理由を説明する。
例えば、図10Bの山登り方向決定方法の説明図に示すように、フォーカスレンズが範囲aにあるとき無限遠付近に被写体が存在すれば、スキャンの結果得られた焦点評価値は山の“すそ”の勾配を含み、○もしくは△判定となるはずである。したがって、×判定となったときには至近端付近の被写体による焦点評価値であった可能性が高い。この場合には山登り方向を至近方向とすることが適切と考えられる。同様に、フォーカスレンズが範囲cのときは、山登り方向を無限方向とすることが適切と考えられる。
また、フォーカスレンズが範囲bにあるときには、さらに被写体輝度によって撮影する状況を考慮することによって、適切な山登り方向の設定が可能となる。ここでは被写体輝度を3通りに分けた例を示したが、例えば被写体輝度がBvl未満である場合には夜景を撮影している可能性が高く、Bvl<Bv=<Bvhの範囲にある場合には室内での撮影、Bvh以上である場合には昼間の屋外での撮影の可能性が高いと考えることができる。
また、ステップS1001において、ズーム位置により山登り方向を判別するためのフォーカスレンズ範囲の設定を変更する理由は、ズーム位置すなわち焦点距離が変わると被写界深度も変化し焦点評価値の出力形状が変化すること、また焦点調節可能な距離範囲が変わる場合が多いこと、などが挙げられる。
以下、図11のフローチャートを参照して、ステップS410の山登りAFに係るサブルーチンについて説明する。図11は、ステップS410の山登りAFのサブルーチンを示すフローチャートである。
まずステップS1101では、焦点評価値(撮像素子108から得られる信号の高域成分)を取得する。ステップS1102では、フォーカスレンズ104の現在位置を取得する。ステップS1103では、焦点評価値の取得及びフォーカスレンズ104の現在位置の取得をカウントするための取得カウンタに1を加える。この取得カウンタは、初期化動作(図示略)において予め0に設定されているものとする。ステップS1104では、取得カウンタの値が1かどうかを調べる。取得カウンタの値が1ならば、ステップS1106へ進み、取得カウンタの値が1でなければ、ステップS1105へ進む。
ステップS1105では、「今回の焦点評価値」が「前回の焦点評価値」よりも大きいかどうかを調べる。「今回の焦点評価値」が「前回の焦点評価値」よりも大きければ、ステップS1106へ進み、「今回の焦点評価値」が「前回の焦点評価値」よりも大きくなければ、ステップS1112へ進む。
ステップS1106では、今回の焦点評価値を焦点評価値の最大値としてシステム制御部115に内蔵される図示しない演算メモリに記憶する。ステップS1107では、フォーカスレンズ104の現在の位置を焦点評価値のピーク位置としてシステム制御部115に内蔵される図示しない演算メモリに記憶する。
ステップS1108では、今回の焦点評価値を前回の焦点評価値としてシステム制御部115に内蔵される図示しない演算メモリに記憶する。ステップS1109では、フォーカスレンズ104の現在位置が測距範囲の端にあるかどうかを調べる。フォーカスレンズ104の現在位置が測距範囲の端にあれば、ステップS1110へ進み、フォーカスレンズ104の現在位置が測距範囲の端でなければ、ステップS1111へ進む。ステップS1110では、フォーカスレンズ104の移動方向を反転する。ステップS1111では、フォーカスレンズ104を所定量移動する。
ステップS1112では、「焦点評価値の最大値−今回の焦点評価値」が所定量より大きいかどうかを調べる。「焦点評価値の最大値−今回の焦点評価値」が所定量より大きければ、ステップS1113へ進み、「焦点評価値の最大値−今回の焦点評価値」が所定量より大きくなければ、ステップS1108へ進む。このとき、「焦点評価値の最大値−今回の焦点評価値」が所定量より大きければ、すなわち、最大値から所定量減少していれば、その最大値をピントのピーク位置での値とみなす。ステップS1113では、フォーカスレンズ104を上記ステップS1107で記憶した焦点評価値のピーク位置へ移動する。ステップS1114では、山登り完了フラグをTRUEとする。ステップS1115では、取得カウンタを0とする。
なお、以上で説明したフォーカスレンズ範囲設定は、上記で示したように3分割に限られるものではない。例えば、焦点調節可能な全範囲が狭い場合には、2分割とすることも可能である。また、前記フォーカスレンズ範囲設定、および被写体輝度範囲設定の満たすべき所定条件は、上記で示した値に限られるものではない。
以上の説明においては、撮影時の条件として、フォーカスレンズの位置、ズームレンズの位置、被写体の明るさについて記述したが、さらに撮影時のマクロ/非マクロ設定、撮影モード設定により、図4のフローチャートにおけるステップS409の山登りの方向を決定することも可能である。
例えば、マクロ設定がなされている場合にはマクロ設定における焦点調節可能な範囲においても、より近距離のフォーカスレンズ範囲の被写体を撮影することが多い傾向が見られる。したがって、ステップS405の合焦判定(第1の合焦位置検出)の結果による山登り方向の決定が不能であり、マクロ設定がなされている場合には、続けて行う山登りの方向を至近方向へ設定すると適切である。一方、撮影モードについては、例えば風景モードの場合には、山登り方向を無限方向とすることが適切である。
以上説明したように、本実施形態の自動焦点調節装置によれば、第1の合焦位置検出の結果に応じて山登りの方向を適切に決定し、また、第1の合焦位置検出によっては被写体によるピーク位置の方向が分からない場合であっても、例えば、その時のフォーカスレンズ位置、ズームレンズ位置、被写体の明るさ、マクロ・非マクロ設定のうち少なくとも1つを含む条件により山登りの方向を適切に判別するため、山登り動作における駆動方向の反転などによる測距時間のロスを低減することが可能となる。
本発明の自動焦点調節装置が適用される電子カメラの構成を示すブロック図である。 実施形態に係る電子カメラの動作概要を表すフローチャートである。 実施形態における電子カメラのズーム動作を示すフローチャートである。 実施形態における電子カメラのAF動作を示すフローチャートである。 実施形態における電子カメラの撮影動作を示すフローチャートである。 焦点評価値の判定の概念を説明するための図である。 実施形態おける合焦判定処理を示すフローチャートである。 無限遠方向の単調減少を求める動作を示すフローチャートである。 至近端方向の単調減少を求める動作を示すフローチャートである。 実施形態における撮影時の条件による山登り方向決定方法を示すフローチャートである。 実施形態における撮影時の条件による山登り方向決定方法を説明する図である。 実施形態における山登りAF処理を示すフローチャートである。

Claims (5)

  1. フォーカスレンズを介して結像した被写体像を撮像素子によって光電変換し、この光電変換により得られた画像信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節することにより焦点を調節する自動焦点調節装置であって、
    前記フォーカスレンズの現在位置を中心とする所定範囲内に亘って前記フォーカスレンズを移動させる第1の移動制御手段と、
    前記第1の移動制御手段により移動される前記フォーカスレンズの各位置で、前記被写体像の焦点評価値を演算する演算手段と、
    前記演算手段により演算された前記各位置ごとの前記焦点評価値の増減に基づいて合焦位置の判定を行う第1の合焦位置判定手段と、
    前記第1の合焦位置判定手段により前記所定範囲内に合焦位置がないと判定された場合、前記焦点評価値の増減に応じて山登りの方向を決定し、焦点調節範囲の全範囲について山登り方式により合焦位置の判定を行う第2の合焦位置判定手段と、
    前記第1または第2の合焦位置判定手段により判定された合焦位置に前記フォーカスレンズを移動させる第2の移動制御手段と、
    を有することを特徴とする自動焦点調節装置。
  2. 前記第2の合焦位置判定手段は、前記第1の合焦位置判定手段による判定結果からは山登り方向の決定が不能な場合には、撮影時の条件により山登りの方向を決定することを特徴とする請求項1に記載の自動焦点調節装置。
  3. 前記撮影時の条件は、前記フォーカスレンズの位置、ズームレンズの位置、被写体の明るさ、マクロ/非マクロ設定、撮影モード設定のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の自動焦点調節装置。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の自動焦点調節装置を有する撮像装置。
  5. フォーカスレンズを介して結像した被写体像を撮像素子によって光電変換し、この光電変換により得られた画像信号に基づいて前記フォーカスレンズの位置を調節することにより焦点を調節する自動焦点調節方法であって、
    前記フォーカスレンズの現在位置を中心とする所定範囲内に亘って前記フォーカスレンズを移動させる第1の移動制御ステップと、
    前記第1の移動制御ステップにより移動される前記フォーカスレンズの各位置で、前記被写体像の焦点評価値を演算する演算ステップと、
    前記演算ステップにより演算された前記各位置ごとの前記焦点評価値の増減に基づいて合焦位置の判定を行う第1の合焦位置判定ステップと、
    前記第1の合焦位置判定ステップにより前記所定範囲内に合焦位置がないと判定された場合、前記焦点評価値の増減に応じて山登りの方向を決定し、焦点調節範囲の全範囲について山登り方式により合焦位置の判定を行う第2の合焦位置判定ステップと、
    前記第1または第2の合焦位置判定ステップにより判定された合焦位置に前記フォーカスレンズを移動させる第2の移動制御ステップと、
    を有することを特徴とする自動焦点調節方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006075657A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. オートフォーカス装置
JP2013104936A (ja) * 2011-11-11 2013-05-30 Nikon Corp 焦点調節装置および撮像装置
JP2013257399A (ja) * 2012-06-12 2013-12-26 Nikon Corp カメラボディおよび撮像装置

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