JP2005219170A - 加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
例えば回折レンズに代表されるような光学素子の成形用金型の加工に好適であり、高精度な加工面を形成できる加工方法を提供する。
【解決手段】
ダイヤモンド工具Tは、第1の縁部T1が100μm以下と小さいため、第2の縁部T2又は第3の縁部T3側より大きな抵抗を受けたとき、刃先がたわみやすいという特性を有する。加工中に刃先がたわむと、高精度な加工を行えない恐れがあるが、そのような問題に対し、本発明の加工方法によれば、ダイヤモンド工具Tを回転軸すなわち光軸Oに対して交差する方向に移動させるときは、金型Mの光学転写面の仕上がり時における光軸方向切り込み量が大きい方から小さい方に向かって移動させている。即ち、最も切り込み量が深い部位(図2における基準位置)を最初に切削加工するので、かかる場合、常に第2の縁部T2及び第3の縁部T3から等しい抵抗を受けることで、ダイヤモンド工具Tの撓みを抑制することができ、それにより高精度な加工を実現できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、加工方法に関し、特に光学素子の成形用金型を加工するのに好適な加工方法に関する。
従来より、例えば光ピックアップ装置用の対物レンズなどの高精度光学素子の成形用金型の光学転写面加工には、すくい面のノーズ半径が0.1〜1.5mm程度、頂角が40〜60°程度の単結晶ダイヤモンド製のRバイトが使用されており、それにより光学転写面形状が例えば一般非球面方程式で表現される単一面で構成される場合には、超精密加工機を使用することにより切削加工のみで高精度な光学転写面を得ることが可能である。一方、より微細な形状構造を有する光学転写面を創成加工する際には、特許文献1に記載するように、さらに微細なノーズ半径を有するRバイトが使用されている。
特開2003−62707号公報
特許文献1に記載する微細なノーズ半径を有するRバイトを用いることで、より精密な光学転写面の創成が可能となった。ところで、近年における光ピックアップ装置の分野では、青紫色レーザなどを用いてより高密度な情報の記録及び/又は再生を行うことが望まれており、これに対して、光ピックアップ装置に用いる光学素子に、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された回折構造を設けようとする試みがある。しかるに、このような段差のある微細な回折構造を光学素子に形成するためには、その金型の光学面を、100μm以下の幅で輪帯状に深く切削する必要がある。ところが、上述したRバイトでは、縁部が干渉してしまい、そのように狭い幅で輪帯形状を切削することはできない。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、例えば回折レンズに代表されるような光学素子の成形用金型の加工に好適であり、高精度な加工面を形成できる加工方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に、ワークの回転軸に対して交差する方向に少なくとも100μm以内の長さで直線状に延在する直線部を含む第1の縁部と、前記第1の縁部より長く且つ前記第1の縁部の端部に接続する直線状の第2の縁部及び第3の縁部とを形成したダイヤモンド工具を用いて、ワークを加工する加工方法であって、前記ワークを回転させるステップと、回転する前記ワークに対して前記第1の縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記回転軸に対して交差する方向及び前記回転軸に平行な方向に移動させるステップと、を有することを特徴とするので、前記金型の光学転写面を、前記第1の縁部により切削することで底面が精度よく且つ効率よく形成され、前記第2又は第3の縁部により切削することで、前記底面と交差する周面が精度よく且つ効率よく形成されることとなる。尚、「ワーク」とは、例えば光学素子成形用金型のようなものをいうが、それに限られることはない。又、「直線部を含む第1の縁部」とは、直線部のみから第1の縁部を構成してもよく、或いは直線部と、その一方の端部もしくは両端に連結した別の直線部もしくは円弧とで、第1の縁部を構成しても良いことを意味する。
請求項2に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に、金型の回転軸に対して交差する方向に少なくとも100μm以内の長さで直線状に延在する直線部を含む第1の縁部と、前記第1の縁部より長く且つ前記第1の縁部の端部に接続する直線状の第2の縁部及び第3の縁部とを形成したダイヤモンド工具を用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
前記金型を回転させるステップと、回転する前記金型の光学転写面に対して前記第1の縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記回転軸に近接する方向及び前記回転軸に平行な方向に移動させる(移動の順序は逆でも良い、以下同じ)ステップと、を有することを特徴とする。
本発明について、図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる加工方法に用いると好適なダイヤモンド工具Tの先端のすくい面側から見た図(a)及びその側面図(b)である。図1(a)において、ダイヤモンド工具Tは、直線状に延在する先端の第1の縁部T1(100μm以下)と、第1の縁部T1の両端から直交する方向に直線状に延在する第2の縁部T2と第3の縁部T3とを有し、これらによって方形状のすくい面T5を形成している。第2の縁部T2は、第3の縁部T3から離隔するように延在する第4の縁部T4に接続されている。ここで方形とは、互いに平行に延在する縁部T2,T3のうち短い方の第2の縁部T2における第4の縁部T4側の端部(先端から距離βの位置)から、第1の縁部T1に平行な線T6を引くことで、縁部T1,T2、T3,線T6で囲われる領域をいうものとする。尚、本明細書中、縁部同士が接続するとは、縁部同士が直接接続している場合のほか、他の単一もしくは複数の直線及び/又は円弧を介して間接的に接続している場合も含む。
図2は、図1のダイヤモンド工具を用いて加工された後の金型Mの斜視図(a)及びその光学転写面の概略拡大断面図(b)である。本発明の加工方法によって加工される金型Mは、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子成形に用いられると好適である。かかる回折構造は、断面が階段状になっており、それに相補する形で、図2に示すような金型Mの光学転写面(光学素子の光学面を転写する面をいうが、ニッケル・隣・銅メッキが施されていると好ましい)が形成されることとなる。尚、ダイヤモンド工具Tは、図2でX軸方向(回転軸に近づく方向ともいう)及びZ軸方向(金型の回転軸と平行な方向ともいう)に移動可能となっている。
本発明の加工方法の一例を示すと、図2(b)に示すように、まず金型Mを光軸(回転軸ともいう)Oの回りに回転させ、ダイヤモンド工具Tの第1の縁部T1を、金型Mの光学転写面(ここでは上面)に対して押し当てながら外周から光軸Oに近づくように(X軸方向に)移動させ、基準位置(点線の位置)で、光軸Oに対して平行に且つ金型Mに更に押しつける方向(Z軸方向)に移動させる。すると、ダイヤモンド工具Tが金型Mの光学転写面を切削加工し、輪帯状の溝が形成されるが、溝の底面は第1の縁部T1により切削され、溝の側面は第2の縁部T2及び第3の縁部T3により切削される。その後、ダイヤモンド工具Tを光軸方向に沿って少し戻し、更に光軸Oに近づくように移動させる。更に、ダイヤモンド工具Tを光軸方向に沿って少し戻し、更に光軸Oに近づくように移動させる。これを複数回繰り返し、第1の縁部T1が光学転写面の表面に戻ったら、次の基準位置まで、ダイヤモンド工具Tを光軸Oに近づくように移動させ、隣の溝を切削加工し、これを繰り返すことで全ての溝を加工することとなる。
本発明の加工方法に用いるダイヤモンド工具Tは、細溝を切削できるように、図1に示すように第1の縁部T1が100μm以下と小さくなっているため、第2の縁部T2又は第3の縁部T3側より大きな抵抗を受けたとき、刃先がたわみやすいという特性を有する。加工中に刃先がたわむと、高精度な加工を行えない恐れがあるが、そのような問題に対し、本発明の加工方法によれば、ダイヤモンド工具Tを回転軸すなわち光軸Oに対して交差する方向に移動させるときは、金型Mの外周側から光軸Oに向かって移動させている。即ち、最も切り込み量が深い部位(図2における基準位置)を最初に切削加工するので、常に第2の縁部T2及び第3の縁部T3から等しい抵抗を受けることで、ダイヤモンド工具Tの撓みを抑制することができ、それにより高精度な加工を実現できる。又、すくい面を方形状の領域としたダイヤモンド工具Tを用いることで、溝の角Rのダレを抑えることもできる。
請求項3に記載の加工方法は、請求項2に記載の発明において、前記ダイヤモンド工具を、前記金型の光学転写面を切り込む切り込み方向に第1の量だけ移動した後に、前記切り込み方向と逆の方向に前記第1の量より小さい第2の量だけ移動し且つ前記回転軸に近接する方向に移動するステップを複数回行うことを特徴とする。より具体的に説明すると、図2(a)に示すように、ダイヤモンド工具Tを、金型Mの光学転写面を切り込む切り込み方向(すなわち図2で下方)に第1の量D1だけ移動した後に、切り込み方向と逆の方向に第1の量D1より小さい第2の量D2だけ移動し且つ光軸Oに近接する方向に移動するので、階段状の輪帯溝を形成することができる。尚、1度に第1の量Dを切削加工する必要は必ずしもなく、Z軸方向移動とX軸方向移動とを繰り返しながら、第1の量Dを得るようにすることもできる。尚、本明細書中、「切り込み方向」とは、回転軸に平行であって、ワークもしくは金型に接近する方向をいうものとする。
請求項4に記載の加工方法は、請求項2に記載の発明において、前記ダイヤモンド工具の第1の縁部の長さは、前記光学素子の前記段部の光軸直交方向の最小幅より小さいことを特徴とする。光学素子に設ける回折構造の種類によっては、段部の光軸直交幅が異なる場合もあるが、その場合、ダイヤモンド工具の第1の縁部T1の長さα(図1(a)参照)を最小幅B(図2(b)参照)より小さくすれば、全ての回折構造に対応した溝を形成できる。
請求項5に記載の加工方法は、請求項4に記載の発明において、前記ダイヤモンド工具を、前記金型の光学転写面を切り込む切り込み方向に第1の量だけ移動した後に、前記回転軸に近接する方向に移動し且つ前記切り込み方向と逆の方向に前記第1の量より小さい第2の量だけ移動するステップを複数回行うことを特徴とする。即ち、溝加工後に、ダイヤモンド工具Tを光軸Oに近接する方向に移動させれば、任意の幅の溝を加工できる。
請求項6に記載の加工方法は、請求項2に記載の発明において、前記ダイヤモンド工具のすくい面の形状は、最大切り込み時において前記金型に接触している任意の点から、前記第1の縁部に平行な線を引いたとき、前記すくい面に重合する前記線の長さより、前記第1の縁部の長さの方が長いことを特徴とする。
本発明について説明する。図3は、本発明の加工方向に用いると好適なダイヤモンド工具T’の先端を金型Mの断面と共に示した図である。図3において、ダイヤモンド工具T’のフリーな状態(第1の縁部T1’のみが金型Mの底面に接している状態を含む)を実線で示し、金型Mの左側面に第2の縁部T2’が接している状態を点線で示し、金型Mの右側面に第3の縁部T3’が接している状態を一点鎖線で示す。
ダイヤモンド工具T’は片持ち状態にあり、しかも細長いすくい面を有するため、切削加工時に側面から大きな力を受けたとき、先端がしなるように変形しやすいという特性を有する。そこで、本発明においては、このしなりを利用して精度よく金型を加工するものである。より具体的には、ダイヤモンド工具T’のすくい面T5’の形状は、図3に示す最大切り込み時において金型Mに接触している任意の点Pから、第1の縁部T1’の長さ方向に平行な線lを引いたとき、すくい面T5’に重合する線lの長さより、第1の縁部T1’の長さの方が長くなっている。ようするに、ダイヤモンド工具T’のすくい面T5’は先太形状となっている。
ダイヤモンド工具T’の先端が、このような形状を有しているので、図3の点線で示すように、金型Mの左側面に第2の縁部T2’が接すると、側面より抵抗を受けてしなり、その結果第2の縁部T2’の接触した部位が光軸(不図示)に平行な直線状となるので、金型Mの側面は光軸に平行に精度良く切削加工されることとなる。一方、図3の点線で示すように、金型Mの右側面に第3の縁部T3’が接すると、側面より抵抗を受けてしなり、その結果第3の縁部T3’の接触した部位が光軸(不図示)に平行な直線状となるので、金型Mの側面は光軸に平行に精度良く切削加工されることとなる。
請求項7に記載の加工方法は、請求項6に記載の発明において、前記ダイヤモンド工具のすくい面の形状は、先太形状であることを特徴とする。
請求項8に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に、互いに交差する方向に延在する第1の縁部と第2の縁部とを形成したダイヤモンド工具を用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
前記金型を回転させるステップと、回転する前記金型の光学転写面に対して前記第1の縁部及び/又は前記第2の縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、前記ダイヤモンド工具のすくい面に直交する軸回りに、前記ダイヤモンド工具を回動させるステップと、を有することを特徴とする。
本発明について説明する。図4は、本発明の加工方向に用いると好適なダイヤモンド工具T”の先端を金型Mの断面と共に示した図である。本発明においては、ダイヤモンド工具T”のすくい面は、直線状の第1の縁部T1”と直線状の第2の縁部T2”とから形成された剣先形状となっており、図4でX軸方向及びZ軸方向に移動可能な他、そのすくい面に直交するθ軸周りに回転可能となっている。尚、第1の縁部T1”と第2の縁部T2”との連結は、単一もしくは複数の微細な直線及び/又は円弧を介して行っても良い。
本発明においては、金型Mの光学転写面における光学素子の段差に対応する部位において、光軸(図4の右方において上下方向に延在するが不図示)を向いた左側面(内周面)は第1の縁部T1”によって加工される。一方、左側面に対向する右側面(外周面)は、ダイヤモンド工具T”を図4の実線で示す位置から点線で示す位置へと回動させることによって、第2の縁部T2”によって加工される。それにより、使用しない縁部が他の側面と干渉することが抑制され、しかも側面と底面の角のダレを抑えながら、金型Mの深溝の左側面と右側面を精度良く加工することができる。尚、溝の底面については、実線で示す姿勢のダイヤモンド工具T”をX軸方向に移動することで、中央まで切削加工し、ついでダイヤモンド工具T”を回動させた後、更に点線で示す位置までX軸方向に移動することで加工を行うことができる。
請求項9に記載の加工方法は、請求項8に記載の発明において、前記金型の光学転写面における前記光学素子の段差に対応する部位において、光軸を向いた内周面は前記第1の縁部によって加工され、前記内周面に対向する外周面は前記第2の縁部によって加工されることを特徴とする。
請求項10に記載の加工方法は、請求項8又は9に記載の発明において、前記ダイヤモンド工具の回動中心を、前記第1の縁部と前記第2の縁部との交点と一致させることを特徴とするので、図4に示すダイヤモンド工具T”をX軸方向に移動させながらθ軸回りに回動させたとき、第1の縁部T1”と第2の縁部T2”との交点Cは、ダイヤモンド工具T”の回動位置に関わりなくZ軸方向の変位が生じないので、ダイヤモンド工具T”の位置制御が容易であるにもかかわらず、高精度な底面加工を行える。
請求項11に記載の加工方法は、請求項8又は9に記載の発明において、前記ダイヤモンド工具を、その回動量に応じて、前記金型の回転軸に平行な方向に移動することを特徴とする。上述したように前記第1の縁部と前記第2の縁部との交点と一致させない場合でも、ダイヤモンド工具T”の回動位置に応じてZ軸方向に移動させれば、交点Cの変位が生じないので、高精度な底面加工を行える。
請求項12に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃を有する第1のダイヤモンド工具と第2のダイヤモンド工具とを用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
前記金型を回転させるステップと、回転する前記金型の光学転写面に対して切れ刃を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、を有し、前記金型の光学転写面における前記光学素子の段差に対応する部位において、光軸を向いた内周面は前記第1のダイヤモンド工具によって形成され、前記内周面に対向する外周面は前記第2のダイヤモンド工具によって形成されることを特徴とする。
本発明について説明する。図5は、本発明の加工方向に用いると好適な2本のダイヤモンド工具T”の先端を金型Mの断面と共に示した図である。図5に示すように、すくい面が、直線状の第1の縁部T1”と直線状の第2の縁部T2”とから形成された剣先形状となっている同じ形状のダイヤモンド工具T”を2本、異なる位相で重合して取り付けられた例を示しているが、図1に示す方形状のすくい面を有するダイヤモンド工具を2本平行に取り付けても良い。
本発明によれば、金型Mの光学転写面における光学素子の段差に対応する部位において、光軸(図5の右方において上下方向に延在するが不図示)を向いた左側面(内周面)は第1のダイヤモンド工具T”(図で左側)の縁部によって加工される。一方、左側面に対向する右側面(外周面)は、第2のダイヤモンド工具T”(図で右側)の縁部によって加工される。それにより、単一のダイヤモンド工具を用いた場合に、使用しない縁部が他の側面と干渉することが抑制され、しかも側面と底面の角のダレを抑えながら、金型Mの深溝の左側面と右側面を精度良く加工することができる。尚、溝の底面については、図で左のダイヤモンド工具T”をX軸方向に移動することで、中央まで切削加工し、ついで右のダイヤモンド工具T”を、中央からX軸方向に移動することで加工を行うことができる。
請求項13に記載の加工方法は、請求項12に記載の発明において、前記第1又は前記第2のダイヤモンド工具を、前記金型の光学転写面を切り込む切り込み方向に移動する前又は移動した後に、前記回転軸に交差する方向に移動する方向に移動するステップを有することを特徴とする。これは、例えば図5において、左のダイヤモンド工具T”をZ軸方向(切り込み方向)に移動させ、金型Mの光学転写面を切り込むことで溝の左側面を加工した後、X軸方向に移動することに相当する。
請求項14に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に縁部を形成したダイヤモンド工具を用いて、ワークを加工する加工方法であって、
前記金型を回転させるステップと、回転する前記金型の光学転写面に対して前記縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、前記ダイヤモンド工具を、第1の姿勢と、前記第1の姿勢とは異なる第2の姿勢のいずれかに設定するステップと、を有し、前記第1の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向は、前記第2の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向と逆であることを特徴とする。
本発明について、金型をワークの例にとり説明する。図6は、本発明の加工方向に用いると好適なダイヤモンド工具T”の先端を金型Mの断面と共に示した図である。本発明の加工方向においては、単一のダイヤモンド工具T”を用いるが、かかるダイヤモンド工具T”は、軸Q(例えば光軸に平行であって良いが、それに限られない)回りに回転可能に取り付けられている。図5においては、左に示すダイヤモンド工具T”はすくい面T5”を紙面上方に向けている(第1の姿勢)が、右に示すダイヤモンド工具T”はすくい面T5”を紙面下方に向けている(第2の姿勢)。
本発明によれば、金型Mの光学転写面における光学素子の段差に対応する部位において、光軸(図6の右方において上下方向に延在するが不図示)を向いた左側面(内周面)は、金型Mを正回転させながら、第1の姿勢にされたダイヤモンド工具T”(図で左側)の縁部によって加工される。一方、左側面に対向する右側面(外周面)は、金型Mを逆回転させながら、第2の姿勢にされたダイヤモンド工具T”(図で右側)の同じ縁部によって加工される。それにより、単一のダイヤモンド工具を姿勢を変えることなく用いた場合に、使用しない縁部が他の側面と干渉することが抑制され、しかも側面と底面の角のダレを抑えながら、金型Mの深溝の左側面と右側面を精度良く加工することができる。又、ダイヤモンド工具T”を製造する場合に、一つの縁部のみを精度良く形成すればよく、工具の低コスト化が図れる。尚、溝の底面については、図で第1の姿勢にしたダイヤモンド工具T”をX軸方向に移動することで、中央まで切削加工し、ついで第2の姿勢にしたダイヤモンド工具T”を、その位置からX軸方向に移動することで加工を行うことができる。
請求項15に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に縁部を形成した第1のダイヤモンド工具と第2のダイヤモンド工具とを用いて、ワークを加工する加工方法であって、
前記金型を回転させるステップと、回転する前記金型の光学転写面に対して前記縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、を有し、前記第1のダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向は、前記第2のダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向と逆であることを特徴とする。
本発明について、金型をワークの例にとり図6を参照して説明する。本発明の加工方向においては、請求項14の発明に類似するが、2本のダイヤモンド工具T”を用いている。本発明によれば、金型Mの光学転写面における光学素子の段差に対応する部位において、光軸(図6の右方において上下方向に延在するが不図示)を向いた左側面(内周面)は、金型Mを正回転させながら、第1のダイヤモンド工具T”(図で左側)の縁部によって加工される。一方、左側面に対向する右側面(外周面)は、金型Mを逆回転させながら、第2のダイヤモンド工具T”(図で右側)の縁部によって加工される。それにより、単一のダイヤモンド工具を姿勢を変えることなく用いた場合に、使用しない縁部が他の側面と干渉することが抑制され、しかも側面と底面の角のダレを抑えながら、金型Mの深溝の左側面と右側面を精度良く加工することができる。尚、溝の底面については、図で第1の姿勢にしたダイヤモンド工具T”をX軸方向に移動することで、中央まで切削加工し、ついで第2の姿勢にしたダイヤモンド工具T”を、その位置からX軸方向に移動することで加工を行うことができる。
請求項16に記載の加工方法は、ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に縁部を形成したダイヤモンド工具を用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
前記金型を回転させるステップと、回転する前記金型の光学転写面に対して前記縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、前記ダイヤモンド工具を、第1の姿勢と、前記第1の姿勢とは異なる第2の姿勢のいずれかに設定するステップと、を有し、前記金型の光学転写面における前記光学素子の段差に対応する部位において、光軸を向いた内周面は、前記第1の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工され、前記内周面に対向する外周面は、前記第2の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工されることを特徴とする。本発明の作用効果は、請求項14に記載の発明と同様である。
請求項17に記載の加工方法は、請求項16に記載の発明において、前記第1の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向は、前記第2の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向と逆であることを特徴とする。
請求項18に記載の加工方法は、請求項1乃至17のいずれかに記載の発明において、前記ワークの加工面もしくは前記金型の光学転写面にニッケル・隣・銅メッキを施していることを特徴とする。特に、ニッケル・隣・銅メッキは被切削性に優れるため、長い工具寿命を確保できるからである。尚、光学転写面に、ニッケル・隣メッキを用いても良く、銅、アルミ、金属ガラス等のコーティングを行っても類似の効果が得られる。
ここで「光学素子」としては、例えばレンズ、プリズム、回折格子光学素子(回折レンズ、回折プリズム、回折板、色収差補正素子)、光学フィルター(空間ローパスフィルター、波長バンドパスフィルター、波長ローパスフィルター、波長ハイパスフィルター等々)、偏光フィルター(検光子、旋光子、偏光分離プリズム等々)、位相フィルター(位相板、ホログラム等々)があげられるが、以上に限られることはない。
本発明によれば、例えば回折レンズに代表されるような光学素子の成形用金型の加工に好適であり、高精度な加工面を形成できる加工方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図7は、請求項1〜7に記載の発明にかかる加工方法を実行するのに好適な実施の形態である2軸超精密加工機10の斜視図であり、図8は、ダイヤモンド工具の斜視図である。図7に示す2軸超精密加工機10において、不図示の制御装置によってX軸方向に駆動されるX軸テーブル2が、台座1上に配置されている。X軸テーブル2上には、ダイヤモンド工具Tが取り付けられている。又、不図示の制御装置によってZ軸方向に駆動されるZ軸テーブル4が、台座1上に配置されている。Z軸テーブル4上には、不図示の制御装置によって回転駆動される主軸(回転軸)5が取り付けられている。主軸5は、加工すべき転写光学面を有する光学素子成形用の金型(図2(a)参照)を取り付け可能となっている。ダイヤモンド工具Tは、その先端にダイヤモンドチップTcを取り付けており、その形状は図1に示すものと同様である。
本実施の形態にかかる加工方法によれば、主軸5やX・Z軸テーブル2,4の剛性が非常に高く、軸制御分解能が100nm以下の超精密加工機を用いて、主軸5にワークであるところの光学素子成形用の金型を取り付け、主軸回転数1000min−1で回転させ、切り込み量1μm、送り0.2mm/minの条件で、ダイヤモンド工具T(又はT’)により、切れ刃の切削点が加工中に連続的に移動するようにして、延性モードで切削加工することにより、図2(b)に示すごとき階段状の輪帯を含む回折構造に対応する溝を、金型の光学転写面に創成することができる。
図9は、請求項9〜11に記載の発明にかかる加工方法を実行するのに好適な実施の形態である3軸超精密加工機20の斜視図である。本実施の形態にかかる3軸超精密加工機20は、図7に示す2軸超精密加工機10に対して、X軸テーブル2上に、不図示の制御装置によってθ軸回りに回転駆動される回転テーブル6が形成されている。その他の構成に関しては、基本的に図7に示す実施の形態と同様であるので、同じ符号を付すことで説明を省略する。
本実施の形態によれば、上述したように、X軸移動とθ軸回りの回転とを同時に行うことで、図4に示すように、剣先状の先端を有するダイヤモンド工具T”を用いて、階段状の輪帯を含む回折構造に対応する溝を、金型の光学転写面に創成することができる。
図10は、請求項12、13、15に記載の発明にかかる加工方法を実行するのに好適な実施の形態である2軸超精密加工機30の斜視図である。本実施の形態にかかる2軸超精密加工機30は、図7に示す2軸超精密加工機10に対して、X軸テーブル2上に、2本のダイヤモンド工具T”を並行して取り付けている。その他の構成に関しては、基本的に図7に示す実施の形態と同様であるので、同じ符号を付すことで説明を省略する。
本実施の形態によれば、上述したように、例えば溝の内周面を加工する場合には、第1のダイヤモンド工具T”を金型に接近させ、溝の外周面を加工する場合には、第2のダイヤモンド工具T”を金型に接近させるようにX軸テーブルの移動を制御することで、図5に示すように、剣先状の先端を有するダイヤモンド工具T”を用いて、階段状の輪帯を含む回折構造に対応する溝を、金型の光学転写面に創成することができる。
請求項14、16,17に示す加工方法の場合、ダイヤモンド工具の姿勢を変えることがあるが、これはダイヤモンド工具を作業者が付け替えることで行える。それ以外にも、X軸テーブル上に、工具を例えば180度反転させ反転装置を設けて、それにダイヤモンド工具を取り付けることで、その姿勢を容易に変更することもできる。主軸5は、モータに与える電力の極性を反転させることで逆転駆動させることができる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、本発明の加工方法は、光学素子の成形用金型の加工以外にも用いることができる。
本発明にかかる加工方法に用いると好適なダイヤモンド工具Tの先端のすくい面側から見た図(a)及びその側面図(b)である。 図1のダイヤモンド工具を用いて加工された後の金型Mの斜視図(a)及びその光学転写面の概略拡大断面図(b)である。 本発明の加工方向に用いると好適なダイヤモンド工具T’の先端を金型Mの断面と共に示した図である。 本発明の加工方向に用いると好適なダイヤモンド工具T”の先端を金型Mの断面と共に示した図である。 本発明の加工方向に用いると好適な2本のダイヤモンド工具T”の先端を金型Mの断面と共に示した図である。 本発明の加工方向に用いると好適なダイヤモンド工具T”の先端を金型Mの断面と共に示した図である。 本発明にかかる加工方法を実行するのに好適な実施の形態である2軸超精密加工機10の斜視図である。 ダイヤモンド工具の斜視図である。 本発明にかかる加工方法を実行するのに好適な実施の形態である3軸超精密加工機20の斜視図である。 本発明にかかる加工方法を実行するのに好適な実施の形態である2軸超精密加工機30の斜視図である。
符号の説明
M 金型
T、T’、T” ダイヤモンド工具
10,20,30 超精密加工機

Claims (18)

  1. ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に、ワークの回転軸に対して交差する方向に少なくとも100μm以内の長さで直線状に延在する直線部を含む第1の縁部と、前記第1の縁部より長く且つ前記第1の縁部の端部に接続する直線状の第2の縁部及び第3の縁部とを形成したダイヤモンド工具を用いて、ワークを加工する加工方法であって、
    前記ワークを回転させるステップと、
    回転する前記ワークに対して前記第1の縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記回転軸に対して交差する方向及び前記回転軸に平行な方向に移動させるステップと、を有することを特徴とする加工方法。
  2. ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に、金型の回転軸に対して交差する方向に少なくとも100μm以内の長さで直線状に延在する直線部を含む第1の縁部と、前記第1の縁部より長く且つ前記第1の縁部の端部に接続する直線状の第2の縁部及び第3の縁部とを形成したダイヤモンド工具を用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
    前記金型を回転させるステップと、
    回転する前記金型の光学転写面に対して前記第1の縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記回転軸に近接する方向及び前記回転軸に平行な方向に移動させるステップと、を有することを特徴とする加工方法。
  3. 前記ダイヤモンド工具を、前記金型の光学転写面を切り込む切り込み方向に第1の量だけ移動した後に、前記切り込み方向と逆の方向に前記第1の量より小さい第2の量だけ移動し且つ前記回転軸に近接する方向に移動するステップを複数回行うことを特徴とする請求項2に記載の加工方法。
  4. 前記ダイヤモンド工具の第1の縁部の長さは、前記光学素子の前記段部の光軸直交方向の最小幅より小さいことを特徴とする請求項2に記載の加工方法。
  5. 前記ダイヤモンド工具を、前記金型の光学転写面を切り込む切り込み方向に第1の量だけ移動した後に、前記回転軸に近接する方向に移動し且つ前記切り込み方向と逆の方向に前記第1の量より小さい第2の量だけ移動するステップを複数回行うことを特徴とする請求項4に記載の加工方法。
  6. 前記ダイヤモンド工具のすくい面の形状は、最大切り込み時において前記金型に接触している任意の点から、前記第1の縁部に平行な線を引いたとき、前記すくい面に重合する前記線の長さより、前記第1の縁部の長さの方が長いことを特徴とする請求項2に記載の加工方法。
  7. 前記ダイヤモンド工具のすくい面の形状は、先太形状であることを特徴とする請求項6に記載の加工方法。
  8. ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に、互いに交差する方向に延在する第1の縁部と第2の縁部とを形成したダイヤモンド工具を用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
    前記金型を回転させるステップと、
    回転する前記金型の光学転写面に対して前記第1の縁部及び/又は前記第2の縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、
    前記ダイヤモンド工具のすくい面に直交する軸回りに、前記ダイヤモンド工具を回動させるステップと、を有することを特徴とする加工方法。
  9. 前記金型の光学転写面における前記光学素子の段差に対応する部位において、光軸を向いた内周面は前記第1の縁部によって加工され、前記内周面に対向する外周面は前記第2の縁部によって加工されることを特徴とする請求項8に記載の加工方法。
  10. 前記ダイヤモンド工具の回動中心を、前記第1の縁部と前記第2の縁部との交点と一致させることを特徴とする請求項8又は9に記載の加工方法。
  11. 前記ダイヤモンド工具を、その回動量に応じて、前記金型の回転軸に平行な方向に移動することを特徴とする請求項8又は9に記載の加工方法。
  12. ダイヤモンドからなる切れ刃を有する第1のダイヤモンド工具と第2のダイヤモンド工具とを用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
    前記金型を回転させるステップと、
    回転する前記金型の光学転写面に対して切れ刃を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、を有し、
    前記金型の光学転写面における前記光学素子の段差に対応する部位において、光軸を向いた内周面は前記第1のダイヤモンド工具によって形成され、前記内周面に対向する外周面は前記第2のダイヤモンド工具によって形成されることを特徴とする加工方法。
  13. 前記第1又は前記第2のダイヤモンド工具を、前記金型の光学転写面を切り込む切り込み方向に移動する前又は移動した後に、前記回転軸に交差する方向に移動する方向に移動するステップを有することを特徴とする請求項12に記載の加工方法。
  14. ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に縁部を形成したダイヤモンド工具を用いて、ワークを加工する加工方法であって、
    前記金型を回転させるステップと、
    回転する前記金型の光学転写面に対して前記縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、
    前記ダイヤモンド工具を、第1の姿勢と、前記第1の姿勢とは異なる第2の姿勢のいずれかに設定するステップと、を有し、
    前記第1の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向は、前記第2の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向と逆であることを特徴とする加工方法。
  15. ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に縁部を形成した第1のダイヤモンド工具と第2のダイヤモンド工具とを用いて、ワークを加工する加工方法であって、
    前記金型を回転させるステップと、
    回転する前記金型の光学転写面に対して前記縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、を有し、
    前記第1のダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向は、前記第2のダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向と逆であることを特徴とする加工方法。
  16. ダイヤモンドからなる切れ刃のすくい面に縁部を形成したダイヤモンド工具を用いて、少なくとも一方の光学機能面が光軸を中心とした複数の光学機能領域に分割され、該複数の光学機能領域のうちの少なくとも1つが、光軸を中心とした輪帯状の領域に分割され、かつ各輪帯に所定数の不連続な段差が設けられるとともに、当該不連続な段差が設けられた輪帯が連続的に配された構造である回折構造を有する光学素子を成形するための金型の光学転写面を加工する加工方法であって、
    前記金型を回転させるステップと、
    回転する前記金型の光学転写面に対して前記縁部を接触させながら、前記ダイヤモンド工具を前記金型の回転軸に平行な方向に移動させるステップと、
    前記ダイヤモンド工具を、第1の姿勢と、前記第1の姿勢とは異なる第2の姿勢のいずれかに設定するステップと、を有し、
    前記金型の光学転写面における前記光学素子の段差に対応する部位において、光軸を向いた内周面は、前記第1の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工され、前記内周面に対向する外周面は、前記第2の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工されることを特徴とする加工方法。
  17. 前記第1の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向は、前記第2の姿勢に維持された前記ダイヤモンド工具の縁部によって加工する際の前記金型の回転方向と逆であることを特徴とする請求項16に記載の加工方法。
  18. 前記ワークの加工面もしくは前記金型の光学転写面にニッケル・隣・銅メッキを施していることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の加工方法。
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