JP2005228505A - 固体電解質膜の製造方法、固体電解質、プロトン伝導材料。 - Google Patents
固体電解質膜の製造方法、固体電解質、プロトン伝導材料。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】酸化剤が得られた固体電解質に残留せず、金属等、酸化に弱い材質のものに採用することができる固体電解質を提供する。
【解決手段】酸化剤を用いて酸化する工程を含む固体電解質の製造方法において、前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】酸化剤を用いて酸化する工程を含む固体電解質の製造方法において、前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、固体電解質膜の製造方法、固体電解質、プロトン伝導材料に関する。特に、固体電解質の製造工程において、酸化剤を分解する工程を含むことを特徴とする固体電解質の製造方法に関する。
従来から、固体電解質であるプロトン伝導材料として、一般にナフィオン(登録商標)に代表されるスルホン酸基含有パーフルオロカーボン重合体が用いられている。この材料のイオン伝導度は高いものの、メタノールのような高極性有機溶媒も透過させるため、ダイレクトメタノール型燃料電池では低出力となってしまう。
このような状況下、ナフィオン(登録商標)に代わるプロトン伝導材料を開発する機運が高まり、幾つかのプロトン伝導材料が提案されている。例えば、無機材料の特性を活かしながら製造する方法として、高分子材料と複合化したナノコンポジッド材料が提案されている。さらに、スルホン酸基を側鎖に有する高分子化合物と、ケイ素酸化物及びプロトン酸との複合化によりプロトン伝導材料を作製する方法が開示されている(特許文献1〜3参照。)。他には有機ケイ素化合物を前駆体とし、プロトン酸存在下のゾル−ゲル反応により生成する有機−無機ナノハイブリッド型のプロトン伝導材料が提案されている(特許文献4〜5及び非特許文献1〜2)。これらの有機−無機コンポジッド及びハイブリッド型プロトン伝導材料は、ケイ酸とプロトン酸からなりプロトン伝導部位である無機成分と材料に柔軟性を付与する有機成分とにより構成されるが、膜のプロトン伝導度を高めるために無機成分を増やすと膜の機械的強度が低下し、柔軟性を得るために有機成分を増やすとプロトン伝導度が低下するため、2つの特性を満足する材料を得ることが困難である。
一方、上記のようなプロトン伝導材料を得るための溶液に、高い反応性をもつ酸化剤を添加する従来の製造方法では、酸化剤が、製造されたプロトン伝導材料に残留してしまい、プロトン伝導材料の形成に用いる装置に金属等、酸化に弱い材料が使用できず、製造上制約が存在していた。また、プロトン伝導材料自体も酸化されやすく、耐久性等の観点から問題があった。
本発明の目的は、上記従来の課題を解決することを目的とするものであって、酸化剤が得られた固体電解質に残留せず、金属等、酸化に弱い材質のものに採用することができる固体電解質を提供することである。すなわち、製造装置の材料の自由度を高くし、さらに、製造時の安定性を改良することを目的とする。
本発明者らは、製造工程で使用した酸化剤を分解することで、固体電解質形成前の溶液から酸化剤を除いた電解質溶液が得られ、これによって、酸化反応により固体電解質となり得る化合物を重合しても良好な固体電解質が得られることを見出した。特に、驚くべきことに、複雑な構成を有する固体電解質(例えば、プロトン交換膜)において、酸化剤を分解する工程を含めても、良好な伝導性が得られ本発明に至った。
本発明の目的は下記の構成により達成することができる。
本発明の目的は下記の構成により達成することができる。
(1)酸化剤を用いて酸化する工程を含む固体電解質の製造方法において、前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
(2)酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物を、酸化剤を用いて酸化及び重合する工程と、前記酸化後に前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
(2)酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物を、酸化剤を用いて酸化及び重合する工程と、前記酸化後に前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
(3)メソゲンを含む有機分子鎖及びプロトン供与性基を含む基がケイ素酸素3次元架橋マトリックスに共有結合した構造を有し、かつ、前記有機分子鎖の少なくとも一部が配向して集合体を形成している固体電解質の製造方法において、酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物を、酸化剤を用いて酸化及び重合する工程と、前記酸化後に前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
(4)前記重合は、ゾル−ゲル反応法により行う(3)に記載の固体電解質の製造方法。
(5)前記酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物が、有機ケイ素化合物である(3)又は(4)に記載の固体電解質の製造方法。
(6)前記有機ケイ素化合物が、下記一般式(II)及び/又は(III) で表される化合物である(5)に記載の固体電解質の製造方法。
(一般式(II)及び(III)中、B2及びB3はそれぞれ脂肪族基及び/又は芳香族基を含む連結基を表し、R21及びR31はそれぞれアルキル基又はアリール基を表し、m2及びm3はそれぞれ1〜3の整数を表し、n2及びn3はそれぞれ1〜8の整数を表し、R22及びR32はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基又はシリル基を表し、m2又はm3が2以上のときR22又はR23はそれぞれ同一でも異なってもよい)
(6)前記有機ケイ素化合物が、下記一般式(II)及び/又は(III) で表される化合物である(5)に記載の固体電解質の製造方法。
(7)下記一般式(I)で表される有機ケイ素化合物と、下記一般式(II)及び/又は(III)で表される有機ケイ素化合物とを含む溶液を、酸化剤を用いて酸化する工程を含む(3)〜(6)のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
一般式(I)
(式(I)中、A1はメソゲンを含む有機原子団を表し、R11はアルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、R12は水素原子、アルキル基、アリール基又はシリル基を表し、Y1は重合により炭素−炭素結合又は炭素−酸素結合を形成しうる重合性基を表し、m1は1〜3の整数を表し、n11は1〜8の整数を表し、n12は0〜4の整数を表す。):
一般式(II)及び一般式(III)
(一般式(II)及び(III)中、B2及びB3はそれぞれ脂肪族基及び/又は芳香族基を含む連結基を表し、R21及びR31はそれぞれアルキル基又はアリール基を表し、m2及びm3はそれぞれ1〜3の整数を表し、n2及びn3はそれぞれ1〜8の整数を表し、R22及びR32はそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基又はシリル基を表し、m2又はm3が2以上のときR22又はR23はそれぞれ同一でも異なってもよい。)
一般式(I)
一般式(II)及び一般式(III)
(8)触媒を用いて酸化剤を分解する(3)〜(7)のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
(9)前記触媒が、白金、金、銀、パラジウムからなる群から選ばれる1種以上を含む(8)に記載の固体電解質の製造方法。
(9)前記触媒が、白金、金、銀、パラジウムからなる群から選ばれる1種以上を含む(8)に記載の固体電解質の製造方法。
(10)前記触媒が、耐酸性の担体に担持されている(8)又は(9)に記載の固体電解質の製造方法。
(11)前記酸化剤が、過酸化水素である(3)〜(10)のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
(11)前記酸化剤が、過酸化水素である(3)〜(10)のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
(12)(3)〜(11)のいずれかの製造方法で製造された固体電解質。
(13)(12)に記載の固体電解質からなるプロトン伝導材料。
(13)(12)に記載の固体電解質からなるプロトン伝導材料。
本発明では、プロトン供与性基となり得る置換基を有する化合物を酸化して得られるプロトン伝導材料の製造工程において、プロトン伝導材料形成前の溶液から該酸化剤を分解した溶液を形成することにより、製造されるプロトン伝導材料に酸化剤が残留することがなくなった。これによりプロトン伝導材料が酸化及び/又は分解されにくくなり耐久性が向上する。
また、上記溶液から酸化剤を除去した後に形成することにより、形成工程の製造設備が簡便となり設計の自由度が増大し、コストが低減でき、また、安全性の向上に効果を有する。
さらに、該溶液から酸化剤を除去した後に、さらに該溶液に酸化されやすい化合物を添加することが可能となり、プロトン伝導材料の物性等の調整が容易になる効果を有する。
さらに、該溶液から酸化剤を除去した後に、さらに該溶液に酸化されやすい化合物を添加することが可能となり、プロトン伝導材料の物性等の調整が容易になる効果を有する。
この結果、本発明の固体電解質は、例えば、プロトン伝導材料は、良好なプロトン交換膜として利用することができる。これによって、燃料電池等への使用が広がった。
以下において、本願発明の内容について詳細に説明する。尚、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明の製造方法は、酸化剤を用いて酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を含む化合物を、酸化後に重合又は重合後に酸化し、さらに、酸化後に酸化剤を分解して得られる固体分解質及び/又はプロトン伝導材料の製造方法である。
以下、図に従って、本発明の製造方法を説明する。図1は、本発明の固体電解質、より具体的にはプロトン伝導材料の製造方法の工程の一例を示したものである。尚、これらの工程は、本発明の必須工程ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、その一部の工程を除外してもよいのは言うまでもない。
図1の製造工程1は、溶解工程を示し、酸化剤を用いて酸化することによって、プロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物を溶媒に溶解して溶液を得ている。ここで、溶媒は、プロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物を溶解する化合物であれば、特に制限はなく、例えば、後述するゾル−ゲル反応に用いることができる溶媒を採用できる。
溶解は常温で行ってもよいし、加熱して行なってもよい。好ましくは、30〜100℃の範囲で行なう。また、撹拌して溶解させてもよく、この場合の撹拌時間は、好ましくは、1〜60分である。
尚、本発明においては、例えば、加熱しながら撹拌をすることにより、化合物の重合反応も進行する場合がある。
溶解は常温で行ってもよいし、加熱して行なってもよい。好ましくは、30〜100℃の範囲で行なう。また、撹拌して溶解させてもよく、この場合の撹拌時間は、好ましくは、1〜60分である。
尚、本発明においては、例えば、加熱しながら撹拌をすることにより、化合物の重合反応も進行する場合がある。
ここで、プロトン供与性基は、得られるプロトン伝導材料のプロトン供与性基となるものである。さらに好ましくは、製造工程1において、上記溶液にメソゲンを含む有機ケイ素化合物を併せて添加する。これにより、両化合物が重合し、メソゲンを含む有機分子鎖及びプロトン供与性基を含む基がケイ素酸素3次元架橋マトリックスに共有結合した構造を有し、かつ、前記有機分子鎖の少なくとも一部が配向してなる集合体を含有するプロトン伝導材料が得られる。
ここで、プロトン供与性基となり得る置換基を有する化合物としては、例えば、一般式(I)で表されるものが挙げられる。一方、メソゲンを含む有機ケイ素化合物としては、一般式(II)又は(III)で表されるものが挙げられる。これらの化合物は、1種類のみであってもよいし、2種類以上を添加してもよい。さらに、他の有機ケイ素化合物等を添加してもよい。他の有機ケイ素化合物としては、例えば、後術する一般式(V)及び/又は一般式(VI)で表される化合物が挙げられる。
ここで、プロトン供与性基となり得る置換基を有する化合物としては、例えば、一般式(I)で表されるものが挙げられる。一方、メソゲンを含む有機ケイ素化合物としては、一般式(II)又は(III)で表されるものが挙げられる。これらの化合物は、1種類のみであってもよいし、2種類以上を添加してもよい。さらに、他の有機ケイ素化合物等を添加してもよい。他の有機ケイ素化合物としては、例えば、後術する一般式(V)及び/又は一般式(VI)で表される化合物が挙げられる。
図1の製造工程2は、酸化工程(重合工程を含む)を示し、酸化剤を添加することにより行うことができる。酸化剤を添加する場合、撹拌するのが好ましく、30〜100℃で、1〜20時間撹拌するのがより好ましい。
酸化剤としては、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、酸化クロム、臭素水、硝酸およびこれらの水溶液があげられる。特に過酸化水素は酸化後の分解物が水であるため、膜特性に悪影響を及ぼさず好ましい。この処理液には有機溶媒等が添加されていても良い。
酸化剤としては、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、酸化クロム、臭素水、硝酸およびこれらの水溶液があげられる。特に過酸化水素は酸化後の分解物が水であるため、膜特性に悪影響を及ぼさず好ましい。この処理液には有機溶媒等が添加されていても良い。
図1の製造工程3は、酸化剤の分解工程を示している。ここでは、製造工程2で用いた酸化剤を分解する。本発明では酸化剤を分解するにあたり、効率が高く、反応分解物による汚染が少ないことから分解反応に触媒を用いることが好ましく、固体触媒がさらに好ましい。触媒は、酸性含水溶液中で安定である必要があるため、白金、金、銀、パラジウムからなる群から選ばれる1種類以上が好ましい。特に、酸化剤として過酸化水素を用いる場合は、白金及び/又はパラジウムがさらに好ましい。これらの金属は異種の金属との合金であっても良い。
本発明で採用する触媒は、その表面積を大きくするために耐酸性の坦体に担持あるいはコーティングされているものが好ましい。耐酸性の坦体としてはカーボン、チタン、シリカが好ましく、チタンが成形性の観点から特に好ましい。触媒の形態は、粉体、網状、板状、ハニカム状が好ましいく、反応効率、ハンドリングの点から網状、ハニカム状がさらに好ましい。触媒は回収、洗浄の後に再利用することができる。
酸化剤分解反応の反応温度は反応速度に関連し、反応性と選択した触媒の種類及び量に応じて選択することができる。好ましくは−20℃〜150℃であり、より好ましくは0℃〜100℃であり、さらに好ましくは20℃〜70℃である。また、反応時間は、好ましくは0.1〜2時間である。
図1の製造工程4は、ろ過工程を示したものである。この工程は、上記溶液を必要に応じて除去する。除去工程を行うことにより、より良好なプロトン伝導材料が得られる。ろ過は、例えば、公知のフィルター等を用いて行なうことができ、好ましくは、0.05〜100μmのフィルターを採用する。
図1の製造工程5は、プロトン伝導材料の形成工程を示したものである。製造工程5では、溶液を所望の型に形成する。例えば、ゾル−ゲル反応混合物を塗布して膜状に形成する場合、その支持体は特に限定されないが、好ましい例としてはガラス基板、金属基板、高分子フイルム、反射板等を挙げることができる。高分子フイルムとしては、TAC(トリアセチルセルロース)等のセルロース系高分子フイルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等のエステル系高分子フイルム、PTFE(ポリトリフルオロエチレン)等のフッ素系高分子フィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。塗布方式は公知の方法でよく、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等を用いることができる。
図1の蒸発工程6は、溶液の溶媒を蒸発させる工程である。上記製造工程5と同時に起こる場合もあり、その温度、時間等は、溶媒が蒸発しうるに十分な時間である。また、段階的に温度を挙げてもよい。さらに、気流下で蒸発させてもよい。具体的には、例えば、0〜80℃で、0.1〜48時間蒸発させるとよい。
本発明では、塗布-乾燥中に、メソゲンの配向が起こる。配向を促進させるために、様々な手法を採用することができる。例えば、前述の支持体等に事前に配向処理を施すことができる。配向処理としては種々の一般的な方法を採用できるが、好ましくは各種ポリイミド系配向膜、ポリビニルアルコール系配向膜等の液晶配向層を支持体等の上に設け、ラビング等の配向処理行う方法、支持体上のゾル−ゲル組成物に磁場や電場等を印加する方法、加熱する方法等を用いることができる。
本発明の材料の配向状態は、偏光顕微鏡により光学異方性を観察することにより確認することができる。観察方向は任意でよいが、クロスニコル下でサンプルを回転させ、明暗が切り替わる部分があれば異方性があるといえる。配向状態は異方性を示す状態であれば特に制限はない。液晶相と認識できるテクスチャーが観察される場合は相を特定することができ、リオトロピック液晶相でもサーモトロピック液晶相でもよい。配向状態はリオトロピック液晶相の場合はヘキサゴナル相、キュービック相、ラメラ相、スポンジ相、ミセル相が好ましく、特に室温でラメラ相もしくはスポンジ相を示すことが好ましい。サーモトロピック液晶相ではネマチック相、スメクチック相、クリスタル相、カラムナー相およびコレステリック相が好ましく、特に室温でスメクチック相、クリスタル相を示すことが好ましい。また、これらの相における配向が固体状態で保持されている配向状態も好ましい。ここでいう異方性とは分子の方向ベクトルが等方的ではない状態をいう。
図1の製造工程7は、プロトン伝導材料を剥離する剥離工程である。これは、得られるプロトン伝導材料をプロトン交換膜等として使用する場合に好ましい。
図1の製造工程8は、洗浄乾燥工程であり、プロトン伝導材料を洗浄し、乾燥させる。洗浄は、好ましくはイオン交換水で行なう。さらに、洗浄した後の残液に酸化剤が含まれていないか検査することにより、より良好なプロトン伝導材料が得られる。
本発明では、反応によってプロトン供与性基となる置換基を有する化合物(必要に応じて、他の化合物も)を重合する。ここで、重合工程は、例えば、図1における、溶解工程、酸化工程、分解工程、ろ過工程、形成工程、蒸発工程、剥離工程、洗浄乾燥工程の、いずれかの工程と同時に、いずれかの工程の前後に、さらには、これらのうち2以上の工程にまたがって行なわれる。すなわち、反応によってプロトン供与性基となる置換基を有する化合物(必要に応じて、他の化合物)は、重合後酸化及び酸化後重合のいずれの工程を経てもよい。
本発明では、好ましくは、反応によってプロトン供与性基となる置換基を有する化合物と、メソゲンを含む化合物を用いて重合を行う。重合反応としてはラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、縮重合等を用いることができるが、一般にゾル−ゲル法と呼ばれる金属アルコキシドの加水分解-縮重合を用いるものが好ましい。この場合、縮合のために酸触媒を用いる。
本発明では、好ましくは、反応によってプロトン供与性基となる置換基を有する化合物と、メソゲンを含む化合物を用いて重合を行う。重合反応としてはラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、縮重合等を用いることができるが、一般にゾル−ゲル法と呼ばれる金属アルコキシドの加水分解-縮重合を用いるものが好ましい。この場合、縮合のために酸触媒を用いる。
このプロトン伝導材料の重合は、例えば、金属アルコキシドあるいは一般式(I)、一般式(II)及び/又は(III)で表される化合物を含む任意の溶媒の溶液を調製し、これに酸あるいはさらに水を添加し、部分的にアルコキシ基の加水分解と縮重合(以後「ゾル−ゲル」反応という)を進行させる。酸および水は同時に加えても良いし、いずれかを先に加えても良い。その際必要に応じ加熱してもよい。反応混合液(ゾル)の粘度は、徐々に増し、流動性がある段階で、ゾルを所望の容器に流し込むか、塗布した後、溶媒を揮発、乾燥させることにより膜状の固体を得ることができる。また、ゾルの溶媒を留去、乾燥すると固体電解質が得られ、これを任意の溶媒に溶解し、製膜しても良い。得られた膜は処理によって、配向度を高め、生成するポリマーネットワークをより緻密にすることができる。ゾル-ゲル反応と同時に、プロトン供与性基に変換できる薬品で処理することにより、プロトン供与性基をもつ膜が得られる。
成するポリマーネットワークをより緻密にすることができる。ゾル-ゲル反応と同時に、プロトン供与性基に変換できる薬品で処理することにより、プロトン供与性基をもつ膜が得られる。
成するポリマーネットワークをより緻密にすることができる。ゾル-ゲル反応と同時に、プロトン供与性基に変換できる薬品で処理することにより、プロトン供与性基をもつ膜が得られる。
ゾル−ゲル反応に用いる溶媒は、前駆体の有機ケイ素化合物を溶解するものであれば特に制限はないが、好ましくはカーボネート化合物(エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等)、ヘテロ環化合物(3−メチル−2−オキサゾリジノン、N−メチルピロリドン等)、環状エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、鎖状エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等)、多価アルコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等)、ニトリル化合物(アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等)、エステル類(カルボン酸エステル、リン酸エステル、ホスホン酸エステル等)、非プロトン極性物質(ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、非極性溶媒(トルエン、キシレン等)、塩素系溶媒(メチレンクロリド、エチレンクロリド等)、水等を用いることができる。中でも、エタノール、イソプロパノール、フッ素置換アルコール等のアルコール類、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類等が特に好ましい。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。また乾燥速度を制御する目的で、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジオキサン等の沸点100℃以上の溶媒を上記溶媒に添加しても良い。全溶媒量は、前駆体化合物1gに対し好ましくは0.1〜100gであり、より好ましくは1〜10gである。
ゾル−ゲル反応の進行を速める目的で酸触媒を用いてもよい。酸触媒としては無機又は有機のプロトン酸が好ましい。無機プロトン酸としては、塩酸、硫酸、リン酸類(H3PO4、H3PO3、H4P2O7、H5P3O10、メタリン酸、ヘキサフルオロリン酸等)、硼酸、硝酸、過塩素酸、テトラフルオロ硼酸、ヘキサフルオロ砒素酸、臭化水素酸、固体酸(タングストリン酸、タングステンペルオキソ錯体等)等が挙げられる。有機プロトン酸としては、リン酸エステル類(例えば炭素数1〜30のリン酸エステル類であり、リン酸メチルエステル、リン酸プロピルエステル、リン酸ドデシルエステル、リン酸フェニルエステル、リン酸ジメチルエステル、リン酸ジドデシルエステル等)、亜リン酸エステル類(例えば炭素数1〜30の亜リン酸エステル類であり、亜リン酸メチルエステル、亜リン酸ドデシルエステル、亜リン酸ジエチルエステル、亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジドデシルエステル等)、スルホン酸類(例えば炭素数1〜15のスルホン酸類であり、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキサフルオロベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸等)、カルボン酸類(例えば炭素数1〜15のカルボン酸類であり、酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、置換安息香酸等)、イミド類(ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸、トリフルオロメタンスルホニルトリフルオロアセトアミド等)、ホスホン酸類(例えば炭素数1〜30のホスホン酸類であり、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジフェニルホスホン酸、1,5−ナフタレンビスホスホン酸等)等の低分子化合物、又はナフィオン(登録商標)に代表されるパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー、側鎖にリン酸基を有するポリ(メタ)アクリレート(特開2001−114834号公報)、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(特開平6−93111号公報)、スルホン化ポリエーテルスルホン(特開平10−45913号公報)、スルホン化ポリスルホン(特開平9−245818号公報)等の耐熱芳香族高分子のスルホン化物等のプロトン酸部位を有する高分子化合物が挙げられる。これらを2種以上併用することも可能である。
ゾル−ゲル反応を行なう場合の反応温度は反応速度に関連し、前駆体の反応性と選択した酸の種類及び量に応じて選択することができる。好ましくは−20℃〜150℃であり、より好ましくは20℃〜120℃であり、さらに好ましくは50℃〜100℃である。
本発明のプロトン伝導材料は酸性プロトン伝導材料であることが好ましい。酸性を示すための酸残基としてはpKaが5以下の酸残基が好ましく、pkaが2以下であるものがさらに好ましい。具体的には、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基が好ましく、スルホン酸基がさらに好ましい。
本発明のプロトン伝導材料の形状は、板状、膜状が好ましく、厚さは10〜500μmが好ましく、25〜150μmが特に好ましい。成形した時点で板状、膜状であっても良いし、バルク体に成形した後に、切断して板状、膜状に加工することもできる。特に、プロトン交換膜として好ましく用いることができる。
本発明のプロトン伝導材料の製造方法は、好ましくは、メソゲンを含む有機分子鎖及びプロトン供与性基を含む基がケイ素酸素3次元架橋マトリックスに共有結合した構造を有し、かつ、前記有機分子鎖の少なくとも一部が配向してなる集合体を含有するプロトン伝導材料に採用する。さらに、好ましくは、下記一般式(VII)で表される部分構造を有するもの及び/又は一般式(VIII)で表される構造により前記プロトン供与性基が前記ケイ素酸素3次元架橋マトリックスに共有結合しているプロトン伝導材料が好ましい。
一般式(VII)
(一般式(I)中、A11はメソゲンを含む有機原子団を表し、R1はアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、m11は1〜3の整数を表し、n111は1〜8の整数を表し、n12は0〜4の整数を表し、*はケイ素原子に結合する位置を表し、**は、有機高分子鎖に結合する位置を表す)
一般式(VIII)
(一般式(VIII)中、B1は脂肪族基及び/又は芳香族基を含む連結基を表し、R3はアルキル基又はアリール基を表し、E1はプロトン供与性基を表し、m33は1〜3の整数を表し、n33は1〜4の整数を表し、*はケイ素原子に結合する位置を表す。)
ここで、一般式(VII)におけるA11は一般式(I)におけるA1と、R1は一般式(I)におけるR11と、それぞれ同義である。さらに、一般式(VIII)におけるB1は一般式(II)におけるB2又は一般式(III)におけるB3と、R3は一般式(II)におけるR21又は一般式(III)におけるR31と、それぞれ同義である。
本発明で用いる重合する化合物は、有機ケイ素化合物を用いることが好ましく、特にアルコキシシラン化合物を用いることが好ましい。
メソゲンを有する化合物は、一般式(I)で表される化合物であることが好ましい。一般式(I)ではR11はアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、R12は水素原子、アルキル基、アリール基又はシリル基を表す。R4〜R7で表されるアルキル基の好ましい例としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基(例えば炭素数1〜20のアルキル基であり、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロドデシル基等)が挙げられ、R4〜R7で表されるアリール基の好ましい例としては、炭素数6〜20の置換又は無置換のフェニル基、ナフチル基が挙げられ、R4及びR6で表されるヘテロ環基の好ましい例としては、置換又は無置換のへテロ6員環(ピリジル基、モルホリノ基等)、置換又は無置換のヘテロ5員環(フリル基、チオフェン基等)等が挙げられる。また、R5及びR7で表されるシリル基の好ましい例としては、炭素数1〜10のアルキル基から選ばれた3つのアルキル基で置換されたシリル基(トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基等)、又はポリシロキサン基(−(Me2SiO)nH(n=10〜100)等)が挙げられる。
A1は、メソゲンを含む有機原子団であり、メソゲン基の好ましい例としては、Dietrich Demus 及び Horst Zaschkeによる 「Flussige Kristalle in Tabellen II」, 1984年, p.7-18に記載されているものが挙げられる。中でも、下記一般式(IV)で表されるものが好ましい。
一般式(IV)中、Q51及びQ52は2価の連結基又は単結合を表す。2価の連結基としては、−CH=CH−、−CH=N−、−N=N−、−N(O)=N−、−COO−、−COS−、−CONH−、−COCH2−、−CH2CH2−、−OCH2−、−CH2NH−、−CH2−、−CO−、−O−、−S−、−NH−、−(CH2)1〜3−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−CO−、−(C≡C)1〜3−、これらの組合せ等が好ましく、−CH2−、−CO−、−O−、−CH=CH−、−CH=N−、−N=N−、これらの組合せ等がより好ましい。これらの2価の連結基は水素原子が他の置換基で置換された基であってもよい。Q51及びQ52は単結合であるのが特に好ましい。m5が2以上の場合は、それぞれのカッコ内は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Y5は2価の4〜7員環の置換基、又はそれらから構成される縮合環の置換基を表し、m5は1〜3の整数を表す。Y5は好ましくは6員環の芳香族基、4〜6員環の飽和又は不飽和脂肪族基、5又は6員環のヘテロ環基、又はそれらの縮合環である。Y5の好ましい具体例としては、以下に示す(Y−1)〜(Y−28)で表される置換基、及びこれらの組合せが挙げられる。これらの置換基の中でより好ましくは(Y−1)、(Y−2)、(Y−18)、(Y−19)、(Y−21)及び(Y−22)であり、さらに好ましくは(Y−1)、(Y−2)及び(Y−21)である。
有機ケイ素化合物は、分子の配向性を高めるために、メソゲンとともに炭素数5以上のアルキル基又はアルキレン基を含むのが好ましい。アルキル基又はアルキレン基の炭素数は5〜25が好ましく、6〜18がより好ましい。有機ケイ素化合物に含まれるアルキル基又はアルキレン基は置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては以下の基が挙げられる。
1.アルキル基
アルキル基は置換基を有していてもよく、より好ましくは炭素数1〜24、さらに好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、i−プロピル基、i−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、2−ヘキシルデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシルメチル基、オクチルシクロヘキシル基等である。
アルキル基は置換基を有していてもよく、より好ましくは炭素数1〜24、さらに好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、i−プロピル基、i−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、2−ヘキシルデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシルメチル基、オクチルシクロヘキシル基等である。
2.アリール基
アリール基は置換基を有していても縮環していてもよく、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基であり、例えばフェニル基、4−メチルフェニル基、3−シアノフェニル基、2−クロロフェニル基、2−ナフチル基等である。
アリール基は置換基を有していても縮環していてもよく、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基であり、例えばフェニル基、4−メチルフェニル基、3−シアノフェニル基、2−クロロフェニル基、2−ナフチル基等である。
3.ヘテロ環基
ヘテロ環基は置換基を有していても縮環していてもよく、含窒素ヘテロ環基のときは環中の窒素が4級化していてもよい。より好ましくは炭素数2〜24のヘテロ環基であり、例えば4−ピリジル基、2−ピリジル基、1−オクチルピリジニウム−4−イル基、2−ピリミジル基、2−イミダゾリル基、2−チアゾリル基等である。
ヘテロ環基は置換基を有していても縮環していてもよく、含窒素ヘテロ環基のときは環中の窒素が4級化していてもよい。より好ましくは炭素数2〜24のヘテロ環基であり、例えば4−ピリジル基、2−ピリジル基、1−オクチルピリジニウム−4−イル基、2−ピリミジル基、2−イミダゾリル基、2−チアゾリル基等である。
4.アルコキシ基
より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシペンタ(エチルオキシ)基、アクリロイルオキシエトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基等である。
より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシペンタ(エチルオキシ)基、アクリロイルオキシエトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基等である。
5.アシルオキシ基
より好ましくは炭素数1〜24のアシルオキシ基であり、例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等である。
より好ましくは炭素数1〜24のアシルオキシ基であり、例えばアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等である。
6.アルコキシカルボニル基
より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等である。
より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等である。
7.シアノ基
8.フルオロ基
9.アルコキシカルボニル基
8.フルオロ基
9.アルコキシカルボニル基
Y1は、炭素−炭素又は炭素−酸素結合を形成し重合体を生成しうる重合性基であり、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、エチニル基、アルキレンオキシド基(エチレンオキシド基、トリメチレンオキシド基等)等が挙げられる。中でもアクリロイル基、メタクリロイル基、エチレンオキシド基、トリメチレンオキシド基等が好ましい。
一般式(I)中、シリル基(−Si(OR12)m1(R11)3-m1は有機原子団A1を構成するメソゲン基、アルキル基又はアルケニル基に直接結合するか、連結基を介して結合する。連結基は炭素数1〜15のアルキレン基であるか、それらのアルキレン基とメソゲンの連結基Q51、Q52との組合せであるのが好ましい。シリル基はアルキレン基に結合しているのが好ましい。
m1は3であるのが好ましく、n11は1〜3であるのが好ましい。以下に有機ケイ素化合物の具体例を挙げるがこれらに限定されるものではない。
本発明のプロトン伝導材料では、プロトン供与性基を有する化合物として、有機ケイ素化合物が好ましく用いられ、この場合アルコキシシラン化合物が好ましい。さらに好ましくは酸化数が1以下の硫黄原子を含む化合物が用いられる。特に、一般式(II)または一般式(III)で表される化合物が好ましく用いられる。
一般式(II)及び(III)のB2及びB3として特に好ましい連結基は、プロピレン基、メチレン基及びフェニレン基であり、少なくとも一つのR22及び少なくとも一つのR32が炭素数4以上であるのが好ましい。m2及びm3はそれぞれ2又は3が好ましく、n2及びn3はそれぞれ1が好ましい。n2又はn3が2以上の場合は、それぞれのカッコ内は同一であってもよいし、異なっていてもよい。以下に、一般式(II)及び(III)で表される好ましい化合物を例示するが、これらに限定されない。一般式(I)で表される化合物と、一般式(II)及び(III)で表される化合物の使用比率は、モル比で一般式(I)で表される化合物1に対し、好ましくは0.05〜1.5、より好ましくは0.5〜2である。
重合性基Y1が、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エチニル基等の炭素−炭素不飽和結合である場合、大津隆行・木下雅悦共著,「高分子合成の実験法」,化学同人や大津隆行著,「講座重合反応論1ラジカル重合(I)」,化学同人に記載された一般的な高分子合成法であるラジカル重合法を用いることができる。ラジカル重合法として、熱重合開始剤を用いる熱重合法と光重合開始剤を用いる光重合法を使用することができる。熱重合開始剤の好ましい例としては、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物系開始剤等が挙げられ、光重合開始剤の好ましい例としては、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ、アクリジン及びフェナジン化合物及びオキサジアゾール化合物が挙げられる。
重合開始剤は、上記ゾル−ゲル反応前に反応液に添加しても、ゾル−ゲル反応後反応液を塗布する直前に添加しても良い。重合開始剤の添加量はモノマー総量に対し好ましくは0.01〜20質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%である。
Y1で表される重合性基がエチレンオキシド基、トリメチレンオキシド基等のアルキレンオキシド基の場合、重合触媒としてはプロトン酸(上記で挙げたプロトン酸)やルイス酸(好ましくは三フッ化ホウ素(エーテル錯体を含む)、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等)を用いることができる。プロトン酸としてゾル−ゲル反応のプロトン酸を用いる場合には、重合性基Y1の重合用に特に添加する必要はない。重合触媒を添加する場合には、塗布する直前に反応液に添加するのが好ましい。通常、重合は塗布後に加熱又は光照射により膜中で進行させる。これにより分子の配向状態が固定され、また膜の強度も向上する。
材料の膜特性を向上させるため、必要に応じて、上記に記載した2種以上のモノマーを混合して用いてもよい。例えば、一般式(I)で表されるモノマーにおけるm1が3と2の化合物を混合する等、一般式(II)または一般式(III)で表される前駆体におけるm2、m3が3と2の化合物を混合するか、あるいはこれらを組み合わせることよってより柔軟な膜を形成することができる。これらの前駆体にさらに他のケイ素化合物を添加してもよい。他のケイ素化合物の例としては、下記一般式(V)で表される有機ケイ素化合物又はそれらをモノマーとするポリマーが挙げられる。
一般式(V)中、R51は置換又は無置換のアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、R52は水素原子、アルキル基、アリール基又はシリル基を表し、m5は0〜4の整数を表し、m5又は4−m5が2以上のとき、R51又はR52はそれぞれ同一でも異なってもよい。また、R51又はR52の置換基により互いに連結し、多量体を形成してもよい。
一般式(V)のm5は0又は1が好ましく、R52はアルキル基が好ましい。さらにm5が0のときの好ましい化合物の例としては、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)等が挙げられ、m5が1のときの好ましい化合物の例としては以下の化合物が挙げられる。
一般式(V)で表される化合物を併用する場合、前駆体の有機ケイ素化合物に対して1〜50モル%の範囲で用いるのが好ましく、1〜20モル%の範囲で用いるのがより好ましい。
本発明のプロトン伝導材料では、一般式(VI)で表される、ゾル−ゲル反応において変化しない化合物を可塑剤として添加することにより、膜に柔軟性を付与することができる。添加量は、一般式(I)で表される化合物のモル数に対し、1モル%から50モル%であり、5モル%から20モル%が好ましい。
一般式(VI)中、A6はメソゲンを含む有機原子団であり、一般式(I)で表されるメソゲン含有有機ケイ素化合物中のA1とそれぞれ同義であり、そこに含まれるメソゲンは、本発明のプロトン伝導材料作成時に用いるメソゲン含有有機ケイ素化合物中のメゾゲンと同一のものが特に好ましい。Z6はゾル−ゲル反応において変化しない置換基または水素原子を表し、好ましい置換基の例としては、前述一般式(I)の化合物の説明における1.アルキル基、2.アリール基、3.ヘテロ環基、4.アルコキシ基、5.アシルオキシ基、6.アルコキシカルボニル基、7.シアノ基、8.フルオロ基、9.アルコキシカルボニル基の他に、水酸基、及びカルボキシル基、スルホ基、スルフィノ基、ホスホノ基などの酸残基、ビニル基などが挙げられ、これらの中で特に水素原子、水酸基、酸残基、ビニル基が好ましい。n61はそれぞれ1〜6の整数を表し、1または2が特に好ましい。n62は0〜4の整数を表し、1または2が特に好ましい。Y6は重合により炭素−炭素結合又は炭素−酸素結合を形成しうる重合性基を表し、一般式(I)で表される有機ケイ素化合物中のY1と同義であり、特に、本発明のプロトン伝導材料作成時に用いるメソゲン含有有機ケイ素化合物のY1と同一のものが好ましい。n62が2以上の時、Z6は同一でも異なってもよい。
本発明のプロトン伝導材料には、(1)膜の機械的強度を高める目的、及び(2)膜中の酸濃度を高める目的で種々の高分子化合物を含有させてもよい。(1)機械的強度を高める目的には、分子量10,000〜1,000,000程度で本発明のプロトン伝導材料と相溶性のよい高分子化合物が適する。例えば、パーフッ素化ポリマー、ポリスチレン、ポリエチレングリコール、ポリオキセタン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリなど、及びこれらの共重合体が好ましく、含有量としては1〜30質量%の範囲が好ましい。(2)酸濃度を高める目的には、ナフィオンに代表されるパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー、側鎖にリン酸基を有するポリ(メタ)アクリレート、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリベンズイミダゾールなどの耐熱芳香族高分子のスルホン化物などのプトロン酸部位を有する高分子化合物などが好ましく、含有量としては1〜30質量%の範囲が好ましい。
本発明のプロトン伝導材料を、多孔質基材の細孔に含浸させてプロトン交換膜を形成することが可能である。細孔を有する基材上に本発明のゾル−ゲル反応液を塗布含浸させるか、基材をゾル−ゲル反応液に浸漬し、細孔内にプロトン伝導材料を満たして膜を形成してもよい。細孔を有する基材の好ましい例としては、多孔性ポリプロピレン、多孔性ポリテトラフルオロエチレン、多孔性架橋型耐熱性ポリエチレン、多孔性ポリイミドなどが挙げられる。
プロトン伝導材料には、アノード燃料とカソード燃料の酸化還元反応を促進させる活性金属触媒を添加してもよい。これにより、プロトン伝導材料中に浸透した燃料が他方極に到達すること無くプロトン伝導材料中で消費され、クロスオーバーを防ぐことができる。用いられる活性金属種は、電極触媒として機能するものであれば制限は無いが、白金または白金を基にした合金が適している。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
(1)プロトン交換膜(E−1)の作製
T−4(0.207g)とS−25(0.277g)をキシレン(0.4ml)/イソプロパノール(1.0ml)に溶解し、さらに、30%過酸化水素水(0.437ml)を添加した。65℃で5時間加熱攪拌した後、白金メッキチタンメッシュ(田中貴金属工業(株)製)1cm×1cmを反応液に浸漬し、室温で3時間攪拌した。反応後は酸素ガスの発生が停止しており、ヨウ化カリウムデンプン紙(販売元:アドバンテック東洋(株)、品番:07810070、以下同じ)にて過酸化水素の残留がないことを確認した。この処理液をミクロフィルター(FLSP20 1.3CMD、富士写真フイルム(株)製)にて濾過し、その800μLを、ポリイミド膜(ユーピレックス#75S、宇部興産(株)製)上に180μm厚のテプロンテープで作製した3cm×3cmの正方形の枠内2個に隙間を調整した蓋を施し、放置した。20時間後、室温、気流下で3時間乾燥した後、ポリイミド膜から膜状に固化した塗布物を剥離し、イオン交換水にて洗浄、乾燥して、透明、微褐色で厚さ135μmのプロトン交換膜を得た。洗浄水についてもヨウ化カリウムデンプン氏にて過酸化水素が含まれていないことを確認した。
T−4(0.207g)とS−25(0.277g)をキシレン(0.4ml)/イソプロパノール(1.0ml)に溶解し、さらに、30%過酸化水素水(0.437ml)を添加した。65℃で5時間加熱攪拌した後、白金メッキチタンメッシュ(田中貴金属工業(株)製)1cm×1cmを反応液に浸漬し、室温で3時間攪拌した。反応後は酸素ガスの発生が停止しており、ヨウ化カリウムデンプン紙(販売元:アドバンテック東洋(株)、品番:07810070、以下同じ)にて過酸化水素の残留がないことを確認した。この処理液をミクロフィルター(FLSP20 1.3CMD、富士写真フイルム(株)製)にて濾過し、その800μLを、ポリイミド膜(ユーピレックス#75S、宇部興産(株)製)上に180μm厚のテプロンテープで作製した3cm×3cmの正方形の枠内2個に隙間を調整した蓋を施し、放置した。20時間後、室温、気流下で3時間乾燥した後、ポリイミド膜から膜状に固化した塗布物を剥離し、イオン交換水にて洗浄、乾燥して、透明、微褐色で厚さ135μmのプロトン交換膜を得た。洗浄水についてもヨウ化カリウムデンプン氏にて過酸化水素が含まれていないことを確認した。
(2) プロトン交換膜(E−2)の作製
T−4(0.207g)とS−25(0.277g)をキシレン(0.4ml)/イソプロパノール(1.0ml)に溶解し、30%過酸化水素水(0.437ml)を添加した。65℃で4時間加熱攪拌した後、白金メッキチタンメッシュ(田中貴金属工業(株)製)1cm×1cmを反応液に浸漬し、室温で1時間、65℃で1時間攪拌した。反応後は酸素ガスの発生が停止しており、ヨウ化カリウムデンプン紙にて過酸化水素の残留がないことを確認した。この後の操作はプロトン交換膜(E−1)と同様に行い、透明、微褐色で厚さ140μmのプロトン交換膜を得た。洗浄水にも過酸化水素が含まれていないことを確認した。
T−4(0.207g)とS−25(0.277g)をキシレン(0.4ml)/イソプロパノール(1.0ml)に溶解し、30%過酸化水素水(0.437ml)を添加した。65℃で4時間加熱攪拌した後、白金メッキチタンメッシュ(田中貴金属工業(株)製)1cm×1cmを反応液に浸漬し、室温で1時間、65℃で1時間攪拌した。反応後は酸素ガスの発生が停止しており、ヨウ化カリウムデンプン紙にて過酸化水素の残留がないことを確認した。この後の操作はプロトン交換膜(E−1)と同様に行い、透明、微褐色で厚さ140μmのプロトン交換膜を得た。洗浄水にも過酸化水素が含まれていないことを確認した。
(3)プロトン交換膜(E−3)の作製
上記、E−1作製時のキシレン(0.4ml)/イソプロパノール(1.0ml)をキシレン(0.5ml)/イソプロパノール(1.2ml)に置き換えた他は同様の方法で行った、透明、微褐色で厚さ130μmのプロトン交換膜を得た。反応後の液は過酸化水素の残留がないことを確認した。洗浄水にも過酸化水素が含まれていないことを確認した。
上記、E−1作製時のキシレン(0.4ml)/イソプロパノール(1.0ml)をキシレン(0.5ml)/イソプロパノール(1.2ml)に置き換えた他は同様の方法で行った、透明、微褐色で厚さ130μmのプロトン交換膜を得た。反応後の液は過酸化水素の残留がないことを確認した。洗浄水にも過酸化水素が含まれていないことを確認した。
(4)プロトン交換膜(E−4)の作製
上記、E−1作製時の白金メッキチタンメッシュを白金担持カーボン(田中貴金属工業(株)製)30mgに置き換え、白金担持カーボンの添加を発泡が激しくならない程度に行った他は上記(1)と同様の方法で行った。厚さ120μmの半透明なプロトン交換膜を得た。反応後の液は過酸化水素の残留がないことを確認した。洗浄水にも過酸化水素が含まれていないことを確認した。
上記、E−1作製時の白金メッキチタンメッシュを白金担持カーボン(田中貴金属工業(株)製)30mgに置き換え、白金担持カーボンの添加を発泡が激しくならない程度に行った他は上記(1)と同様の方法で行った。厚さ120μmの半透明なプロトン交換膜を得た。反応後の液は過酸化水素の残留がないことを確認した。洗浄水にも過酸化水素が含まれていないことを確認した。
(5)プロトン交換膜(R−1)の作製(比較例)
上記、E−1作製時に白金メッキチタンメッシュの浸漬を行わなかったこと以外は同様の方法で行った。反応後の液は過酸化水素が残留していることを確認した。乾燥後、透明、微褐色で厚さ135μmのプロトン交換膜を得た。洗浄水にも過酸化水素が含まれていたことを確認した。
上記、E−1作製時に白金メッキチタンメッシュの浸漬を行わなかったこと以外は同様の方法で行った。反応後の液は過酸化水素が残留していることを確認した。乾燥後、透明、微褐色で厚さ135μmのプロトン交換膜を得た。洗浄水にも過酸化水素が含まれていたことを確認した。
[結果]
上記で得られた本発明のプロトン交換膜(E−1)〜(E−4)と比較サンプル(R−1)の過酸化水素検出結果及びイオン伝導度測定結果を表1に示す。イオン伝導度はプロトン交換膜を直径5mmの円形に打ち抜き、2枚のステンレス板に挟み、交流インピーダンス法により、25℃、相対湿度95%におけるイオン伝導度を測定した。
上記で得られた本発明のプロトン交換膜(E−1)〜(E−4)と比較サンプル(R−1)の過酸化水素検出結果及びイオン伝導度測定結果を表1に示す。イオン伝導度はプロトン交換膜を直径5mmの円形に打ち抜き、2枚のステンレス板に挟み、交流インピーダンス法により、25℃、相対湿度95%におけるイオン伝導度を測定した。
本発明の方法では反応液、洗浄水とも過酸化水素の残留が無いことが分かる。また、比較例と同程度のイオン伝導度を示した。
Claims (13)
- 酸化剤を用いて酸化する工程を含む固体電解質の製造方法において、前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
- 酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物を、酸化剤を用いて酸化及び重合する工程と、前記酸化後に前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
- メソゲンを含む有機分子鎖及びプロトン供与性基を含む基がケイ素酸素3次元架橋マトリックスに共有結合した構造を有し、かつ、前記有機分子鎖の少なくとも一部が配向して集合体を形成している固体電解質の製造方法において、酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物を、酸化剤を用いて酸化及び重合する工程と、前記酸化後に前記酸化剤を分解する工程を含む固体電解質の製造方法。
- 前記重合は、ゾル−ゲル反応法により行う請求項3に記載の固体電解質の製造方法。
- 前記酸化することによってプロトン供与性基となりうる置換基を有する化合物が、有機ケイ素化合物である請求項3又は4に記載の固体電解質の製造方法。
- 下記一般式(I)で表される有機ケイ素化合物と、下記一般式(II)及び/又は(III)で表される有機ケイ素化合物とを含む溶液を、酸化剤を用いて酸化する工程を含む請求項3〜6のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
一般式(I)
一般式(II)及び一般式(III)
- 触媒を用いて酸化剤を分解する請求項3〜7のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
- 前記触媒が、白金、金、銀、パラジウムからなる群から選ばれる1種以上を含む請求項8に記載の固体電解質の製造方法。
- 前記触媒が、耐酸性の担体に担持されている請求項8又は9に記載の固体電解質の製造方法。
- 前記酸化剤が、過酸化水素である請求項3〜10のいずれかに記載の固体電解質の製造方法。
- 請求項3〜11のいずれかの製造方法で製造された固体電解質。
- 請求項12に記載の固体電解質からなるプロトン伝導材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004033437A JP2005228505A (ja) | 2004-02-10 | 2004-02-10 | 固体電解質膜の製造方法、固体電解質、プロトン伝導材料。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004033437A JP2005228505A (ja) | 2004-02-10 | 2004-02-10 | 固体電解質膜の製造方法、固体電解質、プロトン伝導材料。 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008074989A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 珪素−酸素架橋構造体及びその製造方法、高分子電解質用シリコーンゴム組成物並びにプロトン伝導性高分子電解質膜 |
JP2011129380A (ja) * | 2009-12-17 | 2011-06-30 | Toyota Central R&D Labs Inc | ラメラ多孔体電解質 |
-
2004
- 2004-02-10 JP JP2004033437A patent/JP2005228505A/ja active Pending
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JP2008074989A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 珪素−酸素架橋構造体及びその製造方法、高分子電解質用シリコーンゴム組成物並びにプロトン伝導性高分子電解質膜 |
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