JP2005249576A - 干渉測定方法及び干渉計 - Google Patents

干渉測定方法及び干渉計 Download PDF

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Abstract

【課題】干渉縞の輝度分布データに対するノイズ面の影響を容易に低減することのできる干渉測定方法、及び光軸方向の可干渉性分布の制御が容易な干渉計を提供することを目的とする。
【解決手段】参照面(r)及び被検面(o)に投光すべき光束の光源として、互いに干渉しない光軸角度の異なる複数種の可干渉光源を生成し(13)、それら複数種の可干渉光源が個別に生成する複数種の干渉縞の輝度分布の和を、それら複数種の可干渉光源の全体が生成する干渉縞の輝度分布データとして検出し(19)、複数種の可干渉光源の光軸角度の関係と、参照面(r)及び被検面(o)とノイズ面(n)との位置関係とを最適化する。よって、干渉縞の輝度分布データに対するノイズ面(n)の影響が容易に低減される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、干渉計を用いて被検面の形状測定をする干渉測定方法、及びその干渉計に関する。
この干渉測定では、参照物と被検物(レンズなど)とが干渉計にセットされる。干渉計は、被検物の被検面(レンズ表面など)にて反射した被検光束と、参照物の参照面にて反射した参照光束とが干渉して生起する干渉縞の輝度分布を撮像素子で検出する。撮像素子の出力する輝度分布データから、参照面を基準とした被検面の形状が求まる(特許文献1など)。
しかし、干渉計の撮像素子には、被検面の裏側の面にて反射した光束や、干渉計内の他の光学素子の表面で反射した迷光(ノイズ光束)も入射する。このため、余分な干渉が生じ、輝度分布データにノイズ成分が重畳している(以下、このノイズ成分の原因となる面を「ノイズ面」という。)。
特開2001−330409号公報(従来の技術) 米国特許6,643,024号明細書 Wei Wang,Hirokazu Kozaki,Joseph Rosen,and Mitsuo Takeda,"Synthesis of longitudinal coherence functions by spatial modulation of an extended light source:a new interpretation and experimental verifications",APPLIED OPTICS,America, Optical Society of America,1 April,vol.41,No 10
近年、干渉計の光軸方向の可干渉性分布を最適化し、このようなノイズ面の影響を低減する方法が提案された(特許文献2、非特許文献1など。)。
しかし、それらの方法には、それを実現するための干渉計の設計が困難であるなどの問題が残されている。
そこで本発明は、干渉縞の輝度分布データに対するノイズ面の影響を容易に低減することのできる干渉測定方法、及び光軸方向の可干渉性分布の制御が容易な干渉計を提供することを目的とする。
請求項1に記載の干渉測定方法は、参照面及び被検面に投光すべき光束の光源として、互いに干渉しない光軸角度の異なる複数種の可干渉光源を生成する手順と、前記複数種の可干渉光源が個別に生成する複数種の干渉縞の輝度分布の和を検知する手順と、前記複数種の可干渉光源の光軸角度の関係と、前記参照面及び前記被検面とノイズ面との位置関係との少なくとも一方を調整する手順とを含むことを特徴とする。
請求項2に記載の干渉測定方法は、請求項1に記載の干渉測定方法において、前記複数種の可干渉光源の光量の関係を調整する手順をさらに含むことを特徴とする。
請求項3に記載の干渉計は、参照面及び被検面に投光すべき光束の光源として、互いに干渉しない光軸角度の異なる複数種の可干渉光源を生成する投光光学系と、前記複数種の可干渉光源が個別に生成する複数種の干渉縞の輝度分布の和を検知する検出光学系とを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の干渉計は、請求項3に記載の干渉計において、前記複数種の可干渉光源の光軸角度の関係と、前記参照面及び前記被検面とノイズ面との位置関係との少なくとも一方を調整する光軸位置調整装置をさらに備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の干渉計は、請求項4に記載の干渉計において、前記複数種の可干渉光源の光量の関係を調整する光量調整系をさらに備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の干渉計は、請求項3〜請求項5の何れか一項に記載の干渉計において、前記投光光学系には、単一の可干渉光源からの射出光束に基づき前記複数種の可干渉光源を生成する分岐光学系が備えられることを特徴とする。
請求項7に記載の干渉計は、請求項6に記載の干渉計において、前記被検面に対する入射光量分布が一致するよう前記複数種の可干渉光源からの射出光束の光路を調整する光路調整系を更に備えたことを特徴とする。
本発明の干渉測定方法では、互いに干渉しない光軸角度の異なる複数種の可干渉光源が用いられ、かつ複数種の可干渉光源の光軸角度の関係と、前記参照面及び前記被検面とノイズ面との位置関係との少なくとも一方を調整するので、光軸方向の可干渉性分布を容易に最適化することができる。よって、干渉縞の輝度分布データに対するノイズ面の影響が容易に低減される。
本発明の干渉計においては、互いに干渉しない光軸角度の異なる複数種の可干渉光源が用いられるので、複数種の可干渉光源の光軸角度の関係と、参照面及び被検面とノイズ面との位置関係との少なくとも一方を調整するだけで、光軸方向の可干渉性分布が変化する。すなわち、本発明の干渉計は、光軸方向の可干渉性分布の制御が容易である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態は、干渉計及びそれを用いた干渉測定方法の実施形態である。
先ず、本干渉計の構成を説明する。
本干渉計には、図1に示すとおり、レーザ光源(波長:λ)11、ビームエキスパンダ12、分岐光学系13、ビームスプリッタ17、結像レンズ18、撮像素子19などが備えられる。
分岐光学系13には、偏光ビームスプリッタ14、1/4波長板151,152、第1平面反射鏡161、第2平面反射鏡162が備えられる。第1平面反射鏡161、第2平面反射鏡162は、ステージ161’,162’によってそれぞれ支持されており、その姿勢(配置角度)が変更可能である。
因みに、このステージ161’,162’は、光学素子のアライメントなどに用いられる一般的なステージである。
このような構成の本干渉計に、被検物1、参照物2がセットされる。
なお、レーザ光源11、ビームエキスパンダ12、分岐光学系13が請求項における投光光学系に対応し、結像レンズ18、撮像素子19が請求項における検出光学系に対応する。ステージ161’,又はステージ162’が請求項における光軸位置調整装置に対応する。
次に、本干渉計における光の振る舞いを説明する。
図1に示すとおり、レーザ光源11から射出した光束は、ビームエキスパンダ12において径の太い平行光束に変換される。平行光束は、偏光ビームスプリッタ14において偏光方向の互いに異なる反射光束及び透過光束(以下、「第1光束L1」,「第2光束L2」という。)に分割される。この偏光ビームスプリッタ14は、第1光束L1の光量と第2光束L2の光量とが1:1になるよう設定される。
第1光束L1は、1/4波長板151を介して第1平面反射鏡161に入射し、第1平面反射鏡161の反射面(第1反射面)161aにて反射して1/4波長板151を介して偏光ビームスプリッタ14に再入射する。
第2光束L2は、1/4波長板152を介して第2平面反射鏡162に入射し、第2平面反射鏡162の反射面(第2反射面)162aにて反射して1/4波長板152を介して偏光ビームスプリッタ14に再入射する。
偏光ビームスプリッタ14に再入射した第1光束L1及び第2光束L2は、偏光ビームスプリッタ14をそれぞれ透過及び反射し、共にビームスプリッタ17に入射する。
ビームスプリッタ17に入射した第1光束L1の一部の光束L1rは、参照物2の方向に進行し、参照物2の参照面rにて反射してビームスプリッタ17に再入射する。以下、この光束L1rを「第1参照光束L1r」という。
ビームスプリッタ17に入射した第1光束L1の他の一部の光束L1oは、被検物1の方向に進行し、被検物1の被検面oにて反射してビームスプリッタ17に再入射する。以下、光束L1oを「第1被検光束L1o」という。)
ビームスプリッタ17に入射した第2光束L2の一部の光束L2rは、参照物2の方向に進行し、参照物2の参照面rにて反射してビームスプリッタ17に再入射する。以下、この光束L2rを「第2参照光束L2r」という。)
ビームスプリッタ17に入射した第2光束L2の他の一部の光束L2oは、被検物1の方向に進行し、被検物1の被検面oにて反射してビームスプリッタ17に再入射する。以下、この光束L2oを「第2被検光束L2o」という。)
ビームスプリッタ17に再入射した第1参照光束L1r、第1被検光束L1o、第2参照光束L2r、第2被検光束L2oは、結像レンズ18を介して撮像素子19に入射する。
撮像素子19の撮像面上には、第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとによる干渉縞(つまり、第1光束L1による干渉縞)と、第2参照光束L2rと第2被検光束L2oとによる干渉縞(つまり、第2光束L2による干渉縞)とが互いに略重なって形成される。
撮像素子19の撮像面は、結像レンズ18に関して被検面oと共役な位置に配置されているので、撮像素子19から出力される輝度分布データD(x,y)は、被検面oの形状を示す。
なお、分岐光学系13内の偏光ビームスプリッタ14の働きにより、第1光束L1の偏光方向と第2光束L2の偏光方向との間には、90°の差異が生じるので、第1参照光束L1r及び第1被検光束L1oの何れか一方と、第2参照光束L2r及び第2被検光束L2oの何れか一方とは、何ら干渉しない。
因みに、このような互いに干渉しない第1光束L1,第2光束L2が生成されるということは、被検面o及び参照面rから見て十分に遠方の位置に、互いに干渉しない2つの点光源(すなわち可干渉光源)が形成されたことと等価である。
ここで、本干渉計では、第1平面反射鏡161の第1反射面161aの配置角度(第1反射面161aの法線がレーザ光源11からの射出光束の光軸となす角度)θ1と、第2平面反射鏡162の第2反射面162aの配置角度(第2反射面162aの法線がレーザ光源11からの射出光束の光軸となす角度)θ2とは、異なる値(θ1≠θ2)に設定される。
なお、この角度θ1,θ2は極めて小さいので(最大で数分程度の角度)、図1では、第1反射面161a、第2反射面162aを入射光束に対し何ら傾斜していないかのごとく表した。
このとき、被検面o及び参照面rに対する第1光束L1(つまり第1参照光束L1r,第1被検光束L1o)の入射角度、被検面o及び参照面rに対する第2光束L2(つまり第2参照光束L2r,第2被検光束L2o)の入射角度も、図2(1),(2)に示すとおりそれぞれθ1,θ2(θ1≠θ2)となる。すなわち、2つの点光源の光軸角度は、それぞれθ1,θ2(θ1≠θ2)となる。
なお、図2では、被検面rのビームスプリッタ17に関する対称面を符号rで示した。また、θ1,θ2を実際よりも大きく表した。
次に、本干渉計内のノイズ光束(迷光)について説明する。
ここでは、図2(1),(2)に示すとおり、被検物1が透過性を有しており、第1光束L1の一部の光束L1n、及び第2光束L2の一部の光束L2nが、被検面oの裏側の面nにも到達し、かつ反射している場合を考える。
このとき、光束L1nの面nに対する入反射角度は、図2(1)に示すとおり第1参照光束L1rや第1被検光束L1oと同じ角度θ1である。また、この光束L1nの偏光方向は、第1参照光束L1rや第1被検光束L1oと同じである。
よって、光束L1nは、第1参照光束L1rや第1被検光束L1oと干渉し、撮像素子19から出力される輝度分布データD(x,y)に対しノイズ成分を重畳する。
また、光束L2nの面nに対する入反射角度は、図2(2)に示すとおり第2参照光束L2rや第2被検光束L2oと同じ角度θ2である。また、この光束L2nの偏光方向は、第2参照光束L2rや第2被検光束L2oと同じである。
よって、光束L2nは、第2参照光束L2rや第2被検光束L2oと干渉し、撮像素子19から出力される輝度分布データD(x,y)に対しノイズ成分を重畳する。
つまり、面nは「ノイズ面」である。以下、光束L1nを「第1ノイズ光束L1n」、光束L2nを「第2ノイズ光束L2n」という。
次に、本干渉計を用いた干渉測定を説明する。
本干渉測定では、第1反射面161aの配置角度θ1と第2反射面162aの配置角度θ2との関係(=2つの点光源の光軸角度の関係)が、参照面r及び被検面oとノイズ面nとの位置関係に対し、式(1)を満たすよう調整される。この調整は、図1のステージ161’,162’の少なくとも一方を駆動することにより実現する。
2(drocosθ1-drocosθ2)=Mλ,
2(doncosθ1-doncosθ2)=Nλ+λ/2 ・・・(1) ,
但し、
ro:参照面rと被検面oとの間の光学的距離(対称面rと被検面oとの間の光学的距離)(図2(1),(2)参照)
on:被検面oとノイズ面nとの間の光学的距離(図2(1),(2)参照)
M:任意の整数、
N:任意の整数である。
因みに、参照面rとノイズ面nとの間の光学的距離(対称面rとノイズ面nとの光学的距離)をdrnとすると、drn=dro+donの関係にあるので、式(1)が満たされると、式(1’)も自動的に満たされる。
2(drncosθ1-drncosθ2)=(M+N)λ+λ/2 ・・・(1')
本干渉測定では、この状態で、撮像素子19から出力される輝度分布データD(x,y)が取得される。
次に、本干渉測定の効果を説明する。
本干渉測定で取得された輝度分布データD(x,y)は、上述したとおり第1光束L1と第2光束L2とは干渉しないことから、第1光束L1による干渉縞の輝度分布I1(x,y)と、第2光束L2による干渉縞の輝度分布I2(x,y)との単純な和で式(2)のとおり表される。
D(x,y)=I1(x,y)+I2(x,y) ・・・(2)
このうち、第1光束L1による干渉縞の輝度分布I1(x,y)は、第1ノイズ光束L1nによる干渉まで考慮すると、式(3)のとおり表される。
I1(x,y)=Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ1ro
+2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ1rn
+2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ1on] ・・・(3)
但し、
r(x,y):第1参照光束L1rの光量分布、
o(x,y):第1被検光束L1oの光量分布、
n(x,y):第1ノイズ光束L1nの光量分布、
ro(x、y):第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとによる干渉光の振幅の分布、
rn(x、y):第1参照光束L1rと第1ノイズ光束L1nとによる干渉光の振幅の分布、
on(x、y):第1被検光束L1oと第1ノイズ光束L1nとによる干渉光の振幅の分布、
ψr(x,y):参照面rの形状、
ψo(x,y):被検面oの形状、
ψn(x,y):ノイズ面nの形状、
k:レーザ光源11の波数(k=2π/λ)
Δ1ro:第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとの間の光路差、
Δ1rn:第1参照光束L1rと第1ノイズ光束L1nとの間の光路差、
Δ1on:第1被検光束L1oと第1ノイズ光束L1nとの間の光路差である。
この式(3)において、ノイズ面nの形状ψn(x,y)が、ノイズ成分に相当する。
一方、第2光束L2による干渉縞の輝度分布I2(x,y)は、第2ノイズ光束L2nによる干渉まで考慮すると、式(4)のとおり表される。
I2(x,y)=Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ2ro
+2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2rn
+2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2on] ・・・(4)
但し、
r(x,y):第2参照光束L2rの光量分布(ここでは、第1参照光束L1rの光量分布と略同じ。)、
o(x,y):第2被検光束L2oの光量分布(ここでは、第1被検光束L1oの光量分布と略同じ。)、
n(x,y):第2ノイズ光束L2nの光量分布(ここでは、第1ノイズ光束L1nの光量分布と略同じ。)、
ro(x、y):第2参照光束L2rと第2被検光束L2oとによる干渉光の振幅の分布(ここでは、第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとによる干渉光の振幅の分布と略同じ。)、
rn(x、y):第2参照光束L2rと第2ノイズ光束L2nとによる干渉光の振幅の分布(ここでは、第1参照光束L1rと第1ノイズ光束L1nとによる干渉光の振幅の分布と略同じ。)、
on(x、y):第2被検光束L2oと第2ノイズ光束L2nとによる干渉光の振幅の分布(ここでは、第1被検光束L1oと第1ノイズ光束L1nとによる干渉光の振幅の分布と略同じ。)、
Δ2ro:第2参照光束L2rと第2被検光束L2oとの間の光路差、
Δ2rn:第2参照光束L2rと第2ノイズ光束L2nとの間の光路差、
Δ2on:第2被検光束L2nと第2ノイズ光束L2nとの間の光路差である。
この式(4)において、ノイズ面nの形状ψn(x,y)が、ノイズ成分に相当する。
式(3),(4)により、式(2)は式(5)のとおり変形される。
D(x,y)=Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)+Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ1ro
+2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ1rn
+2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ1on
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ2ro
+2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2rn
+2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2on] ・・・(5)
ここで、第1被検光束L1oと第1ノイズ光束L1nとの間の光路差Δ1onは、図2(1)に示すように、角度θ1,光学的距離donにより決まる。
同様に、第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとの間の光路差Δ1roは、角度θ1,光学的距離droにより決まる。
同様に、第1参照光束L1rと第1ノイズ光束L1nとの間の光路差Δ1rnは、角度θ1,光学的距離drnにより決まる。
これらを数式で表すと、式(6)のとおりである。
Δ1ro=2drocosθ1
Δ1rn=2drncosθ1
Δ1on=2doncosθ1 ・・・(6)
また、第2被検光束L2oと第2ノイズ光束L2nとの間の光路差Δ2onは、図2(2)に示すように、角度θ2,光学的距離donにより決まる。
同様に、第2参照光束L2rと第2被検光束L2oとの間の光路差Δ2roは、角度θ2,光学的距離droにより決まる。
同様に、第2参照光束L2rと第2ノイズ光束L2nとの間の光路差Δ2rnは、角度θ2,光学的距離drnにより決まる。
これらを数式で表すと、式(7)のとおりである。
Δ2ro=2drocosθ2
Δ2rn=2drncosθ2
Δ2on=2doncosθ2 ・・・(7)
これらの式(6),(7),及び(1),(1’)により、式(5)は式(8)のとおり変形される。
D(x,y)=Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)+Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ2ro+2Mπ]
+2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2rn+2(M+N)π+π]
+2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2on+2Mπ+π]
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ2ro
+2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2rn
+2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2on
=Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)+Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ2ro
-2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2rn
-2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2on
+2Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ2ro
+2Irn(x,y)cos[ψr(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2rn
+2Ion(x,y)cos[ψo(x,y)-ψn(x,y)+k・Δ2on
=Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)+Ir(x,y)+Io(x,y)+In(x,y)
+4Iro(x,y)cos[ψr(x,y)-ψo(x,y)+k・Δ2ro] ・・・(8)
よって、輝度分布データD(x,y)においては、ノイズ面nの形状(=ノイズ成分)ψn(x,y)が完全に消去されていることが分かった。
つまり、本干渉測定方法によれば、ノイズ面nで反射した迷光(ここでは第1ノイズ光束L1n、第2ノイズ光束L2n)に起因して輝度分布データD(x,y)に重畳するノイズ成分(ここではψn(x,y))は、確実に抑えられる。
次に、本干渉測定の効果を図3に基づき別の側面から説明する。
本干渉測定においては、式(1),式(1’)を満たすことによって、次の状態<a>,<b>,<c>が達成される。
<a>第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとの間の光路差Δ1roと、第2参照光束L2rと第2被検光束L2oとの間の光路差Δ2roとの間の差異が「半波長の偶数倍」となる。
<b>第1参照光束L1rと第1ノイズ光束L1nとの間の光路差Δ1rnと、第2参照光束L2rと第2ノイズ光束L2nとの間の光路差Δ2rnとの差異が「半波長の整数倍」となる。
<c>第1被検光束L1oと第1ノイズ光束L1nとの間の光路差Δ1onと、第2被検光束L2nと第2ノイズ光束L2nとの間の光路差Δ2onとの差異が「半波長の整数倍」となる。
このとき、次の状態<a’>,<b’>,<c’>が達成される。
<a’>第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとによる干渉縞S1roと、第2参照光束L2rと第2被検光束L2oとによる干渉縞S2roとが、強め合う(図3(a)参照)。
<b’>第1参照光束L1rと第1ノイズ光束L1nとによる干渉縞S1rnと、第2参照光束L2rと第2ノイズ光束L2nとによる干渉縞S2rnとが、弱め合う(図3(b)参照)。
<c’>第1被検光束L1oと第1ノイズ光束L1nとによる干渉縞S1onと、第2被検光束L2nと第2ノイズ光束L2nとによる干渉縞S2onとが、弱め合う(図3(c)参照)。
さらに、本干渉測定では、第1光束L1の光量と第2光束L2の光量とが1:1に設定されている。
よって、前記弱め合いの結果、輝度分布データD(x,y)においては、ノイズ面nの形状の情報を含む余分な干渉縞S1on,S2on,S1rn,S2rnが相殺される。
次に、本干渉測定の効果を図4に基づきさらに別の側面から説明する。
本干渉計において、第1光束L1及び第2光束L2からなる全体光束の光軸方向の可干渉性分布は、図4に示すような周期的なカーブ(以下、「可干渉性カーブ」という。)を描く。
本干渉計では、第1光束L1の光量と第2光束L2の光量とが1:1に設定されており、かつ第1光束L1の波長と第2光束L2の波長とが共通なので、この可干渉性カーブの形状は、第1反射面161aの配置角度θ1と第2反射面162aの配置角度θ2との関係(=2つの点光源の光軸角度の関係)によって決まる。具体的には、その関係が変化すると、可干渉性カーブの周期が伸縮する。)
本干渉測定では、θ1,θ2の関係(=2つの点光源の光軸角度の関係)を、被検面r及びノイズ面nと参照面rとの位置関係に対し式(1),式(1’)が満たされるよう調整する。
このとき、可干渉性カーブの何れか2つのピークの間隔が、参照面rと被検面oとの間隔に一致し、かつその可干渉性カーブの何れかの逆ピークとピークとの間隔が、参照面r又は被検面oとノイズ面nとの間隔に一致する。
その結果、輝度分布データD(x,y)は、ノイズ面nから射出したノイズ光束L1n,L2nと、被検面o又は参照面rから射出した必要な光束L1o,L1r,L2o,L2rとの干渉の影響を受けない。よって、ノイズ面nの影響は、抑えられる。
本明細書において「最適化された可干渉性分布」を、「何れか2つのピークの間隔が参照面rと被検面oとの間隔に一致し、かつ何れかの逆ピークとピークとの間隔が、参照面r又は被検面oとノイズ面nとの間隔に一致する可干渉性カーブを描くような可干渉性分布」とする。
次に、本干渉計の効果を説明する。
本干渉計においては、仮に、参照面r及び被検面oとノイズ面nとの位置関係が変化しても、ステージ161’,162’の少なくとも1つを駆動してθ1,θ2の関係(=2つの点光源の光軸角度の関係)を調整するだけで、光軸方向の可干渉性分布を最適化することができる。つまり、光軸方向の可干渉性分布の制御が容易である。
(変形例1)
なお、本干渉計において、図5に示すとおり、被検面o及び参照面rと分岐光学系13との間に結像レンズ(請求項における光路調整系に対応。)20を挿入し、結像レンズ20に関し被検面oと第1反射面161a、被検面oと第2反射面162aとをそれぞれ共役関係に設定してもよい。以下、その理由を説明する。
第1反射面161a、第2反射面162aは、共通のレーザ光源11からの射出光束によって照明されるので、その射出光束にたとえ強度斑が生じていたとしても、図6(1),(2)の上部に示すように、第1反射面161aに対する入射光量分布D1と第2反射面162aに対する入射光量分布D2とは、略等しい。
但し、結像レンズ20が挿入されていないときには、図6(1)に示すように、第1光束L1と第2光束L2とは少しずつずれて進行し、被検面o上でもずれる。よって、図6(1)の下部に示すように、第1光束L1の被検面oに対する入射光量分布D1’と、第2光束L2の被検面oに対する入射光量分布D2’とは、異なる。
一方、結像レンズ20が挿入されているときにも、図6(2)に示すように、第1光束L1と第2光束L2とは少しずつずれて進行するが、結像レンズ20の作用によって、被検面o上では重なる。よって、図6(2)の下部に示すように、第1光束L1の被検面oに対する入射光量分布D1’と、第2光束L2の被検面oに対する入射光量分布D2’とは、一致する(つまり、被検面o上の同じ位置の入射光量が第1光束L1と第2光束L2との間で一致する。)。
このように、入射光量分布D1’,D2’が一致していれば、輝度分布データD(x,y)から、ノイズ面nの形状(=ノイズ成分)ψn(x,y)がより確実に消去される。
なお、言うまでもないが、レーザ光源11からの射出光束の強度斑が十分に小さいときには、ここで述べた結像レンズ20は不要である。
(変形例2)
また、本干渉計は、単一のレーザ光源11からの射出光束に基づき2つの光束(つまり2つの点光源)を生成するが、例えば、図7に示すように3以上の点光源を生成するよう変形してもよい(図7では、4つの点光源が生成されている。)。
このように、3以上の点光源が生成される干渉計によれば、2以上の異なるノイズ面nの影響を低減することも可能である。
但し、その場合、3以上の点光源の光量の関係を調整する必要が生じることがある。なお、3以上の光源の光量の関係を調整するには、例えば、第1反射面161a,第2反射面162aの反射率を調整したり、何れかの光路に減光フィルタを挿入したりすればよい。
(変形例3)
また、本干渉計では、複数の点光源を生成するために単一のレーザ光源11が用いられたが、図8に示すように、複数のレーザ光源11−1,11−2が用いられてもよい。なお、図8において、符号12−1,12−2はビームエキスパンダ、符号24は偏向ミラー、符号25はハーフミラーである。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態は、干渉計及びそれを用いた干渉測定方法の実施形態である。
先ず、本干渉計の構成を説明する。
本干渉計には、図9に示すとおり、レーザ光源(波長:λ)11、ビームエキスパンダ12、ガルバノミラー33、集光レンズ34、ピンホールアレイ36、コリメータレンズ35、ビームスプリッタ17、結像レンズ18、撮像素子19などが備えられる。このうち、レーザ光源11、ビームエキスパンダ12、ガルバノミラー33、集光レンズ34、ピンホールアレイ36、コリメータレンズ35が請求項における投光光学系に対応し、結像レンズ18、撮像素子19が請求項における検出光学系に対応し、ピンホールアレイ36が請求項における光軸位置調整装置に対応する。
このような構成の本干渉計に、被検物1、参照物2がセットされる。
次に、本干渉計における光の振る舞いを説明する。
図9に示すとおり、レーザ光源11から射出した光束は、ビームエキスパンダ12において径の太い平行光束に変換される。この光束は、ガルバノミラー33の反射面において反射した後、集光レンズ34に入射し、集光レンズ34によりピンホールアレイ36上に集光される。
この集光点は、ガルバノミラー33が駆動されると、ピンホールアレイ36上を移動する。
ピンホールアレイ36においてその集光点の軌跡上には、複数のピンホール361,362,363,・・・が形成されている。
その集光点の位置が、複数のピンホール361,362,363,・・・のうち第m番目のピンホール36mの位置に一致すると、その集光点から発散する光束(第m光束)Lmは、ピンホールアレイ36を透過し、コリメータレンズ35に入射する。
コリメータレンズ35に入射した第m光束Lmは、平行光束に変換され、その後、ビームスプリッタ17に入射する。
ビームスプリッタ17に入射した第m光束Lmの一部の光束は、参照物2の方向に向かって進行し、その第m光束Lmの他の一部の光束は、被検物1の方向に向かって進行する。
参照物2に入射した光束は、参照物2の参照面rにて反射し、第m参照光束Lmrとなってビームスプリッタ17に再入射する。
被検物1に入射した光束は、被検物1の被検面oにて反射し、第m被検光束Lmoとなってビームスプリッタ17に再入射する。
ビームスプリッタ17に再入射した第m参照光束Lmrと第m被検光束Lmoとは、共に結像レンズ18の方向に進行し、その結像レンズ18を介して撮像素子19に入射する。これらの第m参照光束Lmrと第m被検光束Lmoとは干渉し、撮像素子19の撮像面上に干渉縞Sm(=光束Lmによる干渉縞)を形成する。
ガルバノミラー33が駆動されると、撮像素子19の撮像面上には、第1光束L1による干渉縞S1,第2光束L2による干渉縞S2,第3光束L3による干渉縞S3,・・・が順次形成される。
撮像素子19の撮像面は、結像レンズ18に関して被検面oと共役な位置に配置されており、撮像素子19から出力される輝度分布データは、被検面oの形状を示す。
なお、第1光束L1、第2光束L2、第3光束L3、・・・は、異なるタイミングで生成するので、互いに干渉しない。
因みに、このような互いに干渉しない第1光束L1、第2光束L2、第3光束L3、・・・が生成されるということは、ピンホール361,362,363,・・・の位置に、互いに干渉しない複数の点光源が形成されたことと等価である。
しかも、第1光束L1、第2光束L2、第3光束L3、・・・それぞれの被検面o及び参照面rへの入射角度θ1,θ2,θ3,・・・も互いに異なる値となる。よって、複数の点光源の光軸角度は、互いに異なる値となる。
次に、本干渉計を用いた本干渉測定を説明する。
本干渉計において、各干渉縞S1,S2,S3,・・・は、互いに異なるタイミングで生起する。このため、本干渉計を用いた干渉測定においては、ガルバノミラー33の駆動中に撮像素子19が連続的に駆動される(撮像素子19の電荷蓄積時間は十分に長く設定される。)。
このようにすれば、干渉縞S1,S2,S3,・・・の輝度分布の和が、輝度分布データD(x,y)として取得される。
次に、本干渉測定において満たすべき条件と本干渉測定の効果とを説明する。ここでも、第1実施形態の干渉測定と同様のノイズ面nの影響について考慮する。
本干渉計において、第1光束L1、第2光束L2、第3光束L3、・・・からなる全体光束の光軸方向の可干渉性分布は、図10に示すような周期的なカーブ(以下、「可干渉性カーブ」という。)を描く。
本干渉計では、第1光束L1、第2光束L2、第3光束L3、・・・の光量は全て等しく、かつ波長も共通なので、この可干渉性カーブの形状は、第1光束L1、第2光束L2、第3光束L3、・・・それぞれの被検面o及び参照面rへの入射角度θ1,θ2,θ3,・・・θ1,θ2,θ3,・・・の関係(=複数の点光源の光軸角度の関係)によって決まる。つまり、ピンホールアレイ36の各ピンホール361,362,363,・・・の位置関係によって決まる。
よって、本干渉測定では、ピンホールアレイ36の各ピンホール361,362,363,・・・の位置関係を調整することによって、光軸方向の可干渉性分布が最適化される。
つまり、可干渉性カーブの何れか2つのピークの間隔が、参照面rと被検面oとの間隔に一致し、かつその可干渉性カーブの何れかの逆ピークとピークとの間隔が参照面r又は被検面oとノイズ面nとの間隔に一致するよう最適化される。
その結果、輝度分布データD(x,y)は、ノイズ面nから射出したノイズ光束と、第1光束L1,第2光束L2,第3光束L3・・・との干渉の影響を受けない。よって、ノイズ面nの影響は、抑えられる。
なお、本干渉計において、コリメータレンズ35に関し集光レンズ34と被検面o(又は参照面r)とは共役な位置に配置されている。これにより、第1光束L1,第2光束L2,第3光束L3,・・・の被検面o(又は参照面r)への入射光量分布が略等しくなる。これによって、輝度分布データD(x,y)に対するノイズ面nの影響が、より確実に抑えられる。
なお、言うまでもないが、レーザ光源11からの射出光束の光量斑が十分に小さいときには、この共役関係は成立しなくてもよい。
[その他]
なお、上述した各干渉測定では、複数の点光源が個別に生成する複数の干渉縞の輝度分布の和を撮像素子19による一回の撮像で一括に検出するとしたが、それら複数の干渉縞の輝度分布を撮像素子19による複数回の撮像で個別に検出してもよい。そのような方法で取得した複数の輝度分布データを計算機などで足し算すれば、上述した各干渉測定と同様の輝度分布データD(x,y)が得られる。
また、上述した各干渉測定では、干渉計の可干渉性分布を最適化するために、複数の点光源の光軸角度の関係を調整したが、その関係を固定しておき、その代わりに、被検面o及び参照面rとノイズ面nとの位置関係を調整してもよい。或いは、光軸角度の関係と位置関係との双方を調整してもよい。
さらに、点光源の数が3以上であるときには、各点光源の光量の関係を調整してもよい。因みに、光量の関係を調整すると上述した各可干渉性カーブのコントラストが変化するので、コントラストが最大になるように各点光源の光量の関係を調整するとよい。
また、被検面o及び参照面rとノイズ面nとの位置関係を容易に調整するために、各干渉計には、被検面o、参照面r、ノイズ面nのうち少なくとも2つの位置を自在に変化させる機構(ステージなど)が備えられることが望ましい(請求項における光軸位置調整装置に対応。)。
また、点光源の数が3以上であるときには、各点光源の光量の関係を容易に調整するために、各干渉計には、各点光源うち2以上の光源の光量を自在に変化させる手段(可動フィルタなど)が備えられることが望ましい(請求項における光量調整系に対応。)。
また、上述した各干渉計においては、光量損失を抑えるため、ビームスプリッタ17の代わりに偏光ビームスプリッタを使用し、参照物2と偏光ビームスプリッタとの間、及び被検物1と偏光ビームスプリッタとの間のそれぞれに1/4波長板を挿入してもよい。
また、上述した各干渉計は、トワイマン・グリーン型の干渉計であるが、参照物2及び被検物1の周辺を図11に示すように変形し、フィゾー型の干渉計にしてもよい。なお、図11において符号2’で示すのが、フィゾー型の干渉計で用いられる参照物(フィゾー部材)である。
また、上述した各干渉測定には、縞走査法、すなわち、参照物2及び/又は被検物1を光軸方向に移動させつつ複数の輝度分布データD(x,y)を取得し、かつそれら輝度分布データD(x,y)に基づき高精度に被検面oの形状を算出する方法を適用することもできる。
第1実施形態の干渉計の各部を次のとおり設定して干渉測定を行う。
参照面rと被検面oとをビームスプリッタ17に関し対称な位置に配置する。このとき、dro=0,Δ1ro=Δ2ro=0である。
第1反射面161aの配置角度θ1=0に設定する。
ノイズ面nと被検面oとの間の幾何学的距離をdとする。このとき、don=ndである(但しn:被検物1の屈折率)。
このとき、第2反射面162aの配置角度θ2は、式(9)で表される値に調整される。
θ2=arccos[1−λ/(2・2nd)] ・・・(9)
この式(9)が満たされれば、干渉計の光軸方向の可干渉性分布が最適化され、上述した第1実施形態の効果が得られる。
第1実施形態の干渉計の各部を次のとおり設定して干渉測定を行う。
被検面oとノイズ面nとの間の光学的距離dno=d/2、参照面rと被検面oの光学的距離dro=dに設定する。
第1反射面161aの配置角度θ1=0に設定する。
このとき、第2反射面162の配置角度θ2は、式(10)で表される値に最適化される。
θ2=arccos[1−λ/(2d)] ・・・(10)
この式(10)が満たされれば、干渉計の光軸方向の可干渉性分布が最適化され、上述した第1実施形態の効果が得られる。
第1実施形態の干渉計の構成図である。 (1)は、被検面o,参照面r,ノイズ面nの位置関係と、第1光束L1の入射角度θ1を示す図である。(2)は、被検面o,参照面r,ノイズ面nの位置関係と、第2光束L2の入射角度θ2を示す図である。 第1参照光束L1rと第1被検光束L1oとによる干渉縞S1ro,第2参照光束L2rと第2被検光束L2oとによる干渉縞S2ro,第1被検光束L1oと第1ノイズ光束L1nとによる干渉縞S1on,第2被検光束L2nと第2ノイズ光束L2nとによる干渉縞S2on,第1参照光束L1rと第1ノイズ光束L1nとによる干渉縞S1rn,第2参照光束L2rと第2ノイズ光束L2nとによる干渉縞S2rnを示す概念図である。 第1実施形態の干渉計の光軸方向の可干渉性分布を示す図である。 第1実施形態の干渉計の変形例1の構成図である。 (1)は、第1実施形態の干渉計における反射面161a,162aと被検面oとの光学的関係を示す概念図である。(2)は、変形例1の干渉計における反射面161a,162aと被検面oとの光学的関係を示す概念図である。 第1実施形態の干渉計の変形例2の構成図である。 第1実施形態の干渉計の変形例3の構成図である。 第2実施形態の干渉計の構成図である。 第2実施形態の干渉計の光軸方向の可干渉性分布を示す図である。 各干渉計をフィゾー型に構成した場合における参照物2及び被検物1の周辺の構成図である。
符号の説明
1 被検物
2 参照物
o 被検面
r 参照面
11,11−1,11−2 レーザ光源
12,12−1,12−2 ビームエキスパンダ
13 分岐光学系
17 ビームスプリッタ
18,20 結像レンズ
19 撮像素子
14 偏光ビームスプリッタ
151,152 1/4波長板
161 第1平面反射鏡
162 第2平面反射鏡
161’,162’ ステージ
161a 第1反射面
162a 第2反射面
20 結像レンズ
25 ハーフミラー
33 ガルバノミラー
34 集光レンズ
35 コリメータレンズ
36 ピンホールアレイ
361,362,363,・・・ ピンホール
1 第1光束
2 第2光束
1r 第1参照光束
1o 第1被検光束
2r 第2参照光束
2o 第2被検光束

Claims (7)

  1. 参照面及び被検面に投光すべき光束の光源として、互いに干渉しない光軸角度の異なる複数種の可干渉光源を生成する手順と、
    前記複数種の可干渉光源が個別に生成する複数種の干渉縞の輝度分布の和を検知する手順と、
    前記複数種の可干渉光源の光軸角度の関係と、前記参照面及び前記被検面とノイズ面との位置関係との少なくとも一方を調整する手順と
    を含むことを特徴とする干渉測定方法。
  2. 請求項1に記載の干渉測定方法において、
    前記複数種の可干渉光源の光量の関係を調整する手順をさらに含む
    ことを特徴とする干渉測定方法。
  3. 参照面及び被検面に投光すべき光束の光源として、互いに干渉しない光軸角度の異なる複数種の可干渉光源を生成する投光光学系と、
    前記複数種の可干渉光源が個別に生成する複数種の干渉縞の輝度分布の和を検知する検出光学系と
    を備えたことを特徴とする干渉計。
  4. 請求項3に記載の干渉計において、
    前記複数種の可干渉光源の光軸角度の関係と、前記参照面及び前記被検面とノイズ面との位置関係との少なくとも一方を調整する光軸位置調整装置をさらに備えた
    ことを特徴とする干渉計。
  5. 請求項4に記載の干渉計において、
    前記複数種の可干渉光源の光量の関係を調整する光量調整系をさらに備えた
    ことを特徴とする干渉計。
  6. 請求項3〜請求項5の何れか一項に記載の干渉計において、
    前記投光光学系には、
    単一の可干渉光源からの射出光束に基づき前記複数種の可干渉光源を生成する分岐光学系が備えられる
    ことを特徴とする干渉計。
  7. 請求項6に記載の干渉計において、
    前記被検面に対する入射光量分布が一致するよう前記複数種の可干渉光源からの射出光束の光路を調整する光路調整系を更に備えた
    ことを特徴とする干渉計。
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JP2010192470A (ja) * 2009-02-13 2010-09-02 Canon Inc 計測装置、露光装置及びデバイスの製造方法
KR101213786B1 (ko) 2011-12-21 2012-12-18 부산대학교 산학협력단 광의 공간 분할을 이용한 측정 시스템

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