JP2005200940A - 鉄筋用スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 スペーサを設けるべき鉄筋の径の大小またはその鉄筋が縦筋であるか横筋であるかを問わず、鉄筋が交差する個所において設置できる鉄筋用スペーサを提供する。
【解決手段】 鉄筋用スペーサAは、コンクリート製のスペーサブロック1と、このスペーサブロックに一部を埋設されてなる支持部2とで構成される。支持部は、スペーサブロックに埋設される埋設部26と、スペーサブロックから突出する板状の支持部本体21とで構成される。支持部本体には、突出端からスペーサブロックの表面11の近傍に至る範囲を切り欠いた分割溝22が設けられ、この分割溝によって二つの係止部23,24が構成される。分割溝には、これに連続しつつ端縁を弧状に構成してなる弧状端縁部25が設けられる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造物を製造する際、内部に配筋される鉄筋と、コンクリート用型枠との間を所定間隔に維持するためのスペーサに関するものである。
従前より使用されている鉄筋用スペーサは、コンクリート製(若しくはモルタル製、以下・両者を総称してコンクリート製という)またはプラスチック製で構成されたものであって、全体形状を円盤型に成形し、この円盤の中心に設けられた内輪部により鉄筋を係止し、外輪部を型枠に当接させることによって所定の間隙を形成させるもの(特許文献1参照)、コンクリート製のスペーサ本体に鉄筋支持プレートを装着し、鉄筋支持プレートのフック部によって鉄筋を支持させる構成としたもの(特許文献2参照)、および、コンクリート製の接触材に、鋼線を折り曲げて構成した係止材を取り付け、係止材を鉄筋に引っ掛けて使用するもの(特許文献3参照)があった。
しかし、上記各スペーサは、長手方向を水平にして配設される鉄筋(以下、横筋という)に係止する場合は好適であるものの、長手方向を鉛直方向にして配設される鉄筋(以下、縦筋という)に係止させる場合には、係止の状態が常に強固となるものではないことから、縦筋の軸線に沿って下降するという不具合があるという問題点が指摘されていた。
そこで、従来の鉄筋用スペーサは、上記問題点を解消することを目的とするものであって、1本のバネ性金属線材を折曲して、その両端付近が平行となり、かつ先端の向きが逆行する鉄筋支持アームを構成し、この鉄筋支持アームの両端付近を除いた部分をコンクリート製のスペーサブロックに埋め込んでなる構成としたものがあった(特許文献4参照)。
さらに、上記バネ性金属線材を使用した従来技術について、配筋される鉄筋の径が異なる場合にも使用できるように改良した鉄筋用スペーサとして、バネ性金属線材を一対のU字形を形成するように屈曲してなるものがあった(特許文献5参照)。この従来技術は、一対のU字部を平面視においてハの字状に開いた状態(各U字部を含む仮想平面が有角状に交差する状態)としたものであり、上記ハの字の角度(上記仮想平面が交差する角度)を変化させることによって、一対(2個)のU字部を通過させる鉄筋の軸線に直交する方向における各U字部の金属線材の軸間距離が変化し、当該鉄筋の直径の大小に対応させる構成のものであった。
実開平5−16937号公報(5−6頁・図4) 実開平6−16556号公報(7−8頁・図3) 実開昭60−68219号公報(明細書4頁・図4−6) 特開平11−287019号公報(3頁・図1−3) 特開2002−61335号公報(2−3頁・図1−2)
上記の従来技術は、いずれもバネ性金属線材により鉄筋支持アームまたは鉄筋嵌止部が構成され、鉄筋を支持または嵌止するためには、上記バネ性金属線材の復元力を利用するものであった。従って、上記従来技術のうち前者にあっては、スペーサが支持を予定している鉄筋よりも現実に支持する鉄筋の径が大きい場合は、バネ性金属線材を当該バネの弾性に抗して拡張させることにより可能であるが、これとは逆に現実に支持する鉄筋の径が小さい場合には、上記バネ性金属線材の弾性力が鉄筋に作用しないこととなるものであった。また、後者の従来技術にあっては、バネ性金属線材の両端付近がU字部を構成するものであるから、この両端付近の弾性力によって鉄筋を嵌止するものであるところ、一対のU字部のハの字の角度を変更することにより、鉄筋の径が小さな場合にも容易に対応できるものではあるが、鉄筋の径が大きい場合には、上記U字部の開口端をバネに抗して拡大させなければならず、上記U字部が略V字形となってしまうことから、当該鉄筋の両側からバネの弾性力で嵌止する場合、不安定な状態での嵌止とならざるを得なかった。このように、上記従来技術はいずれにおいても、径の異なる鉄筋について支持または嵌止できる構成としたものであるが、その範囲が限定的とならざるを得なかった。
また、上記両従来技術では、1本の鉄筋(特に縦筋)に支持または嵌止するためのものであるため、鉄筋が交差する部分において使用することが予定されておらず、用途が制限されるものであった。つまり、鉄筋が交差しない部分においてのみ使用されるものであった。しかし、鉄筋用スペーサは、配設される鉄筋と型枠との間に所定の間隙(かぶり厚さ)を設けるために使用されるのであるが、鉄筋が単独で配設されている個所は当該鉄筋が湾曲等するため、正確なかぶり厚さを構成させることができない場合があり、これに対し、鉄筋が交差して配設されている個所では鉄筋の湾曲等がなく、かぶり厚さを正確に維持させることができる。このことから、鉄筋が交差する部分においては、他の鉄筋用スペーサが別途必要となっていた。
さらに、現実に鉄筋コンクリート構造物を製造する現場においては、縦筋および横筋を交差しつつ構築されるが、型枠の側に配設される鉄筋が常に縦筋または横筋の一方に限定されるものでもないことから、縦筋および横筋の両方に使用できる鉄筋用スペーサが切望されていた。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、スペーサを設けるべき鉄筋の径の大小またはその鉄筋が縦筋であるか横筋であるかを問わず、鉄筋が交差する個所において設置できる鉄筋用スペーサを提供することである。
そこで、本発明は、コンクリート製のスペーサブロックと、このスペーサブロックに一部を埋設されてなる支持部とからなる鉄筋用スペーサであって、上記支持部は、上記スペーサブロックに埋設される埋設部と、上記スペーサブロックから突出する板状の支持部本体とで構成され、この支持部本体には、その突出端から上記スペーサブロックの表面近傍に至る範囲を切り欠いて二つの係止部を構成する分割溝と、この分割溝に連続しつつ端縁を弧状に構成してなる弧状端縁部とが設けられてなることを特徴とする鉄筋用スペーサを要旨とする。
上記発明において、支持部本体をスペーサブロックの一表面から突出させることにより、この一表面を鉄筋当接面とし、また、この鉄筋当接面の反対側表面を型枠当接面とすることができる。また、スペーサブロックは、上記鉄筋当接面から上記型枠当接面に向かって先細りとなるテーパ状を形成してなる構成のスペーサブロックを使用することができる。
また、本発明は、コンクリート製のスペーサブロックと、このスペーサブロックに一部を埋設されてなる支持部とからなる鉄筋用スペーサであって、上記スペーサブロックは、略錐台形に形成されてなり、その底面を鉄筋当接面とし、上面を型枠当接面としてなるスペーサブロックであり、上記支持部は、上記スペーサブロックの鉄筋当接面に埋設される埋設部と、上記スペーサブロックから突出する板状の支持部本体とで構成された支持部であり、上記支持部本体には、その突出端から上記鉄筋当接面近傍に至る範囲を切り欠いて二つの係止部を構成する分割溝と、この分割溝に連続しつつ端縁を弧状に構成してなる弧状端縁部とが設けられてなることを特徴とする鉄筋用スペーサをも要旨としている。
上記発明において、スペーサブロックの型枠当接面は、全体的または部分的に膨出させてなる曲面の型枠当接面とすることができる。また、上記各発明において、支持部本体は、スペーサブロックの鉄筋当接面に一致する平面で構成される基準部と、上記鉄筋当接面の端縁付近から立設する立設部とからなる支持部本体とすることができ、分割溝および弧状端縁部を上記立設部に形成し、上記弧状端縁部の一部を上記基準部に到達させてなる構成とすることができる。そして、この場合、上記支持部は、単一の板状の金属材料をそれぞれ折曲し、少なくとも基準部および立設部のなす角度を直角にしてなる構成とすることができる。
また、上記各発明において、上記弧状端縁部は、所定の径で形成された円の一部で構成される弧状端縁部で構成し、上記分割溝は、上記円に接する二本の直線によって形成される範囲に構成された分割溝で構成することができる。そして、この分割溝は、平行な二本の直線によって形成された範囲に構成される均等な幅の分割溝とすることもできる。
本発明によれば、スペーサブロックから突出する板状の支持部本体には、分割溝が設けられていることから、この分割溝に鉄筋を挿通させることができ、分割溝に挿通された鉄筋は、当該分割溝の両側に形成される係止部によりその位置が決定される。そして、分割溝によって分割された2つの係止部の表面は、上記挿通された鉄筋に直交する鉄筋の表面に密着させることができ、しかも当該鉄筋の軸線回りに折り曲げ可能となることから、鉄筋が交差する部分において装着できるものである。この係止部の折り曲げは、特殊の器具や装置を使用することなく手で折り曲げることができることから、施工現場において、当該鉄筋の径に応じて自由に折り曲げることができるので、当該鉄筋の径を問うことなく装着し得ることとなる。
また、上記のような装着は、型枠が設けられる側に配設された鉄筋を分割溝に挿通させるものであるから、この鉄筋が縦筋である場合も横筋である場合も同様の装着が可能となる。そして、分割溝に挿通された鉄筋は弧状端縁部に当接することで位置決めされ、さらに、当該鉄筋の表面はスペーサブロックの表面にも当接することとなり、スペーサブロックによる間隙の構成が容易となる。
スペーサブロックを略錐台形とした発明では、鉄筋当接面から型枠当接面に向かって先細りとなるテーパ状を形成させることができ、これにより、鉄筋当接面が十分な面積を有するため、鉄筋との当接を確実にし、この鉄筋当接面の反対側端面は、比較的狭い面積の型枠当接面となるから、離型後のコンクリート構築物表面におけるスペーサブロックの露出部分を小さくすることができる。また、適度なテーパによりスペーサブロックを細長にして、スペーサブロックを必要以上に大型化させることがなく、全体の重量を軽量化することができる。さらに、型枠当接面を膨出する曲面で構成する場合、当該型枠当接面と型枠との当接面積を極めて小さくし得るものである。
また、支持部本体に基準部が設けられることにより、この基準部がスペーサブロックの表面において、鉄筋に当接する際の基準面として機能し、スペーサブロックの高さ寸法の精度を向上させ、さらに、この基準部に連続して立設部が構成されることにより、基準部に対する立設部の状態を均一に仕上げることができる。
なお、弧状当接部は、分割溝を挿通させる鉄筋の断面形状に近似する弧状とすることにより、当該鉄筋の相当範囲を当接することとなる。また、当該鉄筋が異形鉄筋のように節などを有する場合は、大径の弧により形成すればある程度の範囲で当接が可能となる。また、分割溝については、立設部先端に向かって徐々に幅広に設けることにより、挿通する鉄筋の受入を容易にし、さらに、分割溝の端縁が弧状端縁部を形成する弧に接する直線に一致させることにより、分割溝に挿通させる鉄筋を弧状端縁部まで案内することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の鉄筋用スペーサは、図1に示すように、スペーサブロック1と、支持部2とが一体的に構成されてなるものである。スペーサブロック1は、コンクリートを打設して構成されており、支持部2は、金属製の板材が折曲されつつ、その一部が上記コンクリートに埋没している。従って、本実施形態の鉄筋用スペーサAにあっては、本体部分がコンクリート製であり、鉄筋に係止される部分が金属製で構成されているのである。
スペーサブロック1は、配設される鉄筋と、その外方に設置される型枠との間において、かぶり厚さを保持するためのものであって、スペーサブロック1の一方には鉄筋当接面11が、他方には型枠当接面12がそれぞれ構成されている。ここで、上記鉄筋当接面11から型枠当接面12に向かって先細りとなるようにブロック全体がテーパ状となっており、本実施形態では、全体形状が略四角錐台形に形成されている。この場合、略四角錐台形の底面(図1では上側表面)が鉄筋当接面11に対応し、略四角錐台形の上面(図1では下側表面)が型枠当接面12に対応するものである。
そして、上記支持部2は、四角錐台形の底面である鉄筋当接面11から外部に突出するように設けられるものであり、この支持部2を鉄筋に装着することによって鉄筋用スペーサAを支持するのである。従って、支持部2が設けられる鉄筋当接面11は、十分な面積を有しており、上記支持部2を利用して鉄筋に装着するとき、当該鉄筋当接面11が鉄筋に対して適宜範囲で当接することとなるのである。他方、型枠当接面12は、比較的狭い面積になっており、型枠の離脱後に露出する部分を小さくするものである。このように、鉄筋用スペーサAを鉄筋に装着するとき、略四角錐台形としたスペーサブロック1の高さ寸法によって鉄筋から型枠までの間隙が維持され、かぶり厚さ寸法に一致させることができるのである。
支持部2は、スペーサブロック1に埋没する部分とそれ以外の部分とに区分され、スペーサブロック1に埋没されない部分により、鉄筋当接面11からスペーサブロック1の高さ方向に突出する支持部本体21が構成されている。この支持部本体21は、前述の支持部2の一部であり、金属製の長尺な板材で構成されている。この支持部本体21には、長手方向に沿った分割溝22が設けられ、この分割溝22により分割されてなる支持部本体21には、左右に長尺な2枚の係止部23,24が形成されることとなる。そして、この2枚の係止部23,24は、ともに金属製の板材であり、分割溝22で相互に分離されていることから、個別に適宜湾曲させることが可能となるのである。また、上記支持部本体21には、分割溝22に連続して弧状の端縁部25が設けられており、この弧状端縁部25の最も前方(図中下端)は、スペーサブロック1の鉄筋当接面11と同じ平面上に位置するように調整されている。
さらに、上記支持部2には、図2に示すように、埋設部26および基準部27が設けられ、この埋設部26の全体と基準部27の本体部分とが、スペーサブロック1に埋没する部分である。これらは、一枚の金属製板材を折曲して構成したものであって、埋設部26をスペーサブロック1に埋設して、基準部27の表面を除く部分をスペーサブロック1に埋没させることにより、基準部27の表面が鉄筋当接面11に一致することとなり、これに連続する支持部本体21が鉄筋当接面11から立設されるものである。上記支持部2の折曲部をそれぞれ直角に折曲することにより、埋設部26をスペーサブロック1の高さ方向に合わせて埋設させれば、基準部27の表面が容易に鉄筋当接面11に一致させることができ、また、支持部本体21が上記鉄筋当接面11に対して直角方向に立設することとなる。ここで、埋設部26には、略円形の切欠部28が設けられ、スペーサブロック1に埋設されるとき、当該スペーサブロック1との結合を強固にしている。好ましくは、円形切欠部28の一部を切除した切除部29を構成することにより、スペーサブロック1のコンクリートが、埋設部26によって区切られることなく一体化した状態で設けられることとなる。
上記のように構成された支持部2は、図3に示すように、支持部本体21をスペーサブロック1の鉄筋当接面11の端縁付近から突出するように設けられる。このように、鉄筋当接面11の端縁付近において支持部本体21を立設させることにより、スペーサブロック1の鉄筋当接面11の側には、当該鉄筋当接面11が露出している部分と、基準部27の表面とが存在する状態となり、これら両表面が連続して一つの当接面を構成することができるのである。つまり、スペーサブロック1の鉄筋当接面11が有する本来の面積に相当する表面部分が、スペーサブロック1の表面と基準部27の表面とで確保されるのである。従って、配筋される鉄筋が十分に当接し得る面積を確保することができるのである。
支持部本体21に設けられる弧状端縁部25は、分割溝22に連続して弧状に切り欠いて構成されるものであるが、既述のとおり、その一部はスペーサブロック1の鉄筋当接面11と同じ平面上に位置する構成である。従って、図4に示すように、スペーサブロック1の鉄筋当接面11が鉄筋Bに当接すると同時に、上記弧状端縁部25も鉄筋Bの表面に当接するものである。すなわち、分割溝22に鉄筋Bを通過させることによって、鉄筋Bの両側に2枚の係止部23,24を分離し、当該鉄筋Bをスペーサブロック1に接近させることができ、この鉄筋Bは、ちょうど弧状端縁部25に当接した状態で停止することとなる。ここで、弧状端縁部25の弧状部分が鉄筋Bの断面円形部分の表面に相当範囲で当接するのである。
また、上記実施形態では、図5(a)に示すように、分割溝22が構成されている幅寸法(2枚の係止部23,24の間隙)L1と、弧状端縁部25を構成する円弧状部分の直径寸法(幅方向の寸法)L2とは、僅かに異ならせた構成としている。すなわち、円弧状部分の直径寸法L2が分割溝22の幅寸法L1よりも大きくなるように構成している。これは、分割溝22を通過させ、弧状端縁部25に当接させるべき鉄筋Bは、通常、竹節形の異形鉄筋が使用されるため、節が存在しない部分の直径D1は、節が存在する部分の直径D2よりも僅かに小さいことから、分割溝22に鉄筋Bを通過させる場合は、節の存在しない部分を使用し、鉄筋Bが弧状端縁部25に到達した場合には、節の存在に関係なく鉄筋Bの表面に当接できるように構成しているのである。なお、上記のように、分割溝22を通過させる場合と、弧状端縁部25に当接させる場合とで態様を異ならせることが面倒なときは、図5(b)に示すように、分割溝22の幅寸法L1を弧状端縁部25の直径寸法L2と同様に構成することも可能である。この場合、分割溝22を構成する係止部23,24の対向する側の端縁は、弧状端縁部25を形成する円の接線に一致することとなる。
次に、本実施形態の使用形態について説明する。本実施形態は、上記のような構成であるから、配筋した鉄筋のうち型枠側の鉄筋が縦筋である場合には、図6に示すように、分割溝22に縦筋Bを通過させて当該鉄筋Bが弧状端縁部25に当接させる。この状態で、スペーサブロック1の鉄筋当接部11が縦筋Bの表面に当接することとなる。そして、上記縦筋Bに直交する横筋Cの表面に、係止部23,24の平面部分を当接させつつ、この係止部23,24を湾曲させて当該横筋Cに係止部23,24を係止させるのである。このとき、係止部23,24の湾曲は、本実施形態の鉄筋用スペーサAを使用する作業員が手で湾曲させるのであり、この係止部23,24は、上述のとおり、金属製の板材で構成されるから、強力な曲げ応力を要せず、係止に必要な程度の湾曲が可能となるのである。なお、湾曲を一層容易に実施させるためには、係止部23,24を薄肉に構成するほか、軟質材料により構成することによっても可能である。
上記のように、縦筋Bと横筋Cとが交差する部分において使用する場合、図7に示すように、縦筋Bの表面にはスペーサブロック1の鉄筋当接面11が当接し、横筋Cには係止部23,24が係止される形態となることから、装着された鉄筋用スペーサAは、全体として、横筋Cの軸線回りに形動自在となるものの、スペーサブロック1の鉄筋当接面11が縦筋Bの表面の上下方向に相当範囲で当接することとなり、上記横筋Cの軸線回りの回動が抑制され、鉄筋用スペーサAの装着が安定することとなる。
また、鉄筋用スペーサAに対する縦筋Bの軸線回りの回動については、支持部2の係止部23,24が、分割溝22の寸法に相当する程度の間隙を有して横筋Cを係止しており、縦筋Bの軸線回りに鉄筋用スペーサAが回転する外力が作用した場合、当該回転により離間する側の係止部23(,24)が当該回転を阻止することとなるため、縦筋Bの軸線回りに鉄筋用スペーサAが回転することもなく、これまた安定した装着を実現することができる。
次に、配筋した鉄筋のうち型枠側の鉄筋が横筋である場合について説明すると、図8に示すように、2枚の係止部23,24を横筋Cの上方と下方に分けて配置し、その中間の分割溝22に横筋Cを通過させ、当該横筋Cの表面を弧状端縁部25に当接させて使用する。この状態において、横筋Cの相当程度の表面はスペーサブロック1の鉄筋当接面11に当接することとなる。そして、この状態を維持しつつ2枚の係止部23,24を湾曲させることによって、当該係止部23,24により縦筋Bを係止させるのである。
上記のように装着した鉄筋スペーサAは、前述の場合と同様に、横筋Cの軸線回りの回動が、係止部23,24の係止により阻止され、また、縦筋Bの軸線回りの回動は、係止部23,24の係止および鉄筋当接部11と横筋Cとの当接により抑止されるから、安定的な装着が可能である。なお、本使用態様においては、縦筋Bの軸線回りの回動のうち、鉄筋当接部11が横筋Cの表面から離間する方向(図中矢示方向)への回動につき、前述の場合と異なるものであるが、弧状端縁部25が横筋Cに当接する位置から板状部材23,24による係止位置までの距離が変更されないため、上記方向への回動が抑制されるものである。つまり、板状部材23,24は縦筋Bの表面に密着するように湾曲させているから、縦筋Bの軸線回りの回動には係止部23,24の係止状態に変更がなく、当該縦筋Bの表面からスペーサブロック1の鉄筋当接面11までの距離は、上記回動によっても変化しないものである。そして、縦筋Bと鉄筋当接部11との中間に横筋Cが存在することから、縦筋Bの表面から鉄筋当接面11までの距離を変化させない限り回動が許容されることがないのである。なお、後述の第二の実施形態により、上記回動は確実に防止することができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態は、図9に示すように、前記第一の実施形態における支持部2のうち基準部27を設けない形態である。従って、埋設部26(図2)と支持部本体21は折曲されることなく一枚の平面状金属製板材で構成されているものである。本実施形態においては、基準部が存在しないから、支持部本体21と埋設部26との境界が不明確となる欠点があるものの、スペーサブロック1の鉄筋当接面11が、支持部本体21を中心に両側に存在するため、鉄筋に装着した際、鉄筋用スペーサAを一層安定させることができる。
すなわち、例えば、配筋した鉄筋のうち型枠側の鉄筋が横筋である場合(図8参照)においては、鉄筋当接面11が支持部本体21の両側で横筋Cに当接することとなるから、縦筋Bの軸線回りに回動する外力が作用したとしても、縦筋Bの軸線回りのいずれの方向に対しても上記当接部分が抵抗力となって当該回動を阻止することとなるのである。
さらに、第三の実施形態について説明すれば、本実施形態は、図10に示すように、支持部2に設けられる基準部27が、略四角錐台形のスペーサブロック1の底面(図10では上面)11から適宜間隙を有して設けられ、かつ、基準部27の表面には相当程度の面積の基準面が構成されているものである。本実施形態では、略四角錐台形のスペーサブロック1の底面11が鉄筋当接面として機能するものではなく、上記基準部27の表面が鉄筋当接面として機能する構成となっているのである。すなわち、基準部27の表面は相当程度の面積を有して上記スペーサブロック1の表面11から適宜間隙を有していることから、鉄筋の表面には基準部27の表面のみが当接可能であって、スペーサブロック1の表面11を鉄筋に当接させることが物理的に困難であるからである。
上記のような実施形態は、鉄筋のかぶり厚さについて精度を向上する場合に効果的である。つまり、スペーサブロック1は、コンクリート製であることから、所定の形状に成形硬化させるためには、通常、成形型が使用されるものの、この成形型は、底部および周辺部が構成され、上面はコンクリートの充填用に開放されていることから、スペーサブロック1の底面から上面までの高さ寸法を均一な状態で製造することが難しいものである。例えば、コンクリートの充填時に空気等が混入して発生する引け巣(部分的な陥没)などの発生により、所定寸法に到達しない製品ができる可能性を有している。そこで、予め、支持部21の基準部27により鉄筋当接部を構成することにより、コンクリート製スペーサブロック1の仕上り寸法の精度にかかわりなく、スペーサブロック1の先端(図では下面)から鉄筋当接面までの距離Hを一定にすることができることとなる。
本発明の実施形態は、上記のとおりであるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとることができる。例えば、上記各種の実施形態において、支持部本体21に設けられる分割溝22は、幅方向を一定にしてなる溝であって、この分割溝22により構成される2枚の係止部23,24は、その長手方向が平行となったものであった。しかし、本発明においては、この分割溝22の幅を均等にする必然性はなく、例えば、図11に示すように、支持部本体21の先端に向かって徐々に拡大する幅の分割溝22を設けることも可能である。そして、この場合、当該分割溝22によって構成される係止部23,24の長手方向は斜状となり、係止部23,24が全体として略V字形を形成させることとなる。さらに、この場合、弧状端縁部25は、両係止部23,24の対向する側の端縁が接する円弧で構成することができる。このような形態とすることにより、分割溝22に当接すべき鉄筋を通過させることが極めて容易となり、また、係止部23,24を湾曲させて鉄筋に係止する場合、両係止部23,24が離間し、係止の状態も安定することとなる。
また、図12に示すように、支持部2に設けられる基準部27の面積が広くなるように構成することもできる。これは、前述の第三の実施形態を変形した形態であって、支持部2に設けられる基準部27の表面を可能な限り広く構成するため、スペーサブロック1の鉄筋当接面11を全体的に広く構成したものである。そして、スペーサブロック1を前述の各実施形態と同様に略四角錐台形とした場合、上記鉄筋当接面11の広面積に伴い、型枠当接面12も広面積としたものである。なお、上記のような構成にした場合であっても、鉄筋当接面11から型枠当接面12までの長さはかぶり厚さ寸法となっており、従って、当該寸法が長尺である場合には、型枠当接面12は必然的に狭面積に構成されることとなる。
さらに、上記実施形態において、スペーサブロック1の形状はいずれも略四角錐台形としたが、このスペーサブロック1の形状を種々変更することは可能であるが、他の多角形状の錐台形などのように、鉄筋当接面11から型枠当接面12に向かって先細りとなるテーパ状に成形することにより、鉄筋用スペーサの先端の面積を小さくすることができ、コンクリート構築物の製造後において、型枠を離型した際にスペーサブロック部分の露出を制限することができるものである。また、図13(a)および(b)に示すように、スペーサブロック1の型枠当接面12を膨出させてなる曲面とすることもの可能である。この場合、鉄筋に装着されたスペーサブロック1の型枠端面12は、膨出する曲面の一部のみが型枠の表面に当接することとなるため、コンクリート構築物の製造後において、型枠を離型した際にスペーサブロックの先端が露出する面積をさらに小さくすることができる。そして、上記において、スペーサブロック1を構成する他の表面13〜16については、その全部を斜状のテーパ状に成形する場合(図13(a)に示す場合)、または、対向する一組の表面13,14のみをテーパ状に成形する場合(図13(b)に示す場合)があり、いずれの場合であっても型枠端面12を同様の曲面に構成することが可能である。なお、図13に示す形態の型枠端面12は、円柱形状であるため、型枠との当接時には、線で接触する状態となるものである。そして、各表面13〜16のテーパを極端な形状とすれば、例えば、正四角錐形状の先端を球面とすることによって略正四角錐台形とすることが可能であり、この場合には、当該球面先端部分を型枠に当接させる構成となり、型枠とは点で接触する状態となるものである。
以上のとおり、形状を変化させることによって種々の形態とすることができるのであるが、上記いずれの形態とした場合であっても、鉄筋のかぶり厚さに応じてスペーサブロックの高さ寸法はコンクリート構築物の大きさ・種類等によって異なり、これらの寸法に応じて種々の寸法のスペーサブロックを使用することとなることは当然である。
本発明の第一の実施形態を示す斜視図である。 第一実施形態に使用する支持部の斜視図である。 III−III断面図である。 第一の実施形態の説明図である。 第一の実施形態の説明図である。 第一の実施形態の使用状態を示す説明図である。 第一の実施形態の使用状態を示す説明図である。 第一の実施形態の使用状態を示す説明図である。 第二の実施形態を示す斜視図である。 第三の実施形態を示す斜視図である。 他の実施形態を示す斜視図である。 他の実施形態を示す斜視図である。 他の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 スペーサブロック
2 支持部
11 鉄筋当接面
12 型枠当接面
21 支持部本体
22 分割溝
23,24 係止部
25 弧状端縁部
26 埋設部
27 基準部
28 切欠部
29 切除部
A 鉄筋用スペーサ
B 縦筋
C 横筋

Claims (9)

  1. コンクリート製のスペーサブロックと、このスペーサブロックに一部を埋設されてなる支持部とからなる鉄筋用スペーサであって、上記支持部は、上記スペーサブロックに埋設される埋設部と、上記スペーサブロックから突出する板状の支持部本体とで構成され、この支持部本体には、その突出端から上記スペーサブロックの表面近傍に至る範囲を切り欠いて二つの係止部を構成する分割溝と、この分割溝に連続しつつ端縁を弧状に構成してなる弧状端縁部とが設けられてなることを特徴とする鉄筋用スペーサ。
  2. 前記支持部本体を前記スペーサブロックの一表面から突出させ、この一表面が鉄筋当接面であり、この面の反対側表面が型枠当接面である請求項1記載の鉄筋用スペーサ。
  3. 前記スペーサブロックは、前記鉄筋当接面から前記型枠当接面に向かって先細りとなるテーパ状を形成してなるスペーサブロックである請求項2記載の鉄筋用スペーサ。
  4. コンクリート製のスペーサブロックと、このスペーサブロックに一部を埋設されてなる支持部とからなる鉄筋用スペーサであって、上記スペーサブロックは、略錐台形に形成されてなり、その底面を鉄筋当接面とし、上面を型枠当接面としてなるスペーサブロックであり、上記支持部は、上記スペーサブロックの鉄筋当接面に埋設される埋設部と、上記スペーサブロックから突出する板状の支持部本体とで構成された支持部であり、上記支持部本体には、その突出端から上記鉄筋当接面近傍に至る範囲を切り欠いて二つの係止部を構成する分割溝と、この分割溝に連続しつつ端縁を弧状に構成してなる弧状端縁部とが設けられてなることを特徴とする鉄筋用スペーサ。
  5. 前記スペーサブロックの型枠当接面は、全体的または部分的に膨出させてなる曲面の型枠当接面である請求項3または4のいずれかに記載の鉄筋用スペーサ。
  6. 前記支持部本体は、前記スペーサブロックの鉄筋当接面に一致する平面で構成される基準部と、上記鉄筋当接面の端縁付近から立設する立設部とからなる支持部本体であり、前記分割溝および弧状端縁部は上記立設部に形成し、上記弧状端縁部の一部を上記基準部に到達させてなる請求項2ないし5のいずれかに記載の鉄筋用スペーサ。
  7. 前記支持部は、単一の板状の金属材料をそれぞれ折曲してなり、少なくとも前記基準部および立設部のなす角度を直角にしてなる請求項6記載の鉄筋用スペーサ。
  8. 前記弧状端縁部は、所定の径で形成された円の一部で構成される弧状端縁部であり、前記分割溝は、上記円に接する二本の直線によって形成される範囲に構成された分割溝である請求項1ないし7のいずれかに記載の鉄筋用スペーサ。
  9. 前記分割溝は、平行な二本の直線によって形成された範囲に構成される均等な幅の分割溝である請求項1ないし8のいずれかに記載の鉄筋用スペーサ。
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