JP2005247881A - 洩れ込み防止方法、ガス化装置及び廃棄物ガス化発電システム - Google Patents

洩れ込み防止方法、ガス化装置及び廃棄物ガス化発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ガス化炉への大気の洩れ込みを有効に防止することができる大気の洩れ込み防止方法、ガス化炉への大気の洩れ込みを防止できるガス化装置及びこのガス化装置を具備した廃棄物ガス化発電システムを提供することにある。
【解決手段】廃棄物の受け部11と、廃棄物をガス化するガス化炉30と、受け部11とガス化炉30との間に設けられた圧力調整部13とを備えたガス化装置10におけるガス化炉30への大気の洩れ込みを防止する方法であって、受け部11の圧力P1と、圧力調整部13の圧力P2と、ガス化炉30の圧力P3との関係が、P1>P2≧P3となるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、大気圧より低い圧力に調整され、廃棄物をガス化するガス化炉への大気の洩れ込みを防止することが可能な洩れ込み防止方法、ガス化炉への大気の洩れ込みを防止できるガス化装置及びこのガス化装置を備えた廃棄物ガス化発電システムに関する。
都市ゴミや産業廃棄物などの各種廃棄物を熱分解処理して得られる生成ガスを燃料としてガスエンジンなどの発電機を駆動させて発電し、電気エネルギーを回収する場合には、生成ガスに含まれる可燃性成分(例えば水素、一酸化炭素など)の割合が高いほど(すなわち、生成ガスが高カロリーであるほど)効率よく電気エネルギーを回収することが可能である。
ところで、一般的なガス化炉は、炉内ガスの噴出を回避するなどの安全対策上の観点から、炉内の圧力が負圧〔例えば、大気圧を基準とした場合において−196Pa(−20mmAq)程度〕となるように調整されている。そのため、ガス化炉に対しては大気圧との圧力差〔例えば196Pa(20mmAq)〕に相当する洩れ込み圧が生じ、ガス化炉は常に大気が洩れ込みやすい状態となっている。そこで、ガス化炉に大気が洩れ込みやすい箇所である廃棄物の投入部分に二重ダンパやスクリューフィーダを設けることによって洩れ込みを防止しているが、それでも多量の大気がガス化炉に洩れ込んでしまっていた。
ガス化炉に洩れ込んだ大気は生成ガスを希釈させ、生成ガスを低カロリーのガスとしてしまう。これは大気に含まれる不活性成分の窒素ガスをガス化炉後段のガス処理工程で取り除くことが困難であるために窒素成分が生成ガス中に残留してしまい、その結果、生成ガスに含まれる可燃性成分が希釈されてしまうことに由来している。
そのため、大気が洩れ込みやすいガス化炉の圧力を的確に制御する技術が求められている。ガス化炉の圧力を制御する方法としては、緩やかな炉内圧力の調整に対してはガス化炉の後段に配置されている誘引送風機の周波数の制御または誘引送風機の入口に設置した誘引送風機入口ダンパの制御によって行い、急激な炉内圧力の変動に対してはガス化炉から燃焼用空気を送り込む空気ラインに設置した調節ダンパの制御によって行う方法が報告されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、この圧力制御方法は、大気のガス化炉への洩れ込みについてはなんら考慮されておらず、廃棄物投入口から多量の大気の洩れ込みを生じさせてしまっていた。また、ガス化炉の後段に配置されている誘引送風機や誘引送風機入口ダンパにより炉内圧力を制御する構成であるため、制御に時間的な遅れを生じやすいという問題があり、この時間的遅れを回避するためにガス化炉の設定圧を予めより強い負圧側に調整しておく必要があり、もって、ガス化炉に大気がより一層洩れ込みやすくなってしまっていた。
特開平11−325437号公報
このようにガス化炉への大気の洩れ込みを抑制する技術の提供が求められている。そこで、本発明の課題は、ガス化炉への大気の洩れ込みを有効に防止することができる大気の洩れ込み防止方法、ガス化炉への大気の洩れ込みを防止できるガス化装置及びこのガス化装置を具備した廃棄物ガス化発電システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る洩れ込み防止方法の発明は、廃棄物の受け部と、廃棄物をガス化するガス化炉と、前記受け部と前記ガス化炉との間に設けられた圧力調整部とを備えたガス化装置における前記ガス化炉への大気の洩れ込みを防止する方法であって、前記受け部の圧力P1と、前記圧力調整部の圧力P2と、前記ガス化炉の圧力P3との関係が、P1>P2≧P3となるように制御することを特徴とする。
この特徴によれば、受け部の圧力P1と、圧力調整部の圧力P2と、ガス化炉の圧力P3との関係がP1>P2≧P3となるように制御されているので、圧力調整部に対しては前記P1と前記P2との圧力差(ΔP12)に相当する大気の洩れ込みが生じ得るものの、ガス化炉に対する大気の洩れ込みを前記P2と前記P3との圧力差(ΔP23)相当に抑制することができる。
すなわち、従来ではガス化炉に対して前記P1と前記P3との圧力差(ΔP13)に相当する大気の洩れ込みが生じていたが、本発明においては、ガス化炉への大気の洩れ込みを、前記P1と前記P3との圧力差(ΔP13)より小さい前記P2と前記P3との圧力差(ΔP23)相当に抑制することができるものである。
また、本発明の第2の態様に係る洩れ込み防止方法の発明は、前記第1の態様において、前記P2と前記P3との圧力差が0〜49Paとなるように制御することを特徴とする。
この特徴によれば、圧力調整部の圧力P2とガス化炉の圧力P3との圧力差(ΔP23)が0〜49Pa(0〜5mmAq)となるように制御されているので、ガス化炉に対する大気の洩れ込み圧を0〜49Pa(0〜5mmAq)とすることができ、ガス化炉への大気の洩れ込みを確実に防止することができる。
また、本発明の第3の態様に係るガス化装置の発明は、廃棄物の受け部と、廃棄物をガス化するガス化炉と、前記受け部と前記ガス化炉との間に設けられた圧力調整部と、前記圧力調整部の圧力を制御する圧力制御手段とを具備していることを特徴とする。
この特徴によれば、受け部とガス化炉との間に設けられた圧力調整部の圧力を圧力制御手段によって制御することにより、圧力調整部からガス化炉への大気の洩れ込みを確実に防止することができる。また、圧力調整部は、ガス化炉の直近に配設されているので、速やかに圧力調整部の圧力を制御することができ、時間的遅れなどを生じさせること無くガス化炉への大気の洩れ込みを防止することができる。
また、本発明の第4の態様に係るガス化装置の発明は、前記第3の態様において、前記圧力制御手段は、前記受け部の圧力P1と、前記圧力調整部の圧力P2と、前記ガス化炉の圧力P3との関係が、P1>P2≧P3となるように構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、圧力制御手段は、受け部の圧力P1と、圧力調整部の圧力P2と、ガス化炉の圧力P3との関係がP1>P2≧P3となるよう構成されているので、圧力調整部に対しては前記P1と前記P2との圧力差(ΔP12)に相当する大気の洩れ込みが生じ得るものの、ガス化炉に対する大気の洩れ込みを前記P2と前記P3との圧力差(ΔP23)相当に抑制することができる。
すなわち、従来ではガス化炉に対して前記P1と前記P3との圧力差(ΔP13)に相当する大気の洩れ込みが生じていたが、本発明においては、ガス化炉への大気の洩れ込みを、前記P1と前記P3との圧力差(ΔP13)より小さい前記P2と前記P3との圧力差(ΔP23)相当に抑制することができるものである。
また、本発明の第5の態様に係るガス化装置の発明は、前記第4の態様において、前記圧力制御手段は、前記P2と前記P3との圧力差が0〜49Paとなるように構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、圧力調整部の圧力P2とガス化炉の圧力P3との圧力差(ΔP23)が0〜49Pa(0〜5mmAq)となるように制御されるので、ガス化炉に対する大気の洩れ込み圧を0〜49Pa(0〜5mmAq)とすることができ、ガス化炉への大気の洩れ込みを確実に防止することができる。
また、本発明の第6の態様に係るガス化装置の発明は、前記第3の態様から前記第5の態様のいずれかの態様において、前記圧力調整部と前記ガス化炉との間に、当該圧力調整部から当該ガス化炉に廃棄物を移送する廃棄物移送手段が配設されており、この廃棄物移送手段がスクリューフィーダから構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、圧力調整部とガス化炉との間に廃棄物移送手段としてのスクリューフィーダが配設されているので、廃棄物を連続的にガス化炉に投入することができる。また、スクリューフィーダに廃棄物が充填されることで圧力調整部とガス化炉との間に所定のシール性を発現させることができ、もって、確実に受け部の圧力P1と、圧力調整部の圧力P2と、ガス化炉の圧力P3との関係がP1>P2≧P3となるように制御することができる。
また、本発明の第7の態様に係る廃棄物ガス化発電システムの発明は、廃棄物をガス化して生成ガスを得る前記第3の態様から前記第6の態様のいずれかの態様に記載のガス化装置と、前記生成ガスを改質して改質ガスを得るガス改質器と、前記改質ガスを洗浄して洗浄ガスを得るガス洗浄装置と、前記洗浄ガスを燃料として発電する発電機とを具備していることを特徴とする。
この特徴によれば、前記第3の態様から前記第6の態様のいずれかの態様に記載のガス化装置を備えていることにより、生成ガスに大気が洩れ込むことがないため、高カロリーの生成ガスが得られる。また、ガス改質器において生成ガスに含まれる改質成分(例えば軽質タール)が改質されることにより、生成ガスを高カロリーな改質ガスとして得ることができる。また、ガス洗浄装置において改質ガスを洗浄することで発電機の燃料として使用した場合における有害物質の発生や発電機の腐食などを未然に回避することができる。そして、高カロリーな洗浄ガスを燃料として発電することができるので、効率的に電気エネルギーを回収することができる。すなわち、システム全体での発電効率を確実に向上させることができる。
本発明によれば、ガス化炉への大気の洩れ込みを確実に防止することができ、生成ガスとして高カロリーのガスが得られる。また、この高カロリーガスを用いて発電機を駆動させることができるので、高効率的な発電が可能である。
以下、図面に基づいて本発明に係るガス化炉への大気の洩れ込み防止方法、ガス化装置及び廃棄物ガス化発電システムの一実施形態について説明する。
図1に示す如く、本発明に係るガス化装置10は、都市ゴミや産業廃棄物などの各種廃棄物を受ける受け部11と、廃棄物をガス化するガス化炉30と、受け部11とガス化炉30との間に設けられた圧力調整部13と、圧力調整部13の圧力を制御する圧力制御手段20を備えている。圧力制御手段20は、圧力調整部13内のガスを排出する抽気エジェクター21と、圧力調整部13の圧力P2とガス化炉30の圧力P3を計測し、その差を検出する圧力計22と、圧力計22からの信号に基づいて抽気エジェクター21の抽気量を調整するバルブ23を備えている。
また、受け部11と圧力調整部13との間には、受け部11から圧力調整部13に廃棄物を移送する廃棄物移送手段としての第1スクリューフィーダ17が配設されており、また、圧力調整部13とガス化炉30との間には、圧力調整部13からガス化炉30に廃棄物を移送する廃棄物移送手段としての第2スクリューフィーダ19が配設されている。これらのスクリューフィーダ17、19は、ある程度のシール性を有するように構成されており、スクリュー間に廃棄物が充填されることにより、そのシール性がより一層高められるようになっている。なお、抽気エジェクター21に代えてブロアを用いることができ、第1スクリューフィーダ17に代えてスライドゲートや二重ダンパを用いることもできる。
本実施形態に係るガス化装置10においては、圧力制御手段20によって受け部11の圧力P1、圧力調整部13の圧力P2及びガス化炉30の圧力P3の関係がP1>P2≧P3となるように制御される。さらに、圧力調整部13の圧力P2とガス化炉30の圧力P3との圧力差(ΔP23)が0〜49Pa(0〜5mmAq)、好ましくは0〜19.6Pa(0〜2mmAq)となるように制御される。
ここで、各部の圧力が上記関係を満たすように制御する手段について説明する。なお、本明細書では、圧力の表示は大気圧を基準としたゲージ圧で示し、大気圧より負圧側の圧力を表す場合には「−」を付して記載する。
受け部11は大気開放されていることから、受け部11の圧力P1は常に大気圧(P1=0)となっている。また、ガス化炉30の圧力P3は、安全対策上の観点から図示しないガス化炉圧制御手段によって作動中は常に負圧〔例えば、P3=−98から−294Pa(−10から−30mmAq)〕に調整されている。
そして、受け部11の圧力P1、圧力調整部13の圧力P2及びガス化炉30の圧力P3の関係がP1>P2≧P3を満たすように、圧力調整部13内のガスが抽気エジェクター21によって排出される。抽気エジェクター21による圧力調整部13内のガス排出は、圧力計22において圧力調整部13の圧力P2とガス化炉30の圧力P3を計測し、その差(ΔP23)が0〜49Pa、好ましくは0〜19.6Paとなるように行われる。すなわち、圧力制御手段20によって、圧力調整部13の圧力P2がガス化炉30の圧力P3に対して0〜49Pa、好ましくは0〜19.6Pa高くなるように制御される。
抽気エジェクター21による圧力調整部13からの抽気量の調整は、圧力計22からの信号に基づき、バルブ23の開閉程度が制御されることにより行われる。なお、図1に示す如く、バルブ23が設けられている管の一端が大気開放された構成であるので、バルブ23を開けることで圧力調整部13からの抽気量を増やすことができ、閉めることで抽気量を減らすことができる。
また、図示するように圧力が制御される圧力調整部13がガス化炉30の前段直近に配設されているので、時間的な損失を生じさせることなく、速やかに圧力制御を行うことができ、これによりガス化炉30への大気の洩れ込みを最小限に抑えることができる。
ここで具体的に、受け部11の圧力P1が大気圧(P1=0)であり、ガス化炉30の圧力P3が−196Pa(−20mmAq)に調整され、圧力調整部13の圧力P2とガス化炉30の圧力P3との圧力差(ΔP23)が19.6Pa(2mmAq)となるように(すなわち、圧力調整部13の圧力P2がガス化炉30の圧力P3に対して19.6Pa高くなるように)制御した場合を例に挙げて説明する。なお、圧力制御の結果として、圧力調整部13の圧力P2は、大気圧P1との関係では−176.4Pa(−18mmAq)となる。
圧力調整部13内のガスが抽気エジェクター21により排出されることで、ガス化炉30の圧力P3(−196Pa)との圧力差(ΔP23)が19.6Pa(すなわち、圧力調整部13の圧力P2が−176.4Pa)となるように調整される。そのため、圧力調整部13には、受け部11の圧力P1と圧力調整部13の圧力P2との圧力差(ΔP12=176.4Pa)に相当する洩れ込み圧が生じ、ある程度の大気の洩れ込みが生じる。
一方、圧力調整部13の圧力P2とガス化炉30の圧力P3との圧力差(ΔP23)は19.6Paに制御されているので、圧力調整部13からガス化炉30への大気の洩れ込み圧をこの圧力差(ΔP23=19.6Pa)分だけに抑制することができ、ガス化炉30への大気の洩れ込みを確実に防止することができるものである。
すなわち、従来ではガス化炉に対して、大気圧とガス化炉との圧力差(上記例では196Pa)に相当する洩れ込み圧が生じ、その洩れ込み圧に相当する分だけの大気の洩れ込みが生じてしまっていた。一方、本発明では、ガス化炉30への大気の洩れ込み圧を、受け部11の圧力P1とガス化炉P3との圧力差(ΔP13=196Pa)より小さい、圧力調整部13の圧力P2とガス化炉30の圧力P3との圧力差(ΔP23=19.6Pa)分だけに抑制することができるものである。従って、ガス化炉30への大気の洩れ込みを確実に防止することが可能である。
また、ガス化炉30の圧力P3は廃棄物をガス化させる過程において経時的にある程度の幅(例えば、設定値に対して+49から−49Pa程度)をもって変動してしまい、例えば負側に変動した場合にはガス化炉30に大気が洩れ込みやすい状態となってしまうおそれがある。しかし、本発明では上述したように、ガス化炉30の圧力P3に対して圧力調整部13の圧力P2が制御されているので、圧力調整部13の圧力P2をガス化炉30の圧力P3に連動して変動させることができる。従って、ガス化炉30の圧力P3が変動したとしても圧力調整部13とガス化炉30との圧力差(ΔP23)が一定に保たれており、ガス化炉30への大気の洩れ込みを回避することができる。
次に、ガス化装置10において廃棄物をガス化して生成ガスを得る動作について図1及び図2を参照しつつ説明する。
廃棄物は必要に応じて破砕処理、乾燥処理などの前処理が施された後、間欠的または連続的に受け部11に供給される。受け部11に供給された廃棄物は第1スクリューフィーダ17によって圧力調整部13に供給され、この圧力調整部13で一時的に貯蔵される。圧力調整部13への破棄物の供給量は、抽気エジェクター21による圧力調整を的確に行えるように少なくとも圧力調整部13の頂部に空間部が形成される程度に調整される。圧力調整部13に一時的に貯蔵された廃棄物は第2スクリューフィーダ19によって連続的にガス化炉30に投入される。すなわち、圧力調整部13は、廃棄物をガス化炉30に供給するホッパーとしても機能する。ガス化炉30への廃棄物の投入量は、少なくともガス化炉30の頂部に空間部30eが形成される程度に調整される。
ガス化炉30は、図2に示す如く上部から投入された廃棄物が底部側に向けて移動する移動床を形成する縦型のガス化炉であり、底部側から上部側に向けて冷却帯30a、燃焼帯30b、熱分解帯30c、乾燥帯30dが積層した構成となっている。すなわち、ガス化炉30に投入された廃棄物が上部側から底部側に向けて乾燥帯30d、熱分解帯30c、燃焼帯30b、冷却帯30aの順に移動する移動床が形成された構成である。
燃焼帯30bではガス化炉30の底部のガス供給口34から供給される供給ガスに含まれる空気または酸素(酸化剤)により廃棄物またはその熱分解生成物が燃焼して1000〜1200℃に維持され、燃焼かすである灰分や炭化物が生成される。灰分は冷却帯30aに流下し、炭化物は供給ガスに含まれるスチームと水性ガス化反応することにより可燃性の水性ガス(一酸化炭素や水素を含むガス)に変換される。なお、炉内に供給された空気または酸素(酸化剤)は燃焼帯30bでの燃焼により使い果たされるため、燃焼帯30bより上側の熱分解帯30c、乾燥帯30dでは無酸素状態が構成されている。冷却帯30aでは燃焼帯30bで生じた高温度の灰分と供給ガスとの間で熱交換が生じ、灰分が減温される。そして、灰分は炉底部の固分排出口33から炉外に排出される。
熱分解帯30cでは燃焼帯30bで生じた熱により廃棄物が熱分解され、可燃性の熱分解ガス(一酸化炭素や水素を含むガス)や軽質タール(分子量が数百程度の比較的低分子量の炭素含有物質)が生成する。廃棄物は例えば450℃以上になると熱分解されることから、この温度域を超えて廃棄物の熱分解が生じる領域が熱分解帯30cとなる。
熱分解ガスと水性ガスとを含む生成ガスはガス化炉30を上部側に向けて移動し、廃棄物の隙間を流通する間に廃棄物を乾燥させる乾燥帯30dを形成するとともに、粉塵が取り除かれる。廃棄物を乾燥させることにより減温(例えば150〜200℃)され、かつ廃棄物の隙間を流通することで除塵された生成ガスは、ガス化炉30頂部の空間部30eを介してガス排出口31から炉外に排出される。この生成ガスには熱分解ガスや水性ガスの他、軽質タールが含まれている。軽質タールは通常室温では固体状であるが、炉内の生成ガス中ではガス状または液状となっており、液状の軽質タールは微粉末形態として生成ガスと共にガス排出口31から排出される。
なお、ガス化炉30への投入に先立ち、廃棄物に予め不燃性のペレットを所定比率で添加しておくことにより、冷却帯30aに灰分などが溜まることでガス供給口34から供給される供給ガスが冷却帯30aを通流できなくなることを防ぐことができる。なお、この不燃性ペレットは灰分とともに固分排出口33から排出され、灰分と分別して回収され、循環利用される。
次に、上述したガス化装置を具備した本発明に係る廃棄物ガス化発電システムの一実施形態について図3を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る廃棄物ガス化発電システム100は、主要な構成として、上述したガス化装置10と、ガス改質器46と、ガス洗浄装置としての凝縮塔51及び吸着塔55と、発電機としてのガスエンジン63を具備している。
ガス化装置10の上部からは廃棄物と不燃性ペレットが供給され、底部からはスチーム発生器41からのスチームと、ベーパレーターを含む液体酸素ボンベ43からの酸素が供給される。廃棄物のガス化・燃焼により生じた灰と不燃性ペレットはガス化装置10の底部から排出されて分別された後、ペレットは循環再利用され、灰分は図示しない灰溶融炉において処理される。一方、ガス化装置10で生成した生成ガスは上部から排出され、ガス改質器46に供給される。
ガス改質器46には液体酸素ボンベ43からの酸素が供給されており、生成ガスに含まれる改質成分(例えば軽質タール)が改質されて水素と一酸化炭素を主成分とする改質ガスが生成する。このように、ガス改質器46において生成ガス中の改質成分を改質することにより、ガスをより高カロリー化することができるとともに、軽質タールなどの液状成分をガスエンジン63の燃料として有用なガス状態にすることができる。ガス改質器46を排出した改質ガスは冷却塔48に供給され、水供給手段49から供給された水と接触することで減温される。
冷却塔48を排出した改質ガスは凝縮塔51に供給されて凝縮される。この凝縮塔51には薬剤供給手段52からアルカリ溶液(例えば水酸化ナトリウム水溶液)が供給される。アルカリ溶液は凝縮塔51内に噴霧され、改質ガスと対向接触することにより改質ガスに含まれる不純成分(例えば酸性成分)を取り除く。不純成分を吸収したアルカリ溶液は搭底部から排出され、一時的にタンク53に貯留された後、排水処理される。
凝縮塔51を排出したガスは吸着塔55に供給される。この吸着塔55にはガス中の不純成分を吸着する吸着剤が充填されており、ガス中から不純成分を吸着除去して、洗浄ガスを生成する。このように凝縮塔51及び吸着塔55において改質ガスから不純成分を取り除いて洗浄ガスとすることにより、ガスエンジン63の燃料として使用した場合における有害物質の発生やガスエンジン63の腐食などの不具合を未然に回避することが可能である。
そして、吸着塔55から排出された洗浄ガスは、ブロア67を介してガスタンク61に一時的に貯蔵された後、ガスエンジン63に供給されて当該ガスエンジン63の燃料として使用され、これにより電気エネルギーが回収される。
以上説明したように、本発明に係る廃棄物ガス化発電システム100では、高カロリーのガスを燃料としてガスエンジン63を駆動させることができるので、極めて効率的に電気エネルギーを回収することが可能である。また、ガスエンジン63への導入前に、予めガス中の不純成分が除去されるので、ガスエンジン63の駆動に伴う有害物質の発生やガスエンジン63の腐食などを未然に回避することができ、高い信頼性のもと安定してシステムを駆動させることができる。
なお、ガス化装置10からガス改質器46に生成ガスを供給するガス管は分岐して緊急ブロア69を介してフレアースタック71に接続するように構成されており、緊急の際には、生成ガスをフレアースタック71から系外に放出させることができるようになっている。
本発明は、大気圧より低い圧力に調整され、都市ゴミや産業廃棄物などの各種廃棄物をガス化するガス化装置、及びこのガス化装置を備え、廃棄物から電気エネルギーを回収することができる廃棄物ガス化発電システムに利用可能である。
本発明に係るガス化装置を示す図面である。
ガス化炉の説明に供する図面である。
本発明に係る廃棄物ガス化発電システムを示す図面である。
符号の説明
10 ガス化装置
11 受け部
13 圧力調整部
17 第1スクリューフィーダ
19 第2スクリューフィーダ
20 圧力制御手段
21 抽気エジェクター
22 圧力計
23 バルブ
30 ガス化炉
30a 冷却帯
30b 燃焼帯
30c 熱分解帯
30d 乾燥帯
46 ガス改質器
51 凝縮塔
55 吸着塔
63 ガスエンジン
100 廃棄物ガス化発電システム
P1 受け部の圧力
P2 圧力調整部の圧力
P3 ガス化炉の圧力

Claims (7)

  1. 廃棄物の受け部と、廃棄物をガス化するガス化炉と、前記受け部と前記ガス化炉との間に設けられた圧力調整部とを備えたガス化装置における前記ガス化炉への大気の洩れ込みを防止する方法であって、
    前記受け部の圧力P1と、前記圧力調整部の圧力P2と、前記ガス化炉の圧力P3との関係が、P1>P2≧P3となるように制御することを特徴とする、洩れ込み防止方法。
  2. 請求項1において、前記P2と前記P3との圧力差が0〜49Paとなるように制御することを特徴とする、洩れ込み防止方法。
  3. 廃棄物の受け部と、廃棄物をガス化するガス化炉と、前記受け部と前記ガス化炉との間に設けられた圧力調整部と、前記圧力調整部の圧力を制御する圧力制御手段とを具備していることを特徴とする、ガス化装置。
  4. 請求項3において、前記圧力制御手段は、前記受け部の圧力P1と、前記圧力調整部の圧力P2と、前記ガス化炉の圧力P3との関係が、P1>P2≧P3となるように構成されていることを特徴とする、ガス化装置。
  5. 請求項4において、前記圧力制御手段は、前記P2と前記P3との圧力差が0〜49Paとなるように構成されていることを特徴とする、ガス化装置。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか一項において、前記圧力調整部と前記ガス化炉との間に、当該圧力調整部から当該ガス化炉に廃棄物を移送する廃棄物移送手段が配設されており、この廃棄物移送手段がスクリューフィーダから構成されていることを特徴とする、ガス化装置。
  7. 廃棄物をガス化して生成ガスを得る請求項3から請求項6のいずれか一項に記載のガス化装置と、
    前記生成ガスを改質して改質ガスを得るガス改質器と、
    前記改質ガスを洗浄して洗浄ガスを得るガス洗浄装置と、
    前記洗浄ガスを燃料として発電する発電機とを具備していることを特徴とする、廃棄物ガス化発電システム。
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