JP2005199141A - スパイラル型膜エレメント及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接着剤の塗布幅を広げずに有効膜面積を維持しながら、封止部における多孔質層を介した微小リークを効果的に防止することができるスパイラル型膜エレメント及びその製造方法を提供する。
【解決手段】分離膜1、供給側流路材2、及び透過側流路材3が、積層状態で有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体Rを備えると共に、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部が設けられているスパイラル型膜エレメントにおいて、前記透過側流路材3を介して対向する分離膜1は、少なくとも軸方向の両側に接着剤により形成された両端封止部11を有すると共に、その両端封止部11に位置する分離膜1の多孔質層は局所的に空孔率が低減していることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】分離膜1、供給側流路材2、及び透過側流路材3が、積層状態で有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体Rを備えると共に、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部が設けられているスパイラル型膜エレメントにおいて、前記透過側流路材3を介して対向する分離膜1は、少なくとも軸方向の両側に接着剤により形成された両端封止部11を有すると共に、その両端封止部11に位置する分離膜1の多孔質層は局所的に空孔率が低減していることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、液体中に浮遊及び溶存している成分を分離するスパイラル型膜エレメントに関し、より詳しくは、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部を接着剤により形成する際に、微小リークを低減できるスパイラル型膜エレメント及びその製造方法に関する。
従来より、逆浸透ろ過、限外ろ過、精密ろ過等に用いられる流体分離エレメントとして、例えば、供給側流体を分離膜表面へ導く供給側流路材、供給側流体を分離する分離膜、分離膜を透過し供給側流体から分離された透過側流体を中心管へと導く透過側流路材からなるユニットを有孔の中心管の周りに巻き付けたスパイラル型膜エレメントが知られている。
このようなスパイラル型膜エレメントは、図1(a)〜(c)に示すように、一般的に分離膜1を二つ折りにした間に供給側流路材2を配置したものと、透過側流路材3とを積み重ね、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐ封止部を形成するため接着剤4,6を分離膜周辺部(3辺)に塗布して分離膜ユニットUを作製し、このユニットUの単数または複数を中心管5の周囲にスパイラル状に巻きつけて、更に分離膜周辺部を封止することによって製造される。
その結果、図2に示すように、透過側流路材3を介して対向する分離膜1の両端は両端封止部11により封止され、スパイラル状に配置された複数の両端封止部11の間には、供給側流路材2が介在することになる。また、透過側流路材3を介して対向する分離膜1の外周側端部は、軸方向に沿った外周側封止部12により封止されている。この例は、膜リーフ(封止された封筒状膜)が複数の場合であるが、膜リーフが単数の場合も存在する(例えば、特許文献1参照)。
上記のような封止部は、通常、接着剤を用いて接着されているが、本来、接着剤は、2枚の分離膜と透過側流路材に含浸してこれらを接着し、膜内部の水平方向における原液側流路から透過側流路への流れも阻止すべきである。
しかし、一般的に有効膜面積を広くするためには、接着剤の接着幅を狭くすることが有効であり、この方法では接着剤の塗布量が少なくなるため、分離膜への接着剤の含浸が不充分な部分が生じ易くなり、これに起因して分離性能が低下することが判明した。
即ち、図3に示すように、分離膜1への接着剤4の含浸が不充分な部分に多孔質層1bが残ることにより、分離膜1の外面に沿って流れるべき原液の一部が、この多孔質層1bを通り、水平方向に分離膜1の内部に流入し、透過側へ混入する。この微小リークにより、処理液の溶質の除去率が低下するという不都合が生じた。そのため、分離膜1への接着剤4の含浸を充分にするために、従来は多量の接着剤4が必要になっていた。
一方、接着剤による接着部の剥離防止策としては、互いに接合される分離膜の表面に予めプライマーを塗布し、乾燥させた後、接着剤を塗布して分離膜同士を接着させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法では、接着面の接着力向上の効果はあっても、分離膜の封止性向上の効果は得られない。
また、スパイラル型膜エレメントの両端封止部を、熱接着性テープを用いてヒートシールにより形成する際に、分離膜のヒートシール部分を予め熱融着しておくことでシール性を高める技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この方法では、分離膜の予備的な熱融着によってヒートシールによる接着力は、接着剤を用いた場合と比較して低くなり、圧縮強度が低下するという問題があった。
特開平10−341号公報
特開2003−275547号公報
そこで、本発明の目的は、接着剤の塗布幅を広げずに有効膜面積を維持しながら、封止部における多孔質層を介した微小リークを効果的に防止することができるスパイラル型膜エレメント及びその製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明のスパイラル型膜エレメントは、分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体を備えると共に、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部が設けられているスパイラル型膜エレメントにおいて、前記透過側流路材を介して対向する分離膜は、少なくとも軸方向の両側に接着剤により形成された両端封止部を有すると共に、その両端封止部に位置する分離膜の多孔質層は局所的に空孔率が低減していることを特徴とする。
本発明のスパイラル型膜エレメントによると、両端封止部に位置する分離膜の多孔質層は局所的に空孔率が低減しているため、図3に示す場合と異なり、図4に示すように、接着剤の塗布幅を広げずに、両端封止部における多孔質層を介した微小リークを効果的に防止することができる。その結果、有効膜面積を維持しながら、分離性能の低下を防止することができる。
上記において、前記透過側流路材を介して対向する分離膜は、更に外周側端部に接着剤により軸方向に沿って形成された外周側封止部を有すると共に、その外周側封止部に位置する分離膜の多孔質層は局所的に空孔率が低減していることが好ましい。この場合、外周側封止部においても多孔質層の空孔率が局所的に低減しているため、接着剤の塗布幅を広げずに微小リークを効果的に防止することができる。その結果、有効膜面積を維持しながら、分離性能の低下をより確実に防止することができる。
また、前記多孔質層は、溶融により局所的に無孔化されていることが好ましい。この場合、簡易な工程によって、より確実に微小リークを防止できるようになる。
更に、前記接着剤による接着幅を4〜20mmとすることが好ましい。この範囲であると、十分な接着力と有効膜面積とを維持しながら、封止部における多孔質層を介した微小リークを防止できる。
一方、本発明のスパイラル型膜エレメントの製造方法は、分離膜と供給側流路材と透過側流路材とを積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回して円筒状巻回体を形成する工程と、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部を形成する工程とを備えるスパイラル型膜エレメントの製造方法において、前記封止部の形成工程は、前記透過側流路材を介して対向する分離膜の軸方向の両側又は外周側端部を接着剤で封止する工程を含むと共に、その工程に先立って封止部に位置する分離膜の多孔質層の空孔率を局所的に低減する工程を含むことを特徴とする。
本発明の製造方法によると、封止工程に先立って、封止部に位置する分離膜の多孔質層の空孔率を局所的に低減する工程を含むため、接着剤の塗布幅を広げずに両端封止部における多孔質層を介した微小リークを効果的に防止することができる。その結果、有効膜面積を維持しながら、分離性能の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のスパイラル型膜エレメントの製造方法の一例を示す工程図である。図2は、本発明のスパイラル型膜エレメントの一例を示す部分破断した斜視図である。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、接着剤を用いて接合した封止部の構造のみが従来のものと異なっており、他の構造は上述の従来のスパイラル型膜エレメントの構成をいずれも適用することができる。したがって、ここでは、再度図1および図2を参照して本発明に係るスパイラル型膜エレメントおよびその製造方法の一例について説明する。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、図1〜図2に示すように、分離膜1、供給側流路材2、及び透過側流路材3が、積層状態で有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体Rを備えると共に、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部が設けられている。封止部には、両端封止部11と外周側封止部12が含まれる。
図2に示すように、透過側流路材3を介して対向する分離膜1の両端は両端封止部11により封止され、スパイラル状に配置された複数の両端封止部11の間には、供給側流路材2が介在する。また、透過側流路材3を介して対向する分離膜1の外周側端部は、軸方向に沿った外周側封止部12により封止されている。
上記の円筒状巻回体Rは、分離膜1と供給側流路材2と透過側流路材3とを積層状態で有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回して円筒状巻回体Rを形成する工程と、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部を形成する工程とによって製造することができる。具体的には、例えば図1に示す実施形態により製造することができる。図1の(a)は分離膜ユニットUの平面図であり、(b)は分離膜ユニットUの正面図であり、(c)は分離膜ユニットUを積層して巻回する前の状態を示す正面図である。
まず、図1(a)〜(b)に示すように、分離膜1を二つ折りにした間に供給側流路材2を配置したものと透過側流路材3とを積み重ね、供給流体と透過流体の混合を防ぐ封止部11,12を形成するための接着剤4,6を、透過側流路材3の軸方向両端部及び巻回終端部に塗布した分離膜ユニットUを準備する。このとき、分離膜1の折り目部分に保護テープを貼り付けてもよい。
分離膜1には、逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜などが使用できるが、本発明は、スキン層(緻密層)と多孔質層(支持層)とを有する逆浸透膜の場合に特に有効となる。この構造の逆浸透膜では、多孔質層の阻止性能がゼロに近いため、微小リークによる阻止性能への影響が特に大きくなるためである。なかでも、高圧の海水淡水化用途に使用される逆浸透膜を使用する場合に、本発明は特に有効となる。
また、後述するように、加熱溶融によって多孔質層を無孔化する場合には、スキン層と比較して多孔質層の融点が低い分離膜を使用するのが好ましい。また、不織布を支持層とする分離膜を使用する場合、同様に支持層の融点が膜を構成する樹脂より低いものを使用するのが好ましい。
供給側流路材2には、ネット状材料、メッシュ状材料、溝付シート、波形シート等が使用できる。透過側流路材3にはネット状材料、編み物状材料、メッシュ状材料、溝付シート、波形シート等が使用できる。有孔の中心管5は、管の周囲に開孔を有するものであればよく、従来のものが何れも使用できる。
接着剤4,6としては、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ホットメルト接着剤等、従来公知のいずれの接着剤も使用することができる。また、封止部11,12のうちの何れかのみを、ホットメルト接着剤、熱融着型粘着テープ、熱融着性シートなどを用いて形成することも可能である。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、円筒状巻回体Rの両端封止部11、および必要に応じて外周側封止部12に位置する分離膜1の多孔質層は、局所的に空孔率が低減した構造を有する。このような構造は、前記封止部の形成工程は、透過側流路材3を介して対向する分離膜1の軸方向の両側又は外周側端部を接着剤4,6で封止する工程を含むと共に、その工程に先立って封止部に位置する分離膜1の多孔質層の空孔率を局所的に低減する工程を含むことで形成できる。
本発明において、分離膜1の多孔質層の空孔率を局所的に低減する方法としては、熱により多孔質層を溶融させる方法、圧力により多孔質層をつぶす方法、予め接着剤や封止剤などを多孔質層に充填しておく方法などが挙げられる。なかでも、より確実に微小リークを防止する観点から、多孔質層を溶融により局所的に無孔化することが好ましい。これによって、図4に示すように、無孔体1cによって、水平方向から分離膜1の多孔質層1b内部に流入する経路が封止され、微小リークを防止することができる。従って、上記の無孔化は、分離膜1の裏面からスキン層1aに到達していることが望ましい。
局所的に多孔質層を溶融させる方法としては、例えば、ヒートバーで加圧する方法、インパルス式ヒートシーラーを使用する方法、超音波融着、高周波溶着による方法などが挙げられる。ヒートバーの如き高温の加熱体を押し当てることで、膜の多孔質部分が押しつぶされて無孔体となる。無孔体の幅は、3〜5mm程度でその効果を発現する。
また、予め封止部の分離膜1を無孔化することで、分離膜1への接着剤4,6の含浸が不要となるため、接着剤4,6の塗布幅を4〜20mmの範囲とすることが可能となる。従来の塗布幅は30mm以上あるため、接着幅を狭くすることで、有効膜面積の広いスパイラル型逆浸透膜エレメントを得ることができる。ちなみに接着幅を4mm以上とするのは、分離膜同士の接着力確保、無孔体幅よりも幅広にとり、無孔体のエッジ部分からのリークを防止するためである。また、接着幅20mmを超えると有効膜面積向上の効果が薄れるためである。
次に、図1(c)に示すように、この分離膜ユニットUの複数を積層し、有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回した後、接着剤4,6などを熱により硬化等させることで、円筒状巻回体Rを得る。その際、中心管5の周囲部の封止を同時に行ってもよい。円筒状巻回体Rは、軸方向長さを調整するために、必要に応じて両端部がトリミング等される。
分離膜ユニットUを積層する際の数量は、必要とされる透過流量に応じて決まるものであり、1層以上であればよいが、操作性を考慮すると100層程度が上限である。なお、分離膜ユニットUの積層数量が大きいほど、各分離膜ユニットUの巻回回数が少なくなる。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、通常、外装材により拘束されて拡径しない構造になっているが、外装材は、円筒状巻回体Rの表面に単数又は複数のシートを巻回することができる。外装材としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ガラス繊維布等が使用できる。
本発明のスパイラル膜エレメントには、更に変形(テレスコープ等)を防止するための有孔の端部材や、シール材、補強材などを必要に応じて設けることができる。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、軸方向の両側に接着剤により形成された両端封止部と、外周側端部に接着剤により軸方向に沿って形成された外周側封止部とを有し、封止工程に先立って両方の封止部に位置する分離膜の多孔質層の空孔率を局所的に低減する例を示したが、本発明では、軸方向の両側又は外周側端部の一方のみを接着剤により形成してもよく、また、軸方向の両側又は外周側端部の一方のみをそこに位置する分離膜の多孔質層の空孔率を局所的に低減してもよい。
(1)前述の実施形態では、軸方向の両側に接着剤により形成された両端封止部と、外周側端部に接着剤により軸方向に沿って形成された外周側封止部とを有し、封止工程に先立って両方の封止部に位置する分離膜の多孔質層の空孔率を局所的に低減する例を示したが、本発明では、軸方向の両側又は外周側端部の一方のみを接着剤により形成してもよく、また、軸方向の両側又は外周側端部の一方のみをそこに位置する分離膜の多孔質層の空孔率を局所的に低減してもよい。
(2)前述の実施形態では、図1に示すように、供給側流路材2を挟みこむように二つ折りにした分離膜1の上に、透過側流路材3を重ねて、接着剤4,6を塗布する例で説明したが、本発明では、透過側流路材3の上に二つ折りにした分離膜1を重ねその上に接着剤4,6を塗布することも可能である。また、二つ折りにした分離膜1の代わりに、2枚の分離膜1を用いて供給側流路材2を挟み、巻回開始側にも封止部を設けるようにしてもよい。更に、連続した分離膜1を用いて、外周側封止部12を不要にしてもよい。
(3)前述の実施形態では、図1に示すように、複数の分離膜ユニットUを使用して、複数の膜リーフを備えるスパイラル膜エレメントを製造する例を示したが、本発明では、 1組の分離膜ユニットUを使用して、1枚の膜リーフを備えるスパイラル膜エレメントを製造してもよい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
実施例
図1に示す工程に従って、逆浸透膜(スキン層:ポリアミド系、支持体:ポリサルホンの多孔体、厚み50μm)と、ポリプロピレン(PP)製の供給側流路材と、ポリエステル(PET)製の透過側流路材とを積層して(21リーフ分)、有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回して8インチのスパイラル型膜エレメントを作製した。その際の、膜の無孔化条件は、ヒートバー方式にて幅5mmで、温度250℃、加圧時間2.0秒、加圧力20MPaにて熱融着を行い、接着剤としてウレタン樹脂を用いて、表1に示す接着幅で膜の3辺を封止した。その後、ダイレクトブルー(Mw=993)を混ぜた原液を通常運転条件にてろ過し、染色を確認することで微小リークの有無を評価した(微小リーク部分は、青く染まる)。
図1に示す工程に従って、逆浸透膜(スキン層:ポリアミド系、支持体:ポリサルホンの多孔体、厚み50μm)と、ポリプロピレン(PP)製の供給側流路材と、ポリエステル(PET)製の透過側流路材とを積層して(21リーフ分)、有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回して8インチのスパイラル型膜エレメントを作製した。その際の、膜の無孔化条件は、ヒートバー方式にて幅5mmで、温度250℃、加圧時間2.0秒、加圧力20MPaにて熱融着を行い、接着剤としてウレタン樹脂を用いて、表1に示す接着幅で膜の3辺を封止した。その後、ダイレクトブルー(Mw=993)を混ぜた原液を通常運転条件にてろ過し、染色を確認することで微小リークの有無を評価した(微小リーク部分は、青く染まる)。
比較例1
実施例において、無孔化を行わずに、接着幅を表1の値とする以外は同様にして、8インチのスパイラル型膜エレメントを作製し、染色確認を行った。
実施例において、無孔化を行わずに、接着幅を表1の値とする以外は同様にして、8インチのスパイラル型膜エレメントを作製し、染色確認を行った。
比較例2
実施例において、無孔化を行わないこと以外は同様にして、8インチのスパイラル型膜エレメントを作製し、染色確認を行った。
実施例において、無孔化を行わないこと以外は同様にして、8インチのスパイラル型膜エレメントを作製し、染色確認を行った。
以上の結果を表1に示す。
1 分離膜
2 供給側流路材
3 透過側流路材
4 接着剤
5 中心管
6 接着剤
11 両端封止部
12 外周側封止部
R 円筒状巻回体
U 分離膜ユニット
2 供給側流路材
3 透過側流路材
4 接着剤
5 中心管
6 接着剤
11 両端封止部
12 外周側封止部
R 円筒状巻回体
U 分離膜ユニット
Claims (5)
- 分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体を備えると共に、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部が設けられているスパイラル型膜エレメントにおいて、
前記透過側流路材を介して対向する分離膜は、少なくとも軸方向の両側に接着剤により形成された両端封止部を有すると共に、その両端封止部に位置する分離膜の多孔質層は局所的に空孔率が低減していることを特徴とするスパイラル型膜エレメント。 - 前記透過側流路材を介して対向する分離膜は、更に外周側端部に接着剤により軸方向に沿って形成された外周側封止部を有すると共に、その外周側封止部に位置する分離膜の多孔質層は局所的に空孔率が低減している請求項1記載のスパイラル型膜エレメント。
- 前記多孔質層は、溶融により局所的に無孔化されている請求項1又は2に記載のスパイラル型膜エレメント。
- 前記接着剤による接着幅を4〜20mmとしている請求項1〜3いずれかに記載のスパイラル型膜エレメント。
- 分離膜と供給側流路材と透過側流路材とを積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回して円筒状巻回体を形成する工程と、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部を形成する工程とを備えるスパイラル型膜エレメントの製造方法において、
前記封止部の形成工程は、前記透過側流路材を介して対向する分離膜の軸方向の両側又は外周側端部を接着剤で封止する工程を含むと共に、その工程に先立って封止部に位置する分離膜の多孔質層の空孔率を局所的に低減する工程を含むことを特徴とするスパイラル型膜エレメントの製造方法。
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