JP2005225332A - 装軌車両における旋回制御方法及び装置 - Google Patents

装軌車両における旋回制御方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
原動機の回転速度が不適切にならず、燃費が良くなると共に、原動機の回転速度の挙動に対する応答性が良く、エンストを回避することのできる装軌車両の制御方法又は、制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
搭載された原動機により走行及び旋回を行う装軌車両の制御方法において、旋回指示手段の操作量に基づき上記装軌車両の旋回に必要な上記原動機による旋回トルクを演算し、車速度に基づき上記装軌車両の走行に必要な上記原動機による走行トルクを演算し、上記原動機の操作量に基づき上記原動機の最大トルクを演算し、上記旋回指示手段の操作量に応じて旋回速度を制御すると共に、上記最大トルクと上記旋回トルクとの差に基づき車速を制御することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ブルドーザ、パワーシャベル、クレーン等の履帯により走行する装軌車両において、左右旋回に際して車速に応じて操向比を制御する装軌車両における旋回制御方法及び装置に関する。
従来、車体の左右の両側部に設けられる各履帯を相対的走行差が生じるように駆動させて車体を左旋回または右旋回させる操向モータ、操作により中立位置から変位される変位方向および変位距離に応じて車体の旋回方向およびその変位距離に対応して小となる旋回径を指示する操向指示手段、この操向指示手段の変位を検知する変位検知手段および、この変位検知手段により検知される操向指示手段の変位に対応し、前記操向モータの回転数を上昇させ前記各履帯を相対的走行差が生じるように駆動させて車体の旋回径を小にするに際し、前記操向モータの最大操向モータ回転数到達変位位置を超える場合には、この操向モータに最大操向モータ回転数を保持させながら前記操向指示手段の最大変位位置に至るまで車体を前進または後進させる車速をその操向指示手段の変位につれて減速させるように制御する制御手段を具えるものが提案されている。(例えば、特許文献1)
特開平7−329815号公報
上述のものは、車体の駆動源である原動機の制御については考慮されていないため、操向モータ、車速等の制御に伴って原動機の回転数も変動する可能性がある。更に、原動機の動作に遅れが生じたり、急なハンドル操作ではエンストを発生させてしまう可能性がある。遅れを生じさせないようにするために旋回動作から生じる負荷に負けない様に原動機の回転速度を常に大きくなるように設定した場合、燃費が大きく低下する。
本発明は、このような問題点を解決するために提案されたもので、予め走行及び旋回に必要な各トルクを演算し、その演算結果に基づき走行及び旋回を行うことにより、原動機の回転速度が不適切にならず、燃費が良くなると共に、原動機の回転速度の挙動に対する応答性が良く、エンストを回避することのできる装軌車両の制御方法又は、制御装置を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、以下に示す手段を採用する。
第1の手段に係る装軌車両の制御方法は、搭載された原動機により走行及び旋回を行う装軌車両の制御方法において、旋回指示手段の操作量に基づき上記装軌車両の旋回に必要な上記原動機による旋回トルクを演算し、車速度に基づき上記装軌車両の走行に必要な上記原動機による走行トルクを演算し、上記原動機の操作量に基づき上記原動機の最大トルクを演算し、上記旋回指示手段の操作量に応じて旋回速度を制御すると共に、上記最大トルクと上記旋回トルクとの差に基づき車速を制御することを特徴とする。
第2の手段に係る装軌車両の制御方法は、搭載された原動機により走行及び旋回を行う装軌車両の制御方法において、旋回指示手段の操作量に基づき上記装軌車両の旋回に必要な上記原動機による旋回トルクを演算し、車速度に基づき上記装軌車両の走行に必要な上記原動機による走行トルクを演算し、上記原動機の操作量に基づき上記原動機の最大トルクを演算し、車速を保持すると共に、上記最大トルクと上記走行トルクとの差に基づき旋回速度を制御することを特徴とする。
第3の手段に係る装軌車両の制御装置は、搭載された原動機により走行及び旋回を行う装軌車両の制御装置において、上記装軌車両の旋回操作を行う旋回指示手段と、上記原動機の回転数を検出する原動機回転数検出手段と、上記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、上記原動機の操作を行う原動機操作手段と、上記旋回指示手段と上記原動機回転数検出手段と上記車速検出手段からの入力信号に基づき上記装軌車両の旋回に必要な旋回トルクを演算する旋回トルク演算手段と、上記原動機回転数検出手段と上記車速検出手段からの入力信号に基づき走行に必要な走行負荷トルクを演算する走行トルク演算手段と、上記原動機操作手段から出力された操作量の信号に基づき上記原動機が出力可能な最大トルクを演算する最大トルク演算器と、上記最大トルクと走行トルクと旋回トルクとを比較するトルク比較手段と、上記トルク比較手段での演算結果に基づき旋回速度又は車速のどちらか一方を優先して装軌車両を駆動する駆動機器制御手段とを備えたことを特徴とする。
第4の手段に係る装軌車両の制御装置は、第3の手段において、上記駆動機器制御手段は、上記トルク比較手段での演算結果において上記走行トルクと上記旋回トルクとの合計値が上記最大トルクより大きい場合に、上記旋回指示手段の操作量に応じて旋回速度を演算すると共に、上記最大トルクと上記旋回トルクとの差に基づき車速を演算することを特徴とする。
第5の手段に係る装軌車両の制御装置は、第3の手段において、上記駆動機器制御手段は、上記トルク比較手段での演算結果において上記走行トルクと上記旋回トルクとの合計値が上記最大トルクより大きい場合に、車速を保持すると共に、上記最大トルクと上記走行トルクとの差に基づき旋回速度を演算することを特徴とする。
請求項1に係る発明は上記第1の手段を採用しているので、予め旋回指示手段の操作量及び原動機の操作量に基づき旋回に必要な旋回トルク、走行に必要な走行トルク、原動機の出力しうる最大トルクを演算し、その演算結果に基づき原動機の回転速度が不適切にならないように旋回速度を優先する制御を行うようにしているので、最大限の旋回速度を設定することができ、高い旋回性能を実現できる。更に、従来のように予め原動機の回転速度を高く設定する必要が無いため、原動機の回転速度が不適切にならず、燃費が良くなると共に、原動機の回転速度の挙動に対する応答性が良く、エンストを回避することができる。
請求項2に係る発明は上記第2の手段を採用しているので、予め旋回指示手段の操作量及び原動機の操作量に基づき旋回に必要な旋回トルク、走行に必要な走行トルク、原動機の出力しうる最大トルクを演算し、その演算結果に基づき原動機の回転速度が不適切にならないように車速を優先し、残りのトルクで旋回速度を制御するようにしているので、無理のない旋回性能を実現できる。更に、従来のように予め原動機の回転速度を高く設定する必要が無いため、原動機の回転速度が不適切にならず、燃費が良くなると共に、原動機の回転速度の挙動に対する応答性が良く、エンストを回避することができる。
請求項3、4、5に係る発明は上記第3、4、5の手段を採用しているので、予め旋回指示手段の操作量及び原動機の操作量に基づき旋回に必要な旋回トルク、走行に必要な走行トルク、原動機の出力しうる最大トルクを演算し、その演算結果に基づき原動機の回転速度が不適切にならないように旋回速度又は車速のどちらか一方を優先して装軌車両を駆動されるので、最大限の旋回速度を設定することができ、高い旋回性能を実現できる。
更に、従来のように予め原動機の回転速度を高く設定する必要が無いため、原動機の回転速度が不適切にならず、燃費が良くなると共に、原動機の回転速度の挙動に対する応答性が良く、エンストを回避することができる。
次に図面を参照して、本発明における装軌車両における旋回装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る装軌車両の油圧駆動機構説明図、図2は、本発明の実施の形態に係る装軌車両における旋回制御装置の説明図である。図3は、本発明の実施の形態に係るハンドル角と操向斜板角との関係を示す特性曲線図、図4は、本発明の実施の形態に係る速度比及び操向斜板角と操向比との関係を示す特性曲線図、図5は、本発明の実施の形態に係る操向比と旋回抵抗との関係を示す特性曲線図である。
先ず、図1に基づき、本発明の実施の形態に係る装軌車両における油圧駆動機構について説明する。
装軌車両には、エンジン(原動機)1が搭載されており、このエンジン1により各種の減速装置、クラッチ、変速用油圧ポンプモータ、操向用油圧ポンプモータ、左右のスプロケット(駆動輪)2R、2Lを介して左右の履帯を駆動することにより、装軌車両は走行、旋回する。
エンジン1のエンジン出力軸10は、同出力軸10に固定された傘歯車11、傘歯車11に噛合する傘歯車12及び傘歯車12に固定された入力軸13を介して、前後進切換装置14に回転動力を伝達する。
前後進切換装置14は、太陽歯車、差動遊星歯車等からなる減速器と動力の係合/切断を行うクラッチとにより構成されており、入力軸13の回転動力は、前後進切換装置14により中空の前後進切換装置出力軸15に伝達される。
前後進切換装置出力軸15には、分配歯車16、分配歯車17が固定されている。
そして、分配歯車17の回転動力は、変速装置27に伝達される。
また、分配歯車16の回転動力は、分配歯車16に噛合する伝達歯車19、伝達歯車19に噛合する変速用油圧ポンプ駆動歯車20、同駆動歯車20に固定された変速用油圧ポンプ駆動軸21を介して、変速用油圧ポンプモータ3内の変速用油圧ポンプに伝達される。
変速用油圧ポンプは、正側および負側の両方に傾斜する吐出量設定可変角度斜板を有する可変容量油圧ポンプである。そして、この変速用油圧ポンプは、往路および復路から構成されている一対の連通管を介して変速用油圧ポンプモータ3内の変速用油圧モータに接続されている。
更に、分配歯車16の回転動力は、分配歯車16に噛合する操向用油圧ポンプ駆動歯車50、同駆動歯車50に固定された操向用油圧ポンプ駆動軸49を介して操向用油圧ポンプモータ5内の操向用油圧ポンプに伝達される。
操向用油圧ポンプも、正側および負側の両方に傾斜する吐出量設定可変角度斜板を有する可変容量油圧ポンプである。そして、この操向用油圧ポンプは、往路および復路から構成されている一対の連通管を介して操向用油圧ポンプモータ5内の操向用油圧モータが接続されている。
変速用油圧モータの回転動力は、変速用油圧モータ出力軸22に固定された変速用油圧モータ出力歯車23、同出力歯車に噛合する伝達歯車24a,24b、伝達歯車24bに噛合する変速装置入力歯車25及び同入力歯車25に固定された変速装置入力軸26を介して変速装置27に伝達される。なお、変速装置入力歯車25には、変速用油圧モータの回転数を検出するための変速用油圧モータ回転数検出器62が設けられている。
前後進切換装置14、変速装置27、変速用油圧ポンプの吐出量設定可変角度斜板を制御することにより、変速装置入力軸26、分配歯車17から入力された回転動力は無段変速され、変速装置出力軸28から減速された回転動力が出力される。
減速された回転動力は、変速装置出力軸28に固定された変速装置出力歯車33、同出力歯車33に噛合する伝動達軸入力歯車34、同入力歯車34に固定された伝達出力軸35を介して、左右の伝動出力軸35に固定された外輪歯車36R,36Lに伝達される。
各外輪歯車36R,36Lは、各々左右の複数の差動遊星歯車37R,37Lに噛合しており、差動遊星歯車37R,37Lを回転可能に軸支する各遊星キャリア38R,38Lを回動する。
各遊星キャリア38R,38Lの回転動力は、各遊星キャリア38R,38Lに固定された左右の駆動軸40R,40L、各駆動軸40R,40Lに各々固定された左右のスプロケット2R,2Lを介して図示しない左右の履帯を駆動する。なお、各遊星キャリア38R,38Lには、各々ブレーキ39R,39Lが設けられている。
また、変速装置出力軸28には出力歯車29が固定され、出力歯車29には変速装置出力軸回転計測歯車31が噛合されており、変速装置出力軸回転計測歯車31には変速装置出力軸回転数検出器64が設けられている。
一方、操向用油圧モータの回転動力は、操向用油圧モータ出力軸48に固定された操向用油圧モータ出力歯車47、同出力歯車47に噛合する操向軸入力歯車46を介して、同入力歯車46に固定された操向軸45に伝達される。
操向軸45の回転動力は、操向軸45に固定された右側の操向軸出力歯車44R、同出力歯車44Rに噛合する入力歯車43R、入力歯車43Rに固定された太陽歯車軸42R、太陽歯車軸42Rに固定された太陽歯車41Rに伝達される。
更に、操向軸45の回転動力は、操向軸45に固定された左側の操向軸出力歯車44L、同出力歯車44Lに噛合する反転歯車51、反転歯車51に噛合する入力歯車43L、入力歯車43Lに固定された太陽歯車軸42L、太陽歯車軸42Lに固定された太陽歯車41Lに伝達される。
なお、操向軸入力歯車46には、操向用油圧モータ回転数検出器63が設けられている。
このようにして、各スプロケット2R,2Lは、エンジン1により、変速用油圧ポンプ、変速用油圧モータ、前後進切換装置14、変速装置27及び各歯車を介して前後進させられると共に、操向用油圧ポンプ、操向用油圧モータ及び各歯車を介して回転数差を生じさせられる。
次に、図2、図3、図4、図5に基づき、装軌車両における旋回制御装置につき説明する。上述の油圧駆動機構の制御装置70は、図2に示すように、旋回トルク演算部(或いは演算手段、演算プログラム、シーケンス、以下、同様)71、走行トルク演算部(手段)72、最大トルク演算部(手段)73、トルク比較部(手段)74、操作表示部75、及び駆動機器制御部(手段)76から構成されている。
先ず、旋回トルク演算部71につき説明する。ハンドル等の旋回指示器(手段)65から操縦者により操作された操作量が、図示しない信号変換器により所定の信号に変換され、ハンドル角St(%)として旋回トルク演算部71の斜板角演算器80に入力される。斜板角演算器80では、ハンドル角Stに基づき図3に示す特性関数により斜板角θs(deg)が演算される。
図3に示す関数は、ハンドル角Stが0付近に不感帯を有し、それ以上は比例的に増加する特性関数である。また、図3には、右旋回の時のみの特性を表示しているが、左旋回の時は、ハンドル角Stに応じて斜板角θs(deg)は、原点を点対称とする負の値となる。
一方、原動機回転数検出器(手段)60からの信号は、図示しない信号変換器により検出位置からエンジン出力軸10迄の減速比が逆算され所定の信号に変換され、エンジン回転数Neとして速度比演算器84に入力される。更に、変速装置出力軸回転数検出器(手段)64からの信号も、図示しない信号変換器により検出位置からスプロケット2r、2L迄の減速比が逆算され所定の信号に変換され、車速Nsとして速度比演算器84に入力される。速度比演算器84では、入力されたエンジン回転数Neと車速Nsとが比較されて、速度比e(=Ns/Ne)が演算される。
操向比演算器81では、斜板角演算器80から出力された斜板角θsと、速度比演算器84から出力された速度比eとに基づき、図4に示す特性関数により操向比の逆数1/isが演算される。
図4に示す関数は、速度比eの値が大きくなるにつれて、操向比の逆数1/isの増加率が小さくなると共に、斜板角θsが大きくなるに比例して操向比の逆数1/isが小さくなる関数である。
旋回トルク演算器82では、操向比演算器81から出力された操向比の逆数1/isの信号に基づき、図5に示す特性関数により旋回トルクTsが演算される。図5に示す関数は、操向比の逆数1/isが−1において旋回トルクTsが最大で、−1から+1に変化するにつれて、旋回トルクTsの低下率は大きくなり、1で旋回トルクTsが0になる関数である。
このようにして、旋回トルク演算部71では、旋回指示器65から入力、変換されたハンドル角St(%)信号と、原動機回転数検出器60から入力、変換されたエンジン回転数Ne信号と、変速装置出力軸回転数検出器64から入力、変換された車速Ns信号とに基づき、ハンドル角Stに応じた操向操作に必要な旋回トルクTsが演算される。
一方、走行トルク演算部72では、原動機回転数検出器60から入力、変換されたエンジン回転数Ne信号と、変速装置出力軸回転数検出器64から入力、変換された車速Ns信号とに基づき、現在の車速Vでの走行負荷トルクTnが演算される。
更に、最大トルク演算部73では、アクセル等の原動機操作手段66から入力、変換されたアクセル開度At信号と、原動機回転数検出器60から入力、変換されたエンジン回転数Ne信号とに基づき、現在のエンジン回転数Ne及び操作されたアクセル開度Atで出し得る最大トルクTnmaxを演算する。
トルク比較部74では、上述の走行トルクTnと旋回トルクTsとの合計値と最大トルクTnmaxとを比較する。そして、この比較結果に基づき、以下に説明するように、旋回(操向操作)を優先する制御か或いは走行を優先する制御かに応じて、走行のためのトルク(走行負荷量)及び操向(旋回)のためのトルク(操向負荷量)が各々設定される。この設定されたトルク(負荷量)に基づき、駆動機器制御部(手段)76のエンジン制御器85、変速制御器86、操向制御器87が制御され、装軌車両は走行、旋回する。
なお、装軌車両には、その車種に応じて、旋回(操向操作)を優先する制御、又は走行を優先する制御のどちらか一方を行う制御装置が搭載される。また、車種によっては、操作表示部75に選択スイッチ等を設け、両方の制御を選択できるようにすることも可能である。
先ず、旋回(操向操作)を優先する制御の場合につき、図6(a)に基づき説明する。
装軌車両が直進走行中において、操縦者により原動機操作手段(アクセル)66が操作され、装軌車両は、アクセル66から出力されるアクセル開度Atに応じた車速で直進走行している。
この直進走行中において、操縦者により旋回支持器(ハンドル)65が操作されると共にアクセル66が踏み増しされる(ステップ11)。すると、図2に示す旋回トルク演算部71、走行トルク演算部72及び最大トルク演算部73にて、旋回操作開始前の車速での直進走行に必要な走行トルクTn、操作されたハンドル65からのハンドル角Stでの旋回に必要な旋回トルクTs及び、原動機操作手段66による操作量(アクセル開度信号At)に対応する最大トルクTnmax等の旋回負荷データが演算される(ステップ12)。
そして、図2に示すトルク比較部74にて、走行トルクTnと旋回トルクTsとの合計値と最大トルクTnmaxが比較される(ステップ13)。
そして、負荷大ではない、即ち、最大トルクTnmaxが走行トルクTnと旋回トルクTsとの合計値以上と判断された場合には、旋回トルクTs又はハンドル角Stの信号が操向制御器87に出力される。
更に、最大トルクTnmaxから旋回トルクTsを減じたトルク(≧走行トルクTn)が変速制御器86に出力される。このような場合は、旋回支持器(ハンドル)65の操作時に、アクセル66の踏み増し量が大きい場合に発生する。
そして、エンジン制御器85により、原動機操作手段66による操作量(アクセル開度信号At)に応じてエンジン1のスロットル等が制御される。また、操向制御器87により、旋回トルクTs又はハンドル角Stの信号に応じて操向用油圧ポンプが制御される。
更に、変速制御器86により、最大トルクTnmaxから旋回トルクTsを減じたトルクに応じて、変速用油圧ポンプ、変速装置27が制御される(ステップ14)。
一方、負荷大、即ち、最大トルクTnmaxが走行トルクTnと旋回トルクTsとの合計値より小さいと判断された場合には、旋回トルクTs又はハンドル角Stの信号が操向制御器87に出力される。
更に、最大トルクTnmaxから旋回トルクTsを減じたトルク(<走行トルクTn)が変速制御器86に出力される。このような場合は、旋回支持器(ハンドル)65の操作時に、アクセル66を全く踏み増しなかった場合、或いはアクセル66の踏み増し量が不足していた場合に発生する。
そして、エンジン制御器85により、原動機操作手段66による操作量(アクセル開度信号At)に応じてエンジン1のスロットル等が制御される。また、操向制御器87により、旋回トルクTs又はハンドル角Stの信号に応じて操向用油圧ポンプが制御される。
更に、変速制御器86により、最大トルクTnmaxから旋回トルクTsを減じたトルクに応じて、変速用油圧ポンプ、変速装置27が制御される(ステップ15)。
次に、走行を優先する制御の場合につき、図6(b)に基づき説明する。装軌車両が直進走行中において、操縦者により原動機操作手段(アクセル)66が操作され、装軌車両は、アクセル66から出力されるアクセル開度Atに応じた車速で直進走行している。
この直進走行中において、操縦者により旋回支持器(ハンドル)65が操作されると共にアクセル66が踏み増しされる(ステップ21)。
すると、図2に示す旋回トルク演算部71、走行トルク演算部72及び最大トルク演算部73にて、旋回操作開始前の車速での直進走行に必要な走行トルクTn、操作されたハンドル65からのハンドル角Stでの旋回に必要な旋回トルクTs及び、原動機操作手段66による操作量(アクセル開度信号At)に対応する最大トルクTnmax等の旋回負荷データが演算される(ステップ22)。
そして、図2に示すトルク比較部74にて、走行トルクTnと旋回トルクTsとの合計値と最大トルクTnmaxが比較される(ステップ23)。
そして、負荷大ではない、即ち、最大トルクTnmaxが走行トルクTnと旋回トルクTsとの合計値以上と判断された場合には、旋回トルクTs又はハンドル角Stの信号が操向制御器87に出力される。
更に、最大トルクTnmaxから旋回トルクTsを減じたトルク(≧走行トルクTn)が変速制御器86に出力される。このような場合は、旋回支持器(ハンドル)65の操作時に、アクセル66の踏み増し量が大きい場合に発生する。
そして、エンジン制御器85により、原動機操作手段66による操作量(アクセル開度信号At)に応じてエンジン1のスロットル等が制御される。
また、操向制御器87により、旋回トルクTs又はハンドル角Stの信号に応じて、操向用油圧ポンプが制御される。
更に、変速制御器86により、最大トルクTnmaxから旋回トルクTsを減じたトルクに応じて、変速用油圧ポンプ、前後進切換装置14、変速装置27が制御される(ステップ24)。
一方、負荷大、即ち、最大トルクTnmaxが走行トルクTnと旋回トルクTsとの合計値より小さいと判断された場合には、旋回トルクTs又はハンドル角Stの信号が操向制御器87に出力される。
更に、最大トルクTnmaxから旋回トルクTsを減じたトルク(<走行トルクTn)が変速制御器86に出力される。このような場合は、旋回支持器(ハンドル)65の操作時に、アクセル66を全く踏み増しなかった場合、或いはアクセル66の踏み増し量が不足していた場合に発生する。
そして、エンジン制御器85により、原動機操作手段66による操作量(アクセル開度信号At)に応じてエンジン1のスロットル等が制御される。また、変速制御器86により、現在の車速度が保持される。
更に、操向制御器87により、最大トルクTnmaxから走行トルクTnを減じたトルクに応じて、操向用油圧ポンプが制御される(ステップ25)。この場合、原動機操作手段66を踏み増しすることなく旋回支持器(ハンドル)65のみを操作すると、旋回せず現在の車速のまま直進することになる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
例えば、油圧モータは、固定モータの例を示しているが、可変モータの場合でも可変ポンプと可変モータの斜板角を制御をする事で、同様に適用できる。
また、上述の実施の形態では、変速用油圧モータ及び操向用油圧モータ等により、スプロケット2R,2Lを駆動して走行、旋回を行うようにしているが、これに換えてスプロケット2R,2Lに各々独立した駆動モータを連結し、この2個の駆動モータの回転数を変えることにより走行、旋回を行う装置にも適用可能である。この場合は、図2に示す制御装置において、駆動機器制御部76は2個の駆動モータ制御用となる。
本発明の実施の形態に係る装軌車両の油圧駆動機構説明図である。 本発明の実施の形態に係る装軌車両における旋回制御装置の説明図である。 本発明の実施の形態に係るハンドル角と操向斜板角との関係を示す特性曲線図である。 本発明の実施の形態に係る速度比及び操向斜板角と操向比との関係を示す特性曲線図である。 本発明の実施の形態に係る操向比と旋回抵抗との関係を示す特性曲線図である。 本発明の実施の形態に係る制御ブロック図である。
符号の説明
1 エンジン
2R、2L スプロケット
3 変速用油圧ポンプモータ
5 操向用油圧ポンプモータ
10 エンジン出力軸
11、12 傘歯車
13 入力軸
14 前後進切換装置
15 前後進切換装置出力軸
16、17 分配歯車
19 伝達歯車
20 変速用油圧ポンプ駆動歯車
21 変速用油圧ポンプ駆動軸
22 変速用油圧モータ出力軸
23 変速用油圧モータ出力歯車
24a、24b 伝達歯車
25 変速装置入力歯車
26 変速装置入力軸
27 変速装置
28 変速装置出力軸
29 出力歯車
31 変速装置出力軸回転計測歯車
33 変速装置出力歯車
34 伝動軸入力歯車
35 伝動出力軸
36R、36L 外輪歯車
37R、37L 差動遊星歯車
38R、38L 遊星キャリア
39R、39L ブレーキ
40R、40L 駆動軸
41R、41L 太陽歯車
42R、42L 太陽歯車軸
43R、43L 入力歯車
44R、44L 操向軸出力歯車
45 操向軸
46 操向軸入力歯車
47 操向用油圧モータ出力歯車
48 操向用油圧モータ出力軸
49 操向用油圧ポンプ駆動軸
50 操向用油圧ポンプ駆動歯車
51 反転歯車
60 原動機回転数検出器
62 変速用油圧モータ回転数検出器
63 操向用油圧モータ回転数検出器
64 変速装置出力軸回転数検出器
65 旋回指示器(ハンドル)
66 原動機操作手段
70 制御装置
71 旋回トルク演算部
72 走行トルク演算部
73 最大トルク演算部
74 トルク比較部
75 操作表示部
76 駆動機器制御部
80 斜板角演算器
81 操向比演算器
83 旋回トルク演算器
84 速度比演算器
85 エンジン制御器
86 変速制御器
87 操向制御器

Claims (5)

  1. 搭載された原動機により走行及び旋回を行う装軌車両の制御方法において、旋回指示手段の操作量に基づき上記装軌車両の旋回に必要な上記原動機による旋回トルクを演算し、車速度に基づき上記装軌車両の走行に必要な上記原動機による走行トルクを演算し、上記原動機の操作量に基づき上記原動機の最大トルクを演算し、上記旋回指示手段の操作量に応じて旋回速度を制御すると共に、上記最大トルクと上記旋回トルクとの差に基づき車速を制御することを特徴とする装軌車両の制御方法。
  2. 搭載された原動機により走行及び旋回を行う装軌車両の制御方法において、旋回指示手段の操作量に基づき上記装軌車両の旋回に必要な上記原動機による旋回トルクを演算し、車速度に基づき上記装軌車両の走行に必要な上記原動機による走行トルクを演算し、上記原動機の操作量に基づき上記原動機の最大トルクを演算し、車速を保持すると共に、上記最大トルクと上記走行トルクとの差に基づき旋回速度を制御することを特徴とする装軌車両の制御方法。
  3. 搭載された原動機により走行及び旋回を行う装軌車両の制御装置において、上記装軌車両の旋回操作を行う旋回指示手段と、上記原動機の回転数を検出する原動機回転数検出手段と、上記車両の走行速度を検出する車速検出手段と、上記原動機の操作を行う原動機操作手段と、上記旋回指示手段と上記原動機回転数検出手段と上記車速検出手段からの入力信号に基づき上記装軌車両の旋回に必要な旋回トルクを演算する旋回トルク演算手段と、上記原動機回転数検出手段と上記車速検出手段とからの入力信号に基づき走行に必要な走行トルクを演算する走行トルク演算手段と、上記原動機操作手段から出力された操作量の信号に基づき上記原動機が出力可能な最大トルクを演算する最大トルク演算手段と、上記最大トルクと走行トルクと旋回トルクとを比較するトルク比較手段と、上記トルク比較手段での演算結果に基づき旋回速度又は車速のどちらか一方を優先して装軌車両を駆動する駆動機器制御手段とを備えたことを特徴とする装軌車両の制御装置。
  4. 上記駆動機器制御手段は、上記トルク比較手段での演算結果において上記走行トルクと上記旋回トルクとの合計値が上記最大トルクより大きい場合に、上記旋回指示手段の操作量に応じて旋回速度を演算すると共に、上記最大トルクと上記旋回トルクとの差に基づき車速を演算することを特徴とする請求項3記載の装軌車両の制御装置。
  5. 上記駆動機器制御手段は、上記トルク比較手段での演算結果において上記走行トルクと上記旋回トルクとの合計値が上記最大トルクより大きい場合に、車速を保持すると共に、上記最大トルクと上記走行トルクとの差に基づき旋回速度を演算することを特徴とする請求項3記載の装軌車両の制御装置。
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